JP6104341B2 - プレス成形方法及びプレス成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プレス成形方法及びプレス成形装置に関する。より詳しくは、ワークをブランクホルダで把持して、パンチとダイとで成形するプレス成形方法及びプレス成形装置に関する。
従来より、薄板金属パネル等のワークの端部をブランクホルダで把持し、この状態で、パンチとダイとによりワークを絞り込みながら成形する絞り成形が行われている。ブランクホルダで把持したワークの端部は、製品としては不要の部分であるため、絞り成形後に、その端部を切除するトリム成形が行われる。
ここで、トリム成形により切除される部分、いわゆる捨て絞りが増えると、材料の歩留りが低下する。例えば、リヤ側にスペアタイヤパンを備え、リヤ側端部とフロント側端部の上下方向における位置が異なる自動車リアフロアパネルを成形する場合、ワークの端部をブランクホルダで同時に把持して絞り成形すると、リヤ側端部の捨て絞りは非常に大きなものとなり、材料の歩留りは大きく低下する。このため、捨て絞りを低減し、材料の歩留りを向上させる成形技術の開発が進められている。
例えば、ダイに対して相対的に上下動可能なインサートダイと、このインサートダイに対向して設けられ、パンチに対して相対的に上下動可能なインサートパンチと、を備える成形装置が提案されている(特許文献1参照)。この成形装置では、ダイ及びパンチに先行して、インサートダイとインサートパンチとによりワークのリヤ側端部を把持するとともに、フロント側端部をブランクホルダで把持して、絞り成形する。これにより、フロント側端部とは上下方向の位置が異なる位置で、リヤ側端部を加圧拘束しつつ当該リヤ側端部を成形できるため、当該リヤ側端部の捨て絞りを削減できる。
特開平4−178225号公報
ところで、近年、デザイン性の向上や耐衝突性の向上の観点から、パネルの統合化が進められており、パネル形状がより複雑化している。例えば図1に示すような、リヤ側に設けられたスペアタイヤパン110と、当該スペアタイヤパン110からフロント側にかけて車幅方向に延設された凹凸120と、を備え、内部に複数の段差を有する自動車リアフロアパネル100を成形する必要がある。
しかしながら、特許文献1の技術では、インサートダイとインサートパンチはそれぞれ1つずつしか設けられていないため、段差が1つのパネルにしか対応できない。仮に、インサートダイとインサートパンチを複数設けた場合、この技術ではワークを把持するタイミングは同時であるため、金型のストロークが長くなり、金型が大型化する。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的は、金型の大型化を回避しつつ内部に複数の段差を有する形状を成形でき、且つ捨て絞りを低減して材料の歩留りを向上できるプレス成形方法及びプレス成形装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は、ワーク(例えば、後述の鋼板10)をブランクホルダで把持して、パンチ(例えば、後述のパンチ31)とダイ(例えば、後述のダイ21)とで成形するプレス成形方法において、前記成形中に、前記ワークの複数の部位を、その成形形状に応じた異なるタイミングで、前記ブランクホルダ(例えば、後述の各サイドホルダ、各フロントホルダ、リアパッド32及び各フロントパッド)で把持することを特徴とする。
本発明では、ワークの複数の部位を、その成形形状に応じた異なるタイミングで、ブランクホルダで把持していきながら、絞り成形する。これにより、複数の段差形状を有する自動車リアフロアパネルを絞り成形する場合に、その段差形状に応じて、ブランクホルダがワークの複数の部位ごとに異なる適切なタイミングでワークを把持できる。従って本発明によれば、複数の段差を有する形状であっても、しわの発生を抑制しつつ精度良く成形できるうえ、捨て絞りを低減して材料の歩留りを向上できる。
また本発明によれば、ブランクホルダが、ワークの複数の部位を異なるタイミングで把持していくため、把持するタイミングの遅いブランクホルダのストロークを短くできる。従って、金型の大型化を回避できる。
この場合、複数の凹凸形状を、1ストローク中の異なるタイミングで成形し、当該成形中には、前記凹凸形状に成形される部位の周囲を、その成形順に前記ブランクホルダで把持することが好ましい。
この発明では、複数の凹凸形状を1ストローク中の異なるタイミングで成形する際に、凹凸形状に成形される部位の周囲を、その成形順にブランクホルダで把持する。即ち、複数の段差形状を有する自動車リアフロアパネルを絞り成形する場合に、段差形状の成形順に、その成形部位の周囲をブランクホルダで把持する。これにより、より適切なタイミングで、ワークの複数の部位を異なるタイミングで、ブランクホルダで把持できるため、上述の効果がより高められる。
この場合、前記ワークを、リヤ側に設けられたスペアタイヤパン(例えば、後述のスペアタイヤパン110)と、当該スペアタイヤパンからフロント側にかけて車幅方向に延設された凹凸(例えば、後述の凹凸120)と、を備える車体下部構造(例えば、後述の自動車リアフロアパネル100)に成形し、当該成形中には、前記スペアタイヤパンの車幅方向両端部、フロント側周縁部、前記スペアタイヤパンのリヤ側周縁部の順に、前記ブランクホルダで把持することが好ましい。
この発明では、リヤ側に設けられたスペアタイヤパンと、スペアタイヤパンからフロント側にかけて車幅方向に延設された凹凸と、を備える車体下部構造を絞り成形する際に、スペアタイヤパンの車幅方向両端部、フロント側周縁部、スペアタイヤパンのリヤ側周縁部の順に、ブランクホルダで把持する。これにより、上述の効果を得つつ、複数の段差形状を有する自動車リアフロアパネルを成形できる。
また本発明に係るプレス成形装置は、パンチ(例えば、後述のパンチ31)と、ダイ(例えば、後述のダイ21)と、ワーク(例えば、後述の鋼板10)を把持するブランクホルダと、を備えたプレス成形装置(例えば、後述のプレス成形装置1)において、前記ブランクホルダ(例えば、後述の各サイドホルダ、各フロントホルダ、リアパッド32及び各フロントパッド)は、複数に分割されてクッション(例えば、後述のガススプリング27,37)により支持され、少なくとも1つのブランクホルダが、他のブランクホルダと異なるタイミングで前記ワークを把持するように支持されていることを特徴とする。
この場合、少なくとも1つのブランクホルダが、他のブランクホルダとストローク長が異なることが好ましい。
本発明のプレス成形装置によれば、上記プレス成形方法の場合と同様の効果が奏される。
本発明によれば、金型の大型化を回避しつつ内部に複数の段差を有する形状を成形でき、且つ捨て絞りを低減して材料の歩留りを向上できるプレス成形方法及びプレス成形装置を提供できる。
内部に複数の段差を有する自動車リアフロアパネルの斜視図である。 本発明の一実施形態に係るプレス成形装置の構成を示す斜視図である。 前記実施形態に係るプレス成形装置の透過斜視図である。 フロントパッド及びリアパッドのガススプリングの構成を示す模式図である。 前記ガススプリングの断面模式図である。 前記ガススプリングの平面模式図である。 前記実施形態に係るプレス成形方法を説明するための図であり、(A)が、成形開始時のワークの斜視図であり、(B)が、リア側にスペアタイヤパンが形成されつつあるときのワークの斜視図であり、(C)が、スペアタイヤパンからフロント側にかけて車幅方向に延びる凹凸が形成されたときのワークの斜視図であり、(D)が、スペアタイヤパンの上面に車体前後方向に延びる凸部が形成されたときのワークの斜視図である。 上型機構が上死点にあるときの前記実施形態に係るプレス成形装置の縦断面図である。 ワークのリア側の両端部を把持したときの前記実施形態に係るプレス成形装置の縦断面図である。 ワークのフロント側周縁部を把持したときの前記実施形態に係るプレス成形装置の縦断面図である。 ワークのリア側周縁部を把持したときの前記実施形態に係るプレス成形装置の縦断面図である。 上型機構が下死点に到達したときの前記実施形態に係るプレス成形装置の縦断面図である
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態に係るプレス成形装置1は、1ストロークで、図1に示すような、リヤ側に設けられたスペアタイヤパン110と、当該スペアタイヤパン110からフロント側にかけて車幅方向に延設された凹凸120と、を備える自動車リアフロアパネル100を成形するものである。
なお、自動車リアフロアパネル100は、図1に示すスペアタイヤパン110の上面を車体下方に向けた状態で、車体に取り付けられる。
図2は、本実施形態に係るプレス成形装置1の構成を示す図であり、図3は、プレス成形装置1の透過斜視図である。
プレス成形装置1は、ワークとしての鋼板(図示せず)の下側に配置されて当該鋼板を支持する下型機構20と、鋼板の上側に配置されて下型機構20に対して進退可能な上型機構30と、上型機構30を昇降させる昇降機構(図示せず)と、を備える。
下型機構20と上型機構30は、鋼板を挟んで対向配置される。
下型機構20は、ダイ21と、ブランクホルダとしての第1サイドホルダ22、第2サイドホルダ23、第1フロントホルダ24、第2フロントホルダ25及び第3フロントホルダ26と、を備える。
このように、従来ではダイの周囲に一体として設けられていたブランクホルダを、本実施形態では複数に分割し、互いに独立して昇降可能となっている。
ダイ21は、ダイ本体211と、ダイクッション機構212と、を備える。
ダイ本体211は、ダイクッション機構212により、昇降可能に支持されている。ダイ本体211は、図1に示す自動車リアフロアパネル100の形状と同一形状の成形面210を有する。
ダイクッション機構212は、ダイ本体211の下方に設けられている。ダイクッション機構212は、複数のクッションピン213と、これらクッションピン213を支持するクッションパッド(図示せず)と、を含んで構成される。
第1サイドホルダ22及び第2サイドホルダ23は、ダイ21のリア側(図1及び図2のR側)の両側部に設けられている。これらサイドホルダは、後述のパンチ31の先端面を形成する両側部に対応した位置に配置されている。これらサイドホルダは、クッションとしての複数のガススプリング27により、ダイ本体211に対して相対的に昇降可能に支持されている。
第1フロントホルダ24、第2フロントホルダ25及び第3フロントホルダ26は、ダイ21のフロント側(図1及び図2のF側)の端部に設けられている。これらフロントホルダは、上記のサイドホルダと同様に、クッションとしての複数のガススプリング27により、ダイ本体211に対して相対的に昇降可能に支持されている。
なお、各ホルダは、初期状態(上型機構の上死点)において、それらの上面がダイ21の最上面よりも上方に位置するように、ガススプリング27に支持されている。
また、上述の各サイドホルダと各フロントホルダとでは、ストローク長が異なるように設定されている。具体的には、各フロントホルダのストローク長は、各サイドホルダのストローク長よりも短く設定されている。
上型機構30は、パンチ31と、ブランクホルダとしてのリアパッド32、第1フロントパッド33、第2フロントパッド34及び第3フロントパッド35と、を備える。
パンチ31は、ダイ21の成形面210の形状に対応した形状を有する成形面310を有する。
リアパッド32は、パンチ31のリア側の端部中央に設けられている。リアパッド32は、ダイ21のリア側膨出部の端部に対向配置されている。リアパッド32は、複数のガススプリング37により、パンチ31に対して相対的に昇降可能となっている。
第1フロントパッド33、第2フロントパッド34及び第3フロントパッド35は、パンチ31のフロント側の端部に設けられている。第1フロントパッド33は第1フロントホルダ24に対向配置されており、第2フロントパッド34は第2フロントホルダ25に対向配置されており、第3フロントパッド35は第3フロントホルダ26に対向配置されている。これらフロントパッドは、上記のリアパッド32と同様に、複数のガススプリング37により、パンチ31に対して相対的に昇降可能となっている。
なお、リアパッド32及び各フロントパッドは、初期状態(上型機構の上死点)において、それらの先端面がパンチ31の両側部にある先端面よりも上方に位置するように、ガススプリング37に支持されている。
ここで、リアパッド32に設けられているガススプリング37の構成について、図4〜図6を参照して詳しく説明する。なお、各フロントパッドに設けられているガススプリング37も同一の構成であるため、その説明は省略する。
図4は、ガススプリング37の構成を示す模式図である。図4に示すように、ガススプリング37は、シリンダ371と、ピストンロッド372と、リアパッド32に固定されたプレート373と、を備える。なお、ガススプリング37は、ピストンロッド372をその下死点にてロックするロック機構を備えている。
図5は、ガススプリング37の断面模式図である。また図6は、図5のガススプリング37を平面視したガススプリング37の平面模式図である。これら図5及び図6に示すように、プレート373は、上下方向の略中央が小径部で形成されている環状のプレートである。また、ピストンロッド372の先端部の外周面には、円周方向の溝375が設けられている。これらプレート373の小径部とピストンロッド372の溝375との間には、リテーナリング374が配置されている。なお、図6に示すように、リテーナリング374は2つの部材からなり、組立てが容易となっている。
従来より、上型機構のパッドに設けられるガススプリングとしては、ロック機構付きのものが用いられていた。ところが、上型機構(ラム)上昇時において、パッドの自重による落下を防止すべく、パッドを上方に付勢するシリンダが別途設けられていた。このため、構造が複雑化し、シリンダを複数設けることで、金型が大型化してしまうという問題があった。
これに対して、本実施形態のガススプリング37は、上述のような安価で簡単な構造により、プレート373及びリテーナリング374を介して、リアパッド32に上昇荷重を伝達できる。このため、従来のようにパッドを上方に付勢するシリンダを設ける必要がなく、パッドを複数個設けた場合であっても、金型が大型化してしまうことがない。
以上のような構成からなるプレス成形装置1によるプレス成形方法について、図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係るプレス成形方法の手順を示す図であり、破線で囲まれた領域は、ブランクホルダで把持される部位を示している。
図7の(A)は、成形開始時のワークとしての鋼板10の斜視図である。この図に示すように、成形開始時には、最初に成形が行われるスペアタイヤパンの車幅方向両端部、即ち鋼板10のリア側の両側部のみを、ブランクホルダで把持する。具体的には、第1サイドホルダ22及び第2サイドホルダ23とパンチ31とで、鋼板10のリア側の両側部を把持する。
図7の(B)は、上型機構30を下降させていくことで、リア側にスペアタイヤパンが形成されつつあるときのワークの斜視図である。この図に示すように、スペアタイヤパンの成形時には、上述したようにその両側部を把持しつつ、次に成形が行われるフロント側周縁部をブランクホルダで把持する。具体的には、第1フロントパッド33と第1フロントホルダ24、第2フロントパッド34と第2フロントホルダ25、及び、第3フロントパッド35と第3フロントホルダ26とで、フロント側周縁部を把持する。
図7の(C)は、スペアタイヤパンからフロント側にかけて車幅方向に延びる凹凸が形成されたときのワークの斜視図である。この図に示すように、ワークのリア側の両側部とフロント側周縁部とを把持した状態で、パンチ31が鋼板10を押圧することで、スペアタイヤパンからフロント側にかけて車幅方向に延びる凹凸が成形される。
図7の(D)は、スペアタイヤパンの上面に車体前後方向に延びる凸部が形成されたときのワークの斜視図である。この図に示すように、鋼板10のリア側の両側部とフロント側周縁部を把持しつつ、次に成形が行われるスペアタイヤパンのリア側周縁部をブランクホルダで把持する。具体的には、リアパッド32とダイ21とで、スペアタイヤパンのリア側周縁部を把持する。これにより、スペアタイヤパンの上面に、車体前後方向に延びる凸部が形成される。
以上のようにして、リヤ側にスペアタイヤパン110が設けられ、当該スペアタイヤパン110からフロント側にかけて車幅方向に延設された凹凸120を有する自動車リアフロアパネル100(図1参照)が成形される。
次に、本実施形態に係るプレス成形装置1の動作について、図8〜図12を参照して説明する。図8〜図12では、成形中のプレス成形装置1について、図2におけるA−A線断面図とB−B線断面図をそれぞれ示している。
図8は、上型機構30が上死点にあるときのプレス成形装置1の縦断面図である。図8に示すように、先ず、下型機構20に鋼板10をセットする。具体的には、第1サイドホルダ22及び第2サイドホルダ23、並びに、第1フロントホルダ24及び第3フロントホルダ26上に、鋼板10を支持する。このとき、ダイ21の最上面は、各ホルダの上面よりも下方に位置している。また、リアパッド32及び各フロントパッドの先端面は、パンチ31の両側部にある先端面311よりも上方に位置している。
図9は、鋼板10のリア側の両側部を把持したときのプレス成形装置1の縦断面図である。図9に示すように、上型機構30を下降させていくと、先ず、パンチ31の両側部にある先端面311が、鋼板10の両端部に当接する。これにより、パンチ31と第1サイドホルダ22及び第2サイドホルダ23とにより、鋼板10のリア側の両側部が把持される。このとき、鋼板10のフロント側周縁部はまだ把持されていない。
図10は、鋼板10のフロント側周縁部を把持したときのプレス成形装置1の縦断面図である。図10に示すように、上型機構30をさらに下降させていくと、各フロントパッドの先端面が、鋼板10に当接する。これにより、各フロントパッドと各フロントホルダとで、鋼板10のフロント側周縁部が把持される。
図11は、鋼板10のリア側周縁部を把持したときのプレス成形装置1の縦断面図である。図11に示すように、上型機構30をさらに下降させていくと、各サイドホルダがダイ21に対して相対的に下降する結果、ダイ21によって鋼板10が上方に押圧される。これにより、リヤ側にスペアタイヤパンが形成されていく。また、このとき、各フロントホルダのストローク長は、各サイドホルダのストローク長よりも短く設定されているため、各フロントホルダは、それぞれに設けられているストッパにより底付いており、これ以上は下降しない。
図12は、上型機構30が下死点に到達したときのプレス成形装置1の縦断面図である。図12に示すように、上型機構30をさらに下降させて下死点にまで到達させると、さらに各サイドホルダがダイ21に対して相対的に下降していき、ダイ21によって鋼板10がさらに上方に押圧される。これにより、リヤ側にスペアタイヤパンが形成される。また、このとき、上述したように各フロントホルダはすでに底付いて下降しなくなっていたため、鋼板10のフロント側周縁部は、鋼板10の両側部よりも上方の位置にあることが分かる。これにより、フロント側周縁部とは上下方向の位置が異なる位置で、リヤ側周縁部を加圧拘束しつつ当該リヤ側周縁部が成形されるため、当該リヤ側周縁部の捨て絞りが削減される。
本実施形態のプレス成形装置1及びプレス成形方法によれば、以下の効果が奏される。
本実施形態では、鋼板10の複数の部位を、その成形形状に応じた異なるタイミングで、ブランクホルダ(各サイドホルダ、各フロントホルダ、リアパッド32及び各フロントパッド)で把持していきながら、絞り成形する。これにより、複数の段差形状を有する自動車リアフロアパネル100を絞り成形する場合に、その段差形状に応じて、ブランクホルダが鋼板10の複数の部位ごとに異なる適切なタイミングで鋼板10を把持できる。従って本実施形態によれば、複数の段差を有する形状であっても、しわの発生を抑制しつつ精度良く成形できるうえ、捨て絞りを低減して材料の歩留りを向上できる。
また本実施形態によれば、ブランクホルダが、鋼板10の複数の部位を異なるタイミングで把持していくため、把持するタイミングの遅いブランクホルダのストロークを短くできる。従って、金型の大型化を回避できる。
また本実施形態では、複数の凹凸形状を1ストローク中の異なるタイミングで成形する際に、凹凸形状に成形される部位の周囲を、その成形順にブランクホルダで把持する。即ち、複数の段差形状を有する自動車リアフロアパネル100を絞り成形する場合に、段差形状の成形順に、その成形部位の周囲をブランクホルダで把持する。これにより、より適切なタイミングで、鋼板10の複数の部位を異なるタイミングで、ブランクホルダで把持できるため、上述の効果がより高められる。
また本実施形態では、リヤ側に設けられたスペアタイヤパン110と、スペアタイヤパン110からフロント側にかけて車幅方向に延設された凹凸120と、を備える自動車リアフロアパネル100を絞り成形する際に、スペアタイヤパン110の車幅方向両端部、フロント側周縁部、スペアタイヤパン110のリヤ側周縁部の順に、ブランクホルダで把持する。これにより、上述の効果を得つつ、複数の段差形状を有する自動車リアフロアパネル100を成形できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれる。
1…プレス成形装置
10…鋼板(ワーク)
21…ダイ
22…第1サイドホルダ(ブランクホルダ)
23…第2サイドホルダ(ブランクホルダ)
24…第1フロントホルダ(ブランクホルダ)
25…第2フロントホルダ(ブランクホルダ)
26…第3フロントホルダ(ブランクホルダ)
27…ガススプリング(クッション)
31…パンチ
32…リアパッド(ブランクホルダ)
33…第1フロントパッド(ブランクホルダ)
34…第2フロントパッド(ブランクホルダ)
35…第3フロントパッド(ブランクホルダ)
37…ガススプリング(クッション)
100…自動車リアフロアパネル(車体下部構造)
110…スペアタイヤパン
120…凹凸

Claims (2)

  1. パンチと、ダイと、ワークを把持するブランクホルダと、を備えたプレス成形装置において、
    前記ブランクホルダのうち、前記プレス成形装置の上型機構に設けられた上型ブランクホルダは、ガススプリングにより支持され、
    前記ガススプリングは、
    シリンダと、
    先端部の外周面に円周方向の溝が形成されたピストンロッドと、
    前記上型ブランクホルダに固定され、内周面の上下方向の略中央に溝が形成された環状のプレートと、
    前記プレートの溝と前記ピストンロッドの溝との間に配置されたリテーナリングと、
    を備え、
    前記ワークをリヤ側に設けられたスペアタイヤパンを備える車体下部構造の造形中に、前記上型ブランクホルダのうち、フロント側のブランクホルダのストローク長はサイド側のブランクホルダのストローク長よりも短く設定され、
    前記上型機構の上昇時に、前記プレート及び前記リテーナリングを介して、前記上型ブランクホルダに上昇荷重を伝達することを特徴とするプレス成形装置。
  2. 請求項1に記載のプレス成形装置において、
    前記ブランクホルダは、複数に分割されてクッションにより支持され、
    少なくとも1つのブランクホルダが、他のブランクホルダと異なるタイミングで前記ワークを把持するように支持されることを特徴とするプレス成形装置。
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