JP6094241B2 - 端部部材の製造方法、及び感光体ドラムユニットの製造方法 - Google Patents
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Description
また、接着性を向上するに際し、複数の部材をチャンバーや槽に設置し、大量にバッチ処理することができるため、生産性にも優れている。
結晶性樹脂としては例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、メチルペンテン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエテルケトン、ポリテトラフロロテチレン、ナイロン等を挙げることができる。
この中でも成型加工性の観点からポリアセタール系樹脂を用いることが好ましい。
このようなポリアセタール系樹脂は、オキシメチレン基以外のユニットを含むポリアセタールコポリマーであってもよく、オキシメチレン基以外のユニットとしては、炭素数2〜6程度、好ましくは炭素数2〜4程度のオキシアルキレン単位(例えば、オキシエチレン基(−CH2CH2O−)、オキシプロピレン基、オキシテトラメチレン基など)を構成単位として含むポリアセタールコポリマーが好ましい。
上記ポリアセタールコポリマーは、二成分で構成されたコポリマー、三成分で構成されたターポリマー等の複数の成分で構成されていてもよい。ポリアセタールコポリマーは、一般にランダムコポリマーであるが、ブロックコポリマー、グラフトコポリマーなどであってもよい。
上記したポリアセタール系樹脂は、ホルムアルデヒドの環状オリゴマーであるトリオキサンやテトラオキサンとエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,3−ジオキソラン、1,4−ブタンジオールのホルマールなどの炭素数2〜6程度のオキシアルキレンユニットを有する環状エーテルとを共重合することにより製造できる。
その他、コア−シェル型、若しくはエラストマー等のゴム質重合体を配合することもできる。その具体例としては、メチルメタクリレート/ブタジエン/スチレン共重合体樹脂(MBS樹脂)、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)等のジエン系コアシェル型ゴム質重合体、アクリレート/スチレン/アクリロニトリル共重合体樹脂(ASA樹脂)、アクリレート/メチルメタクリレート共重合体樹脂等のアクリル系コアシェル型ゴム質重合体、シリコーン/アクリレート/メチルメタクリレート共重合体樹脂、シリコーン/アクリレート/アクリロニトリル/スチレン共重合体樹脂等のシリコーン系コアシェル型ゴム質重合体、エチレン/プロピレン共重合体(EPR)、エチレン/ブテン−1共重合体、エチレン/プロピレン/非共役ジエン共重合体(EPDM)、エチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/アクリル酸エチル共重合体(EEA)等のオレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン/エチレン/プロピレンブロック共重合体(SEP)、スチレン/イソプレン/スチレン共重合体(SIS)等のスチレン系熱可塑性エラストマー(TPE)、及びこれらの無水マレイン酸やグリシジルメタクリレート等による変性品、熱可塑性ポリエステル(TPEs)、熱可塑性ポリウレタン(TPU)、イソブテン/イソプレンゴム(IIR)、ポリイソプレン(IR)、天然ゴム(NR)、ブタジエン/アクリロニトリル共重合体(NBR)、ブタジエン/スチレン共重合体(SBR)等が挙げられる。これらは1種又は2種以上併用することができる。
端部部材17は円盤状である軸受部17aと、該軸受部17aの面から感光体ドラム11の内側に突出する嵌合部17b(図2(a)に透視して破線で示している。)と、を備えている。そして端部部材17では、感光体ドラム11の円筒内側に嵌合される嵌合部17bと、感光体ドラム11の一端面を覆うように配置される軸受部17aとが同軸に形成されている。ここで軸受部17aは、感光体ドラム11の端面を覆う円板状であるとともに、軸を受ける不図示の部位を具備する。また、端部部材17には、不図示の導電性材料からなるアース板が配置され、これにより感光体ドラム11と画像形成装置本体とを電気的に接続させている。本形態では端部部材17にアース板を配置する例を説明したが、これに限らずアース板が端部部材12側に配置されてもよい。
用いられる接着剤はシアノアクリレート系、ポリウレタン系、アクリル樹脂系を用いることが好ましい。その中でも特に、周囲の水分によって急速に硬化するため硬化速度の速いシアノアクリレート系接着剤が好ましい。
無声放電によるオゾンの発生は空気中おいてコロナ放電を生じさせることにより、コロナ放電のエネルギーで空気中の酸素からオゾンを発生する方法である。
紫外線照射によるオゾンの発生は空気に紫外線を照射することにより、紫外線のエネルギーで空気中の酸素からオゾンを発生する方法である。
電気分解によるオゾンの発生は電解法ともよばれ、例えば陰極に黒鉛電極、陽極に白金電極を用いて希硫酸を電気分解することによりオゾンを発生させる。このときには陽極からオゾンが生成される。
電気分解によるオゾンの発生によれば、オゾンの発生とともに窒素酸化物(例えば無水硝酸(N2O5))が発生することがなく、オゾン処理工程で端部部材にオゾン処理をしたときに端部部材の変色を抑制することができる。
オゾン暴露による方法とは、気相法と呼ばれることもあり、オゾンが含まれた気体雰囲気中に端部部材を晒す(暴露)することにより処理をする方法である。これは例えばオゾンが含まれた空気雰囲気のチャンバー内に端部部材を晒すことによりおこなうことができる。オゾンの生成が無声放電や紫外線照射による場合には当該チャンバー内に端部部材を配置した状態で無声放電や紫外線照射をすればオゾン発生工程とオゾン処理工程とを同時に行うことができる。
オゾン水への浸漬による方法とは、液相法と呼ばれることもあり、所定のオゾン濃度を有する水であるオゾン水が貯留された槽に処理前の端部部材を浸漬することにより行われる。オゾン水の製造は上記オゾン発生工程により発生させたオゾンを用いて公知の方法で行うことができる。
例えば、数分から数十分という短い時間で効率よく処理することを考えた場合、十分な接着力を得るには、オゾンの濃度は1ppm以上が好ましく、より好ましくは10ppm以上である。また、その際の処理温度は20℃〜25℃の常温でも可能であるが、30℃以上が好ましく、より好ましくは40℃以上である。
現像ローラ2は、感光体ドラム11に現像剤を供給するローラである。そして、当該現像ローラ2により、感光体ドラム11に形成された静電潜像が現像される。なお現像ローラ2には、固定磁石が内蔵されている。
規制部材3は、上記した現像ローラ2の外周面に付着する現像剤の量を調整するとともに、現像剤自体に摩擦帯電電荷を付与する部材である。
転写手段4は、感光体ドラム11に形成された像を紙等の記録媒体に転写するためのローラである。
クリーニングブレード5は、感光体ドラム11の外周面に接触してその先端により転写後に残存した現像剤を除去するブレードである。
また、感光体ドラム11では、次の画像に備え、クリーニングブレード5が感光体ドラム11の外周面に接触してその先端により転写後に残存した現像剤を除去する。クリーニングブレード5により掻き取られた現像剤は公知のように排出される。
外径28.5mmのポリアセタール樹脂による端部部材(旭化成株式会社、LA543)を成形し、酸化処理を行った。嵌合部の表面にはいずれの溝及び粗面も設けておらず、嵌合部は平滑な円筒面である。
このようにしてオゾンを発生させたので、参考例5〜8では窒素酸化物が含まれていた。
実施例1〜4、参考例5〜8、及び比較例1、2にかかる端部部材の嵌合部にシアノアクリレート系接着剤を0.1g塗り、アルミニウム切削管による感光体ドラム用基体に挿入して接着した。その後、35℃湿度85%で24時間以上乾燥させた。今回は感光層は不要であることから感光層を設けることなく基体により試験をおこなった。
接着性を評価する試験としてトルク強度測定を行った。具体的には次の通りである。−20℃2時間と40℃2時間とを1サイクルとし、これを5サイクル繰り返すヒートサイクルで保持した後、トルク測定試験機(株式会社小野測器 TS−3600A)を用いて感光体ドラムユニットの耐トルク強度をそれぞれ4回測定してこれを平均した。それぞれの結果を表2に示す。
<変色の評価>
変色は目視により評価した。全く変色しない場合を「◎」、許容される範囲で変色があった場合を「○」、許容範囲を超えて変色があった場合を「△」、許容範囲を超えさらに激しく変色した場合を「×」で評価した。結果を表2に示す。
11 感光体ドラム
12 端部部材
13 筒状体
14 歯車部
15 接触壁
16 嵌合部
17 端部部材
Claims (6)
- 感光体ドラムの端部に装着され、結晶性樹脂を含む材料により成形される端部部材を製造する方法であって、
前記端部部材は、前記感光体ドラムの端部に嵌合される嵌合部を有し、
少なくとも前記嵌合部の外表面をオゾン処理する工程を有し、
前記オゾン処理が雰囲気中に窒素酸化物が実質的に含まれていないオゾン暴露である、
端部部材の製造方法。 - 感光体ドラムの端部に装着され、結晶性樹脂を含む材料により成形される端部部材を製造する方法であって、
前記端部部材は、前記感光体ドラムの端部に嵌合される嵌合部を有し、
少なくとも前記嵌合部の外表面をオゾン処理する工程を有し、
前記オゾン処理が窒素酸化物が実質的に含まれていないオゾン水への浸漬である、
端部部材の製造方法。 - 感光体ドラムの端部に装着され、結晶性樹脂を含む材料により成形される端部部材を製造する方法であって、
前記端部部材は、前記感光体ドラムの端部に嵌合される嵌合部を有し、
少なくとも前記嵌合部の外表面をオゾン処理する工程を有し、
前記オゾン処理に用いられるオゾンは電解法により生成される、
端部部材の製造方法。 - 前記結晶性樹脂はポリアセタールである、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の端部部材の製造方法。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の端部部材の製造方法により製造された前記端部部材の前記嵌合部を、アルミニウム又はアルミニウム合金による円筒形状の基体及び該基体の外周面に積層された感光層を備える感光体ドラムの内側に挿入し、前記嵌合部の外表面と前記感光体ドラムの円筒形状の内表面とを接着剤により接着する、感光体ドラムユニットの製造方法。
- 前記接着剤はシアノアクリレート系接着剤である、請求項5に記載の感光体ドラムユニットの製造方法。
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