JP6103187B2 - 主蒸気ラインプラグ装置の水平監視装置と方法 - Google Patents
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Description
この定期点検において、原子炉圧力容器の内側から主蒸気ノズルを閉鎖するために、主蒸気ラインプラグ装置(MSLP)が用いられる。
特許文献2は、制御棒駆動機構ハウジングを設置するための整列装置において、電子式水準器を用いることによって、炉心に対する正確な傾斜角を遠隔的に操縦者に伝達するものである。
しかし、水深10m位置での吊上げ、吊り降ろしの際には上からの監視しかできず傾斜検知が困難であった。
しかしこの手段の場合、水深センサーと原子炉圧力容器の上部を結ぶ10m以上の長いセンサーケーブルを同時に扱うため作業性が悪化するとともに、水中で水圧等により水深センサーやセンサーケーブルが損傷を受けやすく、水深検知精度が悪化しやすい問題点があった。
前記吊り具で吊り下げられる吊金物と前記主蒸気ラインプラグ装置は、曲げ剛性の高い少なくとも3本の連結ビームで連結され一体化しており、
前記主蒸気ラインプラグ装置は、第1水平ビームと第2水平ビームとからなり中央で交叉するXビームを有し、
前記Xビームの上面交叉位置に固定された目盛り板と、
上端が前記主蒸気ラインプラグ装置の上方に搖動可能に吊り下げられ、下方に鉛直に延び、前記主蒸気ラインプラグ装置が水平に位置するときに、下端が前記目盛り板の中心に自重で位置する棒状の振り下げ装置と、を備え、
前記振り下げ装置を鉛直上方から見た場合において、前記振り下げ装置の下端が前記目盛り板の中心と重なるように前記主蒸気ラインプラグ装置を吊り下げることによって、前記主蒸気ラインプラグ装置を水平に維持するように監視する、ことを特徴とする主蒸気ラインプラグ装置の水平監視装置が提供される。
前記振り下げ装置は、内輪と外輪の接触面が球面であり外輪が吊金物の下部に固定された球面軸受と、球面軸受の内輪に上端が固定され下方に直線状に延びる棒部材と、棒部材の下端に固定され下端に尖端部を有する先端金物と、を有する。
目盛り板の上面には、その中心を同心に囲む複数の円形マークが表示されており、各円形マークの半径は主蒸気ラインプラグ装置の傾斜角度に比例する。
前記吊り具で吊り下げられる吊金物と前記主蒸気ラインプラグ装置は、曲げ剛性の高い少なくとも3本の連結ビームで連結され一体化しており、
前記主蒸気ラインプラグ装置は、第1水平ビームと第2水平ビームとからなり中央で交叉するXビームを有し、
前記Xビームの上面交叉位置に固定された目盛り板と、
上端が前記主蒸気ラインプラグ装置の上方に搖動可能に吊り下げられ、下方に鉛直に延び、前記主蒸気ラインプラグ装置が水平に位置するときに、下端が前記目盛り板の中心に自重で位置する棒状の振り下げ装置と、を備え、
前記振り下げ装置を鉛直上方から見た場合において、前記振り下げ装置の下端が前記目盛り板の中心と重なるように前記主蒸気ラインプラグ装置を吊り下げることによって、前記主蒸気ラインプラグ装置を水平に維持するように監視する、ことを特徴とする主蒸気ラインプラグ装置の水平監視方法が提供される。
また、目盛り板は、主蒸気ラインプラグ装置の上面に固定されており、振り下げ装置は、主蒸気ラインプラグ装置が水平に位置するときに、下端が目盛り板の中心に自重で位置するようになっているので、主蒸気ラインプラグ装置が水平から外れて傾斜すると、その傾斜角度に比例する距離だけ、主蒸気ラインプラグ装置の下がっている方向に振り下げ装置の下端が目盛り板の中心から離れるので、その距離と方向により主蒸気ラインプラグ装置の傾斜の大きさと方向を目視で確認することができる。
また、主蒸気ノズル2の外側に連結されている主蒸気管、主蒸気流量制御器、逃がし安全弁、主蒸気隔離弁、等は図示を省略している。
この例において、主蒸気ノズル2は4つ設けられ、そのうち主蒸気ノズル2A,2Cと主蒸気ノズル2B,2Dが、それぞれ原子炉圧力容器1の中心に対して対称位置に設けられている。
図2〜図4において、主蒸気ラインプラグ装置10は、プラグ12、逆圧サポートリング14、及びXビーム16からなる。
逆圧サポートリング14のリング架台14aは、原子炉圧力容器1内に設けられたブラケット(図示せず)にセットされ、プラグ12の挿入、引出時に装置全体を支える架台として機能する。
プラグ支持部材14bとプラグ押付ジャッキ14cは、4つのプラグ12にそれぞれ1つずつ、計4組がプラグ12に対向する位置に設けられている。
この構成により、逆圧サポートリング14は、プラグ取付後は主蒸気ノズル2の高さにセットされ、主蒸気隔離弁(MSIV)のリーク試験時に、主蒸気配管側の圧力に対しプラグ12を原子炉圧力容器1の内側から押さえることができる。
一方、原子炉圧力容器1の内面には、鉛直に延びる複数のガイドロッド1bが固定されており、ガイド14dの鉛直溝にガイドロッド1bを嵌合させることにより、リング架台14aの周方向位置を案内し、4つのプラグ12がそれぞれ対応する主蒸気ノズル2の周方向位置を維持するようになっている。
この構成により、嵌合孔にピンを挿入することでXビーム16を逆圧サポートリング14と一体化することができ、嵌合孔からピンを引き抜くことでXビーム16を逆圧サポートリング14から分離することができる。
この構成により、プラグ12が主蒸気ノズル2に対向する位置において、プラグ12を主蒸気ノズル2に半径方向外方に押し込み、又は主蒸気ノズル2から引き抜くことができる。
この図において、本発明による水平監視装置20は、目盛り板22と振り下げ装置24とを備える。
また、目盛り板22の上面は、主蒸気ラインプラグ装置10が水平に位置するときに、水平又は中央が凹んだ球面である。さらに、目盛り板22の上面には、複数の円形マーク22aが表示されている。各円形マーク22aは、その中心Oを同心に囲み主蒸気ラインプラグ装置10の傾斜角度に比例する半径を有する
この例で4つの円形マーク22aは、内側から例えば、1、2、3、4度の傾斜角度を示すようになっている。なお、傾斜角度の代わりに、主蒸気ラインプラグ装置10又はXビーム16の両端間のレベル差を示すようにしてもよい。
棒部材25bは、好ましくは曲げ剛性の高い金属部材であり、冷却水中の移動による抵抗により変形しないようになっている。
この連結ビーム6は、好ましくは曲げ剛性の高い金属部材であり、吊金物7は連結ビーム6を介してXビーム16と一体化するようになっている。
この図において、主蒸気ラインプラグ装置10は、それを構成するプラグ12、逆圧サポートリング14及びXビーム16が一体に連結されており、吊り具5によって吊り下げられた主蒸気ラインプラグ装置10が傾斜している状態を示している。
主蒸気ラインプラグ装置10の傾斜は、この例において右側が高く、左側が低くなっている。
この場合、目盛り板22の中心Oは、振り下げ装置24の上端24aに対して図で右方向に移動するが、振り下げ装置24の下端24bは、自重により上端24aの真下に位置し続ける。
すなわち、主蒸気ラインプラグ装置10が水平から外れて傾斜すると、その傾斜角度に比例する距離だけ、主蒸気ラインプラグ装置10の下がっている方向に振り下げ装置24の下端24bが目盛り板22の中心Oから離れるので、その距離と方向により主蒸気ラインプラグ装置10の傾斜の大きさと方向を目視で確認することができる。
この図において、主蒸気ラインプラグ装置10を構成するプラグ12と逆圧サポートリング14は、原子炉圧力容器1内に残され、主蒸気ノズル2の高さにセットされ、主蒸気配管側の圧力に対しプラグ12を原子炉圧力容器1の内側から押さえた状態になっている。この状態で主蒸気隔離弁(MSIV)のリーク試験を行うことができる。
この例では、主蒸気ラインプラグ装置10を構成するXビーム16のみが吊り具5によって吊り下げられており、Xビーム16が傾斜している状態を示している。
Xビーム16の傾斜は、この例において右側が高く、左側が低くなっている。
この場合、目盛り板22の中心Oは、振り下げ装置24の上端24aに対して図で右方向に移動するが、振り下げ装置24の下端24bは、自重により上端24aの真下に位置し続ける。
すなわち、Xビーム16が水平から外れて傾斜すると、その傾斜角度に比例する距離だけ、Xビーム16の下がっている方向に振り下げ装置24の下端24bが目盛り板22の中心Oから離れるので、その距離と方向により主蒸気ラインプラグ装置10の傾斜の大きさと方向を目視で確認することができる。
また、目盛り板22は、主蒸気ラインプラグ装置10の上面に固定されており、振り下げ装置24は、主蒸気ラインプラグ装置10が水平に位置するときに、下端24bが目盛り板22の中心Oに自重で位置するようになっているので、主蒸気ラインプラグ装置10が水平から外れて傾斜すると、その傾斜角度に比例する距離だけ、主蒸気ラインプラグ装置10の下がっている方向に振り下げ装置24の下端24b(先端金物25c)が目盛り板22の中心Oから離れるので、その距離と方向により主蒸気ラインプラグ装置10の傾斜の大きさと方向を目視で確認することができる。
1a 上蓋、1b ガイドロッド、
2,2A,2B,2C,2D 主蒸気ノズル、
3 上部水槽、4 天井クレーン、5 吊り具、
6 連結ビーム、7 吊金物、
10 主蒸気ラインプラグ装置、12 プラグ、
14 逆圧サポートリング、
14a リング架台、14b プラグ支持部材、
14c プラグ押付ジャッキ、14d ガイド、
16 Xビーム、
16a 第1水平ビーム、16b 第2水平ビーム、
16c X架台、17 連結ジャッキ、
18 プラグ押し込みジャッキ、
20 水平監視装置、
22 目盛り板、22a 円形マーク、
24 振り下げ装置、24a 上端、24b 下端、
25a 球面軸受、25b 棒部材、25c 先端金物
Claims (4)
- 吊り具によって吊り下げられた主蒸気ラインプラグ装置の水平監視装置であって、
前記吊り具で吊り下げられる吊金物と前記主蒸気ラインプラグ装置は、曲げ剛性の高い少なくとも3本の連結ビームで連結され一体化しており、
前記主蒸気ラインプラグ装置は、第1水平ビームと第2水平ビームとからなり中央で交叉するXビームを有し、
前記Xビームの上面交叉位置に固定された目盛り板と、
上端が前記主蒸気ラインプラグ装置の上方に搖動可能に吊り下げられ、下方に鉛直に延び、前記主蒸気ラインプラグ装置が水平に位置するときに、下端が前記目盛り板の中心に自重で位置する棒状の振り下げ装置と、を備え、
前記振り下げ装置を鉛直上方から見た場合において、前記振り下げ装置の下端が前記目盛り板の中心と重なるように前記主蒸気ラインプラグ装置を吊り下げることによって、前記主蒸気ラインプラグ装置を水平に維持するように監視する、ことを特徴とする主蒸気ラインプラグ装置の水平監視装置。 - 前記吊り具と前記主蒸気ラインプラグ装置は、前記主蒸気ラインプラグ装置が水平に位置するときに、前記吊金物が前記目盛り板の中心の鉛直上方に位置するように連結されており、
前記振り下げ装置は、内輪と外輪の接触面が球面であり前記外輪が前記吊金物の下部に固定された球面軸受と、前記球面軸受の前記内輪に上端が固定され下方に直線状に延びる棒部材と、前記棒部材の下端に固定され下端に尖端部を有する先端金物と、を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の主蒸気ラインプラグ装置の水平監視装置。 - 前記目盛り板の上面は、前記主蒸気ラインプラグ装置が水平に位置するときに、水平又は中央が凹んだ球面であり、
前記目盛り板の上面には、その中心を同心に囲む複数の円形マークが表示されており、各円形マークの半径は前記主蒸気ラインプラグ装置の傾斜角度に比例する、ことを特徴とする請求項1に記載の主蒸気ラインプラグ装置の水平監視装置。 - 吊り具によって吊り下げられた主蒸気ラインプラグ装置の水平監視方法であって、
前記吊り具で吊り下げられる吊金物と前記主蒸気ラインプラグ装置は、曲げ剛性の高い少なくとも3本の連結ビームで連結され一体化しており、
前記主蒸気ラインプラグ装置は、第1水平ビームと第2水平ビームとからなり中央で交叉するXビームを有し、
前記Xビームの上面交叉位置に固定された目盛り板と、
上端が前記主蒸気ラインプラグ装置の上方に搖動可能に吊り下げられ、下方に鉛直に延び、前記主蒸気ラインプラグ装置が水平に位置するときに、下端が前記目盛り板の中心に自重で位置する棒状の振り下げ装置と、を備え、
前記振り下げ装置を鉛直上方から見た場合において、前記振り下げ装置の下端が前記目盛り板の中心と重なるように前記主蒸気ラインプラグ装置を吊り下げることによって、前記主蒸気ラインプラグ装置を水平に維持するように監視する、ことを特徴とする主蒸気ラインプラグ装置の水平監視方法。
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