JP6095632B2 - 車両用ドア構造 - Google Patents
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Description
ドアサッシュの前サッシュ部がミラーブラケットの後端部に設けられ、前サッシュ部の下端部にロアサッシュ部が連結され、ロアサッシュ部がドア本体の内部空間に収容されている。ロアサッシュ部がドア本体の内部空間に収容された状態でドア本体に取り付けられている。また、ミラーブラケットにはミラーが取り付けられている。
このため、前サッシュ部およびロアサッシュ部が連結される連結部で、窓パネルの円滑な昇降を妨げることが考えられる。
よって、ガイド溝を内部空間の外側から内側まで延出させることができる。このガイド溝で窓パネルを案内するようにした。
さらに、ガイド溝が内部空間の外側から内側まで延出されている。これにより、窓パネルがガイド溝に沿って上下方向に滑らかに移動でき、窓パネルを円滑に昇降させることができる。
ここで、ドア本体の上側にサッシュが設けられている場合、窓パネルが全閉位置に配置された状態において、窓パネルの上端部がルーフ側のサッシュ(具体的には、断面略U字状のシール材(すなわち、ランチャンネル))に差し込まれ、窓パネルの上端部およびルーフ側のサッシュ間がランチャンネルでシールされる。
これにより、窓パネルの上端部でルーフ側のシールを車内側に押し付けることができ、窓パネルの上端部およびシール間の密封性を確保できる。
ここで、ガイド溝に調節機構を取り付けることも考えられる。しかし、ガイド溝に調節機構を取り付けた場合、調節機構から付与される調整荷重によりガイド溝の溝幅の狭められることが考えられ、好ましくない。
一方、第1ブラケットと第2ブラケットとが重なる重合部は剛性の高い部位である。
そこで、請求項3において、剛性の高い重合部に調節機構を取り付けるようにした。これにより、調節機構から付与される調整荷重による第1ブラケットや第2ブラケットの撓みを防止できる。
ここで、連結部をドア厚み方向で取付部に重ねる場合、取付部に調節ボルトが重ねられる。そこで、調節ボルトを連結部に干渉しないように取付部および連結部間のクリアランス寸法を大きくする必要がある。このため、調節ブラケットのドア厚み方向の寸法が大きくなってしまうことが考えられる。
これにより、連結部をドア厚み方向で取付部に重ねる場合と比べて、調節ブラケットのドア厚み方向の寸法を小さく抑えることができる。
窓パネルは第1内縁や第2内縁と比べて調節ボルトから離れた位置に配置されている。よって、調節ボルトを窓パネル側に近づけることが可能になり、連結部を窓パネル側に近づけることができる。これにより、調節ブラケットのドア厚み方向の寸法を小さく抑えることができる。
このように、ミラーガーニッシュを取り付けるボルトを利用して、ミラーガーニッシュとともに第1ブラケットおよび第2ブラケットを共締めできる。これにより、ミラーガーニッシュ、第1ブラケットおよび第2ブラケットをボルトで強固に取り付けることができ、各部の剛性を高めることができる。
ドア構造20は、いわゆるサッシュレスドアである。サッシュレスドアとは、ドア本体21の上方に窓ガラス24(窓パネル)を支える窓枠を備えていないドアをいう。
すなわち、窓ガラス24は、ドア本体21に昇降自在に支持された昇降パネルである。
内部空間33には窓ガラス24が収容される。
インナ補強部材35の前端部35aおよびインナパネル32の前端部32aにコーナブラケット22が取り付けられている。
この状態において、コーナブラケット22の上半部22bがドア本体21の上縁21aから上方に突出されている。
ドア本体21の前縁21bは、インナ補強部材35の前折曲部35bおよびインナパネル32の前折曲部32bで構成されている。
第1内縁48は、内折曲部47の外端から窓ガラス24の前縁24aに向けて折り曲げられ、窓ガラス24の前縁24a側(具体的には、前縁24aのアウタパネル31側)に配置されている。この第1内縁48は、内折曲部47と同様に、窓ガラス24の前縁24aの延長線上に沿って上下方向に延びている。
第2ブラケット42のうち、ボルト51に対応する部位に逃孔55(図6も参照)が形成されている。逃孔55はナット52に接触しないように孔径が大きく形成されている。すなわち、第2ブラケット42は、第1ブラケット41とともに複数のボルト51・複数のナット52で共締めされていない。
ミラーガーニッシュ25で第1ブラケット41の上半部41aが車外28側から覆われている。
第2内縁54は、窓ガラス24の前縁24aよりインナパネル32側に配置され、窓ガラス24の前縁24aの延長線上に沿って上下方向に延びている。
よって、ガイド溝56が内部空間33の外側から内側まで上下方向に延出されている。このガイド溝56で窓ガラス24の前縁24aが上下方向に案内される。
ここで、ガイド溝56が内部空間33の外側から内側まで延出されているので、窓ガラス24がガイド溝56に沿って上下方向に滑らかに移動でき、窓ガラス24を円滑に昇降させることができる。
これにより、窓ガラス24を安定させた状態で、円滑に昇降させることができる。
調節機構43は、第1ブラケット41の第1ブラケット本体46と第2ブラケット42の第2ブラケット本体53とが重なる重合部57で、かつ、ガイド溝56を避けた部位58に取り付けられている。
この調節機構43は、第2ブラケット42に取り付けられる調節ブラケット61と、調節ブラケット61にインナパネル32の前端部32aを連結する調節ボルト62とを備えている。
さらに、調節ブラケット61には取付部64から折曲部65を経て連結部66まで延びる補強用のリブ67(図7も参照)が形成されている。
さらに、連結部66は、ドア面方向(矢印A−A)において取付部64よりも後方(ドア本体21のドア面方向内側)に設けられている。
ボルト本体75にロックナット74がねじ結合され、フランジ73およびロックナット74間にインナパネル32の前端部32aが挟持されている。
このため、調節ブラケット61のドア厚み方向の寸法L3が大きくなってしまうことが考えられる。
これにより、連結部66をドア厚み方向で取付部64に重ねる場合と比べて、調節ブラケット61のドア厚み方向の寸法L3を小さく抑えることができる。
調節機構43によれば、ボルト本体75の六角穴78に六角レンチを差し込み、六角レンチでボルト本体75(すなわち、調節ボルト62)を回転することにより距離L2を調節することができる。
距離L2を調節することにより、コーナブラケット22のガイド溝56のドア内外方向(矢印B−B)の位置P1が調節される。
距離L2を調節した状態で、ロックナット74をねじ結合して、フランジ73およびロックナット74間にインナパネル32の前端部32aを挟持する。これにより、ガイド溝56がドア内外方向において調節された状態に保持される。
よって、第1ブラケット本体46に第2ブラケット本体53が当接した位置から、第2ブラケット42の第2内縁54が、第1ブラケット41の第1内縁48側に移動することが規制される。
これにより、ガイド溝56の溝幅寸法W1が必要以上に狭められることを防止でき、溝幅寸法W1を好適に確保できる。
すなわち、ドア本体21の上側にサッシュが設けられている場合、サッシュに断面略U字状のシール材(すなわち、ランチャンネル)が配置されている。よって、窓ガラス24が全閉位置H2(図2参照)に配置された状態において、窓ガラス24の上端部24a(図2参照)がルーフ側のランチャンネルに差し込まれる。
これにより、窓ガラス24の上端部24aおよびルーフ側のサッシュ間がランチャンネルでシールされる。
このため、窓ガラス24の上端部24aでルーフ側のランチャンネルを車内29側に押し付けて上端部24aおよびランチャンネル間の密封性を確保する必要がある。
これにより、窓ガラス24の上端部24aでルーフ側のランチャンネルを車内29側に押し付けることができ、窓ガラス24の上端部24aおよびランチャンネル間の密封性を確保できる。
一方、ガイド溝56に調節機構43を取り付けることも考えられる。しかし、ガイド溝56に調節機構43を取り付けた場合、調節機構43から付与される調整荷重によりガイド溝56の溝幅寸法W1の狭められることが考えられ、好ましくない。
これにより、調節機構43から付与される調整荷重による第1ブラケット41や第2ブラケット42の撓みを防止できる。
窓ガラス24は、ドア内外方向において、第2内縁54と比べて調節ボルト62から離れた位置に配置されている。よって、調節ボルト62を窓ガラス24側に近づけることが可能になり、連結部66を窓ガラス24側に近づけることができる。これにより、調節ブラケット61のドア厚み方向の寸法L3を小さく抑えることができる。
つぎに、実施例の変形例について説明する。
変形例のドア構造20は、第1ブラケット41および第2ブラケット42が複数のボルト51・複数のナット52でミラーガーニッシュ25とともに共締めされたもので、その他の構成は実施例と同じである。
これにより、ミラーガーニッシュ25、第1ブラケット41および第2ブラケット42を複数のボルト51・複数のナット52で強固に取り付けることができ、各部の剛性を高めることができる。
例えば、前記実施例では、インナ補強部材35の前端部35aおよびインナパネル32の前端部32a(すなわち、ドア本体21の前端部)にコーナブラケット22を取り付けた例について説明したが、これに限らないで、ドア本体21の後端部にコーナブラケット22を取り付けることも可能である。
20 ドア構造(車両用ドア構造)
21 ドア本体
21a ドア本体の上縁
21b ドア本体の前縁(ドア本体の外縁)
22 コーナブラケット
23 外部ミラー
24 窓ガラス(窓パネル)
24a 窓ガラスの前縁(窓パネルの側縁)
25 ミラーガーニッシュ
28 車外
29 車内
31 アウタパネル
32 インナパネル
33 内部空間
41 第1ブラケット
42 第2ブラケット
43 調節機構
48 第1内縁
51 ボルト
54 第2内縁
56 ガイド溝
57 重合部
58 ガイド溝を避けた部位
61 調節ブラケット
62 調節ボルト
64 取付部
66 連結部
H1 全開位置
L2 インナパネルの前端部および連結部間の距離(インナパネルおよび連結部間の 距離)
P1…ガイド溝のドア内外方向の位置
Claims (5)
- インナパネルおよびアウタパネルで内部空間が形成されるドア本体と、前記内部空間に収容される窓パネルと、前記ドア本体の上縁から上方に突出するコーナブラケットとを備え、
前記コーナブラケットは、
前記窓パネルの側縁および前記ドア本体の外縁間に配置され、前記窓パネル側に第1内縁を有する第1ブラケットと、
前記第1ブラケットの車内側、車外側の一方に取り付けられ、前記窓パネル側に第2内縁を有する第2ブラケットとを備え、
前記第1内縁および前記第2内縁が前記内部空間の外側から内側まで延出され、かつ、前記第1内縁および前記第2内縁で前記窓パネルを案内するガイド溝が形成され、
更に、前記ガイド溝のドア内外方向の位置を調節する調節機構を備え、
前記調節機構は、
前記第1ブラケットおよび前記第2ブラケットの一方に取付部が取り付けられる調節ブラケットと、
前記調節ブラケットの連結部を前記インナパネルに連結し、かつ、前記インナパネルおよび前記連結部間の距離を調節可能な調節ボルトとを備え、
前記調節ボルトは、その全体が、前記取付部に重ならない位置に、且つドア面方向において前記第1内縁および前記第2内縁よりも前記ドア本体の内側にオフセットして設けられ、
前記調節ブラケットには前記取付部から前記連結部まで連続した補強用のリブが設けられていることを特徴とする車両用ドア構造。 - 前記調節機構は、前記第1ブラケットと前記第2ブラケットとが重なる重合部に取り付けられることを特徴とする請求項1記載の車両用ドア構造。
- 前記第1ブラケットは、前記重合部に沿う本体部と、該本体部の後端から車外側に直交するよう折り曲げられる内折曲部とを有し、
前記調整ブラケットは、前記第2ブラケットに取り付けられる取付部と、当該取付部の後端から前記インナパネル側に直交するよう折り曲げられた折曲部とを有し、
前記内折曲部と前記折曲部とは、ドア面方向において、互いに重なる位置に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用ドア構造。 - 前記第1ブラケットに、外部ミラーを支持するミラーガーニッシュがボルトで締結され、
該ボルトを用いて前記第1ブラケットおよび前記第2ブラケットが前記ミラーガーニッシュとともに共締めされることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の車両用ドア構造。 - 前記ガイド溝は、前記窓パネルが全開位置に配置された状態において、前記窓パネルの前記側縁を案内可能に形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の車両用ドア構造。
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