JP6097210B2 - 設備保全支援装置および支援方法 - Google Patents
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Description
空調機器やエレベータ・エスカレータの関連事業には、これらの設備保全がサービス事業のひとつとなっている。このサービスでは、サービス対象設備の保証情報や予定稼働率から作成された保全計画に基づいて作業内容や価格が決められ、サービスが提供されている。
図1は、実施形態の概略システム構成図である。
本実施形態のシステムは、ビルに設けられた設備の管理をおこなうビル管理システム100と、所定の部屋やエリアの人の出入りをチェックし、滞在員数を算出可能な入退室管理システム200と、設備保全システム300とがネットワーク400により接続して構成されている。
また、ビル管理システム100は、室内温度検出部104あるいは空調設備の温湿度センサ103で検知した温度を基に、表示・操作部102により空調設備の運転温度の設定操作をおこなうことができる。
上記の構成は、ビルのセキュリティ管理システムとで供用してもよい。
また、設備保全システム300は、設備保全サービスを提供する事業所に設けられ、各空調装置の情報がネットワーク400を介して設備保全システムに通知されようにしてもよい。
さらに、空調設備の管理がビル管理システム100でおこなわれるようにし、空調設備の空調温度の等の制御情報や説部内部の制御情報が、ビル管理システム100から設備保全システム300に通知されるようにしてもよい。
図2は、ビル管理システム100の監視・設定登録情報105(図1を参照)の一例を示している。監視・設定登録情報105には、ビル管理システム100が管理する設備名111毎に、当該設備の運転あるいは停止の状態が運転状態112に記録され、当該空調設備の暖房あるいは冷房、送風の動作モードがモード状態113に記録され、表示・操作部102による当該空調設備の設定温度が設定温度117に記録される。さらに、当該空調設備に対応する室内温度検出部104で検出した室内温度が温度114に記録される。ここで、温度114には、当該空調設備の温湿度センサで検知した温度を取得して記録してもよい。
運転状態112とモード状態113と温度114については、空調設備側で状態変化があったとき及び周期的に取得・更新される。
なお、パッシブセンサ203は、入退室管理システム200がもつ夜間等の警戒監視用のセンサを流用すればよい。また、空調設備が人感センサを内蔵するものであればその検出結果を利用してもよい。
設備保全システム300は、図4で説明した管理・設定情報303を参照し、図5のフローに従って空調対象エリアごとに設備の診断処理をおこなう。まず、設備保全システム300は、図4のエリア情報21に指定された設備が運転状態か否かを、図2の監視・設定登録情報105の運転状態112に対応する値を参照して判定する(S51)。運転状態(Yes)であればつぎのS52に進み、停止状態(No)であれば、当該設備の診断処理を終了する。
S53では、図2のモード状態113に対応する値を参照してモード状態を判定する(S53)。モード状態が送風以外の暖房あるいは冷房であれば(送風以外)、つぎのS54に進み、送風であれば、当該設備の診断処理を終了する。
ここで、実施形態の空調設備は、運転開始時の温度116が設定温度117に近づくように冷房あるいは暖房の運転がおこなわれる。したがって、本実施形態の設備診断は、運転開始時の温度116及び温度114及び設定温度117の関係から空調設備の動作状態の診断をおこなうことができる。設備計画時には、空調対象のエリアに定員人数が滞在しているときに所定時間以内に設定温度になるように空調能力が設定される。しかし、冷房動作時にエリアの滞在人数が計画時の定員人数より多い場合には、空調能力不足となり、設定温度に達するまでの所要時間が長くなる。したがって、この場合には空調設備の故障とは言えない。このような状態はつぎのように診断処理する。
さらに、入退室管理エリアに複数の空調設備が設置されている場合には、設備保全システム300は、そのエリアの診断時間を、複数の空調設備の診断時間のうちで最も長い時間のものを、図4の診断時間31とする。
さらに、設定温度にならない場合に、入退室管理システム200が管理エリアの扉や窓の開閉状態を検知しているものであれば、開状態の扉や窓の有無を判定するようにしてもよい。これにより、暖気が逃げることでエリアの空調性能が低下したものとして不具合の原因を推定できる。
S71で図2のモード状態113を参照して空調設備の動作(モード状態)が暖房であるか冷房であるかを判定する。冷房動作であった場合にはS72に進み冷房時の処理をおこない、暖房動作であった場合にはS78に進み暖房時の処理をおこなう。
図7のフローでは、冷房と暖房の両方の処理を記載しているが、冷房時のみの処理であってもよい。
S72で、運転開始時の温度116と設定温度117と現在の室内温度114を比較し、室温低下が所定であるか否かを判定し、正常だった場合(S72でOk)には空調設備の診断処理を終了する。
所定の室温低下していない場合(S72でNG)には、S73からS77により、入退室管理エリアに設置されている空調設備ごとに、滞在人数と定員人数を比較して、それぞれの空調設備が過負荷状態になっていないかチェックしている。
以上の処理を、入退室管理エリアに設置されている空調設備分繰り返す(S77)。
S78で、運転開始時の温度116と設定温度117と現在の室内温度114を比較し、所定室温上昇しているか否かを判定し、正常だった場合(S78でOk)には空調設備の診断処理を終了する。
所定値以上の温度上昇していた場合(S78でNG)には、S79からS83により、入退室管理エリアに設置されている空調設備ごとに、滞在人数と定員人数を比較して、空調設備が低負荷状態になっていないかチェックしている。
滞在人数が定員人数以下のときには(S81でNo)、設定温度の変更をおこなわずに、ひとつの空調設備の処理を終了する。
以上の処理を、入退室管理エリアに設置されている空調設備分繰り返す(S83)。
101 設備情報監視・制御部
102 設備情報表示・操作部
103 空調設備・温湿度センサ
200 入退室管理システム
201 入退室情報管理・制御部
202 入退室情報表示・操作部
203 カードリーダ・各種センサ
300 設備保全システム
301 設備情報管理・制御部
302 設備情報表示・操作部
303 管理・設定情報
111 設備名
112 運転状態
113 モード状態
114 温度
115 運転開始時間
116 運転を開始した時点の温度
117 設定温度
211 エリア名
212 定員人数
213 滞在人数
214 パッシブセンサ情報(検知率)
11 診断設備(ビル管理システムから取り込み)
21 エリア情報(入退室管理システムから取り込み)
31 診断時間
41 パッシブセンサと診断設備の対応
Claims (12)
- ビル内の各所に設置された空調設備の設備保全支援装置であって、
当該ビル内の所定のエリアの入退室人数を管理する入退室管理システムから取得したエリアの定員人数および実滞在人数と、ビル管理システムから取得した空調設備の運転状態・温湿度情報と、設備保全のための診断時間とが、前記入退室管理システムで管理する入退室エリアごとに設定される管理・設定情報の記録部と、
前記管理・設定情報の記録部に入退室管理システムで管理するエリアごとに記録された、エリアの定員人数および実滞在人数と、空調設備の運転状態・モード状態・室温・運転開始時間・運転開始時の温度・空調設備の設定温度を基に前記管理・設定情報の記録部の空調設備の診断時間を修正する設備保全情報管理部とを備え、
前記設備保全情報管理部は、モード状態が冷房または暖房の場合に空調設備の運転開始時間からの温度変化により空調設備の診断をおこない、診断結果に応じて前記管理・設定情報記録部の診断時間を変えて、入退室管理システムとビル管理システムに連係して空調設備の設備保全条件を変更する
ことを特徴とする設備保全支援装置。 - 請求項1に記載の設備保全支援装置において、
前記設備保全情報管理部は、
前記モード状態が冷房である場合に、前記管理・設定情報記録部の室温が空調設備の設定温度になっていないときには、
前記管理・設定情報記録部のエリアの定員人数と当該エリアの実滞在人数を比較し、実滞在人数が定員人数より多いときに、
警告状態を記録するとともに、定員人数に対する実滞在人数の割合を管理・設定情報記録部の診断時間に乗じて前記管理・設定情報記録部の診断時間を補正する
ことを特徴とする設備保全支援装置。 - 請求項2に記載の設備保全支援装置において、
前記設備保全情報管理部は、
複数の空調設備を有する入退室エリアについては、それぞれの空調設備に対応するエリアの定員人数と該エリアの実滞在人数を比較し、実滞在人数が定員人数より多いときに、
警告状態を記録するとともに、定員人数に対する実滞在人数の割合を管理・設定情報の記録部の診断時間に乗じて補正をおこない、
補正した診断時間のうちの最も長い診断時間を診断時間として前記管理・設定情報記録部の入退室エリアの診断時間を補正する
ことを特徴とする設備保全支援装置。 - 請求項3に記載の設備保全支援装置において、
さらに、前記空調設備の空調エリアに対応してパッシブセンサが設けられ、
当該入退室エリアのパッシブセンサによる人数計数の合計値に対する当該空調エリアのパッシブセンサの検知比を算出し、入退室システムで検知した滞在人数に乗じて当該空調エリアの滞在人数とし、入退室エリアの定員人数に空調面積比を乗じて当該空調エリアの定員人数とする
ことを特徴とする設備保全支援装置。 - 請求項4に記載の設備保全支援装置において、
前記パッシブセンサは、入退室管理システムの構成部品であり、
前記設備保全情報管理部は、ネットワークを介して、前記パッシブセンサの検出値を取得する
ことを特徴とする設備保全支援装置。 - ビル内の各エリアに設置された空調設備の設備保全支援装置であって、
前記空調設備ごとに設備の運転・停止と暖房・冷房・送風と運転開始時間と運転開始時温度と空調設定温度等の運転状況と診断時間を記憶する設備運転情報の記憶部と、
所定のエリアの室内温度を検出する温度検出手段と、
所定のエリアの滞在人数を検知する人数検知手段と、
前記設備運転情報の記憶部の診断時間にしたがって、前記設備運転情報の記憶部の情報と前記温度検出手段と前記人数検知手段に基づいて空調設備の診断をおこない、前記診断時間を変更する設備保全情報管理部と、を有し、
前記設備保全情報管理部は、空調設備ごとに、前記設備運転情報の記憶部の設備が冷房運転または暖房運転のときに、該空調設備の運転開始時からの温度変化により設備の動作判定をおこない、診断結果に応じて前記診断時間を変更する
ことを特徴とする設備保全支援装置。 - 請求項6に記載の設備保全支援装置において、
前記設備保全情報管理部は、前記設備運転情報の記憶部の設備が冷房運転の場合に、前記温度検出手段により検出したエリアの室内温度が、前記設備運転情報の記憶部の空調設定温度になっていない場合には、前記人数検知手段によりエリアの滞在人数を検知し、当該エリアの定員人数よりも滞在人数が多いときに、定員人数に対する滞在人数の割合を診断時間に乗じて、前記設備運転情報の記憶部の診断時間を補正する
ことを特徴とする設備保全支援装置。 - 請求項7に記載の設備保全支援装置において、
複数の空調設備を有するエリアの場合には、
前記温度検出手段は、設備に対応する空調エリアごとに室温を検出し、
前記人数検知手段は、設備に対応する空調エリアごとに滞在人員を検知し、
前記設備保全情報管理部は、前記温度検出手段により検出した空調エリアの室内温度が、前記設備運転情報の記憶部の空調設定温度になっていない場合には、前記人数検知手段により空調エリアの滞在人数を検知し、当該エリアの定員人数に空調エリア比を乗じた値よりも滞在人数が多いときに、前記空調エリアごとの定員人数に対する滞在人数の割合を診断時間に乗じて、空調設備ごとに補正した診断時間のうちの最も長い診断時間をエリアの診断時間として前記設備運転情報の記憶部の診断時間を補正する
ことを特徴とする設備保全支援装置。 - 請求項8に記載の設備保全支援装置において、
前記人数検知手段は、空調設備ごとに設けられたパッシブセンサであり、
当該エリアの複数のパッシブセンサによる人数計数の合計値に対する当該空調エリアのパッシブセンサの検知比を算出し、当該エリアの滞在人数に乗じて当該空調エリアの滞在人数とする
ことを特徴とする設備保全支援装置。 - ビル内の各エリアに設置された空調設備の設備保全支援方法であって、
設備運転情報の記憶部に記録された診断時間にしたがって、空調設備が冷房運転であるか否かを判定し、
冷房運転の場合に、温度検出手段により検出したエリアの室内温度が、設備運転情報の記憶部の空調設定温度になっていないときには、人数検出手段によりエリアの滞在人数を検知し、当該エリアの定員人数よりも滞在人数が多いときに、定員人数に対する滞在人数の割合を診断時間に乗じて、前記設備運転情報の記憶部の診断時間を補正する
ことを特徴とする設備保全支援方法。 - 請求項10に記載の設備保全支援方法において、
前記エリアが複数の空調設備を有するエリアの場合には、
温度検出手段により、設備に対応する空調エリアごとに室温を検出し、
人数検知手段により、設備に対応する空調エリアごとに滞在人員を検知し、
前記温度検出手段により検出した前記エリアの室内温度が、前記設備運転情報の記憶部の空調設定温度になっていない場合には、前記人数検出手段により前記エリアの滞在人数を検知し、当該エリアの定員人数に空調エリア比を乗じた値よりも滞在人数が多いときに、前記設備に対応する空調エリアごとの定員人数に対する滞在人数の割合を診断時間に乗じて補正をおこない、空調設備ごとに補正した診断時間のうちの最も長い診断時間を空調エリアの診断時間として前記設備運転情報の記憶部の診断時間を補正する
ことを特徴とする設備保全支援方法。 - 請求項11に記載の設備保全支援方法において、
前記人数検出手段は、空調設備ごとに設けられたパッシブセンサで人数を検知し、
当該エリアの複数のパッシブセンサによる人数計数の合計値に対する当該空調エリアのパッシブセンサの検知比を算出し、入退室システムから取得した当該エリアの滞在人数に乗じて当該空調エリアの滞在人数とする
ことを特徴とする設備保全支援方法。
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