以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の遊技機の一実施形態に係るパチンコ遊技機1について説明する。
[パチンコ遊技機1の概略構成例]
まず、図1及び図2を参照しつつ、パチンコ遊技機1の概略構成について説明する。ここで、図1は、パチンコ遊技機1の概略正面図である。図2は、パチンコ遊技機1の一部を示す概略平面図である。パチンコ遊技機1は、本実施形態では、1種2種混合タイプと呼ばれるパチンコ遊技機である。図1に示されるように、パチンコ遊技機1は、入賞や判定に関する役物等が設けられた遊技盤2と、遊技盤2を囲む枠部材3とを備えている。枠部材3は、遊技盤2と所定の間隔を隔てて平行配置された透明なガラス板を支持しており、このガラス板と遊技盤2とによって、遊技球が流下可能な遊技領域10が形成されている。
遊技者がハンドル20を握ってレバー21を時計方向に回転させると、上皿28に溜められた遊技球が発射装置(不図示)へと案内され、ハンドル20の回転角度に応じた打球力で遊技領域10へと発射される。この遊技領域10には、不図示の遊技クギや風車等が設けられており、発射された遊技球は、遊技領域10における上部位置へと案内され、遊技クギや風車等に接触することでその移動方向を変化させながら遊技盤2に沿って落下する。なお、遊技球の発射は、遊技者が停止ボタン22を操作することによって一時的に停止される。
上皿28は、発射装置へ供給される遊技球及び賞球をためるものである。この上皿28の下方には、賞球を溜める下皿29が設けられている。この下皿29と近接配置された取り出しボタン23を遊技者が操作すると、下皿29の下面の一部が開口されて、下皿29に溜まった遊技球が下皿29の下方に配置された不図示の箱に落下する。
遊技者がハンドル20を小さい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「左打ち」を行うと、遊技球が相対的に弱い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印31に例示されるように遊技領域10における左側領域を流下する。一方、遊技者がハンドル20を大きい回転角で回転させた状態を維持するいわゆる「右打ち」を行うと、遊技球が相対的に強い打球力で打ち出される。この場合、遊技球は、矢印32に例示されるように遊技領域10における右側領域を流下する。
左打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、第1始動口11、第2始動口12、2つの普通入賞口14、及び電動チューリップ17が設けられている。また、右打ちされた遊技球の通過経路には、入賞や判定に関する役物として、上記第2始動口12、大入賞口13、2つの普通入賞口14、ゲート16、上記電動チューリップ17、特定入賞口19、及び羽根部材90が設けられている。
遊技領域10に打ち出された遊技球は、遊技盤2に沿って流下する過程で、第1始動口11、第2始動口12、大入賞口13、及び普通入賞口14のいずれかに入球して入賞する。これにより、入賞した箇所に応じた所定数の賞球が上皿28に払い出される。なお、入賞しなかった遊技球は、排出口18を介して遊技領域10から排出される。
第1の入賞領域としての第1始動口11は、常時開放されている始動口であり、第2の入賞領域としての第2始動口12は、普通電動役物としての電動チューリップ17が作動しているときだけ開放される始動口である。パチンコ遊技機1では、遊技球が第1始動口11を通過して入賞した場合、又は遊技球が第2始動口12を通過して入賞した場合、遊技者にとって有利な大当たり遊技(特別遊技)を実行するか否かが判定され、その判定結果が後述する表示器4に表示される。
なお、以下の説明では、第1始動口11への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第1特別図柄判定」と呼び、第2始動口12への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「第2特別図柄判定」と呼び、これらの判定を総称して「特別図柄判定」と呼ぶものとする。
大入賞口13は、特別図柄判定の結果に応じて開放される特別入賞領域である。この大入賞口13の開口部には、大入賞口13を開閉するプレートが設けられている。大入賞口13は、通常はこのプレートによって閉塞されている。これに対して、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であることを示す所定の大当たり図柄が表示器4に停止表示された場合、すなわち1種大当たりが発生した場合、上記プレートを作動させて大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。このため、遊技者は、大当たり遊技中に右打ちを行うことで、大当たり遊技が行われていないときに比べてより多くの賞球を得ることができる。なお、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す所定の小当たり図柄が表示器4に停止表示されると、後述する羽根部材90を作動させて特定入賞口19を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技中には、V入賞口92(図4参照)が一時的に開放され、この間にV入賞口92に遊技球が入賞することで2種大当たりが発生する。大入賞口13は、このように2種大当たりが発生した場合にも開放される。
電動チューリップ17は、第2始動口12に近接配置されており、一対の羽根部材を有している。この電動チューリップ17は、一対の羽根部材が第2始動口12を閉塞する閉姿勢(図1参照)と、第2始動口12を開放する開姿勢(不図示)とに姿勢変化可能に構成されている。
第2始動口12は、図1に示されるように、通常は電動チューリップ17によって閉塞されている。これに対して、遊技球がゲート16を通過すると、賞球の払い出しは行われないものの、第2始動口12を開放するか否かが判定される。ここで、第2始動口12を開放すると判定された場合、電動チューリップ17の一対の羽根部材が規定時間開姿勢を維持した後に閉姿勢に戻る動作が規定回数行われる。このように、第2始動口12は、電動チューリップ17が作動していないときには遊技球が入賞し難い状態であるのに対して、電動チューリップ17が作動することによって遊技球が入賞し易い状態となる。なお、以下の説明では、ゲート16への遊技球の入賞を条件として実行される判定を「普通図柄判定」と呼ぶものとする。
普通入賞口14は、第1始動口11と同様に常時開放されており、遊技球の入賞によって所定個数の賞球が払い出される入賞口である。なお、第1始動口11等とは異なり、普通入賞口14に遊技球が入賞しても判定が行われることはない。
後述するメイン液晶表示装置5の前面側には、特別図柄判定の結果に応じて一時的に開放される特定領域9が設けられている。この特定領域9については、図4に基づいて後に詳述する。
[表示器4の構成例]
図3は、図1における表示器4の拡大図である。表示器4は、主に特別図柄判定や普通図柄判定に関する情報を表示するものであり、図3に示されるように、第1特別図柄表示器41、第2特別図柄表示器42、第1特別図柄保留表示器43、普通図柄表示器45、普通図柄保留表示器46、及び遊技状態表示器47を有して構成されている。
第1特別図柄表示器41は、第1特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第1特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第1特別図柄判定の判定結果を報知する。この第1特別図柄表示器41には、第1特別図柄判定の結果が「大当たり」(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、又は第1特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
第2特別図柄表示器42は、第2特別図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから第2特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって第2特別図柄判定の判定結果を報知する。この第2特別図柄表示器42には、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」(1種大当たり)であることを示す大当たり図柄、第2特別図柄判定の結果が小当たりであることを示す小当たり図柄、又は第2特別図柄判定の結果がハズレであることを示すハズレ図柄が停止表示される。
ところで、特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や大当たり遊技中、後述する小当たり遊技中に第1始動口11に新たに遊技球が入賞した場合、この入賞を契機とする第1特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行することができない。そこで、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1始動口11に遊技球が入賞しても即座に第1特別図柄判定を実行できない場合に、第1特別図柄判定の権利が保留されるように構成されている。第1特別図柄保留表示器43は、このようにして保留された第1特別図柄判定の保留数を表示する。
なお、パチンコ遊技機1では、第2始動口12に遊技球が入賞しても第2特別図柄判定及び図柄の変動表示を即座に実行できない場合、すなわち特別図柄判定に係る図柄の変動表示中や大当たり遊技中、小当たり遊技中に第2始動口12に新たに遊技球が入賞した場合には、第2特別図柄判定は実行されず、また、第2特別図柄判定の権利が保留されることもない。このため、表示器4には、第2特別図柄判定の保留数を表示する表示器は設けられていない。
普通図柄表示器45は、普通図柄判定が行われると、図柄を変動表示してから普通図柄判定の判定結果を示す判定図柄を停止表示することによって普通図柄判定の判定結果を報知する。なお、例えば普通図柄表示器45における図柄の変動表示中など、遊技球がゲート16を通過しても普通図柄判定及び普通図柄判定に係る図柄の変動表示を即座に実行できない場合には、普通図柄判定の権利が保留される。普通図柄保留表示器46は、このようして保留された普通図柄判定の保留数を表示する。遊技状態表示器47は、パチンコ遊技機1の電源投入時点における遊技状態を表示する。パチンコ遊技機1の遊技状態については、図5に基づいて後に詳述する。
なお、以下の説明では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に表示される図柄を「特別図柄」と呼び、普通図柄表示器45に表示される図柄を「普通図柄」と呼ぶものとする。
[特定領域9の構成例]
図4は、特定領域9の内部構造を示す模式図である。図4における鉛直方向34及び幅方向35は、図1における鉛直方向34及び幅方向35と対応している。特定領域9は、小当たりが発生することによって遊技球が進入可能に開放される領域であり、その入口である特定入賞口19には、特定入賞口19を開閉する羽根部材90が設けられている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の結果が「大当たり」であることを示す大当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、1種大当たりとなって大当たり遊技が実行される。この大当たり遊技は、所定条件(例えば大入賞口13への9個の遊技球の入賞、又は大入賞口13が開放されてから29秒が経過)を満たすまで大入賞口13を開放した状態を維持した後に大入賞口13を閉塞する長開放ラウンド遊技を規定回数実行するものである。なお、大当たり遊技として、遊技球が入球困難に大入賞口13を短開放する短開放ラウンド遊技が規定回数実行される場合もある。
一方、第2特別図柄表示器42に第2特別図柄判定の結果が「小当たり」であることを示す小当たり図柄が判定図柄として停止表示されると、羽根部材90を作動させて特定領域9を開放する小当たり遊技が実行される。この小当たり遊技では、特定領域9を開放してから所定時間(例えば3.2秒)が経過するまで特定領域9を開放した状態を維持した後に特定領域9を閉塞する羽根部材90の動作が規定回数(例えば1回)実行される。このように、小当たりが発生することで、特定領域9への遊技球の進入が可能になる。
図4に示されるように、特定領域9には、案内部材91、V入賞口92、ハズレ入賞口93、及びスライド部材94が設けられている。案内部材91は、特定入賞口19から特定領域9に進入した遊技球をV入賞口92又はハズレ入賞口93へと案内するものである。V入賞口92又はハズレ入賞口93に遊技球が入賞した場合、所定数の賞球が払い出される。ハズレ入賞口93が常時開放されているのに対して、V入賞口92は、通常はスライド部材94によって閉塞されており、特定入賞口19が開放された後の所定期間だけ開放される。具体的には、本実施形態では、特定入賞口19が開放されてから例えば0.5秒後にスライド部材94がスライドしてV入賞口92が開放され、V入賞口92の開放から0.2秒が経過するとスライド部材94が図4に示される元の位置に戻ってV入賞口92が閉塞される。そして、このV入賞口92の開放期間にV入賞口92に遊技球が入賞(V入賞)することで2種大当たりが発生し、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が実行される。なお、V入賞口92の開放期間中に遊技球がV入賞口92に入賞しなかった場合、小当たり遊技に続く大当たり遊技は行われない。
なお、本実施形態では、V入賞口92がスライド部材94によって開閉される場合について説明するが、パチンコ遊技機1の奥行方向を軸方向として回動する羽根部材によってV入賞口92を開閉するようにしてもよい。また、1回の小当たり遊技中の羽根部材90の動作パターン(特定入賞口19を開放する時間及び回数)等も適宜変更可能である。
[特別図柄判定の判定結果と遊技状態の変化の説明]
次に、図5を参照しつつ、パチンコ遊技機1の遊技状態について説明する。ここで、図5は、大当たりと遊技状態について説明するための説明図である。図5に示されるように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、「通常遊技状態」、「時短遊技状態」、又は「大当たり遊技状態」にて遊技が制御される。
「通常遊技状態」は、いわゆる電チューサポート機能が付与されない通常の遊技状態である。「通常遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に低い割合(例えば1/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に長い時間(例えば25秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に短い時間(例えば0.1秒×1回)に設定される遊技状態である。
「時短遊技状態」は、電チューサポート機能が付与される遊技状態である。「時短遊技状態」は、具体的には、第2始動口12を開放すると普通図柄判定において判定される割合が相対的に高い割合(例えば12/12)に設定され、普通図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば2秒)に設定され、且つ第2始動口12を開放すると判定された場合の第2始動口12の開放時間が相対的に長い時間(例えば0.3秒×5回)に設定される遊技状態である。すなわち、「時短遊技状態」は、通常遊技状態に比べて、第2始動口12が開放状態に制御され易い遊技状態である。
「大当たり遊技状態」は、大入賞口13を開閉する大当たり遊技が行われる特別遊技状態である。「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」のときに大当たりになると「大当たり遊技状態」となって大当たり遊技が実行され、その後、「通常遊技状態」又は「時短遊技状態」で遊技が制御されることになる。
遊技盤2の盤面構成上、遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球は第1始動口11に入賞可能であるのに対して、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞することはない。また、「通常遊技状態」のときには第2始動口12は開放状態になり難い。このため、「通常遊技状態」のときに右打ちを行うメリットはない。このように、「通常遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の左側領域に打ち出した方が右側領域に打ち出すよりも「大当たり」を引き当て易い左側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って左打ちを行うことになる。
「通常遊技状態」のときに遊技者が左打ちを行って遊技領域10の左側領域に打ち出された遊技球が第1始動口11に入賞すると、第1特別図柄判定が行われ、第1特別図柄表示器41に特別図柄が変動表示された後にその第1特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第1特別図柄判定によって1種大当たりと判定された場合には第1特別図柄表示器41にその旨を示す大当たり図柄が停止表示され、大入賞口13を開放する大当たり遊技が実行される。すなわち、大当たり遊技状態へと移行する。そして、大当たり遊技が終了すると、遊技状態が「時短遊技状態」又は「通常遊技状態」に設定される。
遊技状態が「時短遊技状態」に移行すると、「通常遊技状態」のときに比べて第2始動口12が開放状態になり易くなる。第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われて、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。時短遊技状態のときには第2始動口12への遊技球の入賞が容易である上に、第2始動口12に遊技球が入賞することを条件として実行される第2特別図柄判定の判定結果の大半が小当たりとなる。このため、2種大当たりが発生し易い。すなわち、「時短遊技状態」は、遊技球を遊技領域10の右側領域に打ち出した方が左側領域に打ち出すよりも「大当たり」を引き当て易い右側有利状態であるため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示されるメッセージやスピーカ24から出力される音声ガイダンスに従って右打ちを行うことになる。
「時短遊技状態」のときに遊技者が右打ちを行って遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球がゲート16を通過すると、普通図柄判定が行われる。「時短遊技状態」のときに普通図柄判定が行われると、12/12という高い割合で第2始動口12を開放すると判定される。また、第2始動口12を開放すると判定された場合、第2始動口12の開放時間が「通常遊技状態」のときに比べて長いので、遊技領域10の右側領域に打ち出された遊技球は、第2始動口12に容易に入賞する。
「時短遊技状態」において、特別図柄が変動表示されておらず、且つ大当たり遊技中や小当たり遊技中ではないときに第2始動口12に遊技球が入賞すると、第2特別図柄判定が行われ、第2特別図柄表示器42に特別図柄が変動表示された後にその第2特別図柄判定の結果を示す判定図柄が停止表示される。ここで、第2特別図柄判定によって小当たりと判定された場合には第2特別図柄表示器42にその旨を示す小当たり図柄が停止表示され、特定領域9及びV入賞口92を一時的に開放する小当たり遊技が実行され、この小当たり遊技中に遊技球がV入賞口92に入賞することで2種大当たりとなって、当該小当たり遊技に続いて大当たり遊技が実行される。すなわち、大当たり遊技状態へと移行する。そして、このように小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞して大当たり遊技が行われた場合、この小当たり遊技のときに第2特別図柄表示器42に停止表示されていた小当たり図柄の種類に応じて、大当たり遊技終了時に遊技状態が時短遊技状態又は通常遊技状態に設定される。
一方、第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」(1種大当たり)である場合、小当たり遊技は実行されず、長開放ラウンド遊技が規定回数(例えば15回又は4回)行われる大当たり遊技が実行された後に、遊技状態が時短遊技状態に設定される。また、第2特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合には、小当たり遊技や大当たり遊技が行われることはなく、また、遊技状態を設定する処理が行われることもない。すなわち、遊技状態は変化しない。ただし、「時短遊技状態」において例えば100回の第2特別図柄判定(又は第1特別図柄判定)が行われても大当たりが発生しなかった場合には、遊技状態が「時短遊技状態」から「通常遊技状態」に戻されることになる。
通常遊技状態で遊技が制御されるときには、通常モード及びアンコールモードのうちのいずれかの演出モードで演出が行われる。ここで、アンコールモードは、時短遊技状態から通常遊技状態へと戻されてから特別図柄判定が所定回数(例えば20回)実行されるまで、或いは通常遊技状態において大当たりとなって大当たり遊技が行われたもののその後に時短遊技状態へは移行せずに通常遊技状態のまま特別図柄判定が所定回数実行されるまで継続する演出モードである。これに対して、通常モードは、アンコールモードで演出が制御される期間以外の期間において設定される演出モードである。この通常モードとアンコールモードとは、例えば背景画像や装飾図柄の変動態様、その他の予告演出の種類などが相異なる。
[パチンコ遊技機1の演出手段の構成例]
図1に示されるように、遊技盤2又は枠部材3には、各種の演出を行うものとして、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、ロゴ役物7、スピーカ24等が設けられている。
メイン液晶表示装置5は、演出画像を表示する画像表示装置であり、遊技者によって視認され易い位置に設けられている。メイン液晶表示装置5には、例えば、特別図柄判定の結果を報知する装飾図柄、予告演出などを行うキャラクタやアイテム、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像等の各種表示オブジェクトを含む演出画像が表示される。
サブ液晶表示装置6は、演出画像を表示する画像表示装置であり、メイン液晶表示装置5の上方に設けられている。サブ液晶表示装置6としては、メイン液晶表示装置5に比べて表示画面が小さいものが用いられ、主に、メイン液晶表示装置5で行われる演出に関連する演出を行うために使用される。
このように、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、メイン液晶表示装置5の表示画面と、サブ液晶表示装置6の表示画面との2つの表示画面を備えている。
なお、本実施形態では、メイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6が共に液晶表示装置によって構成されている場合について説明するが、これらの両方又はどちらか一方が例えばEL表示装置等の他の画像表示装置によって構成されてもよい。
ロゴ役物7は、サブ液晶表示装置6に対して可動に構成されており、サブ液晶表示装置6に遊技者の視線を誘導することを目的として、サブ液晶表示装置6において演出が行われるのに先立って振動するように動作する。このロゴ役物7の動作については、図9に基づいて後に詳述する。なお、以下の説明では、ロゴ役物7が振動するように動作することを「ロゴ揺れ」ともいう。
スピーカ24は、メイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6で行われる表示演出と同期するように楽曲や音声、効果音等を出力して音による演出を行う。
[パチンコ遊技機1の操作手段の構成例]
枠部材3には、遊技者が操作する操作手段として、演出ボタン26及び十字キー27が設けられている(図2参照)。演出ボタン26は、遊技者が押下することによって操作情報を入力するための押ボタンである。十字キー27は、上下左右のいずれかの方向を指示するためのものである。パチンコ遊技機1では、演出ボタン26又は十字キー27から入力された操作情報に応じた演出が行われる場合がある。
[フットライトユニット51の構造及び動作]
図6は、メイン液晶表示装置5の周辺部分の構成を示すパチンコ遊技機1の正面図である。遊技盤2の前面側には、各種演出媒体が設けられている領域と遊技領域10とを区画する透明枠部材50が設けられている。パチンコ遊技機1の奥行方向(図1における紙面に垂直な方向)において、この透明枠部材50とメイン液晶表示装置5との間には、フットライトユニット51が設けられている。
図7は、フットライトユニット51の構造及び動作について説明するための構造図である。フットライトユニット51は、図7に示されるように、第1フットライト511、第2フットライト512、第3フットライト513、及び第4フットライト514の計4つのフットライト型の可動役物を備えている。
フットライト511〜514は、それぞれ、内部に発光色を変更可能な発光素子(例えばカラーLED)が設けられており、また、一方の面に発光素子の光を透過する透過部材516が設けられていると共に、他方の面に発光素子の光のうちの特定の色(本実施形態では赤色又は緑色)の光のみを透過する2層のカラーフィルタ517が設けられている(図8参照)。これらのフットライト511〜514は、それぞれ、パチンコ遊技機1の幅方向35を軸方向として回転可能に軸支されている。図7では、フットライト511〜514の回転軸が二点鎖線518で示されている。
第1フットライト511にはギヤ521が固定され、第2フットライト512にはギヤ522が固定され、第3フットライト513にはギヤ523が固定され、第4フットライト514にはギヤ524が固定されている。これに対して、フットライト511〜514と、これらの駆動源であるステッピングモータ540との間には、幅方向35を軸方向として回転可能に軸支されているシャフト530が設けられている。このシャフト530には、ステッピングモータ540の駆動力をフットライト511〜514のそれぞれに伝達する4つのギヤ531〜534が固定されている。
ステッピングモータ540の回転軸には、ギヤ541が固定されている。ギヤ541は、シャフト530のギヤ531と噛み合わされている。このギヤ531とギヤ521との間には、ギヤ542〜544の3つのギヤが設けられており、これらのギヤは、駆動伝達可能に互いに噛み合わされている。また、ギヤ532とギヤ522との間には、ギヤ545,546の2つのギヤが設けられており、これらのギヤは、駆動伝達可能に互いに噛み合わされている。ギヤ533とギヤ523との間には、ギヤ553,554の2つのギヤが設けられており、これらのギヤは、駆動伝達可能に互いに噛み合わされている。また、ギヤ534とギヤ524との間には、ギヤ555,556の2つのギヤが設けられており、これらのギヤは、駆動伝達可能に互いに噛み合わされている。
ステッピングモータ540が駆動すると、その駆動力がギヤ541及びギヤ531を介してシャフト530に伝達されて、シャフト530が回転する。このシャフト530に設けられた4つのギヤ531〜534は、それぞれギヤ521〜524と駆動伝達可能に連結されているので、シャフト530が回転することによってギヤ521〜524が回転する。すなわち、フットライト511〜514が回転する。
なお、上述したように、ギヤ531とギヤ521との間には3つのギヤが設けられており、ギヤ532とギヤ522との間には2つのギヤが設けられており、ギヤ533とギヤ523との間には3つのギヤが設けられており、ギヤ534とギヤ524との間には2つのギヤが設けられている。このように、各フットライト511〜514に固定されたギヤ521〜524と、シャフト530に固定されたギヤ531〜534との間に介在しているギヤの数がギヤ列によって異なっている。このため、例えば矢印519の方向から見て第1フットライト511及び第3フットライト513が時計回りに回転するときには第2フットライト512及び第4フットライト514が反時計回りに回転し、逆に、第1フットライト511及び第3フットライト513が反時計回りに回転するときには第2フットライト512及び第4フットライト514が時計回りに回転する。このため、ステッピングモータ540の正転と逆転とを交互に繰り返すことにより、フットライト511,513とフットライト512,514とに互い違いの動きをさせることができる。
図8は、フットライト511を図7における矢印519の方向から見たフットライト511の左側面図である。図8において、(A)はフットライト511が基準姿勢に対して所定の第1角度だけ上方に回転した状態を示しており、(B)は基準姿勢のフットライト511を示しており、(C)はフットライト511が基準姿勢に対して所定の第2角度だけ下方に回転した状態を示している。ここで、基準姿勢は、フットライト511〜514の透過部材516がいずれもパチンコ遊技機1の前方に向くと共に、透過部材516の表面に対する垂線上に概ね遊技者の目が位置するように設定されている。
後に詳述するが、例えば所定のリーチ演出中において装飾図柄の変動表示を含む変動演出の画像がメイン液晶表示装置5に表示されている場合には、メイン液晶表示装置5で再生されている楽曲の楽曲音がスピーカ24から映像と同期するように出力される。これに伴い、スピーカ24から出力されている楽曲音のリズムに合わせて、ステッピングモータ540が正転と逆転とを交互に繰り返すようにステッピングモータ540の駆動が制御される。これにより、楽曲音のリズムに合わせて、フットライト511〜514が基準姿勢を基準として上下に回動する。
具体的には、フットライト511〜514が図8(B)に示される基準姿勢に維持された状態でステッピングモータ540が正転すると、フットライト511,513が図8(A)に示される上方回転姿勢になると共に、フットライト512,514が図8(C)に示される下方回転姿勢になる。そして、この状態からステッピングモータ540が逆転すると、フットライト511,513が上方回転姿勢から基準姿勢を経て下方回転姿勢になると共に、フットライト512,514が下方回転姿勢から基準姿勢を経て上方回転姿勢になる。このため、ステッピングモータ540の正転と逆転とを交互に繰り返すことによって、フットライト511,513とフットライト512,514とが基準姿勢に対して逆の姿勢となるように、フットライト511〜514が動作する。
このため、遊技者は、メイン液晶表示装置5で再生される楽曲の映像及びスピーカ24から出力される楽曲音に加えて、フットライト511〜514の動きを見て、楽曲再生をより楽しむことができる。
なお、詳細な説明は省略するが、遊技状態が時短遊技状態に設定されているときには、各フットライト511〜514のそれぞれのカラーフィルタ517がパチンコ遊技機1の前方の向けられた状態が維持されると共に、各フットライト511〜514に内蔵されている発光素子を例えば赤色で発光させる制御が行われる。これにより、フットライト511〜514に「R」、「U」、「S」、「H」の文字が浮かび上がり、遊技者は、フットライト511〜514を見て現在の遊技状態が時短遊技状態であることを容易に認識することができる。
[ロゴ役物7のロゴ揺れ]
図9は、ロゴ揺れについて説明するための説明図である。ロゴ役物7は、パチンコ遊技機1を正面から見て、サブ液晶表示装置6の左側に配置された左ロゴ役物7Aと、サブ液晶表示装置6の右側に配置された右ロゴ役物7Bとを有して構成されている。
左ロゴ役物7A及び右ロゴ役物7Bは、通常は、同じ高さとなるように配置されている(図9(A)参照)。これに対して、不図示のステッピングモータから所定の駆動伝達機構を介して左ロゴ役物7A及び右ロゴ役物7Bに駆動力が伝達されると、左ロゴ役物7A及び右ロゴ役物7Bは、図9(A)〜(D)の一連の動作を複数回繰り返す。
具体的には、まず、左ロゴ役物7Aがサブ液晶表示装置6に対して所定の高さだけ下降した位置に移動すると同時に、右ロゴ役物7Bがサブ液晶表示装置6に対して所定の高さだけ上昇した位置に移動する(図9(A)及び(B)参照)。次に、左ロゴ役物7Aが下降位置からサブ液晶表示装置6に対して所定の高さだけ上昇した位置に移動すると同時に、右ロゴ役物7Bが上昇位置からサブ液晶表示装置6に対して所定の高さだけ下降した位置に移動する(図9(B)〜(D)参照)。
このように、サブ液晶表示装置6に近接配置されたロゴ役物7にロゴ揺れ動作を行わせることで、遊技者の視線をサブ液晶表示装置6に効果的に誘導することが可能である。
[リーチ成立後の演出の概要]
以下、図10及び図11を参照しつつ、リーチが成立してから特別図柄判定の判定結果が報知されるまでに行われる演出について説明する。ここで、図10は、リーチ成立後に行われる演出について説明するための説明図である。図11は、リーチ成立後に行われる演出の流れについて説明するためのタイムチャートである。
通常モードのときに第1始動口11又は第2始動口12に遊技球が入賞すると、特別図柄判定が実行され、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42において特別図柄が変動表示されてから特別図柄判定の判定結果を示す特別図柄が停止表示される。メイン液晶表示装置5では、このようにして特別図柄が変動表示されるのに伴って、リーチ演出が行われる場合がある。
メイン液晶表示装置5では、まず、特別図柄の変動表示が開始されるのと同時に、装飾図柄の変動表示が開始される。具体的には、メイン液晶表示装置5の表示画面には、例えば、1〜9の数字とA、B、Kのアルファベットが縦方向に連続して記された数列からなる装飾図柄が3列表示されており、特別図柄の変動表示が開始されると同時に、これらの装飾図柄が例えば上から下へのスクロールを開始する(図10(A)参照)。そして、スクロールの開始後、全ての装飾図柄が停止するのに先立って、まず、左列と右列の装飾図柄が停止する。
その際、有効ライン上に同一の装飾図柄が停止表示されなかった場合にはリーチが成立しないため、リーチ演出が行われることなく、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることを報知する3つの装飾図柄が有効ライン上に停止表示されることになる(図10(B)及び図11(A)参照)。
一方、左列と右列の装飾図柄が停止表示される際に有効ライン上に同一の装飾図柄が停止表示されると、リーチが成立する(図10(C)参照)。リーチが成立すると、有効ライン上に同一の装飾図柄が3つ揃うのではないかという期待感を遊技者に与えるリーチ演出が行われる。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、リーチ成立後のリーチ演出として、ロングリーチ演出及びSPリーチ演出(本発明の特定演出の一例)の2種類が用意されている。
本実施形態におけるロングリーチ演出は、中列の装飾図柄のスクロール速度を徐々に低下させていくのに伴って、アニメのキャラクタが活躍する演出が展開されるリーチ演出である(図10(D)参照)。このロングリーチ演出は、大当たりに対する信頼度が相対的に低いリーチ演出である。特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であり、特別図柄の変動時間が相対的に短い時間(例えば30秒)に設定された場合、リーチを形成している有効ライン上の2つの装飾図柄(以下「リーチ図柄」ともいう。)とは異なる中図柄が有効ライン上に停止表示されて、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」であることが報知される(図10(E)及び図11(B)参照)。逆に、リーチを形成している有効ライン上の2つの装飾図柄と同じ装飾図柄が中列に停止表示されると、大当たりとなる(図11(C)参照)。
一方、本実施形態におけるSPリーチ演出は、有効ライン上に中図柄が停止するまでの間に、実写のキャラクタが活躍する演出が展開されるリーチ演出であり、ロングリーチ演出に比べ、大当たりに対する信頼度が高いリーチ演出である。このSPリーチ演出は、複数の楽曲のいずれかを再生する楽曲再生を伴うリーチ演出である。このため、リーチが成立すると、まず、メイン液晶表示装置5の画面中央に、これから開始されるSPリーチ演出において再生される楽曲の種類を特定可能な曲タイトル(予告演出画像の一例)が表示される(図10(F)参照)。
曲タイトルが表示されると、表示された曲タイトルに対応する楽曲の再生を伴うSPリーチ演出が開始される。このようにしてSPリーチ演出が開始されると、図には示されていないが、SPリーチ演出中に再生される楽曲の歌詞がメイン液晶表示装置5の表示画面における下端部に表示される。
なお、SPリーチ演出中はメイン液晶表示装置5に実写のキャラクタなどが表示されるため、曲タイトルをメイン液晶表示装置5に表示し続けるとSPリーチ演出の妨げとなるおそれがある。このため、本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、リーチ成立から楽曲の歌い出しまでメイン液晶表示装置5に曲タイトルを表示した後、歌い出しのタイミング(歌詞表示が開始されたタイミング)で、メイン液晶表示装置5の画面中央に表示されていた曲タイトルをメイン液晶表示装置5から消去すると共に、その曲タイトルをメイン液晶表示装置5に表示されていたときよりも小さくサブ液晶表示装置6に表示することとしている(図10(F)及び(G)参照)。
このようにして楽曲再生が行われている間は、図7及び図8に基づいて上述したように、フットライト511〜514が楽曲のリズムに合わせた演出動作を行う。このため、遊技者は、メイン液晶表示装置5に表示される楽曲の映像と、スピーカ24から出力される楽曲音と、フットライト511〜514の演出動作とを楽しむことができる。
ところで、リーチ成立直後に、例えばメイン液晶表示装置5に表示された曲タイトルの文字色を例えば白色から赤色に変化させることで、遊技者に大当たりに対する期待感を抱かせることが可能である。しかしながら、このようにして文字色を変化させてから曲タイトルをサブ液晶表示装置6へ移動させると、サブ液晶表示装置6を見て遊技者が曲タイトルをいつでも確認できるという利点があるものの、サブ液晶表示装置6に表示されている曲タイトルに何ら変化が生じないため、高い演出効果を得ることはできない。
そこで、本実施形態では、曲タイトルがメイン液晶表示装置5に表示されているときにはその文字色を変化させず、その曲タイトルがサブ液晶表示装置6に移動してからある程度時間が経過した後に、その曲タイトルの文字色を大当たりに対する信頼度を示唆する文字色に変化させることとしている。
これに対して、フットライト511〜514は、曲タイトルがサブ液晶表示装置6に移動すると同時に、楽曲のリズムに合わせた演出動作を開始する。このため、曲タイトルが移動するタイミングで遊技者の視線がフットライト511〜514に誘導され易くなり、曲タイトルがいつの間にかサブ液晶表示装置6に移動していたといった感覚を遊技者に与えることが可能である。また、メイン液晶表示装置5における楽曲再生とフットライト511〜514による演出動作とが行われている間に、メイン液晶表示装置5に表示されていたときよりも小さくサブ液晶表示装置6に表示されている曲タイトルの文字色が変化することになる。このため、いつの間にか曲タイトルの文字色が変化していたといった感覚を遊技者に与えることができ、その結果、高い演出効果を得ることができる。
ところで、上述したような高い演出効果を得るためには、サブ液晶表示装置6に表示されている曲タイトルの文字色を変化させる際に、遊技者が他の演出媒体を注視しているといった状況を作り出すことが好ましい。これに対して、曲タイトルの文字色が変化する際にロゴ役物7を作動させてしまうと、このような状況を作り出すことができず、結果として上述したような高い演出効果を得られなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、サブ液晶表示装置6に表示されている曲タイトルの文字色を変更するタイミングを含む所定期間においては、ロゴ役物7の動作を禁止することとしている。
図10(H)に示されるようにサブ液晶表示装置6に表示されている曲タイトルの文字色が変化すると、SPリーチ演出の映像を再生中のメイン液晶表示装置5には、遊技者に演出ボタン26の操作を促す報知演出画像が表示される(図10(I)参照)。この報知演出画像は、図10(I)に示されるように、演出ボタン26を示すボタン画像と、演出ボタン26の操作を促す「押せ!」といった文言と、演出ボタン26の操作が可能な残り時間を報知するゲージ画像とから構成されている。
これに対して、演出ボタン26の操作が有効である有効期間内に遊技者が演出ボタン26を操作すると、メイン液晶表示装置5に全画面表示されているSPリーチ演出の演出画像に特定の演出画像を重畳表示するいわゆるカットインと呼ばれる表示演出が発生すると共に、ロゴ役物7のロゴ揺れが発生する。上述したように、曲タイトルをサブ液晶表示装置6に移動させてからその文字色を変化させることによって高い演出効果を得ることとしているが、たとえ文字色を変化させたとしても最終的に遊技者が曲タイトルを視認しなければ、高い演出効果を得ることはできない。このため、遊技者が演出ボタン26を操作したタイミングでロゴ役物7のロゴ揺れを発生させることによって遊技者の視線をサブ液晶表示装置6に誘導することとしている。
このようにしてSPリーチ演出の終盤でカットインとロゴ揺れとが発生した後は、今回のSPリーチ演出の契機となった特別図柄判定の判定結果がハズレである場合にはその旨を示す装飾図柄がメイン液晶表示装置5に停止表示され(図11(D)参照)、逆に特別図柄判定の判定結果が大当たりである場合にはその旨を示す装飾図柄がメイン液晶表示装置5に停止表示される(図10(K)及び図11(E)参照)。
なお、今回のSPリーチ演出の契機となった特別図柄判定の判定結果がハズレであるような場合には、メイン液晶表示装置5に例えば白文字として表示されていた曲タイトルがサブ液晶表示装置6に移動した後も白文字のままというように、文字色が変化しない場合もある(図11(D)参照)。
また、逆に、今回のSPリーチ演出の契機となった特別図柄判定の判定結果が大当たりであるような場合には、メイン液晶表示装置5に白文字として表示されていた曲タイトルがサブ液晶表示装置6に移動した後に金文字に変化するというように、文字色の変化が起こり易くなっている(図11(E)参照)。
なお、時短遊技状態で遊技が制御されているときには通常遊技状態で遊技が制御されているときに比べて特別図柄の変動時間が相対的に短い時間(本実施形態では13秒以下の時間)に設定されるので、上述したようなリーチ演出は行われない。また、通常遊技状態において演出モードがアンコールモードに設定されているときには、詳細な説明は省略するが、1種タイプのパチンコ遊技機における時短遊技状態で遊技が制御されているかのうように見せる専用の特殊演出が行われる。このため、図10及び図11に基づいて上述したリーチ演出は、本実施形態においては、遊技状態が通常遊技状態であり、且つ演出モードが通常モードである場合にのみ行われる。
以下、上述したようなSPリーチ演出に伴う各種演出の制御を実現するためのパチンコ遊技機1の内部構成やパチンコ遊技機1で行われる処理について、詳細に説明する。
[パチンコ遊技機1の制御装置の構成]
遊技盤2の裏面側には、賞球として払い出される遊技球を溜めておく球タンクの他に、パチンコ遊技機1の動作を制御する制御装置が設けられている。図12に例示されるように、パチンコ遊技機1の制御装置は、判定の実行や演出制御基板130へのコマンド送信処理等を制御する遊技制御基板100、遊技制御基板100から受信したコマンドに基づいて演出を統括的に制御する演出制御基板130、画像や音による演出を制御する画像音響制御基板140、各種のランプやロゴ役物7による演出を制御するランプ制御基板150等から構成されている。本実施形態では、遊技制御基板100が遊技の進行を制御する遊技制御部として機能し、演出制御基板130、画像音響制御基板140、及びランプ制御基板150が演出を制御する演出制御部として機能する。
[遊技制御基板100の構成例]
遊技制御基板100は、メインCPU101、メインROM102、及びメインRAM103を備えている。メインCPU101は、メインROM102に記憶されたプログラム等に基づいて、判定や払い出し賞球数に関連する各種の演算処理を行う。メインRAM103は、メインCPU101が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
遊技制御基板100には、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、電動チューリップ開閉部113、ゲートスイッチ114、大入賞口スイッチ115、大入賞口制御部116、普通入賞口スイッチ117、特定入賞口スイッチ118、特定領域開閉部119、V入賞口スイッチ120、ハズレ入賞口スイッチ121、V入賞口開閉部122、及び表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47が接続されている。
第1始動口スイッチ111は、第1始動口11に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。第2始動口スイッチ112は、第2始動口12に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。電動チューリップ開閉部113は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、電動チューリップ17の一対の羽根部材に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、第2始動口12を開閉する。ゲートスイッチ114は、遊技球がゲート16を通過したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口スイッチ115は、大入賞口13に遊技球が入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。大入賞口制御部116は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、大入賞口13を閉塞するプレートに駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、大入賞口13を開閉する。普通入賞口スイッチ117は、遊技球が普通入賞口14に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。
特定入賞口スイッチ118は、遊技球が特定入賞口19に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。特定領域開閉部119は、遊技制御基板100からの制御信号に応じて、羽根部材90に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、特定入賞口19を開閉する。V入賞口スイッチ120は、遊技球がV入賞口92に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。ハズレ入賞口スイッチ121は、遊技球がハズレ入賞口93に入賞したことを検知して、その検知信号を遊技制御基板100に出力する。V入賞口開閉部122は、スライド部材94に駆動伝達可能に連結された電動ソレノイドを作動させることによって、V入賞口92を開閉する。
遊技制御基板100のメインCPU101は、第1始動口スイッチ111、第2始動口スイッチ112、大入賞口スイッチ115、普通入賞口スイッチ117、V入賞口スイッチ120、又はハズレ入賞口スイッチ121からの検知信号が入力されると、遊技球が入賞した場所に応じた所定数の賞球の払い出しを払出制御基板(不図示)に指示し、払出制御基板からの情報に基づいて、払い出す賞球の個数を管理する。
この払出制御基板は、遊技盤2の裏面側に設けられている球タンクから上皿28又は下皿29へ賞球を送り出す駆動モータ等を有して構成されている。
メインCPU101は、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第1特別図柄判定を実行する。また、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力されたタイミングで取得情報としての各種乱数を取得し、取得した乱数を用いて第2特別図柄判定を実行する。そして、「大当たり」であると判定した場合には、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合には、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させることで特定入賞口19を開閉すると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させることでV入賞口92を開閉する。そして、スライド部材94の作動中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合、「大当たり」であると判定した場合と同様に、大入賞口制御部116を介して大入賞口13を開閉する。
また、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力されたタイミングで乱数を取得し、取得した乱数を用いて普通図柄判定を実行する。そして、第2始動口12を開放すると判定した場合、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させることによって、第2始動口12を一時的に開放する。
また、メインCPU101は、表示器4を構成する各表示器41〜43,45〜47に対して、図3に基づいて上述した処理を実行させる。
[演出制御基板130の構成例]
演出制御基板130は、サブCPU131、サブROM132、サブRAM133、及びRTC(リアルタイムクロック)134を備えている。サブCPU131は、サブROM132に記憶されたプログラムに基づいて、演出を制御する際の演算処理を行う。サブRAM133は、サブCPU131が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。RTC134は、現時点の日時(日付及び時刻)を計測する。
サブCPU131は、遊技制御基板100から送信される特別図柄判定や普通図柄判定、大当たり遊技等に関する遊技情報に基づいて、演出内容を設定する。その際、演出ボタン26又は十字キー27からの操作情報の入力を受け付けて、その操作情報に応じた演出内容を設定する場合もある。また、サブCPU131は、設定した演出内容の演出の実行を指示するコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。この演出制御基板130において行われる処理については、後に詳述する。
[ランプ制御基板150の構成例]
ランプ制御基板150は、ランプCPU151、ランプROM152、及びランプRAM153を備えている。ランプCPU151は、ランプROM152に記憶されたプログラムに基づいて、ロゴ役物7、遊技盤2に設けられた盤ランプ25、枠部材3に内蔵された枠ランプ37、フットライトユニット51(図7参照)の動作を制御する際の演算処理を行う。ランプRAM153は、ランプCPU151が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
ランプROM152には、発光パターンデータ及び動作パターンデータが記憶されている。ここで、発光パターンデータは、ロゴ役物7、盤ランプ25、枠ランプ37、各フットライト511〜514が備える発光素子のそれぞれの発光パターンを示すデータである。動作パターンデータは、ロゴ役物7、及びフットライト511〜514の動作パターンを示すデータである。
ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された発光パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する発光パターンデータをランプRAM153に読み出して、ロゴ役物7の発光素子、盤ランプ25、枠ランプ37、フットライト511〜514の各発光素子の発光を制御する。また、ランプCPU151は、ランプROM152に記憶された動作パターンデータの中から、演出制御基板130から受信したコマンドに対応する動作パターンデータをランプRAM153に読み出して、ロゴ役物7、フットライト511〜514を動作させる各ステッピングモータの駆動を制御する。
[画像音響制御基板140の構成]
図13は、画像音響制御基板140の構成例を示すブロック図である。画像音響制御基板140は、メイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6の画像表示制御と、スピーカ24からの音声出力制御とを行うものである。この画像音響制御基板140は、図13に示されるように、統括CPU141、VDP(Video Display Processor)142、音響DSP(Digital Signal Processor)143、制御用ROM144、制御用RAM145、音響用ROM146、SDRAM147、及びVRAM149を備えている。
統括CPU141は、制御用ROM144に記憶されているプログラムや各種テーブル、演出制御基板130から受信したコマンドなどに基づいて、VDP142に対して、CGROM148に記憶されている画像データをメイン液晶表示装置5及びサブ液晶表示装置6の両方或いは一方に表示させる指示を行う。この指示は、主にディスプレイリストの出力によって行われる。
ここで、ディスプレイリストは、フレーム単位で描画の実行を指示するためのコマンド群で構成されており、描画する画像の種類、画像を描画する位置(座標)、表示の優先順位、表示倍率、回転角、透過率等の各種パラメータを含むものである。
統括CPU141は、音響DSP143に対しても、音響用ROM146に記憶されている各種楽曲や効果音などの音響データをスピーカ24から出力させる指示を行う。
制御用ROM144は、マスクROMで構成されており、統括CPU141の制御プログラム、ディスプレイリストを生成するためのディスプレイリスト生成プログラム等が記憶されている。
制御用RAM145は、統括CPU141が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に記憶する記憶領域又はデータ処理などの作業領域として使用される。
CGROM148は、ロングリーチ演出やSPリーチ演出などを実行するために必要な演出データを記憶するものである。このCGROM148は、フラッシュメモリ、EEPROM、EPROM、マスクROM等から構成され、所定範囲の画素(例えば32×32ピクセル)における画素情報の集まりからなるスプライトデータ(1枚の画像データ)、複数の画像データの集まりからなるムービーデータ等を圧縮して記憶している。なお、画素情報は、それぞれの画素毎に色番号を指定する色番号情報と画像の透明度を示すα値とから構成されている。また、CGROM148は、色番号を指定する色番号情報と実際に色を表示するための表示色情報とが対応づけられたパレットデータ等を圧縮せずに記憶している。
VDP142は、統括CPU141によって作成されたディスプレイリストに基づいてスプライトデータやムービーデータをCGROM148から読み出して、必要な描画処理を実行する。
なお、CGROM148に記憶される画像データの一部のみを圧縮しておくようにしてもよい。また、ムービーデータの圧縮方法としては、MPEG4等の公知の種々の圧縮方式を用いることができる。
VRAM149は、画像データを高速に書き込んだり読み出したりすることができるSRAMで構成されており、ディスプレイリスト記憶領域1491、展開記憶領域1492、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、メイン液晶用フレームバッファ1495、サブ液晶用フレームバッファ1496を有して構成されている。
ディスプレイリスト記憶領域1491は、統括CPU141から出力されたディスプレイリストを一時的に記憶するものである。展開記憶領域1492は、CGROM148から読み出された後に伸長された画像データを記憶するものである。
全画面用フレームバッファ1493は、メイン液晶表示装置5の表示画面の全体領域に表示される画像を描画するための描画用フレームバッファである。縮小画像用フレームバッファ1494は、メイン液晶表示装置5に全画面表示されている演出画像に重畳表示される例えばカットインの画像などを描画するための描画用フレームバッファである。
メイン液晶用フレームバッファ1495は、全画面用フレームバッファ1493(及び縮小画像用フレームバッファ1494)から転送される画像データを一時的に記憶する表示用フレームバッファである。サブ液晶用フレームバッファ1496は、サブ液晶表示装置6に表示される画像データを描画して表示するための描画と表示に兼用されるフレームバッファである。
VDP142は、CGROM148に圧縮された状態で記憶されている画像データを伸長して、伸長した画像データを展開記憶領域1492に格納する。また、VDP142は、ディスプレイリスト記憶領域1491に記憶されたディスプレイリストに基づいて、全画面用フレームバッファ1493、縮小画像用フレームバッファ1494、又はサブ液晶用フレームバッファ1496を用いて描画処理を行う。また、VDP142は、VRAM149内の表示用フレームバッファ(メイン液晶用フレームバッファ1495又はサブ液晶用フレームバッファ1496)に記憶された画像データから画像の色を示す映像信号としてのRGB信号を生成し、生成したRGB信号をメイン液晶表示装置5又はサブ液晶表示装置6に出力する。
音響DSP143には、楽曲や音声、効果音等に関する各種音響データを記憶する音響用ROM146と、音響DSP143によるデータ処理等の作業領域として使用されるSDRAM147が接続されている。音響DSP143は、統括CPU141からの指示に対応する音響データを音響用ROM146からSDRAM147に読み出してデータ処理を実行し、データ処理後の音響データをスピーカ24に出力させる。
[遊技制御基板100によるタイマ割込み処理]
次に、図14を参照しつつ、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図14は、遊技制御基板100において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。遊技制御基板100は、電源投入時や電源断時等の特殊な場合を除く通常の動作時において、図14に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図14以降のフローチャートに基づいて説明する遊技制御基板100の処理は、メインROM102に記憶されているプログラムに基づいてメインCPU101が発行する命令に従って行われる。
まず、メインCPU101は、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数の各種乱数を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS1)。
ここで、大当たり乱数は、大当たり、小当たり、又はハズレを決定するための乱数である。大当たり用図柄乱数は、大当たりであると判定された場合に、大当たりの種類を決定するための乱数である。小当たり用図柄乱数は、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に発生する2種大当たりの種類を決定するための乱数である。リーチ乱数は、ハズレであると判定された場合に、リーチ有りの演出を行うか或いはリーチ無しの演出を行うかを決定するための乱数である。変動パターン乱数は、特別図柄が変動表示される際の変動パターンを決定するための乱数である。普通図柄乱数は、第2始動口12を開放するか否かを決定するための乱数である。大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、変動パターン乱数、及び普通図柄乱数は、このステップS1の処理が行われる毎に「1」ずつ加算される。なお、このステップS1の処理を行うカウンタとしてはループカウンタが使用されており、各乱数は、予め設定された最大値に達した後は「0」に戻る。
ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、各スイッチからの検知信号が入力された場合に、スイッチ処理を実行する(ステップS2)。このスイッチ処理については、図15〜図17に基づいて後に詳述する。
ステップS2の処理に続いて、メインCPU101は、特別図柄判定を実行し、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄を変動表示させてから特別図柄判定の結果を示す判定図柄を停止表示させる処理等を含む特別図柄処理を実行する(ステップS3)。この特別図柄処理については、図18に基づいて後に詳述する。
ステップS3の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を実行し、普通図柄表示器45に普通図柄を変動表示させてから普通図柄判定の結果を示す普通図柄を停止表示させる処理等を含む普通図柄処理を実行する(ステップS4)。
ステップS4の処理に続いて、メインCPU101は、普通図柄判定を行った結果、第2始動口12を開放すると判定した場合に、電動チューリップ開閉部113を介して電動チューリップ17を作動させる電動チューリップ処理を実行する(ステップS5)。
ステップS5の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3の特別図柄処理において小当たりであると判定した場合に、特定領域開閉部119を介して羽根部材90を作動させると共に、V入賞口開閉部122を介してスライド部材94を作動させる特定領域開放制御処理を実行する(ステップS6)。
ステップS6の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS3において大当たりであると判定した場合、又は小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞した場合に、大入賞口制御部116を制御して大入賞口13を開放する大入賞口開放制御処理を実行する(ステップS7)。
ステップS7の処理に続いて、メインCPU101は、遊技球の入賞に応じた賞球の払い出しを制御する賞球処理を実行する(ステップS8)。
ステップS8の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS8以前の処理ステップにおいてメインRAM103にセット(格納)された各種コマンドや演出内容を決定するために必要な情報を演出制御基板130に送信する送信処理を実行する(ステップS9)。
[遊技制御基板100によるスイッチ処理]
図15は、図14のステップS2におけるスイッチ処理の詳細フローチャートである。ステップS1の処理に続いて、メインCPU101は、図15に例示されるように、第1始動口スイッチ111からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第1始動口スイッチ111からの検知信号が入力された時点の値を取得する第1始動口スイッチ処理を実行する(ステップS21)。この第1始動口スイッチ処理については、図16に基づいて後に詳述する。
次に、メインCPU101は、第2始動口スイッチ112からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される各種乱数(大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数)について、第2始動口スイッチ112からの検知信号が入力された時点の値を取得する第2始動口スイッチ処理を実行する(ステップS22)。この第2始動口スイッチ処理については、図17に基づいて後に詳述する。
そして、メインCPU101は、ゲートスイッチ114からの検知信号の入力の有無を監視して、ステップS1の処理によって適宜更新される普通図柄乱数について、ゲートスイッチ114からの検知信号が入力された時点の値を取得するゲートスイッチ処理を実行する(ステップS23)。上記ステップS4における普通図柄処理では、このステップS23の処理で取得された普通図柄乱数が所定の乱数値と一致するか否かが判定される。
[遊技制御基板100による第1始動口スイッチ処理]
図16は、図15のステップS21における第1始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図16に例示されるように、メインCPU101は、ステップS1の乱数更新処理に続いて、第1始動口スイッチ111からの検知信号(第1始動口スイッチ111が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第1始動口スイッチ111が「ON」になったか否かを判定する(ステップS211)。ここで、第1始動口スイッチ111が「ON」になったと判定した場合(ステップS211:YES)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が、予めメインROM102に記憶されている第1特別図柄判定の最大保留数Umax1(本実施形態では「4」)未満であるか否かを判定する(ステップS212)。
メインCPU101は、保留数U1が最大保留数Umax1未満であると判定した場合(ステップS212:YES)、保留数U1の値を「1」加算した値に更新する(ステップS213)。そして、第1特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納する(ステップS214〜S217)。そして、第1特別図柄判定が保留されたことを通知する保留コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS218)。この保留コマンドは、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
なお、本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1特別図柄判定の結果が大当たり又はハズレのいずれかとなり、第1特別図柄判定においては、小当たり遊技を発生させる小当たりと判定されないように構成されている。このため、第1始動口スイッチ処理には、2種大当たりの種類を決定するための小当たり用図柄乱数を取得するステップが含まれていない。
[遊技制御基板100による第2始動口スイッチ処理]
図17は、図15のステップS22における第2始動口スイッチ処理の詳細フローチャートである。図17に例示されるように、メインCPU101は、ステップS21の第1始動口スイッチ処理に続いて、第2始動口スイッチ112からの検知信号(第2始動口スイッチ112が「ON」になったことを示すON信号)が入力されたか否かに基づいて、第2始動口スイッチ112が「ON」になったか否かを判定する(ステップS221)。
メインCPU101は、第2始動口スイッチ112が「ON」になったと判定した場合(ステップS221:YES)、例えば、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大入賞口13を開放する大当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS222)。この大当たり遊技フラグは、大当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、大当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、大当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、大当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS222:NO)、例えば、メインRAM103に記憶されている小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、特定入賞口19を開放する小当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS223)。この小当たり遊技フラグは、特定入賞口19を開放する小当たり遊技の実行中であるか否かを示すフラグであり、小当たり遊技の開始時に「ON」に設定され、小当たり遊技の終了時に「OFF」に設定される。
メインCPU101は、小当たり遊技中ではないと判定した場合(ステップS223:NO)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS224)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS224:NO)、第2特別図柄判定に使用する取得情報として、大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、小当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数を取得し、これらの乱数を対応付けてメインRAM103の所定領域に格納する(ステップS225〜S229)。
このように、特別遊技中ではなく特別図柄の変動表示中でもないときに第2始動口12に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第2特別図柄判定に使用する各種乱数を、メインRAM103の判定用記憶領域に直接格納する。この判定用記憶領域は、特別図柄判定が実際に実行されるときにその特別図柄判定に使用される各種乱数が記憶される記憶領域である。なお、第1始動口11に遊技球が入賞した場合には、メインCPU101は、第1特別図柄判定に使用する各種乱数をメインRAM103の保留記憶領域に格納し、実際に第1特別図柄判定を行って特別図柄の変動表示を開始させるときに、保留記憶領域に記憶されている各種乱数を判定用記憶領域にシフトさせる。
以上説明したように、本実施形態では、特別図柄の変動表示中や特別遊技中に第2始動口12に遊技球が入賞したためにその入賞に対応する第2特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合には、第2始動口12への遊技球の入賞に基づく第2特別図柄判定は行われない。一方、第1始動口11に遊技球が入賞したときにその入賞に対応する第1特別図柄判定に係る特別図柄の変動表示を直ちに開始できない場合であっても、第1特別図柄判定の権利は、4つを上限として保留される。
[遊技制御基板100による特別図柄処理]
次に、図18を参照しつつ、遊技制御基板100によって実行される特別図柄処理の詳細について説明する。ここで、図18は、図14のステップS3における特別図柄処理の詳細フローチャートである。図18に例示されるように、遊技制御基板100のメインCPU101は、メインRAM103に記憶されている大当たり遊技フラグ又は小当たり遊技フラグが「ON」に設定されているか否かに基づいて、大当たり遊技中又は小当たり遊技中であるか否かを判定する(ステップS301)。ここで、大当たり遊技中又は小当たり遊技中であると判定された場合(ステップS301:YES)、ステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、特別遊技中ではないと判定した場合(ステップS301:NO)、特別図柄の変動表示中であるか否かを判定する(ステップS302)。ここで、特別図柄の変動表示中ではないと判定した場合(ステップS302:NO)、第2始動口入賞に係る各種乱数がメインRAM103の判定用記憶領域に記憶されているか否かを判定する(ステップS303)。具体的には、遊技球が第2始動口12に入賞したことに応じて取得された各種乱数が判定用記憶領域に直接記憶されると共に、第2始動口入賞に係る各種乱数が記憶されたことを示すフラグが判定用記憶領域に記憶されるので、判定用記憶領域に各種乱数が記憶された際にこのフラグが記憶されているか否かに基づいて、判定用記憶領域に記憶された各種乱数が第2始動口入賞に係るものであるか或いは第1始動口入賞に係るものであるかを判定する。ここで、第2始動口入賞に係る乱数が記憶されていると判定された場合(ステップS303:YES)、後述するステップS307に処理が進められる。
メインCPU101は、第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていないと判定した場合(ステップS303:NO)、メインRAM103に記憶されている第1特別図柄判定の保留数U1が「1」以上であるか否かを判定する(ステップS304)。ここで、保留数U1が「1」以上であると判定した場合(ステップS304:YES)、保留数U1を「1」減算した値に更新する(ステップS305)。そして、メインRAM103の記憶領域に対するシフト処理を実行する(ステップS306)。具体的には、メインRAM103の保留記憶領域に記憶されている第1特別図柄判定に係る大当たり乱数、大当たり用図柄乱数、リーチ乱数、及び変動パターン乱数について、保留記憶領域に最初に格納されたもの(最も古いもの)を判定用記憶領域にシフトさせ、残りのものを判定用記憶領域側にシフトさせる。
メインCPU101は、ステップS306の処理を実行した場合、又は第2始動口入賞に係る乱数が判定用記憶領域に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、判定用記憶領域に記憶されている乱数に基づいて、大当たり判定処理を実行する(ステップS307)。この大当たり判定処理が実行されることによって、大当たり、小当たり、及びハズレのいずれであるかが判定され、その判定結果を示す判定図柄の設定情報がメインRAM103にセットされる。そして、大当たり(1種大当たり)であると判定された場合には大当たりの種類が決定され、小当たりであると判定された場合には小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞したことを契機として発生する2種大当たりの種類が決定される。この大当たり判定処理については、図19に基づいて後に詳述する。
ステップS307の処理に続いて、メインCPU101は、変動パターン選択処理を実行する(ステップS308)。具体的には、メインROM102に予め記憶されている変動パターンテーブルを参照して、ステップS307における大当たり判定の判定結果、メインRAM103にセットされた判定図柄の種類、現在の遊技状態、第1特別図柄判定の保留数U1、上記ステップS307の処理で使用した大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数及び変動パターン乱数に基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する。このステップS308の処理が行われることによって、リーチ有り演出を行うか、或いはリーチ無し演出を行うかも併せて決定される。この変動パターン選択処理については、図20に基づいて後に詳述する。
ステップS308の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS307の処理で設定した図柄の設定情報、この図柄の設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、ステップS308の処理で設定した変動パターンの設定情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す情報、パチンコ遊技機1の遊技状態に関する情報等を含む変動開始コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS309)。この変動開始コマンドは、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の開始を指示するコマンドであって、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130に送信される。
これに対して、演出制御基板130は、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判定し、特別図柄が変動表示される変動時間を取得し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定する。そして、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42における特別図柄の変動表示に伴って、メイン液晶表示装置5にどのようなパターンで装飾図柄を変動表示させるか、スピーカ24からどのような音を出力するか、盤ランプ25や枠ランプ37をどのような発光パターンで発光させるか、ロゴ役物7を作動させるか否か等を決定し、決定した内容の演出を画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に実行させる。
ステップS309の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS309の処理でセットした変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、特別図柄の変動表示を開始する(ステップS310)。なお、この特別図柄の変動表示は、判定用記憶領域に第1特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた場合には第1特別図柄表示器41を用いて行われ、第2特別図柄判定に係る乱数が記憶されている状態でステップS307〜ステップS309の処理が行われた場合には第2特別図柄表示器42を用いて行われる。
ステップS310に続いて、メインCPU101は、ステップS310における変動表示を開始してからの経過時間である変動時間の計測を開始する(ステップS311)。
メインCPU101は、ステップS311の処理を実行した場合、又は特別図柄の変動表示中であると判定した場合(ステップS302:YES)、ステップS311における変動時間の計測開始から、ステップS308の処理によって選択された変動パターンに対応する変動時間が経過したか否かを判定する(ステップS313)。ここで、変動時間が経過していないと判定された場合(ステップS313:NO)、一連の特別図柄処理が終了してステップS4の普通図柄処理に処理が進められる。
メインCPU101は、変動時間が経過したと判定した場合(ステップS313:YES)、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に特別図柄判定の判定結果を示す判定図柄が停止表示されることを通知する図柄確定コマンドをメインRAM103にセットする(ステップS314)。この図柄確定コマンドは、ステップS9における送信処理によって演出制御基板130に送信される。これにより、メイン液晶表示装置5に変動表示されていた装飾図柄を特別図柄判定の判定結果を示す態様で停止表示させる処理等が行われることになる。
ステップS314の処理に続いて、メインCPU101は、ステップS310の処理で開始した特別図柄の変動表示を終了する(ステップS315)。その際、ステップS307の処理で設定した判定図柄(大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄)を、特別図柄を変動表示していた特別図柄表示器に停止表示させる。具体的には、第1特別図柄表示器41において特別図柄が変動表示されていた場合には第1特別図柄表示器41に大当たり図柄又はハズレ図柄を停止表示させ、第2特別図柄表示器42において特別図柄が変動表示されていた場合には第2特別図柄表示器42に大当たり図柄、小当たり図柄、又はハズレ図柄を停止表示させる。
ステップS315の処理に続いて、メインCPU101は、上記ステップS311の処理で計測を開始した変動時間をリセットし(ステップS316)、大当たりである場合に大当たり遊技を開始させ、小当たりである場合に小当たり遊技を開始させる処理等を含む停止中処理を実行する(ステップS317)。
[遊技制御基板100による大当たり判定処理]
図19は、図18のステップS307における大当たり判定処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係る乱数がフラグと共に記憶されていると判定した場合(ステップS303:YES)、又はステップS306の処理を実行した場合、図19に例示されるように、大当たり判定を実行する(ステップS3071)。ここで、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第2始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照し、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合にはメインROM102に予め記憶されている第1始動口入賞用大当たり判定テーブルを参照する。
第2始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値と、小当たりに対する乱数値と、ハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第2始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、小当たりであるか、又はハズレであるかを判定する。
第1始動口入賞用大当たり判定テーブルには、判定結果と乱数値とが対応付けられて記憶されている。具体的には、大当たりに対する乱数値とハズレに対する乱数値とが記憶されている。メインCPU101は、第1始動口入賞に係る大当たり判定を実行する場合、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第1始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、大当たり(1種大当たり)であるか、又はハズレであるかを判定する。
このように、メインCPU101は、第1特別図柄判定又は第2特別図柄判定に係る各種乱数が判定用記憶領域に記憶されるといった始動条件が成立すると、判定用記憶領域に記憶されている各種乱数に基づいて、大当たり遊技を行うか否かを判定する。
メインCPU101は、ステップS3071の判定結果に基づいて、1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3072)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3072:YES)、メインROM102に予め記憶されている大当たり時の図柄決定テーブルを参照して大当たりの種類を決定する(ステップS3073)。
大当たり時の図柄決定テーブルには、当たりの種類と乱数値とが対応付けられて記憶されている。メインCPU101は、大当たり乱数と一緒に判定用記憶領域に記憶されている大当たり用図柄乱数が、大当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、1種大当たりの種類を決定する。
メインCPU101は、ステップS3073で決定した大当たりの種類に応じた大当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3074)。これにより、上記ステップS315の処理の際にここでセットされた大当たり図柄が第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されて、大当たり遊技が実行されることになる。
一方、メインCPU101は、特別図柄判定の結果が1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3072:NO)、判定用記憶領域に第2特別図柄判定に係るフラグが記憶されているか否かに基づいて、この特別図柄判定が第1始動口入賞に係る第1特別図柄判定であるか否かを判断する(ステップS3075)。ここで、第1特別図柄判定であると判断した場合(ステップS3075:YES)、第1特別図柄判定の判定結果が大当たりでない場合にはハズレであるので、ハズレ図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3076)。これにより、上記ステップS315の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第1特別図柄表示器41に判定図柄として停止表示されることになる。
第2特別図柄判定の判定結果が大当たりではない場合、その判定結果は、小当たり又はハズレとなる。これに対して、メインCPU101は、第1特別図柄判定ではないと判定した場合(ステップS3075:NO)、すなわち今回の特別図柄判定が第2特別図柄判定である場合、ステップS3071における大当たり判定の結果が小当たりであるか否かを判定する(ステップS3077)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている大当たり乱数が、第2始動口入賞用大当たり判定テーブルに規定されている小当たりに対応する乱数値と一致するか否かに基づいて、第2特別図柄判定の判定結果が小当たりであるかハズレであるかを判定する。
メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりではないと判定した場合(ステップS3077:NO)、上記ステップS3076の処理を実行する。この場合、上記ステップS315の処理の際にここでセットされたハズレ図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
一方、メインCPU101は、第2特別図柄判定の結果が小当たりであると判定した場合(ステップS3077:YES)、メインROM102に予め記憶されている小当たり時の図柄決定テーブルを参照して小当たりの種類を決定する(ステップS3078)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されている小当たり用図柄乱数が、小当たり時の図柄決定テーブルに規定されているどの乱数値と一致するかに基づいて、小当たりの種類を決定する。そして、決定した小当たり図柄を設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3079)。これにより、上記ステップS315の処理の際にここでセットされた小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に判定図柄として停止表示されることになる。
このようにして小当たり図柄が第2特別図柄表示器42に停止表示されると、上述した小当たり遊技が開始される。そして、小当たり遊技中にV入賞口92に遊技球が入賞すると2種大当たりとなり、小当たり遊技に続いて大当たり遊技が行われることになる。なお、2種大当たりの種類は、第2特別図柄表示器42に停止表示された小当たり図柄に基づいて決定される。このため、小当たりの種類を決定する処理は、2種大当たりの種類を決定する処理と捉えることができる。
[遊技制御基板100による変動パターン選択処理]
図20は、図18のステップS308における変動パターン選択処理の詳細フローチャートである。メインCPU101は、図18のステップS307における大当たり判定処理を実行した後、ステップS3071の判定結果に基づいて、上記ステップS3072の処理と同様に、特別図柄判定の判定結果が1種大当たりであるか否かを判定する(ステップS3081)。ここで、1種大当たりであると判定した場合(ステップS3081:YES)、大当たり用の変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3082)。
メインCPU101は、1種大当たりではないと判定した場合(ステップS3081:NO)、小当たりであるか否かを判定する(ステップS3083)。ここで、小当たりであると判定した場合(ステップS3083:YES)、小当たり用の変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3084)。
メインCPU101は、小当たりではないと判定した場合(ステップS3083:NO)、すなわちハズレである場合、遊技者に対して大当たりを期待させるためのリーチ演出を行うか否かを判定する(ステップS3085)。具体的には、判定用記憶領域に記憶されているリーチ乱数が、メインROM102に記憶されているリーチ乱数と一致するか否かに基づいて、リーチ演出を行うか否かを判定する。ここで、リーチ演出を行うと判定した場合(ステップS3085:YES)、リーチ用の変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットし(ステップS3086)、リーチ演出を行わないと判定した場合(ステップS3085:NO)、ハズレ用の変動パターンテーブルをメインROM102から読み出してメインRAM103にセットする(ステップS3087)。
ここで、変動パターンテーブルとは、予め用意されている複数の変動パターン(変動時間2.9秒、5秒、10秒、13秒、30秒、45秒、60秒、90秒、120秒など)と変動パターン乱数の乱数値とを対応付けたテーブルである。
次に、メインCPU101は、ステップS3082、ステップS3084、ステップS3086、又はステップS3087の処理でセットされた変動パターンテーブルを用いて変動パターン乱数の判定を行う(ステップS3088)。具体的には、メインRAM103にセットされた変動パターンテーブルを参照して、判定用意記憶領域に記憶されている変動パターン乱数に対応する変動パターンを選択する。このステップS3088の処理が行われることにより、特別図柄の変動パターン(変動時間)が決定されることとなる。
これらの一連の処理が行われることによって、時短遊技状態における第2特別図柄判定の判定結果が「大当たり」又は「ハズレ」である場合には、特別図柄の変動時間が13秒である変動パターンが選択され、「小当たり」である場合には特別図柄の変動時間が2.9秒である変動パターンが選択される。
メインCPU101は、変動パターンを選択すると、選択した変動パターンを設定情報としてメインRAM103にセットする(ステップS3089)。この変動パターンの設定情報は、大当たり判定処理によって設定された図柄と共に、上記ステップS309の処理でセットされる変動開始コマンドに含まれ、ステップS9の送信処理によって演出制御基板130へ送信される。
[演出制御基板130によるタイマ割込み処理]
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、演出制御基板130のサブCPU131は、後述するタイマ割込み処理を行う周期であるCTC周期を設定する。そして、サブCPU131は、演出内容を決定するために用いられる演出乱数等を更新する乱数更新処理をCTC周期よりも短い所定周期で繰り返す。すなわち、サブCPU131は、パチンコ遊技機1が起動している間、所定周期で乱数更新処理を繰り返しつつ、CTC周期でタイマ割込み処理を繰り返す。
以下、図21を参照しつつ、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理について説明する。ここで、図21は、演出制御基板130において実行されるタイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。サブCPU131は、遊技制御基板100で行われるタイマ割込み処理と同様に、図21に例示されている一連の処理を一定時間(例えば4ミリ秒)毎に繰り返し実行する。なお、図21以降のフローチャートに基づいて説明する演出制御基板130で行われる処理は、サブROM132に記憶されているプログラムに基づいてサブCPU131が発行する命令に従って行われる。
サブCPU131は、まず、遊技制御基板100からのコマンドを受信した場合に、コマンド受信処理を実行する(ステップS10)。このコマンド受信処理の詳細については、図22に基づいて後に詳述する。
ステップS10の処理に続いて、サブCPU131は、演出ボタン26又は十字キー27からの操作情報の入力の有無に基づいて、演出ボタン26又は十字キー27が操作されたか否かを判定する(ステップS11)。ここで、演出ボタン26又は十字キー27が操作されたと判定した場合(ステップS11:YES)、その旨を通知するための操作コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS12)。この操作コマンドが画像音響制御基板140及びランプ制御基板150へ送信されることによって、演出ボタン26又は十字キー27の操作に応じた演出上の効果を実現するための処理が行われる。
サブCPU131は、ステップS11で「NO」と判定した場合、又はステップS12の処理を実行した場合、コマンド送信処理を実行する(ステップS13)。具体的には、ステップS10やステップS12の処理によってサブRAM133にセットされたコマンドを画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信する。このコマンド送信処理が行われることによって、画像表示や音声出力等による演出の実行が画像音響制御基板140に対して指示され、各種ランプの点灯やロゴ役物7の動作、フットライト511〜514の動作による演出の実行がランプ制御基板150に対して指示される。
ステップS13の処理に続いて、サブCPU131は、データ転送処理を実行する(ステップS14)。具体的には、画像音響制御に関するデータが画像音響制御基板140から送信されるので、そのデータをランプ制御基板150に転送する。これにより、メイン液晶表示装置5、サブ液晶表示装置6、及びスピーカ24によって行われている演出と同期するように、各種演出媒体による演出がランプ制御基板150によって制御される。
[演出制御基板130によるコマンド受信処理]
図22は、図21のステップS10におけるコマンド受信処理の詳細フローチャートである。図22に例示されるように、サブCPU131は、まず、遊技制御基板100から保留コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS101)。ここで、保留コマンドを受信したと判定した場合(ステップS101:YES)、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」加算した値に更新し(ステップS102)、第1特別図柄判定が保留されていることを示す保留表示画像の更新を画像音響制御基板140に指示する保留表示更新コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS103)。この保留表示更新コマンドは、ステップS13における送信処理によって画像音響制御基板140に送信される。
サブCPU131は、ステップS103の処理を実行した場合、又は保留コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS101:NO)、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する(ステップS104)。具体的には、例えば、遊技制御基板100から送信された変動開始コマンドに含まれている特別図柄の変動パターンを示す情報に基づいて特別図柄の変動時間を特定し、その変動開始コマンドを受信してからその変動時間が経過したか否かに基づいて、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であるか否かを判定する。
サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中ではないと判定した場合(ステップS104:NO)、遊技制御基板100から変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS105)。ここで、変動開始コマンドを受信したと判定した場合(ステップS105:YES)、その変動開始コマンドを解析する(ステップS106)。
この変動開始コマンドには、上述したように、大当たり判定処理の判定結果を示す判定図柄の設定情報、この設定情報が第1特別図柄判定に係るものであるか或いは第2特別図柄判定に係るものであるかを示す情報、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらの演出を行うかを示す設定情報、変動パターンの設定情報、パチンコ遊技機1の遊技状態を示す情報等が含まれている。したがって、変動開始コマンドを解析することによって、特別図柄判定の種類と結果を特定し、リーチ有り演出とリーチ無し演出のどちらを行う必要があるのかを判断し、特別図柄が変動表示される変動時間を特定し、パチンコ遊技機1の遊技状態を特定することが可能である。
変動開始コマンドを解析すると、サブCPU131は、その解析結果に基づいて、特別図柄の変動表示に伴って装飾図柄を変動表示させる変動演出の変動演出パターンを設定する変動演出パターン設定処理を実行する(ステップS107)。この変動演出パターン設定処理が実行されることによって、装飾図柄の変動態様、リーチ演出の有無、演出ボタン演出の有無、背景画像の種類等の変動演出を構成する各演出の態様が決定される。この変動演出パターン設定処理については、図23に基づいて後に詳述する。
ステップS107の処理に続いて、サブCPU131は、ステップS107の処理で設定した変動演出パターンの変動演出の開始を指示する変動演出開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS108)。この変動演出開始コマンドは、ステップS107の変動パターン設定処理によって設定された各種設定情報を含むものであり、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、演出制御基板130において演出パターンが決定された変動演出が、画像音響制御基板140及びランプ制御基板150によって実現されることになる。
このように、サブCPU131は、遊技制御基板100から特別図柄判定に係る情報を取得して、その取得情報に基づいて、メイン液晶表示装置5やスピーカ24などを用いる所定の演出を実行する。
ステップS108の処理に続いて、サブCPU131は、ステップS106の解析結果に基づいて、今回の変動演出の開始の契機となった特別図柄判定が第1特別図柄判定であるか否かを判定する(ステップS109)。ここで、第1特別図柄判定であると判定した場合(ステップS109:YES)、サブRAM133に記憶されている第1特別図柄判定の保留数を「1」減算した値に更新する(ステップS110)。これに伴い、今回消化される第1特別図柄判定に係る保留表示画像を画面から消去すると共に、他の保留表示画像が表示されている場合にはその表示位置をシフトさせる処理が画像音響制御基板140によって実行される。
一方、サブCPU131は、特別図柄の変動表示に伴う変動演出の実行中であると判定した場合(ステップS104:YES)、ステップS107の処理結果、及び今回の変動演出を開始してからの経過時間に基づいて、SPリーチ演出中であるか否かを判定する(ステップS112)。ここで、SPリーチ演出中ではないとサブCPU131によって判定された場合(ステップS112:NO)、後述するステップS116に処理が進められる。
サブCPU131は、SPリーチ演出中であると判定した場合(ステップS112:YES)、フットライト511〜514をスピーカ24から出力される楽曲に同期させる同期制御の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップS113)。具体的には、本実施形態では、SPリーチ発展時にメイン液晶表示装置5に表示された曲タイトルをサブ液晶表示装置6へ移動させるタイミングでフットライト511〜514の演出動作を開始させることとしているので、画像音響制御基板140から転送される画像音響制御に関するデータに基づいて、曲タイトルがメイン液晶表示装置5からサブ液晶表示装置6へ移動した移動タイミングであるか否かを判定する。
サブCPU131は、同期制御の開始タイミングであると判定した場合(ステップS113:YES)、今回のSPリーチ演出中に再生される楽曲を特定可能な楽曲情報をサブRAM133にセットする(ステップS114)。そして、その楽曲情報を含む同期制御動作開始コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS115)。ここで、同期制御動作開始コマンドは、SPリーチ演出中に再生される楽曲のリズムに合わせたフットライト511〜514の演出動作の開始を指示するコマンドであり、ステップS13の送信処理によってランプ制御基板150へ送信される。
これに対して、ランプ制御基板150のランプROM152には、画像音響制御基板140によって再生される楽曲を示す情報と、フットライト511〜514の動作パターンデータ(ステッピングモータ540の制御データ)とが対応付けられて記憶されている。ランプ制御基板150のランプCPU151は、演出制御基板130から同期制御動作開始コマンドを受信すると、同期制御動作開始コマンドに含まれている楽曲情報に対応する動作パターンデータをランプROM152から読み出し、その動作パターンデータに基づいてフットライト511〜514の動作制御(ステッピングモータ540の駆動制御)を開始する。これにより、メイン液晶表示装置5及びスピーカ24によって再生される楽曲に同期するように、フットライト511〜514が演出動作を行うこととなる。
サブCPU131は、ステップS115の処理を実行した場合、SPリーチ演出中ではないと判定した場合(ステップS112:NO)、又は同期制御の開始タイミングではないと判定した場合(ステップS113:NO)、演出ボタン26の有効期間中であるか否かを判定する(ステップS116)。具体的には、SPリーチ演出を含む変動演出パターンが設定される場合には、後述するステップS1087の処理(図23参照)によって、変動演出を開始してからの経過時間によって表される図10(I)に例示したボタン操作の有効期間が設定されるので、今回の変動演出を開始してからの経過時間、及びステップS1087の処理で設定された有効期間の設定情報に基づいて、演出ボタン26の有効期間中であるか否かを判定する。ここで、演出ボタン26の有効期間中ではないとサブCPU131によって判定された場合(ステップS116:NO)、後述するステップS120に処理が進められる。
サブCPU131は、演出ボタン26の有効期間中であると判定した場合(ステップS116:YES)、演出ボタン26からの操作情報の入力の有無に基づいて、演出ボタン26が操作されたか否かを判定する(ステップS117)。ここで、演出ボタン26が操作されていないとサブCPU131によって判定された場合(ステップS117:NO)、ステップS120に処理が進められる。
サブCPU131は、演出ボタン26が操作されたと判定した場合(ステップS117:YES)、ロゴ役物7のロゴ揺れの実行を指示するロゴ揺れコマンドをサブRAM133にセットする(ステップS118)。このロゴ揺れコマンドは、ステップS13の送信処理によって、ランプ制御基板150に送信される。
また、サブCPU131は、ステップS118に続いて、メイン液晶表示装置5におけるカットインの実行を指示するカットインコマンドをサブRAM133にセットする(ステップS119)。このカットインコマンドは、ステップS13の送信処理によって、画像音響制御基板140に送信される。
このように、ステップS118の処理、及びステップS119の処理が行われることによって、図10(J)に例示したカットインとロゴ揺れとがほぼ同時に発生することになる。
サブCPU131は、ステップS119の処理を実行した場合、演出ボタン26の有効期間中ではないと判定した場合(ステップS116:NO)、又は演出ボタン26が操作されていないと判定した場合(ステップS117:NO)、遊技制御基板100から図柄確定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS120)。ここで、図柄確定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS120:YES)、例えば特別図柄の変動表示に伴う変動演出の終了を指示する変動演出終了コマンドをサブRAM133にセットする(ステップS121)。この変動演出終了コマンドは、ステップS13の送信処理によって画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。
[演出制御基板130による変動演出パターン設定処理]
図23は、図22のステップS107における変動演出パターン設定処理の詳細フローチャートである。サブCPU131は、ステップS106の処理に続いて、図23に例示されるように、現在の演出モードが通常モードであるか否かを判定する(ステップS1071)。本実施形態では、大当たり遊技が終了した後に遊技状態が通常遊技状態に設定されてから変動開始コマンドを20回受信するまでの期間はアンコールモードで演出が制御される。このため、サブCPU131は、ステップS1071において、ステップS106の解析結果及び変動開始コマンドの受信状況に基づいて、現在の遊技状態が通常遊技状態であり且つ上記期間外であるか否かに基づいて、現在の演出モードが通常モードであるか否かを判定する。
サブCPU131は、現在の演出モードが通常モードではないと判定した場合(ステップS1071:NO)、すなわち、現在の遊技状態が時短遊技状態である場合、又は現在の遊技状態は通常遊技状態であるもののアンコールモードで演出が制御されている場合、これらのいずれかの場合に対応する専用の変動演出パターンを設定する(ステップS1072)。
サブCPU131は、現在の演出モードが通常モードであると判定した場合(ステップS1071:YES)、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれているリーチ演出に係る設定情報に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴ってリーチ有り演出を行う必要があるか否かを判定する(ステップS1073)。
サブCPU131は、リーチ有り演出を行う必要がないと判定した場合(ステップS1073:NO)、装飾図柄を変動表示してから停止表示するまでの変動演出パターンを設定する(ステップS1074)。
サブROM132には、リーチ演出を伴わない変動演出に関して、ハズレリーチ無し演出テーブルが記憶されている。このハズレリーチ無し演出テーブルには、例えば3秒用、5秒用、8秒用、18秒用、36秒用というように、遊技制御基板100において決定される変動パターン(変動時間)に対応する演出テーブルが複数設けられている。ステップS1074において、サブCPU131は、これら複数の演出テーブルの中から、変動開始コマンドに含まれている設定情報に基づいて、1の演出テーブルを選択する。例えば設定情報に特別図柄の変動時間が3秒であることを示す変動パターンの設定情報が含まれている場合、3秒用の演出テーブルを選択する。
各演出テーブルにおいては、演出乱数と演出パターンとが対応付けられている。サブCPU131は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、選択した演出テーブルに格納されている多数の演出パターンの中から、予め取得した演出乱数に対応する演出パターンを読み出すことによって、1つの演出パターンを選択する。これにより、リーチ演出を含まない変動演出の変動演出パターンが設定される。
ステップS1074の処理に続いて、サブCPU131は、ステップアップ予告などの他の演出を設定し(ステップS1075)、変動開始コマンドに含まれている判定図柄の設定情報に基づいて、第1特別図柄表示器41又は第2特別図柄表示器42において判定図柄が停止表示されるのに伴ってメイン液晶表示装置5に停止表示する装飾図柄を設定する(ステップS1076)。
一方、サブCPU131は、リーチ有り演出を行う必要があると判定した場合(ステップS1073:YES)、上記ステップS1074の処理と同様に、リーチ有り演出用或いは大当たり用の演出テーブルを用いて、リーチ成立までの変動演出パターンを設定する(ステップS1078)。そして、例えば遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている各種設定情報に基づいて、リーチ成立時に左列及び右列の有効ライン上に停止表示されるリーチ図柄を決定する(ステップS1079)。
ステップS1079の処理に続いて、サブCPU131は、リーチ構成を決定する(ステップS1080)。このリーチ構成を決定する処理は、具体的には、例えば特別図柄の変動時間に基づいて、リーチ成立後に行うリーチ演出として、ロングリーチ演出及びSPリーチ演出のいずれか一方を選択する。
サブCPU131は、ステップS1080の決定結果に基づいて、リーチ成立後のリーチ演出がロングリーチ演出であるか否かを判断する(ステップS1081)。ここで、ロングリーチ演出であると判断した場合(ステップS1081:YES)、ロングリーチ演出の演出内容を設定する(ステップS1082)。具体的には、例えば、リーチ成立時にリーチを形成するリーチ図柄と、ロングリーチの演出内容とが対応付けられたロングリーチ演出内容決定テーブルをサブROM132から読み出してサブRAM133にセットする。そして、ステップS1079の処理で決定したリーチ図柄に対応する演出内容をロングリーチ演出内容決定テーブルから読み出すことによって、ロングリーチ演出の演出内容を設定する。このステップS1082の処理が行われた場合、上記ステップS1075に処理が進められる。
一方、サブCPU131は、ロングリーチ演出ではないと判断した場合(ステップS1081:NO)、すなわちリーチ成立後のリーチ演出がSPリーチ演出である場合、SPリーチ演出の演出内容を設定する(ステップS1083)。具体的には、遊技制御基板100から受信した変動開始コマンドに含まれている変動パターンの設定情報が示す変動時間に基づいて、今回の特別図柄の変動表示に伴って実行可能なSPリーチ演出を特定する。そして、実行可能なSPリーチ演出が複数ある場合には、例えば演出乱数を用いた演出抽選を行って、複数のSPリーチ演出の中からいずれか1つのSPリーチ演出を選択することによって、SPリーチ演出の演出内容を設定する。
ステップS1083の処理に続いて、サブCPU131は、SPリーチ演出中に再生される楽曲の曲タイトルの初期文字色及び後期文字色を設定する(ステップS1084)。ここで、初期文字色は、曲タイトルがメイン液晶表示装置5に表示されているときのその曲タイトルの文字色である。後期文字色は、演出ボタン26の操作を促す報知が行われる直前にサブ液晶表示装置6に曲タイトルが表示されているときのその曲タイトルの文字色である。本実施形態では、曲タイトル文字色設定用テーブル(図24参照)に基づいて、初期文字色及び後期文字色を設定する。
図24は、曲タイトル文字色設定用テーブルについて説明するための説明図である。図24に例示されるように、曲タイトル文字色設定用テーブルでは、特別図柄判定の判定結果と、演出乱数の乱数値と、初期文字色の種類と、後期文字色の種類とがそれぞれ対応付けられている。
図24に示されるように、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数の取り得る範囲は、「0」〜「299」である。曲タイトル文字色設定テーブルでは、特別図柄判定の判定結果が「ハズレ」である場合に関して、初期文字色と後期文字色との各組み合わせに対して、それぞれ以下のように乱数値が対応付けられている。すなわち、初期文字色と後期文字色とを両方とも白色に設定する場合に対して、「0」〜「99」の100個の乱数値が対応付けられている。また、初期文字色を白色に設定すると共に後期文字色を赤色に設定する場合に対して、「100」〜「199」の100個の乱数値が対応付けられている。また、初期文字色を白色に設定すると共に後期文字色を金色に設定する場合に対して、「200」〜「244」の45個の乱数値が対応付けられている。また、初期文字色と後期文字色とを両方とも赤色に設定する場合に対して、「245」〜「289」の45個の乱数値が対応付けられている。また、初期文字色を赤色に設定すると共に後期文字色を金色に設定する場合に対して、「290」〜「299」の10個の乱数値が対応付けられている。
一方、特別図柄判定の判定結果が「大当たり」である場合に関して、初期文字色と後期文字色との各組み合わせに対して、それぞれ以下のように乱数値が対応付けられている。すなわち、初期文字色と後期文字色とを両方とも白色に設定する場合に対して、「0」〜「49」の50個の乱数値が対応付けられている。また、初期文字色を白色に設定すると共に後期文字色を赤色に設定する場合に対して、「50」〜「149」の100個の乱数値が対応付けられている。また、初期文字色を白色に設定すると共に後期文字色を金色に設定する場合に対して、「150」〜「229」の80個の乱数値が対応付けられている。また、初期文字色と後期文字色とを両方とも赤色に設定する場合に対して、「230」〜「269」の40個の乱数値が対応付けられている。また、初期文字色を赤色に設定すると共に後期文字色を金色に設定する場合に対して、「270」〜「299」の30個の乱数値が対応付けられている。
サブCPU131は、ステップS1084において、ステップS106の処理によって特定した特別図柄判定の判定結果が「大当たり」であるか或いは「ハズレ」であるかを判断し、その判断結果に基づいて、曲タイトル文字色設定用テーブルにおけるハズレ用テーブルを使用するか或いは大当たり用テーブルを使用するかを決定する。そして、サブCPU131は、上述した乱数更新処理が行われる毎に更新される演出乱数について、変動開始コマンドを受信した時点の値を取得しておき、決定したハズレ用テーブル又は大当たり用テーブルに格納されている初期文字色と後期文字色との複数の組み合わせの中から、予め取得した演出乱数に対応する組み合わせを読み出すことによって、初期文字色及び後期文字色を設定する。
例えば特別図柄判定の判定結果がハズレであって演出乱数が「213」である場合、初期文字色が白色に設定されると共に後期文字色が金色に設定される。また、例えば特別図柄判定の判定結果が大当たりであって演出乱数が「281」である場合、初期文字色が赤色に設定されると共に後期文字色が金色に設定される。
このように、サブCPU131は、遊技制御基板100から取得した取得情報としての変動開始コマンドに含まれている特別図柄判定の判定結果を示す情報、及び変動開始コマンドを受信した時点で取得した演出乱数が、図24に規定されている文字色変更の条件を満たすか否かを判定し、条件を満たす場合には初期文字色と後期文字色とが相異なるように文字色を設定する一方で、条件を満たさない場合には初期文字色と後期文字色とが互いに同じとなるように文字色を設定する。
なお、初期文字色と後期文字色との組み合わせは図24に例示されているものに限定されるものではなく、例えば後期文字色としてゼブラ柄といった他の文字色を含む組み合わせを更に設けてもよい。
また、図24に例示される曲タイトル文字色設定用テーブルは、初期文字色が赤色に設定され得るように構成されているが、初期文字色は白色しか設定されないような構成を採用してもよい。
また、後期文字色で曲タイトルを表示した後に、その後期文字色とは異なる文字色で曲タイトルを表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、SPリーチ演出の大当たりに対する信頼度が、SPリーチ演出中に再生される楽曲の種類に関わらず同じに設定されているため、楽曲の種類に関わらず図24に例示した1つの曲タイトル文字色設定用テーブルを使用して初期文字色と後期文字色とを一緒に設定する場合について説明した。これに対して、例えば楽曲Aの再生を伴うSPリーチ演出の方が楽曲Bの再生を伴うSPリーチ演出よりも大当たりに対する信頼度が高いというように、再生される楽曲によって信頼度が異なるような場合、楽曲毎に曲タイトル文字色設定用テーブルを設けておくようにしてもよい。
ステップS1084の処理に続いて、サブCPU131は、曲タイトルの移動タイミングを設定する(ステップS1085)。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1は、SPリーチ演出に発展する場合、SPリーチ中に再生される楽曲を示す曲タイトルが、リーチが成立してから楽曲の歌い出しまでの間はメイン液晶表示装置5に表示され、その後はサブ液晶表示装置6に表示されるように構成されている。これに対して、楽曲の歌い出しのタイミングは楽曲によって異なるため、SPリーチ演出中にどの楽曲が再生されるかによって、メイン液晶表示装置5からサブ液晶表示装置6への曲タイトルの移動タイミングも異なることになる。このため、本実施形態では、装飾図柄の変動表示が開始されてからの経過時間によって表される歌い出しタイミングを示す情報が楽曲毎にサブROM132に予め記憶されている。これに対して、サブCPU131は、上記ステップS1085において、今回のSPリーチ演出中に再生される楽曲に対応する歌い出しタイミングを示す情報をサブROM132から読み出してサブRAM133にセットすることにより、曲タイトルの移動タイミングを設定する。
ステップS1085の処理に続いて、サブCPU131は、曲タイトルの文字サイズを設定する(ステップS1086)。
ところで、メイン液晶表示装置5に表示されていた曲タイトルをサブ液晶表示装置6でも同じ大きさで表示したり、或いはメイン液晶表示装置5に表示されていたときよりも大きく表示したりしてしまうと、曲タイトルの文字色が変化したことに遊技者が気付き易くなり、その結果、高い演出効果を得られない可能性がある。そこで、サブCPU131は、ステップS1086において、曲タイトルがサブ液晶表示装置6に表示されるときの方がメイン液晶表示装置5に表示されるときよりも曲タイトルの文字サイズが小さくなるように、メイン液晶表示装置5に表示されるときの曲タイトルの文字サイズと、サブ液晶表示装置6に表示されるときの曲タイトルの文字サイズとを設定する。
このようにしてステップS1084〜ステップS1086の処理によってメイン液晶表示装置5に表示される曲タイトルに関する各種設定が行われると、これらの設定情報は、図23に示されている他の処理ステップで設定された設定情報と共に、変動演出開始コマンドに含まれる形で画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。
このため、特別図柄の変動表示に伴う変動演出にSPリーチ演出が含まれている場合に、そのSPリーチ演出に関する予告を行う予告演出画像としての曲タイトルが、メイン液晶表示装置5の画面中央に表示されることになる(図10(F)参照)。
ステップS1086の処理に続いて、サブCPU131は、演出ボタン26の有効期間を設定する(ステップS1087)。具体的には、本実施形態では図11(D)及び(E)に例示されるように、SPリーチ演出の終盤で、演出ボタン26の操作に応じたカットインとロゴ揺れとを発生させることとしているので、サブCPU131は、カットインとロゴ揺れとを発生させるべきタイミングを考慮して、SPリーチ演出の終了タイミングに対して所定の第1時間前(例えば20秒前)に相当するタイミングを演出ボタン26の有効期間の開始タイミングとして設定すると共に、SPリーチ演出の終了タイミングに対して所定の第2時間前(例えば15秒前)に相当するタイミングを演出ボタン26の有効期間の終了タイミングとして設定する。
ところで、メイン液晶表示装置5に表示されていた曲タイトルがサブ液晶表示装置6に移動してからその曲タイトルの文字色が変更されるまでの時間が一定である場合、遊技者が曲タイトルの文字色が変更されるタイミングを容易に認識できてしまうためにこのタイミングでしかサブ液晶表示装置6に着目しなくなり、その結果、高い演出効果を得られなくなってしまうことが考えられる。そこで、本実施形態では、サブ液晶表示装置6に表示されている曲タイトルの文字色変更タイミングをランダムに設定することとしている。
すなわち、サブCPU131は、ステップS1087に続いて、曲タイトルの文字色変更タイミングをランダムに設定する(ステップS1088)。具体的には、本実施形態ではステップS1087の処理で設定される演出ボタン26の有効期間の開始タイミングの5秒前、10秒前、及び15秒前の3つの文字色変更タイミングが設けられており、サブCPU131は、変動開始コマンドを受信した際に取得した演出乱数を用いた所定の抽選処理を行って、これら3つの文字色変更タイミングのいずれか1つを選択する。
このようにしてステップS1084〜ステップS1086、ステップS1088の処理によってサブ液晶表示装置6に表示される曲タイトルに関する各種設定が行われると、これらの設定情報は、図23に示されている他の処理ステップで設定された設定情報と共に、変動演出開始コマンドに含まれる形で画像音響制御基板140及びランプ制御基板150に送信される。これにより、サブ液晶表示装置6への曲タイトルの移動、曲タイトルの文字色の変化などが実現される。
サブCPU131は、ステップS1088の処理に続いて、演出ボタン26の操作に応じてメイン液晶表示装置5に表示されるカットインの表示態様(カットインに含まれるキャラクタの種類やその背景色など)を設定する(ステップS1089)。このステップS1089の処理が行われると、上記ステップS1075に処理が進められる。
[本実施形態の作用効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、変動演出中にSPリーチ演出が行われる場合に、リーチ成立時にメイン液晶表示装置5に表示された曲タイトルがサブ液晶表示装置6に移動し、移動後に、その曲タイトルの表示態様が大当たりに対する信頼度を示唆する表示態様に変化する。したがって、SPリーチ演出に関する予告表示である曲タイトルの表示を、メイン液晶表示装置5において行われるSPリーチ演出などの興趣を損なうことなく効果的に行うことができる。
また、本実施形態では、曲タイトルがメイン液晶表示装置5に表示されていたときよりも小さくサブ液晶表示装置6に表示されるので、サブ液晶表示装置6に表示されている曲タイトルの表示態様が変化したことに遊技者が容易に気付いてしまい、その結果として曲タイトルを用いた効果的な演出が行えなくなるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、曲タイトルがメイン液晶表示装置5に表示された後、メイン液晶表示装置5とは異なるサブ液晶表示装置6に表示されるので、メイン液晶表示装置5で行われるSPリーチ演出の興趣を妨げてしまうのを確実に防止することができる。また、例えばメイン液晶表示装置5の画面中央に表示されている曲タイトルをメイン液晶表示装置5の画面端部に移動させるような場合に比べて、曲タイトルの表示態様の変化に遊技者がより気付き難くなるという利点がある。
[変形例]
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下の形態であってもよい。すなわち、上記実施形態では、曲タイトルをメイン液晶表示装置5に表示されていたときよりも小さくサブ液晶表示装置6に表示させる場合について説明したが、これに代えて、曲タイトルをメイン液晶表示装置5に表示されていたときと同じ大きさでサブ液晶表示装置6に表示させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、曲タイトルをメイン液晶表示装置5からサブ液晶表示装置6に移動させてから所定時間が経過した後にその文字色を変化させることとしているが、曲タイトルをサブ液晶表示装置6に移動させると同時に曲タイトルの文字色を変化させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、メイン液晶表示装置5に表示されている曲タイトルをメイン液晶表示装置5とは異なるサブ液晶表示装置6に移動させる場合について説明したが、曲タイトルを例えばメイン液晶表示装置5の画面中央から画面端部に移動させるというように、曲タイトルをメイン液晶表示装置5の画面内で移動させるようにしてもよい。すなわち、本発明の第1表示領域及び第2表示領域は、1つの表示画面上に設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、曲タイトルの文字色を変化させる場合について説明したが、例えば曲タイトルの字体やフォントサイズといった文字色以外の表示態様を変化させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、特定演出と予告演出画像の表示とを同じ変動演出中に行う場合について説明したが、特別図柄判定の事前判定処理を行うことによって特定演出が発生するか否かを事前に判断し、特定演出が発生すると判断した場合に、予告演出画像を、例えば特定演出を含む変動演出の1つ前の変動演出中に表示するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、特定演出がSPリーチ演出である場合について説明したが、特定演出は、他のリーチ演出、いわゆる群予告、疑似連続予告演出といった他の演出であっても構わない。
また、上記実施形態では、予告演出画像が曲タイトルである場合について説明したが、例えば特定演出がいわゆるストーリーリーチである場合には、そのストーリーリーチのストーリー名を予告演出画像として表示するようにしてもよい。また、予告演出画像は、文字情報(本実施形態では曲タイトル)を含まない演出画像であってもよい。
また、上記実施形態では、本発明を1種2種混合タイプのパチンコ遊技機に適用した場合について説明したが、本発明を1種タイプのパチンコ遊技機に適用してもよいし、或いは回胴式遊技機などの他の遊技機に適用してもよい。
また、上記実施形態において説明したパチンコ遊技機1の構成や各部材の動作態様は単なる一例に過ぎず、他の構成や動作態様であっても本発明を実現できることは言うまでもない。また、上述したフローチャートにおける処理の順序、設定値、判定に用いられる閾値等は単なる一例に過ぎず、本発明の範囲を逸脱しなければ他の順序や値であっても、本発明を実現できることは言うまでもない。また、上記実施形態で例示した画面図等も単なる一例であって、他の表示態様の画面であってもよい。