JP6099185B2 - モニタリング方法およびモニタリング装置 - Google Patents
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Description
この態様によると、ナセルに対する増速機のケーシングの運動の測定結果から増速機に入力されるトルクが算出される。
図1は、実施の形態に係るモニタリング装置によってモニタリングされる風力発電装置1の側面図である。風力発電装置1は、基礎6上に立設される支柱2と、支柱2の上端に設置されるナセル3と、該ナセル3に対して回転自在に組付けられたロータヘッド4と、を備える。ロータヘッド4には、複数枚(例えば、3枚)の風車ブレード(風車翼とも称される)5が取り付けられている。ナセル3の内部には発電機(図1では不図示)が設けられている。風力発電装置1は、風車ブレード5が風を受けることにより生じるトルクを発電機で電力に変換する。
発電機20は、出力シャフト14の回転を使用して発電する。
第1アクチュエータ104および第2アクチュエータ108は、入力トルクQinが比較的大きい場合に、協働して入力シャフト12に対する増速機10の姿勢を制御可能に構成される。第1アクチュエータ104、第2アクチュエータ108はいずれも、油圧シリンダ、空気シリンダなどのリニアアクチュエータであってもよい。
算出結果取得部130は、モニタリング装置から有線または無線により入力トルクQinの算出結果を取得する。
本発明者は独自の検討により以下の関連性を見出した。
定常トルク用制御モードにおいて、変位センサ142で測定されるケーシングの変位は、測定時の入力トルクQinの大きさを反映した値となる。すなわち、基本的には入力トルクQinが大きくなると測定される変位も大きくなり、入力トルクQinが小さくなると測定される変位も小さくなる。突発トルク用制御モードにおいても、第1アクチュエータ104や第2アクチュエータ108からの寄与分を除くことにより、同様な関連性を導くことができる。以下、説明をより明りょうとするため、入力トルクQinの大きさがトルクしきい値よりも小さい場合について説明する。
図9および図10を参照すると、変位センサ142によって測定される変位と入力トルクQinとには比較的強い相関があることが分かる。
図11は、実施の形態に係るモニタリング装置300の機能および構成を示すブロック図である。ここに示す各ブロックは、ハードウエア的には、マイコンやコンピュータのCPUをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウエア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウエア、ソフトウエアの組合せによっていろいろなかたちで実現できることは、本明細書に触れた当業者には理解されるところである。
モニタリング装置300は、変位測定結果取得部306と、入力トルク算出部308と、変換則取得部310と、寿命予測部312と、振動測定結果取得部314と、異常判定部316と、表示制御部318と、変換則保持部320と、を備える。
変換則保持部320は、変位センサ142によって測定される変位を入力トルクQinに変換するための変換則に関する情報を保持する。例えば変換則が一次式である場合は変換則保持部320はその一次式の切片と傾きとを保持する。変換則が二次以上の式である場合は変換則保持部320は各係数を保持する。
変位センサ142および出力シャフト14に取り付けられたトルクセンサを使用して、所定の較正期間の間、出力トルクQoutおよび増速機10のケーシングの変位の両方を測定する(S202)。その測定結果から、出力トルクQoutと増速機10のケーシングの変位との相関関係を導出する(S204)。増速機10の変速比などのパラメータやシミュレーション等を使用して、出力トルクQoutと入力トルクQinとの相関関係を取得する(S206)。出力トルクQoutと増速機10のケーシングの変位との相関関係および出力トルクQoutと入力トルクQinとの相関関係に基づいて、変換則を導出する(S208)。
ステップS206について、一例では、入力トルクQinは出力トルクQoutに増速機10の増速比を掛けることにより求められる。
異常判定部316は、振動測定結果取得部314によって取得された加速度の測定結果および入力トルク算出部308によって算出された入力トルクQinに基づいて、風力発電装置1に異常が生じているか否かを判定する。
表示制御部318は、寿命予測部312によって予測された各部材の寿命に関する情報や異常判定部316における判定結果をディスプレイ304に表示させる。
図16は、風力発電システムにおける一連の処理の一例を示すフローチャートである。モニタリング装置300はユーザからまたは演算により変換則を取得する(S210)。モニタリング装置300は取得された変換則を変換則保持部320に登録する(S212)。変位センサ142は、ナセル3に対する増速機10のケーシングの変位を測定する(S214)。変位センサ142は変位の測定結果をモニタリング装置300に送信し、モニタリング装置300はその情報を受信する(S216)。モニタリング装置300は、測定された変位を変換則に基づき入力トルクQinに変換する(S218)。モニタリング装置300は、変換の結果得られた入力トルクQinに基づき、増速機10の各部材の寿命をリアルタイムで演算し、ディスプレイ304に表示させる(S220)。
Claims (4)
- 風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクを増速機を介して発電機に伝える風力発電装置のモニタリング方法であって、前記増速機は前記風力発電装置のナセルに対して相対変位可能に取り付けられており、本方法は、
前記ナセルに対する前記増速機のケーシングの変位の測定結果を取得する変位測定結果取得ステップと、
前記変位を前記増速機に入力されるトルクに変換する変換則を取得する変換則取得ステップと、
前記変換則取得ステップで取得した変換則を登録する変換則登録ステップと、
前記変位測定結果取得ステップで取得した変位の測定結果と登録された変換則とに基づいて前記増速機に入力されるトルクを算出する算出ステップと、を含み、
前記増速機に入力されるトルクは前記増速機の入力シャフトにかかるトルクであり、
前記変換則取得ステップは、前記風車ブレードから前記発電機に至る動力伝達経路において前記入力シャフトよりも前記発電機側の後段シャフトにかかるトルクと前記ナセルに対する前記増速機のケーシングの変位との相関関係を取得する相関関係取得ステップと、取得された相関関係および前記後段シャフトにかかるトルクと前記入力シャフトにかかるトルクとの相関関係に基づいて、前記ナセルに対する前記増速機のケーシングの変位を前記入力シャフトにかかるトルクに変換するための変換則を導出する変換則導出ステップと、を含み、
前記算出ステップは、前記変位測定結果取得ステップで取得した変位の測定結果を、前記変換則を使用して前記入力シャフトにかかるトルクに変換する変換ステップを含むことを特徴とするモニタリング方法。 - 風車ブレードが風を受けることにより生じるトルクを増速機を介して発電機に伝える風力発電装置のモニタリング方法であって、前記増速機は前記風力発電装置のナセルに対して相対変位可能に取り付けられており、本方法は、
前記ナセルに対する前記増速機のケーシングの変位の測定結果を取得する変位測定結果取得ステップと、
前記増速機を前記ナセルに対して支持する支持部材のばね定数と、前記変位測定結果取得ステップで取得した変位の測定結果と、前記増速機の入力シャフトから前記変位を測定する変位センサまでの距離と、から前記増速機の入力シャフトに入力されるトルクを算出する算出ステップと、を含むことを特徴とするモニタリング方法。 - 前記増速機は、アクチュエータを含む支持部材によって支持され、
前記増速機の入力シャフトの回転の向きに従って前記増速機が傾くように前記アクチュエータを制御する傾動制御ステップを含み、
前記傾動制御ステップにおいては、前記算出ステップにおいて算出されたトルクが所定の閾値を上回ったことを条件として、前記増速機が傾くように前記アクチュエータを制御し、
前記算出ステップにおいては、前記アクチュエータによる寄与分を除去して前記トルクを算出することを特徴とする請求項1または2に記載のモニタリング方法。 - 請求項1から3のいずれかに記載のモニタリング方法を実行するモニタリング装置。
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