JP6094700B2 - 車両用方向指示器 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用方向指示器、特に、車両の外部(前方、側方及び後方)に、車両の進行方向の変更を知らせるため、車両の外面(前面、側面及び後面)の上に又は該外面部に一体化して設けられる車両用方向指示器に関する。
車両にはその進行方向を変更する際に、進行方向を周囲に知らせるための方向指示器が取り付けられている。こうした方向指示器には、通常、白熱電球、ハロゲン電球を用い、橙色に着色した透光性樹脂によって橙色を点灯するもの、クリアカバーレンズの使用を可能とする、白熱電球、ハロゲン電球のバルブ表面に橙色塗装して橙色を点灯するもの、低消費電力、小型化の利点を利用して、バルブ電球の代わりに橙色LEDを光源として橙色を点灯するものなどが用いられている。特に、点光源を使用したこれらの方向指示器の場合は、通常、方向指示器の保安基準を満たすために、アウターレンズに凹凸形状を形成することにより、光を散乱させ、発光面積を広げる構造を採用している。
更に、車両用方向指示器のなかには、車両のドアに設けられるドアミラーに方向指示器を取り付けて、車両の前後に設けられる方向指示器と共に点灯させることにより、周囲に対して、進行方向の変更をより確実に知らせることができるようにしたものが実用化されている。
特開2008−221965号公報
しかし、このような従来の白熱電球、ハロゲン電球、橙色LEDを使用した車両用方向指示器は、点光源であるため、アウターレンズに光散乱加工をしたとしても、アウターレンズの中心部の輝度は高いが、アウターレンズの外周縁部の輝度が低いという問題があった。また、方向指示器に対する角度によっては、視認性が非常に悪く、点滅状態が視認しづらいという問題があった。
特に、点光源から光を全面に広げるために、アウターレンズに光散乱加工をしている場合、アウターレンズからの光が、視認方向によっては、人に眩しさを与えるグレアを生じ、運転者、歩行者に不快感を与える。このようなグレアは、状況判断能力の急激な低下を招き、危険である。更に、橙色LEDを用いてライン状に光を点灯させる方向指示器の場合、ラインに沿って相応の面積を発光させるため、多数の橙色LEDを配置して発光面積を得る必要があり、コスト上、不利であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、照射光軸方向はもとより、照射光軸から外れた角度からも、必要十分な光度と良好な視認性を与え、また、グレアの発生が抑制された車両用方向指示器を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、光源として青色光を発光する青色LEDと、青色光が照射されるアウターカバーとを備え、更に、青色LEDが配設されたベースハウジングを任意に備え、アウターカバーとして、青色光を吸収して発光する蛍光体を分散させて成形した高分子材料からなる成形体を用い、青色LEDから発光した青色光が、アウターカバーに照射されるように構成することにより、成形体中の蛍光体が、青色光により励起されて、波長変換された光を発光してアウターカバー全体が発光し、これにより光を等方的に照射する車両用方向指示器となること、換言すれば、配光分布特性が非常に広角である車両用方向指示器となることを見出した。そして、このような車両用方向指示器が、照射光軸方向はもとより、照射光軸から外れた角度からも、必要十分な光度と良好な視認性を与え、また、グレアの発生が抑制された車両用方向指示器となることを見出し、本発明をなすに至った。
従って、本発明は、下記の車両用方向指示器を提供する。
請求項1:
光源として青色光を発光する青色LEDと、青色光が照射されるアウターカバーとを備え、該アウターカバーが、(Y,Gd) 3 Al 5 12 :Ce蛍光体又はY 3 Al 5 12 :Ce蛍光体である青色光を吸収して発光する橙色発光蛍光体を分散させた高分子材料からなる成形体を含み、上記橙色発光蛍光体の体積累計50%の粒径D50が1μm以上であり、上記アウターカバー中の高分子材料に対する蛍光体の割合が、1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする車両用方向指示器。
請求項2:
更に、上記青色LEDが配設されたベースハウジングを備えることを特徴とする請求項1記載の車両用方向指示器。
請求項
上記高分子材料が、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂から選ばれる1種類以上の樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用方向指示器。
請求項
上記熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂及びアクリル樹脂から選ばれる1種類以上の熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項記載の車両用方向指示器。
請求項
上記熱硬化性樹脂が、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる1種類以上の熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項又は記載の車両用方向指示器。
請求項
上記青色LEDが、発光部をなす素子を、光散乱剤を分散した封止材で封止してなる青色LEDであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
請求項
上記青色LEDの発光方向前方に、光散乱剤を分散した散光部材を備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
請求項
上記青色LEDの発光方向前方に、青色LEDから発光した青色光に配光角を与えるレンズを備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
請求項
上記アウターカバーが、断面円弧状の凸形状であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
請求項10
上記アウターカバーが、表面に、凹凸形状のテクスチャを有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
請求項11
更に、上記アウターカバーの外側にカラーフィルターを備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
請求項12
上記カラーフィルターが、励起光である青色光の一部がアウターカバーに吸収されずに漏れ出して、色調が変わることを防止する、青色光を反射又は吸収する透光性カバーであることを特徴とする請求項11記載の車両用方向指示器。
請求項13
上記カラーフィルターが、表面に、凹凸形状のテクスチャを有することを特徴とする請求項11又は12記載の車両用方向指示器。
請求項14
車両外部に光を照射するように、車両外表面部に一体化して用いられることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
また、本発明は、下記の車両用方向指示器が関連する。
[1] 光源として青色光を発光する青色LEDと、青色光が照射されるアウターカバーとを備え、該アウターカバーが、青色光を吸収して発光する蛍光体を分散させた高分子材料からなる成形体を含むことを特徴とする車両用方向指示器。
[2] 更に、上記青色LEDが配設されたベースハウジングを備えることを特徴とする[1]記載の車両用方向指示器。
[3] 上記蛍光体が、橙色発光蛍光体であることを特徴とする[1]又は[2]記載の車両用方向指示器。
[4] 上記橙色発光蛍光体が、ガーネット構造を有する橙色発光蛍光体であることを特徴とする[3]記載の車両用方向指示器。
[5] 上記高分子材料が、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂から選ばれる1種類以上の樹脂であることを特徴とする[1]乃至[4]のいずれかに記載の車両用方向指示器。
[6] 上記熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂及びアクリル樹脂から選ばれる1種類以上の熱可塑性樹脂であることを特徴とする[5]記載の車両用方向指示器。
[7] 上記熱硬化性樹脂が、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる1種類以上の熱硬化性樹脂であることを特徴とする[5]又は[6]記載の車両用方向指示器。
[8] 上記青色LEDが、発光部をなす素子を、光散乱剤を分散した封止材で封止してなる青色LEDであることを特徴とする[1]乃至[7]のいずれかに記載の車両用方向指示器。
[9] 上記青色LEDの発光方向前方に、光散乱剤を分散した散光部材を備えることを特徴とする[1]乃至[7]のいずれかに記載の車両用方向指示器。
[10] 上記青色LEDの発光方向前方に、青色LEDから発光した青色光に配光角を与えるレンズを備えることを特徴とする[1]乃至[7]のいずれかに記載の車両用方向指示器。
[11] 上記アウターカバーが、表面に、凹凸形状のテクスチャを有することを特徴とする[1]乃至[10]のいずれかに記載の車両用方向指示器。
[12] 更に、上記アウターカバーの外側にカラーフィルターを備えることを特徴とする[1]乃至[10]のいずれかに記載の車両用方向指示器。
[13] 上記カラーフィルターが、表面に、凹凸形状のテクスチャを有することを特徴とする請求項[12]記載の車両用方向指示器。
[14] 車両外部に光を照射するように、車両外表面部に一体化して用いられることを特徴とする[1]乃至[13]のいずれかに記載の車両用方向指示器。
本発明によれば、視認性が改良され、広角にわたり十分な光度と、良好な視認性を与える車両用方向指示器を提供することができる。また、アウターカバー全体が発光する面発光であるので、アウターカバーに光散乱加工を施さなくても、光度の均一性が確保されており、その結果、光散乱加工に起因するグレアの発生を抑制することができ、周辺の車両の運転者や歩行者に不快感を与えることがなく、安全である。更に、複雑な光学設計が不要であるので、省スペースで車両に配置することができる。
本発明の車両用方向指示器の一例の第1の態様を示す断面図である。 本発明の車両用方向指示器の一例の第2の態様を示す断面図である。 本発明の車両用方向指示器の一例の第3の態様を示す断面図である。 本発明の車両用方向指示器の一例の第4の態様を示す断面図である。 本発明の車両用方向指示器の一例の第5の態様を示す断面図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の車両用方向指示器は、光源として青色光を発光する青色LEDと、青色光が照射されるアウターカバーとを備える。車両用方向指示器は、ベースハウジングを備えていてもよい。青色LEDは、一般的には、ベースハウジングに配設されるが、サポートフレーム等を用いてアウターカバーに取り付けることもできる。
光源となる青色LEDには、中心波長が波長420nm以上490nm以下の範囲内にある光を発するものが好適に用いられる。青色LEDのサイズ、パワー、数量については、車両用方向指示器としての光量、視認性、注意喚起の機能、デザイン性などを考慮して、必要なものを適宜選択し、発光部となる素子を1個有する青色LED又は発光部となる素子を複数個有する青色LEDを、1個で又は複数個組み合わせて用いることができ、市販品を用いてよい。また、青色LEDとしては、発光部をなす素子を、光散乱剤を分散した樹脂等の封止材で封止した青色LEDを用いることができ、青色LEDの発光方向前方に、光散乱剤を分散した樹脂等の散光部材を設けてもよい。これらにより、励起光である青色光を散乱させ、アウターカバーを更に均一発光させることができる。あるいは、青色LEDの発光方向前方に、青色LEDから発光した青色光に配光角を与えるレンズを設けてもよい。
本発明の車両用方向指示器では、青色光が照射される位置、特に青色LEDの発光方向前方にアウターカバーが設けられる。このアウターカバーは、青色光を吸収して発光する蛍光体を分散させた高分子材料からなる成形体を含む。本発明の車両用方向指示器では、青色LEDから発光した青色光は、アウターカバーに含まれる蛍光体に吸収されて、波長が変換されて発光する。蛍光体として、橙色発光蛍光体を用いた場合、橙色光、特に、波長が550nm以上610nm以下の範囲内に発光の最大強度を有する橙色光に変換される。
アウターカバーを構成する高分子材料(有機高分子材料)としては、蛍光体の分散の制御のし易さの点で、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂が挙げられるが、任意形状に後加工がしやすい点から熱可塑性樹脂が好ましい。更に、熱可塑性樹脂を用いた場合、アウターカバーが、振動や衝撃による割れに強く、耐衝撃、耐振動性に優れており、また、耐候性にも優れることから、車両用の部材として、特に好適なものとなる。
熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂、アクリル樹脂などが好適に用いられる。一方、熱硬化性樹脂としては、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などが好適に用いられる。熱硬化性樹脂を用いる場合、使用する熱硬化性樹脂が強度・耐候性等の点で最外層に使用できない場合があるが、そのような場合には、例えば、熱可塑性樹脂で形成された最外層の内側に、蛍光体を分散させた熱硬化性樹脂からなる成形体を形成してもよい。これらの樹脂は、波長変換されて発光した橙色光等の光を最大限利用する点から、着色せずに、透明又は白色で用いることが好ましいが、発光色を調整するために着色樹脂を組み合わせて使用してもよい。着色樹脂は、蛍光体を分散させる樹脂として使用することができ、また、蛍光体を分散させた高分子材料の内層又は外層として組み合わせて使用することもできる。
本発明の車両用方向指示器では、アウターカバーを構成する高分子材料に混合される発光成分(蛍光体)として、青色光、特に波長420nm以上490nm以下の青色光を吸収して波長を変換して発光する蛍光体、好ましくは橙色光、特に波長が550nm以上610nm以下の範囲内に発光の最大強度を有する橙色光を発光する橙色発光蛍光体を用いる。この橙色発光蛍光体としては、(Sr,Ca,Ba)2SiO4:Eu、Ca−α−サイアロン:Eu、CaGa24:Eu、(Y,Gd)3Al512:Ce、Y3Al512:Ce蛍光体などが好ましく、なかでも、発光強度、耐久性から、α−サイアロン構造を有するCa−α−サイアロン:Eu、ガーネット構造(ガーネット相)を有する(Y,Gd)3Al512:Ce、Y3Al512:Ce蛍光体が好ましいがこれらに限定されるものではない。より広角に光を取り出す場合は、蛍光体としては、より屈折率の高い蛍光体を高分子材料中に分散させることで、より広角に光を取り出すことができる。
本発明の蛍光体は、公知の方法で製造することができ、また、市販品を用いることもできる。蛍光体の粒径としては、粒度分布における体積累計50%の粒径D50が好ましくは1μm以上であり、より好ましくは8μm以上である。加えて、体積累計90%の粒径D90が好ましくは30μm以下であり、より好ましくは25μm以下である。D50値が上記範囲未満の場合、青色LEDからの励起光に対して吸収・変換よりも散乱する割合が大きくなり過ぎる場合がある。なお、D50値の最大値については明確な制限はないが、D90値との関係から20μm以下が好ましい。また、D90値が上記範囲を超えると、高分子材料と混合する際などに、分散不良等の不都合が生じるおそれがある。
なお、本発明における粒径の測定方法は、例えば気流中又は水流中に粉末原料を分散し、レーザー回折散乱法により測定して得られる値を参照することが、粒度分布の評価までできるため好ましい。
本発明のアウターカバーには、高分子材料に発光物質である蛍光体を混合して成形した成形体が用いられる。成形は、圧縮成形、押出成形、射出成形等の公知の成形方法が適用でき、フィルム状、薄板状等の任意の形状で、適当な大きさに、車両用方向指示器の使用目的、形状や、橙色光等の光の照射態様に合わせて成形したものを用いることができ、アウターカバーを車両外表面部の形状に対応する形状に成形することも好ましい。本発明のアウターカバーの厚みは、保安基準を満足する厚みにすればよい。また、必要に応じて、アウターカバーの表面部にテクスチャ加工を施して、アウターカバーの表面に、凹凸形状のテクスチャを形成することができる。これにより、より広角に均一な光を配光することができる。
高分子材料と蛍光体との混合比率は、アウターカバーの形状、大きさ、厚み、青色LEDとアウターカバーとの配置などに応じて異なるが、高分子材料に対する蛍光体の割合が、1質量%以上30質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上20質量%以下である。上記範囲未満の場合は、アウターカバーの大きさにもよるが、青色LEDから発光する青色光の吸収率が低く、発光が不足する場合がある。一方、上記範囲を超える場合は、蛍光体の混合割合が高すぎて、アウターカバーとしての強度が不足する場合がある。
アウターカバーには発光成分である蛍光体以外に、アウターカバー全体を、より均一に発光させるために、橙色光を吸収しないシリカ、アルミナ、チタニアなどの無機化合物の粉末を分散添加してもよい。また、本発明のアウターカバーは、耐候性を高める目的で、使用する高分子材料よりも耐候性の高い別の透明材料で部材表面を被覆してもよい。
本発明の車両用方向指示器においては、アウターカバーの外側にカラーフィルターを設けてもよい。特に、波長変換された光の発光面の色純度を向上させる目的で、照射光の色以外の光、特に青色光を反射又は吸収する透光性カバーで、アウターカバーの外側を覆ってもよい。これは、励起光である青色光の一部がアウターカバーに吸収されずに漏れ出して、色調が変わることを防止するためである。また、必要に応じて、カラーフィルターの表面部にテクスチャ加工を施して、カラーフィルターの表面に、凹凸形状のテクスチャを形成することができる。これにより、より広角に均一な光を配光することができる。
本発明の車両用方向指示器は車両外部に光を照射するように、車両外表面部に一体化して用いることができる。特に、本発明の車両用方向指示器は、複雑な光学設計が不要であるので、省スペースで車両に配置することができ、車両外表面部との一体化に有利である。
次に、本発明の車両用方向指示器の具体的な構造の例を、図を示して説明する。
図1は、本発明の車両用方向指示器の一例(第1の態様)を示す断面図である。この車両用方向指示器1は、上面が開口した直方体形状のベースハウジング11と、車両用方向指示器1の後方側(波長変換された光の照射方向と反対方向)のベースハウジング11の内面上に設けられ、車両用方向指示器の前方側(波長変換された光の照射方向)に青色光を発光する2つの表面実装型青色LEDパッケージ12(なお、青色LEDの数は、限定されるものではない。以下の態様において同じ。)と、青色LEDパッケージ12に対して、その青色光の発光方向に対向して、車両用方向指示器1の前方側に設けられた平板状のアウターカバー13とを備える。
青色LEDパッケージ12から発光した青色光は、直接又は車両用方向指示器の内面(ベースハウジング11の内面)などで反射されてアウターカバー13に入射する。アウターカバー13に入射した青色光は、アウターカバー13に含まれる蛍光体に吸収され、橙色光等の光に変換される。アウターカバー13から発光した橙色光等の波長変換された光は、直接又は車両用方向指示器の内面などで反射されて、車両用方向指示器1の前方に照射される。
図2は、本発明の車両用方向指示器の一例(第2の態様)を示す断面図である。この車両用方向指示器1は、図1の第1の態様の車両用方向指示器の平板状のアウターカバー13を、断面円弧状の凸形状のアウターカバー13としたものである。アウターカバー以外の構成は、図1と同じ参照符号を付して、説明を省略する。このような断面円弧状の凸形状のアウターカバーを用いることにより、車両用方向指示器の照射光軸に対して90°方向、更には90°を超える方向でも、十分な視認性を得ることができる。
図3は、本発明の車両用方向指示器の一例(第3の態様)を示す断面図である。この車両用方向指示器1は、図1の第1の態様の車両用方向指示器の青色LEDパッケージ12の青色光の発光方向前方に、光散乱剤を分散した封止材(散光部材)14を設けたものである。封止材(散光部材)14以外の構成は、図1と同じ参照符号を付して、説明を省略する。このような封止材(散光部材)を用いることにより、より均一な橙色光等の波長変換された光を照射することができる。
図4は、本発明の車両用方向指示器の一例(第4の態様)を示す断面図である。この車両用方向指示器1は、図1の第1の態様の車両用方向指示器の平板状のアウターカバー13を、外側に凹凸形状のテクスチャを形成したアウターカバー13としたものである。アウターカバー以外の構成は、図1と同じ参照符号を付して、説明を省略する。本発明の車両用方向指示器は、面発光であり、平板状でも均一で配光角の大きい発光が得られるが、アウターカバーの表面に凹凸形状のテクスチャを形成することにより、その効果を更に高めることができる。
図5は、本発明の車両用方向指示器の一例(第5の態様)を示す断面図である。この車両用方向指示器1は、図2の第2の態様の車両用方向指示器1のアウターカバー13を2層とし、内層131として、蛍光体を分散させたシリコーン樹脂を形成したものである。この内層は、蛍光体を分散させた液状シリコーン樹脂組成物を外層の内側に塗布して硬化させる、蛍光体を分散させたシリコーン樹脂シートを外層の内側に張り付けるなどの方法により形成することができる。アウターカバー以外の構成は、図2と同じ参照符号を付して、説明を省略する。
車両用方向指示器の前方側に照射される光の強さは、素子(発光部)の数、青色LEDの数、電流値などによって適宜設定することができる。
また、青色LEDから発光した光を効率的に使用するために、青色LEDに対して、車両用方向指示器の後方側及び/又は側方側に、反射鏡や反射板を設けてもよい。また、これらの反射鏡や反射板は、アウターカバーから発光した光を、車両用方向指示器の光の照射方向に効率的に照射させるように設置することもできる。
本発明の車両用方向指示器の構造は、青色LED及びアウターカバーを備え、車両用方向指示器から発光した光を、効率的に車両用方向指示器の前方側に照射できるものであればよく、上記態様に制限されるものではない。
本発明の車両用方向指示器に使用されるアウターカバーでは、青色光を吸収した蛍光体が発光するものであるので、全方向に発光し、発光に指向性はない。そのため、適切な形状に成形したアウターカバーを本発明の車両用方向指示器に使用することで、点灯時の視認性がいずれの方向でも高く、視認性が均一な車両用方向指示器を得ることができる。また、本発明のアウターカバーは青色光を高効率に波長変換して利用するため、従来よりも消費電力を低減できるという利点がある。
また、車両用方向指示器として、従来適用されてきたような、点光源を用いた設計に縛られることなく、線光源、面光源を始め、立体光源のような多彩な形状の車両用方向指示器の設計も可能になり、従来よりも、車両用方向指示器のデザインの自由度が高くなり、新規デザイン、斬新なデザインを採用することが可能となる。
以下に実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
[実施例1]
図1に示される車両用方向指示器を製作した。橙色発光蛍光体として、YAG:Ce蛍光体(粒度:体積累計D50=15μm、D90=21μm)をポリカーボネート樹脂に対して20質量%含有する混合物を成形してアウターカバーとした。このアウターカバーを、460nmに発光ピークを有する青色LEDを取り付けたベースハウジングと対向して配置し、アウターカバーの発光面の鉛直方向(方向指示器の照射光軸方向)を0°として、鉛直方向の発光強度と、鉛直方向から傾斜した各角度における発光強度を測定した。結果を、鉛直方向の光度に対する相対強度として表1に示す。この車両用方向指示器は0°から70°まで広角に亘り、良好な発光強度の均一性を示した。そのため、このような方向指示器は、グレアの発生の抑制が期待できる。
[比較例1]
市販車の方向指示器について、実施例1と同様にして、アウターレンズの発光面の鉛直方向を0°として、鉛直方向の発光強度と、鉛直方向から傾斜した各角度における発光強度を測定した。結果を、鉛直方向の光度に対する相対強度として表1に示す。この方向指示器は、光源として白熱電球を用い、アウターレンズとして、光散乱加工が施され、橙色に着色された透光性樹脂が用いられている。この車両用方向指示器は、点光源をアウターレンズの光散乱加工により視野角を広げているが、アウターレンズの発光面の鉛直方向(方向指示器の照射光軸方向)から外れた位置では、発光強度の急激な低下がみられた。この方向指示器は、発光強度が低くなる角度において、保安基準を満たす発光強度以上とする必要があるため、発光強度が高い角度では、必要以上に強い光となってしまう、そのため、このような方向指示器は、グレアの発生が懸念される。
また、実施例1及び比較例1の方向指示器について、昼間に、発光が、比較例1の方向指示器では、かろうじて視認できる上記70°方向、距離100mにおいて、実施例1の方向指示器の視認性を確認したところ、実施例1の方向指示器では、橙色はアウターカバー全面より発光しており、容易に視認可能だった。
Figure 0006094700
1 車両用方向指示器
11 ベースハウジング
12 青色LEDパッケージ
13 アウターカバー
131 内層
14 封止材(散光部材)

Claims (14)

  1. 光源として青色光を発光する青色LEDと、青色光が照射されるアウターカバーとを備え、該アウターカバーが、(Y,Gd) 3 Al 5 12 :Ce蛍光体又はY 3 Al 5 12 :Ce蛍光体である青色光を吸収して発光する橙色発光蛍光体を分散させた高分子材料からなる成形体を含み、上記橙色発光蛍光体の体積累計50%の粒径D50が1μm以上であり、上記アウターカバー中の高分子材料に対する蛍光体の割合が、1質量%以上30質量%以下であることを特徴とする車両用方向指示器。
  2. 更に、上記青色LEDが配設されたベースハウジングを備えることを特徴とする請求項1記載の車両用方向指示器。
  3. 上記高分子材料が、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂から選ばれる1種類以上の樹脂であることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用方向指示器。
  4. 上記熱可塑性樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ABS樹脂及びアクリル樹脂から選ばれる1種類以上の熱可塑性樹脂であることを特徴とする請求項記載の車両用方向指示器。
  5. 上記熱硬化性樹脂が、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂及び不飽和ポリエステル樹脂から選ばれる1種類以上の熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項又は記載の車両用方向指示器。
  6. 上記青色LEDが、発光部をなす素子を、光散乱剤を分散した封止材で封止してなる青色LEDであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
  7. 上記青色LEDの発光方向前方に、光散乱剤を分散した散光部材を備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
  8. 上記青色LEDの発光方向前方に、青色LEDから発光した青色光に配光角を与えるレンズを備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
  9. 上記アウターカバーが、断面円弧状の凸形状であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
  10. 上記アウターカバーが、表面に、凹凸形状のテクスチャを有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
  11. 更に、上記アウターカバーの外側にカラーフィルターを備えることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
  12. 上記カラーフィルターが、励起光である青色光の一部がアウターカバーに吸収されずに漏れ出して、色調が変わることを防止する、青色光を反射又は吸収する透光性カバーであることを特徴とする請求項11記載の車両用方向指示器。
  13. 上記カラーフィルターが、表面に、凹凸形状のテクスチャを有することを特徴とする請求項11又は12記載の車両用方向指示器。
  14. 車両外部に光を照射するように、車両外表面部に一体化して用いられることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項記載の車両用方向指示器。
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