JP6098175B2 - 半導体レーザ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体レーザ素子に関する。
半導体レーザ素子のFFP(far field pattern)のリップルを低減するために、半導体レーザ素子の光導波路領域の両脇に溝を設けた構造がある(例えば、特許文献1および2)。このような溝は、半導体レーザ素子の内部の迷光を反射ないしは散乱することで、半導体層の面方向である水平方向のFFPのリップルを低減している。
特開2005−311308号公報 特開2010−135586号公報
半導体レーザ素子に、複数の溝を近接して設けると、溝間を繋ぐクラックが発生することがある。溝が光導波路領域の両脇に設けられていれば、クラックは光導波路領域を横断する。このような半導体レーザ素子に電流を流すと、電流が流れる経路にクラックがあるために、素子が破壊されることがある。
本発明の実施形態の半導体レーザ素子は、光導波路領域を含む半導体部を備え、半導体部の劈開面を共振器端面とする半導体レーザ素子であって、平面視において、半導体部の表面には、光導波路領域の両側に一対の溝が少なくとも設けられており、一対の溝は、共振器端面と平行な方向において互いに重ならないように配置されたことを特徴とする。
複数の溝間におけるクラックの発生を抑制し、半導体レーザ素子の破壊を抑制する。
図1は、本発明の一実施形態を説明する模式的な平面図である。 図2は、図1のA−B−C−D線における断面図である。 図3は、半導体レーザ素子100の断面の部分拡大図である。 図4は、本発明の一実施形態を説明する模式的な部分拡大図である。 図5は、本発明の他の実施形態を説明する模式的な断面図である。 図6は、六方晶系の結晶構造を模式的に示すユニットセル図である。 図7は、本発明の他の実施形態を説明する模式的な平面図である。 図8は、本発明の一実施形態を説明する模式的な部分拡大図である。
以下、本件発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための方法を例示するものであって、本発明を以下の実施形態に特定するものではない。さらに以下の説明において、同一の名称、符号については同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。
図1は本発明の一実施形態の半導体レーザ素子100を説明する模式的な平面図であり、図2は、図1のA−B−C−D線における断面図である。図2において、切断面はハッチングで示す。また、図3は半導体レーザ素子100の断面の部分拡大図であり、リッジ部23a、第2電極4、第1絶縁膜3a等の断面構造を説明するための模式図である。半導体レーザ素子100は、基板1上に半導体部2が形成されている。半導体部2は、第1導電型を有する第1半導体層21と、活性層22と、第2導電型を有する第2半導体層23とを含む。第2半導体層23には、ストライプ状のリッジ部23aが形成されており、リッジ部23aの下方の活性層22近傍が光導波路領域20となる。リッジ部23aを除く第2半導体層23の表面の大部分には第1絶縁膜3aが設けられ、その上の一部には第2絶縁膜3bが設けられている。リッジ部23aには第2電極4が設けられ、その上にパッド電極5が設けられている。また、導電性を有する基板1の下面側には、基板1より一回り小さい第1電極6が設けられている。さらに、半導体部2の表面には複数の溝7a,7bが設けられている。光導波路領域20(リッジ部23a)に対して略垂直な端面が、レーザの共振器端面8a,8bであり、半導体部2の劈開面で構成されている。
本実施形態の半導体レーザ素子は、図1および図2に示すように、半導体部2の表面において、光導波路領域20(リッジ部23a)の両側に一対の溝7a,7bが設けられており、一対の溝7a,7bは、共振器端面8aまたは8bと平行な方向において互いに重ならないように配置されている。
また、本実施形態の半導体レーザ素子は、光導波路領域20を含む半導体部2を備え、共振器端面8a,8bを有する半導体レーザ素子100であって、半導体部2の表面において、光導波路領域20の両側に一対の溝7a,7bが少なくとも設けられており、一対の溝7a,7bは、共振器端面8aまたは8bと平行な方向において互いに重ならないように配置されている。
溝7a,7bについて、図4を用いて説明する。図4は、本発明の一実施形態を説明する模式的な部分拡大図であり、図1における溝7a,7b付近を拡大した図である。なお図4では、説明のため、第1絶縁膜3aおよび第2電極4は省略した。図4に示すように、溝7a,7bは、第2半導体層23の側からの平面視において、共振器端面8aと平行な方向において互いに重ならない。つまり、一方の溝7aから共振器端面8aと平行な方向に伸びる領域Aに重ならないように、他方の溝7bが配置されている。このように、半導体レーザ素子100においては、溝7aの共振器端面8aと平行な方向に他の溝が存在しない。溝7bについても同様である。
溝間を繋ぐクラックは、例えばエッチング等によって溝を形成する際に発生するが、このようなクラックは、劈開面である共振器端面8a,8bと略平行な方向に走り溝間を繋ぐ。加えて、クラックの発生位置は溝間を最短距離で結ぶ位置に限るものではなく、溝間を1つの劈開可能面(劈開性をもった面)で繋ぐことができるように溝が配置されていればクラックは発生し得る。
そこで、本実施形態の半導体レーザ素子100のように、劈開面である共振器端面8a,8bと平行な方向において互いに重ならないように複数の溝7a,7bを配置することで、溝7a,7b間を繋ぐクラックの発生を抑制することができると考えられる。これによって、光導波路領域20の損傷が抑制されるので、光導波路領域20の損傷に起因する通電時の素子破壊を抑制することができる。また、溝7a,7b間を繋ぐクラックを発生させることなく溝7a,7bを近接して設けることができるので、溝7a,7bを光導波路領域20の近傍に配置することができる。これによって、光導波路領域20から漏れた光を光導波路領域20の近くで散乱させることができ、効率的にFFPのリップルを低減することができる。また、溝7a,7bを近接して設けることで横方向の光閉じ込めを強くすることができるので、半導体レーザ素子の共振器損失の低減や、水平方向FFPの形状の改善が見込める。例えば、シングルモードであればガウシアン形状により近付けることができ、マルチモードであれば左右対称な形状により近付けることができる。
以下、各部材について詳述する。
(基板1)
基板1としては、劈開性を有する材料を用いることが好ましく、基板1と半導体部2を同時に劈開し、その劈開面を共振器端面8a,8bとする半導体レーザ素子100を作製可能なものであることが好ましい。例えば、GaN等の窒化物半導体基板など、半導体部2と同じ結晶構造のものを用いることができる。また、導電性の基板1であれば、図2に示すように、下面に第1電極6を形成することができ、両面電極構造とできる。
(半導体部2、絶縁膜3a,3b、電極4〜6)
半導体部2は、基板1上に形成された第1半導体層21、活性層22および第2半導体層23を有する。半導体部2は化合物半導体からなることが好ましく、例えばGaN系半導体等の窒化物半導体からなるものとすることができる。第2導電型の第2半導体層23は、第1導電型の第1半導体層21とは異なる導電型をしており、一方をn型半導体層とすれば、他方はp型半導体層となる。活性層22は、多重量子井戸構造または単一量子井戸構造とすることができる。
本実施形態に係る半導体レーザ素子100は、例えば、基板1上に、n側クラッド層、n側光ガイド層、活性層22、p側電子閉じ込め層、p側光ガイド層、p側クラッド層、p側コンタクト層が順に形成される。本実施形態において、n側クラッド層とn側光ガイド層が第1半導体層21を構成し、p側電子閉じ込め層、p側光ガイド層、p側クラッド層およびp側コンタクト層が第2半導体層23を構成する。p側コンタクト層およびp側クラッド層の一部がリッジ状の部分を残してエッチング除去されることにより、光導波路形成用のリッジ部23aが形成されている。
第1絶縁膜3aは、リッジ部23aの上端であるp側コンタクト層の上面を露出するように、リッジ部23aの両側に形成されている。第2絶縁膜3bは、リッジ部23aから離間した位置に設けられている。なお、本実施形態では2種類の絶縁膜3a,3bを設けているが、絶縁膜の構成や形状はこれに限るものではない。第1絶縁膜3aから露出したp側コンタクト層の表面に接触するように、第2電極4としてp電極が形成され、さらにパッド電極5が形成されている。基板の裏面には第1電極6としてn電極が形成されている。
また、図1〜3に示す半導体レーザ素子100ではリッジ部23aを設けることで光導波路領域20を形成しているが、光導波路領域を形成するための構造はこれに限るものではなく、例えば電流狭窄層を設けることで光導波路領域を形成してもよい。一例を図5に示す。図5は、本発明の他の実施形態を説明する模式的な断面図である。図5に示すように、平坦な第2半導体層23の表面に電流狭窄層3cを設け、その上に第2電極40を設けることができる。電流狭窄層3cはストライプ状の開口部を有しており、この開口部で第2電極40と第2半導体層23とが接触して導通部23bとなり、その下方の活性層22近傍が光導波路領域となる。このような半導体レーザ素子においても、リッジ部を設けた場合と同様の溝を設けることができ、また、溝と導通部23bとの位置関係等についても溝とリッジ部との位置関係等と同様とすることができる。電流狭窄層3cは、絶縁性の材料により形成することができ、例えばSiOにより形成する。電流狭窄層3cの開口部は、共振器端面の内側で終端していてもよく、共振器端面に至り、開放状態であってもよい。また、第2電極40の上にはパッド電極50を設けてもよい。
(溝7a,7b)
溝7a,7bは、半導体部2に設けられており、光導波路領域20(平面視においてリッジ部23aに相当)の両側にそれぞれ1つずつ配置されている。このような溝7a,7bを設けることによって、半導体レーザ素子の光導波路領域から漏れた光を溝によって散乱させることができる。したがって、光導波路領域から漏れ出た光(迷光)の半導体レーザ素子の主ビームへの混入を抑制し、リップルが低減されたFFPを得ることができる。
溝7a,7bは共振器端面8a,8bと平行な方向において互いに重ならないように配置されるが、半導体部2が共振器端面8a,8bと平行な面以外にも劈開性のある面(劈開可能な面)を有する結晶構造のものであれば、それらの面と平行な全ての方向においても互いに重ならないように溝7a,7bを配置することが好ましい。例えば、半導体部2が窒化物半導体などの六方晶系の半導体からなり、共振器端面8a,8bが半導体部2のM面である場合には、半導体部2のM面と平行な全ての方向において互いに重ならないように溝7a,7bを配置することが好ましい。このように溝7aと溝7bとが劈開可能な面(M面)で連結されるような配置を避けることで、溝7a,7b間のクラックの発生をより一層抑制することができる。
図6は、六方晶系の結晶構造の単位格子を模式的に示すユニットセル図である。図6に示すように、劈開性を有するM面はC面と垂直な面であるため、半導体部2の成長面がC面であれば、M面の劈開性を利用して半導体レーザ素子100の共振器端面8a,8bを形成することができる。このような半導体レーザ素子100では、図4に示すように、一方の溝7aからM面と平行な方向に伸びる領域A,A,Aの全てに対して重ならないように、他方の溝7bが配置されることが好ましい。なお、溝7aからM面と平行な方向に伸びる領域はA〜Aの他にも存在するが、それらは溝7bを配置する側とは反対の側に伸びるものであり溝7bの配置に影響を及ぼさないため、図4では省略した。
一方で、少なくとも溝7a,7b間の距離が最も近くなる共振器端面8a,8bと平行な方向を避けて溝7a,7bを配置すればクラックの発生を抑制することができると考えられるため、他の劈開性の面と平行な方向では重なるように溝7a,7bを配置することもできる。
溝7a,7bは、光導波路から漏れだした光を散乱できるような深さに形成することが好ましい。溝7a,7bの底面が少なくとも第1半導体層21に達する深さとすることで、活性層22から横方向に漏れた光を効果的に散乱することができる。特に、本実施形態のような分離光閉込型(SCH型)の半導体レーザ素子の場合は、溝7a,7bの底面が第1半導体層21中の光ガイド層の下面よりも下方に到達していることが好ましい。すなわち、溝7a,7bの底面が第1半導体層21中のクラッド層に到達していることが好ましい。これによって、n側光ガイド層、活性層22およびp側光ガイド層で構成された光導波路から漏れてきた光を効果的に散乱することができる。
共振器端面8a,8bは、レーザ光が出射する出射端面8aと、その反対側の反射端面8bとからなる。溝7a,7bは、出射端面8aの側に形成することが好ましい。出射端面8aの近傍に溝7a,7bを設けることによって、出射端面8aから放出される漏光を散乱させ、光導波路領域20から漏れ出た光(迷光)の半導体レーザ素子100の主ビームへの混入を抑制することができる。これにより、FFPのリップル発生を効果的に抑制できる。本実施形態では一対の溝7a,7bを設けているが、これに限るものではなく、少なくとも一対の溝が上述した配置で設けられていればよい。また、例えば、図7に示すように、出射端面8a近傍と反射端面8b近傍の両方にそれぞれ一対の溝を設け、合計2対の溝を設けてもよい。図7は、本発明の他の実施形態を説明する模式的な平面図である。反射端面8b近傍にも溝7c,7dを設けることで、レーザの反射端面でレーザ内に向かって反射される漏光を外部に散乱させることができる。また、横方向の光閉じ込めを強くすることができるため、共振器損失を減らすことができる。
図8は、本発明の一実施形態を説明する模式的な部分拡大図であり、図1における溝7a,7b付近を拡大した図である。なお図8では、説明のため、第1絶縁膜3aおよび第2電極4は省略した。溝7a,7bは、あまり光導波路領域20から離れた位置に配置するとリップル抑制の効果が低下する。したがって、溝7a,7bの外縁とリッジ部23a(光導波路領域20)の外縁の間の最短距離D,Dは、15μm以下、より好ましくは10μm以下、より一層好ましくは7.5μm以下であることが望ましい。
このように光導波路領域20の近くに光導波路領域20を挟むように一対の溝7a,7bを設ける場合、2つの溝7a,7bを劈開面である共振器端面8a,8bと平行な方向に配列すると、2つの溝7a,7bを繋ぐクラックが発生し、光導波路領域20を構成する半導体が損傷することがある。しかし、本実施形態では、共振器端面8a,8bと平行な方向を避けて溝7a,7bを配置するため、光導波路領域20を構成する半導体を損傷させることなく光導波路領域20の近傍に溝7a,7bを配置することができ、リップルを効果的に抑制することができる。また、共振器損失を減らすことができる。なお、本実施形態のようにリッジ部23aを有する半導体レーザ素子100の場合は、リッジ部23aの外縁を光導波路領域20の外縁とみなすことができる。また、溝7a,7bは、その一部がリッジ部23aと接するように配置することもできるが、そのように配置すると、シングルモードの半導体レーザ素子においてキンクが発生し始める電流値が低下し特性が不安定になりやすいため、好ましくは、図8等に示すようにリッジ部23aから離間させて設ける。溝7a,7bの外縁と光導波路領域20の外縁との距離D,Dは、例えば0.5μm以上とすることができる。
また、平行方向FFPの対称性を維持するためには、溝7a,7bの共振器方向(光導波路領域20の長手方向)におけるずれDを小さくすることが好ましい。このようなずれDは、好ましくは50μm以下、さらに好ましくは10μm以下とする。また、図4に示すように、一方の溝7aからM面と平行な方向に伸びる領域のうち、共振器端面8aと平行な方向に伸びる領域Aと、Aに最も近い領域Aとの間に、他方の溝7bを配置することが好ましい。
図1等に示すように、溝7a,7bは共振器端面から離間した位置に設けることができる。溝7a,7bは共振器端面から大きく離れた位置に形成してもよく、これによって光閉じ込め効果を得ることができる。一方で、FFPのリップルを効果的に低減するためには、溝7a,7bを共振器端面の近傍に配置することが望ましい。具体的には、共振器端面から30μm以内、より好ましくは共振器端面から10μm以内の領域に溝7a,7bの両方を設けることが望ましい。
溝7a,7bの平面形状としては、種々の構成を採用することができる。溝7a,7bの平面形状は、光導波路領域20から漏れてきた光を主ビームの進行方向に異なる方向に散乱(微視的には屈折)可能な形状とすることが好ましい。光導波路領域20から漏れてレーザ内を導波している光をレーザの主ビームと異なる方向に散乱/屈折するためには、溝7a,7bの平面形状が、接線の方向が連続的に変化する円形や楕円形であるか、または共振器端面8a,8bに対して傾斜した構成辺を有していることが好ましい。例えば、円形、六角形、三角形、ライン状等の種々の形態にすることができる。また、溝7a,7bのつぶれ等を避けるためには、その平面形状において、最も狭い部分の幅を0.1μm以上、さらには0.5μm以上とすることができる。
ライン状の溝7a,7bとしては、例えば、図4に示すように、共振器端面8aに対して傾斜した2種類の構成辺、つまり共振器端面8aに対する傾斜角が異なる第1の構成辺と第2の構成辺とを有するものとすることができる。第1の構成辺と第2の構成辺が連続し、角度の異なる第1の構成辺と第2の構成辺とが交互に配列されることでこれによって、より狭い面積内に光を屈折する傾斜面を多数配置できるため、効果的にリップル抑制を行うことができる。また、異なる傾斜角を持った2種類の構成辺によって、漏光を異なる方向に屈折させることができるので、屈折された漏光が特定の方向に集中することを防止できる。また、一対の溝7a,7bは、図4に示すように、光導波路領域20に対して線対称な平面視形状を共振器方向(光導波路領域20の長手方向)にずらしたものとすることができる。
溝7a,7bは、少なくとも光導波路領域20の両側に1つずつ設けられる。このような一対の溝を複数対設けてもよい。この場合、一対の溝7a,7bの場合と同様に、光導波路領域20の一方側の溝と他方側の溝とが共振器端面8a,8bと平行な方向において重ならないように配置することが好ましく、また、一方側の溝の共振器端面と平行な方向に他方側の溝が存在しないように配置することが好ましい。特に、一方側の溝と他方側の溝との最短距離が50μm以下である場合に、そのように配置することが好ましい。半導体部2が六方晶系半導体からなり、共振器端面8a,8bがM面である場合には、M面と平行な全ての方向において重ならないように配置してもよい。これによって、光導波路領域20を構成する半導体を損傷させることなく溝を光導波路領域20の近くに配置することができる。
なお、光導波路領域20の半導体部2の損傷を抑制するためには、少なくとも光導波路領域20を挟む溝の間が劈開性をもった面(劈開可能面)で連結されないように配置すればよい。光導波路領域20の一方の側に複数の溝を配置する場合は、光導波路領域20の半導体部2が損傷する虞がないため、これらの溝が劈開性をもった面で連結され得る配置としてもよいが、好ましくは一対の溝7a,7bと同様に配置する。これによって、溝間におけるクラックの発生が抑制できるので、漏光を効率的に遮ることができるように複数の溝を近接して配置することができる。また、複数の溝を設けることで光閉じ込めを強め、より共振器損失を減らすこともできる。また、対とならない溝を設けることもできる。
本実施形態の半導体レーザ素子では、溝7a,7bには絶縁膜3a,3bも電極4,5も形成していない。ただし、溝7a,7bの内部に露出した半導体部2を保護するため、溝7a,7bにも絶縁膜を設けてもよい。電極については、溝7a,7bを被覆しない位置に設けることが好ましい。これは、第1半導体層21が露出している溝7a,7bに電極4,5を設けると、短絡が起きる虞があるためである。溝7a,7bの内壁には漏光を吸収する光吸収部材を設けてもよい。また、溝7a,7bの内部は空洞であることが望ましい。溝7a,7bの内部が空洞であることにより、溝7a,7bの内壁界面に大きな屈折率差が生じ、溝7a,7bによる光の散乱・屈折効果が高まる。また、光導波路領域20内との大きな屈折率差が生じ、溝7a,7bによる光の閉じ込め効果が高まる。したがって、溝7a,7bの内側に絶縁膜や光吸収部材を形成する場合であっても、溝7a,7bが完全に埋め込まれない厚みとすることが好ましい。
100 半導体レーザ素子
1 基板
2 半導体部
20 光導波路領域
21 第1半導体層
22 活性層
23 第2半導体層、23a リッジ部、23b 導通部
3a 第1絶縁膜、3b 第2絶縁膜、3c 電流狭窄層
4,40 第2電極
5,50 パッド電極
6 第1電極
7a,7b,7c,7d 溝
8a,8b 共振器端面

Claims (4)

  1. 光導波路領域を含む半導体部を備え、前記半導体部の劈開面を共振器端面とする半導体レーザ素子であって、
    平面視において、
    前記半導体部の表面には、前記光導波路領域の両側に一対の溝が少なくとも設けられており、
    前記一対の溝は、前記共振器端面と平行な方向において互いに重ならないように配置されており、
    前記一対の溝の両方は、1つの前記共振器端面から30μm以内に配置されたことを特徴とする半導体レーザ素子。
  2. 前記半導体部は六方晶系の半導体からなり、
    前記共振器端面は前記半導体部を構成する半導体のM面からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザ素子。
  3. 前記一対の溝は、前記半導体部のM面と平行な全ての方向において互いに重ならないように配置されたことを特徴とする請求項2に記載の半導体レーザ素子。
  4. 前記一対の溝の、前記光導波路領域の長手方向におけるずれは、10μm以下であり、
    前記一対の溝は、それぞれ、前記光導波路領域との距離が15μm以下であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の半導体レーザ素子。
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