JP6098869B2 - 注出口付き包装袋 - Google Patents

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Description

本発明は、液体飲料などの流動性を有する内容物を収納して販売するための包装袋の技術分野に属し、詳しくは、積層フィルムからなる包装袋の一端に開封手段を備える注出口を設けたタイプの注出口付き包装袋に関するものである。
従来、この種の注出口付き包装袋として、袋の一端に開封手段を備える狭い幅の注出口を設けたものが多く用いられている。そして、最近では、内容液の注出をよりスムースに行うようにするため、注出口を構成する積層フィルムに流路を形成するための溝状の窪みを設け、その窪みに注出補助部材としてプラスチック製などからなる円筒状の小管をスポット溶接などで固定し、この小管によって流路の確保および潰れを防止するようにした包装袋(引用文献1参照)や、長手方向に開放部(隙間)を有する全体が樋状(断面視略C状)の弾性部材を用い、これをヒートシールにより積層フィルムの間に取り付けた注出口付き包装袋(引用文献2参照)などが知られている。
特開平5−132069号公報 特開2012−101855号公報
上記した注出口付き包装袋のうち引用文献1に記載のものは、積層フィルムに溝状の窪みを設けるため、製造工程が増加して製造装置が複雑になるとともに、生産速度も抑制されるという問題があり、取り付ける小管のシール位置がずれると、積層フィルムが緊張して破損したり緩んで皺を生じるなどの製造上の不都合がある。
これに対して引用文献2に記載のものは、図14(a)に示すような正面視において円弧状の注出補助部材Tを表裏面の一方の積層フィルムに取り付けた後、一対の成形金型で表裏面の積層フィルムを熱プレス成形することにより注出口シール部が形成されるので、注出補助部材Tを積層フィルム間に取り付けるだけでよいことから、製造装置が簡素化されることになって生産速度が上がり、しかも、樋状の注出補助部材Tが弾性変形することにより、積層フィルムに掛かる引張力や外力が軽減されるので、積層フィルムの損傷や皺の発生が防止されるという利点がある。
しかしながら、注出補助部材Tは取り付けられる前の状態より外径が小さくなるようにして取り付けられるため、注出口部が形成される部位では、図14(b)に示すように、常に注出補助部材Tの開放部の幅D1 を広げる方向に力が働く結果、常に表裏面の積層フィルムFの間隔D2 を広げる方向に力が働いている状態になる。注出口シール部は、成形金型が積層フィルムFから離れた後、積層フィルムFのシーラント層を構成する熱可塑性樹脂が固化することにより形成されるが、成形金型が積層フィルムFを離れてから熱可塑性樹脂が固化するまでの間に、表裏面の積層フィルムFの間隔D2 を広げる方向に働く力によって、注出口シール部を剥がそうとする力が働いている。必要最小限の熱量を加えて注出口シール部を形成する場合、つまり生産速度が速い場合は、注出口シール部の接着強度が小さくなりやすいため、注出口シール部を剥がそうとする力によって注出口シール部に浮きや細りが発生しやすいとうい問題がある。なお、シール部の細りとは、十分なシール幅でシールできない状態を指す。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、注出口シール部に浮きやシール幅の細りが発生するのを抑制することができるとともに、注出口が閉塞するのを防止することができる注出口付き包装袋を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明に係る注出口付き包装袋は、積層フィルムからなる包装袋の上部に開封手段を有する注出口部が設けられ、その注出口部を開封して形成する注出口の内側に位置して積層フィルムの内面側に注出補助部材が取り付けられており、開封後に注出補助部材を介して注出口から内容物を注出する注出口付き包装袋であって、前記注出補助部材は、プラスチック製の弾性体からなり、底壁とその両端部から上方に立設された側壁とで構成され、正面視においてコの字状であり、底壁から離れるにつれて一方の側壁と他方の側壁との間隔が狭くなるように底壁の外面積層フィルムに取り付けられていることを特徴とする。
そして、上記構成の注出口付き包装袋において、注出補助部材における底壁の側壁と側壁とで挟まれた領域に薄肉部を設けることが好ましい。
また、上記構成の注出口付き包装袋において、注出補助部材の底壁から側方に向かう突出片を設けることが好ましい。
また、上記構成の注出口付き包装袋において、注出補助部材における側壁を先端に向けて先細り形状とすることが好ましい。
本発明によれば、注出補助部材をプラスチック製の弾性体で形成するとともにコの字状の断面形状とすることにより、表裏面の積層フィルムの間隔が広がるのを抑制することができるため、注出口シール部を形成するときに、注出口シール部に浮きやシール部の細りが発生するのを抑制することができるとともに、注出口が閉塞するのを防止することができる。
そして、注出補助部材における底壁の側壁と側壁とで挟まれた領域に薄肉部を設けることにより、上記した効果に加え、低温で注出補助部材の底壁を積層フィルムに取り付けることができるため、生産性を向上させることができる。
また、注出補助部材の底壁から側方に向かう突出片を設けることにより、注出補助部材を押出し成形で生産する際に成形しやすくなるとともに、注出補助部材を搬送する際に搬送しやすくすることができる。
また、注出補助部材における側壁を先端に向けて先細り形状とすることにより、上記した効果に加え、注出補助部材の弾性変形による反発力を小さくできるため、注出口シール部に浮きやシール部の細りが発生するのをさらに抑制することができる。
本発明に係る注出口付き包装袋の一例を示す平面図である。 開封した注出口から内容物を注出する状態を示す説明図である。 (a)は注出補助部材の正面図、(b)は同じく斜視図である。 図1の注出口付き包装袋における注出口のA−A’線断面図である。 ローラー上で注出補助部材を搬送する状態を示す説明図である。 積層フィルムに対する注出補助部材の貼着領域を説明するための注出補助部材の背面図である。 注出補助部材を取り付ける後半の工程を示す説明図である。 注出口シール部を拡大して示す説明図である。 注出口シール部に浮きが発生した状態を示す説明図である。 注出補助部材の変形例を示す正面図である。 注出補助部材の別の変形例を示す正面図である。 注出補助部材のさらに別の変形例を示す正面図である。 実施例で用いた注出補助部材の正面図である。 (a)は先行技術文献に記載されている注出補助部材の正面図、(b)はその注出補助部材を取り付けた注出口付き包装袋における注出口の断面図である。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示す注出口付き包装袋Aは、積層フィルムからなるいわゆるスタンディングパウチであり、例えば、化粧水、乳液などの化粧品、あるいはジュース、醤油、酢、油などの食用品(あるいは、医薬品や工業品であってもよい)をはじめとする液状などの流動性を有する内容物を収容するのに用いられる。
この注出口付き包装袋Aは、胴部を形成する2枚の壁面フィルム1の間に2つ折りした底面フィルム2を組み合わせて製造される。また、底面フィルム2を2つ折りしたガゼット形式の底部には、その両側下端近傍に半円状の切欠2aが設けられており、胴部を形成する2枚の壁面フィルム1の間に2つ折りの底面フィルム2を挟み込み、舟底形の底部シール部3でヒートシールするとともに、左右端縁に沿った側部シール部4でヒートシールすることで製袋されている。
この注出口付き包装袋Aにおける一方の側辺と上辺のコーナー部には、周囲がヒートシールされた斜め上方を向く注出口部10が形成されている。すなわち、上辺と左辺の両側に切欠部11,12を設けてその周辺に注出口シール部13(符号a1 とa2 の間の部分)を設けることで注出口部10が突出状態で形成されている。さらに、注出口部10の先端寄りのところには、開封手段をハーフカット線部14とその一方の端部に位置するノッチ15とが設けられ、その開封手段より先端側には注出口シール部13により摘み部が形成されている。なお、袋上部のうち注出口部10を設けていない部分は上部シール部5でヒートシールするが、この部分は内容物の充填口であるため、内容物の充填前は未シールの開口部とし、内容物の充填後にヒートシールするものである。
なお、ハーフカット線部14については、図1に示すような1本のハーフカット線に代えて、3〜7本の平行なハーフカット線群に加え、そのハーフカット線群の一方の端部側からもう一方の端部側に向けて、平行なハーフカット線群と斜めに交差する斜め方向のハーフカット線を設けるようにしてもよい(特開2006−1601参照)。このようなハーフカット線部14を形成することで注出口部10の開封を容易に行うことができる。
充填済みの注出口付き包装袋Aから内容物を注出するには、ノッチ15を起点としてハーフカット線部14に沿って注出口部10を構成する壁面フィルム1を破断し、注出口部10におけるハーフカット線部14よりも上側を切り取って開封することで注出口10aを開封し、図2に示すように、この注出口10aから内容物を注出する。
本発明の注出口付き包装袋の本体に用いる積層フィルムとしては、外側から順に基材とシーラント層を積層した積層フィルム(仕様1)、あるいは、外側から順に基材と中間層とシーラント層を積層した積層フィルム(仕様2)が挙げられる。基材としては、Ny、PETなどのプラスチックフィルムを使用することができ、延伸されていることが好ましく、2軸延伸されていることがより好ましい。また、シーラント層の材質としては、ヒートシールすることができる熱可塑性樹脂であればよく、例えば、LDPE、LLDPEなどが挙げられる。また、中間層としては、プラスチックフィルム、アルミ箔などが挙げられ、プラスチックフィルムは蒸着膜を備えていてもよい。
仕様1の積層フィルムの層構成としては、以下の構成が挙げられる。なお、各層はドライラミネーション法あるいは押出しラミネーション法により積層することができる。
(1)2軸延伸Ny/LLDPE
(2)2軸延伸PET/LLDPE
仕様2の積層フィルムの層構成としては、以下の構成が挙げられる。なお、各層はドライラミネーション法あるいは押出しラミネーション法により積層することができる。
(1)2軸延伸Ny/AL箔/LLDPE
(2)2軸延伸PET/AL箔/2軸延伸Ny/LLDPE
(3)2軸延伸Ny/アルミ蒸着PET/LLDPE
(4)2軸延伸PET/2軸延伸Ny/LLDPE
(5)透明蒸着2軸延伸PET/2軸延伸Ny/LLDPE
本発明の注出口付き包装袋Aから内容物を注出するには、前記した如く注出口部10を開封して注出口10aを形成するが、その注出口10aの内側に位置して積層フィルムの内面側に注出補助部材20が熱融着などの手段で取り付けられており、この注出補助部材20を介して注出口10aから内容物を注出するようになっている。
注出補助部材20は、プラスチック製の弾性体からなり、図3に示すように、矩形状の底壁21とその両端部から上方に立設された矩形状の側壁22とで構成され、正面視においてコの字状をしている。そして、図4に示すように、底壁21の外面と各側壁22の上端面とで積層フィルムに取り付けられており、図示の例では、各側壁22が少し内側に傾いた状態で積層フィルムに取り付けられている。
注出補助部材20は、前記したように、矩形状の底壁21とその両端部から上方に立設された矩形状の側壁22とで構成することができる。そして、注出補助部材20は、正面視における底壁21の長さL1 より側面視における底壁21の長さL2 を長くすることが好ましい。この注出補助部材20は、押出し成形により底壁21と側壁22を一体成形して作成することができ、例えば、底壁21の厚みを0.2〜1.0mm、側壁22の厚みを0.5〜2.0mmとすることができる。
図3に示す注出補助部材20を図4のように表裏の積層フィルムの間に取り付ける方法の一例を以下に説明する。
注出補助部材20は、長尺状のものが巻取となった状態で供給される。そして、この巻取から順次繰り出された後、図5に示すように、ローラーRの間を通るようにして長さ方向に搬送され、その搬送中に図3の取付けサイズに順次切断される。このとき、注出補助部材20の底壁21をローラーRに接触させることで、一定の姿勢を保ったままでローラーR上を搬送することができる。注出補助部材20はコの字状をしているため、ローラー上で注出補助部材を搬送しやすいという利点がある。
そして、取付けサイズに切断された注出補助部材20は、底壁21の外面を包装袋を構成する一方の壁面フィルム1の所定位置に取り付けた後、その注出補助部材20が付いた壁面フィルム1ともう一方の壁面フィルム1とを用い、さらには底面フィルム2を用いて図1に示す注出口付き包装袋Aが製袋される。注出補助部材20の取付けは、全体をヒートシールしても構わないが、ここでは図6の一点鎖線で囲んだ貼着領域F(図1において一点鎖線で囲んだ部分に対応する)における斜線部にて行っている。取付け強度を強くしたい場合に全体をヒートシールしてもよいことは勿論である。
注出補助部材20の底壁21の外面を表裏の積層フィルムの一方に取り付けた後、図7に示すように、注出補助部材20の上から表裏の積層フィルムの他方を重ね合わせ、表裏のフィルム1同士をフラットな下金型30と上金型40の間に挟んでヒートシールし、図1に示す包装袋Aの左上部にある注出口シール部13を形成する。このとき、注出補助部材20の上部は開放しているので、注出補助部材20が弾性変形して積層フィルムに掛かる引張力や外力を軽減させることができ、積層フィルムの損傷や皺の発生を防止することができる。また、注出補助部材20は、図4に示すように、側壁22の頂面と他方の積層フィルムが当接して、注出補助部材20が安定した状態で保持されるため、注出経路の開口性と保形性が維持されることになる。
注出補助部材20の積層フィルムへの取付け方法は、特に限定されるものではないが、生産性や高温高湿度下でも接着性が安定していることから、上記したようなヒートシールによる方法にて取り付けることが好ましい。その場合、注出補助部材20は、積層フィルムのシーラント層とヒートシールできるものを採用する。
図8は注出口シール部13を説明するための一部拡大図を示している。注出口シール部13は、上下2つの肩部シール部S0 の間、すなわち、上部シール部5に繋がる肩部シール部S0 と側部シール部4に繋がる肩部シール部S0 との間に位置するU字状の領域であり、この注出口シール部13のうち、開封手段(ハーフカット線部14)より先端側の領域が先端シール部分S1 、開封手段と各肩部シール部S0 との間の領域がそれぞれ両端シール部分S2 である。そして、注出補助部材20の長手方向と直交する方向における注出口シール部13の一方の外側シールラインから他方の外側シールラインまでの距離、すなわち、左右の両端シール部分S2 に跨がる幅xが注出口部10の幅であり、また、注出補助部材20の長手方向と直交する方向における両端シール部分S2 の幅yが注出口シール部13の幅である。
先行技術文献(特開2012−101855号公報)に記載されている注出補助部材Tは円弧状である。これに対し、本発明で用いる注出補助部材20はコの字状であり湾曲した構成を有さないため、注出補助部材Tよりも表裏面の積層フィルムの間隔が広がる方向に力が働くのを抑制することができる。このため、注出口シール部13を形成するときに、生産速度が速い場合であっても、つまり、注出口シール部13の接着強度が小さい場合であっても、両端シール部分S2 に浮きやシール部の細りが発生するのを抑制することができる。また、図4に示すように、その上部の開口が小さくなるように弾性変形させた状態で取り付けた場合であっても、注出補助部材Tよりも表裏面の積層フィルムの間隔が広がる方向に力が働くのを抑制することができるため、両端シール部分S2 に浮きやシール部の細りが発生するのを抑制することができる。
注出口シール部13に浮きが生じるとは、ヒートシール時に下金型30から上金型40が離れた後で表裏面の積層フィルムの間隔が広がる方向に力が働くような場合に、熱シールされた部分が一部剥がれてしまう状態を指す。図9の説明図に示すように、注出口シール部13において注出補助部材20の両側に位置する両端シール部分S2 でこのような浮きBが生じやすいが、本発明ではコの字状の注出補助部材20を用いているため、前記したとおり、表裏面の積層フィルムの間隔が広がる方向に力が働くのを抑制することができ、注出口シール部13の両端シール部分S2 にこのような浮きBが発生するのを抑制できるのである。
シール部の細りとは、十分なシール幅でシールできない状態を指すが、注出口シール部13における両端シール部分S2 の十分なシール幅は2.5mm以上であり、3.0mm以上とすることがより好ましい。また、両端シール部分S2 の幅、すなわち注出口シール部13の幅yの上限値は注出口の大きさによって適宜設定すればよく、通常は10mm以下とすることができる。
注出口部10の領域における表裏面の積層フィルムの間隔を広げる方向に働く力は、注出補助部材20と注出口シール部13との距離が近いほど、つまり、注出口部10の幅xが狭いほど大きくなる。したがって、本発明は、注出口部10の幅xが狭い包装袋の場合に、より効果を発揮することができる。なお、注出口10の幅xが狭いとは、注出口部10の幅xが10〜20mm幅を指す。
注出口部10の領域における表裏面の積層フィルムの間隔を広げる方向に働く力は、包装袋を構成する積層フィルムのデッドホールド性が低いほど発生しやすい。つまり、仕様1の積層フィルムや、仕様2で中間層をプラスチックフィルムとした積層フィルムのように、アルミ箔を積層しない場合にデッドホールド性は低くなる。したがって、本発明の注出口付き包装袋は、仕様1の積層フィルムや、仕様2で中間層をプラスチックフィルムとした積層フィルムで構成される場合に、より効果を発揮することができる。なお、デッドホールド性とは、ひねり、折曲げ等の変形を受けた状態を維持できる性質を指す。
注出補助部材20は、正面視において底壁21の長さL1 より側壁22の高さHを短くすることにより、弾性変形による反発力を小さくすることができるため、さらに、注出口シール部13に浮きやシール部の細りが発生するのを抑制することができる。
注出補助部材20は、図10に示すように、底壁21の側壁22と側壁22とで挟まれた領域に薄肉部を設けるようにしてもよい。このようにすることにより、低温で注出補助部材20の底壁21を積層フィルムに取り付けることができるため、生産性を向上させることができる。
また、注出補助部材20は、図11(a),(b)に示すように、側壁22を先端に向けて先細り形状としてもよい。このようにすることにより、注出補助部材20の弾性変形による反発力を小さくできるため、注出口シール部13に浮きやシール部の細りが発生するのをさらに抑制することができる。なお、図11(a)のように、側壁22の基部を細くした場合は、注出補助部材20を上部の開口が小さくなるように弾性変形させやすくすることができ、注出口シール部13を形成するときに、注出補助部材20が弾性変形して積層フィルムに掛かる引張力や外力をさらに軽減させることができる。
また、注出補助部材20は、図12に示すように、底壁21から側方に向かう突出片21aを設けるようにしてもよい。このようにすることにより、注出補助部材20を押出し成形で生産する際に成形しやすくなるとともに、注出補助部材20を搬送する際に搬送しやすくすることができる。
本発明の注出口付き包装袋に用いる注出補助部材は、プラスチック製の弾性体からなるが、その弾性は材質や厚みで決まるものであり、積層フィルムの剛性より低くなるように適宜設計する。注出補助部材の弾性が積層フィルムの剛性より高いと、積層フィルムが損傷し、場合によっては裂けてしまうからである。
注出補助部材の材質としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどの樹脂を用いることができる。特に、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、あるいは、低密度ポリエチレンと線状低密度ポリエチレンとのブレンド樹脂を用いるのが好ましい。
<実施例>
包装袋本体を構成する積層フィルムとして2軸延伸Ny(15μm)/アルミ蒸着PET(12μm)/LLDPE(100μm)からなる積層フィルムを使用し、注出補助部材として図13に示す注出補助部材20を使用して、図1に示す注出口付き包装袋Aを作成した。
図13に示す注出補助部材20は、低密度ポリエチレンと線状低密度ポリエチレンとのブレンド樹脂を押出し成形した長尺状のものを取付けサイズに切断したもので、底壁21に薄肉部を有し、側壁22を先端に向かって先細り形状とするとともに側壁22の基部を細くした形状であって、一方の突出片21aから他方の突出片21aまでの距離すなわち全体の幅mが7.6mm、全体の高さnが2.6mm、底壁21の側面視での長さL2 が25.0mmであり、底壁21の厚さoが0.6mm、底壁21の薄肉部の厚さpが0.4mm、突出片21aの突出長さqが1.0mm、側壁22の最も厚い部分の厚みrが1.6mm、側壁22の頂部の厚みsが0.8mm、側壁22の基部の厚みtが1.2mmである。
この注出補助部材20を積層フィルムに取り付ける手順は前記したとおりであり、注出補助部材20の底壁21の外面を包装袋を構成する一方の積層フィルムに取り付けてから、図7に示すように、注出補助部材20の上から他方の積層フィルムを重ね合わせ、表裏の積層フィルム同士をフラットな下金型30と上金型40の間に挟んでヒートシールして注出口シール部13を形成した後、底部シール部3と側部シール部4を形成して図1に示す注出口付き包装袋Aを作製した。
図1の注出補助部材付き包装袋Aを作製したところ、注出口シール部13を形成するときの生産速度を速くしても、注出口シール部13の浮きやシール部の細りが発生するのを抑制することができた。なお、注出口シール部13の両端シール部分S2 は、2.5〜3.8mmの幅でシールすることができた。そして、内容物として化粧水を充填したものを作製し、その注出口部10におけるノッチ15からハーフカット線14のところを破断して注出口10aを形成し、口径が18mmのプラスチックボトルに内容物を注ぎ入れたところ、注出補助部材20により注出経路の開口性と保形性が維持され、内容物をスムースに注出させることができた。
以上、本発明を実施するための形態について詳細に説明してきたが、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、「平行」、「直交」等の用語については、厳密な意味に縛られることなく、本発明の実施の形態が意図する作用効果を基体し得る程度の範囲内の誤差を許容するよう解釈される。
また、本発明による注出口付き包装袋は、上記した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは当然のことである。
例えば、本発明の注出口付き包装袋は、上述したようなスタンディングパウチのほか、3方シール袋、四方シール袋など公知の平パウチであってもよく、注出口部の位置についても、袋の上端部右側や上端部左側もしくは上端部中央などでもよく、さらには注出口部の形状も限定されるものではない。
A 注出口付き包装袋
1 壁面フィルム
2 底面フィルム
2a 切欠
3 底部シール部
4 側部シール部
5 上部シール部
10 注出口部
10a 注出口
11,12 切欠部
13 注出口シール部
0 肩部シール部
1 先端シール部分
2 両端シール部分
14 ハーフカット線部
15 ノッチ
20 注出補助部材
21 底壁
22 側壁
R ローラー
30 下金型
40 上金型

Claims (4)

  1. 積層フィルムからなる包装袋の上部に開封手段を有する注出口部が設けられ、その注出口部を開封して形成する注出口の内側に位置して積層フィルムの内面側に注出補助部材が取り付けられており、開封後に注出補助部材を介して注出口から内容物を注出する注出口付き包装袋であって、前記注出補助部材は、プラスチック製の弾性体からなり、底壁とその両端部から上方に立設された側壁とで構成され、正面視においてコの字状であり、底壁から離れるにつれて一方の側壁と他方の側壁との間隔が狭くなるように底壁の外面積層フィルムに取り付けられていることを特徴とする注出口付き包装袋。
  2. 注出補助部材における底壁の側壁と側壁とで挟まれた領域に薄肉部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の注出口付き包装袋。
  3. 注出補助部材の底壁から側方に向かう突出片を設けたことを特徴とする請求項1に記載の注出口付き包装袋。
  4. 注出補助部材における側壁を先端に向けて先細り形状としたことを特徴とする請求項1に記載の注出口付き包装袋。
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