JP6093572B6 - 塗膜転写具 - Google Patents

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Description

本発明は、塗膜転写具に関するものである。塗膜転写具は、基材テープ表面に形成している転写塗膜を被転写面に転写するものである。基材テープ表面に転写塗膜を形成しているものが感圧転写テープであり、それを塗膜転写具に装填している。感圧転写テープの基材テープ背面から塗膜転写具の転写ヘッドにて押圧して、基材テープ表面の転写塗膜を被転写面に転写する。特に本発明では、使用者の慣れなどによらずだれでも、感圧転写テープの転写塗膜を被転写面にうまく転写できる塗膜転写具に関するものである。
従来より塗膜転写具は、修正テープやテープのりなどの商品名で販売されている。修正テープでは、装填される感圧転写テープの転写塗膜が、誤字などを隠蔽して再筆記可能にするための修正塗膜である。テープのりでは、その転写塗膜が紙同士などを接着するための粘着塗膜である。
このように目的によって、転写塗膜の種類が異なっている。また、転写塗膜を形成している感圧転写テープを装填する塗膜転写具において、その構成は、次のようなものである。
感圧転写テープが繰出しリールから繰り出されて転写ヘッドを介して巻取りリールに巻き取られるように、繰出しリール、転写ヘッド、巻取りリール、および、感圧転写テープを塗膜転写具のケースに配置している。
繰出しリールは、転写前の感圧転写テープが巻かれている。転写ヘッドは、転写塗膜を被転写面に転写することができるように、ケースから突出して設けており、感圧転写テープの基材テープ背面から被転写面に押圧することができる。巻取りリールは、塗膜転写後の基材テープを巻き取れるようになっている。
繰出しリールと巻取りリールには連動機構があり、繰出しリールから巻取りリールまでテープがなめらかに動く。連動機構としては一般的に、ギアやOリングなどが利用される。連動機構により、転写ヘッドにて感圧転写テープの転写塗膜を被転写面に転写させながら塗膜転写具を動かすことで、繰出しリールから感圧転写テープが繰り出されて、巻取りリールに基材テープが巻かれるまで、自動に巻き取られるように(テープ自動巻取り式に)なっている。
これらが塗膜転写具のケースに設けられているので、塗膜転写具を使用者が持って使用することができる。塗膜転写具は、このような構成である。
ところで、このような塗膜転写具は、使用者の持ち方によって、うまく転写できたりできなかったりすることがある。そこで、だれでもうまく転写できるように、コンピュータ入力装置である「マウス」のような持ち方で使用することができるものが開発されている。例えば、特開2005−067153号公報、特開2008−290257号公報、特開2009−255330号公報、特開2010−036550号公報などがある。
特開2005−067153号公報 特開2008−290257号公報 特開2009−255330号公報 特開2010−036550号公報
しかしながら、これら「マウス」のような使い方ができる塗膜転写具は、転写ヘッド以外に転写具のどこかが被転写面に接する部分を有する。そのように接することで、「マウス」のような使い方ができ、安定して転写させていた。一方、従来の塗膜転写具は、転写ヘッドだけ被転写面に接して、把持して使用するものである。本発明が解決しようとする課題は、転写ヘッド以外は被転写面に接することなく、把持して使用することができ、だれでもうまく転写できるものを提供することである。
「マウス」のような持ち方をしない一般的な塗膜転写具においては、使用者それぞれで持ち方が違っており、バラバラであった。それが問題であった。そこで、使用者が必ずある一定の持ち方になるような仕組みを塗膜転写具に設けることにしたものである。
本発明は、感圧転写テープの転写塗膜を被転写面に転写する自動巻取り式の塗膜転写具において、ケース外面に沿ってスライドするように設けられた可動部が、ケース外面の定位置に付勢されており、その定位置からスライドさせた位置においてケースと可動部とに係止機構がなく、力を与えながら可動部をスライドさせたまま保持している状態にして塗膜を転写する塗膜転写具であって、可動部が転写ヘッドの保護カバーと連動しており、可動部をスライドさせると保護カバーが動いて転写可能となることを特徴とするものである。もしくは、可動部が転写ヘッドと連動しており、可動部をスライドさせると転写ヘッドがケース外へ出てきて転写可能となることを特徴とするものである。
このように、可動部をスライドさせてそのまま保持する必要があるものにしている。可動部をケース外面に沿って設けているために、塗膜転写具を片手で把持して可動部をスライドさせることは難しい。そこで使用者は、もう一方の手で塗膜転写具を押さえながら、可動部をスライドさせることになる。そして可動部をスライドさせた状態を保持したまま、塗膜転写具を押さえていたもう一方の手を離して、塗膜転写具を動かして、転写塗膜を被転写面に転写することになる。これによって、一定の持ち方になり、その状態で使用せざるを得ないものにしている。このように、わざと片手では簡単に使用できず、もう一方の手を使うことで、一定の持ち方になるようにさせているものである。
本発明により、転写ヘッド以外は被転写面に接することなく、把持して使用することができ、だれでもうまく転写できるものを提供することができるようになった。
転写不可の状態の塗膜転写具を示した説明図である。 転写可能な状態の塗膜転写具を示した説明図である。 実施例1における図1の内部を示した説明図である。 実施例1における図2の内部を示した説明図である。 図3のカートリッジの内部を示した説明図である。 図4のカートリッジの内部を示した説明図である。 実施例1のカートリッジを示した説明図である。 図7の反対面を示した説明図である。 実施例2における図1の内部を示した説明図である。 実施例2における図2の内部を示した説明図である。 実施例3における転写不可の状態を示した説明図である。 実施例3における図11の内部を示した説明図である。 実施例3における図2の内部を示した説明図である。
塗膜転写具としては、修正テープやテープのりなど、転写塗膜がどのようなものでも構わない。ここでは、塗膜転写具としてテープのりの場合で説明する。テープのりでは、感圧転写テープの転写塗膜は紙同士などを接着するための粘着塗膜である。また、ここでの塗膜転写具は、ケース内部にカートリッジを有したものであり、このカートリッジに、繰出しリール、転写ヘッド、巻取りリール、および、感圧転写テープなどを設けている。このようなカートリッジであるが、交換できないいわゆる使い切りタイプである。
感圧転写テープは、基材テープの両面に剥離処理を施し、基材テープ表面に透明な粘着層を形成して、粘着塗膜としたものである。剥離処理は、基材テープの面によって剥離力に違いを設ける方が好ましい。粘着塗膜を形成する基材テープ表面よりも、その反対の基材テープ背面をよく剥離する面とした方が好ましい。
実施例1と2は請求項1における可動部が転写ヘッドの保護カバーと連動しているものであり、実施例3は請求項2における可動部が転写ヘッドと連動しているものである。それらを図を用いて説明する。
塗膜転写具1におけるケース2に設けた可動部3と保護カバー4などの連動した動きを先に説明する。そして次に、その他の構成などを詳細に説明する。
図1は、転写不可の状態の塗膜転写具1を示した説明図である。請求項1における転写不可の状態である塗膜転写具1の外観を表している。図において塗膜転写具1は、図面垂直方向に厚みがある。ケース2外面に沿ってスライドするように設けられた可動部3が、ケース外面の定位置に付勢されており、可動部3に連動している保護カバー4が転写ヘッドを覆っていて、転写できない状態(転写不可の状態)である。
可動部3は、図面垂直方向の厚み部分であるところのケース2外面に沿ってスライドするように設けられている。図1における可動部3の位置が、ケース2外面において可動部3が付勢されている定位置である。図において見えている可動部3は、細長い形状で右上部分に左方向に凸部を有した形状である。細長い部分は、使用者の指を置く面を横から見ているため細長く見えている。凸部は、使用者の指がかかってスライドしやすいように設けた部分である。
図2は、転写可能な状態の塗膜転写具1を示した説明図である。請求項1における転写可能な状態である塗膜転写具1の外観を表している。ケース2外面に沿って可動部3をスライドさせており、それに連動して保護カバー4がケース2内へ動いて隠れて、転写ヘッド5が表れていて、転写できる状態(転写可能な状態)である。
この図2では、図1で見えていた保護カバー4はケース2内に入っていて、見えていない。ここで表れた転写ヘッド5はローラータイプである。ケース2から出てきた感圧転写テープ6が、このローラー7にて反転してケース2へ戻っている。このローラー7のローラー支軸8がヘッド側壁9に軸支されている。
可動部3をケース2外面に沿って設けているために、塗膜転写具1を片手で把持して可動部3をスライドさせることは難しい。図では使用者の指を描いていないが、図1の状態から図2の状態へ、塗膜転写具1を片手で把持して例えば親指で可動部3をスライドさせることは難しい。
そこで使用者は、もう一方の手で塗膜転写具1を押さえながら、例えばもう一方の手の人差し指と親指で塗膜転写具1を挟んで押さえながら、可動部3をスライドさせることになる。そして可動部3をスライドさせた状態を保持したまま、塗膜転写具1を押さえていたもう一方の手を離して、塗膜転写具1を動かして、転写塗膜を被転写面に転写することになる。
これによって、一定の持ち方になり、その状態で使用せざるを得ないものにしている。このように、わざと片手では簡単に使用できず、もう一方の手を使うことで、一定の持ち方になるようにさせているものである。なお図1と図2において、ケース2に表している網模様を施した円は、塗膜転写具1を押さえるもう一方の手の指がかかりやすいようにした部分である。
図3は、実施例1における図1の内部を示した説明図である。転写不可の状態における実施例1の塗膜転写具1であり、ケース2などを透明にして内部を表している。また図4は、実施例1における図2の内部を示した説明図である。転写可能な状態における実施例1の塗膜転写具1であり、ケース2などを透明にして、図3と同様に内部を表している。
説明のために主要部材だけを表している。そのため、その他の部分は適宜省略しており、実物にはあるがこの図にはない部分もある。例えば、不透明で表しているカートリッジ10をケース2に固定している部分やケース2内部でうまくスライドさせるための部分などは省略している。
転写不可の状態である図1の内部を示した図3の状態から、可動部3をケース2外面に沿ってスライドさせると、それに連動して保護カバー4がケース2内へ動いて隠れ、転写ヘッド5が表れる。その表れた状態であるのが図4であり、転写可能な状態である実施例1における図2の内部を示している。
転写ヘッド5を覆っている保護カバー4は四角筒形である。図では、その四角筒形の側面のひとつが見えており、四角形で表している。その端に接続部11がつながっている。保護カバー4の四角筒形の内側を貫いて、カートリッジ10が固定されている。巻取りリール12の一部が、不透明で表したカートリッジ10の平板13から出ており、図では見えている。
可動部3がスライドすると、可動部3に接続している接続部11が動いて、さらに接続部11がつながっている保護カバー4がスライドして動いて、保護カバー4がケース2内へ動いて隠れるように配置されている。転写ヘッド5はカートリッジ10からも突出して設けられており、それがケース2からも突出している。カートリッジ10がケース2に固定されているので、保護カバー4がケース2内へ動いて隠れると、転写ヘッド5が表れて、転写可能となる。
接続部11は、図では左に湾曲した形状のものである。図面垂直方向のケース2の厚み中央付近で、ケース2に開口部14があり、そこを通って可動部3と接続部11が接続されている部分がある。そこからケース2内部の接続部11は、図面手前と奥側とに分かれ、左に湾曲した形状の先が保護カバー4の端と、図面手前だけでなく図面奥側でもつながっている。図面奥側のは見えていない。
ケース2に開いている開口部14は、可動部3がスライドしているどの位置においても、可動部3によって外観から隠されるように構成しているので、外観からケース2に開口部14があることはわからない。
ここで可動部3は、トーションばね15によってケース2外面の定位置に付勢されている。トーションばね15は、円筒形のばね支軸16を介して、トーションばね15の一方がケース2に設けたばね保持部17で挟まれて保持され、もう一方が保護カバー4の付勢用突起18に接するように、ケース2に設置されている。
付勢用突起18は、図で見えている保護カバー4の側面から図面手前に向けて円柱凸状に設けている。図では保護カバー4の側面上に円形で表している。これにより、保護カバー4をケース2外方向へ付勢することになる。そして同時に、保護カバー4に接続されている接続部11を介して、可動部3をケース2外面の定位置に付勢することになる。なおここでは、トーションばね15はひとつであり、付勢用突起18もひとつである。
ケース2と可動部3とに係止機構はない。そのため、力を与えたまま可動部3を保持していなければ、可動部3と連動している保護カバー4がケース2外へ出てきてしまい、転写不可の状態になってしまうものにしている。可動部3から指を離すと、必ず使用できない状態になる。使用者がこの可動部3のスライドを続けなければならず、そして同時に、転写させるために塗膜転写具1を動かさなければならない。これがさらに、塗膜転写具1を片手で把持して可動部3をスライドさせることを難しくしている。これらのような効果がある。
次に実施例1の塗膜転写具1におけるその他の構成などを詳細に説明する。
図5は、図3のカートリッジ10の内部を示した説明図である。図6は同じく、図4のカートリッジ10の内部を示した説明図である。図3や図4で不透明にしていたカートリッジ10の平板13を透明にして、内部に設けたものを見えるようにした図である。
カートリッジ10の内部には、繰出しリール19から繰り出された感圧転写テープ6が円柱形の繰出しテープガイド20を介して転写ヘッド5の方へ導かれており、転写ヘッド5から戻ってきた感圧転写テープ6が巻取りリール12に巻き取られているのが見えている。
図5では、保護カバー4によって転写ヘッド5が隠れているが、図6では、可動部3がスライドしたままの状態であるので保護カバー4がケース2内に収納されており、転写ヘッド5が見えている。図6では、転写ヘッド5のヘッド側壁9も透明にして表している。
図7は、実施例1のカートリッジ10を示した説明図である。図面手前と図面奥側に2つの平板13があり、その間に繰出しリール19や巻取りリール12などをはさんで設置しているものである。図5や図6と同様に、平板13やヘッド側壁9を透明にして内部を表している。
転写ヘッド5は、平板13からも突出して配置している。この突出した部分が、可動部3をスライドさせた時に保護カバー4がケース2内に収納されて、表れるようになっている。これにより、転写ヘッド5にて転写塗膜を転写することができる。
カートリッジ10において、感圧転写テープ6が繰出しリール19から繰り出されて転写ヘッド5を介して巻取りリール12に巻き取られている。感圧転写テープ6の転写塗膜が、転写ヘッド5にて被転写面に転写されると、感圧転写テープ6の基材テープだけが巻取りリール12に巻き取られることになる。
繰出しリール19は、円筒形の繰出しリール支軸21に回転可能にはまっている。繰出しリール19には、感圧転写テープ6が巻かれているコア22がある。そのコア22が、接続中間部23を介して、図面奥側にある繰出しリール19側面の繰出しギア24と接続している。接続中間部23は、その繰出しリール19側面の繰出しギア24と一体ものであり、図では同じ模様を施している。そして、接続中間部23の中心円が、円筒形の繰出しリール支軸21に回転可能にはまっているものである。
接続中間部23の中心円から外側へ設けている「くの字」形状の4箇所が、外側方向へ押しながらコア22の内周面に接している。転写していてテープが動いているどこかの間でタイミングが合わなくなり、何かしらの強い力で感圧転写テープ6が引っ張られることがあると、この4箇所ですべるようになっている。これにより、余計な引出しによるたるみやテープの破断などの不具合を防ぐことができるものである。
繰出しリール19から繰り出された感圧転写テープ6は、円柱形の繰出しテープガイド20を介して、転写ヘッド5へ導かれている。
転写ヘッド5は、ローラータイプのものである。そのローラー7に感圧転写テープ6が巻かれて転写可能になっている。そこで感圧転写テープ6の基材テープ背面から押圧して、感圧転写テープ6の転写塗膜が被転写面に転写することができるものである。また、このローラー7にて、感圧転写テープ6が反転して戻っている。
ローラー7のローラー支軸8が転写ヘッド5のヘッド側壁9に軸支されている。ヘッド側壁9はおおよそ三角形状で図面手前と図面奥側とに2つあり、ローラー7をはさんで回転可能にローラー支軸8を軸支している。
2つのヘッド側壁9と固定接続されている主軸が、2つの平板13の間に伸びており、円柱形の転写ヘッド支軸25にて転写ヘッド5は保持されている。図ではこれらも透明で表しており、同じ模様を施している。なお、その他にも、転写ヘッド5の動きを規制するガイド部は適宜設ければよいが、図では省略している。
転写された後の感圧転写テープ6の基材テープは、ローラー7にて反転していて、巻取りリール12に巻き取られている。
巻取りリール12は、円筒形の巻取りリール支軸26に回転可能にはまっている。巻取りリール12には、図面手前のリール側面に波形溝リール側面27があり、そのリール側面に波形溝28がある。そして、そこから中心に向かって4本の短いスポークを介した巻取りリール12の中心円が、円筒形の巻取りリール支軸26に回転可能にはまっているものである。
波形溝28は、図面垂直方向の手前に立ち上がる垂直面とそこから斜めに下がる斜面からなる三角波形状であり、円形扇のように形成している。この波形溝28は、テープがたるんだりしたときに、直すために利用する溝である。図では、その波形溝28の垂直面を外円周へ向かう直線で表している。
カートリッジ10において、円筒形の繰出しリール支軸21、円柱形の繰出しテープガイド20、円柱形の転写ヘッド支軸25、円筒形の巻取りリール支軸26、および、平板接続部29は、図面手前と図面奥側にある2つの平板13とに渡って設けられている。そのため、これらは塗膜転写具1の図面垂直方向の厚み中央付近で断面となる部分であるので、図において斜線を施して表している。
図8は、図7の反対面を示した説明図である。見えている部分が違うだけで、カートリッジ10の構成などは図7と同じである。図7と同様に、平板13やヘッド側壁9を透明にして内部を表している。以下、図8における主要な部分を説明する。
繰出しリール19は、円筒形の繰出しリール支軸21に回転可能にはまっている。繰出しリール19には、図面手前のリール側面に、繰出しギア24、2つの爪部30、および、感圧転写テープ6の残量を確認することができる2つの扇窓31がある。その側面の中心付近では4本の短いスポークで接続している接続中間部23の中心円がある。これらは一体ものであり、図では同じ模様を施しているが、2つの爪部30だけはわかりにくいので、模様を施していない。そして、接続中間部23の中心円が、円筒形の繰出しリール支軸21に回転可能にはまっているものである。スポークによる隙間から、接続中間部23から外側へ設けている「くの字」形状の4箇所が見えている。
巻取りリール12は、円筒形の巻取りリール支軸26に回転可能にはまっている。巻取りリール12には、図面手前のリール側面に円形側面32があり、その側面に円形側面32の径よりも小さな巻取りギア33がある。そして、巻取りリール12の中心円が、円筒形の巻取りリール支軸26に回転可能にはまっているものである。
感圧転写テープ6を繰出しリール19から巻取りリール12までなめらかに動かすための連動機構として、ここではギアを利用している。繰出しリール19の繰出しギア24と巻取りリール12の巻取りギア33とを歯合させている。これにより、繰出しリール19と巻取りリール12とが連動する。
また、これらギア比とリール径比を調整して、たるむことなく感圧転写テープ6をなめらかに動かすようにしている。加えて、逆転防止機構によって一方向に回転させており、転写ヘッドにて転写塗膜を転写しながら自動的にテープを巻き取ることができるようにしている。テープは、波形溝リール側面27と円形側面32との間に巻き取られている。
逆転防止機構は、一般的な塗膜転写具に設けられているものと同じで、いわゆるラチェットのような構造のものである。繰出しリール19の2つの爪部30と、透明にして内部を表しているので図示していないが、平板13内面に設けている円形扇形の凹凸溝とによって、逆転防止になるようにしている。
実施例2は、可動部3をケース外面の定位置に付勢している手段が異なるものであり、トーションばねではなくコイルばねを使用しているものである。その他の構造は、実施例1と同じであり、実施例2における塗膜転写具1の外観も図1や図2と同じである。そのため、可動部3に連動している保護カバー4などの外観上の動きは実施例1と同じである。
図9は、実施例2における図1の内部を示した説明図である。転写不可の状態における実施例2の塗膜転写具1であり、ケース2などを透明にして内部を表している。また図10は、実施例2における図2の内部を示した説明図である。転写可能な状態における実施例2の塗膜転写具1であり、ケース2などを透明にして、図9と同様に内部を表している。
転写不可の状態である図1の内部を示した図9の状態から、可動部3をケース2外面に沿ってスライドさせると、それに連動して保護カバー4がケース2内へ動いて隠れて、転写ヘッド5が表れる。その表れた状態であるのが図10であり、転写可能な状態である実施例2における図2の内部を示している。
実施例2における可動部3、保護カバー4、および、接続部11の構成や動きなどは、実施例1と同じである。
ここで可動部3は、コイルばねによってケース2外面の定位置に付勢されている。コイルばねは、ばね部34の内部に設置されている。ばね部34は、その両端となる図面の右上と左下において、ばね部保持部35につながって固定されており、その2つのばね部保持部35はそれぞれ、図面手前と奥側のケース2内面に接続されて固定されている。
ばね部34の内部に設置されたコイルばねの力が、ばね付勢用突起36に伝達されている。ばね付勢用突起36は、ばね部34に設けた細長い突起窓37より外側へ突出させて円柱凸状に設けている。突起窓37より見えるべきばね部34の内部の構造、例えばコイルばねの一部などは、省略している。
円柱凸状のばね付勢用突起36が接続部11に接して付勢しており、同時に可動部3と保護カバー4を付勢しているものである。図面裏側でも同じように、ばね部34に設けた細長い突起窓37があり、そこより外側へ突出させた円柱凸状のばね付勢用突起36が、図面奥側で見えていない接続部11に接して付勢している。なおここでは、コイルばねはひとつであり、ばね付勢用突起36はふたつである。
ケース2と可動部3とに係止機構はない。そのため、実施例2においても実施例1で説明した効果は同様である。
また、実施例2の塗膜転写具1におけるその他の構成など、例えばカートリッジの構成や内部の動きなども、実施例1と同じである。
図11は、実施例3における転写不可の状態の塗膜転写具1を示した説明図である。請求項2における転写不可の状態である塗膜転写具1の外観を表している。図において塗膜転写具1は、図面垂直方向に厚みがある。ケース2外面に沿ってスライドするように設けられた可動部3が、ケース外面の定位置に付勢されており、可動部3に連動している転写ヘッド5がケース2内部に収納されていて、転写できない状態(転写不可の状態)である。
図11において、同じ転写不可の状態である図1との外観上の違いは、保護カバーの部分だけである。図11には保護カバーはなく、転写ヘッド5がケース2内部に収納されている。可動部3は、実施例1と同じである。
図2はまた、実施例3における転写可能な状態の塗膜転写具1を示した説明図である。請求項2における転写可能な状態である塗膜転写具1の外観を表している。実施例3における図2は、ケース2外面に沿って可動部3をスライドさせており、それに連動して転写ヘッド5がケース2内から出てきて表れていて、転写できる状態(転写可能な状態)である。
この場合でも実施例1と同様に、塗膜転写具1を片手で把持して可動部3をスライドさせることは難しい。そこで使用者は、もう一方の手で塗膜転写具1を押さえながら、例えばもう一方の手の人差し指と親指で塗膜転写具1を挟んで押さえながら、可動部3をスライドさせることになる。そして可動部3をスライドさせた状態を保持したまま、塗膜転写具1を押さえていたもう一方の手を離して、塗膜転写具1を動かして、転写塗膜を被転写面に転写することになる。
これによって、一定の持ち方になり、その状態で使用せざるを得ないものにしている。このように、わざと片手では簡単に使用できず、もう一方の手を使うことで、一定の持ち方になるようにさせているものである。なお図11においても、ケース2に表している網模様を施した円は、塗膜転写具1を押さえるもう一方の手の指がかかりやすいようにした部分である。
図12は、実施例3における図11の内部を示した説明図である。転写不可の状態における実施例3の塗膜転写具1であり、ケース2などを透明にして内部を表している。また図13は、実施例3における図2の内部を示した説明図である。転写可能な状態における実施例3の塗膜転写具1であり、ケース2などを透明にして、図12と同様に内部を表している。
説明のために主要部材だけを表している。そのため、その他の部分は適宜省略しており、実物にはあるがこの図にはない部分もある。例えば、不透明で表しているカートリッジ10をケース2内部でうまくスライドさせるための部分などは省略している。
転写不可の状態である図11の内部を示した図12の状態から、可動部3をケース2外面に沿ってスライドさせると、それに連動して転写ヘッド5がケース2外へ動いて表れる。その表れた状態であるのが図13であり、転写可能な状態である実施例3における図2の内部を示している。
可動部3がスライドすると、図面垂直方向のケース2の厚み中央付近にある開口部14を通って可動部3と接続している可動部ラック38もスライドする。可動部ラック38はピニオン39と係合しており、可動部ラック38がスライドすることで、ピニオン39は回転することになる。
ピニオン39は、ケース2に固定されている円筒形の回転軸40を中心にして回動可能となっている。ピニオン39はまたカートリッジに設けられたカートリッジラック41とも係合しており、ピニオン39が回転することで、カートリッジラック41を有するカートリッジ10がスライドすることになる。
ここで可動部3は、トーションばね15の力が伝わることによってケース2外面の定位置に付勢されている。トーションばね15は、円筒形のばね支軸16を介して、トーションばね15の一方がケース2に設けたばね保持部17で挟まれて保持され、もう一方がカートリッジ10の付勢用突起18に接するように、ケース2に設置されている。
付勢用突起18は、図で見えているカートリッジ10の平板13から図面手前に向けて円柱凸状に設けている。図ではカートリッジ10の平板13上に円形で表している。これにより、カートリッジ10をケース2内方向へ付勢することになる。そして同時に、ピニオン39を介して、トーションばね15の力の向きとは逆向きに力が伝わり、可動部3をケース2外面の定位置に付勢することになる。なおここでは、トーションばね15はひとつであり、付勢用突起18もひとつである。
ケース2と可動部3とに係止機構はない。そのため、実施例3においても実施例1で説明した効果は同様である。
また、実施例3の塗膜転写具1におけるその他の構成など、例えばカートリッジの構成や内部の動きなども、ラックとピニオン機構やトーションばね15やカートリッジ10がスライドすることなどを除いて、実施例1と同様である。
1 塗膜転写具
2 ケース
3 可動部
4 保護カバー
5 転写ヘッド
6 感圧転写テープ
7 ローラー
8 ローラー支軸
9 ヘッド側壁
10 カートリッジ
11 接続部
12 巻取りリール
13 平板
14 開口部
15 トーションばね
16 ばね支軸
17 ばね保持部
18 付勢用突起
19 繰出しリール
20 繰出しテープガイド
21 繰出しリール支軸
22 コア
23 接続中間部
24 繰出しギア
25 転写ヘッド支軸
26 巻取りリール支軸
27 波形溝リール側面
28 波形溝
29 平板接続部
30 爪部
31 扇窓
32 円形側面
33 巻取りギア
34 ばね部
35 ばね部保持部
36 ばね付勢用突起
37 突起窓
38 可動部ラック
39 ピニオン
40 回転軸
41 カートリッジラック

Claims (2)

  1. 転写塗膜を基材テープ表面に形成している感圧転写テープが、繰出しリールから繰り出されて転写ヘッドを介して巻取りリールに巻かれるように、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共にケースに配置されており、ケースから突設した転写ヘッドにて感圧転写テープの転写塗膜を被転写面に転写する自動巻取り式の塗膜転写具において、
    ケース外面に沿ってスライドするように設けられた可動部が、ケース外面の定位置に付勢されており、その定位置からスライドさせた位置においてケースと可動部とに係止機構がなく、力を与えながら可動部をスライドさせたまま保持している状態にして塗膜を転写する塗膜転写具であって、
    可動部が転写ヘッドの保護カバーと連動しており、可動部をスライドさせると保護カバーが動いて転写可能となることを特徴とする塗膜転写具。
  2. 転写塗膜を基材テープ表面に形成している感圧転写テープが、繰出しリールから繰り出されて転写ヘッドを介して巻取りリールに巻かれるように、繰出しリールと巻取りリールの連動機構と共にケースに配置されており、ケースから突設した転写ヘッドにて感圧転写テープの転写塗膜を被転写面に転写する自動巻取り式の塗膜転写具において、
    ケース外面に沿ってスライドするように設けられた可動部が、ケース外面の定位置に付勢されており、その定位置からスライドさせた位置においてケースと可動部とに係止機構がなく、力を与えながら可動部をスライドさせたまま保持している状態にして塗膜を転写する塗膜転写具であって、
    可動部が転写ヘッドと連動しており、可動部をスライドさせると転写ヘッドがケース外へ出てきて転写可能となることを特徴とする塗膜転写具。
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