JP6103830B2 - イオン発生装置およびイオン発生装置を備えた電気機器 - Google Patents

イオン発生装置およびイオン発生装置を備えた電気機器 Download PDF

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Description

本発明は、正イオンと、負イオンと、正イオンを中性原子にする電子とを発生するイオン発生装置に関する。
特開2006−34957号公報(特許文献1)には、正イオンを発生するセラミックプレートと、負イオンと正イオンを中性原子にする電子とを発生する針状電極とを含むイオン発生装置が開示される。
セラミックプレートおよび針状電極は、基台の中央に所定距離を隔てて配置される。セラミックプレートで発生した正イオンは、送風手段等によって針状電極に向かう方向に流通し、針状電極で発生する電子と結びついて中和されて中性原子に変換される。
特開2006−34957号公報
特許文献1に開示されたイオン発生装置では、針状電極が基台の中央に配置されているため、針状電極から離れた領域では、正イオンを中和させるための電子の数が減る。そのため、セラミックプレート(正イオン発生部)で発生した正イオンが針状電極(負イオン発生部)から離れた領域を通ると、正イオンが電子と中和されにくくなり、正イオンが中性原子に変換されずにそのまま外部へ放出されるおそれがある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、正イオン発生部で発生した正イオンが中性原子に変換されずにそのまま外部へ放出されることを抑制することである。
この発明に係るイオン発生装置は、正イオンを発生する正イオン発生部と、負イオンと正イオンを中性原子にするための電子とを発生する負イオン発生部と、正イオン発生部と負イオン発生部との間に設けられ、正イオンを負イオン発生部に近づけるための電気的な反発力を正イオンに作用させる反発電極とを備える。
好ましくは、反発電極は、正イオン発生部から負イオン発生部に向かう経路を挟み込むように経路の両側に設けられる第1反発電極および第2反発電極を含む。
好ましくは、第1反発電極と第2反発電極との間隔は、負イオン発生部に近づくほど狭くなる。
好ましくは、第1、第2反発電極は、負イオン発生部を挟み込む位置まで延在する。
好ましくは、第1、第2反発電極は、正イオン発生部を挟み込む位置まで延在する。
好ましくは、正イオン発生部は、誘導体の表面に形成される放電電極と、誘導体を挟んで放電電極と対向して配置される誘導電極とを含む。放電電極は、正電圧が印加される導電部位と、導電部位に電気的に接続された尖鋭形状を有する放電部位とを含む。放電部位は、負イオン発生部との間に導電部位が介在しない位置に設けられる。
好ましくは、正イオンは、H(HO)m(mは任意の自然数)である。負イオンは、O (HO)n(nは零または任意の自然数)である。
好ましくは、負イオン発生部は、針状電極を含む。
この発明の別の局面に係る電気機器は、上記のイオン発生装置と、正イオン発生部から負イオン発生部に向かう空気の流れを発生させる送風装置とを備える。
本発明によれば、正イオン発生部で発生した正イオンが中性原子に変換されずにそのまま外部へ放出されることを抑制することができる。
イオン発生装置を備えた空気清浄機の外観図である。 図1のB−B断面を示す図である。 イオン発生装置の斜視図である。 イオン発生装置の外観図である。 イオン発生装置の内部構造を示す図である。 イオン発生装置における反発電極の作用を説明するための図である。 イオン発生装置における放電電極の作用を説明するための図である。 イオン発生装置の変形例を示す図(その1)である。 イオン発生装置の変形例を示す図(その2)である。 イオン発生装置の変形例を示す図(その3)である。 イオン発生装置の変形例を示す図(その4)である。 イオン発生装置の変形例を示す図(その5)である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態は説明される。以下の説明では、同一の部品には同一の符号が付されている。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返されない。
図1は、本実施の形態に係るイオン発生装置を備えた電気機器の一例である空気清浄機1の外観を示す図である。なお、本実施の形態に係るイオン発生装置は、空気清浄機以外に、イオン発生機、エアコンディショナ(車両搭載用を含む)、換気装置、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、乾燥機、加湿機、除湿機、ヘアドライヤー、セラミックファンヒータ、扇風機等の電気機器に備えられていてもよい。
図1に示すように、空気清浄機1には、正面から視て(図1の矢印Aの方向から視て)中央上部に第1吹出口2が設けられる。空気清浄機1の背面には、吸込口(図2参照)が設けられる。空気清浄機1の内部には、電力の供給を受けて作動する、送風装置とイオン発生装置(図2参照)とが設けられる。空気清浄機1の作動時においては、送風装置により吸込口から取り込まれた空気は、イオン発生装置で発生したイオンとともに、第1吹出口2から吹き出される。
図2は、図1の空気清浄機1のB−B断面を示す図である。図2に示すように、空気清浄機1は、筺体3と、送風装置5と、イオン発生装置10と、ダクト11とを含む。送風装置5と、イオン発生装置10と、ダクト11とは、筺体3の内部の所定の位置に設けられる。
筺体3の上面は、背面側に傾斜して形成される。筺体3の上面には、第2吹出口4が設けられる。筺体3の背面の中央よりも下側には、送風装置5を配置するための空間を確保するために他の面よりも背面側に突出した突出面が形成され、当該突出面に吸込口6が形成される。
吸込口6には、樹脂製の格子状のグリル7が設けられる。グリル7の内側には網目状の薄いフィルタ8が貼り付けられている。フィルタ8の奥(送風装置5側)には、送風装置5に異物やユーザの指が入り込まないようにファンガード9が設けられる。
送風装置5は、筺体3内の下側に設けられ、吸込口6から吸い込まれた空気をダクト11内に送る。送風装置5は、たとえば、クロスフローファンであるが、特にこれに限定されるものではない。
ダクト11は、筺体3の内部に上下方向に沿って設けられる。ダクト11の下端の開口部は、吸込口6に対向して設けられる。また、ダクト11の下端の開口部には、送風装置5が設けられる。ダクト11の上端は、第1吹出口2および第2吹出口4の各々に接続される。
イオン発生装置10は、図2の破線枠に示すように、ダクト11の上端と下端との間の中央部に設けられる。イオン発生装置10は、直方形状のケース12と、正イオン発生部13と、負イオン発生部14と、反発電極30とを含む。正イオン発生部13と、負イオン発生部14と、反発電極30とは、ケース12の複数の面のうちのいずれか一つの面(以下「イオン発生面」という)に設けられる。正イオン発生部13と負イオン発生部14とは、予め定められた距離だけ離隔するように設けられる。反発電極30は、正イオン発生部13と負イオン発生部14との間に設けられる。なお、ケース12は、正イオン発生部13と負イオン発生部14との相対的な位置関係を規制できればよく、特に直方形状に限定されるものではない。
ダクト11の中央部にはイオン発生装置10を取り付けるための開口部が形成される。イオン発生装置10は、ダクト11の開口部を塞ぐように取り付けられる。このとき、ケース12のイオン発生面がダクト11の内壁面と一体になるようにイオン発生装置10がダクト11に取り付けられる。イオン発生装置10がダクト11に取り付けられた状態である場合には、正イオン発生部13の位置は、負イオン発生部14の位置よりもダクト11の下端側(空気の流れの上流側)の位置になる。
図2の白抜き矢印に示すように、送風装置5が作動することによって吸込口6から吸い込まれた空気は、送風装置5を経由してダクト11の下端に送られる。ダクト11の下端に送られた空気は、ダクト11内のイオン発生装置10で発生したイオンとともにダクト11の上端に向けて流通する。ダクト11の上端に流通した空気とイオンとは、第1吹出口2から空気清浄機1の正面に向けて放出されるとともに、第2吹出口4から空気清浄機1の斜め後ろに向けて放出される。
イオン発生装置10の正イオン発生部13には、正電圧が印加された結果、沿面放電により空気中の水分が電離されてH(HO)m(mは自然数)(以下、単に「正イオン」という)が発生する。一方、負イオン発生部14には、負電圧が印加された結果、放電により電子と、O (HO)n(nは零または自然数)(以下、単に「負イオン」という)とが発生する。
送風装置5が作動すると、正イオン発生部13で発生した正イオンは、ダクト11内を流れる空気とともに、負イオン発生部14に向かって流通する。負イオン発生部14に向かって流通する正イオンは、負イオン発生部14で発生した電子と結びつくと水素原子(中性原子)に変換される。水素原子は、負イオン発生部14で発生した負イオンとともに第1吹出口2または第2吹出口4から空気清浄機1の外部に放出される。
図3は、イオン発生装置10の斜視図である。図4は、図3の矢印Cの方向から視たイオン発生装置10の外観図である。図3、4を参照して、イオン発生装置10の構成についてさらに説明する。
正イオン発生部13は、ケース12のイオン発生面上の一方端側(空気の流れの上流側)中央部に配置される。正イオン発生部13は、第1誘電体15と、放電電極16とを含む。第1誘電体15は、板形状に形成されるセラミック等の絶縁体である。放電電極16は、正電圧が印加されることによって正イオンを発生する電極である。放電電極16は、たとえば、第1誘電体の上面に印刷される印刷電極であるが、特に印刷電極に限定されるものではない。
放電電極16は、たとえば、全体として長方形の形状を有するように形成される。なお、図では、放電電極16の長方形状の長手方向が空気の流れる方向に対して直交しているが、放電電極16の長方形状の長手方向が空気の流れる方向に対して平行になるようにしてもよい。
放電電極16は、尖鋭形状を有する複数の放電部位17と、複数の放電部位17間を接続する導電部位18とを含む。
具体的には、放電電極16は、各々が空気の流れる方向に並べて配置された3本の線分により形成される部分と、当該3本の線分の各々の左端部を結ぶ線分により形成される部分と、当該3本の線分の各々の右端部を結ぶ線分により形成される部分と、当該3本の線分のうちの中央の線分上で交差する2本の交差線により形成される部分とを含む。なお、放電電極16の形状は、このような形状に特に限定されるものではない。
当該3本の線分の各々には、尖鋭形状(図では三角形状)を有する3個の放電部位17が等間隔に設けられる。放電部位17は、尖鋭形状の先端部が空気の流れの下流側に向くように配置される。このような配置により、最も下流側の線分上に設けられる3個の放電部位17(図4の破線枠内の放電部位)は、導電部位18よりも下流側の位置、すなわち負イオン発生部14との間に導電部位18が介在しない位置に設けられることになる。放電部位17の形状および個数は、図示した形状および個数に特に限定されるものではない。なお、導電部位18は、複数の放電部位17以外の放電電極16の部分をいう。
放電電極16に正電圧が印加されると、複数の放電部位17の尖鋭形状の先端において特に多くの正イオンが発生することとなる。放電部位17で発生した正イオンは、空気とともに下流側(負イオン発生部14が存在する側)に流通する。
負イオン発生部14は、ケース12のイオン発生面上の他方端側(空気の流れの下流側)中央部に配置される。負イオン発生部14は、針状電極21と、保護カバー22とを含む。保護カバー22は、空気清浄機1の製造時あるいは修理時等において作業者による針状電極21への接触を抑制する。保護カバー22は、たとえば、空気の流れる方向が開口した形状を有する。さらに、保護カバー22は、針状電極21の先端と対向する部分が開口した形状を有する。
反発電極30は、ケース12のイオン発生面上の、正イオン発生部13と負イオン発生部14との間に印刷される印刷電極である。反発電極30は、正電圧(正イオンと同じ極性の電圧)が印加されることにより、正イオンを負イオン発生部14に近づけるための電気的な反発力を正イオンに作用させる。
具体的には、反発電極30は、正イオン発生部13から負イオン発生部14に向かう経路(すなわち空気が流れる経路)を挟み込むように、その経路の両側に設けられる第1反発電極31および第2反発電極32を含む。第1反発電極31および第2反発電極32は、互いの間隔が負イオン発生部14に近づくほど狭くなるように配置される。
図5は、図4の矢印Dの方向から視たイオン発生装置10の内部構造を示す図である。正イオン発生部13は、上述した第1誘電体15および放電電極16に加えて、第2誘電体19と、誘導電極20とをさらに含む。第2誘電体19は、セラミック等の絶縁体を用いた第1誘電体15と同サイズの板形状に形成される。誘導電極20は、たとえば、第2誘電体19の上面に印刷される印刷電極であるが、特に印刷電極に限定されるものではない。図5に示すように、正イオン発生部13は、放電電極16と、第1誘電体15と、誘導電極20と、第2誘電体19とが積層されて形成される。
イオン発生装置10が空気清浄機1に取り付けられた状態では、誘導電極20はグランドレベルの部位に接続され、放電電極16は正電圧(グランドレベルに対してたとえばプラス3kV程度の電位)を発生する正電圧発生部に接続される。
ケース12には、正イオン発生部13の形状に対応した長方形状の凹部が形成され、形成された凹部に正イオン発生部13が配置される。放電電極16に正電圧(誘導電極20の電位を基準としてたとえばプラス3kV程度の電位)が印加されると、沿面放電により放電部位17において正イオンが発生する。
負イオン発生部14は、針状電極21に加えて対向電極23をさらに含む。イオン発生装置10が空気清浄機1に取り付けられた状態では、対向電極23はグランドレベルの部位に接続され、針状電極21は負電圧(グランドレベルに対してたとえばマイナス3kV程度の電位)を発生する負電圧発生部に接続される。針状電極21に負電圧が印加されると、放電により針状電極21から電子が空気中に放出される。空気中に放出された電子の一部は、不安定なため酸素分子に捕捉され、上述した負イオンが発生する。
反発電極30は、イオン発生装置10が空気清浄機1に取り付けられた状態では、正電圧を発生する正電圧発生部に接続される。反発電極30に印加される電圧は、正電圧であればよく、たとえばプラス1kV程度とすることができる。なお、反発電極30に印加される電圧を、放電電極16に印加される正電圧と同じ値としてもよい。この場合、放電電極16に正電圧を印加する正電圧発生部と、反発電極30に正電圧を印加する正電圧発生部とを共通化することができる。
図6は、イオン発生装置10における反発電極30の作用を説明するための図である。ユーザが空気清浄機1を作動させる操作を行なうと、当該操作によって送風装置5およびイオン発生装置10の各々に電力が供給され、送風装置5およびイオン発生装置10が作動し始める。
これにより、正イオン発生部13に正電圧が印加され、放電部位17で正イオンが発生する。また、負イオン発生部14に負電圧が印加され、針状電極21で電子と負イオンとが発生する。
送風装置5の作動によりダクト11内において下端から上端に向かう空気の流れが形成される。そのため、正イオン発生部13で発生した正イオンは、空気とともに負イオン発生部14に向かって移動する。
ここで、負イオン発生部14の針状電極21は、上述したように、ケース12のイオン発生面上の下流側中央部に配置される。そのため、針状電極21から離れた領域(図6の斜線で示す非変換領域)では、正イオンを中和させるための電子の数が減り、正イオンが水素原子に変換される割合が低下する。そのため、矢印αで示すように、正イオンが針状電極21から離れた領域を通ると、正イオンがそのまま外部へ放出される割合が高くなってしまう。
そこで、本実施の形態においては、正イオン発生部13と負イオン発生部14との間に、正イオンを負イオン発生部14の近傍に導くための電気的な反発力を正イオンに作用させる反発電極30が設けられる。
空気清浄機1の作動により、反発電極30には正電圧が印加される。正イオン発生部13で発生した正イオンは、同じ極性を有する第1反発電極31と第2反発電極32とで挟まれた経路を空気とともに流通する。この際、正イオンには第1反発電極31および第2反発電極32から離れる方向に作用する反発力が作用するため、正イオンは空気の流れの中央に集められる。これにより、正イオンを針状電極21の近傍に集めて、正イオンが水素原子に変換される割合を上げる(すなわち正イオンが図6の非変換領域を通過してそのまま外部へ放出される割合を下げる)ことができる。したがって、より多くの水素原子を外部に送り出すことができる。
特に、本実施の形態においては、第1反発電極31と第2反発電極32との間隔が針状電極21に近づくほど狭くなる。そのため、正イオンを負イオン発生部14の近傍に適切に導くことができる。
図7は、イオン発生装置10における放電電極16の作用を説明するための図である。放電部位17で発生した正イオンが負イオン発生部14に到達する前に導電部位18を通過する場合には、正イオンと導電部位18とが同じ極性の電位を有するため、正イオンには導電部位18から離れる方向の反発力が作用する。そのため、正イオンが負イオン発生部14から離れて流通することとなり、正イオンが電子と中和されにくくなるおそれがある。
そこで、本実施の形態においては、正イオン発生部13において、最も下流側の線分上に設けられる3個の放電部位17(図4の破線枠内の放電部位)が、負イオン発生部14との間に導電部位18が介在しない位置に設けられる。
放電電極16の空気が流れる方向に並ぶ3本の線分のうちの上流側の2本の線分の放電部位17から発生した正イオンは、少なくとも最も下流側の線分の導電部位18の部分を通過することとなる。そのため、上流側の2本の線分の放電部位17から発生した正イオンには、最も下流側の線分の導電部位18の部分から離れる方向の反発力が作用する。その結果、正イオンは、図7の矢印βに示すように、イオン発生装置10から離れ、イオン発生装置10に対向するダクト11の内壁面に向けて拡散していく。その結果、針状電極21に向けて移動する正イオンの濃度が低くなる。そのため、負イオン発生部14において正イオンが水素原子となる割合は、正イオンが図7の矢印γに示す経路をたどる場合よりも低くなる。
一方、最も下流側の線分の放電部位17と負イオン発生部14との間には導電部位18が介在しない。そのため、当該放電部位17から発生した正イオンには、イオン発生装置10から離れる方向の反発力は発生しない。その結果、最も下流側の線分の放電部位17で発生した正イオンは、図7の矢印γに示すように、負イオン発生部14に向けて流通する。その結果、針状電極21に向けて移動する空気中の正イオンの濃度が高くなる。そのため、負イオン発生部14において正イオンが水素原子となる割合は、正イオンが図7の矢印βに示す経路をたどる場合よりも高くなる。これにより、より多くの中性原子を外部に送り出すことができる。
以上のようにして、本実施の形態に係るイオン発生装置10によると、正イオン発生部13と負イオン発生部14との間に、正電位が印加される反発電極30が、空気の流れる経路を挟み込むように当該経路の両側に配置される。そのため、正イオンは反発電極30と反発して空気の流れの中央に移動される。これにより、正イオンを負イオン発生部14の近傍に集めて、より多くの正イオンを水素原子に変換させることができる。その結果、正イオンが中和されずにそのまま外部へ放出されることを抑制することができる。
なお、本実施の形態は、たとえば以下のように変更することもできる。
本実施の形態で説明した反発電極30は、ケース12のイオン発生面上に印刷される線状の電極であり、反発電極30の高さ(ケース12から離れる方向の幅)はイオン発生面とほぼ同じであった(図3参照)。これに対し、たとえば、反発電極30を、保護カバー22と同じ高さを有する板状の電極にしてもよい。また、反発電極30の高さは、保護カバー22と同じ高さに限らず、たとえばダクト11の寸法に応じた任意の高さとしてもよい。
本実施の形態で説明した反発電極30の端部は、正イオン発生部13および負イオン発生部14を挟み込む位置までは延在していない。これに対し、反発電極の端部を、正イオン発生部13および/または負イオン発生部14を挟み込む位置まで延在させるように変更してもよい。たとえば、図8に示すように、上述した反発電極30に代えて、正イオン発生部13を挟み込む位置まで延在する反発電極30A(第1反発電極31Aおよび第2反発電極32A)に変更してもよい。また、図9に示すように、上述した反発電極30に代えて、正イオン発生部13および負イオン発生部14を挟み込む位置まで延在する反発電極30B(第1反発電極31Bおよび第2反発電極32B)を用いるようにしてもよい。これらの変更によって、正イオンを負イオン発生部14の近傍により適切に導くことができる。
また、本実施の形態で説明した反発電極30は、第1反発電極31と第2反発電極32との間隔が負イオン発生部14に近づくほど狭くなるように配置されているが、両者の配置は必ずしもこのような配置に限定されるものではない。たとえば、上述した反発電極30に代えて、図10に示すように、第1反発電極31Cと第2反発電極32Cとの間隔が一定となる反発電極30Cに変更してもよい。このように変更しても、正イオンを負イオン発生部14の近傍に導くことができる。
また、本実施の形態で説明した反発電極30は、ケース12のイオン発生面上に2本配置されるが、反発電極の配置場所および数は必ずしもこのような配置場所および数に限定されるものではない。たとえば、図11に示すように、上述した反発電極30に代えて、反発電極30Dに変更してもよい。この反発電極30Dは、ケース12のイオン発生面上に配置される2本の第1、第2反発電極31,32に加えて、ケース12のイオン発生面に対向するダクト11の内壁面に設けられた第3反発電極33を含む。この変更によって、正イオンがイオン発生装置10に対向するダクト11の内壁面に向けて拡散することを抑制し、正イオンを負イオン発生部14の近傍により適切に導くことができる。なお、空気の流れる方向に連通されたトンネル形状のカバーがケース12のイオン発生面に直接取り付けられている場合には、そのカバーの内壁面に第3反発電極33を配置するようにしてもよい。
また、本実施の形態で説明した放電電極16は、最も下流側の線分上に設けられる放電部位の尖鋭形状の先端部が空気の流れの下流側に向くように配置される放電部位17を含んでいた。しかしながら、このような放電部位17を含んでいなくてもよい。たとえば、図12に示すように、上述した放電電極16に代えて、従来相当の放電電極16Aに変更してもよい。この放電電極16Aは、最も下流側の線分上に設けられる放電部位の尖鋭形状の先端部が空気の流れの下流側ではなく上流側に向く放電部位17Aを含む。このような放電電極16Aを用いても、反発電極30の作用によって、正イオンを負イオン発生部14の近傍に導くことができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 空気清浄機、2 第1吹出口、3 筺体、4 第2吹出口、5 送風装置、6 吸込口、7 グリル、8 フィルタ、9 ファンガード、10 イオン発生装置、11 ダクト、12 ケース、13 正イオン発生部、14 負イオン発生部、15 第1誘電体、16,16A 放電電極、17,17A 放電部位、18 導電部位、19 第2誘電体、20 誘導電極、21 針状電極、22 保護カバー、23 対向電極、30,30A,30B,30C,30D 反発電極、31,31A,31B,31C 第1反発電極、32,32A,32B,32C 第2反発電極、33 第3反発電極。

Claims (7)

  1. 正イオンを発生する正イオン発生部と、
    負イオンと前記正イオンを中性原子にするための電子とを発生する負イオン発生部と、
    前記正イオン発生部と前記負イオン発生部との間に設けられ、前記正イオンを前記負イオン発生部に近づけるための電気的な反発力を前記正イオンに作用させる反発電極とを備え
    前記反発電極は、前記正イオン発生部から前記負イオン発生部に向かう経路を挟み込むように前記経路の両側に設けられる第1反発電極および第2反発電極を含み、
    前記第1反発電極と前記第2反発電極との間隔は、前記負イオン発生部に近づくほど狭くなる、イオン発生装置。
  2. 前記第1、第2反発電極は、前記負イオン発生部を挟み込む位置まで延在する、請求項に記載のイオン発生装置。
  3. 前記第1、第2反発電極は、前記正イオン発生部を挟み込む位置まで延在する、請求項1または2に記載のイオン発生装置。
  4. 正イオンを発生する正イオン発生部と、
    負イオンと前記正イオンを中性原子にするための電子とを発生する負イオン発生部と、
    前記正イオン発生部と前記負イオン発生部との間に設けられ、前記正イオンを前記負イオン発生部に近づけるための電気的な反発力を前記正イオンに作用させる反発電極とを備え
    前記正イオン発生部は、誘電体の表面に形成される放電電極と、前記誘電体を挟んで前記放電電極と対向して配置される誘導電極とを含み、
    前記放電電極は、正電圧が印加される導電部位と、前記導電部位に電気的に接続された尖鋭形状を有する放電部位とを含み、
    前記放電部位は、前記負イオン発生部との間に前記導電部位が介在しない位置に設けられる、イオン発生装置。
  5. mを任意の自然数とするとき、前記正イオンは、H(HO)mであり、
    nを零または任意の自然数とするとき、前記負イオンは、O (HO)nである、請求項1〜のいずれかに記載のイオン発生装置。
  6. 前記負イオン発生部は、針状電極を含む、請求項1〜のいずれかに記載のイオン発生装置。
  7. 請求項1〜のいずれかに記載のイオン発生装置と、
    前記正イオン発生部から前記負イオン発生部に向かう空気の流れを発生させる送風装置とを備えた電気機器。
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