JP6099150B2 - 縮合反応硬化型シリコーン組成物 - Google Patents

縮合反応硬化型シリコーン組成物 Download PDF

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Description

本発明は、縮合反応硬化型シリコーン組成物に関する。詳細には、比較的低温で短時間の加熱により良好に硬化して硬化皮膜を形成するシリコーン組成物、及び該組成物からなる剥離コーティング剤に関する。
シリコーン組成物の硬化方法には多くの形式がある。例えば、有機金属試薬を使用した付加反応または縮合反応による硬化、有機過酸化物を用いた加硫による硬化、及び紫外線照射による硬化が知られている。例えば、特公昭35−13709号(特許文献1)及び特公昭36−1397号(特許文献2)には、シラノール基含有オルガノポリシロキサン、オルガノハイドロジェンポリシロキサン、及びスズ化合物からなる縮合反応硬化型シリコーン剥離コーティング組成物が記載されている。また、特公昭46−26798号(特許文献3)には付加反応硬化型のシリコーン組成物が記載されている。該付加反応硬化型シリコーン組成物は、縮合反応硬化型シリコーン組成物よりもキュアー性やポットライフが良好である。特に、比較的低い加熱温度で短時間の硬化を必要とされる用途では、付加反応硬化型シリコーン組成物が主流で使用されている。
縮合反応硬化型シリコーン組成物には従来、縮合反応触媒としてスズ化合物が使用される。該スズ化合物としては、硬化性に優れ、無色であり、液体であり、さらにシリコーンに可溶であるという点から、アルキルスズ化合物を用いることが多い。しかし、該アルキルスズ化合物は毒性があるという欠点を有する(生殖毒性)。また、アルキルスズ化合物は、環境ホルモン疑義物質などとして環境負荷の問題が指摘されるなど、使用制限が厳しくなってきている。
しかし、縮合反応硬化型シリコーン組成物は、付加反応触媒に対する触媒毒を有する用途において使用可能であるという利点や、混合使用できる他材料の種類が豊富であるなどの利点を有する。そのため、スズ化合物の安全性や環境負荷の問題を解決すれば、更に多様な用途への利用拡大が期待される。従って、従来からスズを含まない縮合反応触媒が検討されてきた。
スズ化合物以外の金属化合物としては、従来からチタン化合物や亜鉛化合物が縮合反応触媒として使用されている。また最近では、特表2007−527932号公報(特許文献4)に記載されるイリジウム化合物、特開2010−163602号公報(特許文献5)に記載されるジルコニウム化合物、特表2011−506738号公報(特許文献6)に記載される亜鉛化合物、特表2011−506744号公報(特許文献7)に記載されるモリブデン化合物、特表2011−506739号公報(特許文献8)に記載される銅、金、ホウ素、スカンジウム、セリウム、ビスマス、ゲルマニウム、またはマンガンを有する化合物、特表2012−530178号公報(特許文献9)に記載される鉄化合物など、各種の金属化合物が記載されている。しかしこれらの化合物は、安定性が悪い、スズ化合物よりも反応速度が緩やかである、ゲル化する、触媒効果がさほど得られない、また、コストがかかるといった問題を有する。従って、工業的にあまり広く利用されていない。
非金属化合物としては、特開昭59−176326号公報(特許文献10)に水酸化第4ホスホニウム化合物が記載されている。また、国際公開WO2008/081890(特許文献11)には第4級アンモニウムイオン化合物が記載されている。さらに、米国特許第3,719,633号(特許文献12)、特表2011−506584号公報(特許文献13)にはグアニジンなどの有機物が提案されている。これらの化合物は金属を含まないため環境負荷が低い。しかし、上記金属化合物と比べ反応速度が大きく低下するという欠点がある。特に、比較的低い加熱温度で短時間の硬化を必要とされる場合には、これらの欠点が大きな障害となる。
特公昭35−13709号公報 特公昭36−1397号公報 特公昭46−26798号公報 特表2007−527932号公報 特開2010−163602号公報 特表2011−506738号公報 特表2011−506744号公報 特表2011−506739号公報 特表2012−530178号公報 特開昭59−176326号公報 WO2008/081890号公報 米国特許第3,719,633号 特表2011−506584号公報
本発明は、スズ化合物を含まない縮合反応硬化型シリコーン組成物であり、比較的低い温度で短時間加熱することで良好に硬化することができ、処理浴の経時安定性(ポットライフ)に優れ、かつ剥離コーティングとして良好に作用する硬化物を与えるシリコーン組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討を進めた結果、特定の金属元素または該金属元素を有する化合物と、アルケニル基を有する特定の化合物(配位子)から形成される錯体を縮合反応硬化型シリコーン組成物の触媒として使用することにより、組成物はスズ化合物を含まなくとも良好な硬化性を有し、かつ経時安定性(ポットライフ)に優れ、さらに、剥離コーティングとして良好な硬化物を与えることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、
(A)ケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を1分子中に少なくとも2つ有するポリオルガノシロキサン
(B)ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を1分子中に少なくとも3つ有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン (A)成分中のシラノール基の個数に対する(B)成分中のSiH基の個数の比が1〜50となる量、及び
(C)縮合反応触媒 (A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し0.1〜10質量部
を含有するシリコーン組成物であって、
前記縮合反応触媒が、パラジウム、ロジウム、及びルテニウムから選ばれる少なくとも1の金属元素または該金属元素を有する化合物と、分子中に少なくとも1のアルケニル基を有する配位子とからなる錯体の少なくとも1種であり、前記配位子が、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも1つ有するシロキサン化合物及びケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも1つ有するシラン化合物から選ばれる1種以上であることを特徴とする、
シリコーン組成物を提供する。さらに本発明は、該シリコーン組成物からなるコーティング剤、及び該シリコーン組成物を硬化してなる硬化物を提供する。
本発明のシリコーン組成物は比較的低温で短時間の加熱により良好に硬化する。本発明のシリコーン組成物はスズ化合物を含まないため安全性に優れており、環境負荷の問題を有さない。従って、様々な用途に使用することができ、広く有用である。更に、本発明のシリコーン組成物は良好なポットライフを有し、該組成物を硬化して得られる硬化皮膜は粘着剤からの離型性等に優れる。本発明のシリコーン組成物は剥離紙、剥離フィルム等を形成するための剥離コーティング剤として有用である。
以下、本発明をより詳細に説明する。
(A)ポリオルガノシロキサン
(A)成分は、ケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を1分子中に少なくとも2つ有するポリオルガノシロキサンである。該ポリオルガノシロキサンは従来公知のものを使用することができる。水酸基以外のケイ素原子に結合する基は特に制限されないが、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の、置換又は非置換の一価炭化水素基であるのがよい。該一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基、及びトリル基等のアリール基、及びこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部が、塩素、フッ素等のハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルキル基等が挙げられる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基等のアルキル基が好ましく、特にはメチル基が好ましい。特には、ケイ素原子に結合する水酸基以外の基のうち80モル%以上がメチル基であることが好ましい。ポリオルガノシロキサンの分子構造は特に限定されるものではなく、直鎖状、分岐状、環状、及び三次元架橋構造のいずれでもよい。中でも、直鎖状ポリオルガノシロキサンが工業的には好ましい。ポリオルガノシロキサンは1種単独でも2種以上の混合であってもよい。また、本発明においてポリオルガノシロキサンの25℃における絶対粘度は50mPa・s以上であるのが好ましく、さらに好ましくは100〜100,000mPa・sである。絶対粘度は、ポリオルガノシロキサンを30%トルエン溶液としたときの絶対粘度10〜800,000mPa・s、好ましくは50〜500,000mPa・sであってもよい。尚、本発明において絶対粘度は、BN型回転粘度計で測定した25℃における値である。
(A)成分としては、例えば、下記式(1−1)又は式(1−2)で表される、直鎖状又は分岐状のポリオルガノシロキサンが挙げられる。
Figure 0006099150
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上記式(1−1)及び式(1−2)において、Rは、互いに独立に、水酸基、メトキシ、エトキシ等の加水分解性基、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の、置換又は非置換の一価炭化水素基、又は下記式(2−1)または下記式(2−2)で表される基である。但し、上記式(1−2)で表される化合物は分子中に少なくとも1の水酸基又は加水分解性基を有する。一価炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、ビニル基、プロペニル基などのアルケニル基など、上述した一価炭化水素基と同じものが挙げられる。
Figure 0006099150
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上記式(2−1)及び式(2−2)において、Rは酸素原子または炭素数2〜10、好ましくは炭素数2〜6のアルキレン基である。Rは上記の通りである。aは0〜1000、好ましくは0〜100であり、bは10〜9000、好ましくは50〜1000である。
上記各式においてRは互いに独立に、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の、置換又は非置換の一価炭化水素基である。Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基、フェニル基などのアリール基、ビニル基、プロペニル基などのアルケニル基など、上記した一価炭化水素基と同じものが挙げられる。中でもメチル基が好ましい。
特には、上記ポリオルガノシロキサン中の水酸基及び加水分解性基の総含有量がポリオルガノシロキサンの総質量に対して1質量%以上が好ましく、より好ましくは1質量%以上12質量%以下であり、更に好ましくは2.1質量%以上10質量%以下であるのがよい。
また(A)成分は、三次元架橋構造を有するポリオルガノシロキサン樹脂(レジン)であっても良い。ポリオルガノシロキサン樹脂としては、例えば、SiO4/2単位(Q単位)及びR SiO1/2単位(M単位)を主成分とするポリオルガノシロキサン樹脂(MQレジン)、RSiO3/2単位(T単位)及びR SiO2/2単位(D単位)を主成分とするポリオルガノシロキサン樹脂(TDレジン)、及び、M単位、D単位、T単位、及びQ単位からなるポリオルガノシロキサン樹脂(MDTQレジン)等が挙げられる。上記において、Rは互いに独立に、置換または非置換の、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の一価炭化水素基、水酸基、炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6の加水分解性基である。該一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基、ナフチル基等のアリール基、ビニル、プロペニル等のアルケニル基など上述した一価炭化水素基と同じものが挙げられる。加水分解性基としては、例えば、メトキシ基、及びエトキシ基等のアルコキシ基が挙げられる。但し、Rの少なくとも1は水酸基または加水分解性基である。本発明においては、ポリオルガノシロキサン樹脂中に含まれる水酸基及び加水分解性基の総含有量が、ポリオルガノシロキサン樹脂の総質量に対して1質量%以上が好ましく、より好ましくは1質量%以上12質量%以下であり、更に好ましくは2.1質量%以上10質量%以下であるのがよい。
MQレジンにおいてQ単位に対するM単位の比率は、モル比として0.6〜1.2であり、好ましくは0.6〜1.0である。該MQレジンはT単位及びD単位を少量含んでいてもよい。
TDレジンにおいてT単位に対するD単位の比率は、モル比として0.1〜1.2であり、好ましくは0.1〜0.4である。該TDレジンはM単位及びQ単位を少量含んでいてもよい。
MDTQレジンにおいて、M単位、D単位、T単位、及びQ単位のモル比は、T単位とQ単位の合計に対するM単位とD単位の合計が0.1〜1.2であり、好ましくは0.1〜0.4であるのがよい。
特には(A)成分は、Q単位に対するM単位の比率がモル比で0.6〜1.0であり、水酸基の総含有量が2.1質量%以上10質量%以下であるMQレジンが好ましい。尚、(A)成分は、上述した直鎖状または分岐状ポリオルガノシロキサンの少なくとも1種と、レジン状ポリオルガノシロキサンの少なくとも1種の混合であってもよい。混合比率は特に制限されるものでなく、好ましくは(A)成分が上述した絶対粘度を有するように、適宜調整すればよい。
(B)オルガノハイドロジェンポリシロキサン
(B)成分は、ケイ素原子に直接結合した水素原子(SiH基)を1分子中に少なくとも3個有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンである。該オルガノハイドロジェンポリシロキサンは従来公知のものを使用できる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は直鎖状、分岐鎖状、もしくは環状のいずれであってもよい。25℃における絶対粘度は数mPa・s〜数万mPa・sの範囲であれば良いが、作業性の観点から5mPa・s〜10,000mPa・sを有するのが好ましい。より好ましくは、25℃における絶対粘度10mPa・s〜8,000mPa・sを有するものであり、さらに好ましくは10〜5,000mPa・sを有するものがよい。尚、本発明において絶対粘度は、BN型回転粘度計で測定した25℃における値である。
上記オルガノハイドロジエンポリシロキサンとしては、例えば下記式で表す化合物が挙げられる。
Figure 0006099150
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上記式において、Rは互いに独立に、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の、置換又は非置換の一価炭化水素基である。該一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、ナフチル基、及びトリル基等のアリール基、及びこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部が、塩素、フッ素等のハロゲン原子で置換されたハロゲン化アルキル基等が挙げられる。中でも、メチル基、エチル基、プロピル基、及びブチル基等のアルキル基が好ましく、特にはメチル基が好ましい。
上記式において、Y及びZは下記構造で表される基である。
Figure 0006099150
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上記式において、a、e、及びgは互いに独立に3〜500の整数であり、f、i、及びrは互いに独立に1〜500の整数であり、b、c、d、h、s、k、m、n、o、及びpは互いに独立に0〜500の整数である。
シリコーン組成物中の(B)成分の量は、上記(A)成分中に含まれる、ケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)の合計個数に対する(B)成分中に含まれるSiH基の合計個数の比が1〜50となる量、好ましくは1〜20となる量である。(B)成分の量が上記下限値未満では、シリコーン組成物の硬化性が不十分となる。また、(B)成分の量が上記上限値超であっても顕著な効果の増加は見られず、かえって経時変化の原因となり、さらに経済的にも不利である。尚、上記範囲を満たす(B)成分の量としては、通常(A)成分100質量部に対して(B)成分0.1〜30質量部、好ましくは0.1〜10質量部である。
(C)縮合反応触媒
(C)成分は、(A)成分と(B)成分の架橋反応を促進して硬化皮膜を形成するための縮合反応触媒である。本発明は、該触媒が、スズではない特定の金属元素または該金属元素を有する化合物とアルケニル基を有する特定の配位子とから形成される錯体(金属化合物)であることを特徴とする。該触媒は、上記金属元素と配位子のアルケニル基とが配位結合してなる。
特定の金属元素とは、パラジウム、ロジウム、及びルテニウムから選択される1つである。特には、パラジウム0価、パラジウム2価、パラジウム4価、ロジウム1価、ロジウム3価、ルテニウム3価、及びルテニウム4価から選ばれる少なくとも1の金属元素であり、好ましくは、パラジウム0価、2価、4価、ロジウム1価、ロジウム3価から選ばれる少なくとも1の金属元素である。特には、金属原料の入手容易性の点から、パラジウム0価、パラジウム2価、及びパラジウム4価が好ましい。上記金属元素を有する化合物としては、PdX、PdX、RhX、RhX、RuX、及びRuXで示される化合物が挙げられる。上記式においてXは一価陰イオンであり、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、及び酢酸イオン等が挙げられる。好ましくは塩化物イオンである。中でも、パラジウム化合物又はロジウム化合物が好ましく、配合や使用条件が多少異なっても安定した硬化性を得られ易い。
上記特定の配位子とは、アルケニル基を1分子中に少なくとも1つ有する化合物である。該化合物としては、例えば、ジベンジリデンアセトン、シクロオクタジエン、プロペン、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも1つ有するシロキサン化合物、及びケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも1つ有するシラン化合物が挙げられる。一つの金属元素に複数種類の化合物が結合していてもよい。
ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも1つ有するシロキサン化合物は、例えば、下記式(1)で表される。
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ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも1つ有するシラン化合物は、例えば、下記式(2)で表される。
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上記式(1)及び(2)において、Rは炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜8のアルケニル基である。Rは互いに独立に、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10の、アルケニル基ではない一価炭化水素基、又は炭素数1〜10、好ましくは炭素数1〜6のアルコキシ基である。mは1〜5の整数、好ましくは1〜3の整数である。n及びnは互いに独立に、0又は1〜5の整数、好ましくは0又は1〜3の整数である。好ましくはn及びnが共に0又は1である。特に好ましくは、mが1であり、かつ、n及びnが共に0又は1である。
上記式(1)及び(2)において、アルケニル基ではない一価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、シクロペンチル基、及びシクロヘキシル基等のアルキル基、フェニル基、及びナフチル基等のアリール基が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、及びエトキシ基等が挙げられる。上記式(1)の化合物においては、Rはメチル基であるのが特に好ましい。また、上記式(2)の化合物においては、Rはメチル基、フェニル基、メトキシ基、またはエトキシ基であるのが好ましい。Rで示されるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基等が挙げられる。好ましくはビニル基である。
上記式(1)で表される化合物としては、例えば、ジビニルオクタメチルテトラシロキサン、ジビニルテトラメチルジシロキサン、ジビニルテトラフェニルジシロキサン、ジビニルテトラメトキシジシロキサンが挙げられる。上記式(2)で表される化合物としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ビニルトリフェニルシランなどが挙げられる。
本発明の縮合反応触媒は、上記金属元素と上記アルケニル基を有する化合物の炭素-炭素二重結合とが配位結合してなる錯体(金属化合物)である。ジベンジリデンアセトン、シクロオクタジエン、またはプロペンを有する錯体としては、例えば、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム(II)、クロロ(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)ダイマー、及びアリルパラジウム(II)クロリド二量体等が挙げられる。
上記式(1)で表されるシロキサン化合物が上記金属元素に配位結合してなる錯体としては、例えば、以下の金属化合物が挙げられる。
Figure 0006099150
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上記各式において、R及びXは上記の通りである。
上記式(2)で表されるシラン化合物が上記金属元素に配位結合してなる錯体としては、例えば、以下の金属化合物が挙げられる。
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上記各式においてR及びXは上記の通りである。
中でも、ポリシロキサンとの相溶性が良好であるという点から、ジビニルオクタメチルテトラシロキサン、ジビニルテトラメチルジシロキサン、ジビニルテトラフェニルジシロキサン、ジビニルテトラメトキシジシロキサン等のシロキサン化合物、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ビニルトリフェニルシラン等のシラン化合物から選ばれる1種以上を配位子とする錯体が好ましい。
特には、パラジウム0価、2価及び4価から選ばれる1の金属元素と、ジビニルオクタメチルテトラシロキサン、ジビニルテトラメチルジシロキサン等のシロキサン化合物、またはビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメチルシラン、ビニルトリフェニルシラン等のシラン化合物を有する錯体が好ましい。
上記錯体は公知の方法で製造できる。例えば、特許4914007号に記載の方法で製造できる。詳細には、上記金属元素含有化合物(例えば、PdCl、PdCl、Pd(NO、NaPdCl、RhCl、RhCl、RuCl、及びRuCl等)と配位子となるアルケニル基含有化合物を塩基の存在下で反応させることにより製造できる。塩基としては、炭酸塩、炭酸水素塩、酢酸塩、擬酸塩、アスコルビン酸塩、シュウ酸塩、及び水酸化物を使用すればよい。該反応は溶剤中で行うのがよい。溶剤は特に制限されず、水、アルコール、炭化水素、エーテル、アミド、及びエステルが使用できる。また、必要に応じて還元剤を使用してもよい。
シリコーン組成物中の(C)縮合反応触媒の量は、上記(A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し、0.1〜10質量部、好ましくは0.1〜5質量部である。硬化条件に応じて適宜選択すればよい。(C)成分の量が上記上限値超では硬化後の皮膜の着色や、ポットライフの悪化等が起こり、好ましくない。また、(C)成分の量が上記下限値未満では硬化性が不十分となる。
(D)有機溶剤
本発明の組成物は、処理浴安定性及び各種基材に対する塗工性の向上、塗工量及び粘度の調整等を目的に、さらに有機溶剤を含有することができる。有機溶剤は本発明の組成物を均一に溶解できるものであれば特に限定されない。例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、エタノール、IPA、ヘキサン、ヘプタン等が挙げられる。有機溶剤は塗工方法に応じて適宜選択すればよく、有機溶剤を含有しなくてもよい。有機溶剤を含有する場合、配合量は、(A)成分及び(B)成分の合計100質量部に対して50〜5000質量部、好ましくは100〜2000質量部である。
本発明のシリコーン組成物は、上記(A)成分、(B)成分、及び(C)成分、必要に応じて(D)成分を、均一に混合することにより製造することができる。該混合の際、(A)成分を(D)成分に均一に溶解した後、(B)成分及び(C)成分を混合するのが有利である。混合方法は特に制限されず従来公知の方法に従えばよい。
本発明のシリコーン組成物はスズ化合物を含有しない。このため、従来の縮合反応硬化型組成物よりも安全性が高く、かつポットライフが良好である。さらに十分なポットライフを確保するためには、使用する(例えば、コーティングする)直前に(C)成分を組成物に添加して混合するのが好ましい。
本発明のシリコーン組成物を硬化して得られる硬化皮膜は、粘着剤(例えば、アクリル系粘着剤)に対する離型性が良好である。また、硬化皮膜表面にPETフィルムなどの基材を貼り合わせて剥がす際、経時で基材への硬化物の移行が少ない。従って、本発明のシリコーン組成物は剥離コーティング剤として有用である。本発明のシリコーン組成物を紙及びフィルム等の基材に塗工し硬化することで、良好な離型性等を有する剥離紙及び剥離フィルムを提供できる。使用される基材としては、例えば、ポリエチレンラミネート紙、ポリエチレンテレフタレートフィルム、グラシン紙等が上げられる。
本発明のシリコーン組成物を基材に塗工する方法は特に制限されない。例えば、本発明の組成物を直接又は適当な有機溶剤で希釈した後、バーコーター、ロールコーター、リバースコーター、グラビアコーター、エアナイフコーター等の公知の方法により基材上に塗布すればよい。また、薄膜を形成する場合には、高精度のオフセットコーター、多段ロールコーター等を使用すればよい。有機溶剤は特に制限されず、上記(D)成分として挙げたものが使用できる。
シリコーン組成物の基材への塗布量は、塗布すべき基材の材質によって適宜選択すればよい。特には、固形分の量として0.1〜5.0g/mの範囲が好ましい。本発明のシリコーン組成物は80〜180℃で5〜300秒間加熱することにより硬化して、基材表面に硬化皮膜を形成する。また、本発明のシリコーン組成物は比較的低い温度で短時間の加熱、例えば80〜180℃、5〜150秒で良好に硬化することができる。これにより所望の剥離紙及び剥離フィルムを得ることができる。
さらに、本発明のシリコーン組成物は、接着剤、型取り剤、及びLIMS成形剤などに利用することもできる。この際、必要に応じて、滑り性付与剤、密着向上剤、剥離力コントロール剤、顔料、レベリング剤、及びバスライフ延長剤として公知の添加剤をさらに含有することができる。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明をより詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
(A)ポリオルガノシロキサン(主骨格はジメチルシロキサン単位の繰返しで構成され、分子鎖の両末端がジメチルヒドロキシシリル基で封鎖されている直鎖状ポリオルガノシロキサン、30%トルエン溶液の絶対粘度が10,000mPa・s、水酸基の含有量は0.05質量%)100質量部、及び(D)トルエン1800質量部を20〜40℃で撹拌し溶解した。得られた溶液に(B)メチルハイドロジエンポリシロキサン(MeHSiO2/2で表される単位を95モル%有し、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖された化合物。絶対粘度は25mPa・sである)を3質量部添加し、20〜40℃で1時間撹拌し混合した。尚、(A)成分中のシラノール基の個数に対する(B)成分中のSiH基の個数は5倍であった。上記絶対粘度はBN型回転粘度計で測定した25℃における値である。後記の試験にて基材に塗工する直前に、上記で得られた混合物に(C)下記式で表される化合物(パラジウム(0価)とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体)を2質量部添加し、シリコーン組成物を得た。
Figure 0006099150
[実施例2]
(C)成分を下記式で表される化合物(パラジウム(0価)とジビニルオクタメチルテトラシロキサンの錯体)に変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。
Figure 0006099150
[実施例3]
(C)成分を下記式で表される化合物(塩化パラジウム(II)とジビニルテトラメトキシジシロキサンの錯体)に変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。
Figure 0006099150
[実施例4]
(C)成分を下記式で表される化合物(塩化パラジウム(IV)とビニルトリフェニルシランの錯体)に変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。

Figure 0006099150
[実施例5]
(C)成分を下記式で表される化合物(塩化ロジウム(III)とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体)に変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。
Figure 0006099150
[実施例6]
(C)成分を下記式で表される化合物(塩化ロジウム(I)とジビニルテトラフェニルジシロキサンとの錯体)に変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。
Figure 0006099150
[実施例7]
(C)成分を下記式で表される化合物(塩化ルテニウム(III)とジビニルテトラメチルジシロキサンとの錯体)に変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。
Figure 0006099150
[実施例8]
(C)成分をトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムに変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。
[比較例1]
(C)成分をジアザビシクロウンデセンに変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。
[比較例2]
(C)成分をビスマストリス(2−エチルヘキサノエート)に変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。
[比較例3]
(C)成分をトリス(2,4−ペンタンジオナト)鉄に変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。
[比較例4]
(C)成分をジオクチルスズジアセテートに変えた他は実施例1を繰返し、シリコーン組成物を得た。
[評価試験]
1)硬化性
上記で得たシリコーン組成物をアルミシャーレに2g秤量し、105℃で1時間加熱した。組成物全体が硬化した場合をA、組成物の一部のみが硬化した場合をB、組成物全体が未硬化の場合をCとした。結果を表1に示す。
2)薄膜硬化性
上記で得たシリコーン組成物を、塗工量が固型分で1.0g/mとなるようにポリエチレンラミネート紙上に塗布し、ワイヤーバーを用いて均一に塗工し、130℃の熱風循環式乾燥機で30秒間加熱処理して硬化皮膜を形成した。得られた各試料の硬化皮膜表面を指でこすり、皮膜表面のくもり度合を観察した。以下の指標で評価した結果を表1に示す。尚、比較例1のシリコーン組成物は上記条件では硬化しなかった。
A:くもりが生じない。
B:薄いくもりが生じる。
C:濃いくもりが生じる。
3)移行性
上記で得たシリコーン組成物を、塗工量が固型分で1.0g/mとなるようにポリエチレンラミネート紙上に塗布し、ワイヤーバーを用いて均一に塗工し、170℃の熱風循環式乾燥機で30秒間加熱処理して硬化皮膜を形成した。得られた各試料を25℃、50%RHの条件で1日放置した後、硬化皮膜表面に28μmのPETフィルムを貼り合わせた。その後10kg/cmの荷重をかけた状態で、25℃で20時間エージングした後、貼り合わせたPETフィルムを直径4.5cmの円状に切り取った。蛍光X線分析装置(株式会社リガク製)を使用して該PETフィルム表面にあるSi量を測定した。得られた値から未使用PETフィルム表面にあるSi量(ブランク)を引き、値が2.50kcps以下のものをA、2.51〜5.0kcpsのものをB、5.1kcps以上のものをCとした。結果を表1に示す。
4)ポットライフ
実施例で調製したシリコーン組成物を25℃で1日放置した後、外観を観察した。外観が良好なものを良、増粘、ゲル化、又は沈殿が生成しているものを不良とした。結果を表1に示す。
5)離型性
上記で得たシリコーン組成物を、塗工量が固型分で1.0g/mとなるようにポリエチレンラミネート紙上に塗布し、ワイヤーバーを用いて均一に塗工し、170℃の熱風循環式乾燥機で30秒間加熱処理して硬化皮膜を形成した(剥離紙)。得られた各試料の硬化皮膜表面に、アクリル系溶剤型粘着剤[オリバインBPS−5127(東洋インキ製造(株)製)〕を塗布して100℃で3分間熱処理した。次いで、粘着剤処理面上に坪量64g/mの上質紙を貼り合わせて2Kgローラーで1往復圧着し、その後25℃で20時間エージングさせた。得られた各試料を5cm幅に切断した。引張り試験機を用いて、貼り合わせた上質紙を180°の角度、剥離速度0.3m/分で引張り、剥離するのに要する力(N/50mm)を測定した。結果を表1に示す。測定には、オートグラフDCS−500(島津製作所株式会社製)を使用した。
6)残留接着率
上記5)で作製した剥離紙の硬化皮膜表面にポリエステルテープ〔ニットー31B(日東電工(株)製)〕を貼合わせ、20g/cmの荷重をかけた状態で70℃、20時間エージングした。その後、ポリエステルテープを剥がしてステンレス板に貼付けた。次いで、ポリエステルテープをステンレス板表面に対し180°の角度で剥離速度0.3m/分で剥がし、剥離するのに要する力(剥離力N)を測定した。
また、テフロン板表面に上記と同じポリエステルテープを貼合わせ、上記と同じ条件でエージングした。上記と同じ方法でテープを剥離するのに要する力(剥離力N)を測定した。
剥離力Nに対する剥離力Nの比率(%)を計算し残留接着率とした。結果を表1に示す。
Figure 0006099150
表1に記載の通り、本発明のシリコーン組成物は比較的低い温度にて短時間の加熱で良好に硬化し、かつポットライフが良好である。また、本発明のシリコーン組成物を硬化して得られた硬化皮膜は粘着剤に対する離型性が良好であり、経時でPETフィルムへの硬化物の移行が少ない。さらに、該硬化皮膜を有する剥離紙を剥がした後のポリエステルテープは残留接着率が高い。従って、本発明のシリコーン組成物は、剥離紙及び剥離フィルムを提供するためのコーティング剤として好適である。
本発明のシリコーン組成物は比較的低い温度で短時間の加熱で良好に硬化する。また、本発明のシリコーン組成物はスズ系金属化合物を含まないため安全性に優れており、環境負荷の問題を有さない。更に、本発明のシリコーン組成物は剥離紙及び剥離フィルムを形成するための剥離コーティング剤として有用である。

Claims (6)

  1. (A)ケイ素原子に結合した水酸基(シラノール基)を1分子中に少なくとも2つ有するポリオルガノシロキサン
    (B)ケイ素原子に結合した水素原子(SiH基)を1分子中に少なくとも3つ有するポリオルガノハイドロジェンシロキサン (A)成分中のシラノール基の個数に対する(B)成分中のSiH基の個数の比が1〜50となる量、及び
    (C)縮合反応触媒 (A)成分と(B)成分の合計100質量部に対し0.1〜10質量部
    を含有するシリコーン組成物であって、
    前記縮合反応触媒が、パラジウム、ロジウム、及びルテニウムから選ばれる少なくとも1の金属元素または該金属元素を有する化合物と、分子中に少なくとも1のアルケニル基を有する配位子とからなる錯体の少なくとも1種であり、前記配位子が、ケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも1つ有するシロキサン化合物及びケイ素原子に結合したアルケニル基を1分子中に少なくとも1つ有するシラン化合物から選ばれる1種以上であることを特徴とする、
    シリコーン組成物。
  2. 前記金属元素が、パラジウム0価、パラジウム2価、パラジウム4価、ロジウム1価、ロジウム3価、ルテニウム3価、及びルテニウム4価から選ばれる少なくとも1である、請求項1記載のシリコーン組成物。
  3. 前記金属元素が、パラジウム0価、パラジウム2価、及びパラジウム4価から選ばれる少なくとも1である、請求項記載のシリコーン組成物。
  4. 前記配位子が、下記式(1)で表されるシロキサン化合物及び下記式(2)で表されるシラン化合物から選ばれる1種以上である、請求項1〜3のいずれか1項記載のシリコーン組成物
    Figure 0006099150
    (上記式(1)において、Rは互いに独立に、炭素数1〜10のアルケニル基であり、Rは互いに独立に、炭素数1〜20の、アルケニル基でない一価炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基であり、mは1〜5の整数であり、n及びnは互いに独立に、0又は1〜5の整数である)
    Figure 0006099150
    (上記式(2)において、Rは炭素数1〜10のアルケニル基であり、Rは互いに独立に、炭素数1〜20の、アルケニル基でない一価炭化水素基、又は炭素数1〜10のアルコキシ基である)。
  5. 請求項1〜のいずれか1項記載のシリコーン組成物からなるコーティング剤。
  6. 請求項1〜のいずれか1項記載のシリコーン組成物を硬化してなる硬化皮膜。
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