JP6104341B2 - プレス成形方法及びプレス成形装置 - Google Patents
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Description
また本発明によれば、ブランクホルダが、ワークの複数の部位を異なるタイミングで把持していくため、把持するタイミングの遅いブランクホルダのストロークを短くできる。従って、金型の大型化を回避できる。
本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1は、1ストロークで、図1に示すような、リヤ側に設けられたスペアタイヤパン110と、当該スペアタイヤパン110からフロント側にかけて車幅方向に延設された凹凸120と、を備える自動車リアフロアパネル100を成形するものである。
なお、自動車リアフロアパネル100は、図1に示すスペアタイヤパン110の上面を車体下方に向けた状態で、車体に取り付けられる。
プレス成形装置1は、ワークとしての鋼板(図示せず)の下側に配置されて当該鋼板を支持する下型機構20と、鋼板の上側に配置されて下型機構20に対して進退可能な上型機構30と、上型機構30を昇降させる昇降機構(図示せず)と、を備える。
下型機構20と上型機構30は、鋼板を挟んで対向配置される。
このように、従来ではダイの周囲に一体として設けられていたブランクホルダを、本実施形態では複数に分割し、互いに独立して昇降可能となっている。
ダイ本体211は、ダイクッション機構212により、昇降可能に支持されている。ダイ本体211は、図1に示す自動車リアフロアパネル100の形状と同一形状の成形面210を有する。
ダイクッション機構212は、ダイ本体211の下方に設けられている。ダイクッション機構212は、複数のクッションピン213と、これらクッションピン213を支持するクッションパッド(図示せず)と、を含んで構成される。
また、上述の各サイドホルダと各フロントホルダとでは、ストローク長が異なるように設定されている。具体的には、各フロントホルダのストローク長は、各サイドホルダのストローク長よりも短く設定されている。
これに対して、本実施形態のガススプリング37は、上述のような安価で簡単な構造により、プレート373及びリテーナリング374を介して、リアパッド32に上昇荷重を伝達できる。このため、従来のようにパッドを上方に付勢するシリンダを設ける必要がなく、パッドを複数個設けた場合であっても、金型が大型化してしまうことがない。
図8は、上型機構30が上死点にあるときのプレス成形装置1の縦断面図である。図8に示すように、先ず、下型機構20に鋼板10をセットする。具体的には、第1サイドホルダ22及び第2サイドホルダ23、並びに、第1フロントホルダ24及び第3フロントホルダ26上に、鋼板10を支持する。このとき、ダイ21の最上面は、各ホルダの上面よりも下方に位置している。また、リアパッド32及び各フロントパッドの先端面は、パンチ31の両側部にある先端面311よりも上方に位置している。
本実施形態では、鋼板10の複数の部位を、その成形形状に応じた異なるタイミングで、ブランクホルダ(各サイドホルダ、各フロントホルダ、リアパッド32及び各フロントパッド)で把持していきながら、絞り成形する。これにより、複数の段差形状を有する自動車リアフロアパネル100を絞り成形する場合に、その段差形状に応じて、ブランクホルダが鋼板10の複数の部位ごとに異なる適切なタイミングで鋼板10を把持できる。従って本実施形態によれば、複数の段差を有する形状であっても、しわの発生を抑制しつつ精度良く成形できるうえ、捨て絞りを低減して材料の歩留りを向上できる。
また本実施形態によれば、ブランクホルダが、鋼板10の複数の部位を異なるタイミングで把持していくため、把持するタイミングの遅いブランクホルダのストロークを短くできる。従って、金型の大型化を回避できる。
10…鋼板(ワーク)
21…ダイ
22…第1サイドホルダ(ブランクホルダ)
23…第2サイドホルダ(ブランクホルダ)
24…第1フロントホルダ(ブランクホルダ)
25…第2フロントホルダ(ブランクホルダ)
26…第3フロントホルダ(ブランクホルダ)
27…ガススプリング(クッション)
31…パンチ
32…リアパッド(ブランクホルダ)
33…第1フロントパッド(ブランクホルダ)
34…第2フロントパッド(ブランクホルダ)
35…第3フロントパッド(ブランクホルダ)
37…ガススプリング(クッション)
100…自動車リアフロアパネル(車体下部構造)
110…スペアタイヤパン
120…凹凸
Claims (2)
- パンチと、ダイと、ワークを把持するブランクホルダと、を備えたプレス成形装置において、
前記ブランクホルダのうち、前記プレス成形装置の上型機構に設けられた上型ブランクホルダは、ガススプリングにより支持され、
前記ガススプリングは、
シリンダと、
先端部の外周面に円周方向の溝が形成されたピストンロッドと、
前記上型ブランクホルダに固定され、内周面の上下方向の略中央に溝が形成された環状のプレートと、
前記プレートの溝と前記ピストンロッドの溝との間に配置されたリテーナリングと、
を備え、
前記ワークをリヤ側に設けられたスペアタイヤパンを備える車体下部構造の造形中に、前記上型ブランクホルダのうち、フロント側のブランクホルダのストローク長はサイド側のブランクホルダのストローク長よりも短く設定され、
前記上型機構の上昇時に、前記プレート及び前記リテーナリングを介して、前記上型ブランクホルダに上昇荷重を伝達することを特徴とするプレス成形装置。 - 請求項1に記載のプレス成形装置において、
前記ブランクホルダは、複数に分割されてクッションにより支持され、
少なくとも1つのブランクホルダが、他のブランクホルダと異なるタイミングで前記ワークを把持するように支持されることを特徴とするプレス成形装置。
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