JP6097133B2 - 光線指向制御部の光線特性測定装置および光線指向制御部の光線特性測定方法 - Google Patents

光線指向制御部の光線特性測定装置および光線指向制御部の光線特性測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、発光素子に用いられ、光線の形成と方向制御を行う光線指向制御部から出射された光線の特性を測定するための光線指向制御部の光線特性測定装置および光線指向制御部の光線特性測定方法に関する。
近年、任意の視点から、特殊な立体メガネを用いることなく、立体画像を自由に見ることのできる立体画像方式の1つとして、インテグラルフォトグラフィ方式(以下、IPという)が知られている。
このIP方式の表示システムは、光線を再生する多数の微小なレンズ(要素レンズ)を配列したレンズアレイと、各レンズに対応した画像(要素画像)を多数並べて表示するディスプレイとによって構成される。観察者は、一つの要素レンズに対応する一つの要素画像から、観察者の位置に応じた部分的な情報を視覚的に得ることで、これらを要素レンズの数だけ並べた立体像を観察する。すなわち、立体像の解像度は、要素レンズの解像度と要素画像の解像度および観視距離で決まり、システムの視域角については要素レンズの性能が支配的な要因となる。このような事情から、実用的な立体像をIP方式で生成するには、発光素子と光学素子の高精細化と高機能化が不可欠となっている(例えば非特許文献1参照)。
しかし、発光素子と光学素子の高精細化が進んでもレンズを使用する系にはレンズの回析限界や焦点距離のように原理的に取り除くことができない性能限界も存在する。例えばディスプレイの画素寸法が要素レンズの最小スポット寸法より小さくなると映像ボケが発生するため、同時にスポット寸法も小さくする必要があるが、これをAbbeの回析限界より小さくすることは原理的に不可能である。また、レンズを用いたシステムでの視域角は要素レンズの焦点距離に反比例するが、これを無限に小さくすることはできない。さらに視域角は要素レンズのピッチに比例もするため、レンズを使用する系における解像度と視域角との間にはトレードオフの関係がある。したがって、レンズを使用せず、例えば素子の表面形状等により微小な幅の光線を形成し、その放射方向を制御できる発光素子が実現できれば、立体形成技術を飛躍的に進歩させることができる。
このような考えに基づき、発光素子単体で光線の形成と方向制御を可能とする簡易な素子構造が提案されている。例えば本願出願人は、既出願の特願2012−38249において図5に示したような素子構造や既出願の特願2012−163779において図6に示したような素子構造を提案している。これらの素子構造について図5,6を参照して説明する。
図5に示す発光素子110は、n型半導体層150と、発光部120と、p型半導体層160とが積層されており、p型半導体層160上に、p型半導体層160と同じ材料で形成され、発光部120で発生した光の導波路となる柱状の光線指向制御部を備えている。光線指向制御部は、ここでは図5に示すように、6本の光線指向制御部で構成され、p型半導体層160上に環状に配置されている。また、3本の光線指向制御部112の高さが、その他の3本の光線指向制御部111の高さと異なるように形成されており、さらに、光線指向制御部112の高さが光線指向制御部111の高さよりも低くなるように形成されている。
このような構成を備える発光素子110は、発光部120によって、n型半導体層150とp型半導体層160とから注入される電子および正孔の再結合によって生成されるエネルギーを光として放出する。そして、発光素子110は、p型半導体層160および光線指向制御部111,112内を伝搬して柱頭の射出面から放射された光が相互に干渉することで、光線を形成することができる。このとき、高さの低い光線指向制御部112内を伝搬する光が、高さの高い光線指向制御部111内を伝搬する光よりも柱頭の射出面に早く到達するので、空気中を早く進む。そのため、発光素子110は、高さの異なる光線指向制御部111,112の間に位相差を設けることができ、当該位相差に応じた方向に光線を放射することができる。具体的には、図5に示すように、発光素子110の表面の重心を通る法線Mに対し傾斜した光線を形成することができる。
図6に示す発光素子110Aは、図5に示した発光素子110よりも容易に作製可能な素子構造として提案されたものである。発光素子110Aは、p型半導体層160上に、p型半導体層160よりも誘電率が小さい材料で形成された透明誘電体層170をさらに積層し、この透明誘電体層170上に、透明誘電体層170と同じ材料で形成された柱状の光線指向制御部111,112を備えて構成されている。
ここで、図5,6に示した発光素子110,110Aは、発光部120がn型半導体層150上に一様に設けられているが、光線指向制御部111,112以外の素子表面から漏れ出た光と光線指向制御部から放射された光とが余分な干渉を引き起こすのを抑制し、光線方向の制御の精度を向上させるためには、発光領域を一定の範囲に限定するほうが好ましい。
そこで、本願出願人は、特願2012−38250において、図7に示す発光素子110Bのように、発光部120を、光線指向制御部111,112のそれぞれに対応する一部領域に限定して設けた素子構造を提案している。また、特願2012−38252において、図8に示す発光素子110Cのように、発光部120を、光線指向制御部111,112の直下を含む一部領域に限定して設けた素子構造を提案している。
財団法人機械システム振興協会・財団法人光産業技術振興協会、「自然な立体視を可能とする空間像の形成に関する調査研究報告書−要旨−」、システム技術開発調査研究 19-R-5、pp.14-16、2008年3月
図5,6に示したような、従来の発光素子における光線指向制御部により形成される光線の強度分布や出射方向(指向性)等は、光線指向制御部の形状や寸法、配置等によって変化する。そのため、このような発光素子をIP立体ディスプレイの画素等に適用するためには光線指向制御部の形状や寸法、配置等の精密な制御が必要となる。そして、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性を評価するためには、光線指向制御部から出射される光線の特性を測定することが不可欠である。
ここで、従来の光線指向制御部の光線特性測定装置は、例えば図5に示した光線特性測定装置101のように、発光素子110と光検出装置130とにより構成され、また例えば図6に示した光線特性測定装置101Aのように、発光素子110Aと光検出装置130とにより構成されていた。例えば図5に示した光線特性測定装置101は、図5に破線で示したような軌道上を移動可能な光検出装置130により、発光素子110の光線指向制御部111,112から出射された光線を検出して、光線の強度分布や出射方向(指向性)を測定する。
図6に示した光線特性測定装置101Aも同様である。つまり、従来、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性を評価するためには、発光素子を実際に作製し動作させなければならなかった。しかしながら、このようにして発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性の評価を行うことは容易ではなかった。その理由を以下に述べる。
例えば図5に示した発光素子110は、光線指向制御部111,112が、例えば集束イオンビームやフォトリソグラフィや電子線リソグラフィとエッチングとの組み合わせ等の公知の技術を用いてp型半導体層160上に形成されている。また例えばp型半導体層160を結晶成長あるいはエッチングすることで、p型半導体層160上に同じ半導体材料(例えばGaN等)で構成された光線指向制御部111,112が形成されている。しかし、この場合は、結晶成長条件の厳密な制御が必要であったり、半導体材料に応じて適用可能な加工方法が限定されたり、さらには半導体への物理的・化学的ダメージにも配慮しなくてはならないため作製に手間と時間を要してしまう。
また例えば図6に示した発光素子110Aは、図5に示した発光素子110よりは容易に作製可能なものの、透明誘電体層170をp型半導体層160上に形成した後で光線指向制御部111,112をエッチングにより形成し、または、透明誘電体により光線指向制御部111,112を形成した後でp型半導体層160と貼り合わせなくてはならないため依然として作製に手間と時間を要してしまう。
また、これらの発光素子の発光部で発光を生じさせるためには、発光素子を作製した後に、p型半導体層用の電極(p型電極)とn型半導体層用の電極(n型電極)とに分離した微細な電極を形成し、それぞれの電極から外部電源への外部配線が必要となる。前記したような発光素子は、例えば発光部を発光させるための電極が、例えば一般的なLED素子と同様に、p型半導体層とn型半導体層との間に段差を設け、当該段差から引き出された部分にオーミックコンタクトを形成するように設けられている。また例えばp型半導体層の表面にp型電極が設けられ、n型半導体層の側面にn型電極が設けられている。このp型電極とn型電極とは、仕事関数が異なる金属材料により形成しなければならないため製造工数が増えてしまう。また、発光素子は微細な構造物であるため、電極の正確な位置合わせには手間と時間を要してしまう。
また、従来の光線特性測定装置により発光素子の光線指向制御部から出射される光線の強度分布や出射方向(指向性)に代表される特性を測定し、これにより、光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等が確認できなかった場合、その発光素子をそのままIP立体ディスプレイ等に使用することはできない。そのため、発光素子の光線指向制御部として有効な構造を見つけ出すには、さらに多大な手間と時間を要してしまう。
さらに、光線指向制御部111,112が形成された素子表面(図5ではp型半導体層160、図6では透明誘電体層170の表面)に電極を形成するため、電極領域や大きさ、さらには外部配線の形状等により光の干渉の状態が変化し光線の指向性や形状(太さ)に影響を与えてしまう場合があった。そのため、発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性を測定しても、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性を正確に評価することが困難な場合があった。
前記したように、発光素子の光線指向制御部から出射される光線の強度分布や出射方向等に代表される光線の特性は、光線指向制御部の形状や寸法、配置等に起因して変化する。そのため、発光素子の光線指向制御部からどのような光線が出射されるかがわかれば、発光素子そのものを作製しなくても、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性の評価を行うことが可能となる。発光素子を作製することなく光線指向制御部から出射される光線の特性を測定できれば、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性の評価の迅速性および正確性を飛躍的に向上させることができる。一方で、発光素子を実際に作製し動作させるやり方以外に、どのようにすれば発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性を測定することができるかは知られていない。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、実際に発光素子を作製することなく、発光素子の光線指向制御部から出射される光線を模擬的に作製しこの光線の特性を測定することが可能な光線指向制御部の光線特性測定装置および光線指向制御部の光線特性測定方法を提供することを課題とする。
前記問題を解決するため、請求項1に記載の光線指向制御部の光線特性測定装置は、評価する発光素子に形成された柱状の光線指向制御部と同じ光線指向制御部を透明誘電体により形成される透明基板上に形成した評価用試料の光線の特性を、前記発光素子の光線の特性として測定する光線指向制御部の光線特性測定装置であって、前記評価用試料と、前記評価用試料の底面側に設置する光源と、前記光源からの光により前記評価用試料の光線指向制御部から出射される光線の特性を測定する光検出装置と、を備えることを特徴とする。
かかる構成によれば、光線指向制御部の光線特性測定装置は、評価用試料が、評価する発光素子の光線指向制御部と同じ光線指向制御部を透明誘電体で形成される透明基板上に形成してなる。つまり、評価用試料は、光線指向制御部が、発光素子の光線指向制御部と同じ材料で作製されるとともに、同じ寸法、形状、数および配置となっている。
また、光線指向制御部の光線特性測定装置は、評価用試料の底面側に配置した光源によって、透明基板の入射面側から光線指向制御部に向かう光を照射する。このように光線指向制御部の光線特性測定装置は、外部光源で発生した光を利用するため、評価用試料において光線指向制御部が形成される透明基板の表面に電極を形成する必要がなくなる。そのため、電極の位置合わせ等や電極に電力を供給するための微細な配線の設置が不要となる。また、電極が形成されることによる光線の形状への影響も考慮する必要がなくなる。光源としては、例えば指向性に優れるレーザやSLD(Super Luminescent Diode)等を用いることができる。
さらに、光線指向制御部の光線特性測定装置は、光検出装置によって、評価用試料の光線指向制御部の内部を伝搬し、それぞれの柱頭の射出面から放射された光の干渉により形成される光線を検出し、この光線の特性を測定する。このようにして測定された光線の特性に基づいて、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等の正確な評価を行うことが可能となる。
ここで、評価用試料は、光源から照射された光が入射される部分である透明基板の入射面から光線指向制御部の底面までの距離が、発光素子の発光部の上面から光線指向制御部の底面までの距離と等しくなっている。そのため、光源から入射面に入射した光が光線指向制御部に入射されるまでの距離と、発光素子の発光部で発光した光が光線指向制御部に入射されるまでの距離とを等しくすることができる。
なお、透明基板における入射面以外の周囲部分については適宜厚さを設定すればよいので、十分な厚さとすれば、評価用試料の強度を確保することができ、取り扱いが容易となる。
このように評価用試料を構成することで、評価用試料の光線指向制御部に照射される光の照射パターンを、発光素子の光線指向制御部に照射される光の照射パターンと同じとすることができる。つまり、評価用試料の光線指向制御部において、発光素子の光線指向制御部から出射される光線と同等の光線を出射することができる。よって、この評価用試料の光線指向制御部から出射される光線の特性を測定することは、発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性を測定することと同義であるといえる。そのため、光線特性測定装置によれば、発光素子を作製しなくても、発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性を正確に測定することができる。このようにして測定された光線の特性に基づいて、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等の正確な評価を行うことが可能となる。
また、請求項2に係る光線指向制御部の光線特性測定装置は、請求項1に係る光線指向制御部の光線特性測定装置において、評価用試料は、透明基板の入射面が拡散面となっている。かかる構成によれば、光源で発生した光を入射面で拡散させることで光の干渉性を抑えてから透明基板の内部に入射させることができる。光源として例えば指向性に優れるレーザやSLD(Super Luminescent Diode)等を用いる場合、これらで発生する光は、発光素子の発光部で発生する光に比べて干渉性が非常に高いため、そのままでは発光素子の発光部で発生する光と同じ照射パターン(ファーフィールドパターン)を形成することができない。一方、光線指向制御部の光線特性測定装置によれば、光源で発生し透明基板の内部に入射する光の干渉性を、発光素子の発光部で発生する光の干渉性と同程度まで抑えることができる。
したがって、このように評価用試料を構成することで、光源で発生する光の干渉性が発光素子の発光部で発生する光の干渉性よりも高い場合であっても、透明基板の内部を伝搬して光線指向制御部に照射される光の照射パターンを、発光素子の発光部で発生し光線指向制御部に照射される光の照射パターンと同じとすることができる。
さらに、請求項3に係る光線指向制御部の光線特性測定装置は、請求項1または請求項2に係る光線指向制御部の光線特性測定装置において、前記光検出装置は、前記評価用試料の光線指向制御部から出射された光線の強度分布と、前記評価用試料の表面の重心を通る法線に対する前記光線の天頂角と、を前記光線の特性として測定することを特徴とする。
かかる構成によれば、光線指向制御部の光線特性測定装置は、光検出装置によって、評価用試料の光線指向制御部から出射された光線を検出しその形状と、評価用試料の表面の重心を通る法線に対する光線の天頂角と、を光線の特性として測定する。このようにして検出された光線の特性に基づいて、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等の正確な評価を行うことが可能となる。
また、前記課題を解決するために、本発明の請求項4に係る光線指向制御部の光線特性測定方法は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光線指向制御部の光線特性測定装置により、前記光線指向制御部から出射された光線の特性を前記発光素子の光線指向制御部から出射された光線の特性として測定するための光線指向制御部の光線特性測定方法であって、光照射ステップと、光線特性検出ステップと、を含むことを特徴とする。
かかる構成によれば、光線指向制御部の光線特性測定方法は、光照射ステップにて、光源の射出面と評価用試料の透明基板の入射面とが対向するように、評価用試料の底面に光源を配置するとともに、光源の射出面から入射面に光を照射する。これにより、評価用試料の光線指向制御部から光線が出射される。そして、光線指向制御部の光線特性測定方法は、光線特性評価ステップにて、光照射ステップにて評価用試料の光線指向制御部から出射された光線の特性を発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性として測定する。
このような光線指向制御部の光線特性測定方法によれば、発光素子そのものを作製しなくても、発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性を測定することができる。このようにして測定された光線の特性に基づいて、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等の正確な評価を行うことが可能となる。
本発明は、以下に示す優れた効果を奏するものである。
請求項1,4に係る発明によれば、評価用試料の光線指向制御部から出射された光線の特性を発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性として測定することができるので、発光素子そのものを作製しなくても、発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性を測定することができる。これにより、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等の迅速かつ正確な評価を行うことが可能となる。したがって、発光素子の光線指向制御部として有効な構造を迅速かつ簡易に見つけ出すことが可能となる。
請求項2に係る発明によれば、光源で発生する光の干渉性が発光素子の発光部で発生する光の干渉性よりも高い場合であっても、光源により光線指向制御部に照射される光の照射パターンを、発光素子の発光部により光線指向制御部に照射される光の照射パターンと同じとすることができる。
請求項3に係る発明によれば、評価用試料の光線指向制御部から出射された光線の特性を発光素子の光線指向制御部から出射される光線の特性を測定することができる。これにより、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性の迅速かつ正確な評価を行うことが可能となる。
本発明の実施形態に係る光線指向制御部の光線特性測定装置を模式的に示す構成図である。 (a)は、従来の発光素子の発光部から光線指向制御部への光の照射パターンを示す図であり、(b)は、本発明の実施形態に係る光線特性測定装置の光源から評価用試料の光線指向制御部への光の照射パターンを示す図である。 本発明の実施形態の光線指向制御部の光線特性測定装置により光線指向制御部の光線の特性を測定する方法を示すフローチャートである。 (a)は、従来の発光素子の発光部から光線指向制御部への光の照射パターンを示す図であり、(b)は、本発明の実施形態の変形例に係る光線特性測定装置の光源から評価用試料の光線指向制御部への光の照射パターンを示す図である。 従来の光線特性測定装置の一例を模式的に示す構成図である。 従来の光線特性測定装置の一例を模式的に示す構成図である。 従来の発光素子の一例を模式的に示す構成図である。 従来の発光素子の一例を模式的に示す構成図である。
以下、本発明の実施形態に係る光線指向制御部の光線特性測定装置について、図面を参照しながら説明する。なお、各図面が示す部材の寸法や位置関係等は、説明の便宜上誇張していることがある。さらに、以下の説明において、同一の名称および符号については原則として同一もしくは同質の部材を示しており、詳細説明を適宜省略する。
本発明の実施形態に係る光線指向制御部の光線特性測定装置の構成について説明する。
図1に示すように、光線特性測定装置1は、評価用試料10と、光源20と、光検出装置30と、を備えている。なお、図1では光源20を簡略化して示している。以下では、図2(a),(b)を適宜参照し、図2(a)に示した従来の発光素子110Aと適宜対比しながら、図2(b)に示した評価用試料10の構成を説明する。なお、図2(a)に示した発光素子110Aの構成は、図6を参照して説明した発光素子110Aの構成と同様であるので、ここでは説明を適宜省略する。図2(a)に示した発光素子110Aは、透明誘電体層170の上面にp型電極180が形成され、n型半導体層150の下面にn型電極190が形成されている。
図1および図2(b)に示すように、評価用試料10は、柱状の光線指向制御部11,12と、この光線指向制御部11,12の下側に形成される透明基板13と、を備えて構成される。
光線指向制御部11,12は、図2(a)に示した発光素子110Aの光線指向制御部111,112と同じ構成となっている。つまり、図2(b)に示した評価用試料10の光線指向制御部11,12は、図2(a)に示した発光素子110Aの光線指向制御部111,112と同じ透明誘電体で形成され、同じ寸法、形状、数で構成されている。また、図2(b)に示した評価用試料10の表面における光線指向制御部11,12の配置が、図2(a)に示した発光素子110Aの表面における光線指向制御部111,112の配置と同じとなっている。
図2(a)に示した発光素子110Aにおいて、n型半導体層150およびp型半導体層160が例えばGaNから構成される場合は、光線指向制御部111,112および透明誘電体層170は、当該GaNよりも誘電率および屈折率の低いSiO,SiO,SiN,MgF,ZrO等の透明誘電体で形成される。したがって、図2(b)に示した評価用試料10の光線指向制御部11,12もこれらのいずれかの透明誘電体で形成されている。図2(a)に示した発光素子110Aの詳細な構成については、既出願の特願2012−163779に記載のとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
光線指向制御部11,12は、図1に示すように、3本ごとに異なる高さに形成されている。すなわち、光線指向制御部11,12は、図1に示すように、隣接して配置される3本の光線指向制御部12の高さが、隣接して配置されるその他の3本の光線指向制御部11の高さと異なるように形成され、ここでは光線指向制御部12の高さが光線指向制御部11の高さよりも低くなるように形成されている。
このように3本の光線指向制御部12と他の3本の他の光線指向制御部11とを異なる高さとすることで、当該高さの差に応じて光線の出射方向(天頂角)を制御することができる。この天頂角とは、図1に示すように、評価用試料10の表面の重心を通る法線Mに対する光線の出射方向の角度を意味する。なお、光線指向制御部11,12の高さが全て同じ場合(高さの差がない場合)は、光線指向制御部11,12によって形成される光線は、評価用試料10の表面と垂直な方向に放射される。
光線指向制御部11,12は、光源20で発生した光の導波路として機能する。ここで、例えば光源20としてSLDを用いる場合、SLDの可干渉長は一般的に10μm程度であるため、微小な空間において異なる経路長を経た光は、干渉効果による空間分布を形成する。従って、光線指向制御部11,12の内部を伝播した光は、光線指向制御部11,12の最上面である射出面11a,12a(図2(b)参照)から評価用試料10の表面と垂直な方向、すなわち図1における上方向に放射された後、光の干渉効果によって、評価用試料10の表面の重心から前記した評価用試料10の表面と垂直な方向に、1本の光線が生成される。なお、ここでの評価用試料10の表面とは、具体的には図1に示す透明基板13の上面のことを意味している。また、ここでの光線とは拡がりのある光を指すものとする。
光線指向制御部11,12は、平面視でそれぞれ円形状に形成され、透明基板13上にそれぞれ同じ断面積で形成されている。光線指向制御部11,12は、それぞれの直径が等しくなるように形成されており、具体的には自由空間(空気中)における光の波長程度に設定されている。光線指向制御部11,12は、それぞれの柱の中心軸が同じ円周上に等間隔で位置するように、環状に配置されている。
光線指向制御部11の高さと光線指向制御部12の高さとは、それぞれ光線指向制御部11,12の内部を伝播する光の波長程度、あるいはその数倍の高さに設定される。ここで、光線指向制御部11の高さを「H」とし、光線指向制御部11と光線指向制御部12との高さの差を「d」とし、高さHに対する高さの差dの割合(=d/H)を「δ」とする。この場合、光線指向制御部11と光線指向制御部12との高さの差dは、d=δHで表わすことができる。なお、以下の説明では、光線指向制御部11の高さHに対する柱の高さの差dの割合δを「柱高低差割合δ」として説明する。柱高低差割合δの値を大きくすると、評価用試料10の表面と垂直な方向に対する光線の成す角θ(以下、天頂角θという。図2(b)参照)が増加する。光線指向制御部11,12による光線の方向制御の詳細については、図2(a)に示した発光素子110Aの光線指向制御部111,112による光線の方向制御と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
透明基板13は、光線指向制御部11,12を支持するものである。透明基板13は、透明誘電体で形成されており、表面が平坦であり、表面形状が矩形状となっている。透明基板13の表面積は、図2(a)に示した発光素子110Aの透明誘電体層170の表面積と同等となるように形成されている。透明基板13は、ここでは光線指向制御部11,12と同じ透明誘電体で形成されている。また、透明基板13は、これに限定されず、ガラス、または、例えば熱可塑性樹脂や光硬化樹脂等の樹脂材料を用いて形成されていてもよい。
図2(b)に示すように、透明基板13は、光源20で発生した光を入射する入射面13aを備えている。
入射面13aは、ここでは図7に示した発光素子110Bと同様に、透明基板13の底面における光線指向制御部11,12の直下を含む一部領域に1つ設けられている。入射面13aの入射範囲(入射面13aの横断面の面積)は、光源20からの光を全ての光線指向制御部11,12に十分に入射させることができるように設計されている。
例えば入射面13aの横断面の面積を、光線指向制御部11,12の全てを含む外接円の面積以下となるように形成するとよい。このようにすると、入射面13aから入射された光が、光線指向制御部11,12以外の評価用試料10の表面から漏れ出るのを抑制することができる。よって、評価用試料10の表面から漏れ出た光と、光線指向制御部11,12の射出面11a,12aからそれぞれ射出された光と、による余分な干渉効果が生じるのを抑制することができる。
また例えば入射面13aの横断面の面積を、光線指向制御部11,12の柱の横断面の面積の総和以上となるように形成してもよい。このようにすると、入射面13aから入射された光の大部分を、光線指向制御部11,12に入射させることができる。よって、光線指向制御部11,12の射出面11a,12aから射出される光の強度を高くすることができる。
図2(b)に示すように、透明基板13は、光線指向制御部11,12の底面(入射界面)から入射面13aまでの距離D2が、図2(a)に示した発光素子110Aの光線指向制御部111,112の底面(入射界面)から発光部120の上面までの距離D1と等しくなっている。
透明基板13をこのように構成することで、図2(b)に示した光源20で発生した光が、評価用試料10の透明基板13の内部を伝搬して光線指向制御部11,12に入射されるまでの距離と、図2(a)に示した発光素子110Aの発光部120で発生した光が、p型半導体層160および透明誘電体層170の内部を伝搬して光線指向制御部111,112に入射されるまでの距離とを等しくすることができる。
図2(b)に示すように、透明基板13の入射面13aは、集束イオンビーム(FIB: Focused Ion Beam)、フォトリソグラフィや電子線リソグラフィとエッチングとの組み合わせや異方性エッチング等の公知の技術により形成することができる。例えば透明基板13の所定位置に入射面13aの径と同じ径を有する凹状の穴を形成するように、底面側から表面側に向かって所定量エッチングすることで、透明基板13の厚さ方向の所定位置に入射面13aを形成することができる。
なお、透明基板13において、入射面13a以外の部分の厚さは特に限定されない。例えば透明基板13は、表面から底面までの厚さが、図2(a)に示した発光素子110Aの透明誘電体層170の表面からn型半導体層150の底面までの厚さと同等となるように形成されていてもよい。このように透明基板13を十分な厚さで形成することで、評価用試料10の強度を確保することができ、取り扱いが容易となる。
また、図2(b)に示すように、透明基板13の入射面13aは、拡散面となっている。例えば入射面13aに微細な傷をつける等して表面を荒らす加工をすることで拡散面とすることができる。拡散の程度は、光源20で発生する光の干渉性の程度に応じて適宜設定することができる。
光源20として、例えば指向性に優れるレーザやSLDを用いる場合、これらで発生する光は、図2(a)に示した発光素子110Aの発光部120で発生する光に比べて干渉性が非常に高い。このように干渉性の程度が異なるため、光源20で発生した光を何ら工夫せずに入射面13aに照射しても、発光素子110Aの発光部120で発生した光と同じ照射パターンを形成することはできない。一方、図2(b)に示した評価用試料10は、透明基板13の入射面13aが拡散面となっているので、光源20で発生した干渉性の高い光を入射面13aで拡散させることで、光源20で発生した光の干渉性を、図2(a)に示した発光素子110Aの発光部120により発生する光の干渉性と同程度まで抑えてから、評価用試料10の透明基板13の内部に入射させることができる。
以上説明したように、図2(b)に示した評価用試料10は、表面(透明基板13の表面)に、図2(a)に示した発光素子110Aの光線指向制御部111,112と同じ構成の光線指向制御部11,12を備えている。
また、図2(b)に示した評価用試料10は、表面(透明基板13の表面)から入射面13aまでの距離D2が、図2(a)に示した発光素子110Aの表面(透明誘電体層170の表面)から発光部120の上面までの距離D1と等しくなっている。
さらに、図2(b)に示した評価用試料10は、透明基板13の入射面13aが拡散面となっている。
評価用試料10をこのように構成することで、光源20から光線指向制御部11,12に照射される光の照射パターンを、図2(a)に示した発光素子110Aの発光部120から光線指向制御部111,112に照射される光の照射パターンと同じとすることができる。
そのため、図2(b)に示した評価用試料10の光線指向制御部11,12の内部を伝搬し、射出面11a,12aから射出された光の干渉によって形成される光線は、図2(a)に示した発光素子110Aの光線指向制御部111,112の内部を伝搬し、射出面111a,112aから射出された光の干渉によって形成される光線と同等となる。よって、図2(b)に示した評価用試料10の光線指向制御部11,12により形成された光線の特性を測定することは、図2(a)に示した発光素子110Aの光線指向制御部111,112により形成される光線の特性を測定することと同義であるといえる。
評価用試料10は、光線指向制御部11,12の高さと透明基板13の厚さとを合計した厚さの矩形状の透明誘電体材料を加工することで形成することができる。具体的には、光線指向制御部11,12は、例えば集束イオンビーム(FIB: Focused Ion Beam)、フォトリソグラフィや電子線リソグラフィとエッチングとの組み合わせ等の公知の技術を用いて透明誘電体材料を加工することで容易に形成することができる。また、透明基板13の入射面13aは、異方性エッチング等の公知の技術を用いて容易に形成することができる。
このような評価用試料10は、ここでは図1に示すように、透明基板13を底面側から支持する載置台40に載置されている。なお、透明基板13の入射面13aの直下は光源20が配置されるため、載置台40はこの部分を除いて設けられている。
図1および図2(b)に示すように、光源20は、図示しない外部電源から供給された電力により光を発生させ、発生させた光を評価用試料10の透明基板13の入射面13aに照射するものである。光源20は、評価用試料10の入射面13aの直下に配置されており、光の射出面20aが入射面13aと対向するように配置されている。光源20は、射出面20aにより照射される光の横断面の面積が、評価用試料10の入射面13aの横断面の面積と略同等となっている。これによって、評価用試料10の入射面13aの全体に、光源20で発生した光をもれなく入射させることができる。
光源20としては、例えばレーザやSLDを用いることができる。レーザやSLDにより形成される光は指向性が高いため、光源20と評価用試料10とが離間して配置され、光源20における光の射出面から透明基板13の入射面13aまでの距離が長い場合であっても、光線の拡がりを抑制して入射面13aに十分な量の光を入射させることができる。
光検出装置30は、評価用試料10の上方に所定距離離間して配置され、光線指向制御部11,12により形成された光線を検出しその特性を測定するものである。光検出装置30は、図示しないアームを介して駆動装置に接続されている。光検出装置30は、ここでは図示を省略するが、評価用試料10の光線指向制御部11,12により形成された光線を撮影するカメラ部と撮影した光線の強度分布を積算する制御部とを備えている。なお、制御部は、光検出装置30が備えている必要はなく、光検出装置30に接続された制御装置(図示せず)が制御部による処理を行ってもよい。
ここで、評価用試料10の上方から被せるように配置した半球体を仮定する。評価用試料10は重心が、半球体の天頂部分と同軸上に位置するように半球体の内底面に配置されているものとする。このとき、光検出装置30は、この半球体の表面をなぞるように所定の軌道に沿って移動することで、様々な方向からの光線を検出可能となっている。所定の軌道とは、半球体の底面の円周上のある位置の点Aから基準位置(天頂部分)を通り、円周上における点Aに対向する位置にある点Bに向かう軌道である。
なお、光検出装置30は半球体の天頂部分とレンズ面(図示せず)の中心とが同軸上となる位置が基準位置となる。光検出装置30は、評価用試料10の光線指向制御部11,12から出射された光線を入射したときの自身の位置(基準位置からの距離と方向)から、光線の天頂角θを光線の特性として測定するようになっている。この光検出装置30は、カメラ部のレンズ面(図示せず)に対し垂直に入射された光線を撮影し、この光線の強度分布を光線の特性として測定するようになっている。
また、光検出装置30は、図2(b)に示した評価用試料10の光線指向制御部11,12が配置された評価用試料10の表面の重心を通る法線Mに対する光線の天頂角θを測定する。光検出装置30は、柱高低差割合δが異なる複数の評価用試料10ごとに光線の天頂角θを測定する。
このようにして、光検出装置30によって測定された光線の特性の評価を行うことで、光線指向制御部11,12の設計の妥当性および形状の正確性が確保されているか否かを確認できる。
なお、前記した光線の特性の評価は、光検出装置30の図示しない制御部により行っても構わない。
このような光線特性測定装置1により発光素子の光線指向制御部から出射された光線の特性を測定する方法について図3および適宜図1,2を参照して説明する。
まず、光源20の射出面20aと評価用試料10の透明基板13の入射面13aとが対向するように、光源20の上側に評価用試料10を配置して光源20で発生させた光を、透明基板13の入射面13aに照射する(ステップS1:光照射ステップ)。
これにより、光源20で発生した光が透明基板13の内部に入射して伝搬され、光線指向制御部11,12の底面から内部に入射される。そして、評価用試料10の光線指向制御部11,12により光が伝搬され柱頭の射出面11a,12aから空気中に放射される。そして、射出面11a,12aから放射された光の相互の干渉により光線が形成される。このようにして、評価用試料10の光線指向制御部11,12から光線が出射される。
そして、光検出装置30により、ステップS1において評価用試料10の光線指向制御部11,12から出射された光線を検出し、光線の強度分布(光線形状)と光線の天頂角θとをそれぞれ測定する(ステップS2:光線特性測定ステップ)。光検出装置30は、柱高低差割合δが異なる複数の評価用試料10ごとに光線の強度分布と光線の天頂角θをそれぞれ測定する。
以上説明した本発明の実施形態に係る光線指向制御部の光線特性測定装置および光線特性測定方法によれば、評価用試料の光線指向制御部により形成される光線の特性を、発光素子の光線指向制御部により形成される光線の特性として測定することができるので、発光素子そのものを作製しなくても、発光素子の光線指向制御部により形成される光線の特性を測定することが可能となる。これにより、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等の迅速かつ正確な評価を行うことが可能となる。
また、光線指向制御部の光線特性測定装置および光線特性測定方法によれば、評価用試料が、光源で発生した光により光線を形成することができるため、評価用試料において光線指向制御部が形成される透明基板の表面に電極を形成する必要がなくなる。そのため、電極の位置合わせ等や電極に電力を供給するための微細な配線の設置が不要となる。また、電極が形成されることによる光線の形状への影響も考慮する必要がなくなる。これにより、発光素子の光線指向制御部の設計の妥当性や形状の正確性等のより迅速かつ正確な評価を行うことが可能となる。
このように、光線指向制御部の光線特性測定装置および光線特性測定方法によれば、発光素子の光線指向制御部として有効な構造を迅速かつ簡易に見つけ出す行うことが可能となる。
そして、光線指向制御部の光線特性測定装置および光線特性測定方法によれば、評価用試料の光線指向制御部の有効性が確認された場合、光線指向制御部を、評価用試料の光線指向制御部と同じ構成とした発光素子を作製することで、発光素子そのものを作製して光線指向制御部の有効性を確認する場合と比較して材料の無駄を削減することができる。
以上、実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明は前記した実施形態に限定されるものではない。
例えば光線特性測定装置1は、図2(b)に示した評価用試料10に代えて図4(b)に示す評価用試料10Aを用いてもよい。図4(b)に示した評価用試料10Aは、図2(b)に示した評価用試料10に対し、透明基板13に、光線指向制御部11,12のそれぞれに対応して入射面13aが形成されている点が相違する。つまり、図4(b)に示す評価用試料10Aは、透明基板13の底面に、光線指向制御部11,12の数に対応して6つの入射面13aが形成されている。
図4(b)に示した評価用試料10Aにおいて、透明基板13の各入射面13aの横断面の面積は、光源20からの光を対応する光線指向制御部11,12に十分に入射させることができる大きさで設計されている。光線指向制御部11,12の横断面の面積に対する入射面13aの横断面の面積の設定の仕方は、図8に示した発光素子110C(既出願の特願2012−38250参照)と同様に行うことができる。なお、図4(a)に示した発光素子110Aは、図2(a)に示した発光素子110Aと同様であるが、図8に示した発光素子110Cと同じ思想で柱毎に発光部120を分けている。
1,1A 光線特性測定装置(光線指向制御部の光線特性測定装置)
10,10A 評価用試料
11 光線指向制御部
11a 射出面
12 光線指向制御部
12a 射出面
13 透明基板
13a 入射面
20 光源
30 光検出装置
40 載置台
110,110A,110B,110C 発光素子
111 光線指向制御部
112 光線指向制御部
120 発光部
130 光検出装置
150 n型半導体層
160 p型半導体層
170 透明誘電体層
180 p型電極
190 n型電極

Claims (4)

  1. 評価する発光素子に形成された柱状の光線指向制御部と同じ光線指向制御部を透明誘電体により形成される透明基板上に形成した評価用試料の光線の特性を、前記発光素子の光線の特性として測定する光線指向制御部の光線特性測定装置であって、
    前記評価用試料と、
    前記評価用試料の底面側に設置する光源と、
    前記光源からの光により前記評価用試料の光線指向制御部から出射される光線を検出しこの光線の特性を測定する光検出装置と、を備え、
    前記評価用試料の前記透明基板は、前記光源から照射された光を入射する入射面から前記光線指向制御部の底面までの距離が、前記発光素子の前記発光部の上面から前記光線指向制御部の底面までの距離と等しいことを特徴とする光線指向制御部の光線特性測定装置。
  2. 前記評価用試料は、前記透明基板の前記入射面が、拡散面となっていることを特徴とする請求項1に記載の光線指向制御部の光線特性測定装置。
  3. 前記光検出装置は、前記評価用試料の光線指向制御部から出射された光線の特性として前記光線の強度分布と、前記評価用試料の表面の重心を通る法線に対する前記光線の天頂角とを測定することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光線指向制御部の光線特性測定装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光線指向制御部の光線特性測定装置により、前記光線指向制御部から出射された光線を前記発光素子の光線指向制御部から出射された光線として検出するための光線指向制御部の光線特性測定方法であって、
    前記光源の射出面と前記評価用試料の前記透明基板の入射面とが対向するように、前記評価用試料の底面に前記光源を配置するとともに、前記光源の射出面から前記入射面に光を照射する光照射ステップと、
    前記光検出装置により、前記光線指向制御部から出射された光線の特性を測定する光線特性測定ステップと、を含むことを特徴とする光線指向制御部の光線特性測定方法。
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