JP6100197B2 - 耐火物用セラミック骨材及びその製造方法 - Google Patents

耐火物用セラミック骨材及びその製造方法 Download PDF

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Description

本願は、耐火物用セラミック骨材及びその製造方法に係り、特に、様々な溶融金属用容器の内張り材等として使用される耐火物において、好適に用いられるセラミック骨材に関するものである。
従来より、例えば製鉄・製鋼分野にて使用される取鍋やタンディッシュ、混銑車等の溶融金属容器においては、その内張り材として各種の耐火物が用いられている。そのような製鉄・製鋼分野にて使用される耐火物に対しては、近年、使用条件の過酷化や高耐用化の要請に伴い、従来にも増して損耗し難いこと、具体的には、より高寿命であり、より優れた耐スポーリング性が求められている。
製鉄・製鋼分野に用いられる耐火物の損耗対策としては、例えば、溶融金属又はスラグに含まれるCaO、FeOやMnO等に起因する溶損を防止し、耐火物の高寿命化を図るためには、耐火物の組成を変更することで対応されている。また、耐火物における、加熱・冷却による熱スポーリングに起因する損耗については、耐火物の材質を低弾性化することで、耐スポーリング性の向上を図っている。
ところで、大型の耐火性骨材を耐火物に配合し、かかる骨材によって亀裂の伝播を抑制することにより、耐火物の耐スポーリング性を向上せしめる手法が広く知られている。しかしながら、従来の大型耐火性骨材は、扁平球状であったり、破砕物よりなるもの等が一般的であり、骨材の形状や寸法が一定でなく、それ故に、耐火物に配合した場合、亀裂の伝播を確実に抑制することに限界があった。
かかる状況の下、特許文献1(特開平11−12048号公報)においては、最大部直径が5〜40mm、長さ10〜60mmの円柱形状であり、該円柱形状の軸線を切断する断面の外周部が高さ0.5mm〜5mmの歯状起伏が形成されたセラミックス製骨材が、提案されている。
特開平11−12048号公報
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、耐火物において優れた耐スポーリング性を発揮させることが出来る耐火物用セラミック骨材を提供することにある。また、本発明は、そのような耐火物用セラミック骨材を有利に製造することが出来る方法を提供することをも、その解決課題とするものである。
そして、本発明者は、耐火物用セラミック骨材について鋭意、研究を進めたところ、所定の形状を有し、且つ、所定の表面粗さを有するセラミック骨材にあっては、上記した課題を有利に解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至ったのである。即ち、本発明は、a)Al23が50〜99.8重量%であり、SiO20.1〜50重量%であり、不純物が10重量%以下である化学組成を有する焼成物からなり、b)長軸方向の長さ:Lが6〜100mmであり、短軸方向の長さ:Dが3〜50mmであり、アスペクト比:L/Dが1.5〜10である柱状を呈し、c)表面粗さ:Raが10μm以下であり、最大高さ:Ryが100μm以下である、ことを特徴とする耐火物用セラミック骨材を、その要旨とするものである。
なお、そのような本発明に従う耐火物用セラミック骨材においては、好ましくは、見掛気孔率が6%以下である。
さらに、本発明の耐火物用セラミック骨材は、有利には、非破砕物からなるものである。
加えて、本発明は、上記した各態様の耐火物用セラミック骨材の製造方法にして、Al23が50〜99.8重量%であり、SiO20.1〜50重量%であり、不純物が10重量%以下である化学組成を与える原料を、平均粒径が20μm以下となるように粉砕する工程と、粉砕された原料と、分散媒体としての水との混合物を用いて、押出成形法に従って造粒物を作製する工程と、前記造粒物を乾燥することにより、その水分含有量を6重量%以下とする工程と、前記乾燥後の造粒物を、ロータリーキルンを用いて焼成する工程と、を含む耐火物用セラミック骨材の製造方法をも、その要旨とするものである。
そして、そのような本発明に係る耐火物用セラミック骨材の製造方法においては、好ましくは、前記乾燥後の造粒物の圧縮強度が2MPa以上とされるのである。
このように、本発明に従う耐火物用セラミック骨材にあっては、所定の形状を有し、且つ、所定の表面粗さを有するものであるところから、かかる骨材を用いて得られる耐火物内においては、骨材と耐火物を構成するマトリックス部との間の結合が適度に弱いものとなり、骨材とマトリックス部との間に間隙が生ずることとなる。そして、この間隙が耐火物内にて生ずる応力を吸収(緩和)することで、亀裂の伝播を効果的に抑制し、以て、優れた耐スポーリング性を発揮する耐火物となるのである。
ところで、本発明に従う耐火物用セラミック骨材(以下、単に骨材ともいう。)は、Al23が50重量%以上であり、SiO2 が50重量%以下であり、不純物が10重量%以下である化学組成にて、構成されるものである。Al23の含有量が50重量%未満では、耐火物に要求される耐熱性(一般に1300℃以上)を発揮し得ない恐れがある。なお、本発明の耐火物用セラミック骨材に含まれる不純物としては、Al23源原料及びSiO2 源原料に不可避的に含まれる種々の酸化物、具体的には、鉄、チタン、ナトリウムやカリウム等の各種酸化物を、例示することが出来る。
また、本発明の耐火物用セラミック骨材は、長軸方向の長さ:Lが100mm以下であり、短軸方向の長さ:Dが3mm以上であり、アスペクト比:L/Dが1.5以上である柱状を呈するものである。
長軸方向の長さが100mmを超える骨材にあっては、耐火物を作製する際の作業性を悪化させる恐れがある。その一方、短軸方向の長さが3mm未満の骨材では、耐火物の全体を支える骨材として機能し得ない恐れがあり、また、最終的に得られる耐火物において、耐スポーリング性の向上に寄与しない恐れがあるからである。本発明の耐火物用セラミック骨材において、好ましい長軸の長さは6〜100mmであると共に、好ましい短軸の長さは3〜50mm、より好ましい短軸の長さは3〜40mmである。
本発明者は、骨材の配合により耐火物の耐スポーリング性を向上させるための一つの要因として、配合される骨材によって耐火物中に細長い空間を形成せしめることが重要であると考えている。アスペクト比:L/D(長軸方向の長さ/短軸方向の長さ)が1.5未満である柱状の骨材では、骨材の配合による亀裂発生の抑制効果を享受することが出来ず、引いては耐火物における耐スポーリング性の向上を図ることが出来ない恐れがある。本発明の骨材にあっては、柱状であって、アスペクト比が1.5〜10の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは1.8〜10の範囲内にあることが好ましい。なお、柱状の形状については、円柱状、三角柱状、四角柱状、その他の多角柱状の何れの形状であっても構わない。
さらに、本発明の耐火物用セラミック骨材は、その表面粗さ:Ra及び最大高さ:Ryが、各々、Raにあっては10μm以下、Ryにあっては100μm以下とされている。このように、表面が比較的平滑な面にて構成されていることにより、本発明の骨材を含む耐火物においては、かかる骨材と、耐火物を構成するマトリックス部(基材部:例えば、アルミナを主成分とする耐火物原料の焼成によって生ずるもの)との間の結合力が適度に弱いものとなり、加熱・冷却によって耐火物内に生ずる応力が骨材を貫通し難くなり、耐火物における亀裂の発生を効果的に抑制し、以て、耐火物の耐スポーリング性を有利に向上せしめることとなるのである。なお、本明細書及び特許請求の範囲における「表面粗さ:Ra」及び「最大高さ:Ry」は、何れも、JIS−B−0601(1994)に記載の方法に準じて測定されるものを意味する。
以上、詳述したように、本発明に係る耐火物用セラミック骨材は、所定の化学組成からなると共に、所定の形状を呈し、更には、その表面が所定の平滑性を有するものである。そのような本発明の骨材にあっては、見掛気孔率が6%以下であることが好ましい。見掛気孔率の大小は骨材の強度等に影響を与えるものであるところ、見掛気孔率が6%を超える骨材は、そこに含まれる気孔が多いため、骨材強度の低下や、耐火物として施工する際の作業性の悪化等を招来し、骨材としての機能を発揮し得ない恐れがある。なお、本明細書及び特許請求の範囲における「見掛気孔率」とは、JIS−R−2205(1992)に記載の方法に準じて測定されるものを意味している。
ところで、上述した本発明の耐火物用セラミック骨材は、従来より公知の各種手法に従って製造することが可能であるが、有利には、以下に示す手法に従って製造することが可能である。
先ず、Al23が50重量%以上であり、SiO2 が50重量%以下であり、不純物が10重量%以下である化学組成を与える原料を、平均粒径が20μm以下となるように粉砕する。
ここで、原料を調製する際に用いられるAl23源原料及びSiO2 源原料としては、従来より、各種の耐火物用セラミック骨材を製造する際に使用されるものであれば、如何なるものであっても使用可能である。具体的に、Al23源原料としては、仮焼アルミナ、焼結アルミナや電融アルミナ等を、また、SiO2 源原料としては、粘土鉱物、珪石、溶融シリカ等を、それぞれ例示することが出来る。
そのようなAl23源原料及びSiO2 源原料を用いて、Al23が50重量%以上であり、SiO2 が50重量%以下であり、不純物が10重量%以下である化学組成を与える原料を調製した後に、かかる原料を、平均粒径が20μm以下となるように粉砕する。このように原料を粉砕することにより、特に、表面粗さ:Raが10μm以下で、最大高さ:Ryが100μm以下であり、且つ、見掛気孔率が6%以下である骨材を、有利に製造することが可能となる。なお、原料の粉砕に際しては、従来より公知の各種粉砕機を使用することが可能である。
次いで、粉砕された原料と、分散媒体としての水との混合物を用いて、押出成形法に従って造粒物を作製する。分散媒体としての水は、粉砕された原料(Al23源原料及びSiO2 源原料)を均一に混合するために使用される。また、押出成形法に従って造粒物を作製することにより、得られる造粒物の表面は平滑となり、以て、最終的に得られる骨材の表面粗さ(Ra)及び最大高さ(Ry)を、有利に、それぞれ所定の範囲内とすることが可能ならしめられる。
作製する造粒物の形状及び大きさは、目的とする骨材と略同様の形状及び大きさ、具体的には、長軸方向の長さ:Lが100mm以下であり、短軸方向の長さ:Dが3mm以上であり、アスペクト比:L/Dが1.5以上である柱状とすることが、好ましい。具体的には、先ず、粉砕された原料及び水との混合物を、その水分含有量が20〜35重量%となるように脱水する。そして、かかる脱水後の混合物を、押出成形機にて、径が50mm以下となるように棒状に押し出し、その棒状の押出物を、最大長さが100mm以下となるように切断することによって、作製することが可能である。なお、棒状の押出物を、切断することなくそのままの形状で焼成し、かかる焼成後に破砕処理を施すことによって骨材とすることも可能ではあるが、そのようにして得られる骨材は、破砕物であるが故に、その表面平滑性(表面粗さ及び最大高さ)を本発明の範囲内とすることが非常に困難である。従って、非破砕物からなる骨材を得るべく、先述したように、目的とする骨材と略同様の形状及び大きさを有する造粒物を作製し、この造粒物を焼成して骨材とすることが好ましい。
造粒物の作製に際しては、従来より公知の押出成形機が使用可能であるが、有利には、真空押出成形機が使用される。真空押出成形機を使用することにより、最終的に得られる骨材の表面平滑性を、有利に確保することが可能である。真空押出成形機を使用する場合、その真空脱気室の圧力(真空圧)を0.4bar以下とすることが好ましい。
そのようにして作製された造粒物は、その水分含有量が6重量%以下となるように、乾燥される。水分含有量が6重量%を超える造粒物にあっては、後述するロータリーキルンに搬入されると、そこにおいて形状が崩れる恐れがあるからである。また、本発明においては、水分含有量が6重量%以下であり、且つ、圧縮強度が2MPa以上となるように、造粒物を乾燥させることにより、ロータリーキルン内での骨材の崩壊を効果的に防止することが可能である。
そして、水分含有量が6重量%以下とされた造粒物を、ロータリーキルンで焼成することにより、目的とする本発明の骨材が得られるのである。ロータリーキルンの如き回転焼成炉において焼成することにより、最終的に得られる骨材の表面平滑性を、有利に確保することが可能ならしめられる。
なお、造粒物の焼成に当たり、焼成時間及び焼成温度は、造粒物を構成する原料の組成や造粒物の大きさ等に応じて、適宜に設定されることとなるが、一般に、焼成温度としては1300〜2000℃程度の温度が、また、焼成時間としては6〜7時間程度の時間が、それぞれ採用される。
以上の如くして製造された耐火物用セラミック骨材は、各種の耐火物(定形耐火物、不定形耐火物等)の作製に際して、従来の骨材と同様に、耐火物原料に配合されることによって使用される。耐火物原料としては、Al23(アルミナ)を主成分とするもの、例えば、アルミナ・シリカ(SiO2 )質、アルミナ・マグネシア質、アルミナ・スピネル質等の化学組成を与える原料を挙げることが出来る。それら原料の調製には、上述したAl23源原料及びSiO2 源原料の他、マグネシア源原料としては、天然マグネシア、海水マグネシアを始めとして、公知の各種手法に従って製造されるマグネシア・クリンカーや水酸化マグネシウム、電融マグネシア等を、また、スピネル源原料としては、人工又は天然のスピネル等を、適宜に使用可能である。なお、耐火物原料には、必要に応じて、各種のセメントやバインダー、水等が配合される。
本発明の耐火物用セラミック骨材を耐火物原料に配合する場合、例えば、Al23を主成分とする耐火物原料に配合する場合においては、骨材の配合量が少なすぎると、耐火物において、本発明の骨材による耐スポーリング性の向上が有利に図られ得ない恐れがある。その一方で、骨材の配合量が多すぎると、骨材と耐火物原料との間の配合バランス及び粒度バランスが崩れ、最終的に耐火物として成形することが困難となる恐れがある。従って、Al23を主成分とする耐火物原料の100重量部に対して、本発明の耐火物用セラミック骨材を3〜40重量部の割合において配合してなる混合物を用いて、耐火物を作製することが好ましい。
そして、上記の如き混合物を用いて得られる耐火物にあっては、そこに含まれるセラミック骨材が、所定の形状を有し、且つ、所定の表面粗さを有するものである。かかる耐火物内においては、骨材と耐火物を構成するマトリックス部との間の結合が適度に弱いものとなり、骨材とマトリックス部との間には、適度な間隙が生ずることとなる。そして、この間隙が耐火物内にて生ずる応力を吸収(緩和)することで、亀裂の伝播を効果的に抑制し、以て、優れた耐スポーリング性を発揮する耐火物となるのである。このように、本発明の骨材を用いて得られる耐火物は、優れた耐スポーリング性を発揮することから、製品寿命の点においても、従来のものより高寿命となるのである。
以下に、本発明の実施例を幾つか示し、本発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも受けるものでないことは、言うまでもないところである。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記した具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべきである。
なお、以下の実施例及び比較例において、不定形耐火物原料としては、Al23:72重量%、SiO2 :25重量%、CaO:3重量%の化学組成からなるものを使用すると共に、バインダーとしてはポリカルボン酸を使用した。また、フロー試験は、上面内径:140mm×底面内径:200mm×高さ:120mmの大きさを有するフローコーンを用いて、JIS−R−2521(1995)に記載の手法に準じて、実施した。更に、亀裂発生評価については、1400℃で15分間、試料たる耐火物の全面を加熱した後に、5分間の水冷を実施し、更に10分間の空冷を実施するという作業を1サイクルとして、このサイクルを10回繰り返す試験(水冷式全面加熱スポール試験)を実施し、かかる試験後の耐火物表面における亀裂発生の有無を目視にて観察した。
−実施例1〜4、比較例1〜4−
Al23源原料として仮焼アルミナを、SiO2 源原料として粘土鉱物を、それぞれ用いて、それら原料を、下記表1に示す化学組成を与えるような割合において配合し、その配合物を、下記表1に示す平均粒径となるように粉砕した。得られた粉砕物に適量の水を加えて湿式混合物とし、かかる湿式混合物を、フィルタープレスを用いて水分含有量が約20〜35重量%となるように脱水し、粘土状の混合物とした。この粘土状の混合物を用いて、真空押出成形機にて、実施例1に係る骨材については四角穴(10.6mm×10.6mm)の押出口を用いて、その他の実施例及び比較例については丸穴(穴径:15mm)の押出口を用いて、30〜100mmの長さを有する押出材を得た。得られた押出材を、30mmの長さに切断して、造粒物を得た。得られた造粒物を、下記表1に示す水分含有量になるまで乾燥させた後に、実施例1〜4、比較例1及び3に係る造粒物についてはロータリーキルンにて、比較例2及び4に係る造粒物については電気炉にて、各々、下記表1に示す焼成温度にて約5時間30分(昇温時間:約5時間、焼成温度における保持時間:約30分)、焼成した。
焼成後の造粒物の状態を目視で観察し、その結果を下記表1に併せて示す。比較例2及び4に係る造粒物にあっては、焼成により溶融してしまい、焼成物(骨材)を得ることが出来なかった。また、実施例1〜4、比較例1及び3に係る焼成物(骨材)については、かかる焼成物(骨材):20重量部と、不定形耐火物原料:100重量部と、バインダー:0.5重量部と、水:7.5重量部とからなる混合物を試料として用いて、フロー試験を実施し、試料のタップフロー値を測定した。その測定結果を、下記表1に併せて示す。
Figure 0006100197
かかる表1の結果からも明らかなように、本発明に従う耐火物用セラミック骨材(実施例1〜4)にあっては、フロー試験の結果が良好であり、不定形耐火物原料に配合しても良好な作業性が確保されることが認められた。
−実施例5〜10、比較例5−
下記表2に示す物性を有する耐火物用セラミック骨材を準備し、不定形耐火物原料:100重量部と、バインダー:0.5重量部と、水:7.5重量部と、下記表2に示す配合量の骨材とからなる混合物を試料として用いて、フロー試験を実施した。フロー試験時の試料の流動性を目視で観察して、以下の判断基準に従って、「不定形耐火物施工時の作業性」として評価した。その評価結果を下記表2に併せて示す。
◎:流動性が大変良く、不定形耐火物施工時の作業性に全く問題はない。
○:流動性が良く、不定形耐火物施工時の作業性に問題はない。
△:流動性に多少の問題はあるが、不定形耐火物施工時の作業性に問題はない。
×:流動性が悪く、不定形耐火物施工時の作業性にも問題がある。
Figure 0006100197
かかる表2の結果からも明らかなように、本発明に従う耐火物用セラミック骨材を不定形耐火物原料に配合して用いた場合、特に、骨材の配合量を、不定形耐火物原料:100重量部に対して40重量部以下とすることにより、不定形耐火物施工時の作業性が有利に確保され得ることが認められた。
−実施例11及び12、比較例6〜8−
下記表3に示す骨材を準備した。ここで、実施例11及び12、比較例6及び7に係る骨材はロータリーキルンによる焼成物からなり、比較例8に係る骨材は電気炉による焼成物からなるものである。また、実施例11及び12、比較例6及び8に係る骨材は非破砕物からなり、比較例7に係る骨材は、ロータリーキルンによる焼成物に対して破砕処理を施して得られた破砕物からなるものである。
そのような各骨材を、不定形耐火物原料:100重量部に対して、それぞれ下記表3に示す量にて配合し、更に、バインダー:0.5重量部と、所定量の水を配合して、ミキサーにて混練した。その混練物を、40mm×40mm×160mmの大ききの金枠内に流し込み、室温で24時間養生し、混練物の硬化を確認した後に脱枠し、110℃で24時間、乾燥せしめることにより、耐火物を得た。得られた耐火物について、亀裂発生評価の為に水冷式全面加熱スポール試験を実施し、かかる試験後の耐火物の表面を目視で観察して、以下の判断基準に従って評価した。
◎:表面に亀裂が全く認められない。
○:表面に多少の亀裂は認められるものの、許容範囲内である。
×:表面に多くの亀裂が認められ、耐火物として使用することは困難である。
Figure 0006100197
かかる表3の結果からも明らかなように、本発明の耐火物用セラミック骨材を用いて得られる耐火物にあっては、優れた耐スポーリング性を発揮することが、認められたのである。

Claims (5)

  1. a)Al23が50〜99.8重量%であり、SiO20.1〜50重量%であり、不純物が10重量%以下である化学組成を有する焼成物からなり、b)長軸方向の長さ:Lが6〜100mmであり、短軸方向の長さ:Dが3〜50mmであり、アスペクト比:L/Dが1.5〜10である柱状を呈し、c)表面粗さ:Raが10μm以下であり、最大高さ:Ryが100μm以下である、ことを特徴とする耐火物用セラミック骨材。
  2. 見掛気孔率が6%以下である請求項1に記載の耐火物用セラミック骨材。
  3. 非破砕物からなる請求項1又は請求項2に記載の耐火物用セラミック骨材。
  4. 請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の耐火物用セラミック骨材の製造方法にして、
    Al23が50〜99.8重量%であり、SiO20.1〜50重量%であり、不純物が10重量%以下である化学組成を与える原料を、平均粒径が20μm以下となるように粉砕する工程と、
    粉砕された原料と、分散媒体としての水との混合物を用いて、押出成形法に従って造粒物を作製する工程と、
    前記造粒物を乾燥することにより、その水分含有量を6重量%以下とする工程と、
    前記乾燥後の造粒物を、ロータリーキルンを用いて焼成する工程と、
    を含む耐火物用セラミック骨材の製造方法。
  5. 前記乾燥後の造粒物の圧縮強度が2MPa以上である請求項4に記載の耐火物用セラミック骨材の製造方法。
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