JP6103298B2 - タイヤセンサシステム - Google Patents
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Description
また、物理量センサや温度計を稼働させるための電力供給装置を別途タイヤに設ける必要があることから、タイヤに取り付けられる装置の重量が大きくなり、さらに車の燃費が増加するという問題があった。このような電力供給装置は、例えば、タイヤが回転することを利用して磁束を変化させて電気エネルギーを発生させるものであり、発電用コイルや磁石や電磁石を用いる構成であるため、電力供給装置自体大掛かりなものであり、軽量化、小型化が困難であるという問題があった。
本発明は、上記課題に鑑み為されたものであり、その目的とするところは、低消費電力化、小型化、軽量化、低コスト化が可能であるとともに、これが用いられた移動手段の燃費の増加を抑制することができるタイヤセンサシステムを提供することにある。
本発明者らは、従来技術における課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、従来は無線装置等のセンサ装置を構成する装置に電力を供給することに専ら用いていた、MEMS素子からなる振動発電器の電力波形、すなわち、振動を受けた際に生ずる電力波形からタイヤ及び路面の状態の把握が可能であることを見出した。MEMS素子からなる振動発電器により加速度センシングすることにより、小型化、軽量化が困難であった物理量センサを省略することができ、タイヤセンサシステムの軽量化、小型化が可能になるとの知見を得た。本発明者らは、さらに検討を重ねた結果、MEMS素子からなる振動発電器を、センシングにより得られた情報を外部(例えばセンサ装置に設けた送信機からセンサ装置外の受信機)へ送信するための電力供給に用いることで、一つのMEMS素子により、加速度センシングと電力供給の2つの機能を果たしタイヤセンサシステムの低消費電力化、小型化、軽量化、低コスト化が可能であるとともに、これが用いられた移動手段の燃費の増加を抑制可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明は、上記知見に基づき成されたものであり、タイヤ周辺の振動情報からタイヤ及び路面の状態を監視し、前記タイヤを備える移動手段の安全制御を行うタイヤセンサシステムにおいて、タイヤ内側表面の、振動を感知しうる位置に配置されたセンサ(特に好ましくは、振動を電力に変換する電力発生素子を備え、路面から受けた衝撃による振動を検出する発電振動センサ)と、任意ではあるが、前記電力発生素子により得られた振動を抽出する電力系統(第1の電力系統)と、同じく任意ではあるが、前記第1の電力系統により抽出された前記振動情報を外部に送出するための電力を供給する第2の電力系統と、前記電力系統により抽出され外部に送出された振動情報を受信する受信機と、前記受信機からの振動情報に基づき前記タイヤを制御する制御手段と、を備え、
前記タイヤの回転によって、前記センサが路面と前記タイヤを介して接触する際において、前記センサに加わる第1の振動と、
前記センサが前記路面から離れる際において、前記センサに加わる第2の振動と、
前記センサが前記路面に接触してから離れるまでの接触時間と、から、振動情報を得、例えば、前記振動情報を、基準となる振動情報と比較することにより、前記タイヤ及び前記路面の状態を推定することを特徴とする、タイヤセンサシステムである。
以下、センサとして、発電振動センサを用いる場合について説明する。
実施形態において、タイヤセンサシステムが別に発電装置や蓄電装置などを備え、当該タイヤセンサシステムに含まれる発電振動センサがタイヤセンサシステム(特に上述の発電振動センサ)に電力を供給するのではなく当該発電装置や蓄電装置からタイヤセンサシステム(特に上述の発電振動センサ)へ電力を供給しても良いし、タイヤセンサシステムが別途発電装置や蓄電装置などを有せず、当該タイヤセンサシステムに含まれる発電振動センサが電力を発生してタイヤセンサシステム(特に発電振動センサ)に電力を供給しても良い。
<1−1.構成>
<1−1−1.全体の構成>
図1は、本実施形態1によるタイヤセンサシステム(一例として発電振動センサを用いたシステム)の構成を示す図である。図1で示すように、本実施形態1の送信機200は、ホイール320に装着されたタイヤ310の内側に設置されている。送信機200が、タイヤの回転方向330に従い回転し、路面400にタイヤの部材を介して接触する状態を図1(a)に示す。一方、送信機200が、タイヤの回転方向330に従い回転し、路面400から離れる状態を図1(b)に示す。送信機200は、タイヤや路面状態を判別するためのデータ信号を送信する。
発電振動センサ100、制御部210、送信部220を有することは図2にて説明した通りである。本実施形態1の送信機200は、制御部210や送信機220を駆動するための電力源として、外部振動のエネルギーを電力に変換する発電振動センサ100を発電器として使用できる(以下、センシングに用いられる場合発電振動センサ100と称することがあり、発電器に用いられる場合振動発電器100と称することがある。また、センシングと発電器の両方に用いられる場合、発電振動センサ/振動発電器100と併記される場合もある)。発電振動センサ100は、外部振動の波形に応じた電圧を出力するため、直流電圧に変換するパワーマネージメント回路120と合わせて発電部140を構成する。電源部150は、発電部140より制御部210や送信部220に電力を供給する。また、電源部150は、発電部140に加えて蓄電部130を具備しており、必要に応じて蓄電部130から制御部210や送信部220に電力を供給することができる。
また、無線送信によるノイズや伝送エラーが発生しデータ信号の質が許容されない場合や、送信機200での消費電力が許容される場合は、受信機500の構成ブロックを送信機200に具備してもよい。
図4を参照して発電振動センサ100の構造について説明する。後述するように発電振動センサ100は内部で振動する可動基板110を備えている。図4(a)は、可動基板110が振動の中心にある状態を示す。図4(b)は、可動基板110が振動の中心から右側へずれた位置にある状態を示す。
上部基板109の下部基板111に対向する面を下部表面という。下部基板111の上部基板109に対向する面を上部表面という。
下部基板111の上部表面には、複数の第1電極102と複数の第2電極104とが設けられる。第1電極102と第2電極104とが交互に配置されている。これら複数の第1電極102を接続する配線は、下部基板111内の、上部表面付近を通って、第1パッド105に接続される。また、これら複数の第2電極104を接続する配線は、下部基板111内の、下部表面内を通って、第2パッド113に接続される。第1パッド105は第2パッド113に対して電気的に絶縁されている。発電振動センサ100は、第1パッド105および第2パッド113のそれぞれを通じて、発電した電力を出力する。
図6に示す態様において、第1電極102の幅は、好ましくは100μm〜500μmであり、より好ましくは100μm〜300μmである。また、第2電極104の幅は、好ましくは50μm〜200μmであり、より好ましくは50μm〜100μmである。このように設定することにより、限られた領域に多数の第1電極102及び第2電極104を形成することが可能となり、発電出力およびセンシング感度を高めることができる。
再び図4を参照して、発電振動センサ100の動作について説明する。発電振動センサ100では、外部環境から受けた力(例えば振動)に追従して可動基板110が水平方向に振動する。弾性構造体112のバネ定数および共振周波数は、想定される外部環境(例えば、自動車の走行中の振動)の振動周波数に対して最大振幅が発生するよう最適化される。
本実施形態1の変形例として、第1電極102および第2電極104のいずれか一方だけを下部基板111上に配置し、当該電極に第1の電力系統と第2の電力系統とが接続されていても良い。また、当該電極から一の電力系統が接続され、その一の電力系統が1以上の第1の電力系統と1以上の第2の電力系統に分岐していてもよい。このように構成することにより、発電振動センサの構成をより簡易にすることができる。下部基板111に設けられる第1電極102又は第2電極104は、可動基板110の振動方向に対して垂直な方向にかつ等間隔で設けられる。
また、第1電極102および第2電極104のいずれか一方だけを下部基板111上に配置し、これに一の電力系統を接続し、当該一の電力系統により、センシングを行った後、同じく当該一の電力系統により、発電を行っても良い。また、当該一の電力系統により、発電を行った後、同じく当該一の電力系統により、センシングを行っても良い。
以上のとおり、本実施形態1の送信機200は、振動を受けて電力を発電しかつ振動を検出する発電振動センサ100と、振動データの信号送信を制御する制御部210と送信部220とを備える。発電振動センサ100は第1電極102および第2電極104で電力を出力し、パワーマネージメント回路120は、発電振動センサ100の第1電極102からの出力を別の電力に変換し、制御部210は、発電振動センサ100の第2電極104からの出力に基づいて、振動データの信号送信を制御する。
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態2は図7に示すような構成を有する。本実施形態2の発電振動センサ1000は、実施形態1の発電振動センサ100がエレクトレットを用いて発電する方式に対して、実施形態2の発電振動センサ1000が圧電体を用いて発電する方式である点で、実施形態2の発電振動センサ1000は実施形態1の発電振動センサ100と異なる。それ以外の構成は実施形態1と同様である。
中間基板108の上部基板109に対向する面を上部表面という。
中間基板108の上部表面の弾性構造体112上には、第1下部電極1002と、第1圧電体1001と、第1上部電極1022とが積層されている。第1下部電極1002を接続する配線は上部表面上を通って、第1パッド105に接続される。
このような発電振動センサ1000の動作によって、交流電力が発電される。
このとき、第1パッド105および第2パッド113から出力される交流電力は互いに、変動の遷移が同じである。すなわち、第1パッド105からの交流電力が増大するとき、第2パッド113からの交流電力が増大する。減少するときも同様である。それぞれの交流電力は互いに同期的に変動する。
一方、発電振動センサ1000の第2パッド113を通じて出力された交流電力は、振動のデータ信号として制御部210に入力される。
本実施形態2の変形例として、第1積層構造1200と第2積層構造1400のいずれか一方だけを弾性構造体112上に配置し、当該積層構造に第1の電力系統と第2の電力系統とが接続されていても良い。また、当該積層構造から一の電力系統が接続され、その一の電力系統が1以上の第1の電力系統と1以上の第2の電力系統に分岐していてもよい。このように構成することにより、発電振動センサの構成をより簡易にすることができる。
また、第1積層構造1200および第2積層構造1400のいずれか一方だけを弾性構造体112上に配置し、これに一の電力系統を接続し、当該一の電力系統により、センシングを行った後、同じく当該一の電力系統により、発電を行っても良い。また、当該一の電力系統により、発電を行った後、同じく当該一の電力系統により、センシングを行っても良い。
以上のとおり、本実施形態2の発電振動センサ1000は、発電振動センサ1000の外側の面積が大きい面(例えば、図7における下部基板111または上部基板109の外側の面)を、タイヤ310の裏側の面と平行に設置し、強固かつ安定に固定した場合、図1に示す円形のタイヤ310の法線方向Zと、図7に示す発電振動センサ1000の可動基板110の振動方向(例えば、図7における両矢印方向)を一致させることでき、効率的にZ方向の振動を利用できる。
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。
本実施形態3では、実施形態1および実施形態2で示した発電振動センサから得られる振動データの解析方法と、それを用いたタイヤまたは路面状態の推定方法を説明する。
図10、図11を参照して発電出力波形から外部振動波形への変換方法について説明する。発電振動センサ(振動発電器)は、外部振動の波形に応じた電力を出力するため、図2で示したデータ解析部530において、発電出力波形を解析することにより、外部振動の波形を得ることができる。
図10(a)は、横軸は時間、縦軸は円形のタイヤの接線方向Xの振動による発電出力であり、図10(b)は、横軸は時間、縦軸は図10(a)に示す発電電力から求めた、円形のタイヤの接線方向Xの振動の大きさを表す加速度である。
なお、接触発電出力Pcは負、離脱発電出力Prは正の値で図示したが、定義の仕方により正負逆としてもよい。
以上のように、発電振動センサにより外部振動波形を得ることが可能となる。
速度が一定で、タイヤと路面の接触面積が大きくなった場合は、接触時間Tcは長くなる。また、タイヤが大きく変形するため、接触加速度Acおよび離脱加速度Arが高くなる。
これらのパラメータを解析することにより、タイヤや路面状態を推定する。例えば、タイヤがパンクしタイヤの空気圧が減少した場合は、タイヤの変形が大きいため、接触時間Tcは長くなり、接触加速度Acおよび離脱加速度Arが高くなる。
速度が一定で、タイヤと路面の接触面積が大きくなった場合は、接触時間Tcは長くなる。
タイヤまたは路面状態の推定方法は、上述の接線方向Xの場合と同様である。
以上のように、発電振動センサによりタイヤや路面状態の推定が可能となる。
例えばタイヤの空気圧が減少したと判定されたときは、移動手段の表示部に、タイヤの空気圧が減少した旨表示し、運転手にその旨を伝達する。
また、例えばタイヤが滑り易いと判断されたときは、移動手段の表示部に、タイヤが滑り易い旨表示し、運転手にその旨を伝達するとともに、車両制御部600を介して例えばアンチブロッキングシステムを作動させる。
上述のようにして、タイヤの状況及び路面の状況を判別し、運転手に適切にその情報を伝達するとともに移動手段の安全制御を行うことができる。
本実施形態3のタイヤまたは路面状態の推定方法によれば、タイヤの回転により発電振動センサが路面に接触し離れる場合の接触時間Tc、接触加速度Ac、離脱加速度Arのパラメータから、タイヤの変形量や、タイヤと路面との摩擦力を抽出し、タイヤや路面状態の推定を行うことができる。
本構成により、タイヤや路面状態に応じた車両の警告表示、車軸、制動の制御を行うことができる。
以下、本発明の第4の実施形態について説明する。
本実施形態4では、タイヤの回転速度によりタイヤまたは路面状態を推定する方法を説明する。それ以外の構成は実施形態3と同様である。
図13(a)を参照して振動データの解析方法、およびタイヤまたは路面状態の推定方法について説明する。図13(a)は、横軸は時間、縦軸は円形のタイヤの接線方向Xの振動の大きさを表す加速度である。
タイヤまたは路面状態の推定方法は、上述の接線方向Xの場合と同様である。
以上のように、発電振動センサによりタイヤや路面状態の推定が可能となる。
本実施形態4のタイヤまたは路面状態の推定方法によれば、タイヤの回転により発電振動センサが路面に接触し離れる場合の接触時間Tc、接触加速度Ac、離脱加速度Arのパラメータから、タイヤの回転速度や、タイヤと路面との摩擦力を抽出し、タイヤや路面状態の推定を行うことができる。
本構成により、タイヤや路面状態に応じた車両の警告表示、車軸、制動の制御を行うことができる。
本発明の思想は前述の実施形態に限定されない。以下、他の実施形態について説明する。
前述の実施形態において、タイヤセンサシステムは、振動情報とそれに対応するタイヤや路面の状態の一覧であるデータテーブルを有してもよい。データテーブルを参照し、実測された振動情報とデータテーブルに含まれる振動情報とを照合することにより、タイヤや路面の状態を判定する。
また、タイヤセンサシステムは、振動情報をプロトコル化してもよい。情報の構成を簡素化することができ、通信および情報処理の速度を上げることができる。
前述の実施形態は、下記のようなタイヤセンサシステムおよび発電振動センサの思想を開示する。
前記タイヤセンサシステムは、さらに、電力系統(第1の電力系統)を備え、前記電力系統は、前記電力発生素子に接続され、前記電力発生素子により得られた振動情報を抽出することを特徴とする。
固定基板と、
該固定基板の1つの主面と対向する1つの主面を有し、かつ前記固定基板に対して略平行に振動可能な可動基板と、
前記固定基板の1つの主面および前記可動基板の1つの主面の一方に、当該可動基板の振動方向に対して並列配置された複数のエレクトレットと、
前記固定基板の1つの主面および前記可動基板の1つの主面の他方に、前記振動方向に対して並列にかつ交互に配置され、前記第1の電力系統および前記第2の電力系統のいずれかに接続された第1電極および第2電極と、を備える。
周期的に繰り返し湾曲することができる弾性構造体と、
前記弾性構造体の一端に接続された固定基板と、
前記弾性構造体の他端に接続された可動基板と、
前記弾性構造体上に設けられ、前記第1の電力系統および前記第2の電力系統のいずれかに接続された第1の積層構造と第2の積層構造と、を備え、
前記第1の積層構造は、第1の下部電極と、該第1の下部電極上に形成された第1の圧電体と、該第1の圧電体上に形成された第1の上部電極と、を有し、
前記第2の積層構造は、第2の下部電極と、該第2の下部電極上に形成された第2の圧電体と、該第2の圧電体上に形成された第2の上部電極と、を有する。
振動を電力に変換する電力発生素子と、
前記電力発生素子により得られた振動情報を抽出する第1の電力系統と、
前記電力発生素子に接続され、前記第1の電力系統により抽出された前記振動情報を外部に送出するための電力を供給する第2の電力系統と、を備える発電振動センサである。
前記電力発生素子が2以上設けられ、前記第1の電力系統が、2以上の前記電力発生素子のうち少なくとも一つと接続され、
前記第2の電力系統が、2以上の前記電力発生素子のうち残りの少なくとも一つと接続されている第14の態様に記載の発電振動センサである。
単一の前記電力発生素子に、前記第1の電力系統と前記第2の電力系統とが接続されている第14又は第15の態様に記載の発電振動センサである。
前記電力発生素子が、
固定基板と、
該固定基板の1つの主面と対向する1つの主面を有し、かつ前記固定基板に対して略平行に振動可能な可動基板と、
前記固定基板の1つの主面および前記可動基板の1つの主面の一方に、当該可動基板の振動方向に対して並列配置された複数のエレクトレットと、
前記固定基板の1つの主面および前記可動基板の1つの主面の他方に、前記振動方向に対して並列にかつ交互に配置され、前記第1の電力系統および前記第2の電力系統のいずれかに接続された第1電極および第2電極と、を備える第14〜第16の態様のいずれかに記載の発電振動センサである。
前記電力発生素子は、
周期的に繰り返し湾曲することができる弾性構造体と、
前記弾性構造体の一端に接続された固定基板と、
前記弾性構造体の他端に接続された可動基板と、
前記弾性構造体上に設けられ、前記第1の電力系統および前記第2の電力系統のいずれかに接続された第1の積層構造と第2の積層構造と、を備え、
前記第1の積層構造は、第1の下部電極と、該第1の下部電極上に形成された第1の圧電体と、該第1の圧電体上に形成された第1の上部電極と、を有し、
前記第2の積層構造は、第2の下部電極と、該第2の下部電極上に形成された第2の圧電体と、該第2の圧電体上に形成された第2の上部電極と、を有する第14〜第16の態様のいずれかに記載の発電振動センサである。
前述の発電振動センサを内壁に備えるタイヤであって、
前記発電振動センサが地面に達した際に前記発電振動センサにより得られる電力波形と、地面から離れる際に得られる電力波形と、から当該タイヤの状態および路面の状態を推定することを特徴とするタイヤである。
101:エレクトレット
102:第1電極
104:第2電極
105:第1パッド
106:下部接合部
107:上部接合部
108:固定構造体
109:上部基板
110:可動基板(可動部、重り、振動体)
111:下部基板
112:バネ(弾性構造体)
113:第2パッド
120:パワーマネージメント回路
130:蓄電部
140:発電部
150:電源部
200:送信機
210:制御部
220:送信部
310:タイヤ
320:ホイール
330:回転方向
400:路面
500:受信機
510:受信部
520:信号処理部
530:データ解析部
540:車両制御指示部
600:車両制御部
1001:第1圧電体
1002:第1下部電極
1004;第2下部電極
1021:第2圧電体
1022:第1上部電極
1024;第2上部電極
1200:第1積層構造
1400:第2積層構造
Claims (8)
- タイヤ周辺の振動情報からタイヤ及び路面の状態を監視し、前記タイヤを備える移動手段の安全制御を行うタイヤセンサシステムにおいて、
タイヤ内側表面の、振動を感知しうる位置に配置されたセンサと、
前記センサから送出された振動情報を受信する受信機と、
前記受信機からの振動情報に基づき前記移動手段の車両を制御する制御手段と、を備え、前記タイヤの回転によって、前記センサが路面と前記タイヤを介して接触する際において、前記センサに加わる、円形の前記タイヤの接線方向の第1の振動と、
前記センサが前記路面から離れる際において、前記センサに加わる、円形の前記タイヤの接線方向の第2の振動と、
前記センサが前記路面に接触してから離れるまでの接触時間とを測定し、
前記回転より後の回転において、前記第1の振動と、前記第2の振動と、前記接触時間とを再度測定し、
前記後の回転において測定した前記接線方向の第1の振動と前記接線方向の第2の振動が、前記前の回転において測定した前記接線方向の第1の振動と前記接線方向の第2の振動よりもそれぞれ大きくなり、
かつ、前記後の回転において測定した前記接触時間が、前記前の回転において測定した前記接触時間よりも長くなった場合に、
前記後の回転時における前記タイヤの空気圧が、前記前の回転時における前記タイヤの空気圧よりも、減少したと判定することを特徴とする、
タイヤセンサシステム。 - タイヤ周辺の振動情報からタイヤ及び路面の状態を監視し、前記タイヤを備える移動手段の安全制御を行うタイヤセンサシステムにおいて、
タイヤ内側表面の、振動を感知しうる位置に配置されたセンサと、
前記センサから送出された振動情報を受信する受信機と、
前記受信機からの振動情報に基づき前記移動手段の車両を制御する制御手段と、を備え、前記タイヤの回転によって、前記センサが路面と前記タイヤを介して接触する際において、前記センサに加わる、円形の前記タイヤの法線方向の第1の振動と、
前記センサが前記路面から離れる際において、前記センサに加わる、円形の前記タイヤの法線方向の第2の振動と、
前記センサが前記路面に接触してから離れるまでの接触時間とを測定し、
前記回転より後の回転において、前記法線方向の第1の振動と、前記法線方向の第2の振動と、前記接触時間とを再度測定し、
前記後の回転において測定した前記接触時間が、前記前の回転において測定した前記接触時間よりも長くなった場合に、
前記後の回転時における前記タイヤの空気圧が、前記前の回転時における前記タイヤの空気圧よりも、減少したと判定することを特徴とする、
タイヤセンサシステム。 - タイヤ周辺の振動情報からタイヤ及び路面の状態を監視し、前記タイヤを備える移動手段の安全制御を行うタイヤセンサシステムにおいて、
タイヤ内側表面の、振動を感知しうる位置に配置されたセンサと、
前記センサから送出された振動情報を受信する受信機と、
前記受信機からの振動情報に基づき前記移動手段の車両を制御する制御手段と、を備え、前記タイヤの回転によって、前記センサが路面と前記タイヤを介して接触する際において、前記センサに加わる、円形の前記タイヤの接線方向の第1の振動と、
前記センサが前記路面から離れる際において、前記センサに加わる、円形の前記タイヤの接線方向の第2の振動と、
前記センサが前記路面に接触してから離れるまでの接触時間とを測定し、
前記回転より後の回転において、前記第1の振動と、前記第2の振動と、前記接触時間とを再度測定し、
前記後の回転において測定した前記接線方向の第1の振動と前記接線方向の第2の振動が、前記前の回転において測定した前記接線方向の第1の振動と前記接線方向の第2の振動よりもそれぞれ小さくなり、
かつ、前記後の回転において測定した前記接触時間が、前記前の回転において測定した前記接触時間よりも短くなった場合に、
前記後の回転時における前記タイヤと前記路面の摩擦力が、前記前の回転時における前記摩擦力よりも減少したと判定し、かつ、
前記後の回転時における前記タイヤの滑りやすさが、前記前の回転時における前記タイヤの滑りやすさよりも増大したと判定することを特徴とする、
タイヤセンサシステム。 - 前記前の回転における測定結果は、データテーブルに保存され、前記データテーブルを参照し、後の回転時の測定結果と比較して、判定が行われる、
請求項1〜3のいずれか1項に記載のタイヤセンサシステム。 - 前記センサは、振動を電力に変換する電力発生素子を備え、発電出力波形より振動情報を抽出する発電振動センサであり、
前記タイヤセンサシステムは、さらに、電力系統を備え、前記電力系統は、前記電力発生素子に接続され、前記電力発生素子により得られた振動情報を抽出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のタイヤセンサシステム。 - さらに、第2の電力系統を備え、前記第2の電力系統は、前記電力発生素子に接続され、前記電力系統により抽出された前記振動情報を外部に送出するための電力を供給することを特徴とする請求項5記載のタイヤセンサシステム。
- 前記電力発生素子が、
固定基板と、
該固定基板の1つの主面と対向する1つの主面を有し、かつ前記固定基板に対して略平行に振動可能な可動基板と、
前記固定基板の1つの主面および前記可動基板の1つの主面の一方に、当該可動基板の振動方向に対して並列配置された複数のエレクトレットと、
前記固定基板の1つの主面および前記可動基板の1つの主面の他方に、前記振動方向に対して並列にかつ交互に配置され、前記電力系統および前記第2の電力系統のいずれかに接続された第1電極および第2電極と、を備える請求項6記載のタイヤセンサシステム。 - 前記電力発生素子は、
周期的に繰り返し湾曲することができる弾性構造体と、
前記弾性構造体の一端に接続された固定基板と、
前記弾性構造体の他端に接続された可動基板と、
前記弾性構造体上に設けられ、前記電力系統および前記第2の電力系統のいずれかに接続された第1の積層構造と第2の積層構造と、を備え、
前記第1の積層構造は、第1の下部電極と、該第1の下部電極上に形成された第1の圧電体と、該第1の圧電体上に形成された第1の上部電極と、を有し、
前記第2の積層構造は、第2の下部電極と、該第2の下部電極上に形成された第2の圧電体と、該第2の圧電体上に形成された第2の上部電極と、を有する請求項6記載のタイヤセンサシステム。
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