JP6098218B2 - 画像形成装置および連続両面印刷方式の選択方法 - Google Patents

画像形成装置および連続両面印刷方式の選択方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6098218B2
JP6098218B2 JP2013031661A JP2013031661A JP6098218B2 JP 6098218 B2 JP6098218 B2 JP 6098218B2 JP 2013031661 A JP2013031661 A JP 2013031661A JP 2013031661 A JP2013031661 A JP 2013031661A JP 6098218 B2 JP6098218 B2 JP 6098218B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
sheet
sheets
toner image
double
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013031661A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014160221A (ja
Inventor
茂男 冨田
茂男 冨田
正生 近藤
正生 近藤
小串 岳大
岳大 小串
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2013031661A priority Critical patent/JP6098218B2/ja
Publication of JP2014160221A publication Critical patent/JP2014160221A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6098218B2 publication Critical patent/JP6098218B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は,連続して両面印刷が可能な画像形成装置およびその画像形成装置における連続両面印刷方式の選択方法に関する。さらに詳細には,転写ニップおよび定着ニップが設けられた搬送経路を通過した用紙の表裏を反転させた後,その用紙を再び搬送経路に通過させることにより連続して両面印刷を行うことのできる画像形成装置および連続両面印刷方式の選択方法に関する。
一般的な画像形成装置は,用紙に画像を形成するための搬送経路を有している。搬送経路には,用紙に画像を形成するため,転写ニップおよび定着ニップがこの順で設けられている。転写ニップは,画像形成部にて形成した画像を用紙に転写するためのものである。定着ニップは,転写ニップにおいて画像が転写された用紙を加圧しつつ加熱することにより,画像を用紙に定着させる定着処理を行うためのものである。
また,両面印刷機能を有する画像形成装置はさらに,搬送経路を通過した用紙の表裏を反転させる表裏反転部と,表裏反転部により表裏が反転された用紙を再び,搬送経路の転写ニップよりも上流へと搬送するための両面経路とを有している。
そして,両面印刷時には,まず,用紙を搬送経路の転写ニップおよび定着ニップに通過させることにより,その用紙の表面に画像を形成する。次に,表面に画像を形成した用紙の表裏を表裏反転部により反転させ,表裏反転後の用紙を両面経路を通過させることにより搬送経路に搬送する。そして,再度,用紙を搬送経路の転写ニップおよび定着ニップを通過させることにより,用紙の裏面に画像を形成する。よって,両面印刷が行われる用紙は2度,定着ニップを通過することとなる。
ここで,用紙は,定着ニップの通過時には,定着処理による加熱によって水分が失われ,わずかながら収縮する。このため,画像形成部には,裏面に転写するための画像を,表面の定着処理時に収縮した用紙に合わせて,表面に転写するための画像よりも小さい倍率で形成させる画像形成装置がある。画像形成部により表裏面の両面の画像をともに同じ大きさで形成した場合,用紙上においては,表面の画像が,裏面の画像よりも小さくなってしまうからである。
よって,このような画像形成装置の画像形成部では,表裏面の画像を異なる倍率で形成するため,表面の画像の形成後,裏面の画像を形成する前には,感光体上に静電潜像を形成するポリゴンミラーの回転数の切り替えが行われる。また,裏面の画像の形成後,次の用紙の表面の画像を形成する前にも,ポリゴンミラーの回転数の切り替えが行われる。
このため,複数の用紙に対して連続で両面印刷を行う連続両面印刷において,表裏面の画像を異なる倍率で形成するときには,表裏面の画像を同じ倍率で形成するときよりも,紙間を長くとらなければならないことがある。ポリゴンミラーの回転数の切り替えは,そのポリゴンミラーを回転させるポリゴンモーターの回転数を切り替えることにより行われる。そして,ポリゴンモーターの回転数が切り替え後の回転数で安定するまでには,ある程度の時間を要するからである。
よって,表裏面の画像を異なる倍率として連続両面印刷を行う場合には,生産性が低下しがちである。そこで,本出願人は以前に,表裏面の画像を異なる倍率として連続両面印刷を行う場合においても,生産性の低下を抑制することのできる画像形成装置を出願している(特許文献1)。
特許文献1の画像形成装置は,表裏面の画像を異なる倍率として連続両面印刷を行う場合には循環両面方式で画像形成を行い,表裏面の画像を同じ倍率として連続両面印刷を行う場合には交互両面方式で画像形成を行うものである。
循環両面方式は,搬送経路と両面経路とで形成される循環経路に収容した枚数の用紙ごとに,連続両面印刷を行う方式である。具体的には,例えば,循環経路に2枚の用紙が収容可能な画像形成装置において,循環両面方式では,2枚の用紙の表面に連続して画像を形成した後,その2枚の用紙の裏面に連続して画像を形成する。そして,この手順を繰り返すことにより,複数の用紙に対して連続両面印刷を行う。
これに対し,交互両面方式では,まず,循環経路に複数枚の用紙を収容し,その後,両面の画像形成が完了した1枚の用紙が循環経路から排出される度に,その循環経路の空いた箇所には次の用紙を1枚収容しつつ連続両面印刷を行う。具体的には,例えば,循環経路に2枚の用紙が収容可能な画像形成装置において,交互両面方式では,2枚の用紙の表面に連続して画像を形成した後,2枚のうちの最初の用紙の裏面に画像を形成してこれを循環経路より排出する。そして,最初の用紙が排出されることより空いた循環経路の箇所には,次の用紙を収容させる。その後,画像形成が完了した用紙が排出される度に,その空いた箇所には次の用紙を収容させることにより,複数の用紙に対して連続両面印刷を行う。
このため,上記の循環経路に2枚の用紙が収容可能な画像形成装置の例において,循環両面方式で表裏面の倍率を切り替えつつ連続両面印刷を行う場合には,画像形成を2面行う度に,ポリゴンミラーの回転数の切り替えが行われる。一方,交互両面方式で表裏面の倍率を切り替えつつ連続両面印刷を行う場合には,最初の表面に係る2面の画像形成後にポリゴンミラーの回転数の切り替えを行い,その後には画像形成を1面行う度に,ポリゴンモミラーの回転数の切り替えが行われる。よって,表裏面の画像を異なる倍率として連続両面印刷を行う場合には,ポリゴンミラーの回転数の切り替え回数の少ない循環両面方式で画像形成を行う方が,生産性の低下を抑制できるとされている。なお,表裏面の画像を同じ倍率とする場合には,紙間を短く保ちつつ連続両面印刷が行える交互両面方式の方が,生産性を高くすることができるとされている。
特開2011−197392号公報
上記の従来技術の画像形成装置では,表裏面の画像を異なる倍率として連続両面印刷を行う場合には常に,循環両面方式で画像形成を行う。しかしながら,表裏面の画像を異なる倍率として連続両面印刷を行う場合であっても,装置の仕様や用紙の搬送方向の長さなどの条件によっては,循環両面方式よりも交互両面方式の方が生産性の低下を抑制できることがあった。
本発明は,前記した従来の技術が有する問題点の解決を目的としてなされたものである。すなわちその課題とするところは,連続両面印刷における画像形成の生産性の高い画像形成装置および連続両面印刷方式の選択方法を提供することである。
この課題の解決を目的としてなされた本発明の一態様における画像形成装置は,画像形
成時には回転しつつ単色トナー像を担持する各色の像担持体と,すべての像担持体に1つのポリゴンミラーにより静電潜像を書き込む露光処理を行う露光部と,各色の像担持体における露光処理以後の箇所にトナーを付与して単色トナー像を形成する各色の現像部と,形成したトナー像を転写ニップにてシートに転写する転写部と,転写ニップにシートを供給する給紙部と,転写ニップを通過したシートを定着ニップにて加熱することによりトナー像のシートへの定着処理を行う定着部と,定着ニップを通過したシートを表裏反転して転写ニップの入り側へ導く反転循環経路と,画像形成が完了したシートを排出する排出部とを有する画像形成装置であって,ポリゴンミラーの回転速度を変更することにより,像担持体上へのシートの2面目の単色トナー像の形成を,1面目の単色トナー像の形成時よりも,像担持体の周方向に縮小した倍率で行わせる表裏倍率補正を行う制御部を有し,制御部は,複数のシートの両面に連続して画像を形成する連続両面印刷を,表裏倍率補正をしつつ行うときには,
PCS:1面目の画像形成と2面目の画像形成とを連続して行うときにおける,先に形成される画像のトナー像に係る先頭順の像担持体における静電潜像の書き込み開始時から,先に形成される画像のトナー像に係るすべての像担持体における静電潜像の書き込みが終了して,さらにポリゴンミラーの回転速度の変更が完了して,後に形成される画像のトナー像に係る先頭順の像担持体における静電潜像の書き込みを開始できるときまでの時間,PSB:いずれも両面に画像形成される2枚のシートのいずれも1面目の2つの画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが定着ニップに突入してから後のシートが定着ニップに突入するまでの時間,および
PD:いずれも両面に画像形成される2枚のシートのいずれも2面目の2つの画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが定着ニップに突入してから後のシートが定着ニップに突入するまでの時間,の関係に応じて,
式(1): 2×PCS>PSB+PD
が満たされる場合には,反転循環経路内に収容可能な最大枚数以内の,1面目のトナー像の定着が済んだ複数枚のシートを反転循環経路内に収容することと,反転循環経路内に収容されたすべてのシートについて,2面目のトナー像の定着を済ませて排出部から排出することとを反復することによる循環両面方式により画像形成を行い,
式(2): 2×PCS<PSB+PD
が満たされる場合には,最大枚数もしくはそれ以下の枚数である循環枚数の,1面目のトナー像の定着が済んだシートを反転循環経路内に収容しつつ,反転循環経路内に収容されたシートのうち,2面目のトナー像の定着がなされた1枚のシートが排出部から排出される度に,新たな1枚のシートを給紙部から給紙して1面目のトナー像の転写および定着を行い反転循環経路内に収容することを反復することによる交互両面方式により画像形成を行い,
式(3): 2×PCS=PSB+PD
が満たされる場合には,循環両面方式と交互両面方式とのうちのいずれか一方の方式により画像形成を行うものであることを特徴とする画像形成装置である。
また,本発明の他の態様は,連続両面印刷を行う画像形成装置における,より生産性の高い連続両面印刷の方式の選択方法であって,画像形成装置が画像形成を行う条件から,上記のPCSとPSB,PDを算出し,上記の2×PCS>PSB+PDを満たす場合には,循環両面方式を選択し,上記の2×PCS<PSB+PDを満たす場合には,交互両面方式を選択し,上記の2×PCS=PSB+PDを満たす場合には,循環両面方式と交互両面方式のうちいずれか一方の方式を選択する,生産性の高い連続両面印刷方式の選択方法である。
本発明の画像形成装置は,1つのポリゴンミラーにより,各色の像担持体上に静電潜像を形成する。また,両面印刷時には,ポリゴンミラーの回転速度を切り替えることにより,像担持体の周方向の倍率を,シートの1面目と2面目とで異なるものとする表裏倍率補正を行う。そして,連続両面印刷を表裏倍率補正をしつつ行うときには,2×PCS>PSB+PDが満たされる場合には,循環両面方式により画像形成を行う。一方,2×PCS<PSB+PDが満たされる場合には,交互両面方式により画像形成を行う。これにより,連続両面印刷を高い生産性で行うことができる。
また,ートの搬送方向の長さについて,式(1)および式(2)に基づき,循環両面方式と交互両面方式との選択が切り替わる,予め定めた閾値を記憶している閾値記憶部を有し,制御部は,シートの搬送方向の長さが閾値未満である場合には,循環両面方式により画像形成を行い,シートの搬送方向の長さが閾値以上である場合には,交互両面方式により画像形成を行うものであることを特徴とする画像形成装置である。画像形成に用いるシートの搬送方向の長さが長いほど,いずれも両面に画像を形成するシートの1面目の画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが定着ニップに突入してから後のシートが定着ニップに突入するまでの時間は長くなりがちである。その時間の頻度は,循環両面方式の方が,交互両面方式よりも高いものである。よって,シートの搬送方向の長さが短い場合には循環両面方式の方が,シートの搬送方向の長さが長い場合には交互両面方式の方が,それぞれ他方の方式よりも,画像形成の生産性を高くすることができる。
また本発明の他の態様における画像形成装置は,画像形成時には回転しつつ単色トナー像を担持する各色の像担持体と,すべての像担持体に1つのポリゴンミラーにより静電潜像を書き込む露光処理を行う露光部と,各色の像担持体における露光処理以後の箇所にトナーを付与して単色トナー像を形成する各色の現像部と,形成したトナー像を転写ニップにてシートに転写する転写部と,転写ニップにシートを供給する給紙部と,転写ニップを通過したシートを定着ニップにて加熱することによりトナー像のシートへの定着処理を行う定着部と,定着ニップを通過したシートを表裏反転して転写ニップの入り側へ導く反転循環経路と,画像形成が完了したシートを排出する排出部とを有する画像形成装置であって,
カラーPCS:各色の単色トナー像を重ねることによる多層トナー像により1面目の画像形成と2面目の画像形成とを連続して行うときにおける,先に形成される画像の多層トナー像に係る先頭順の像担持体における静電潜像の書き込み開始時から,先に形成される画像の多層トナー像に係るすべての像担持体における静電潜像の書き込みが終了して,さらにポリゴンミラーの回転速度の変更が完了して,後に形成される画像の多層トナー像に係る先頭順の像担持体における静電潜像の書き込みを開始できるときまでの時間,
モノクロPCS:1色の単色トナー像による単層トナー像により1面目の画像形成と2面目の画像形成とを連続して行うときにおける,先に形成される画像の単層トナー像に係る像担持体における静電潜像の書き込み開始時から,先に形成される画像の単層トナー像に係る像担持体における静電潜像の書き込みが終了して,さらにポリゴンミラーの回転速度の変更が完了して,後に形成される画像の単層トナー像に係る像担持体における静電潜像の書き込みを開始できるときまでの時間,
PSB:いずれも両面に画像形成される2枚のシートのいずれも1面目の2つの画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが定着ニップに突入してから後のシートが定着ニップに突入するまでの時間,および
PD:いずれも両面に画像形成される2枚のシートのいずれも2面目の2つの画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが定着ニップに突入してから後のシートが定着ニップに突入するまでの時間,の関係に応じて,カラー画像を形成するカラーモードでは,
式(4): 2×カラーPCS>PSB+PD
モノクロ画像を形成するモノクロモードでは,
式(5): 2×モノクロPCS<PSB+PD
の関係が満たされ,ポリゴンミラーの回転速度を変更することにより,像担持体上へのシートの2面目の単色トナー像の形成を,1面目の単色トナー像の形成時よりも,像担持体の周方向に縮小した倍率で行わせる表裏倍率補正を行う制御部を有し,制御部は,複数のシートの両面に連続して画像を形成する連続両面印刷を,表裏倍率補正をしつつ行うときには,カラーモードが選択されている場合には,反転循環経路内に収容可能な最大枚数以内の,1面目のトナー像の定着が済んだ複数枚のシートを反転循環経路内に収容することと,反転循環経路内に収容されたすべてのシートについて,2面目のトナー像の定着を済ませて排出部から排出することとを反復することによる循環両面方式により画像形成を行い,モノクロモードが選択されている場合には,最大枚数もしくはそれ以下の枚数である循環枚数の,1面目のトナー像の定着が済んだシートを反転循環経路内に収容しつつ,反転循環経路内に収容されたシートのうち,2面目のトナー像の定着がなされた1枚のシートが排出部から排出される度に,新たな1枚のシートを給紙部から給紙して1面目のトナー像の転写および定着を行い反転循環経路内に収容することを反復することによる交互両面方式により画像形成を行うものであることを特徴とする画像形成装置である
また上記に記載の画像形成装置において,制御部は,連続両面印刷を,表裏倍率補正を
しないで行うときには,交互両面方式により画像形成を行うものであることが好ましい。表裏倍率補正を行わずに連続両面印刷を行う場合には,循環両面方式よりも,交互両面方式の方が,画像形成の生産性が高いからである。
また上記に記載の画像形成装置において,予め定めた最大枚数以上の枚数のシートについての交互両面方式による連続両面印刷を,最も短時間で完了させることのできる最大枚数以下の循環枚数である最適循環枚数を記憶する最適循環枚数記憶部を有し,制御部は,交互両面方式により連続両面印刷を行うときには,最適循環枚数記憶部より最適循環枚数を取得し,循環枚数を,取得した最適循環枚数として画像形成を行うものであることが好ましい。交互両面方式による連続両面印刷においては,反転循環経路内に収容するシートの枚数である循環枚数が,最大枚数よりも少ない方が,生産性が高いことがあるからである。
本発明によれば,連続両面印刷における画像形成の生産性の高い画像形成装置および連続両面印刷方式の選択方法が提供されている。
本形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。 本形態に係る画像形成装置の制御構成の概略を示す図である。 循環両面方式を説明するための図である。 交互両面方式を説明するための図である。 いずれも両面印刷に係る用紙の第1面に連続して画像を形成する際のピッチを説明するための図である。 いずれも両面印刷に係る用紙の第2面に連続して画像を形成する際のピッチを説明するための図である。 用紙の片面のみに連続して画像を形成する際のピッチを説明するための図である。 いずれも両面印刷に係る用紙の第1面および第2面に交互に連続して画像を形成する際のピッチを説明するための図である。 表裏倍率補正を行わない場合の,いずれも両面印刷に係る用紙の第1面および第2面に交互に連続して画像を形成する際のピッチを,露光装置により感光体上に形成される静電潜像について表した図である。 表裏倍率補正を行う場合の,いずれも両面印刷に係る用紙の第1面および第2面に交互に連続して画像を形成する際のピッチを,露光装置により感光体上に形成される静電潜像について表した図である。 表裏倍率補正を行わない場合の循環両面方式について説明するための図である。 表裏倍率補正を行わない場合の交互両面方式について説明するための図である。 表裏倍率補正を行う場合の循環両面方式について説明するための図である。 表裏倍率補正を行う場合の交互両面方式について説明するための図である。 連続両面印刷を循環両面方式および交互両面方式のいずれの方式で行うかを判断する手順を説明するためのフローチャートである。 用紙サイズにより,連続両面印刷を循環両面方式および交互両面方式のいずれの方式で行うかを判断する手順を説明するためのフローチャートである。 形成する画像のモードにより,連続両面印刷を循環両面方式および交互両面方式のいずれの方式で行うかを判断する手順を説明するためのフローチャートである。 循環経路に収容する用紙の枚数を,循環経路に収容することのできる用紙の最大の枚数未満とした場合の交互両面方式について説明するための図である。 循環経路の長さを示す図である。 交互両面方式において,用紙が循環経路を1周搬送される時間が律速となることにより待ち時間が生じる場合を説明するための図である。
以下,本発明を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。図1に,本形態の画像形成装置1の概略構成を示す。画像形成装置1は,中間転写ベルト30を有する,いわゆるタンデム型のカラープリンターである。中間転写ベルト30は,導電性を有する無端状のベルト部材であり,その図1中両端部がローラー31,32によって支持されている。画像形成時には,図1中右側のローラー31が,図中矢印で示すように反時計回りに回転駆動される。これにより,中間転写ベルト30および図1中左側のローラー32はそれぞれ,図中に矢印で示す方向に従動回転する。
中間転写ベルト30のうち,図1中右側のローラー31に支持されている部分の外周面には,2次転写ローラー40が設けられている。2次転写ローラー40は,中間転写ベルト30へ向けて軸と垂直の方向(図1中左向き)に圧接されている。中間転写ベルト30と2次転写ローラー40とが接触している部分には,中間転写ベルト30上のトナー像を用紙Sに転写させる2次転写ニップN1が形成されている。2次転写ローラー40は,画像形成時には,回転する中間転写ベルト30への圧接による摩擦力によって,図1中に矢印で示す方向に従動回転する。
また,中間転写ベルト30のうち,図1中左側のローラー32に支持されている部分の外周面には,ベルトクリーナー41が設けられている。本形態のベルトクリーナー41は,図1に示すようにローラー形状をしており,芯金の表面に導電性のブラシを有するものである。ベルトクリーナー41は,中間転写ベルト30の表面に付着しているトナーを回収するためのものである。つまり,ベルトクリーナー41は,2次転写ニップN1において用紙Sに転写されなかった転写残トナーの回収を行う。
中間転写ベルト30の図1中下部には左から右に向かって順に,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の各色の画像形成部10Y,10M,10C,10Kが配置されている。画像形成部10Y,10M,10C,10Kはいずれも,該当色のトナー像を形成して中間転写ベルト30上に転写するためのものである。画像形成部10Y,10M,10C,10Kはいずれも,その構成は同じである。このため,図1では,画像形成部10Yによって代表して符号をつけている。
画像形成部10Y,10M,10C,10Kは,円筒状の静電潜像担持体である感光体11,および,その周囲に配置された帯電装置12,現像装置13,1次転写ローラー14,および感光体クリーナー15を有している。また,各色の画像形成部10Y,10M,10C,10Kの図1中下方には,露光装置20が配置されている。
感光体11は,画像形成時には,図1に矢印で示すように,時計回りに回転駆動される。このため,画像形成時における各感光体11の表面と中間転写ベルト30の表面との,それぞれ互いに接触している箇所における移動方向は同じである。帯電装置12は,感光体11の表面を均一に帯電させるためのものである。露光装置20は,該当色の画像データに基づいたレーザー光を感光体11の表面に照射させ,静電潜像を形成するためのものである。現像装置13は,収容しているトナーを感光体11の表面に付与するためのものである。
1次転写ローラー14は,感光体11と中間転写ベルト30を挟んで対向する位置に配置されている。1次転写ローラー14は,中間転写ベルト30へ向けて軸と垂直の方向(図1中下向き)に圧接されている。この圧接により,中間転写ベルト30と感光体11とが接触している部分にはそれぞれ,各色の感光体11上のトナー像を中間転写ベルト30上に転写させる1次転写ニップが形成されている。感光体クリーナー15は,感光体11上から中間転写ベルト30上に転写されなかったトナーを回収するためのものである。
なお,図1では,感光体クリーナー15として,板状でその一端部が感光体11の外周面に接触しているものを示しているが,本発明はこれに限るものではない。その他のクリーニング部材,例えば固定ブラシ,回転ブラシ,ローラーまたはそれらのうちの複数の部材を組み合わせたものを使用することができる。あるいは,感光体11上の未転写トナーを現像装置13により回収するクリーナーレス方式を採用すれば,感光体クリーナー15はなくてもよい。
また,本形態の露光装置20は,1つのポリゴンミラー21およびポリゴンモーター22を有している。ポリゴンミラー21は,図1中上下方向の回転軸を有し,その回転軸と平行に複数の鏡面を有する多角形状のミラーである。また,ポリゴンミラー21は,回転しつつレーザー光を反射し,反射したレーザー光を感光体11の軸方向(図1において奥行き方向)である主走査方向に走査するためのものである。なお,感光体11の回転方向を副走査方向とする。ポリゴンモーター22は,ポリゴンミラー21を回転させるためのものである。また,ポリゴンミラー21により反射されたレーザー光は,各色のミラー23Y,23M,23C,23Kにより反射された後,各色の感光体11の表面へと照射されるようになっている。
また,中間転写ベルト30の図1中上方には,各色のトナーを収容したホッパー16Y,16M,16C,16Kが配置されている。これらに収容されている各色のトナーはそれぞれ,各色の現像装置13へと適宜補給される。
画像形成装置1の下部には,用紙Sを積載により収容している給紙トレイ51が装着されている。給紙トレイ51の図1中右側より上方に向かっては,給紙経路60が設けられている。そして,給紙トレイ51に収容された用紙Sは,その最上部のものより1枚ずつ,給紙ローラー52によって給紙経路60へ送り出され,給紙経路60の下流に設けられた搬送経路61へと搬送されるようになっている。
搬送経路61には,1対のレジストローラー53,2次転写ニップN1,定着装置70がこの順で配置されている。レジストローラー53は,用紙Sを2次転写ニップN1へ送り出すタイミングを微調整するためのものである。定着装置70は,2次転写ニップN1において中間転写ベルト30から用紙Sに転写されたトナー像の,用紙Sへの定着処理を行うためのものである。
定着装置70は,加熱ローラー72と,加熱ローラー72と搬送経路61を挟んで対向する加圧ローラー71とを有している。加熱ローラー72は,内部にヒーター73を有している。加圧ローラー71は,加熱ローラー72へ向けて軸と垂直の方向に圧接されている。その圧接により,加熱ローラー72と加圧ローラー71との間には,用紙Sに定着処理を行う定着ニップN2が形成されている。
また,加熱ローラー72は,画像形成時には,反時計回りに回転駆動される。加熱ローラー72の回転により,加圧ローラー71は従動回転される。定着装置70は,定着ニップN2において,通過する用紙Sを加熱しつつ加圧することにより,用紙Sが担持するトナー像の定着処理を行う。
また,搬送経路61の定着装置70の下流側には,切替レバー54が設けられている。切替レバー54は,支点55を中心として,図1中矢印で示す方向に回転できるものである。その回転により,切替レバー54は,図1に実線で示す排出位置または二点鎖線で示す両面位置をとることができる。つまり,切替レバー54が図1に実線で示す排出位置にあるときには,搬送経路61を搬送されてきた用紙Sはその後,排紙経路62へと搬送される。
一方,切替レバー54が図1に二点鎖線で示す両面位置にあるときには,搬送経路61を搬送されてきた用紙Sはその後,反転経路63へと搬送される。これにより,切替レバー54は,搬送経路61を搬送されてきた用紙Sのその後の搬送先を,排紙経路62あるいは反転経路63に切り替えるためのものである。
排紙経路62には,排紙ローラー56が配置されており,そのさらに下流側には,画像形成の完了した用紙Sが排出される排紙部57が設けられている。反転経路63の下流側には,反転ローラー58が配置されている。反転ローラー58は,反転経路63を搬送されてきた用紙Sの搬送方向を反転させるとともに,用紙Sを両面経路64に搬送するためのものである。
両面経路64は,一度,搬送経路61を通過した用紙Sを再度,搬送経路61に搬送するためのものである。両面経路64は,搬送経路61のレジストローラー53よりも上流側の位置に接続されている。そして,反転ローラー58により搬送方向が反転された後,両面経路64を搬送されて再度,搬送経路61へと搬送された用紙Sは,その前に搬送経路61と搬送されたときと表裏が逆になっている。
図2に,画像形成装置1の制御構成の概略を示す。画像形成装置1は,各部の制御を行うために,エンジン部2とコントローラー部3とを有している。エンジン部2は,装置全体の制御処理を行うCPU4と,本体に付属されている不揮発性メモリ5とを有している。
不揮発性メモリ5には,例えば,中間転写ベルト30上における各画像形成部10の感光体11と中間転写ベルト30との圧接箇所の間隔である感光体ピッチや,用紙Sおよびトナー像などの搬送速度であるシステム速度,後述する循環経路の長さなど,装置における設計上既知の各値が記憶されている。また,給紙トレイ51に収容することのできる各用紙サイズや,後述する表裏倍率補正を行う場合の倍率などについても記憶している。
各種ユニット6には例えば,トナーボトルやイメージングユニットなどが含まれる。そして,各種ユニット付属の不揮発性メモリ7には,例えばトナーボトルに付属のメモリにはトナー残量など,イメージングユニットに付属のメモリには印刷枚数などが記憶されている。
CPU4は,不揮発性メモリ5や不揮発性メモリ7の記憶に基づいて,画像形成装置1の各部を制御する。例えば,給紙トレイ51からの用紙Sの給紙タイミングや,露光装置20のポリゴンモーター22の回転などを制御する。
また,コントローラー部3は,外部のパソコンなどに接続されて指示入力を受けるものである。例えば,画像形成指令をパソコンから受信することにより,画像形成装置1には画像形成ジョブが発生する。さらに,エンジン部2とコントローラー部3とで,ドットカウンタ値などの各種の情報がやりとりされる。
次に,本形態の画像形成装置1による,通常の画像形成動作の一例について簡単に説明する。以下の説明は,給紙トレイ51に収容されている用紙Sに,4色のトナーを用いてカラー画像を形成するカラーモードにおける画像形成動作の一例である。
通常のカラー画像の形成時においては,まず,感光体11の外周面は,帯電装置12によりほぼ一様に帯電される。帯電された感光体11には,露光装置20によって画像データに応じた光が投射され,静電潜像が形成される。続いて,静電潜像は現像装置13によって現像され,感光体11上にはトナー像が形成される。感光体11上に形成された各色のトナー像は,1次転写ローラー14によって,中間転写ベルト30上に転写(1次転写)される。すなわち,中間転写ベルト30上には,イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)のトナー像がこの順で重ね合わされる。
また,中間転写ベルト30に転写されず,1次転写ローラー14を過ぎた後も感光体11上に残留している転写残トナーは,感光体クリーナー15によって掻き取られ,感光体11上から除去される。そして,重ね合わされた4色のトナー像は,中間転写ベルト30の回転によって2次転写ニップN1に搬送される。
一方,給紙トレイ51に収容されている用紙Sは,最上部のものから1枚ずつ給紙経路60に引き出される。引き出された用紙Sは,給紙経路60,搬送経路61の順に,これらに沿って2次転写ニップN1に搬送される。用紙Sの2次転写ニップN1への突入タイミングは,中間転写ベルト30上のトナー像の2次転写ニップN1への突入タイミングと一致するように,レジストローラー53により微調整される。これにより,2次転写ニップN1において,重ね合わされた4色のトナー像が用紙Sに転写(2次転写)される。なお,2次転写ニップN1を通過した後も中間転写ベルト30上に残留する転写残トナーは,ベルトクリーナー41によって回収される。これにより,中間転写ベルト30上から除去される。
2次転写ニップN1においてトナー像が転写された用紙Sは,さらに搬送経路61の下流側へと搬送される。つまり,用紙Sには,定着ニップN2の通過時において定着処理がなされる。また,搬送経路61を通過した用紙Sは,切替レバー54へと到達する。
用紙Sが搬送経路61を通過したことにより,その用紙Sについての画像形成が完了している場合には,切替レバー54は図1に実線で示す排出位置とされている。すなわち,用紙Sは,排出経路62を通過して,排紙ローラー56によって排紙部57に排出される。
一方,搬送経路61を通過したことにより第1面(以下,A面とする)に画像が形成された用紙Sにその後,A面とは反対の第2面(以下,B面とする)に画像を形成する両面印刷の場合には,切替レバー54は図1に二点鎖線で示す両面位置とされている。このため,切替レバー54に到達した用紙Sは反転経路63へと搬送され,反転ローラー58に到達する。
よって,用紙Sは,反転ローラー58によって搬送方向が反転された後,両面経路64に搬送される。用紙Sは,反転ローラー58によって搬送方向が反転されることにより,表裏が反転されている。そして,両面経路64を通過した用紙Sは再度,レジストローラー53より搬送経路61に搬送される。これにより,用紙SのA面とB面との両面には,画像が形成される。両面に画像が形成された用紙Sはその後,排紙経路62を通過して排紙部57へと排出される。
ここで,用紙SのA面およびB面の両面に画像を形成する両面印刷において,用紙Sは2度,搬送経路61を通過する。用紙Sの搬送経路61の1度目の通過において,用紙SのA面には画像が形成される。また用紙Sの搬送経路61の2度目の通過において,用紙SのB面には画像が形成される。つまり,用紙Sは,2次転写ニップN1にてA面へのトナー像の転写,定着ニップN2にてA面の定着処理,2次転写ニップN1にてB面へのトナー像の転写,定着ニップN2にてB面の定着処理をこの順で受けることとなる。
前述したように,定着ニップN2では,用紙Sを加熱しつつ加圧することにより,定着処理がなされる。そして,用紙Sは,定着ニップN2における定着処理により,わずかに縮むこととなる。定着処理の加熱により,用紙S内の水分が蒸発するからである。
また,用紙SのA面にトナー像が転写されるのは,その用紙のA面に定着処理がなされる前である。これに対し,用紙SのB面にトナー像が転写されるのは,その用紙のA面に定着処理がなされた後である。つまり,A面のトナー像は,A面の定着処理によって縮む前の用紙Sに転写される。一方,B面のトナー像は,A面の定着処理によって縮んだ後の用紙Sに転写される。このため,画像形成部10により用紙SのA面およびB面のトナー像をともに,同じ大きさで形成した場合には,両面印刷後においては,A面の画像の方がB面の画像よりも小さくなってしまう。
そこで,本形態の画像形成装置1は,両面印刷時には,用紙SのA面の画像形成とB面の画像形成との倍率を異なるものとして行う表裏倍率補正を行うことができる。つまり,表裏倍率補正を行う場合には,画像形成部10には,B面のトナー像を,定着ニップN2を1度,通過することにより縮んだ用紙Sに合わせて,A面のトナー像よりも小さい倍率で形成させる。なお,定着処理による用紙Sの縮み量は,予め実験などにより取得することができる。
表裏倍率補正は,具体的には,露光装置20により感光体11の表面に形成する静電潜像の倍率を切り替えることにより行われる。露光装置20は,表裏倍率補正を行う場合には,ポリゴンミラー21の主走査方向および副走査方向の倍率を,A面とB面とで異なるものとする。
ここで,静電潜像の副走査方向のドット間隔は,感光体11の表面の移動速度に対するポリゴンミラー21の1ライン当たりの走査速度により異なるものとなる。よって,副走査方向の倍率の切り替えは,ポリゴンミラー21の1ライン当たりの走査速度を,感光体11の表面の移動速度に対して増減させることにより行う。このため,副走査方向の倍率を切り替える際には,ポリゴンモーター22の回転数を切り替えることにより,ポリゴンミラー21の回転数の切り替えが行われる。なお,主走査方向の倍率の切り替えは,静電潜像の書き込みを行うレーザー光のオンオフに係る周波数を切り替えることにより行う。
また,本形態の画像形成装置1は,複数の用紙Sに対して連続して両面印刷を行う連続両面印刷時には,循環両面方式と交互両面方式とのいずれかの方式により画像形成を行うことができる。循環両面方式および交互両面方式の一例をそれぞれ,図3および図4に示す。図3,図4に示すように,循環両面方式と交互両面方式とは,連続両面印刷時における用紙Sの搬送方法の異なるものである。まず,循環両面方式について図3により説明する。
図3は,複数の用紙Sに対し,循環両面方式により連続印刷を行う場合の手順を示した図である。図3には,両面印刷時に用紙Sが循環する,搬送経路61,反転経路63,両面経路64で閉じられた経路を,循環経路65として示している。本形態の画像形成装置1は,A4サイズの用紙Sを用い,用紙Sの長辺を搬送方向と直行させて搬送する横向き搬送にて画像形成を行う場合,循環経路65に最大3枚の用紙Sを収容することができる。よって,図3には,3枚の用紙Sを収容しつつ循環両面方式により連続両面印刷を行う場合の手順を示している。また,図3に示す各用紙Sには,その給紙順に番号を付して示している。
循環両面方式では,図3の手順1から手順4に示すように,まず,3枚の用紙S1,S2,S3が順に給紙されて搬送経路61を通過することにより,それらのA面には画像が形成される。また,搬送経路61を通過した用紙S1,S2,S3はそれぞれ,反転経路63を通過して反転ローラー58によって搬送方向が反転された後,両面経路64へと搬送される。
次に,手順5から手順8に示すように,両面経路64を通過した用紙S1,S2,S3はそれぞれ,再度,搬送経路61を通過することにより,それらのB面には画像が形成される。そして,B面に画像が形成されて両面印刷の完了した用紙S1,S2,S3は順に,排紙経路62へと搬送されて排紙される。
続いて,手順8から手順10に示すように,最初の給紙に係る3枚の用紙S1,S2,S3を排紙するとともに,次の3枚の用紙S4,S5,S6が順に給紙されて搬送経路61を通過することにより,それらのA面には画像が形成される。さらに,用紙S4,S
5,S6についても用紙S1,S2,S3と同様に,反転経路63を通過して反転ロー
ラー58によって搬送方向が反転された後,両面経路64へと搬送される。これにより,手順10の後,用紙S4,S5,S6についても再度,搬送経路61を通過することにより,それらのB面には画像が形成された後,排紙経路62へと搬送されて排紙される。
交互両面方式においても,図4に示すように,手順1から手順4については循環両面方式と同じである。つまり,まず,3枚の用紙S1,S2,S3が順に給紙されて搬送経路を通過することにより,それらのA面には画像が形成される。また,搬送経路61を通過した用紙S1,S2,S3はそれぞれ,反転経路63を通過して反転ローラー58によって搬送方向が反転された後,両面経路64へと搬送される。
次に,交互両面方式では,手順5から手順6に示すように,両面経路64を通過した用紙S1が再度,搬送経路61を通過することにより,そのB面には画像が形成される。また,B面に画像が形成されて両面印刷の完了した最初の用紙S1は,排紙経路62へと搬送されて排紙される。そして,最初の用紙S1が排紙されるとともに,用紙S1が排紙されることにより空いた循環経路65の箇所には,次の用紙S4が給紙される。そして,給紙された用紙S4が搬送経路を通過することにより,そのA面には画像が形成される。
その後,手順7から手順8,手順9から手順10についても手順5から手順6と同様に,両面印刷の完了した用紙Sが1枚,排紙される度に,その排紙により循環経路65の空いた箇所には,次の用紙Sが1枚,給紙される。
すなわち,図3により説明した循環両面方式は,まず,循環経路65に収容可能な枚数以下の枚数の用紙Sに対してA面の画像を連続して形成するとともに,これらを循環経路65に収容する。次に,循環経路65に収容された用紙SのB面の画像を連続して形成しつつ,排紙を行う。そして,これらの手順を繰り返すことにより,連続両面印刷を行う方式である。このため,循環両面方式では,A面の画像形成とB面の画像形成とが,循環経路65に収容する用紙Sの枚数ごとに,連続して交互に行われることとなる。
これに対し,図4により説明した交互両面方式は,まず,循環経路65に収容可能な枚数以下の枚数の用紙Sに対してA面の画像を連続して形成するとともに,これらを循環経路65に収容する。その後,循環経路65に収容された用紙Sのうち,B面の画像を形成した1枚の用紙Sを排紙する度に,次の1枚の用紙Sを給紙することを繰り返すことにより,連続両面印刷を行う方式である。このため,交互両面方式では,まず,循環経路65に収容する用紙Sの枚数分だけ,A面の画像形成が連続して行われる。そして,その後には,B面の画像形成とA面の画像形成とが交互に行われることとなる。
次に,連続印刷時における用紙Sのピッチについて,図5から図8により説明する。以下に説明する用紙Sのピッチはいずれも,先の用紙Sの先端が搬送経路61上の任意の点を通過してから,その点を次の用紙Sの先端が通過するまでの時間のことである。まず,図5により,いずれも両面印刷に係る用紙SのA面に連続して画像を形成する際のピッチである両面AAピッチについて説明する。図5には,両面AAピッチの時間を,PSBとして示している。
両面印刷に係る用紙SのA面に連続して画像を形成する際には,それらの用紙Sはいずれも,給紙経路60から搬送経路61へと搬送される。さらには,図5に示すように,搬送経路61,反転経路63を通過して反転ローラー58によって搬送方向が反転された後,両面経路64へと搬送される。このため,両面AAピッチの時間であるPSBは,先の用紙Sの後端が反転ローラー58から抜けて両面経路64へ搬送された後,次の用紙Sの先端が反転ローラー58へと到達するように定められたピッチである。
次に,図6により,いずれも両面印刷に係る用紙SのB面に連続して画像を形成する際のピッチである両面BBピッチについて説明する。図6には,両面BBピッチの時間を,PDとして示している。両面印刷に係る用紙SのB面に連続して画像を形成する際には,それらの用紙Sはいずれも,両面経路64から搬送経路61へと搬送される。さらには,搬送経路61を通過することにより両面の画像形成が完了するため,搬送経路61の通過後,排紙経路62へと搬送されて排紙される。
続いて,図7により,用紙Sの片面のみに連続して画像を形成する際のピッチである片面AAピッチについて説明する。図7には,片面AAピッチの時間を,PSとして示している。用紙Sの片面のみに連続して画像を形成する際には,それらの用紙Sはいずれも,給紙経路60から搬送経路61へと搬送される。さらには,搬送経路61を通過することにより画像形成が完了するため,搬送経路61の通過後,排紙経路62へと搬送されて排紙される。このため,図7に示す片面AAピッチには,図5に示す両面AAピッチのような反転ローラー58に係る特段の制約がない。よって,片面AAピッチの時間であるPSは,両面AAピッチの時間であるPSBよりも短いものである。
また,図8により,いずれも両面印刷に係る用紙SのA面とB面とに交互に連続して画像を形成する際のピッチである両面ABピッチについて説明する。つまり,両面ABピッチには,画像形成を,先の用紙SのA面,次の用紙SのB面をこの順で行う場合のピッチと,先の用紙SのB面,次の用紙SのA面をこの順で行う場合のピッチとが含まれる。
図8の(a),(b)においてはともに,両面ABピッチの時間を,PSとPCSとにより示している。両面ABピッチの時間が片面AAピッチと同じPSとなるのは,表裏倍率補正を行わない場合である。また,両面ABピッチの時間がPCSとなるのは,表裏倍率補正を行う場合である。この点については後に詳述する。
まず,図8の(a)には,先の用紙SのA面に画像を形成した後,次の用紙SのB面に画像を形成する場合を示している。つまり,先の用紙Sは給紙経路60から搬送経路61へと搬送され,次の用紙Sは両面経路64から搬送経路61へと搬送される。また,先の用紙Sは搬送経路61の通過後,反転経路63へと搬送される。すなわち,先の用紙Sは反転ローラー58によって搬送方向が反転され,両面経路64へと搬送される。一方,次の用紙Sについては,搬送経路61を通過することにより両面の画像形成が完了するため,搬送経路61の通過後,排紙経路62へと搬送されて排紙される。
図8の(b)には,先の用紙SのB面に画像を形成した後,次の用紙SのA面に画像を形成する場合を示している。つまり,先の用紙Sは両面経路64から搬送経路61へと搬送され,次の用紙Sは給紙経路60から搬送経路61へと搬送される。また,先の用紙Sについては,搬送経路61を通過することにより両面の画像形成が完了するため,搬送経路61の通過後,排紙経路62へと搬送されて排紙される。一方,次の用紙Sは搬送経路61の通過後,反転経路63へと搬送される。すなわち,先の用紙Sは反転ローラー58によって搬送方向が反転され,両面経路64へと搬送される。
すなわち,いずれも両面印刷に係る用紙SのA面とB面とに交互に連続して画像を形成する場合においては,先の用紙Sおよび次の用紙Sの一方は,搬送経路61の通過後に排紙される。このため,図8に示す両面ABピッチについても,図5に示す両面AAピッチのような反転ローラー58に係る特段の制約がないものである。そして,前述したように,両面ABピッチの時間は,表裏倍率補正を行わない場合にはPS,表裏倍率補正を行う場合にはPCSである。この点について,図9および図10により説明する。
図9は,表裏倍率補正を行わない場合の両面ABピッチを,露光装置20により感光体11上に形成される静電潜像について表した図である。なお,図9には,A面,B面の画像をこの順で形成する場合について示している。しかし,B面,A面の画像をこの順で形成する場合についても同様である。また,図9には,カラー画像を形成する場合について示している。よって,露光装置20による露光は,A面,B面のいずれにおいても,イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの順に開始されている。
そして,図9に示すように,各色のB面の露光はそれぞれ,同じ色のA面の露光の完了後,すぐに開始されている。このため,例えばB面のイエローの露光が開始されたときはまだ,A面のブラックの露光が完了する前である。そして,表裏倍率補正を行わない場合の両面ABピッチの時間は,図10において後述する表裏倍率補正を行う場合のような制約がないため,片面AAピッチと同じPSである。また,図9には,A面の露光が完了してからB面の露光が開始されるまでの各色についての時間をT1として示している。
図10は,表裏倍率補正を行う場合の両面ABピッチを,露光装置20により感光体11上に形成される静電潜像について表した図である。図10についても,A面,B面の画像をこの順で形成する場合について示している。しかし,B面,A面の画像をこの順で形成する場合についても同様である。また,図10についても,カラー画像を形成する場合について示している。また,図10には,両面ABピッチの時間を,PCSとして示している。
そして,図10に示すように,表裏倍率補正を行う場合には,A面のブラックの露光が完了した後,B面のイエローの露光が開始されている。つまり,A面のすべての色の露光が完了した後,B面の露光が開始されている。表裏倍率補正を行う場合には,前述したように,A面とB面との副走査線方向の倍率を異なる倍率とするため,A面とB面とでは,ポリゴンミラー21の回転数を異なる回転数とする必要がある。よって,A面のすべての色の露光が完了するまで,B面の露光を開始することができないからである。また,図10には,A面のイエローの露光が完了してからA面のブラックの露光が完了されるまでの時間をT2として示している。
また,図10には,A面のすべての色の露光が完了してからB面の露光が開始されるまでの時間をT3として示している。このT3は,図9に示すT1よりも長い時間である。図10に示すT3には,A面のすべての色の露光の完了後,B面の露光を開始するまでにポリゴンミラー21の回転数を異なる回転数とするため,ポリゴンモーター22の回転数を切り替えるための時間が含まれている。つまり,ポリゴンモーター22の回転数の切り替えを行い,切り替え後の回転数で安定して回転するまでの時間が含まれている。これに対し,表裏倍率補正を行わない図9のT1では,ポリゴンモーター22の回転数を切り替えるための時間が必要ないからである。
よって,表裏倍率補正を行う場合の両面ABピッチの時間であるPCSは,図9に示す表裏倍率補正を行わない場合の両面ABピッチの時間であるPSよりも,T1とT3との差およびT2の分だけ長いものである。なお,表裏倍率補正を行う場合の両面ABピッチであっても,モノクロ画像を形成するときには,PCSは比較的短いものである。表裏倍率補正を行う場合のモノクロ画像の両面ABピッチは,カラー画像よりも,T2の分だけ,PCSが短くてすむからである。
次に,上記で説明した各ピッチに基づいて,表裏倍率補正を行わずに,循環両面方式および交互両面方式でそれぞれ,連続両面印刷を行ったときに要する時間の比較について説明する。まず,表裏倍率補正を行わずに,循環両面方式により6枚の用紙Sに対して連続両面印刷を行ったときを図11に示す。図11では,循環経路65に3枚の用紙Sを収容しつつ,連続両面印刷を行う場合について示している。
図11に示すように,循環両面方式では,3枚の用紙S1,S2,S3のA面の画像を連続して形成後,それら用紙S1,S2,S3のB面の画像を連続して形成する。さらに,次の3枚の用紙S4,S5,S6に対してA面の画像を連続して形成後,それら用紙S4,S5,S6のB面の画像を連続して形成する。よって,6枚の用紙Sに対して表裏倍率補正を行わずに循環両面方式で連続両面印刷を行った場合には,各ピッチはそれぞれ,図11に示すようになる。そして,各ピッチの合計の回数はそれぞれ,PSBが4回,PSが3回,PDが4回であることがわかる。
一方,表裏倍率補正を行わずに,交互両面方式により6枚の用紙Sに対して連続両面印刷を行ったときを図12に示す。図12についても,循環経路65に3枚の用紙Sを収容しつつ,連続両面印刷を行う場合について示している。図12に示すように,交互両面方式では,3枚の用紙SのA面の画像を連続して形成し,その後,B面の画像とA面の画像とを交互に形成する。なお,交互両面方式では,図12に示すように,最後の用紙S6から循環経路65に収容した用紙Sの枚数である3枚については,B面の画像を連続して形成することとなる。よって,6枚の用紙Sに対して表裏倍率補正を行わずに交互両面方式で連続両面印刷を行った場合には,各ピッチはそれぞれ,図12に示すようになる。そして,各ピッチの合計の回数はそれぞれ,PSBが2回,PSが7回,PDが2回であることがわかる。
ここで,前述したように,PSは,PSBよりも短いものである。よって,表裏倍率補正を行わない場合には,交互両面方式の方が,循環両面方式よりも,短い時間ですべての画像形成を完了できることがわかる。図11に示すように,循環両面方式においては,循環経路65に3枚の用紙を収容する度に,ピッチの長いPSBが2回,必要となるからである。
続いて,表裏倍率補正を行いつつ,循環両面方式および交互両面方式でそれぞれ,連続両面印刷を行ったときに要する時間の比較について説明する。まず,表裏倍率補正を行いつつ,循環両面方式により6枚の用紙Sに対して連続両面印刷を行ったときを図13に示す。図13についても,循環経路65に3枚の用紙Sを収容しつつ,連続両面印刷を行う場合について示している。よって,図13に示すように,各用紙SのA面,B面に画像形成が行われる順序は図11と同じである。
また,6枚の用紙Sに対して表裏倍率補正を行いつつ循環両面方式で連続両面印刷を行った場合には,各ピッチはそれぞれ,図13に示すようになる。つまり,表裏倍率補正を行わない場合の図11ではPSであった両面ABピッチが,表裏倍率補正を行う場合の図13ではPCSとなっている。そして,各ピッチの合計の回数はそれぞれ,PSBが4回,PCSが3回,PDが4回であることがわかる。
一方,表裏倍率補正を行いつつ,交互両面方式により6枚の用紙Sに対して連続両面印刷を行ったときを図14に示す。図14についても,循環経路65に3枚の用紙Sを収容しつつ,連続両面印刷を行う場合について示している。よって,図14に示すように,各用紙SのA面,B面に画像形成が行われる順序は図12と同じである。また,6枚の用紙Sに対して表裏倍率補正を行いつつ交互両面方式で連続両面印刷を行った場合には,各ピッチはそれぞれ,図14に示すようになる。つまり,表裏倍率補正を行わない場合の図12ではPSであった両面ABピッチが,表裏倍率補正を行う場合の図14ではPCSとなっている。そして,各ピッチの合計の回数はそれぞれ,PSBが2回,PCSが7回,PDが2回であることがわかる。
そして,表裏倍率補正を行う場合の,循環両面方式と交互両面方式とをそれぞれの各ピッチの合計の回数によって比較することにより,以下に示す式(1)が成り立つときには,循環両面方式の方が短い時間ですべての画像形成を完了できることがわかる。
2×PCS>PSB+PD (1)
また,式(1)の不等号を逆にした以下の式(2)が成り立つときには,交互両面方式の方が,短い時間ですべての画像形成を完了することができるがわかる。
2×PCS<PSB+PD (2)
さらには,2×PCSとPSB+PDとが同じ時間であるときには,循環両面方式および交互両面方式のいずれにおいても,同じ時間ですべての画像形成を完了できることがわかる。なお,これらのPCS,PSB,PDの関係は,連続両面印刷に係る用紙Sの枚数や,循環経路65に収容する用紙Sの枚数が上記とは異なる枚数である場合についても,同じである。
次に,画像形成装置1における連続両面印刷を,循環両面方式および交互両面方式のいずれの方式で実行するかを判断する手順について,図15のフローチャートにより説明する。図15は,画像形成装置1に複数枚の両面印刷のジョブが入力された場合のものである。
まず,CPU4は,画像形成装置1に複数枚の両面印刷のジョブが入力された場合には,その印刷ジョブにおいて表裏倍率補正を行うか否かを判断する(S101)。表裏倍率補正を行わない場合には(S101:NO),交互両面方式で画像形成を行う(S107)。表裏倍率補正を行わない場合には,交互両面方式の方が,循環両面方式よりも,短い時間ですべての画像形成を完了できるからである。
一方,表裏倍率補正を行う場合には(S101:YES),感光体ピッチやシステム速度,用いる用紙Sの搬送方向の長さなどより,PSB(S102),PD(S103),PCS(S104)の各ピッチをそれぞれ取得する。そして,取得した各ピッチにより,前述した式(1)2×PCS>PSB+PDの条件が成り立つか否かを判断する(S105)。式(1)が成り立つ場合には(S105:YES),表裏倍率補正を行いつつ,循環両面方式で画像形成を行う(S106)。表裏倍率補正を行う場合において,式(1)が成り立つときには,循環両面方式の方が,交互両面方式よりも,短い時間ですべての画像形成を完了できるからである。
一方,式(1)が成り立たない場合には(S105:NO),表裏倍率補正を行いつつ,交互両面方式で画像形成を行う(S107)。ここで,式(1)が成り立たない場合には,式(2)2×PCS<PSB+PDが成り立つ場合と,2×PCSとPSB+PDとが同じである場合とがある。そして,本形態では,2×PCSとPSB+PDとが同じである場合には,交互両面方式で画像形成を行う。しかし,2×PCSとPSB+PDとが同じである場合には,循環両面方式で画像形成を行うこととしてもよい。循環両面方式および交互両面方式のいずれにおいても,同じ時間で画像形成を完了させることができるからである。なお,表裏倍率補正を行う場合において,式(2)が成り立つときには,交互両面方式の方が,循環両面方式よりも,短い時間ですべての画像形成を完了できる。よって,生産性の高い連続両面印刷を行うことができる。
また,PSB,PD,PCSなどの各ピッチの時間は,画像形成に使用する用紙Sのサイズごとに,予め算出しておくことが可能である。各ピッチは,感光体ピッチやシステム速度などの装置の設計上既知の各値と,用紙Sの搬送方向の長さより決定されるからである。
また,各ピッチは,用紙Sの搬送方向の長さが長いほど,長い時間となる。そして,各ピッチの中でもPSBについては,用紙Sの搬送方向の長さが長くなるほど,その他のピッチと比較して長くなりがちである。よって,用紙Sの搬送方向の長さが長いほど,循環両面方式の方が,交互両面方式よりも,すべての画像形成を完了できるまでの時間が長くなる傾向にある。前述したように,循環両面方式では,交互両面方式よりも,PSBの回数が多くなるからである。よって,表裏倍率補正を行う場合には,使用する用紙Sのサイズにより,循環両面方式と交互両面方式とのいずれによって連続両面印刷を行うかの判断を行うこともできる。
図16に,用紙サイズにより循環両面方式と交互両面方式とのいずれによって連続両面印刷を行うかを判断する手順を示す。図16に示すように,まず,CPU4は,表裏倍率補正を行うか否かを判断する(S201)。表裏倍率補正を行わない場合には(S201:NO),交互両面方式で画像形成を行う(S205)。
一方,表裏倍率補正を行う場合には(S201:YES),使用する用紙Sのサイズより,その用紙Sの搬送方向の長さである用紙長を取得する(S202)。また,取得した用紙長が,予め定めた用紙長についての閾値未満であるか否かを判断する(S203)。用紙長についての閾値は,使用する用紙Sの用紙長がその閾値未満であれば,循環両面方式の方が,交互両面方式よりも,短い時間ですべての画像形成を完了できる値に定められている。なお,用紙長についての閾値は,予め不揮発メモリ5に記憶させておけばよい。また,給紙トレイ51が複数のサイズの用紙Sを給紙させることができる場合には,それらのサイズの用紙長ごとに,不揮発メモリ5に閾値を記憶させておけばよい。
よって,取得した用紙長が閾値未満である場合には(S203:YES),表裏倍率補正を行いつつ,循環両面方式で画像形成を行う(S204)。一方,取得した用紙長が閾値以上である場合には(S203:NO),表裏倍率補正を行いつつ,交互両面方式で画像形成を行う(S205)。これにより,図16に示す手順によっても,生産性の高い連続両面印刷を行うことができる。
また,図10において前述したように,表裏倍率補正を行う場合の連続両面印刷では,モノクロ画像を形成するときには,カラー画像を形成するときよりも,PCSが短くなる。そして,PCSが長いほど,交互両面方式の方が,循環両面方式よりも,すべての画像形成を完了できるまでの時間が長くなる傾向にある。交互両面方式では,循環両面方式よりも,PCSの回数が多くなるからである。このため,装置構成によっては,表裏倍率補正を行う場合には,カラー画像を形成するときには循環両面方式により,モノクロ画像を形成するときには交互両面方式により,それぞれ他方の方式よりも短い時間ですべての画像形成を完了できることがある。
そのような装置構成の一例を以下に示す。
用紙サイズ :A4
用紙の搬送方向 :横向き
システム速度 :310mm/s
PCS(カラー) :2000ms
(モノクロ):1100ms
PSB :1550ms
PD :1200ms
すなわち,上記の例について表裏倍率補正を行う場合の連続両面印刷において,形成する画像がカラー画像である場合には式(1)2×PCS>PSB+PDが成り立つ。一方,形成する画像がモノクロ画像である場合には式(2)2×PCS<PSB+PDが成り立つ。
よって,上記の例のような構成においては,表裏倍率補正を行う場合には,カラー画像を形成するカラーモードおよびモノクロ画像を形成するモノクロモードのどちらのモードであるかにより,循環両面方式と交互両面方式とのいずれによって連続両面印刷を行うかの判断を行うこともできる。
図17に,その判断手順を示す。図17に示すように,まず,CPU4は,表裏倍率補正を行うか否かを判断する(S301)。表裏倍率補正を行わない場合には(S301:NO),交互両面方式で画像形成を行う(S304)。
一方,表裏倍率補正を行う場合には(S301:YES),カラー画像を形成するカラーモードか否かを判断する(S302)。カラーモードである場合には(S302:YES),表裏倍率補正を行いつつ,循環両面方式で画像形成を行う(S303)。一方,モノクロ画像を形成するモノクロモードである場合には(S302:NO),表裏倍率補正を行いつつ,交互両面方式で画像形成を行う(S304)。これにより,図17に示す手順によっても,生産性の高い連続両面印刷を行うことができる。なお,2×PCSとPSB+PDとが同じとなる場合については,カラーモードおよびモノクロモードのどちらに含まれていてもよい。この場合には,循環両面方式および交互両面方式のいずれで連続両面印刷を行ったとしても,画像形成の生産性が同じだからである。
また,上記においては,循環両面方式および交互両面方式のいずれにおいても,循環経路65に同じ枚数の用紙Sを収容させることとして説明している。ここで,本形態では,循環両面方式においては,循環経路65に収容する用紙Sの枚数を,循環経路65に収容できる最大の枚数として画像形成を行うことにより,最も生産性を高くすることができる。本形態では,循環両面方式により画像形成を行う場合には常に,表裏倍率補正を行う。このため,循環経路65に収容する用紙Sの枚数が多いほど,画像形成の生産性を低下させる要因となるポリゴンモーター22の回転数を切り替える頻度を低減させることができるからである。
これに対し,交互両面方式においては,循環経路65に収容できる用紙Sの最大の枚数よりも少ない枚数として画像形成を行うことにより,生産性が高くなることがある。図18に,表裏倍率補正を行わずに,交互両面方式により6枚の用紙Sに対して連続両面印刷を行ったときを示す。図18では,循環経路65に2枚の用紙Sを収容しつつ,連続両面印刷を行う場合について示している。この点,循環経路65に3枚の用紙Sを収容することとして説明した図12とは異なる。
循環経路65に2枚の用紙Sを収容しつつ行う交互両面方式では,2枚の用紙SのA面の画像を連続して形成し,その後,B面の画像とA面の画像とを交互に形成する。なお,図18の例では,最後の用紙S6から循環経路65に収容した用紙Sの枚数である2枚については,B面の画像を連続して形成することとなる。よって,6枚の用紙Sに対して表裏倍率補正を行わずに循環経路65に2枚の用紙Sを収容しつつ交互両面方式で連続両面印刷を行った場合には,各ピッチはそれぞれ,図18に示すようになる。そして,各ピッチの合計の回数はそれぞれ,PSBが1回,PSが9回,PDが1回であることがわかる。
これに対し,循環経路65に3枚の用紙Sを収容することとして説明した図12では,各ピッチの合計の回数はそれぞれ,PSBが2回,PSが7回,PDが2回である。そして,前述したように,PSは,PSBよりも短いものである。よって,交互両面方式による画像形成を,循環経路65に収容できる用紙Sの最大の枚数よりも少ない枚数として行うことにより,生産性を高くすることができることがわかる。
しかし,交互両面方式による連続両面印刷について,循環経路65に収容する用紙Sの枚数を少なくするほど,必ずしも生産性を高くすることができるとは限らない。図19に,用紙Sが循環経路65を1周するのに要する時間である循環ピッチPAを示す。この循環ピッチPAが長過ぎる場合には,交互両面方式による連続両面印刷を,循環経路65に収容する用紙Sの枚数を少なくして行うことにより,かえって生産性を低下させてしまうことがある。
図20に,循環ピッチPAが長過ぎる場合について,表裏倍率補正を行わずに,交互両面方式により6枚の用紙Sに対して連続両面印刷を行ったときを示す。図20においても図18と同様,循環経路65に2枚の用紙Sを収容しつつ,連続両面印刷を行う場合について示している。また,図20には,循環ピッチPAを,その先端を各用紙SのA面の先端に合わせた位置について示している。さらに図20では,各用紙SのB面の先端が,その用紙SのA面について示した循環ピッチPAの後端よりも後となるように示している。
そして,図20に示すように,用紙S1,S3,S5,S6のB面の画像形成の前にはそれぞれ,先の画像形成後に,循環ピッチPAに起因する待ち時間T4,T5,T6,T7が生じている。すなわち,循環ピッチPAが長過ぎることにより,循環ピッチPAが律速となっていることがわかる。そして,図20に示すように循環ピッチPAが律速となることによる待ち時間が生じてしまう場合には,循環経路65に収容する用紙Sが多い方が,画像形成の生産性を高くすることができることもある。
以上のことを考慮し,交互両面方式により連続両面印刷を行う場合には,循環経路65に収容する用紙Sの枚数を,最も画像形成の生産性の良い枚数である最適収容枚数とすることが好ましい。その用紙Sの最適収容枚数は,循環経路65の長さやシステム速度などの設計上既知の各値と,使用する用紙Sの搬送方向の長さである用紙長により求めることができる。よって,求めた用紙Sの最適収容枚数を,予め不揮発メモリ5に記憶させておくことが好ましい。そして,交互両面方式により連続両面印刷を行う際には,循環経路65に不揮発メモリ5に記憶されている最適収容枚数の用紙Sを収容させつつ,画像形成を行うこととすればよい。また,給紙トレイ51が複数のサイズの用紙Sを給紙させることができる場合には,それらのサイズの用紙長ごとに,不揮発メモリ5に最適収容倍数を記憶させておけばよい。
以上詳細に説明したように本形態の画像形成装置1では,1つのポリゴンミラー21により,各色の感光体11上に静電潜像を形成する。また,両面印刷時には,ポリゴンモーター22の回転数を切り替えることにより,ポリゴンミラー21の副走査方向の倍率を,用紙SのA面とB面とで異なるものとする表裏倍率補正を行うことができる。そして,表裏倍率補正を行いつつ連続両面印刷を行うときには,式(1)2×PCS>PSB+PDが成り立つ場合には,循環両面方式により画像形成を行う。一方,式(2)2×PCS<PSB+PDが成り立つ場合には,交互両面方式により画像形成を行う。これにより,連続両面印刷における画像形成の生産性の高い画像形成装置1が実現されている。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,カラープリンターに限らず,複写機などにも適用可能である。また例えば,中間転写ベルトの代わりに用紙担持ベルトなどを有するような,形成したトナー像を感光体上から直接,用紙に転写させる直接転写方式の画像形成装置にも適用することができる。
1…画像形成装置
2…エンジン部
4…CPU
11…感光体
13…現像装置
20…露光装置
21…ポリゴンミラー
30…中間転写ベルト
40…2次転写ローラー
61…搬送経路
64…両面経路
65…循環経路
70…定着装置
N1…2次転写ニップ
N2…定着ニップ
S…用紙

Claims (6)

  1. 画像形成時には回転しつつ単色トナー像を担持する各色の像担持体と,
    すべての前記像担持体に1つのポリゴンミラーにより静電潜像を書き込む露光処理を行う露光部と,
    前記各色の像担持体における露光処理以後の箇所にトナーを付与して単色トナー像を形成する各色の現像部と,
    形成したトナー像を転写ニップにてシートに転写する転写部と,
    前記転写ニップにシートを供給する給紙部と,
    前記転写ニップを通過したシートを定着ニップにて加熱することによりトナー像のシートへの定着処理を行う定着部と,
    前記定着ニップを通過したシートを表裏反転して前記転写ニップの入り側へ導く反転循環経路と,
    画像形成が完了したシートを排出する排出部とを有する画像形成装置において,
    前記ポリゴンミラーの回転速度を変更することにより,前記像担持体上へのシートの2面目の単色トナー像の形成を,1面目の単色トナー像の形成時よりも,前記像担持体の周方向に縮小した倍率で行わせる表裏倍率補正を行う制御部を有し,
    前記制御部は,
    複数のシートの両面に連続して画像を形成する連続両面印刷を,前記表裏倍率補正をしつつ行うときには,
    PCS:1面目の画像形成と2面目の画像形成とを連続して行うときにおける,先に形成される画像のトナー像に係る先頭順の前記像担持体における静電潜像の書き込み開始時から,先に形成される画像のトナー像に係るすべての前記像担持体における静電潜像の書き込みが終了して,さらに前記ポリゴンミラーの回転速度の変更が完了して,後に形成される画像のトナー像に係る先頭順の前記像担持体における静電潜像の書き込みを開始できるときまでの時間,
    PSB:いずれも両面に画像形成される2枚のシートのいずれも1面目の2つの画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが前記定着ニップに突入してから後のシートが前記定着ニップに突入するまでの時間,および
    PD:いずれも両面に画像形成される2枚のシートのいずれも2面目の2つの画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが前記定着ニップに突入してから後のシートが前記定着ニップに突入するまでの時間,
    の関係に応じて,
    式(1): 2×PCS>PSB+PD
    が満たされる場合には,
    前記反転循環経路内に収容可能な最大枚数以内の,1面目のトナー像の定着が済んだ複数枚のシートを前記反転循環経路内に収容することと,
    前記反転循環経路内に収容されたすべてのシートについて,2面目のトナー像の定着を済ませて前記排出部から排出することとを反復することによる循環両面方式により画像形成を行い,
    式(2): 2×PCS<PSB+PD
    が満たされる場合には,
    前記最大枚数もしくはそれ以下の枚数である循環枚数の,1面目のトナー像の定着が済んだシートを前記反転循環経路内に収容しつつ,
    前記反転循環経路内に収容されたシートのうち,2面目のトナー像の定着がなされた1枚のシートが前記排出部から排出される度に,
    新たな1枚のシートを前記給紙部から給紙して1面目のトナー像の転写および定着を行い前記反転循環経路内に収容することを反復することによる交互両面方式により画像形成を行い,
    式(3): 2×PCS=PSB+PD
    が満たされる場合には,
    前記循環両面方式と前記交互両面方式とのうちのいずれか一方の方式により画像形成を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において
    ートの搬送方向の長さについて,前記式(1)および前記式(2)に基づき,前記循環両面方式と前記交互両面方式との選択が切り替わる,予め定めた閾値を記憶している閾値記憶部を有し,
    前記制御部は
    ートの搬送方向の長さが前記閾値未満である場合には,
    前記循環両面方式により画像形成を行い,
    シートの搬送方向の長さが前記閾値以上である場合には,
    前記交互両面方式により画像形成を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  3. 画像形成時には回転しつつ単色トナー像を担持する各色の像担持体と,
    すべての前記像担持体に1つのポリゴンミラーにより静電潜像を書き込む露光処理を行う露光部と,
    前記各色の像担持体における露光処理以後の箇所にトナーを付与して単色トナー像を形成する各色の現像部と,
    形成したトナー像を転写ニップにてシートに転写する転写部と,
    前記転写ニップにシートを供給する給紙部と,
    前記転写ニップを通過したシートを定着ニップにて加熱することによりトナー像のシートへの定着処理を行う定着部と,
    前記定着ニップを通過したシートを表裏反転して前記転写ニップの入り側へ導く反転循環経路と,
    画像形成が完了したシートを排出する排出部とを有する画像形成装置において,
    カラーPCS:各色の単色トナー像を重ねることによる多層トナー像により1面目の画像形成と2面目の画像形成とを連続して行うときにおける,先に形成される画像の多層トナー像に係る先頭順の前記像担持体における静電潜像の書き込み開始時から,先に形成される画像の多層トナー像に係るすべての前記像担持体における静電潜像の書き込みが終了して,さらに前記ポリゴンミラーの回転速度の変更が完了して,後に形成される画像の多層トナー像に係る先頭順の前記像担持体における静電潜像の書き込みを開始できるときまでの時間,
    モノクロPCS:1色の単色トナー像による単層トナー像により1面目の画像形成と2面目の画像形成とを連続して行うときにおける,先に形成される画像の単層トナー像に係る前記像担持体における静電潜像の書き込み開始時から,先に形成される画像の単層トナー像に係る前記像担持体における静電潜像の書き込みが終了して,さらに前記ポリゴンミラーの回転速度の変更が完了して,後に形成される画像の単層トナー像に係る前記像担持体における静電潜像の書き込みを開始できるときまでの時間,
    PSB:いずれも両面に画像形成される2枚のシートのいずれも1面目の2つの画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが前記定着ニップに突入してから後のシートが前記定着ニップに突入するまでの時間,および
    PD:いずれも両面に画像形成される2枚のシートのいずれも2面目の2つの画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが前記定着ニップに突入してから後のシートが前記定着ニップに突入するまでの時間,
    の関係に応じて,
    カラー画像を形成するカラーモードでは,
    式(4): 2×カラーPCS>PSB+PD
    モノクロ画像を形成するモノクロモードでは,
    式(5): 2×モノクロPCS<PSB+PD
    の関係が満たされ,
    前記ポリゴンミラーの回転速度を変更することにより,前記像担持体上へのシートの2面目の単色トナー像の形成を,1面目の単色トナー像の形成時よりも,前記像担持体の周方向に縮小した倍率で行わせる表裏倍率補正を行う制御部を有し,
    前記制御部は,
    複数のシートの両面に連続して画像を形成する連続両面印刷を,前記表裏倍率補正をしつつ行うときには,
    前記カラーモードが選択されている場合には,
    前記反転循環経路内に収容可能な最大枚数以内の,1面目のトナー像の定着が済んだ複数枚のシートを前記反転循環経路内に収容することと,
    前記反転循環経路内に収容されたすべてのシートについて,2面目のトナー像の定着を済ませて前記排出部から排出することとを反復することによる循環両面方式により画像形成を行い,
    前記モノクロモードが選択されている場合には,
    前記最大枚数もしくはそれ以下の枚数である循環枚数の,1面目のトナー像の定着が済んだシートを前記反転循環経路内に収容しつつ,
    前記反転循環経路内に収容されたシートのうち,2面目のトナー像の定着がなされた1枚のシートが前記排出部から排出される度に,
    新たな1枚のシートを前記給紙部から給紙して1面目のトナー像の転写および定着を行い前記反転循環経路内に収容することを反復することによる交互両面方式により画像形成を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1から請求項までのいずれかに記載の画像形成装置において,
    前記制御部は,
    前記連続両面印刷を,前記表裏倍率補正をしないで行うときには,前記交互両面方式により画像形成を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1から請求項までのいずれかに記載の画像形成装置において,
    予め定めた前記最大枚数以上の枚数のシートについての前記交互両面方式による前記連続両面印刷を,最も短時間で完了させることのできる前記最大枚数以下の前記循環枚数である最適循環枚数を記憶する最適循環枚数記憶部を有し,
    前記制御部は,前記交互両面方式により前記連続両面印刷を行うときには,
    前記最適循環枚数記憶部より前記最適循環枚数を取得し,
    前記循環枚数を,取得した前記最適循環枚数として画像形成を行うものであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 画像形成時には回転しつつ単色トナー像を担持する各色の像担持体と,
    すべての前記像担持体に1つのポリゴンミラーにより静電潜像を書き込む露光処理を行う露光部と,
    前記各色の像担持体における露光処理以後の箇所にトナーを付与して単色トナー像を形成する各色の現像部と,
    形成したトナー像を転写ニップにてシートに転写する転写部と,
    前記転写ニップにシートを供給する給紙部と,
    前記転写ニップを通過したシートを定着ニップにて加熱することによりトナー像のシートへの定着処理を行う定着部と,
    前記定着ニップを通過したシートを表裏反転して前記転写ニップの入り側へ導く反転循環経路と,
    画像形成が完了したシートを排出する排出部とを備える画像形成装置の連続両面印刷方式の選択方法において,
    前記ポリゴンミラーの回転速度を変更することにより,前記像担持体上へのシートの2面目の単色トナー像の形成を,1面目の単色トナー像の形成時よりも,前記像担持体の周方向に縮小した倍率で行わせる表裏倍率補正を行う場合,
    前記画像形成装置が画像形成を行う条件から,
    PCS:1面目の画像形成と2面目の画像形成とを連続して行うときにおける,先に形成される画像のトナー像に係る先頭順の前記像担持体における静電潜像の書き込み開始時から,先に形成される画像のトナー像に係るすべての前記像担持体における静電潜像の書き込みが終了して,さらに前記ポリゴンミラーの回転速度の変更が完了して,後に形成される画像のトナー像に係る先頭順の前記像担持体における静電潜像の書き込みを開始できるときまでの時間,
    PSB:いずれも両面に画像形成される2枚のシートのいずれも1面目の2つの画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが前記定着ニップに突入してから後のシートが前記定着ニップに突入するまでの時間,および
    PD:いずれも両面に画像形成される2枚のシートのいずれも2面目の2つの画像形成を連続して行うときにおける,先のシートが前記定着ニップに突入してから後のシートが前記定着ニップに突入するまでの時間,を算出し,
    その関係に応じて,
    式(1): 2×PCS>PSB+PD
    が満たされる場合は,
    前記反転循環経路内に収容可能な最大枚数以内の,1面目のトナー像の定着が済んだ複数枚のシートを前記反転循環経路内に収容することと,
    前記反転循環経路内に収容されたすべてのシートについて,2面目のトナー像の定着を済ませて前記排出部から排出することとを反復することによる循環両面方式を選択し,
    式(2): 2×PCS<PSB+PD
    が満たされる場合は,
    前記最大枚数もしくはそれ以下の枚数である循環枚数の,1面目のトナー像の定着が済んだシートを前記反転循環経路内に収容しつつ,
    前記反転循環経路内に収容されたシートのうち,2面目のトナー像の定着がなされた1枚のシートが前記排出部から排出される度に,
    新たな1枚のシートを前記給紙部から給紙して1面目のトナー像の転写および定着を行い前記反転循環経路内に収容することを反復することによる交互両面方式を選択し,
    式(3): 2×PCS=PSB+PD
    が満たされる場合には,
    前記循環両面方式と前記交互両面方式とのうちのいずれか一方の方式を選択することを特徴とする画像形成装置における連続両面印刷方式の選択方法。
JP2013031661A 2013-02-21 2013-02-21 画像形成装置および連続両面印刷方式の選択方法 Active JP6098218B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013031661A JP6098218B2 (ja) 2013-02-21 2013-02-21 画像形成装置および連続両面印刷方式の選択方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013031661A JP6098218B2 (ja) 2013-02-21 2013-02-21 画像形成装置および連続両面印刷方式の選択方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014160221A JP2014160221A (ja) 2014-09-04
JP6098218B2 true JP6098218B2 (ja) 2017-03-22

Family

ID=51611931

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013031661A Active JP6098218B2 (ja) 2013-02-21 2013-02-21 画像形成装置および連続両面印刷方式の選択方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6098218B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016173536A (ja) * 2015-03-18 2016-09-29 富士ゼロックス株式会社 画像形成装置

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5366428B2 (ja) * 2007-07-23 2013-12-11 理想科学工業株式会社 両面印刷装置
JP5038106B2 (ja) * 2007-11-19 2012-10-03 キヤノン株式会社 画像形成装置及び方法、並びにプログラム
JP5428981B2 (ja) * 2010-03-19 2014-02-26 コニカミノルタ株式会社 画像形成装置及び同装置におけるプリント方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014160221A (ja) 2014-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20100310268A1 (en) Image forming apparatus and image forming method
JP5103226B2 (ja) 画像形成装置
JP2008292644A (ja) 画像形成装置、画像形成方法、プログラム、及び記録媒体
JP5726143B2 (ja) 画像形成装置
JP6570810B2 (ja) 用紙搬送装置及び画像形成装置
JP4940761B2 (ja) ステープル装置
JP6098218B2 (ja) 画像形成装置および連続両面印刷方式の選択方法
JP2007163809A (ja) 画像形成装置
JP2017036138A (ja) 画像形成システムおよび画像形成装置
JP6494497B2 (ja) 画像形成装置
JP2023064556A (ja) シート搬送装置及び画像形成装置
US8903260B2 (en) Image forming apparatus and control method thereof
JP2018079991A (ja) デカーラー、用紙後処理装置、及び画像形成装置
JP5779960B2 (ja) 画像形成装置および反転搬送装置
JP5573390B2 (ja) 画像形成装置
JP2009175187A (ja) 画像形成装置
JP6891523B2 (ja) 画像形成装置および搬送制御方法
JP2009122475A (ja) 画像形成装置
JP2007240893A (ja) 画像形成装置
JP6531240B2 (ja) 画像形成装置
JP6965306B2 (ja) 画像読取装置および画像形成システム
JP6919330B2 (ja) 現像装置および画像形成装置
JP5790935B2 (ja) 画像形成装置
JP2014178508A (ja) 画像形成装置
JP4147176B2 (ja) 画像形成装置とその制御方法、および画像処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151021

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160726

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160727

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160923

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170206

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6098218

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150