(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部31AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部31AKについて説明する。図8-1は、本実施の形態のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図8-1(A)に示すように、本実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1-1、PA1-2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2-1~PA2-6、PA3-1~PA3-4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2-1~PB2-6、PB3-1~PB3-4等が用意されている。
また、図8-1(B)に示すように、本実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA~Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図8-1(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図8-1(A)に示す変動パターンPA3-1~PA3-4等、変動パターンPB3-1~PB3-4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。なお、図8-1(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図8-1(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、本実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図8-2、図8-3は、本実施の形態におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図8-2(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図8-2(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図8-2(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図8-2(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図8-2(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図8-2(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図8-2(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図8-2(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図8-2(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図8-2(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図8-2(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図8-2(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図8-2(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図8-2(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図8-2(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。なお、図8-2(I)では、図8-2(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図8-2(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図8-3(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図8-2(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。なお、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
なお期待度示唆表示は、図8-2(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図8-2(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図8-3(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図8-3(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図8-3(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図8-2、図8-3に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
なお、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図8-4(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図8-4(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図8-4(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図8-4(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図8-4に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
なお、発展演出は図8-4(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図8-2(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図8-5(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図8-5(B)に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表示され、図8-5(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示31AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図8-5(D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。このときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ8から出力される音声(音量、音階、音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図8-5(F)に示すように、その黒い星が光るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したことがわかりやすくなる。
図8-5(A)~(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示により示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するようにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力しない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効果が向上する。なお、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9といった演出装置における演出モードが複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板11から同じコマンド(例えば変動パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異なる演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置5に表示される背景、キャラクタ、モチーフ、スピーカ8から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の操作により変更可能にしてもよい。
図8-5(G)~(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作例である。通常モードでは、図8-5(A)~(F)に示すようタイトル報知及び期待度示唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリーチ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図8-5(G)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図8-5(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒い菱形31AK025が表示され、図8-5(I)に示すように、黒い菱形31AK025が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」という音声が出力される。図8-5(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒菱形が収まった段階で、図8-5(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせることで演出が多彩になり演出効果が向上する。
図8-5では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示したが、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイトル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かやタイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
なお、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するようにしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示については段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図8-6(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了した後に、図8-6(B)に示すように、画像表示装置5にボタン画像31AK031が表示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン31Bへの操作が検出されると、図8-6(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆表示31AK033が強調表示される。なお、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一度に表示される。なお、可動体32が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化する発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例えば図8-7(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図8-7(B)に示すようにタイトル31AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このように、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図8-7に示すタイトル予告では、音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化する場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。なお、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるようにしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力するようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御される期待度が向上する演出(特定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図8-8は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU120が図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、主基板11から送信されるコマンドから特定される変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には(ステップ31AKS001;Yes)、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図8-9(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図8-9(A)に示すように、「黒」、「赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。
なお、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変化するものについては、図8-7に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイトルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するようにしてもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図8-9(A)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図8-9(B)に示すような通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセリフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図8-9(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図8-9(C)に示すように、「白」、「赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。なお、表示色が変化するものについては、セリフが表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミングが異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞれの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モードと異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
なお、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告する予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすればよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンでないと判定された場合(ステップAK31S001;No)、その他の予告演出に実行有無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002~31AKS004における決定結果をRAM122の所定領域に保存し(ステップAK31S005)、予告演出決定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリーチ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能にしてもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図8-9に示す決定割合で決定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにすることで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化することを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5に作用演出画像を表示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行するようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイトル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。なお、作用演出が実行されたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセリフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なるようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。このような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。なお、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少なくとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置5とは異なるサブ表示装置として、遊技盤2または遊技機用枠3にサブ液晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機ELやドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示装置5の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置5においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示することができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、本発明を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)に本発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表示装置5における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイトル報知に本発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティックコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したときに遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報知に本発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるようになっていた(図8-3(B)~(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出する前の所定タイミングになると、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図8-10、図8-11は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図8-10(A)に示すように、画像表示装置5においてリーチ態様となった後、例えば図8-10(B)に示すように、味方キャラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表示され、図8-10(C)~(F)、図8-11(G)~(I)に示すように、キャラクタ31AK041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図8-10(C)に示すように、画像表示装置5の右下に小ボタン画像31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示される。これにより、プッシュボタン31Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されている。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図8-10(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図8-10(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化する。
その後、図8-11(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図8-11(I)に示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示され、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化することを示す作用演出が実行される。なお、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しない場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図8-11(J)に示すように、規制線31AK044が消去され、図8-11(K)に示すように、スティック画像31AK051が中央部に拡大表示され、スティックコントローラ31Aを引く操作を促す表示がされる。また、このときスティックコントローラ31Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ31Aを引く操作が検出されると、図8-11(L)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、変動時間の終了するタイミングで、図8-11(M)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった場合には、自動的に図8-11(L)に示す画像が表示される。
この変形例では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合があるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図8-10、図8-11に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆表示は省略しているが、図8-10、図8-11に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図8-8のステップ31AKS004にて実行されればよい。
(特徴部31AKの変形例2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行なうようにしてもよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイトル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後にリーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよいし、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像のことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これら要素E1~E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1~E5の全てが視認可能となるように表示される。また、特定画像を構成する要素E1~E5の表示サイズは、シャッター表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、要素E1~E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まるように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されるときには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示されないときには、たとえば、各要素E1~E5を含まない無地の画像が表示される。なお、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像として、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるようにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際に、フルーツ柄が表示される際においても、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知を行なうとともに遊技効果ランプ9の発光による報知を行なう。共通音および遊技効果ランプ9の発光制御により、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される。なお、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図8-12は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図である。図8-12(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置5において可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像31AK061には、要素E1~E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、シャッター演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。閉じていたシャッターが開くと、図8-12(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止すると、図8-12(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図8-12(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E1~E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。さらに、共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイトル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者により認識させやすくすることができる。なお、共通音と特定音とは、出力期間が完全に分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図8-12(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バトルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の数字図柄による可変表示画面に戻る。図8-12(f)に示すように、全ての図柄が停止し、「777」の大当り図柄が表示される。
図8-12(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイトル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1~E5を含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK061とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
また、図8-12(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図8-12(d)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よって、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図8-12(a)に示すシャッター画像31AK061と図8-12(d)に示すリーチタイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図8-8のステップ31AKS004にて実行されればよい。その際には、図8-8のステップ31AKS002におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うようにしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図8-8のステップ31AKS004にて実行されるようにしてもよい。
(特徴部112IWに関する説明)
次に、特徴部112IWについて説明する。先ず、図9-1及び図9-2に示すように、パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、縦長の方形枠状に形成された外枠112IW001aと、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2(図1参照)と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)112IW003とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。また、遊技機用枠112IW003には、ガラス窓を有するガラス扉枠112IW003aが左側辺を中心として遊技機用枠112IW003の前面を開放する扉開放位置と該前面を閉鎖する扉閉鎖位置との間で回動可能に設けられ、該ガラス扉枠112IW003aにより遊技領域を開閉できるようになっており、ガラス扉枠112IW003aを閉鎖したときにガラス窓を通して遊技領域を透視できるようになっている。
また、遊技機用枠112IW003は、遊技場の店員等が所有する扉キーを図示しない錠前に挿入して解錠することで開放可能となり、店員以外の遊技者等は遊技機用枠112IW003及びガラス扉枠112IW003aを開放することはできないようになっている。
主基板11は、第1部材と第2部材とにより開放可能に構成された基板ケース112IW201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載されている。また、主基板11には、後述する設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キー112IW051と、設定変更状態において後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能する設定切替スイッチ112IW052が設けられている。
これら設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052といった遊技者が操作可能な操作部が設けられた設定切替本体部は、主基板11とともに基板ケース112IW201内に収容されており、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、基板ケース112IW201を開放しなくても操作可能となるように基板ケース112IW201の背面右部に形成された開口を介して背面側に露出している。
設定キー112IW051及び設定切替スイッチ52を有する基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面に設けられているため、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からの操作が不可能であり、所定の扉キーを用いて遊技機用枠3を開放することで操作が可能となる。また、設定キー112IW051は、遊技場の店員等が所有する設定キーの操作を要することから、設定キーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、設定キー112IW051は、後述するONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチでもある。尚、この特徴部112IWでは、扉キーと設定キーとが別個のキーである形態を例示したが、一のキーにて兼用されていてもよい。
また、基板ケース112IW201には、図9-8(A)に示すように、表示モニタ112IW029と、該表示モニタ112IW029の表示を切り替えるための表示切替スイッチ112IW030が配置されている。これら表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、主基板11に接続されているとともに、基板ケース112IW201の左上部に配置されている。つまり、表示モニタ112IW029及び表示切替スイッチ112IW030は、基板ケース112IW201における主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11は、遊技機用枠112IW003を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠112IW003を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
前述したように、本特徴部112IWにおける設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052は、遊技機用枠3を閉鎖した状態ではパチンコ遊技機1の正面側からは操作が不可能となっているが、該パチンコ遊技機1が設置される遊技島の内側等から設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052が操作される虞がある。そこで本特徴部112IWでは、図9-2及び図9-3に示すように、外枠112IW001aの右端部には、遊技機用枠112IW003の閉鎖時に、設定キー112IW051と設定切替スイッチ52とを含む基板ケース112IW201の右側部を背面側から被覆するセキュリティカバー112IW500Aが取り付けられている。このキュリティーカバー112IW500Aは、前後方向を向く短片112IW500Aaと、該短片112IW500Aaの後端部からパチンコ遊技機1の左側方に向けて伸びる長片112IW500Abと、を備える略L字状の部材であって、透過性を有する板状の合成樹脂材によって構成されている。短片112IW500Aaの上下寸法は、基板ケース112IW201の背板の上下寸法とほぼ同寸とされている。また、セキュリティカバー112IW500Aは、短片112IW500Aaの前端部を介して外枠112IW001aの右端部に固定されている。
尚、図9-2に示すように、長片112IW500Abは、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、基板ケース112IW201の右部にパチンコ遊技機1の後方から当接(または近接)することによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部をパチンコ遊技機1の背面側から被覆する。このため、設定キー112IW051及び設定切替スイッチ112IW052は、長片112IW500Abによって操作不能な状態となる。一方で、図9-3に示すように、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とは、遊技機用枠112IW003とともに移動して長片112IW500Abから離間することによって長片112IW500Abによる被覆状態が解除されることで操作可能な状態となる。
つまり、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、前述したセキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。
基板ケース112IW201は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられているため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態において、設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052にアクセスすることは極めて困難であるため、遊技場の店員等が扉キーにより遊技機用枠112IW003を開放しない限り設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作して設定値を変更することはできない。
しかし、パチンコ遊技機1が遊技場の遊技島(図示略)に設置された状態において、遊技機用枠112IW003が閉鎖されていても、例えば、パチンコ遊技機1に隣接する他のパチンコ遊技機との間に設置されるカードユニット等の遊技用装置やスペーサ部材とパチンコ遊技機1との間から針金やセル板等の不正部材を進入させて、パチンコ遊技機1の背面側にある設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することで設定値が変更されるといった不正行為が行われる可能性があるため、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においてセキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持されることで、上記不正行為を好適に抑制することができる。
また、遊技機用枠112IW003が閉鎖され、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む基板ケース112IW201の背面右側が被覆されている規制状態でも、透過性を有するセキュリティカバー112IW500Aを通して、基板ケース112IW201に収容されている主基板11等を透視することができるため、主基板11におけるCPU103などの電子部品が実装される実装面や封印シール等の状況を容易に確認することができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行し、RAM102をワークエリアとして用いることで、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種の処理が実行される。また、CPU103は、乱数生成プログラムを実行することで、主基板11の側において用いられる各種の乱数の全てを生成可能とされている。
本特徴部112IWでは、主基板11の側において、特図表示結果判定用の乱数値MR1の他、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5のそれぞれを示す数値データが、カウント可能に制御される。尚、遊技効果を高めるために、これら以外の乱数値が用いられてもよい。これらの乱数値MR1~MR5は、CPU103にて、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のテーブルデータなどが記憶されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定を行うために用意された、図9-4及び図9-5などに示す複数の判定テーブルを構成するテーブルデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御信号を出力させるために用いられる複数の制御パターンテーブルを構成するテーブルデータや、特別図柄や普通図柄などの変動表示における各図柄の変動態様となる変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルなどが記憶されている。
ROM101が記憶する判定テーブルには、例えば図9-4(A)に示す表示結果判定テーブル(設定値1)、図9-4(B)に示す表示結果判定テーブル(設定値2)、図9-4(C)に示す表示結果判定テーブル(設定値3)、図9-5(A)に示す大当り種別判定テーブルの他、大当り変動パターン判定テーブル(図示略)、小当り変動パターン判定テーブル(図示略)、図9-6に示すハズレ変動パターン判定テーブル、普図表示結果判定テーブル(図示略)、普図変動パターン判定テーブル(図示略)などが含まれている。
本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。具体的には、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1~3の3段階からなり、1が最も出玉率が低く、1、2、3の順に値が大きくなるほど出玉率が高くなる。すなわち、設定値として1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、2、3の順に値が大きくなるほど有利度が段階的に高くなる。なお、本特徴部112IWでは、小当りの当選確率については、設定値に関係なく同じである。
(表示結果判定テーブル)
図9-4(A)~(C)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値と、小当りとする判定値が設定されている。
図9-4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」である場合よりも低い確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「2」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/320、確変時は1/32)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図9-4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/300、確変時は1/30)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「3」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
また、図9-4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの一部が小当りに対応する判定値として設定されており、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/99)で小当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(非確変時は1/280、確変時は1/28)で大当りに当選する。一方、これら判定値のうちの半数が小当りに対応する判定値として設定されていることで、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合よりも高い確率であり、かつ、設定値が「1」、「2」である場合と同じ確率(1/2)で小当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図9-4(A)~(C)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当り種別A~大当り種別C)とすることを決定する。また、MR1が図9-4(A)~(C)に示す小当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して小当りとすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当り及び小当りの当選を決定する。尚、図9-4(A)~(C)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)並びに小当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器4Aまたは第2特別図柄表示器4Bにおける停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、本例では、図9-4に示すように、設定値に関係なく、小当りの当選確率が同じである場合を示しているが、そのような態様にかぎられない。例えば、大当りの当選確率と同様に、1、2、3の順に設定値の値が大きくなるほど小当りの当選確率が高くなるように構成してもよい。また、この場合、小当りの当選確率の設定差が大当りの当選確率の設定差と同じ比率となるようにしてもよい。具体的には、設定値「1」における小当りの当選確率を1/100とするのであれば、設定値「2」における小当りの当選確率が1/93.75となるように設計し、設定値「3」における小当りの当選確率が1/87.5となるように設定してもよい。
また、小当りを設けない遊技機において、本特徴部112IWで示した構成を適用するように構成してもよい。
また、本特徴部112IWでは、CPU103は、図9-4(A)~(C)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りまたは小当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルと小当り判定テーブルとを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにし、小当りの判定は、変動特図指定バッファが第1である場合と第2である場合とで別個のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に有利度が高くなる場合を示しているが、例えば、遊技状態に応じて有利度の順位が変化するように構成してもよい。例えば、高確率/高ベース状態に制御され、次回の大当りが発生するまで高確率/高ベース状態が維持され、且つ小当り遊技である程度の賞球が得られるように構成された遊技機に適用した場合に、本例では、図9-4に示すように、第2特別図柄の変動表示が実行される場合には1/2の高い確率で小当りが発生し賞球が得られやすい期間となりうるので、特定の遊技状態(この例では、高確率/高ベース状態)では、他の遊技状態とは異なり、逆に大当りが発生しにくい(高確率/高ベース状態が継続しやすい)設定値「1」が最も有利度が高い設定となるようにしてもよい。
また、例えば、確変状態(高確率状態)に制御された後、所定回数(確変終了回数)の変動表示が実行されたことにもとづいて確変状態が終了する遊技機に適用した場合に、同じ確変終了回数であれば、設定値「1」<設定値「2」<設定値「3」の順に確変継続率(連荘率)が高くなるように構成してもよい。
尚、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1~3の計3個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個または4個以上であってもよい。
(大当り種別判定テーブル)
図9-5(A)は、ROM101に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。なお、本特徴部112IWでは、遊技球が第1始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合と、遊技球が第2始動入賞口に入賞したことに基づく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合とで、共通の大当り種別判定テーブルを用いるように構成されているが、異なるテーブルを設けて、いずれの大当り種別に決定されるかの割合が異なるようにしてもよい。
大当り種別判定テーブルは、変動表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(MR2)に基づいて、大当りの種別を大当り種別A~大当り種別Cのうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
図9-5(A)に示す大当り種別判定テーブルにおいては、設定値ごとに大当り種別判定用の乱数(MR2)に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。つまり、設定値ごとに大当り種別A~大当り種別Cのいずれに判定されるかの割合が示されている。なお、後述する図9-6に示すハズレ変動パターン判定テーブルや、図9-7に示す非リーチハズレ変動パターン判定テーブル等についても、実際には乱数に対応する判定値が割り当てられているが、説明を簡略化するために、割り当てられた判定値の割合が示されている。
図9-5(A)に示すように、大当り種別判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、大当り種別Cに決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、大当り種別Bに決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、大当り種別Aに決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
ここで、本特徴部112IWにおける大当り種別について、図9-5(B)を用いて説明すると、本特徴部112IWでは、大当り種別毎に、大当り遊技におけるファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間がそれぞれ定められている。
ファンファーレ期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS114の大当り開放前処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り図柄が停止表示された後に、大当り遊技状態の開始を報知する演出動作としてのファンファーレ演出が実行される期間である。
インターバル期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS116の大当り開放後処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大入賞口を開放状態とするラウンドが終了した後に、次のラウンドの開始を報知する演出動作としてのインターバル演出が実行される期間である。
エンディング期間とは、例えば、主基板11側において、ステップS117の大当り終了処理が実行される期間であり、演出制御基板12側において、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間である。
図9-5(B)に示すように、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間は、大当り種別Aの場合に最も長くなり、次に大当り種別Bの場合に長くなり、大当り種別Cの場合に最も短くなるように設定されている。
上述のように、本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、大当り種別Cと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、大当り種別Aと判定される割合が高いため、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間は長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、大当り遊技中に、設定値を示唆する大当り中示唆演出(詳細については後述する)を実行可能に構成されているが、この大当り中示唆演出をファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間において実行可能である。そのような構成により、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の興趣を高めることができる。また、遊技者の関心を大当り中示唆演出に向けることにより、各期間の長短に気付かれにくくすることができる。
なお、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間においては、設定される期間の長さに関わらず、共通の演出を実行するようにしてもよい。この場合には、遊技者が期間の長短に気付きにくい演出(例えば、静止画像の表示等)が共通して実行されることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が設定され、設定値ごとにいずれの大当り種別と判定されるかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が固定的に設定されているようにしてもよい。また、例えば、予め定められた期間が異なる複数種類のファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間からいずれかを抽選によって決定するようにしてもよい。この場合には、大当り種別A<B<Cの順に、比較的長い期間が設定されたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が選択される割合が高くなるように判定値が設定されたテーブルを用いることで、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が長くなるようにすることができる。
本特徴部112IWでは、大当り種別A~大当り種別Cのいずれの場合にも、大当り遊技状態の終了後において実行される時短制御および確変制御は、所定回数(本特徴部112IWでは100回)の特図ゲームが実行されること、或いは該所定回数の特図ゲームが実行される前に大当り遊技状態となることにより終了するが、例えば、大当り種別ごとに時短制御および確変制御の回数が異なるようにしてもよいし、特定の大当り種別の場合には、大当り遊技状態の終了後において実行される高確制御および時短制御が、該大当り遊技状態の終了後において再度大当りが発生するまで継続して実行されるようにしてもよい。このような特定の大当り種別となる場合には、大当り遊技状態が通常状態を介することなく連続的に発生する、いわゆる連荘状態となる。本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値毎に大当りとなる割合が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、設定値毎に確変継続率(連荘率)が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別A~大当り種別Cに有利度(例えば、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数など)の違いはなく、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間の平均期間が異なるように構成されているが、例えば、大当り種別ごとに、大当り遊技中のラウンド数や、時短制御および確変制御の有無、制御回数を異ならせ、有利度が異なるようにしてもよい。この場合には、ラウンド中の演出は、大当り種別ごとに異なるようにしてもよいし、大当り種別に関わらず同じようにしてもよい。
尚、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて、変動表示結果が大当りとなる場合の大当り種別を大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cから異なる割合で決定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定されている設定値によっては、大当り種別A、大当り種別B、大当り種別Cのうち、決定され得ない大当り種別が1つまたは複数あってもよい。つまり、設定されている設定値に応じて大当り種別の決定割合が異なることには、いずれかの大当り種別を決定しないこと(決定割合が0%である)や、特定の大当り種別を100%の割合で決定すること含まれている。
また、本特徴部112IWでは、大当り種別に応じてファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間が異なる場合を示したが、そのような態様にかぎらず、大当り種別によらずにファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値「1」~「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じたファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を一律に決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値「1」~「3」のいずれであるかに応じて、その設定値に応じた選択確率による抽選処理を行い、ファンファーレ期間、インターバル期間およびエンディング期間を決定するように構成してもよい。
このように、本特徴部112IWでは、設定されている設定値に応じて変動表示結果が大当りとなった場合の大当り種別の決定割合が異なっているので、遊技興趣を向上できるようになっている。
尚、本特徴部112IWでは、大当り種別を大当り種別判定用の乱数値であるMR2を用いて決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、大当り種別は、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1を用いて決定してもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値が大きいほど遊技者にとって有利となる(大当り確率や小当り確率が高まることや、大当り種別としての大当り種別Cが決定されやすくなること等)形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値が小さいほど遊技者にとって有利となるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて大当り確率が変化する一方で、遊技性自体は変化しない形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定される設定値に応じて遊技性が変化するようにしてもよい。
例えば、パチンコ遊技機1に設定される設定値が1である場合は、通常状態での大当り確率が1/320、確変状態が65%の割合でループする遊技性(所謂確変ループタイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が2である場合は、通常状態での大当り確率が1/200、大当り遊技中の特定のラウンドにおいて遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技終了後の遊技状態を確変状態に制御する一方で、大当り種別に応じて大当り遊技中に遊技球が該カウントスイッチを通過する割合が異なる遊技性(所謂V確変タイプ)とし、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が3である場合は、大当り確率が1/320且つ小当り確率が1/50であり、高ベース中(時短制御中)に遊技球が特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを通過することに基づいて大当り遊技状態に制御する遊技性(所謂1種2種混合タイプ)としてもよい。更に、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が1~3と遊技性が同一であるが、これら設定値が1~3のいずれかである場合よりも大当り確率や小当り確率が高い一方で大当り遊技中に獲得可能な賞球数が少ない設定(例えば、パチンコ遊技機1に設定されている設定値が4である場合)を設けてもよい。
更に、このように、設定値に応じて遊技性を変化させる場合は、共通のスイッチを異なる用途に使用してもよい。具体的には、上述の例であれば、設定値が1や4の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを演出用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過する毎に所定の演出を実行するためのスイッチ)として使用し、設定値が2や3の場合は、特別可変入賞球装置7内に設けられた所定のカウントスイッチを遊技用スイッチ(遊技球が該カウントスイッチを通過したことに基づいて遊技状態を確変状態や大当り遊技状態に制御するためのスイッチ)として使用してもよい。
(変動パターン判定テーブル)
また、ROM101には、変動パターン判定用の乱数値MR3に基づいて変動パターンを決定するための変動パターン判定テーブルも記憶されており、変動パターンを、事前決定結果に応じて前述した複数種類のうちのいずれかの変動パターンに決定する。
具体的には、変動パターン判定テーブルとしては、変動表示結果を「大当り」にすることが事前決定されたときに使用される大当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「小当り」にすることが事前決定されたときに使用される小当り変動パターン判定テーブルと、変動表示結果を「ハズレ」にすることが事前決定されたときに使用されるハズレ変動パターン判定テーブルとが予め用意されている。
(ハズレ変動パターン判定テーブル)
図9-6は、ハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間(以下、特別期間ともいう)と、それ以外の期間(以下、非特別期間ともいう)とで、異なるハズレ変動パターン判定テーブルを用いるように構成されている。
具体的には、特別期間においては、図9-6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定し、非特別期間においては、図9-6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルを用いて変動パターンを判定する。なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われた時点から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間を特別期間としてもよい。また、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)であれば特別期間としてもよい。また、初回の大当りが発生するまでの期間を特別期間としてもよい。
図9-6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレとなる割合が高く、非リーチハズレとなる割合が低くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、設定値に応じてノーマルリーチやスーパーリーチの実行割合が異なるため、ノーマルリーチやスーパーリーチが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。
また、図9-6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、図9-6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルよりも、ノーマルリーチハズレとなる割合が高く、さらに設定値間のノーマルリーチハズレとなる割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、特別期間においては、非特別期間よりもノーマルリーチが実行される頻度の違いが認識しやすくなる(すなわち設定値の示唆を認識しやすくなる)ため、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
なお、例えば、スーパーリーチを伴う変動パターン(またはそのうちの特定の変動パターン)については、設定値の違いに関わらず(または特別期間と非特別期間との違いに関わらず)、同じ割合で決定されるようにしてもよい。このようにすることにより、設定値に応じて、特定の変動パターン(本例ではノーマルリーチハズレ)のみ実行割合が異なることになり、特定の変動パターンが実行される頻度によって設定値が示唆されることになる。なお、逆に、設定値に応じてスーパーリーチハズレとなる変動パターンの選択割合も異ならせてもよい。
また、図9-6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値に応じて、非リーチハズレ以外のときに、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとのいずれとなるかの割合(すなわち、ノーマルリーチハズレ:スーパーリーチハズレのバランス)が異なるように判定値が割り当てられている。具体的には、図9-6(A)に示す第1ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が著しく高くなり(本例では、5%ずつ高くなる)、具体的には、図9-6(B)に示す第2ハズレ変動パターン判定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、ノーマルリーチハズレの比率が僅かに高くなる(本例では、0.2%ずつ高くなる)ように構成されている。このような構成により、ノーマルリーチハズレとスーパーリーチハズレとの選択傾向によって設定値が示唆されることになる。また、特別期間と非特別期間とで選択傾向の違いを大きくすることができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で設定示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレ全体の実行割合が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレおよびスーパーリーチハズレの実行比率が異なること、設定値に応じてノーマルリーチハズレのみ実行割合が異なることを含む概念である。
本特徴部112IWでは、図9-6(A),(B)に示す第1,第2ハズレ変動パターン判定テーブルのいずれが用いられたときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。また、設定値が1~3のいずれに設定されているときにも、画像表示装置5において共通の背景画像を表示して、演出図柄の変動表示を行う。なお、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間のみ、専用の背景画像が表示されるようにしてもよい。このような構成により、特別期間や電源投入時から変動表示が所定回(本例では30回)実行されるまでの期間の遊技興趣を高めることができる。
なお、本特徴部112IWの例に限らず、例えば、設定値を示唆する特殊変動パターン(例えば、演出図柄の変動表示の態様が通常とは異なる変動パターンであって、設定値1または2の場合にのみ選択される)を設け、特別期間においてのみ特殊変動パターンが選択され得るようにしてもよい。このような構成によっても、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
(非リーチハズレ変動パターン判定テーブル)
図9-7は、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。本特徴部112IWでは、変動時間が異なる複数種類の非リーチハズレ変動パターンが設けられており、変動パターンが非リーチハズレに決定されたときに、さらに非リーチハズレA~Cのいずれにするかに決定するように構成されている。なお、このような構成に限らず、例えば、図9-6に示すハズレ変動パターン判定テーブルに、非リーチハズレA~Cが含まれるようにして、非リーチハズレA~C、ノーマルリーチハズレ、スーパーリーチハズレのいずれかに決定するように構成してもよい。
図9-7に示すように、非リーチハズレ変動パターン判定テーブルにおいては、設定値が「1」である場合、非リーチハズレC(変動時間7秒)に決定される割合が高く、設定値が「2」である場合、非リーチハズレB(変動時間8秒)に決定される割合が高く、設定値が「3」である場合、非リーチハズレA(変動時間9秒)に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」である場合には、非リーチハズレCと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的短くなりやすい。一方、設定値が「3」である場合には、非リーチハズレAと判定される割合が高いため、非リーチハズレ時の変動時間が比較的長くなりやすい。よって、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなる。
本特徴部112IWでは、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、大当りの当選確率(出玉率)が高くなるように構成されているが、同時に、設定値が「1」<「2」<「3」の順に、平均変動時間が長くなるようにも構成されている。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、変動時間が異なる非リーチハズレA~Cのいずれとなるかの割合を異ならせることにより、平均変動時間が異なるように構成されているが、例えば、非リーチハズレ以外の変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)も、変動時間が異なるように複数種類設け、設定値に応じて、選択される割合が異なるようにしてもよい。なお、変動パターン(例えば、ノーマルリーチハズレやスーパーリーチハズレ等)を変動時間が異なるように複数種類設ける場合には、演出図柄の揺れ表示や高速変動表示の時間等を異ならせるようにして、演出等の見え方には違いがないようにすることが望ましい。
また、本特徴部112IWでは、設定値に応じて、平均変動時間が異なるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、設定値に応じて、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間が異なるようにしてもよい。このような構成により、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、確定演出図柄(最終停止図柄)が停止表示される期間を長くすること、すなわち遊技の進行を遅らせることができ、射幸性が高くなり過ぎてしまうことを防止することができる。
また、本特徴部112IWでは、非リーチハズレA~Cにそれぞれ変動時間が設定され、設定値ごとに非リーチハズレA~Cのいずれに決定するかの割合が異なるように構成することにより、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定であるときには、平均変動時間を長くする、すなわち遊技の進行を遅らせるようにしているが、このような構成に限らず、設定値ごとに各変動パターンの変動時間が固定的に設定され、大当りの当選確率(出玉率)が高い設定の方が、変動時間が長くなるようにしてもよい。
なお、本特徴部112IWでは、他の変動パターンに比べて変動時間が短い短縮用の変動パターンが設けられている。例えば、非リーチハズレA(変動時間9秒)よりも変動時間が短い短縮非リーチハズレ(変動時間1.5秒)の変動パターンが設けられている。そして、この短縮用の変動パターンは、例えば、保留記憶数が所定数(例えば3)以上であるときに、用いられるように構成されている。このような構成は、保留記憶数が上限に達している状態、または上限に近い状態であるときに、この状態を解消して、効率的に変動表示を行う(すなわち効率的に遊技を進行する)ことを目的とするものである。ゆえに、保留記憶数が所定数以上であるときに、遊技の進行を遅らせることは不適当であるともいえる。そのため、本特徴部112IWでは、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについては、設定値に関わらず、共通の変動時間となっている。なお、本特徴部112IWの構成に関わらず、保留記憶数が所定数以上であるときに用いられる短縮用の変動パターンについても、設定値に応じて変動時間を異ならせるようにしてもよい。
(表示モニタ112IW029)
本特徴部112IWでは、パチンコ遊技機1において、各入賞口(大入賞口、第2大入賞口、第1始動入賞口、第2始動入賞口、一般入賞口)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比、ベースなどの各種の入賞情報を算出可能である。
具体的には、図9-8(A)及び図9-8(B)に示すように、表示モニタ112IW029は、第1表示部112IW029A、第2表示部112IW029B、第3表示部112IW029C、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eを備えている。第1表示部112IW029A~第5表示部112IW029Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部112IW029A~第5表示部112IW029Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることもできる。
表示モニタ112IW029には、図9-8(B)に示す表示No1~6の各項目が表示される。1桁目の第1表示部112IW029Aには集計させた設定値(1~3)が表示され、2桁目の第2表示部112IW029Bと3桁目の第3表示部112IW029Cには集計期間が表示され、4桁目の第4表示部112IW029Dと5桁目の第5表示部112IW029Eには数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「y7.」が表示される。また、表示No1の短期連比が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計連比が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計連比が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
表示No5のベース1が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、第2表示部112IW029B及び第3表示部112IW029Cに「B6.」が表示される。また、表示No5のベース1が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
また、本特徴部112IWでは、主基板11(CPU103)は、表示モニタ112IW029に対して、連比、役比、ベースを表示する制御を行う。ここで、主基板11は、複数の項目を順次表示する制御を行う。図9-9(A)は、役物比率表示装置に表示される項目の表示時間を示すタイムチャートである。図9-9(A)に示すように、表示モニタ112IW029に対する表示を開始すると、まず表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比の表示は、緑字で表示される。表示No1の短期連比の表示では、図9-9(B-1)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「y」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、短期連比が表示される。例えば、短期連比が41%の場合、第4表示部112IW029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「1.」の文字が表示される。
表示No1の表示が5秒間継続すると、表示No2の短期役比が表示される。表示No2の短期連比の表示は、赤字で表示される。表示No2の短期役比の表示では、図9-9(B-2)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「y」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、短期役比が表示される。例えば、短期役比が63%の場合、第4表示部112IW029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「3.」の文字が表示される。
表示No2の表示が5秒間継続すると、表示No3の総累計連比が表示される。表示No3の総累計連比の表示は、赤字で表示される。表示No3の総累計連比の表示では、図9-9(B-3)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「A」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計連比が表示される。例えば、総累計連比が58%の場合、第4表示部112IW029Dに「5.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「8.」の文字が表示される。
表示No3の表示が5秒間継続すると、表示No4の総累計役比が表示される。表示No4の総累計役比の表示は、赤字で表示される。表示No4の総累計役比の表示では、図9-9(B-4)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「A」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、総累計役比が表示される。例えば、総累計役比が68%の場合、第4表示部112IW029Dに「6.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「8.」の文字が表示される。
表示No4の表示が5秒間継続すると、図9-9(B-5)に示すように、表示No5のベース1が表示される。表示No5のベース1の表示は、赤字で表示される。表示No5のベース1の表示では、図9-9(B-5)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「b」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「L.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、前回の賞球60000個に基づいて算出したベース1が表示される。例えば、ベース1が40%の場合、第4表示部112IW029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「0.」の文字が表示される。
表示No5の表示が5秒間継続すると、図9-9(B-6)に示すように、表示No6のベース2が表示される。表示No6のベース2の表示は、赤字で表示される。表示No6のベース2の表示では、図9-9(B-6)に示すように、第1表示部112IW029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部112IW029Bに「b」の文字が表示され、第3表示部112IW029Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eには、直前の賞球60000個に基づいて算出したベース2が表示される。例えば、ベース2が42%の場合、第4表示部112IW029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部112IW029Eに「2」の文字が表示される。
そして、表示No5の表示が5秒間継続すると図9-9(B-1)に示すように、表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比が表示される。以後、表示No1の短期連比~表示No6のベース2の表示が5秒毎に順次表示される。また、その表示の色は、表示No1の短期連比のみが緑色とされ、表示No2の短期役比~表示No5のベース2は赤色とされる。このように、表示モニタ112IW029は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒ごとに切り替えて表示する。
更に、これら短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、図9-9(A)及び図9-9(B-1)~図9-9(B-6)に示すように、表示切替スイッチ112IW030の操作に基づいて、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示、設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示、設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示に順次変更することが可能となっている。尚、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ112IW030が操作された場合は、第1表示部112IW029Aに表示される数値が「2」に更新されるとともに、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「2」の値に切り替わる。
また、設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ112IW030が操作された場合は、第1表示部112IW029Aに表示される数値が「3」に更新されるとともに、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「3」の値に切り替わる。
そして、設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ112IW030が操作された場合は、第1表示部112IW029Aに表示される数値が「1」に更新されるとともに、第4表示部112IW029D及び第5表示部112IW029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「1」の値に切り替わる。
尚、本特徴部112IWでは、表示モニタ112IW029においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ112IW029においてはこれら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、或いはいずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。
また、本特徴部112IWでは、付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ112IW029にて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ112IW029には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、表示モニタ112IW029において、短期連比のみ赤色で表示し、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2については緑色にて表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、短期連比と短期役比、総累計連比及び総累計役比を同色にて表示し、ベース1とベース2とについては短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比とは異なる同一の色にて表示してもよい。
(設定変更処理)
次に、本特徴部112IWにおけるパチンコ遊技機1の設定値の変更について説明する。図9-10および図9-11は、特徴部112IWにおける遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。なお、本特徴部112IWにおいて、ステップIWS001~S002の処理は、図3で示したステップS1~S2の処理と同様である。
初期設定を行うと、CPU103は、遊技機への電源供給を開始したときに演出制御手段(具体的には、演出制御用CPU120)が起動するまでの時間を計測するための演出制御手段起動待ちタイマをセットする(ステップ112IWS003)。この場合、演出制御手段起動待ちタイマには、遊技機への電源供給を開始してから演出制御用CPU120が起動するまでに十分な時間がセットされる。次いで、CPU103は、演出制御手段起動待ちタイマの値を1減算し(ステップ112IWS004)、減算後の演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっているか否かを確認する(ステップ112IWS005)。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていなければ、ステップ112IWS004に戻り、ステップ112IWS004~S005の処理を繰り返し実行する。演出制御手段起動待ちタイマの値が0となっていれば、ステップ112IWS006に移行する。
ステップ112IWS003~S005の処理が実行されることによって、演出制御用CPU120が起動するまで待ってからステップ112IWS006以降の処理が実行され、設定値の変更や確認、RAMの初期化や復旧処理などが実行される。そのため、後述する設定値コマンドや初期化指定コマンド、復旧時のコマンドなど各種のコマンド類が演出制御用CPU120が起動する前に送信されてしまうような事態を防止することができ、コマンドの取りこぼしが発生することを防止することができる。
次いで、CPU103は、例えば、RAM102に工場出荷時の設定のままであることを示す工場出荷時設定フラグ(例えば、このフラグは、後述するRAMクリア処理1,2や復旧処理が実行されてもクリアされないようにし、後述する設定変更処理が実行されたときにクリアされる)がセットされるようにしておき、ステップ112IWS006では、この工場出荷時設定フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、設定値として工場出荷時のままであることを示す値(例えば、「0」や「-」)をセットするようにし、ステップ112IWS006で設定値の値が工場出荷時の値のままであるか否かを確認するようにしてもよい。工場出荷時の設定のままであれば(ステップ112IWS006;No)、ステップIWS010に移行する。
工場出荷時の設定でなければ(ステップ112IWS006;Yes)、すなわち少なくとも既に1回は設定値の変更が行われていれば、CPU103は、ステップS4と同様の処理により、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップ112IWS007)。具体的には、ステップ112IWS007では、CPU103は、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップ112IWS007;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップ112IWS007;Yes)、CPU103は、ステップS5と同様の処理により、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップ112IWS008)。ステップ112IWS008では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップ112IWS008;No)、ステップIWS010に移行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップ112IWS008;Yes)、CPU103は、現在設定値の変更中であることを示す設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS009)。設定変更中フラグがセットされていれば(ステップ112IWS009;No)、すなわち設定値の変更中に電断などが発生して遊技機への電源供給が再開された場合、ステップIWS010に移行する。
ステップ112IWS010では、CPU103は、RAM異常エラー報知コマンドを演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う(ステップ112IWS010)。なお、CPU103は、表示モニタ112IW029においてRAM異常エラーであることを示す表示(例えば、「E」の表示)を表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS011)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS012)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS013)。クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア1処理を実行する(ステップ112IWS014)。RAMクリア1処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア1処理では、RAM102の記憶領域のうち図9-8および図9-9に示したような連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報はクリアされず保持される。また、RAMクリア1処理では、RAM102に記憶される設定値の値もクリアされる。そして、ステップ112IWS027に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオフである場合や(ステップ112IWS011のN)、設定キー112IW051がオフである場合(ステップ112IWS012のN)、クリアスイッチからの出力信号がオフである場合(ステップ112IWS013のN)には、ステップ112IWS014には移行せず、ループ処理に移行する。
ステップ112IWS006~S014の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、バックアップRAMが正常でない場合や(ステップ112IWS007,S008のN)、工場出荷時用の設定のままとなっている場合(ステップ112IWS006のY)、設定変更中に電断などが発生した場合(ステップ112IWS009のY)には、遊技機用枠112IW003が開放された状態で設定キー112IW051がオン操作され且つクリアスイッチがオン操作されたことを条件にRAMクリアされてステップ112IWS027以降の設定値の変更が可能となる。一方で、遊技機用枠112IW003が開放され、設定キー112IW051およびクリアスイッチがオン操作されないかぎり、ループ処理が実行され、設定値の変更を行えず、遊技制御も進行しない。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップ112IWS009;No)、CPU103は、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS015)。
クリアスイッチからの出力信号がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS016)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS017)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、設定確認処理を開始することを示す設定確認処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS018)。演出制御基板12側では、設定確認処理開始コマンドを受信すると、設定確認中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定確認処理(ステップ112IWS019)を実行する。
設定確認処理を終了すると、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS020)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。次いで、CPU103は、設定確認処理が終了したことを示す設定確認処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS021)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ112IWS016のN)や設定キー112IW051がオンでなかった場合(ステップ112IWS017のN)には、CPU103は、ステップS6と同様の処理により、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップ112IWS022)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。また、CPU103は、ステップS7と同様の処理により、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS023)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
クリアスイッチからの出力信号がオンであれば、CPU103は、RAMクリア2処理を実行する(ステップ112IWS024)。RAMクリア2処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。ただし、RAMクリア2処理では、RAM102の記憶領域のうち図9-8および図9-9に示したような連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報を記憶する領域、および設定値を記憶する領域以外の領域がクリアされ、連比や役比、ベースなどの性能表示用の情報、および設定値の情報はクリアされず保持される。
次いで、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS025)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、CPU103は、設定キー112IW051がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWS026)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、設定変更中フラグをセットする(ステップ112IWS027)。
次いで、CPU103は、設定変更処理を開始することを示す設定変更処理開始コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS028)。演出制御基板12側では、設定変更処理開始コマンドを受信すると、設定変更中である旨を報知する制御を行う(例えば、画像表示装置5において所定の画像を表示したり、スピーカ8L、8Rから所定の音を出力したり、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させたりする)。
次いで、CPU103は、設定変更処理(ステップ112IWS029)を実行する。
設定変更処理を終了すると、CPU103は、設定変更中フラグをリセットする(ステップ112IWS030)。また、CPU103は、設定された設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS031)。また、設定変更処理が終了したことを示す設定変更処理終了コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS032)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
一方、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなかった場合(ステップ112IWS025のN)や設定キー112IW051がオンでなかった場合(ステップ112IWS026のN)には、CPU103は、ステップS9と同様の処理により、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。そして、ステップ112IWS034に移行する。
なお、本特徴部112IWにおいて、ステップIWS034~S036の処理は、図3で示したステップS10~S12の処理と同様である。
次に、設定確認処理(ステップ112IWS019)について説明する。図9-12(A)は、設定確認処理(ステップ112IWS019)を示すフローチャートである。
設定確認処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ112IWSA01)。
次いで、CPU103は、設定キー112IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA02)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA03)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSA02に移行し、ステップ112IWSA02~SA03の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠112IW003が開放状態であり且つ設定キー112IW051がオンの間は設定値を表示モニタ112IW029に表示する。
扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定確認エラー処理を実行する(ステップ112IWSA04)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ112IWSA04では、例えば、CPU103は、設定確認エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定確認エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定確認エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。
設定キー112IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSA05)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSA05の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠112IW003が閉鎖状態であれば)、設定確認処理を終了する。
次に、設定変更処理(ステップ112IWS029)について説明する。図9-12(B)は、設定変更処理(ステップ112IWS029)を示すフローチャートである。
設定変更処理では、CPU103は、先ず、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を特定し、特定した設定値を表示モニタ112IW029に表示する(ステップ112IWSB01)。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB02)。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンでなければ、ステップ112IWSB05に移行する。設定切替スイッチ112IW052からの出力信号がオンとであれば(ステップ112IWSB02のY)、CPU103は、表示モニタ112IW029に表示されている設定値を更新表示する(ステップ112IWSB03)。例えば、表示モニタ112IW029に設定値として「1」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「2」に更新表示し、表示モニタ112IW029に設定値として「2」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「3」に更新表示し、表示モニタ112IW029に設定値として「3」が表示されている場合は、表示モニタ112IW029の表示を「1」に更新表示すればよい。また、CPU103は、表示モニタ112IW0029に表示されている設定値(更新後の設定値)をRAM102のバックアップ領域に記憶(既に記憶されている設定値に対して更新記憶)させる(ステップ112IWSB04)。
次いで、CPU103は、設定キー112IW051からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB05)。設定キー112IW051がオンであれば、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB06)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSB02に移行し、ステップ112IWSB02~SB06の処理を繰り返し実行する。すなわち、遊技機用枠112IW003が開放状態であり且つ設定キー112IW051がオンの間はステップ112IWSB02~SB06の処理が繰り返し実行される。
扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ、CPU103は、設定変更エラー処理を実行する(ステップ112IWSB07)。そして、その後、ループ処理に移行する。なお、ステップ112IWSB07では、例えば、CPU103は、設定変更エラーである旨を示すコマンドを送信して、演出制御用CPU120側でコマンドを受信したことにもとづいて設定変更エラー報知を実行するようにしてもよい。また、例えば、CPU103は、遊技機が搭載する基板のエラー用LEDを点灯などさせることによってエラー報知を行うようにしてもよい。また、本例では、設定変更エラー処理を実行すると、ループ処理に移行することによって、その後、電源を再投入するまでエラー状態を継続し、処理を進行させないようにしている。なお、この場合、ステップ112IWS027で設定変更中フラグがセットされたままとなっていることから、電源が再投入された後、RAMクリア1処理が実行されて(ステップ112IWS009のY、112IWS014参照)、エラー状態が解除されることになる。
設定キー112IW051がオンでなければ、CPU103は、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップ112IWSB08)。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンであれば、ステップ112IWSB08の処理を繰り返し実行する。扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンでなければ(すなわち、遊技機用枠112IW003が閉鎖状態であれば)、設定変更処理を終了する。
図9-13は、電源投入時に実行される処理を示す説明図である。本特徴部112IWでは、図9-13に示すように、電源投入時に設定キー112IW051がオンである場合(さらに、扉開放センサ112IW090からの出力信号がオンである場合)には、クリアスイッチがオンであれば、設定変更処理(ステップ112IWS005~S010)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、設定確認処理(ステップ112IWS015~S017)が実行される。また、電源投入時に設定キー112IW051がオフである場合には、クリアスイッチがオンであれば、初期化処理(ステップS8)が実行され、クリアスイッチがオフであれば、復旧処理(ステップS6)が実行される。
次に、設定変更処理における表示モニタ112IW029の表示態様について説明する。先ず、図9-14(A)及び図9-14(B)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ112IW029での表示が終了する。尚、電源をOFFとするタイミングにおいて大当り遊技中や小当り遊技中等の大入賞口の開放中である場合は、ソレノイド82への電力の供給が停止することによって大入賞口が閉鎖される。
次に、図9-14(C)に示すように、遊技場の店員等がクリアスイッチを操作しつつ電源を投入すると(遊技制御メイン処理のステップS3でYesの場合)、設定キー112IW051がONとなっていることを条件にCPU103によって設定変更処理が実行され、表示モニタ112IW029においてRAM102のバックアップ領域に格納されている設定値が表示される。
このように表示モニタ112IW029にて設定値が表示されている状態において、図9-14(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による設定切替スイッチ112IW052の操作を検出する毎に表示モニタ112IW029に表示している数値を順次更新(例えば、設定切替スイッチ112IW052が操作される毎に1→2→3→1→・・・のように更新)表示していく。
次いで、図9-14(E)に示すように、CPU103は、設定キー112IW051が遊技場の店員等の操作によってOFFとなったことに基づいて、表示モニタ112IW029に表示されている設定値をRAM102のバックアップ領域に格納(更新記憶)する。このとき、CPU103は、表示モニタ112IW029を点滅表示させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102のバックアップ領域に格納されたことを報知する。また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。また、図9-14(A)のタイミング(パチンコ遊技機1の電源がOFFとなったタイミング)にて大入賞口が閉鎖された場合には、設定変更が行われるとRAMクリア処理が実行されて大当りに関する記憶が消去されるため、大入賞口は閉鎖されたままとなる。以降、CPU103は、設定変更処理を終了し、遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
尚、本特徴部112IWにおける設定変更処理では、表示モニタ112IW029に表示する初期表示として、RAM102のバックアップ領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更処理において表示モニタ112IW029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も不利な設定値(本特徴部112IWであれば「1」)、或いは、遊技者にとって最も有利な設定値(本特徴部112IWであれば「3」)を表示するようにしてもよい。
(特別図柄通常処理)
次に、本特徴部112IWにおける特別図柄通常処理(ステップS110)の処理について説明する。図9-15および図9-16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS110)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、合算保留記憶数(第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計数)の値を確認する(ステップ112IWS101)。例えば、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU103は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップ112IWS102)。例えば、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタのカウント値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU103は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップ112IWS103)。第2保留記憶数が0であれば、CPU103は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップ112IWS104)。
ステップ112IWS102~S104の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。なお、そのような態様にかぎらず、例えば、第1始動入賞口と第2始動入賞口とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とを実行するように構成してもよい。
次いで、CPU103は、RAM102において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する(ステップ112IWS105)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU103は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM102の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU103は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップ112IWS106)。具体的には、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU103は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM102の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM102の第2保留記憶バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU103は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップ112IWS107)。なお、CPU103は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM102の所定の領域に保存する。
次いで、CPU103は、RAM102に設定されている設定値を示す設定値コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップ112IWS108)。本特徴部112では、既に説明したように、ステップ112IWS031の処理が実行されることによって電源投入時に設定変更処理を実行したときに設定値コマンドが送信されるのであるが、電源投入後も、ステップ112IWS108の処理が実行されることによって変動表示を開始するごとに設定値コマンドが送信される。
なお、同じ変動パターンを用いる場合であっても設定値ごとに異なる変動パターンコマンドを送信するように構成すると、変動パターンの総数×設定値の数(本例では3)分の変動パターンコマンドが必要となり、データ容量が増大してしまうおそれがある。そこで、例えば、特定の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、特定の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるように構成してもよい。この場合、例えば、出力頻度が最も高い通常変動の変動パターンを用いる場合にのみ設定値コマンドを送信するようにし、通常変動の変動パターンに対応する変動パターンコマンドのみ設定値の数分の変動パターンコマンドを設けるようにしてもよい。
また、本例では、電源投入時に送信する設定値コマンド(ステップ112IWS031参照)と変動開始時に送信する設定値コマンド(ステップ112IWS108参照)とで同じ設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、電源投入時用の設定値コマンドと変動開始時用の設定値コマンドとを別々のコマンドとして構成し、電源投入時と変動開始時とで異なる設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本例では、変動開始時に変動パターンコマンドとは別に設定値コマンドを送信する場合を示しているが、変動パターンコマンドと設定値コマンドとを兼用する演出制御コマンドを送信するように構成してもよい。この場合、例えば、同じ変動パターンAを指定する変動パターンコマンドであっても、設定値「1」である場合には変動パターンコマンドA-1を送信し、設定値「2」である場合には変動パターンコマンドA-2を送信し、設定値「3」である場合には変動パターンコマンドA-3を送信するように構成してもよい。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ100側では設定値に関係なく同じ変動パターンコマンド(例えば、変動パターンコマンドA)を出力可能に構成し、演出制御用CPU120側でいずれの設定値であるかに応じていずれの変動パターンを選択するかやその選択割合を異ならせるように構成してもよい。例えば、設定値1であれば変動パターンA-1を選択または変動パターンA-1を高い割合で選択したり、設定値2であれば変動パターンA-2を選択または変動パターンA-2を高い割合で選択したり、設定値3であれば変動パターンA-3を選択または変動パターンA-3を高い割合で選択したりしてもよい。この場合、例えば、変動パターンA-1~A-3は、変動時間は同じであるが、擬似連の有無や擬似連回数、リーチの有無や種類が異なるように構成されていればよい。また、この場合、例えば、設定値コマンドを正常に受信できていない場合には、一律に変動パターンA-1を選択するようにしたり、設定値コマンドを正常に受信できていない場合専用の選択割合で変動パターンを選択したりするように構成すればよい。
また、本例では、変動開始時に設定値コマンドを送信する場合を示したが、そのような態様にかぎらず、例えば、変動終了時に設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、CPU103は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御基板12に送信する制御を行う(ステップ112IWS109)。この場合、CPU103は、例えば、確変状態である場合には確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、時短状態である場合には時短状態背景指定コマンドを送信する制御を行い、通常状態である場合には通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU103は、乱数バッファ領域から特図表示結果判定用の乱数値MR1を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図9-4参照)と乱数値MR1とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
乱数値MR1の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップ112IWS110のN)、CPU103は、小当りの判定の処理を行う(ステップ112IWS111)。そして、小当りとすることに決定した場合には(ステップ112IWS111のY)、CPU103は、小当りであることを示す小当りフラグをセットし(ステップ112IWS112)、ステップ112IWS116に移行する。
なお、乱数値MR1の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップ112IWS111のN)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップ112IWS116に移行する。
乱数値MR1の値がいずれかの大当り判定値に一致した場合には(ステップ112IWS110のY)、CPU103は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップIWS113)。次いで、CPU103は、大当り種別判定テーブル(図9-5参照)を用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数値MR2の値と一致する値に対応した種別(「大当り種別A」、「大当り種別B」または「大当り種別C」)を大当りの種別に決定する(ステップ112IWS114)。
また、CPU103は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM102における大当り種別バッファに設定する(ステップ112IWS115)。例えば、大当り種別が「大当り種別A」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「大当り種別B」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「大当り種別C」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU103は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップ112IWS116)。例えば、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「-」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、例えば、大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄となる「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。なお、さらに大当り種別に応じて異なる特別図柄の停止図柄に決定してもよい。また、例えば、小当りフラグがセットされている場合には、小当り図柄となる「5」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、CPU103は、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS111)に対応した値に更新する(ステップ112IWS117)。
(演出モード変更処理)
次に、本特徴部112IWにおける演出制御手段の動作について説明する。図9-17は、特徴部112IWにおける演出制御メイン処理の一部を示すフローチャートである。本特徴部112IWでは、演出制御メイン処理において、演出制御用CPU120は、ステップS77の演出制御用乱数更新処理を実行すると、演出モードを変更する演出モード変更処理を実行し(ステップ112IWS201)、その後、ステップS73の処理に戻る。
本特徴部112IWでは、演出モードA~演出モードCの3種類の演出モードに制御可能であり、いずれの演出モードに制御されているかに応じて、例えば、画像表示装置5の背景画面が異なり、予告演出やリーチ演出に登場するキャラクタの種類が異なる。ステップ112IWS201の演出モード変更処理では、演出制御用CPU120は、所定の演出モード変更条件が成立すると、現在の演出モードから異なる演出モードに変更する制御を行う。例えば、演出制御基板12にリアルタイムクロックが搭載されている場合には、リアルタイムクロックからの日時情報にもとづいて所定の日や時刻となったことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。また、例えば、乱数にもとづく抽選処理を実行し、演出モードを変更すると決定したことにもとづいて演出モードを変更するようにしてもよい。
ステップ112IW201では、演出制御用CPU120は、演出モードを変更すると、例えば、変更後の演出モードに対応したフラグをセットし、変更前の演出モードに対応したフラグをリセットするようにすればよい。例えば、演出モードAに変更した場合には、演出モードAフラグをセットし、変更前の演出モードBフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードBに変更した場合には、演出モードBフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードCフラグをリセットするようにすればよい。また、例えば、演出モードCに変更した場合には、演出モードCフラグをセットし、変更前の演出モードAフラグまたは演出モードBフラグをリセットするようにすればよい。
なお、演出モードの変更の仕方は、演出モードA→演出モードB→演出モードC→演出モードA→・・・のように予め決められた順番で変更していくようにしてもよいし、演出モードA~Cの中からランダムに変更するようにしてもよい。
(コマンド解析処理)
図9-18は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ112IWS301)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ112IWS302)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ112IWS303)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが設定値コマンドであれば(ステップ112IWS304)、演出制御用CPU120は、受信した設定値コマンドで示される設定値を、RAM122に形成されている設定値格納領域に格納する(ステップ112IWS305)。また、演出制御用CPU120は、遊技機への電源投入がされてから設定値コマンドを少なくとも1回正常に受信したことを示す設定値コマンド受信フラグをセットする(ステップ112IWS306)。
なお、本特徴部112IWでは、演出制御基板12に搭載されているRAM122は電源バックアップされていないので、設定値格納領域に格納された設定値および設定値コマンド受信フラグは、遊技機への電源供給が停止されたときにクリアされる。従って、遊技機への電源供給が開始されたときには、RAM122の設定値格納領域には何も設定値が格納されていない状態であり、設定値コマンド受信フラグもクリアされた状態で処理が開始される。なお、演出制御基板12側では設定値が格納されていない状態で起動されるので、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定確認処理や復旧処理を実行した場合であっても設定値コマンドを送信するように構成し、電源投入時に必ず設定値コマンドを送信するように構成してもよい。
また、本特徴部112IWでは、遊技機への電源投入がされて設定変更処理が行われたときに設定値コマンドが送信されるのであるが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどにより設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、ステップ112IWS305の処理は実行されず、設定値格納領域に設定値は格納されない。しかしながら、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定値コマンドを正常に受信できなくても、変動表示ごとに設定値コマンドが送信されるので、その後受信した設定値コマンドにもとづいてステップ112IWS305の処理が実行され、設定値格納領域に設定値が格納されるようにすることができる。
また、設定値コマンドを受信しても、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値である場合も考えられることから、演出制御用CPU120側で設定値コマンドを読み出すときに、設定値コマンドに含まれる設定値が正常な値であるか否かを判定するように構成してもよい。例えば、本例では、設定値は「1」~「3」のいずれかの値に設定されるように構成されているところ、「5」や「10」など設定されず筈のない値が含まれる場合には、設定値コマンドに含まれる設定値が異常であると判定するように構成してもよい。また、例えば、演出制御用CPU120側で、受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、異常であると判定するように構成してもよい。そして、設定値コマンドに含まれる設定値が異常な値であると判定した場合にも、やはり設定値コマンドを正常に受信できていないものとして、本特徴部112IWで示した処理方法に従って演出を制限するように構成してもよい。
(初期出目設定)
本特徴部112IWでは、演出制御基板12側において、コマンド解析処理にて、主基板11から初期化指定コマンド、復旧時のコマンド、設定変更処理終了コマンドおよび設定確認処理終了コマンドのいずれかを受信すると、画像表示装置5において、所定の初期出目(具体的には、演出図柄の組み合わせであって、最初の変動表示が開始されるまで画像表示装置5において表示されるもの)を表示する制御を行う(以下、初期出目演出ともいう)。
受信した演出制御コマンドが設定変更処理終了コマンドであれば(ステップ112IWS307)、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS308)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定変更処理が実行され、且つ設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、初期出目決定テーブルを用いて、偶数の演出図柄の組み合わせである偶数初期出目(例えば、「246」や「224」など)と、奇数の演出図柄の組み合わせである奇数初期出目(例えば、「135」や「113」など)と、特殊図柄(例えば、星図柄)を含む演出図柄の組み合わせである特殊初期出目とのいずれかに決定する(ステップ112IWS309)。そして、ステップ112IWS314に移行する。
図9-19は、初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ112IWS309では、図9-19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、初期出目を決定する。図9-19(A)に示す初期出目決定テーブルでは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、奇数初期出目に決定される割合が高くなっている。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、奇数初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および偶数初期出目が表示されている場合と比較して有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、図9-19(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ特殊初期出目に決定される場合がある。そのため、遊技開始前の画像表示装置5において、特殊初期出目が表示されていれば、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうち早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ112IWS310)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」であるものとして、図9-19(A)に示す初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ112IWS311)。そして、ステップ112IWS314に移行する。
ステップ112IWS310~S311の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして初期出目が決定される。図9-19(A)に示すように、設定値「1」に対しては、奇数初期出目と決定される割合が最も低く、特殊初期出目と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ112IWS312)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の初期出目決定テーブルを用いて、初期出目を決定する(ステップ112IWS313)。そして、ステップ112IWS314に移行する。
図9-19(B)は、演出モードC用の初期出目決定テーブルの一例を示す説明図である。図9-19(B)に示すように、演出モードC用の初期出目決定テーブルでは、遊技者にとって最も有利な設定値「3」の場合と比較して、奇数初期出目と決定される割合が低く、特殊初期出目と決定される場合もない。
ステップ112IWS312~S313の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、ステップ112IWS309,S311,S313で決定した初期出目を表示する制御を行う(ステップ112IWS314)。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU120は、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ112IWS315)。
ステップ112IWS315の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、一律に偶数初期出目を表示することにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず奇数初期出目や特殊初期出目を表示して遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で奇数初期出目図柄を決定可能に構成してもよい。この場合、例えば、図9-19(A)に示す初期出目決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に奇数初期出目図柄の決定割合を低く設定したテーブルを用いて、初期出目図柄を決定するように構成してもよい。
なお、本例では、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に一律に偶数初期出目を表示する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合に、初期出目として「???」の図柄の組み合わせなど、設定値コマンドを正常に受信できなかったとき専用の初期出目を表示するように構成してもよい。そのように何らかの形式で設定値を全く示唆しない図柄の組み合わせを初期出目として表示するものであればよい。
また、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合(または設定値を正常に格納できていない場合)の処理は、本例で示したものにかぎられない。例えば、ステップ112IWS308でNと判定したときに、デフォルトとして設定値「1」を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。また、例えば、設定値コマンドを正常に受信できなかったことを示す専用の設定値(例えば、設定値「4」)を設定値格納領域に格納して初期出目を決定するように構成してもよい。
受信した演出制御コマンドが初期化指定コマンド、復旧時のコマンドおよび設定確認処理終了コマンドのいずれかであれば(ステップ112IWS316)、すなわち設定変更処理が実行されていない場合には、演出制御用CPU120は、初期出目を偶数初期出目に決定し、画像表示装置5において、偶数初期出目を表示する制御を行う(ステップ112IWS317)。なお、本特徴部112IWでは、設定変更処理が実行されていない場合には、初期出目は偶数初期出目に決定され、奇数初期出目に決定されることがないが、抽選により偶数初期出目と奇数初期出目とのいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
受信した演出制御コマンドがRAM異常エラー報知コマンドであれば(ステップ112IWS318)、演出制御用CPU120は、RAMエラー報知を実行する(ステップ112IWS319)。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において「RAMエラー異常が発生しています」などの文字表示を表示したり、スピーカ8L,8RからRAMエラー異常を示す音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを所定のエラーパターンで発光させたりする制御を行う。なお、この場合、RAMエラー異常報知を行う際に、スピーカ8L,8Rから最大音量の音声やエラー音を音出力したり、遊技効果ランプ9やLEDを最大輝度で発光(例えば、フルカラーLEDの場合は白色で発光)させたりすることが望ましい。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドを格納したり、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットしたりする(ステップ112IWS320)。例えば、受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば、受信した変動パターンコマンドをRAM122に設けられた変動パターンコマンド格納領域に格納するとともに、変動パターンコマンド受信フラグをセットする。また、例えば、受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば、受信した表示結果指定コマンドをRAM122に設けられた表示結果指定コマンド格納領域に格納する。そして、ステップ112IWS301に移行する。
なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更処理が実行されていない場合には、奇数初期出目が表示されないように構成されているが、奇数初期出目が表示され得るようにしてもよい。また、この場合にも、設定値に応じて奇数初期出目に決定される割合が異なるようにしてもよい(すなわち設定値の示唆が行われるようにしてもよい)。
また、例えば、奇数初期出目や偶数初期出目に代えて、または加えて、特定の設定値である可能性を否定する初期出目(例えば、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定する)や、特定の設定値であることが確定する初期出目などを設け、設定値に応じて表示されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の初期出目に決定されないようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、例えば、設定値3の場合にのみ、特定の初期出目に決定されるようにすることにより、特定の初期出目が表示されると、設定値3であることが確定することになる。また、初期出目決定時には、抽選によりこれらの初期出目のいずれかに決定されるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて決定される割合が異なるようにしてもよい。
(設定示唆演出)
本特徴部112IWでは、設定値を変更可能に構成されるとともに、設定値を示唆する設定示唆演出として、遊技開始前に実行される遊技前示唆演出や上述した初期出目演出、遊技中(例えば、演出図柄の変動表示中)に実行される遊技中示唆演出や上述した変動パターンの決定傾向による設定示唆、大当り中(例えば、大当り遊技中)に実行される大当り中示唆演出を実行可能に構成されている。なお、本特徴部112IWでは、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出および大当り中示唆演出を、それぞれ示唆の信頼度が異なる複数種類の演出態様により実行可能であるが、例えば、設定示唆演出の種別ごとに示唆の信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、遊技前示唆演出>大当り中示唆演出>遊技中示唆演出の順や、遊技前示唆演出>遊技中示唆演出>大当り中示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出>大当り中示唆演出>遊技前示唆演出の順や、大当り中示唆演出>遊技中示唆演出>遊技前示唆演出の順に示唆の信頼度が高くなるようにしてもよい。また、各設定示唆演出の実行割合を設定可能に構成してもよい。例えば、遊技機の管理者が、設定示唆演出のうちの一部(例えば、設定変更が行われたことが示唆される遊技前示唆演出や初期出目演出)もしくは全てを実行しない、または実行割合を低くする(もしくは高くする)ように設定変更できるようにしてもよい。例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようにしてもよい。
(可変表示開始待ち処理)
図9-20は、可変表示開始待ち処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したことを示す変動開始コマンド受信フラグ(例えば、変動パターンコマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップ112IWS401)。
変動開始コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU120は、客待ちデモ演出の実行中であれば、終了させる制御を行う(ステップ112IWS402,ステップ112IWS403)。そして、変動開始コマンド受信フラグをリセットする(ステップ112IWS404)とともに、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し(ステップ112IWS405)、可変表示開始待ち処理を終了する。
変動開始コマンド受信フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU120は、客待ちデモ演出の実行中でなければ(ステップ112IWS406のN)、計時手段による計時結果が所定条件に合致するか否かを確認する(ステップ112IWS407)。ステップ112IWS407では、例えば、前回の可変表示(表示結果「ハズレ」)が終了したときにセットされたタイマ(例えば、30秒間にセットされる)がタイムアウトした場合に、所定条件に合致すると判断する。また、タイマがセットされていない場合(つまり電源投入後、変動表示が1回も実行されておらず、遊技開始前である場合)にも、所定条件に合致すると判断する。すなわち、可変表示が実行されずに所定期間経過した場合(かつ大当り遊技状態に制御されなかった場合)、または遊技開始前である場合に、所定条件が成立し、後述する処理により客待ちデモ演出が実行されることになる。
計時手段による計時結果が所定条件に合致すれば、演出制御用CPU120は、電源投入後の変動回数が0回であるか否かを判定する(ステップ112IWS408)。すなわち、ステップ112IWS408では、未だ遊技が開始されていないか確認する。
電源投入後の変動回数が0回であれば、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS409)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、設定値に応じて、遊技前示唆演出の実行の有無と、実行する場合の演出態様とを決定する(ステップ112IWS410)。そして、ステップ112IWS415に移行する。
本特徴部112IWでは、第1演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが通常色(例えば、白色)とは異なる第1特別色(青色)に制御され、第2演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが第2特別色(赤色)に制御され、第3演出態様の遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出が実行されるときには、装飾ランプが第3特別色(虹色)に制御される。
図9-21は、遊技前示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。ステップ112IWS410では、図9-21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、設定値格納領域に格納されている設定値に応じた判定値の割り振りに従って乱数にもとづく抽選処理を行い、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する。図9-21(A)の遊技前示唆演出決定テーブルは、設定値「1」<「2」<「3」の順に、遊技前示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。また、設定値「1」<「2」<「3」の順に第2演出態様に決定される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、遊技前示唆演出が実行されること、また第1演出態様よりも第2演出態様により実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。また、遊技前示唆演出が実行されることで、電源投入時に設定変更が行われたことが示唆されることになる。また、図9-21(A)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第3演出態様に決定される場合がある。そのため、第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されることで、設定変更が行われたこと、および設定値「3」であることが確定することになる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ112IWS411)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」であるものとして、図9-21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS412)。そして、ステップ112IWS415に移行する。
ステップ112IWS411~S412の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図9-21(A)に示すように、設定値「1」に対しては、第2演出態様と決定される割合が最も低く、第3演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ112IWS413)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルを用いて、遊技前示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS414)。そして、ステップ112IWS415に移行する。
図9-21(B)は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図9-21(B)に示すように、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルでは、設定値「2」や「3」の場合と比較して、遊技前示唆演出を実行すると決定される割合自体が低く、第1演出態様や第2演出態様と決定される割合が低く、第3演出態様と決定される場合もない。
ステップ112IWS413~S414の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
そして、演出制御用CPU120は、ステップ112IWS410,S412,S414で実行決定した遊技前示唆演出を含む態様の客待ちデモ演出を実行する制御を行う(ステップ112IWS415)。その後、可変表示開始待ち処理を終了する。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU120は、そのままステップ112IWS416に移行する。すなわち、演出モードBである場合には、遊技前示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ112IWS413の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、遊技前示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技前示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で遊技前示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図9-21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に遊技前示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、遊技前示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図9-21(A)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、例えば、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値である可能性が否定されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されないようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値であることが確定するようにしてもよい。例えば、設定値3の場合にのみ、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されるようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値3であることが確定することになる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で遊技前示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて遊技前示唆演出(第1演出態様、第2演出態様および第3演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様と第2演出態様と第3演出態様との実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様のみ実行割合が異なることを含む概念である。
なお、本特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われず、未だ設定値コマンドを受信していない場合には、遊技前示唆演出を実行しないように構成されているが、このような構成に限らず、設定変更が行われていないときにも、遊技前示唆演出を実行可能としてもよい。この場合、設定変更が行われたときと、行われていないときとで、異なる割合で遊技前示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定するようにしてもよい。
例えば、図9-21(C)は、復旧時のコマンドを受信したときに用いられる遊技前示唆演出決定テーブルである。図9-21(A)に示す遊技前示唆演出決定テーブルと、図9-21(C)に示す遊技前示唆演出決定テーブルとを比較すると、復旧時のコマンドを受信したとき、すなわち設定変更が行われていないときには、設定変更が行われたときに比べて、遊技前示唆演出が実行される割合が低く、設定値間の実行割合の差も小さくなっている。このようにすることにより、設定変更が行われたときと、行われなかったときとで、遊技前示唆演出による示唆の信頼度を異ならせることができる。
電源投入後の変動回数が0回でなければ、CPU120は、設定示唆演出(遊技前示唆演出を除く)の実行履歴情報を含む態様の客待ちデモ演出を実行する制御を行う(ステップ112IWS416)。その後、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップ112IWS416の処理が実行されると、例えば、画像表示装置5において、設定示唆演出(遊技中示唆演出や大当り中示唆演出)の実行回数や実行内容(実行時の演出態様)等を示す実行履歴情報が表示される態様の客待ちデモ演出が実行される。なお、ステップ112IWS416の処理が実行されると、客待ちデ演出が実行され、当該客待ちデモ演出の実行中に所定の操作(例えば、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作)が行われると、画像表示装置5において、設定示唆演出の実行履歴情報が表示されるようにしてもよい。また、演出制御基板12の側において、設定示唆演出(初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出など)の実行回数や実行内容(実行時の演出態様)を示す情報を記憶しておき、これらの情報から設定値を推測して報知する演出を実行可能としてもよい。なお、この演出は、設定示唆演出の実行状況から所定の基準にもとづいて算出した設定期待度(または推測される設定値)を報知するものであって、実際の設定値を報知するものではない。
本特徴部112IWでは、ステップ112IWS408~112IWS415の処理により、遊技が開始される前にのみ遊技前示唆演出が実行されることになる。また、ステップ112IWS416の処理により客待ちデモ演出中に設定示唆演出の実行履歴情報が示されるが、遊技前示唆演出に関する情報は除かれる。このような構成により、遊技開始前のパチンコ遊技機1の状態に関心を持たせ、遊技店の営業時間のうちの早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。なお、本特徴部112IWの例に限らず、例えば、リアルタイムクロック等を用いて、所定の時間帯(例えば、午前9時から午前11時まで)にのみ遊技前示唆演出が実行されるようにしてもよい。また、設定示唆演出の実行履歴情報には、特別期間における遊技中示唆演出に関する情報も含まれないようにしてもよい。
本特徴部112IWの構成に加えて、設定示唆演出の実行回数や実行内容について、実行履歴情報として蓄積し、遊技終了時などに画像表示装置5において、実行履歴情報を含む2次元コードなどを表示するように構成してもよい。また、遊技者がカメラ機能付き携帯電話機などの携帯端末を用いて、遊技機に表示された2次元コードを撮影し、インターネット上のWebサーバに送信すると、Webサーバは、受信した情報にもとづいて遊技者の遊技履歴を管理し、その遊技履歴に応じて所定の特典を付与する処理を行うようにしてもよい。また、遊技者が携帯端末を用いてWebサーバにアクセスする(または2次元コードを解析する)ことにより、実行履歴情報を取得し、携帯端末が備える表示装置において表示できるようにしてもよい。また、遊技者が携帯端末を用いて実行履歴情報を含む2次元コードを読み込むことで、携帯端末が備える表示装置において設定値を示唆する設定示唆画像が表示されるようにしてもよい。例えば、実行履歴情報から所定の基準にもとづいて推測される設定値を算出し、算出した設定値(あくまで推測であって実際の設定値とは異なる)を示唆する設定示唆画像を表示するようにしてもよい。
(遊技中示唆演出決定処理)
図9-22は、遊技中示唆演出決定処理の一例を示すフローチャートである。遊技中示唆演出決定処理は、可変表示開始設定処理(ステップS171)内において実行される。遊技中示唆演出決定処理において、演出制御用CPU120は、特別期間中である場合(ステップ112IWS501のY)には、第1遊技中示唆演出決定テーブルを選択し(ステップ112IWS502)、特別期間中ではない場合(ステップ112IWS501のN)には、第2遊技中示唆演出決定テーブルを選択する(ステップ112IWS503)。例えば、設定変更終了コマンドや設定値コマンドを受信したときに、特別期間フラグをセットし、変動表示が所定回(本例では30回)実行されると、特別期間フラグをリセットするように構成すれば、特別期間フラグの状態を確認することにより、ステップ112IWS501において、特別期間中であるか否かを確認することができる。
次いで、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS504)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、選択した遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ112IWS505)。
図9-23(A)は、特別期間において用いられる第1遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図であり、図9-23(B)は、非特別期間において用いられる第2遊技中示唆演出決定テーブルを示す説明図である。
図9-23(A),(B)に示す第1,第2遊技中示唆演出決定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、遊技中示唆演出が実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。
また、第2演出態様(ミニキャラクタA,B登場)については、設定値「1」<「2」<「3」の順に実行される割合が高く、かつ第1演出態様(ミニキャラクタA登場)よりも設定値間の実行割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。すなわち、第2演出態様は、第1演出態様よりも有利な設定値に設定されていることに対する信頼度が高い。
また、図9-23(A),(B)に示す第1,第2遊技中示唆演出決定テーブルでは、特別期間にのみ、信頼度が高い第2演出態様の遊技中示唆演出が実行されるように構成されている。このような構成により、特別期間に遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。
また、図9-23(A),(B)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第3演出態様(キャラクタC登場)に決定される場合がある。そのため、第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されることで、設定値「3」であることが確定することになる。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ112IWS506)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」であるものとして、選択した遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS507)。
ステップ112IWS506~S507の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図9-23(A),(B)に示すように、設定値「1」に対しては、遊技中示唆演出を実行すると決定する割合自体が低いとともに、第2演出態様と決定される割合が最も低く、第3演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ112IWS508)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルを用いて、遊技中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS509)。
図9-23(C)は、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図9-23(C)に示すように、演出モードC用の遊技中示唆演出決定テーブルでは、設定値「3」の場合と比較して、遊技中示唆演出を実行すると決定される割合が低く、第3演出態様と決定される場合もない。
ステップ112IWS508~S509の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様により遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU120は、そのまま処理を終了する。すなわち、演出モードBである場合には、遊技中示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ112IWS508の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、遊技中示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず遊技中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で遊技中示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図9-23(A),(B)に示す遊技中示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に遊技中示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、遊技中示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図9-23(A),(B)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、例えば、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値である可能性が否定されるようにしてもよい。例えば、設定値1の場合には、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されないようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値1である可能性が否定され、設定値2または設定値3であることが確定することになる。また、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、特定の設定値であることが確定するようにしてもよい。例えば、設定値3の場合にのみ、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)に決定されるようにすることにより、特定の演出態様(例えば、第2演出態様)が実行されると、設定値3であることが確定することになる。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて、異なる割合で遊技中示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて遊技中示唆演出(第1演出態様、第2演出態様および第3演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様と第2演出態様と第3演出態様との実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様のみ実行割合が異なることを含む概念である。
なお、本特徴部112IWでは、特別期間と非特別期間とで、共通の態様(例えば、第1演出態様)の遊技中示唆演出を実行可能に構成されているが、このような構成に限らず、異なる態様の遊技中示唆演出を実行可能としてもよい。例えば、特別期間と非特別期間とで、ミニキャラAのサイズや色等が異なるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、特別期間と非特別期間とのいずれであるかと、設定値とに応じて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様が異なるように構成されているが、このような構成に加えて、例えば、変動パターンにより特定される変動時間やリーチ演出の有無、リーチ演出の種類、擬似連演出の有無、擬似連演出の種類、表示結果が大当りとなるか否か等に応じて、遊技中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様が異なるようにしてもよい。
例えば、少なくとも、リーチ演出を含む変動パターン(すなわち、非リーチの変動パターンよりも変動時間が長い)であるときにのみ、遊技中示唆演出を実行可能としてもよい。また、例えば、スーパーリーチBを含む変動パターンと、スーパーリーチBよりも期待度が高いスーパーリーチAを含む変動パターンとでは、後者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、例えば、擬似連演出を含む変動パターンと、擬似連演出を含まない(または前者よりも擬似連回数が少ない)変動パターンとでは、前者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
また、例えば、表示結果が大当りとなる変動パターンと、表示結果が大当りとならない変動パターンとでは、前者の方が、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよいし、遊技中示唆演出が実行される割合が高くなり、かつ実行されたときの信頼度が高くなるようにしてもよい。
(大当り中演出決定処理)
図9-24は、大当り中演出決定処理の一例を示すフローチャートである。大当り中演出決定処理は、大当り開放前処理(ステップS114)内において実行される。大当り中演出決定処理において、演出制御用CPU120は、設定値コマンド受信フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ112IWS601)。設定値コマンド受信フラグがセットされていれば(すなわち、設定値コマンドを正常に受信した場合には)、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、大当り中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する(ステップ112IWS602)。そして、ステップ112IWS607に移行する。
ステップS112IWS602では、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間(以下、特定期間ともいう)である場合には、図9-25(A)に示す第1大当り中示唆演出決定テーブルを選択し、特定期間中ではない場合には、図9-25(B)に示す第2大当り中示唆演出決定テーブルを選択する。そして、選択した大当り中示唆演出決定テーブルと、設定値とにもとづいて、大当り中示唆演出の実行の有無、実行する場合の演出態様を決定する。なお、ここでの「遊技開始時点」とは、電源投入後、最初の変動表示が開始された時点を指しているが、これに限らず、例えば、前回の連荘の終了後、最初の変動表示が開始された時点であってもよいし、客待ちデモ演出の終了後、最初の変動表示が開始された時点であってもよい。また、この特徴部112IWでは、電源投入時に設定変更が行われたか否かに関わらず、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間を特定期間としているが、電源投入時に設定変更が行われた場合の、遊技開始時点から変動表示が特定回(本例では100回)実行されるまでの期間を特定期間とするようにしてもよい。また、例えば、特定期間を複数の期間に区分し、第1特定期間(遊技開始時点から変動表示が50回実行されるまでの期間)と、第2特定期間(遊技開始後、51回目の変動表示から100回目の変動表示が実行されるまでの期間)とで、大当り中示唆演出の有無や演出態様の決定割合が異なる大当り中示唆演出決定テーブルを用いるようにしてもよい。
図9-25(A),(B)に示す第1,第2大当り中示唆演出決定テーブルは、いずれも設定値「1」<「2」<「3」の順に、大当り中示唆演出が実行される割合が高くなるように判定値が割り当てられている。このような構成により、大当り中示唆演出が実行されることで、有利な設定値に設定されていることが示唆されることになる。
また、第2演出態様および第3演出態様については、設定値「1」<「2」<「3」の順に実行される割合が高く、特定期間と非特定期間とで設定値間の実行割合の差が大きくなるように判定値が割り当てられている。すなわち、特定期間においては、非特定期間よりも、信頼度が高い大当り中示唆演出が実行されるように構成されている。このような構成により、特定期間に遊技を行う動機を与えることができ、興趣を高めることができる。なお、本特徴部112IWの構成に限らず、大当り中示唆演出(またはそのうちの特定の演出態様)は、特定期間にのみ実行され、非特定期間には実行されないようにしてもよい。
また、図9-25(A),(B)に示すように、設定値「3」である場合にのみ第4演出態様に決定される場合がある。そのため、第4演出態様により大当り中示唆演出が実行されることで、設定値「3」であることが確定することになる。
本特徴部112IWでは、大当り中示唆演出が第3演出態様により実行されると、例えば、図9-26(A1)に示すように、画像表示装置5において、大当りとなる演出図柄が停止表示された後に、図9-26(B1)に示すように、セリフC画像(「高設定!?」)112IW102が表示される。
また、大当り中示唆演出が第4演出態様により実行されると、例えば、図9-26(A1)に示すように、画像表示装置5において、大当りとなる演出図柄が停止表示された後に、図9-27(C1)に示すように、セリフD画像(「高設定確定」)112IW105が表示される。
設定値コマンド受信フラグがセットされていなければ(すなわち、設定変更処理が実行されたが、コマンドの取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には)、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードAであるか否かを確認する(ステップ112IWS603)。なお、演出モードAであるか否かは、例えば、演出モードAフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードAであれば、演出制御用CPU120は、設定値「1」であるものとして、選択した大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS604)。そして、ステップ112IWS607に移行する。
ステップ112IWS603~S604の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードAである場合には、最も不利な設定である設定値「1」であるものとして大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様が決定される。図9-25(A),(B)に示すように、設定値「1」に対しては、第2演出態様や第3演出態様と決定される割合が最も低く、第4演出態様と決定される場合はない。そのように構成することによって、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様、第3演出態様により大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
演出モードAでなければ、演出制御用CPU120は、現在の演出モードが演出モードCであるか否かを確認する(ステップ112IWS605)。なお、演出モードCであるか否かは、例えば、演出モードCフラグがセットされているか否かを確認することにより判定できる。演出モードCであれば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、大当り中示唆演出の実行の有無および演出態様を決定する(ステップ112IWS606)。そして、ステップ112IWS607に移行する。
図9-25(C)は、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図9-25(C)に示すように、演出モードC用の大当り中示唆演出決定テーブルでは、大当り中示唆演出を実行すると決定する割合自体が低く、設定値「2」や「3」の場合と比較して、第2演出態様や第3演出態様と決定される割合が低く、第4演出態様と決定される場合もない。
ステップ112IWS605~S606の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードCである場合には、不利な設定値が設定されているにも関わらず第2演出態様や第3演出態様、第3演出態様により大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
一方、演出モードCでもなかった場合(すなわち、現在の演出モードが演出モードBであった場合)には、演出制御用CPU120は、そのままステップ112IWS607に移行する。すなわち、演出モードBである場合には、大当り中示唆演出を実行しないように制限する。
ステップ112IWS605の処理が実行されることによって、本特徴部112IWでは、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合であって演出モードBである場合には、大当り中示唆演出を実行しないことにより、不利な設定値が設定されているにも関わらず大当り中示唆演出が実行されて遊技者を却って落胆させてしまう事態を低減し、遊技に対する興趣の低下を防止できるようにしている。
なお、演出モードBで設定値コマンドを正常に受信できていなかった場合であっても、低い割合で大当り中示唆演出を実行可能に構成してもよい。この場合、例えば、図9-25(A),(B)に示す大当り中示唆演出決定テーブルの設定値「1」よりもさらに全体的に大当り中示唆演出の実行割合を低く設定したテーブルを用いて、大当り中示唆演出の有無や種類を決定するように構成してもよい。
なお、図9-25(A),(B)に示す例に限られず、複数の演出態様のうちの特定の演出態様(例えば、第3演出態様)のみ、設定値に応じて、実行される割合が異なるようにしてもよい。
また、図9-25(A)に示す例では、特定期間に大当りとなったときには、必ず大当り中示唆演出が実行されるように構成されているが、低い割合で実行されない場合があるようにしてもよい。この場合には、設定値に応じて実行されない割合を異ならせるようにしてもよい。また、図9-25(B)に示す例では、設定値に関わらず、大当り中示唆演出が実行されない割合は同じとなるように構成されているが、設定値に応じて実行されない割合を異ならせるようにしてもよい。
また、本特徴部112IWでは、特定期間に大当りとなったときに、設定示唆演出として大当り中示唆演出が実行されるように構成されているが、このような構成に加えて、または代えて、特定期間に所定条件が成立したことにもとづいて、設定示唆演出(例えば、所定条件が成立したときに、設定値を示唆するセリフ画像が表示される)が実行されるようにしてもよい。この場合、所定条件は、例えば、リーチ演出や擬似連演出の実行回数が所定回数に達したことや、特定のスーパーリーチ演出や予告演出が実行されたこと等により成立するようにしてもよい。
本特徴部112IWでは、設定値に応じて異なる割合で大当り中示唆演出を実行可能であるが、これは、設定値に応じて大当り中示唆演出(第1演出態様、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様を含む)の実行割合が異なること、設定値に応じて第1演出態様、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の実行比率が異なること、設定値に応じて特定の演出態様(例えば、第3演出態様)のみ実行割合が異なることを含む概念である。
次いで、演出制御用CPU120は、役物演出の実行の有無を決定する(ステップ112IWS607)。
ここでは、例えば、図9-26(A1)に示すように、画像表示装置5の上方に、可動部材112IW101が設けられているものとする。このような構成において、役物演出が実行されると、図9-26(B2)に示すように、可動部材112IW101が画像表示装置5の前面に移動する制御が行われる。
図9-26(A1),(B2)に示すように、役物演出が実行されると、可動部材112IW101が画像表示装置5の前面に移動するため、画像表示装置5において大当り中示唆演出によりセリフ画像が表示される位置が視認しづらくなる。本特徴部112IWでは、大当り中示唆演出と役物演出とは、大当り遊技におけるファンファーレ期間のうちの異なるタイミングで実行されるため、実際に画像表示装置5の前面に移動した可動部材112IW101が、大当り中示唆演出により表示されているセリフ画像を覆い隠すことはない。しかし、ファンファーレ期間中に、役物演出により可動部材112IW101が動作すると、可動部材112IW101に遊技者の注意が向いて、大当り中示唆演出により表示されているセリフ画像を見落としてしまうおそれがある。そこで、ステップ112IWS607では、図9-25(D)に示す役物演出決定テーブルを用いることによって、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出が実行されないように構成されている。このような構成により、大当り中示唆演出が認識しづらくなって興趣を低下させてしまうことを防止することができる。また、このような構成により、大当り中示唆演出と役物演出とが同じタイミングで実行されるものであっても、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止することができる。
なお、大当り中示唆演出の実行が決定されているときには、大当り中示唆演出と役物演出とのいずれかの実行タイミングを変えて(例えば、役物演出をファンファーレ期間に行い、大当り中示唆演出をエンディング期間に行う)、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止するようにしてもよい。また、大当り中示唆演出の実行が決定されているときには、可動部材112IW101の動作態様を変化させて(例えば、大当り中示唆演出によるセリフ画像と重なる位置で停止しないように制御して)、または大当り中示唆演出によるセリフ画像の表示位置を変更して、大当り中示唆演出が認識しづらくなることを防止するようにしてもよい。また、大当り中示唆演出の実行が決定されている場合には、役物演出の実行割合を低下させることにより、役物演出の実行を制限するようにしてもよい。また、特定期間のみ、役物演出の実行を制限するようにしてもよい。また、図9-25(D)に示す例に限らず、大当り中示唆演出が実行されるときにも、低い割合で役物演出が実行されることがあるようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、役物演出を実行しない場合には(ステップ112IWS608のN)、導光板演出の有無を決定する(ステップ112IWS609)。
ここでは、画像表示装置5の前面に、光を透過可能な透光性を有する導光板112IW103と、導光板の端面から光を入射可能に設けられた発光体とが設けられ、導光板112IW103は、発光体によって導光板112IW103の端面から導光板112IW103の内部に入射された光を反射して遊技機の前面に出射させる反射部が設けられているものとする。そして、発光体を発光させることにより導光板112IW103に設けられた反射部から遊技機の前面に光を出射させる導光板演出を実行可能である。このような構成において、導光板演出が実行されると、図9-26(B3)に示すように、導光板112IW103に設けられた反射部から遊技機の前面に光が出射され、「大当り」の文字が現れる。また、導光板演出の実行中は、画像表示装置5に表示されている画像を視認しづらくなる。
ステップ112IWS609では、図9-25(E)に示す導光板演出決定テーブルを用いることによって、大当り中示唆演出の有無、実行される場合の演出態様に応じて、異なる割合により導光板演出が実行される。具体的には、第1演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときに、導光板演出が実行される割合が高く、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときに、導光板演出が実行される割合が低くなるように構成されている。すなわち、有利な設定値であることが示唆されない演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときには、導光板演出が実行される割合が高く、大当り中示唆演出が視認しづらくするように構成されている。例えば、図9-26(B4)に示すように、第1演出態様の大当り中示唆演出によりセリフA画像(「設定は・・・」)112IW104が表示されているときに、導光板演出が実行されると、セリフA画像が視認しづらくなる。このような構成により、遊技者にとって望ましくない演出態様の大当り中示唆演出により、却って遊技興趣を低下させてしまうことを抑えることができる。なお、第2演出態様、第3演出態様および第4演出態様の大当り中示唆演出が実行されるときには、大当り中示唆演出と導光板演出とのいずれかの実行タイミングを変更する(例えば、導光板演出をファンファーレ期間に行い、大当り中示唆演出をエンディング期間に行う)ようにしてもよい。
なお、本特徴部112IWでは、役物演出や導光板演出が、大当り中示唆演出を認識しづらくなる態様により実行されるが、例えば、エラーが発生したときに画像表示装置9において表示されるエラー表示も、大当り中示唆演出を認識しづらくなる態様により実行される。すなわち、エラー表示は、大当り中示唆演出(または遊技前示唆演出や遊技中示唆演出)よりも優先して表示される。このような構成により、エラーの発生を適切に報知することができる。また、大当り中示唆演出と同時に実行され得る所定の演出(例えば、ファンファーレ演出のうち特定の演出態様のもの)が設けられ、当該所定の演出が大当り中示唆演出を認識しづらくする態様である場合には、大当り中示唆演出を優先するようにしてもよい。具体的には、当該所定の演出により画像表示装置5に表示される画像が、大当り中示唆演出により表示される画像を認識しづらくする態様である場合には、大当り中示唆演出により表示される画像を優先的に表示するようにしてもよい。このような構成により、大当り中示唆演出を認識しやすくすることができる。
また、本特徴部112IWでは、画像表示装置5の表示領域にて演出図柄を可変表示させているが、表面に演出図柄を配したドラム状の可動体を駆動させることにより演出図柄を可変表示させてもよい(つまり、所謂ドラム型の遊技機にも適用してもよい)。あるいは、表面に演出図柄を配したベルト状の可動体を駆動させることにより演出図柄を可変表示させてもよい(つまり、所謂ベルトリール型の遊技機にも適用してもよい)。このような、ドラム型またはベルトリール型の遊技機では、設定変更を行った後の初回変動開始時に、ドラム状またはベルト状の可動体が通常時とは異なる特徴的な動作を行う(または特徴的な動作が発生してしまう)場合がある。そこで、設定変更を行った後の初回変動においては、変動開始時に可動体を視認しづらくする導光板演出を実行する(または実行する割合を高くする)ようにしてもよい。このような構成により、設定変更を行ったことを遊技者に気付かれにくくすることができる。
また、本特徴部112IWでは、役物演出や導光板演出が、大当り中示唆演出の視認性を低下させることができるように構成されているが、このような構成に代えて、または加えて、例えば、役物演出や導光板演出が実行されることにより、初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出の視認性を低下させることができるようにしてもよい。また、この場合にも、遊技者にとって望ましくない示唆がなされる場合に、高い割合で視認性を低下させるようにしてもよい。例えば、偶数初期出目が表示される場合や、第1演出態様の遊技前示唆演出が実行される場合、第1演出態様の遊技中示唆演出が実行される場合に、これらの視認性を低下させるように、可動部材が動作する役物演出や、導光板により文字や絵を表示する導光板演出を実行する割合を高くするようにしてもよい。また、役物演出や導光板演出に限らず、所定音を出力する制御や、可動部材やスティックコントローラ31Aを振動させる制御、装飾用LEDといった装飾発光体を所定の態様により発光させる制御を含む演出を行うことにより、遊技者の注意を他に向けて、初期出目演出や遊技前示唆演出、遊技中示唆演出の視認性を低下させる(または気づきにくくする)ようにしてもよい。
また、本特徴部112IWの設定示唆演出に加えて、計測結果(電源投入時にセットした計測タイマやリアルタイムクロックを用いた計測結果)にもとづいて実行される一斉演出を、特定の態様により実行することにより、設定を示唆するようにしてもよい。
また、保留記憶が0になることなく連続して変動表示が実行された回数や、上限保留記憶数を超える始動入賞が発生した回数に応じて、設定を示唆する設定示唆演出(例えば、所定画像の表示制御や所定音の出力制御、所定ランプの発光制御等を行う)が実行されるようにしてもよい。
また、所定の操作有効期間において、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作が検出されたことにもとづいて、設定を示唆する設定示唆演出(例えば、所定画像の表示制御や所定音の出力制御、所定ランプの発光制御等を行う)が実行されるようにしてもよい。
以上、特徴部112IWを図面により説明してきたが、具体的な構成は本例で示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
(変形例1)
例えば、前記特徴部112IWでは、セキュリティカバー112IW500Aを外枠112IW001aに固定する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、セキュリティカバーは遊技機用枠112IW003側に設けてもよい。具体的には、変形例1として図9-28(A)及び図9-28(B)に示すように、短片112IW500Baと長片112IW500Bbとから成るセキュリティカバー112IW500Bを、例えば、基板ケース112IW201に対して、長片112IW500Bbの右端部が設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部を被覆する被覆位置と該被覆位置よりも右側の被覆解除位置との間で左右方向にスライド移動可能に設ける。
一方、遊技機用枠112IW003を開放した際には、基板ケース112IW201に対してセキュリティカバー112IW500Bを右側方にスライド移動させることによって、長片112IW500Bbの左部に形成された貫通口112IW500Bcを介して設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを操作可能とすればよい。つまり、本変形例1においては、遊技機用枠112IW003が閉鎖されているときは、セキュリティカバー112IW500B(長片112IW500Bb)が設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を被覆した状態で基板ケース112IW201に対する左右方向へのスライド移動が規制されることによってパチンコ遊技機1が規制状態に維持される。一方で、遊技機用枠112IW003が開放されているときには、基板ケース112IW201に対してセキュリティカバー112IW500Bを右方向にスライド移動させて設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を被覆した状態を解除することによって、パチンコ遊技機1が規制状態から解除可能(許容状態に変化させることが可能)な状態とすることができる。
より詳しくは、図9-28(A)及び図9-28(B)に示すように、遊技機用枠112IW003の閉鎖時は、セキュリティカバー112IW500Bの基板ケース112IW201からの突出寸法が長さL1である一方で、遊技機用枠112IW003を開放した際には、基板ケース112IW201に対してセキュリティカバー112IW500Bをスライド移動させることによってセキュリティカバー112IW500Bの基板ケース112IW201からの突出寸法が長さL2に伸長される(L2>L1)。
つまり、図9-29(A)に示すように、遊技機用枠112IW003を所定の回動軸を中心に回動して開放した際には、セキュリティカバー112IW500Bを基板ケース112IW201からの突出寸法が長さL2となるまで基板ケース112IW201に対してスライド移動させる(パチンコ遊技機1を許容状態とする)ことで、遊技場の店員等が設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能となっている。一方で、該パチンコ遊技機1が許容状態である場合は、図9-29(B)に示すように、セキュリティカバー112IW500Bを基板ケース112IW201からの突出寸法が長さL1となるまで基板ケース112IW201に対してスライド移動させなければ(パチンコ遊技機1を規制状態に変化させなければ)セキュリティカバー112IW500Bが外枠112IW001aの前端部に当接してしまい、遊技機用枠112IW003を閉鎖することが不可能となっている。
このため、本変形例1では、パチンコ遊技機1が許容状態のまま遊技機用枠112IW003が閉鎖されてしまうことを防止することが可能となっているので、セキュリティカバー112IW500Bによる設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との被覆し忘れ、つまり、操作部に対する操作を規制しないまま遊技機用枠112IW003を閉鎖してしまうことを防ぐことができ、セキュリティ性を向上できるようになっている。
尚、遊技機用枠112IW003を閉鎖している状態では、短片112IW500Baの前端部が外枠112IW001aと遊技機用枠112IW003との間に配置されることで被覆位置から左右方向への移動が規制されるようになっているが、セキュリティカバー112IW500Bにより設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを被覆している状態が維持される範囲でセキュリティカバー112IW500Bが左右方向に移動されるようになっていてもよい。
(変形例2)
更に、セキュリティカバーを遊技機用枠112IW003側に設ける形態としては、変形例2として図9-30(A)及び図9-30(B)に示すように、セキュリティカバー112IW500Cの左端部を遊技機用枠112IW003の背面側に設けられた上下方向を向く枢軸112IW500Cdを中心として、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを含む基板ケース112IW201の右側部を被覆する被覆位置と該被覆位置から回動した被覆解除位置との間で回動可能に枢支されていてもよい。このような場合は、遊技機用枠112IW003の閉鎖時には、短片112IW500Caの前端部が外枠112IW001aの右側辺に設けられた係止部112IW500Ccに係止され、長片112IW500Cbが設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを背面側から被覆している状態から背面側への回動が規制されるようにすればよい。
そして、遊技機用枠112IW003を開放した際には、基板ケース112IW201に対してセキュリティカバー112IW500Cを枢軸112IW500Cd周り(平面視で反時計回り)に回動させることによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052とを被覆した状態を解除して操作可能とすればよい。つまり、本変形例2においては、遊技機用枠112IW003が閉鎖されているときは、セキュリティカバー112IW500C(長片112IW500Cb)が設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を被覆した状態で回動が規制されることによってパチンコ遊技機1が規制状態に維持される。一方で、遊技機用枠112IW003が開放されているときには、基板ケース112IW201に対してセキュリティカバー112IW500Cを枢軸112IW500Cd周り(平面視で反時計回り)に回動させて設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を被覆した状態を解除することによって、パチンコ遊技機1が規制状態から解除可能(許容状態に変化させることが可能)な状態とすることができる。
より詳しくは、図9-31(A)に示すように、本変形例2におけるセキュリティカバー112IW500Cは、枢軸112IW500Cd周りに回動する(パチンコ遊技機1を許容状態とする)ことで、遊技場の店員等が設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能となっている。一方で、該パチンコ遊技機1が許容状態である場合は、図9-31(B)に示すように、セキュリティカバー112IW500Cを平面視で時計回り方向に回動して該セキュリティカバー112IW500Cによって設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を被覆しなければ(パチンコ遊技機1を規制状態に変化させなければ)、セキュリティカバー112IW500Cが外枠112IW001aの前端部に当接してしまい、遊技機用枠112IW003を閉鎖することが不可能となっている。
このため、本変形例2では、パチンコ遊技機1が許容状態のまま遊技機用枠112IW003が閉鎖されてしまうことを防止することが可能となっているので、セキュリティカバー112IW500Cによる設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との被覆し忘れ、つまり、操作部に対する操作を規制しないまま遊技機用枠112IW003を閉鎖してしまうことを防ぐことができ、セキュリティ性を向上できるようになっている。
(変形例3)
また、前記特徴部112IWでは、遊技機用枠112IW003を開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能な形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ガラス扉枠112IW003aを開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能としてもよい。尚、このようにガラス扉枠112IW003aを開放することによってパチンコ遊技機1の設定値を変更可能とする場合は、変形例3として図9-32(A)~図9-32(C)に示すように、遊技機用枠112IW003下部に貫通口112IW003bを形成し、該貫通口112IW003bを介して設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作可能とすればよい。尚、この場合は、主基板11におけるIC等の実装面がパチンコ遊技機1の背面側に向けて配置され、設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052は主基板11における前記実装面とは反対側の面に配置される。
このように貫通口112IW003bを介して設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052を操作可能とする場合には、貫通口112IW003bを開閉可能な扉体112IW003cを設け、該扉体112IW003cが閉鎖されている状態ではて設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052の操作規制されるようにすればよい。尚、図9-32(B)及び図9-32(C)に示すように、扉体112IW003cを遊技機用枠112IW003の正面側に設ける場合は、ガラス扉枠112IW003aを閉鎖することによって扉体112IW003cがガラス扉枠112IW003aと遊技機用枠112IW003との間で開閉可能に挟持されることとなるので、ガラス扉枠112IW003aの閉鎖時に設定キー112IW051や設定切替スイッチ112IW052が不正に操作されてしまうことを強力に防ぐことができ、セキュリティ性を向上することができる。
以上に説明したように、本特徴部112IWには、以下に示す第1発明が含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されたものがある。特開2010-200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第1発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」~設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWSB02~SB04を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114~117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS031,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS409~S415,S504~S509,S601~S606を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記複数段階の設定値のうち遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして、前記示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ112IWS412,S507,S604を実行する部分)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第1発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ112IWS031,S108を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第1発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第1発明の手段4の遊技機として、
示唆演出の実行態様を決定するための複数種類の決定データ(例えば、遊技前示唆演出決定テーブル、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する示唆演出決定手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS410,S412,S414,S505,S507,S509,S602,S604,S606を実行する部分)を備え、
前記示唆演出決定手段は、
前記複数種類の決定データのうち設定されている設定値に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定し(例えば、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、ステップ112IWS410,S505,S602を実行する)、
設定値情報が正常に入力されなかった場合、所定の設定値(例えば、設定値「1」)に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する(例えば、演出制御用CPU120は、設定値「1」にもとづいて、ステップ112IWS412,S507,S604を実行する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、データ容量の増加を防止することができる。
なお、本特徴部112IWにおいて、「示唆演出の実行態様を決定する」とは、示唆演出を実行するか否かを決定することを含むとともに、示唆演出の演出態様を決定することも含む概念である。
更には、第1発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第1発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図9-6(A),(B)、図9-23(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第1発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9-23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第1発明の手段8の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9-25(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図9-25(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第1発明の手段9の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図9-25(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第1発明の手段10の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-5参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段11の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第1発明の手段12の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー112IW500A/セキュリティカバー112IW500B/セキュリティカバー112IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。図9-2、図9-3、図9-28~図9-31)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第2発明も含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されたものがある。特開2010-200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第2発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」~設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWSB02~SB04を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114~117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS031,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS409~S415,S504~S509,S601~S606を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出の実行を制限する(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ112IWS413でN,S508でN,S605でNのとき、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第2発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ112IWS031,S108を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第2発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第2発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第2発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図9-6(A),(B)、図9-23(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第2発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9-23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第2発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9-25(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図9-25(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第2発明の手段8の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図9-25(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第2発明の手段9の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-5参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段10の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第2発明の手段11の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー112IW500A/セキュリティカバー112IW500B/セキュリティカバー112IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。図9-2、図9-3、図9-28~図9-31)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第3発明も含まれている。つまり、従来、設定操作にもとづいて複数段階の設定値のうちのいずれかの設定値に設定可能に構成され、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成されたパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されたものがある。特開2010-200902号公報には、変更前後の設定値に対応する変動停止コマンド(設定値指定コマンド)を主制御基板から演出制御基板に送信し、その変動停止コマンドにより得られる変更前後の設定値にもとづいて、キリン、ゾウ、ライオンの3種類のキャラクタに対応する3種類の演出パターンによる表示を行うことが記載されている。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値情報(設定値指定コマンド)が正常でなかったときに誤った示唆演出が実行されてしまう可能性があり、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、却って遊技に対する興趣を低下させてしまうおそれがある。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第3発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、
設定操作にもとづいて複数段階の設定値(例えば、設定値「1」~設定値「3」)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWSB02~SB04を実行する部分)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS114~117を実行する部分)と、
いずれの設定値に設定されているかを特定可能な設定値情報(例えば、設定値コマンド)を出力可能な情報出力手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるステップ112IWS031,S108を実行する部分)と、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報にもとづいて、示唆演出(例えば、遊技前示唆演出、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS409~S415,S504~S509,S601~S606を実行する部分)とを備え、
前記示唆演出実行手段は、
前記示唆演出として第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能であり、
前記情報出力手段から出力された前記設定値情報が正常でなかった場合、前記示唆演出として前記第1示唆演出を実行せず、前記示唆演出として前記第2示唆演出を実行可能である(例えば、演出制御用CPU120は、ステップ112IWS414,S509,S606を実行することにより、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出を実行しない)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、設定されている設定値にもとづいて有利状態の制御を実行可能に構成した遊技機において、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第3発明の手段2の遊技機として、
情報出力手段は、複数のタイミングにおいて設定値情報を出力可能である(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、ステップ112IWS031,S108を実行することにより、電源投入時と変動開始時に設定値コマンドを送信する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、あるタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できなくても、次のタイミングにおいて設定値情報を正常に入力できるので、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第3発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、示唆演出として、設定されている設定値の特定度合いが高い第1示唆演出(例えば、第3演出態様による遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、第4演出態様による大当り中示唆演出)と、設定されている設定値の特定度合いが低い第2示唆演出(例えば、第1演出態様による遊技前示唆演出や、遊技中示唆演出、大当り中示唆演出)とを実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第3発明の手段4の遊技機として、
示唆演出の実行態様を決定するための複数種類の決定データ(例えば、遊技前示唆演出決定テーブル、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する示唆演出決定手段(例えば、演出制御用CPU120におけるステップ112IWS410,S412,S414,S505,S507,S509,S602,S604,S606を実行する部分)を備え、
前記示唆演出決定手段は、
前記複数種類の決定データのうち設定されている設定値に応じた決定データを用いて、前記示唆演出の実行態様を決定し(例えば、演出制御用CPU120は、RAM122の設定値格納領域に格納されている設定値にもとづいて、ステップ112IWS410,S505,S602を実行する)、
設定値情報が正常に入力されなかった場合、専用の決定データ(例えば、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルや、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブル)を用いて、前記示唆演出の実行態様を決定する(例えば、演出制御用CPU120は、演出モードC用の遊技前示唆演出決定テーブルや、遊技中示唆演出決定テーブル、大当り中示唆演出決定テーブルを用いて、ステップ112IWS414,S509,S606を実行する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技に対する興趣の低下を防止することができる。
更には、第3発明の手段5の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第3発明の手段6の遊技機として、
示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図9-6(A),(B)、図9-23(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第3発明の手段7の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9-23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第3発明の手段8の遊技機として、
示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9-25(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図9-25(D)参照)とをさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第3発明の手段9の遊技機として、
設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図9-25(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第3発明の手段10の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-5参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第3発明の手段11の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第3発明の手段12の遊技機として、
開閉可能な開閉体と、操作部に対する操作を規制可能な規制部材(例えば、キュリティーカバー112IW500A/セキュリティカバー112IW500B/セキュリティカバー112IW500C)とを備え、
開閉体が閉鎖されているときには規制部材により操作部に対する操作が規制される規制状態に維持され、開閉体が開放されているときには規制状態が解除可能となる(例えば、遊技機用枠112IW003が閉鎖されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによって設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052を含む操作部に対する操作が規制される規制状態に維持される一方で、遊技機用枠112IW003が開放されている状態においては、セキュリティカバー112IW500Aによる規制状態が解除され、設定キー112IW051と設定切替スイッチ112IW052との操作が許容される許容状態となる。図9-2、図9-3、図9-28~図9-31)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、セキュリティ性が向上する。
なお、本特徴部112IWでは、3種類の演出モードA~Cに変更可能であるように構成し、演出モードAに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして示唆演出を実行可能に構成(上記の第1発明の構成)し、演出モードBに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出の実行を制限するように構成(上記の第2発明の構成)し、演出モードCに制御されている場合には、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能に構成(上記の第3発明の構成)する場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、遊技状態に応じて上記の第1発明~第3発明のいずれの制御方法により示唆演出を実行するかを切り替えてもよい。この場合、例えば、遊技状態が通常状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、遊技者にとって有利度が低い所定の設定値に設定されているものとして示唆演出を実行可能に構成(上記の第1発明の構成)し、遊技状態が時短状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出の実行を制限するように構成(上記の第2発明の構成)し、遊技状態が確変状態であれば、設定値情報が正常に入力されなかった場合、示唆演出として第1示唆演出を実行せず、示唆演出として第2示唆演出を実行可能に構成(上記の第3発明の構成)するようにしてもよい。
また、上記に示した第1発明~第3発明の全ての制御方法により示唆演出を実行可能に構成する必要はなく、いずれか1つの制御方法のみを用いて示唆演出を実行可能に構成してもよい。
また、本特徴部112IWでは、取りこぼしやデータ化けなどの理由により設定値コマンド自体を受信できなかった場合に、上記の第1発明~第3発明の制御方法により示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)場合を示したが、そのような態様にかぎられない。例えば、設定値コマンドは受信したが、受信した設定値コマンドが不整合である場合に示唆演出を制限するように構成してもよい。この場合、例えば、設定値コマンドを受信するごとに演出制御手段側で受信した設定値コマンドで示される設定値を記憶しておくようにし、その後、新たな設定値コマンドを受信したときに、新たに受信した設定値コマンドで示される設定値と前回記憶した設定値とが一致しない場合に不整合が発生したと判定し、上記の第1発明~第3発明の制御方法により示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)ようにしてもよい。
また、各設定値「1」~「3」における遊技の異ならせ方は、本例で示したものにかぎられない。例えば、設定値「1」や「3」など奇数番号の設定値の場合には、連荘(確変状態中などに大当りが連続して発生すること)が発生しやすいときと連荘が発生しにくいときとの差が大きいように構成し、設定値「2」など偶数番号の設定値の場合には、連荘の発生しやすさが比較的一定で変化しないように構成し、設定値が奇数番号であることを示唆する示唆演出を実行可能に構成してもよい。そして、この場合、設定値コマンドを正常に受信できなかった場合には、上記の第1発明~第3発明の制御方法により、設定値が奇数番号であることを示唆する示唆演出の実行を制御する(示唆演出を制限する)ように構成してもよい。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第4発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定値の示唆が変動表示中のみにしか行われず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第4発明の手段1の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出(例えば、遊技前示唆演出や初期出目演出など)を実行可能である
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、遊技開始前の遊技機の状態に関心を持たせ、早い時間帯から遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段2の遊技機として、
演出用識別情報(例えば、演出図柄)の可変表示を実行可能な遊技機であって、
前記示唆演出実行手段は、設定値が変更されてから最初の可変表示が実行されるまでの期間において、設定されている設定値に応じて異なる演出用識別情報が表示される示唆演出(例えば、奇数初期出目の表示)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段3の遊技機として、
示唆演出実行手段は、遊技機への電力供給が停止した後、遊技機への電力供給が復旧したときに、設定されている設定値に応じて示唆演出を実行可能である(例えば、図9-21(A),(B)に示すように、判定値が異なる遊技前示唆演出決定テーブルが用いられる)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、可変表示が開始された後に、設定されている設定値を示唆する特定示唆演出(例えば、遊技中示唆演出や大当り中示唆演出など)を実行可能であり、
特定示唆演出は、示唆演出よりも示唆される設定値に対する信頼度が高い
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第4発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A~一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9-9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第5発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技を行う動機を効果的に与えることができず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第5発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、少なくとも、設定値が変更された後、所定期間(例えば、特別期間(設定変更後から変動表示が30回実行されるまで))が経過するまでの遊技中において、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能である(例えば、図9-6(A),(B)、図9-23(A),(B)参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、所定期間に遊技を行う動機を与えることができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段2の遊技機として、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定値が変更されたときと変更されなかったときとで、異なる割合により複数の可変表示パターンのいずれかに決定し(例えば、図9-6(A),(B)参照)、
前記可変表示実行手段は、設定値が変更されたときと変更されなかったときとで、共通の背景画像を用いて可変表示を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段3の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定手段により設定値が第1設定値に設定されたときと第2設定値に設定されたときとで、異なる割合により複数の可変表示パターンのいずれかに決定し(例えば、図9-6(A),(B)等参照)、
前記可変表示実行手段は、設定手段により設定値が第1設定値に設定されたときと第2設定値に設定されたときとで、共通の背景画像を用いて可変表示を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段4の遊技機として、
示唆演出実行手段は、所定期間内に所定条件が成立したこと(例えば、特定期間に大当りとなることや、リーチ演出や擬似連演出の実行回数が所定回数に達したこと、特定のスーパーリーチ演出や予告演出が実行されたこと等)にもとづいて、示唆演出を実行可能である(例えば、特定期間内に大当りが発生した場合に、大当り中示唆演出を実行可能である。図9-25(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第5発明の手段5の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A~一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9-9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第6発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、過去に実行された示唆演出を確認することができず、十分に興趣を高められないという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第6発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9-23(A),(B)等参照)、
実行された示唆演出に関する情報を報知可能な報知手段(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、過去に実行された示唆演出を確認することができ、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段2の遊技機として、
報知手段は、示唆演出が実行された回数を報知可能である(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段3の遊技機として、
報知手段は、実行された示唆演出の内容を報知可能である(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段4の遊技機として、
報知手段は、可変表示が実行されていない客待ち中に、実行された示唆演出に関する情報を報知可能である(例えば、演出制御用CPU120がステップS112IWS416を実行する部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段5の遊技機として、
実行された示唆演出に関する情報(例えば、実行履歴情報)を生成する情報生成手段と、
撮像装置によって前記情報を読み込み可能な特定画像(例えば、実行履歴情報を含む2次元コード)を生成する画像生成手段と、
前記特定画像を前記撮像装置によって撮像可能な態様で表示する表示手段(例えば、画像表示装置5)とを備える
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、遊技興趣を高めることができる。
更には、第6発明の手段6の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A~一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9-9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第7発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、設定示唆演出が他の演出により認識しづらくなると、興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第7発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、設定示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段とを備え、
前記示唆演出実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により示唆演出を実行可能であり(例えば、図9-25(A),(B)等参照)、
示唆演出と並行して実行されると該示唆演出が認識しづらくなる演出態様により所定演出(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)を実行可能な所定演出実行手段と、
示唆演出が実行されるときに、所定演出の実行を制限する制限手段とをさらに備えた(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が制限される。図9-25(D)参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第7発明の手段2の遊技機として、
制限手段は、示唆演出と所定演出とで実行タイミングが重なる場合に、示唆演出と所定演出との少なくともいずれかの実行タイミングを変更する(例えば、いずれか一方をファンファーレ期間に実行し、他方をエンディング期間に実行するように変更する)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第7発明の手段3の遊技機として、
制限手段は、示唆演出が実行されるときには、所定演出の実行を禁止する(例えば、大当り中示唆演出が実行されるときには、役物演出の実行が禁止される。図9-25(D)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第7発明の手段4の遊技機として、
制限手段は、示唆演出が実行されるときには、該示唆演出が認識しづらくならない演出態様により所定演出を実行する(例えば、通常とは異なる動作態様により可動部材112IW101を動作させる(例えば、大当り中示唆演出によるセリフ画像と重なる位置で停止しないように制御する))
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第7発明の手段5の遊技機として、
示唆演出および所定演出(例えば、画像表示装置5に所定の画像を表示するファンファーレ演出など)は、いずれも一の表示手段(例えば、画像表示装置5)における表示を含み、
前記一の表示手段は、示唆演出に関する表示を所定演出に関する表示よりも優先して表示する
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第7発明の手段6の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A~一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9-9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第8発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、遊技者にとって好ましくない設定示唆演出実行されることにより、興趣を低下させてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第8発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値を示唆する設定示唆(例えば、設定示唆演出)を実行可能な設定示唆実行手段とを備え、
前記設定示唆実行手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により設定示唆を実行可能であり(例えば、図9-25(A),(B)等参照)、
設定示唆と並行して実行されると該設定示唆が認識しづらくなる態様により所定報知を実行可能な所定報知手段(例えば、大当り示唆演出と並行して実行されると該大当り示唆演出が認識しづらくなる役物演出や導光板演出、エラー表示など)をさらに備えた
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第8発明の手段2の遊技機として、
所定報知手段は、可動部材(例えば、可動部材112IW101)を動作させる所定報知(例えば、役物演出)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第8発明の手段3の遊技機として、
光を透過可能な透光性を有する導光板(例えば、導光板112IW103)と、
前記導光板の端面から光を入射可能に設けられた発光体とを備え、
前記導光板は、前記発光体によって該導光板の端面から該導光板の内部に入射された光を反射して該遊技機の前面に出射させる反射部が設けられ、
所定報知手段は、前記発光体を発光させることにより前記導光板に設けられた前記反射部から遊技機の前面に光を出射させる所定報知(例えば、導光板演出)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
更には、第8発明の手段4の遊技機として、
所定報知手段は、エラー表示を行う所定報知を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、適切にエラーを報知することができる。
更には、第8発明の手段5の遊技機として、
設定示唆実行手段は、第1設定値に設定されていることを示唆する第1設定示唆(例えば、第1演出態様の大当り中示唆演出。図9-25(A),(B)参照)と、該第1設定値よりも遊技者にとって有利度が高い第2設定値に設定されていることを示唆する第2設定示唆(例えば、第3演出態様の大当り中示唆演出。図9-25(A),(B)参照)とを実行可能であり、
所定報知手段は、第1設定示唆が実行されるときには、第2設定示唆が実行されるときに比べて高い割合で所定報知を実行可能である(例えば、図9-25(E)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第8発明の手段6の遊技機として、
設定示唆の実行割合を設定可能な設定示唆設定手段を備える(例えば、電源投入後に設定画面が表示され、プッシュボタン31B等の操作手段や、遊技機内部に設けられたスイッチ等の操作手段(管理者のみ操作可能)を操作することにより、設定示唆演出に関する設定を変更できるようする)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第8発明の手段7の遊技機として、
識別情報の可変表示を行う遊技機であって、
識別情報が配された可変表示部材(例えば、ドラム状やベルト状の可動体)を回転動作させて識別情報を可変表示可能な可変表示装置を備え、
前記可変表示装置は、設定値が変更された後の最初の識別情報の可変表示において、特定動作を行い、
所定報知手段は、設定値が変更された後の最初の識別情報の可変表示において、高い割合で所定報知を実行する
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、興趣の低下を防止することができる。
更には、第8発明の手段8の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A~一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9-9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第9発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第9発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
前記有利状態における所定の制御期間(例えば、大当り遊技中のファンファーレ期間やインターバル期間、エンディング期間など)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-5参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段2の遊技機として、
有利状態におけるファンファーレ制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段3の遊技機として、
有利状態におけるインターバル制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段4の遊技機として、
有利状態におけるエンディング制御期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段5の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
有利状態における所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図9-5(A),(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段6の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値を示唆する示唆演出(例えば、大当り中示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段を備えた
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段7の遊技機として、
演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、有利状態における所定の制御期間において、設定されている設定値に関わらず、共通の演出(例えば、共通のファンファーレ演出やインターバル演出、エンディング演出など)を実行可能である
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、有利状態における所定の制御期間の興趣を高めることができる。
更には、第9発明の手段8の遊技機として、
有利状態における所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段9の遊技機として、
複数種類の有利状態に制御可能な遊技機であって、
遊技制御手段は、設定されている設定値にもとづいて異なる割合により複数種類の前記有利状態(例えば、大当り種別A~C)のいずれかに制御可能であり、
前記有利状態における所定の制御期間は、前記有利状態の種類に応じて異なる(例えば、図9-5(B)参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第9発明の手段10の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A~一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9-9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
また、本特徴部112IWには、以下に示す第10発明も含まれている。つまり、従来、設定機能付きのパチンコ遊技機として、例えば、特開2010-200902号公報に記載されているものがある。しかしながら、特開2010-200902号公報に記載の遊技機にあっては、有利度が高い設定では、射幸性が高くなりすぎてしまうおそれがあるという問題があった。そのため、該問題点に着目した場合に、該問題を解決する第10発明の手段1の遊技機として、
遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態など)に制御可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
複数の設定値(例えば、設定値1~設定値3)のうちのいずれかの設定値に設定可能な設定手段(例えば、CPU103が設定変更処理を実行する部分など)と、
設定されている設定値にもとづいて前記有利状態の制御を実行可能な遊技制御手段(例えば、CPU103が図5に示すプロセス制御処理を実行する部分など)とを備え、
可変表示に関する所定の制御期間(例えば、変動時間)は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-7参照)
ことを特徴とする遊技機が記載されており、この特徴によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段2の遊技機として、
可変表示期間は、設定されている設定値に応じて異なる(例えば、図9-7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段3の遊技機として、
可変表示の表示結果が表示される期間は、設定されている設定値に応じて異なる
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段4の遊技機として、
遊技価値を用いた遊技が可能な遊技機であって、
特定条件が成立したことにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
設定手段は、第1設定値(例えば、設定値3)と、該第1設定値よりも前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値の大きさが遊技に使用された遊技価値の大きさに占める割合が高くなる第2設定値(例えば、設定値1)とに設定可能であり、
可変表示に関する所定の制御期間は、第2設定値に設定されているときの方が、第1設定値に設定されているときよりも長い(例えば、図9-7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段5の遊技機として、
可変表示に関する所定の制御期間は、設定されている設定値に応じて予め定められている
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段6の遊技機として、
可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段と、
前記可変表示パターン決定手段により決定された可変表示パターンにもとづいて、可変表示を実行する可変表示実行手段とを備え、
前記可変表示パターン決定手段は、設定されている設定値に応じて異なる割合により可変表示期間が異なる複数の可変表示パターンのいずれかに決定する(例えば、図9-7参照)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、射幸性が高くなりすぎてしまうことを防止することができる。
更には、第10発明の手段7の遊技機として、
遊技媒体(例えば、遊技球)を用いた遊技が可能な遊技機であって、
遊技媒体が所定領域(例えば、一般入賞口50A~一般入賞口50D、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1大入賞口、第2大入賞口712)に進入することにもとづいて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(例えば、CPU103がS12の賞球処理を実行する部分)と、
前記遊技価値付与手段によって付与される遊技価値に関する情報を表示可能な情報表示手段(例えば、表示モニタ112IW029)とを備え、
前記情報表示手段は、設定されている設定値を表示可能である(例えば、図9-9に示すように、表示モニタ112IW029において連比、役比、ベースを表示可能な部分)
ようにしてもよいこと記載されており、このような構成によれば、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、この特徴部112IWで示した構成は、特徴部31AKなど他の特徴部で示した構成と適宜組み合わせて遊技機を構成することが可能である。例えば、この特徴部112IWで示した遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、大当り中示唆演出を実行する場合に、遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、大当り中示唆演出の開始から所定期間経過したときに、特徴部31AKと同様の態様で遊技前示唆演出や遊技中示唆演出、大当り中示唆演出に対応したタイトルを報知可能に構成してもよい。
(特徴部132IWに関する説明)
次に、特徴部132IWについて説明する。特徴部132IWが備えるパチンコ遊技機1は、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、遊技者の動作に関連する特定表示と、該特定表示に作用可能な特別表示とを表示可能であり、有利状態に制御されることを示唆する特別演出として、特別表示が特定表示に作用する演出を実行可能であり、特別演出が実行される可変表示が開始されるよりも前に特別表示を表示可能であるよう構成されている。
また、特徴部132IWが備えるパチンコ遊技機1は、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、遊技者の動作を検出可能な検出手段を備え、遊技者の動作に関連する特定表示を表示可能であり、特定表示の表示後に、所定条件が成立したことにもとづいて特定演出を実行可能であり、検出手段による検出結果にもとづいて所定条件が成立したこととする第1状態と、検出手段による検出結果にもとづかずに所定条件が成立したこととする第2状態とに制御可能であり、第2状態において特定表示に作用する態様の特別演出を実行可能であるよう構成されている。
具体的に、特徴部132IWが備えるパチンコ遊技機1においては、図10-1に示す変動パターンが設けられている。
図10-1は、あらかじめ用意された飾り図柄の変動パターンを示す説明図である。図10-1に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1-1~非リーチPA1-4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2-1~ノーマルPA2-2、ノーマルPB2-1~ノーマルPB2-2、スーパーPA3-1~スーパーPA3-2、スーパーPB3-1~スーパーPB3-2の変動パターンが用意されている。なお、図10-1に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1-4の変動パターンについては、再変動が1回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2-1を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2-2を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3-1~スーパーPA3-2を用いる場合には、再変動が3回行われる。なお、再変動とは、飾り図柄の可変表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに一旦はずれとなる飾り図柄を仮停止させた後に飾り図柄の可変表示を再度実行することである。
また、図10-1に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄または小当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2-3~ノーマルPA2-4、ノーマルPB2-3~ノーマルPB2-4、スーパーPA3-3~スーパーPA3-4、スーパーPB3-3~スーパーPB3-4、特殊PG1-1~特殊PG1-3、特殊PG2-1~特殊PG2-2の変動パターンが用意されている。なお、図10-1において、特殊PG1-1~特殊PG1-3、特殊PG2-1~特殊PG2-2の変動パターンは、突然確変大当りまたは小当りとなる場合に使用される変動パターンである。また、図10-1に示すように、突然確変大当りまたは小当りでない場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2-3を用いる場合には、再変動が1回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2-4を用いる場合には、再変動が2回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3-3~スーパーPA3-4を用いる場合には、再変動が3回行われる。また、突然確変大当りまたは小当りの場合に使用され擬似連の演出を伴う特殊PG1-3の変動パターンについては、再変動が1回行われる。
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動1回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、通常大当りや確変大当りである場合には、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3-1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3-2と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA3-3とに種別分けされている。また、突然確変大当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4-1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4-2とに種別分けされている。また、小当りである場合には、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4-1に種別分けされている。また、はずれである場合には、リーチも特定演出も伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2-1と、リーチを伴わないが特定演出を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2-2と、リーチも特定演出も伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である非リーチCA2-3と、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2-4と、ノーマルリーチおよび再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2-5と、ノーマルリーチおよび再変動1回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA2-6と、スーパーリーチを伴う変動パターン種別であるスーパーCA2-7とに種別分けされている。
図10-2(A)~(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブルには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、ノーマルCA3-1~ノーマルCA3-2、スーパーCA3-3、特殊CA4-1、特殊CA4-2の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「通常大当り」である場合に用いられる図10-2(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルと、大当り種別が「確変大当り」である場合に用いられる図10-2(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブルとで、ノーマルCA3-1~ノーマルCA3-2、スーパーCA3-3の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブルを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、図10-2(A),(B)に示すように、この実施の形態では、「通常大当り」または「確変大当り」である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が150~251であれば、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、スーパーリーチ大当りについて、擬似連を伴う変動パターン種別(スーパーPA3-3、スーパーPA3-4の変動パターンを含む変動パターン種別)と、擬似連を伴わない変動パターン種別(スーパーPB3-3、スーパーPB3-4の変動パターンを含む変動パターン種別)とに分けてもよい。この場合、通常大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブルおよび確変大当り用の大当り用変動パターン種別判定テーブルの両方において、スーパーリーチかつ擬似連を伴う変動パターン種別と、スーパーリーチかつ擬似連を伴わない変動パターン種別とが割り当てられることになる。
また、大当り種別が「突然確変大当り」である場合に用いられる大当り用変動パターン種別判定テーブルでは、例えば、特殊CA4-1、特殊CA4-2といった大当り種別が「突然確変大当り」以外である場合には判定値が割り当てられない変動パターン種別に対して、判定値が割り当てられている。よって、可変表示結果が「大当り」となり大当り種別が「突然確変大当り」となることに応じて突然確変大当り状態に制御する場合には、通常大当りや確変大当りによる大当り状態に制御する場合とは異なる変動パターン種別に決定することができる。
また、図10-2(D)は、小当り用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。小当り用変動パターン種別判定テーブルは、可変表示結果を小当り図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。なお、この実施の形態では、図10-2(D)に示すように、小当りとすることに決定されている場合には、変動パターン種別として特殊CA4-1が決定される場合が示されている。
図10-3(A)~(C)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブルを示す説明図である。このうち、図10-3(A)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が5未満である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。また、図10-3(B)は、遊技状態が通常状態であるとともに合算保留記憶数が5以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。また、図10-3(C)は、遊技状態が確変状態や時短状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブルを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブルは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、図10-3に示す例では、遊技状態が確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が5以上である場合とで別々のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示しているが、確変状態や時短状態である場合と合算保留記憶数が5以上である場合とで、共通のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いるように構成してもよい。また、図10-3(C)に示す例では、合算保留記憶数にかかわらず共通の確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示しているが、確変/時短用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルとして合算保留記憶数に応じた複数のはずれ用変動パターン判定テーブル(判定値の割合を異ならせたテーブル)を用いるようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が5未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルと、合算保留記憶数が5以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブルとの2種類のテーブルを用いる場合を示しているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0~2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0~2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば5以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。また、このような場合であっても、特定の可変表示パターンとしてのスーパーリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別に対して共通の判定値を割り当てるように構成すればよい。
なお、「特定の演出態様」とは、スーパーリーチを伴う変動パターンなど、少なくとも大当りに対する期待度が高く設定され、遊技者に大当りに対する期待感を抱かせることができる変動パターン種別、変動パターンのことである。また、「大当りに対する期待度(信頼度)」とは、その特定の演出態様による可変表示(例えば、スーパーリーチを伴う変動表示)が実行された場合に大当りが出現する出現率(確率)を示している。例えば、スーパーリーチを伴う変動表示が実行される場合の大当り期待度は、(大当りと決定されている場合にスーパーリーチが実行される割合)/(大当りと決定されている場合およびハズレと決定されている場合の両方にスーパーリーチが実行される割合)を計算することによって求められる。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブルには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、非リーチCA2-1~非リーチCA2-3、ノーマルCA2-4~ノーマルCA2-6、スーパーCA2-7の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
なお、図10-3(A),(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が230~251であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともスーパーリーチ(スーパーリーチA、スーパーリーチB)を伴う変動表示が実行されることがわかる。
また、図10-3(A)、(B)に示すように、この実施の形態では、はずれであるとともに遊技状態が通常状態である場合には、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値が1~79であれば、合算保留記憶数にかかわらず、少なくともリーチを伴わない(擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わない)通常変動の変動表示が実行されることがわかる。そのようなテーブル構成により、この実施の形態では、判定テーブル(はずれ用変動パターン種別判定テーブル)は、リーチ用可変表示パターン(リーチを伴う変動パターン)以外の可変表示パターンのうちの少なくとも一部に対して、保留記憶手段(第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)が記憶する権利の数(第1保留記憶数や第2保留記憶数、合算保留記憶数)にかかわらず、共通の判定値(図10-3(A),(B)に示す例では1~79)が割り当てられるように構成されている。なお、「リーチ用可変表示パターン以外の可変表示パターン」とは、この実施の形態で示したように、例えば、リーチを伴わず、擬似連や滑り演出などの特定演出も伴わず、可変表示結果が大当りとならない場合に用いられる可変表示パターン(変動パターン)のことである。
なお、この実施の形態では、図10-2に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態や時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、合算保留記憶数が5以上である場合に、図10-3(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が確変状態や時短状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
図10-4(A),(B)は、ROM101に記憶されている当り変動パターン判定テーブルを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「大当り」や「小当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。各当り変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別をノーマルCA3-1~ノーマルCA3-2、スーパーCA3-3のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブルが使用テーブルとして選択され、変動パターン種別を特殊CA4-1、特殊CA4-2のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブルが使用テーブルとして選択される。各当り変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、飾り図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図10-4(A)に示す例では、変動パターン種別として、ノーマルリーチのみを伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3-1と、ノーマルリーチおよび擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別であるノーマルCA3-2と、スーパーリーチを伴う(スーパーリーチとともに擬似連を伴う場合もある)変動パターンを含む変動パターン種別であるスーパーCA3-3とに種別分けされている場合が示されている。また、図10-4(B)に示す例では、変動パターン種別として、非リーチの変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4-1と、リーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別である特殊CA4-2とに種別分けされている場合が示されている。なお、図10-4(B)において、リーチの有無によって変動パターン種別を分けるのではなく、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無によって変動パターン種別を分けてもよい。この場合、例えば、特殊CA4-1は、特定演出を伴わない変動パターンである特殊PG1-1と特殊PG2-1を含むようにし、特殊CA4-2は、特定演出を伴う特殊PG1-2、特殊PG1-3および特殊PG2-2を含むように構成してもよい。
図10-5は、ROM101に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブルを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブルは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブルは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。
図10-6および図10-7は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10-6および図10-7に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図10-1に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用CPU120は、コマンド80XX(H)を受信すると、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)~8C05(H)は、大当りとするか否か、小当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用CPU120は、コマンド8C01(H)~8C05(H)の受信に応じて飾り図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)~8C05(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用CPU120は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001,A002(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。この実施の形態では、大当りの種類に応じて、大当り開始指定コマンドまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンドが用いられる。具体的には、「通常大当り」や「確変大当り」である場合には大当り開始指定コマンド(A001(H))が用いられ、「突然確変大当り」や「小当り」である場合には小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(A002(H))が用いられる。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、突然大当りである場合に突然確変大当り開始指定用のファンファーレ指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはファンファーレ指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。なお、大入賞口開放中指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放中指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを実行する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A101(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを実行する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放中指定コマンド(A10A(H))が送信される。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、大入賞口開放後指定コマンドはラウンドごとにそのラウンドを指定する値がEXTデータに設定されて送信されるので、ラウンドごとに異なる大入賞口開放後指定コマンドが送信される。例えば、大当り遊技中の第1ラウンドを終了する際には、ラウンド1を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A201(H))が送信され、大当り遊技中の第10ラウンドを終了する際には、ラウンド10を指定する大入賞口開放後指定コマンド(A20A(H))が送信される。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。なお、大当り終了指定コマンド(A301(H))は、「通常大当り」や「確変大当り」による大当り遊技を終了する場合に用いられる。コマンドA302(H)は、小当りの遊技の終了または突然確変大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り/突然確変大当り終了指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、突然確変大当りである場合に突然確変大当り終了指定用のエンディング指定コマンドを送信するものの、小当りである場合にはエンディング指定コマンドを送信しないように構成してもよい。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が時短状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、以下、第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、保留記憶数を指定するコマンドとして、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、第1保留記憶と第2保留記憶とのうち増加した方の保留記憶数を指定するコマンドを送信するように構成してもよい。具体的には、第1保留記憶が増加した場合に第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを送信し、第2保留記憶が増加した場合に第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、保留記憶情報として、第1始動入賞口と第2始動入賞口とのいずれに始動入賞したかを指定する始動入賞指定コマンドを送信するとともに、合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信する場合を示しているが、保留記憶情報として送信する演出制御コマンドは、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、保留記憶数が増加したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを示す保留記憶数加算指定コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンドまたは第2保留記憶数加算指定コマンド)を送信する一方、保留記憶数が減少したときに、第1保留記憶数または第2保留記憶数が減少したことを示す保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンドまたは第2保留記憶数減算指定コマンド)を送信するようにしてもよい。
コマンドC4XX(H)およびコマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。このうち、コマンドC4XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。また、コマンドC6XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す演出制御コマンド(変動カテゴリコマンド)である。
この実施の形態では、後述する入賞時演出処理(図10-12参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞時に、大当りとなるか否かや、小当りとなるか否か、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを判定する。そして、図柄指定コマンドのEXTデータに、大当りや小当りとなることを指定する値や、大当りの種別を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う。また、変動カテゴリコマンドのEXTデータに判定結果としての判定値の範囲を指定する値を設定し、演出制御用CPU120に対して送信する制御を行う。なお、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値にもとづいて、表示結果が大当りや小当りとなるか否か、大当りの種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドにもとづいて、変動パターン種別判定用乱数の値が所定の判定値となる場合には変動パターン種別を認識できる。
図10-8は、図柄指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図10-8に示すように、この実施の形態では、大当りや小当りとなるか否かと、大当りの種別とに応じて、EXTデータが設定され、図柄指定コマンドが送信される。
例えば、後述する入賞時演出処理において、「はずれ」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「00(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄1指定コマンド)を送信する。また、例えば、「通常大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「01(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄2指定コマンド)を送信する。また、例えば、「確変大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「02(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄3指定コマンド)を送信する。また、例えば、「突然確変大当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「03(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄4指定コマンド)を送信する。また、例えば、「小当り」となると判定された場合には、CPU103は、EXTデータに「04(H)」を設定した図柄指定コマンド(図柄5指定コマンド)を送信する。なお、図柄指定コマンドに設定されるEXTデータと、表示結果指定コマンドに設定されるEXTデータとを共通化してもよい。そのように構成すれば、図柄指定コマンドを設定する際と表示結果指定コマンドを設定する際とで、読み出すデータを共通化することができる。
図10-9および図10-10は、変動カテゴリコマンドの内容の一例を示す説明図である。図10-9および図10-10に示すように、この実施の形態では、いずれの遊技状態であるかと、特別図柄や飾り図柄の表示結果がいずれの表示結果となるかと、始動入賞時に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲になると判定したとかとに応じて、EXTデータに値が設定され、変動カテゴリコマンドが送信される。
例えば、始動入賞時に、遊技状態が通常状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ132IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1~79となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1~79となる場合には、CPU103は、EXTデータに「00(H)」を設定した変動カテゴリ1コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値1~79の範囲には非リーチCA2-1の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用CPU120は、変動カテゴリ1コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別が非リーチCA2-1となることを認識することができる。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が80~89となる場合には、EXTデータに「01(H)」を設定した変動カテゴリ2コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が90~99となる場合には、EXTデータに「02(H)」を設定した変動カテゴリ3コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が100~169となる場合には、EXTデータに「03(H)」を設定した変動カテゴリ4コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が170~199となる場合には、EXTデータに「04(H)」を設定した変動カテゴリ5コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が200~214となる場合には、EXTデータに「05(H)」を設定した変動カテゴリ6コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が215~229となる場合には、EXTデータに「06(H)」を設定した変動カテゴリ7コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が230~251となる場合には、EXTデータに「07(H)」を設定した変動カテゴリ8コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数にかかわらず、判定値230~251の範囲にはスーパーCA2-7の変動パターン種別が共通に割り当てられているのであるから、演出制御用CPU120は、変動カテゴリ8コマンドを受信したことにもとづいて、少なくとも変動パターン種別がスーパーCA2-7となることを認識することができる。
なお、上記のいずれの変動カテゴリに属するかを判定するために用いられる閾値79、89、99、169、199、214および229は、具体的には、図10-3(A),(B)に示すはずれ用変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップして導き出されたものである。このことは、以降の変動カテゴリ9~10,21~29についても同様であり、図10-2(A)~(D)や図10-3(C)に示す変動パターン種別判定テーブルにおける各変動パターン種別に割り当てられた判定値の範囲の境界となりうる値をピックアップしてカテゴリ判定のために用いられる閾値が導き出される。
また、例えば、始動入賞時に、遊技状態が確変状態または時短状態且つはずれとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ132IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1~219となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1~219となる場合(すなわち、非リーチCA2-3の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「08(H)」を設定した変動カテゴリ9コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が220~251となる場合(すなわち、スーパーCA2-7の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「09(H)」を設定した変動カテゴリ10コマンドを送信する。
なお、遊技状態が確変状態や時短状態である場合にも、判定値230~251の範囲にスーパーCA2-7の変動パターン種別を割り当てるようにしてもよい。そのようにすれば、遊技状態にかかわらず、スーパーCA2-7の変動パターン種別に対して共通の判定値が割り当てられるようにすることができる。そのため、後述する入賞時演出の処理のステップ132IWS232の処理を実行する際に、はずれであれば、遊技状態にかかわらず共通の判定処理を行えばよくなり、プログラム容量をより低減することができる。また、この場合、ステップ132IWS226の遊技状態の判定処理も不要とすることができる。
また、例えば、始動入賞時に、「通常大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ132IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1~74となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1~74となる場合(すなわち、ノーマルCA3-1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「10(H)」を設定した変動カテゴリ21コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が75~149となる場合(すなわち、ノーマルCA3-2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「11(H)」を設定した変動カテゴリ22コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が150~251となる場合(すなわち、スーパーCA3-3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「12(H)」を設定した変動カテゴリ23コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、「確変大当り」となると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ132IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1~38となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1~38となる場合(すなわち、ノーマルCA3-1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「13(H)」を設定した変動カテゴリ24コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が39~79となる場合(すなわち、ノーマルCA3-2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「14(H)」を設定した変動カテゴリ25コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が80~251となる場合(すなわち、スーパーCA3-3の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「15(H)」を設定した変動カテゴリ26コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、突然確変大当りとなると判定した場合、後述する入賞時演出処理のステップ132IWS232において、CPU103は、まず、変動パターン種別判定用乱数の値が1~100となるか否かを判定する。変動パターン種別判定用乱数の値が1~100となる場合(すなわち、特殊CA4-1の変動パターン種別となる場合)には、CPU103は、EXTデータに「16(H)」を設定した変動カテゴリ27コマンドを送信する。次いで、CPU103は、変動パターン種別判定用乱数の値が101~251場合(すなわち、特殊CA4-2の変動パターン種別となる場合)には、EXTデータに「17(H)」を設定した変動カテゴリ28コマンドを送信する。
また、例えば、始動入賞時に、小当りとなると判定した場合、CPU103は、EXTデータに「18(H)」を設定した変動カテゴリ29コマンドを送信する。
なお、始動入賞時に入賞時判定を行ったときと実際に変動表示を開始するときとでは必ずしも合算保留記憶数が同じであるとは限らないのであるから、入賞時判定結果指定コマンドで示される変動パターン種別が実際に変動表示で用いられる変動パターン種別と一致しない場合も生じうる。しかし、この実施の形態では、少なくともスーパーCA2-7およびスーパーCA3-3の変動パターン種別については、合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図10-2、図10-3参照)、入賞時判定結果と実際に実行される変動表示の変動パターン種別とで不整合が生じない。そのため、この実施の形態では、スーパーCA2-7またはスーパーCA3-3の変動パターン種別になると入賞時判定された変動表示に対して後述する先読み予告演出を実行することとしてもよい。なお、スーパーCA2-7およびスーパーCA3-3の変動パターン種別となると判定した場合にのみ、図10-9および図10-10に示す変動カテゴリコマンド(具体的には、変動カテゴリ8コマンド、変動カテゴリ23コマンド、変動カテゴリ26コマンドのみ)を送信し、それ以外の変動パターン種別の入賞時判定結果の場合には変動カテゴリコマンドを送信しないようにしてもよい。また、スーパーCA2-7およびスーパーCA3-3以外となると入賞時判定された場合には、変動パターン種別を特定不能であることを示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、非リーチCA2-1の変動パターン種別についても合算保留記憶数にかかわらず共通の判定値が割り当てられているのであるから(図10-3参照)、先読み予告演出(いわゆるガセの先読み予告演出)を実行するように構成してもよい。
なお、「先読み予告演出」とは、予告演出の対象となる変動表示が開始されるよりも前に実行される予告演出のことである。この実施の形態では、後述するように、保留表示の表示態様を変化させる先読み予告演出を実行する場合を説明する。
なお、この実施の形態では、始動入賞が発生するごとに入賞時判定の処理が実行され、図10-8に示す図柄指定コマンドが送信されるとともに図10-9および図10-10に示す変動カテゴリコマンドが送信される。そして、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドにもとづいて、予告対象の変動表示が開始される以前に、前もって大当りとなるか否かやリーチとなるか否かを予告する先読み予告を実行する。
演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、主基板11に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ100から上述した演出制御コマンドを受信すると、図10-6および図10-7に示された内容に応じて画像表示装置5の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声制御基板13に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞があり第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、飾り図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0~CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板11から中継基板15を介して演出制御基板12に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板12に搭載されている演出制御用CPU120は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図10-6および図10-7に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示装置4Aでの第1特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示装置4Bでの第2特別図柄の変動に対応した飾り図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置5などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図10-11は、ステップS101の始動入賞判定処理を示すフローチャートである。始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、第1始動口スイッチ22Aがオン状態であるか否かを確認する(ステップ132IWS1211)。第1始動口スイッチ22Aがオン状態でなければ、ステップ132IWS1222に移行する。第1始動口スイッチ22Aがオン状態であれば、CPU103は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ132IWS1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップ132IWS1222に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ132IWS1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ132IWS1214)。また、CPU103は、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップ132IWS1215)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ22Aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ22Bがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口または第2始動入賞口への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口および第2始動入賞口への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ132IWS1216)。なお、ステップ132IWS1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動入賞判定処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM102に形成されている。
次いで、CPU103は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時演出処理を実行する(ステップ132IWS1217)。そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1218)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1219)。
次いで、CPU103は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1220)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1221)。
次いで、CPU103は、第2始動口スイッチ22Bがオン状態であるか否かを確認する(ステップ132IWS1222)。第2始動口スイッチ22Bがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ22Bがオン状態であれば、CPU103は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(ステップ132IWS1223)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU103は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ132IWS1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップ132IWS1225)。また、CPU103は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップ132IWS1226)。
次いで、CPU103は、乱数回路104やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップ132IWS1227)。なお、ステップ132IWS1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動入賞判定処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU103は、入賞時演出処理を実行する(ステップ132IWS1228)。そして、CPU103は、入賞時演出処理の判定結果にもとづいて図柄指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1229)とともに、変動カテゴリコマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1230)。
次いで、CPU103は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1231)とともに、合算保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して合算保留記憶数指定コマンドを演出制御用CPU120に送信する制御を行う(ステップ132IWS1232)。
図10-12は、ステップ132IWS1217,132IWS1228の入賞時演出処理を示すフローチャートである。入賞時演出処理では、CPU103は、まず、ステップ132IWS1216,132IWS1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図9(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップ132IWS220)。この実施の形態では、特別図柄および飾り図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りや小当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口や第2始動入賞口に始動入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動表示が開始される前に、入賞時演出処理を実行することによって、あらかじめ大当りや小当りとなるか否かや、大当りの種別、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかを確認する。そのようにすることによって、飾り図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ変動表示結果や変動パターン種別を予測し、後述するように、入賞時の判定結果にもとづいて、演出制御用CPU120によって先読み予告演出を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が通常時の大当り判定値と一致しなければ(ステップ132IWS220のN)、CPU103は、遊技状態が高確率状態(確変状態)であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ132IWS221)。確変フラグがセットされていれば、CPU103は、ステップ132IWS1216,132IWS1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と確変時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップ132IWS222)。なお、始動入賞時にステップ132IWS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップ132IWS221で確変状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップ132IWS221で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値とも一致しなければ(ステップ132IWS222のN)、CPU103は、ステップ132IWS1216,132IWS1227で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と小当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(ステップ132IWS223)。この場合、CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ132IWS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、小当り判定テーブル(第1特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。また、第2始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ132IWS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、小当り判定テーブル(第2特別図柄用)に設定されている小当り判定値と一致するか否かを判定する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値とも一致しなければ(ステップ132IWS223のN)、CPU103は、「はずれ」となることを示すEXTデータ「00(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップ132IWS224)。
次いで、CPU103は、現在の遊技状態を判定する処理を行う(ステップ132IWS225)。この実施の形態では、CPU103は、ステップ132IWS225において、遊技状態が確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否か(具体的には、確変フラグおよび時短フラグがセットされているか否か)を判定する。なお、始動入賞時にステップ132IWS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間には、複数の変動表示が実行される可能性がある。そのため、始動入賞時にステップ132IWS225で確変状態であるか否かおよび時短状態であるか否かを確認してから、実際にその始動入賞にもとづく変動表示が開始されるまでの間に遊技状態が変化している(例えば、変動開始前に確変大当りや突然確変大当りが発生した場合には通常状態から確変状態に変化している。)場合がある。そのため、始動入賞時にステップ132IWS225で判定する遊技状態と変動開始時に判定する遊技状態とは、必ずしも一致するとは限らない。なお、そのような不一致を防止するため、現在記憶している保留記憶内の遊技状態の変更を伴うものを特定して、変更後の遊技状態にもとづいて始動入賞時の判定を行うようにしてもよい。
そして、CPU103は、ステップ132IWS225の判定結果に応じて、はずれ用の各閾値を設定する(ステップ132IWS226)。この実施の形態では、あらかじめ閾値判定を行う閾値判定プログラムが組み込まれており、閾値より大きいか否かを判定することにより、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲にとなるかが判定され、図10-9および図10-10に示す変動カテゴリコマンドに設定するEXTデータの値が決定される。
例えば、CPU103は、遊技状態が確変状態または時短状態であると判定した場合には閾値219を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値219以下であるか否かを判定し、閾値219以下である場合(すなわち、1~219である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「08(H)」を設定すると判定する(図10-9参照)。また、閾値219以下でない場合(すなわち、220~251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「09(H)」を設定すると判定する(図10-9参照)。
また、例えば、CPU103は、遊技状態が通常状態であると判定した場合には、合算保留記憶数にかかわらず、閾値79、89、99、169、199、214および229を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値79以下であるか否かを判定し、閾値79以下である場合(すなわち、1~79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「00(H)」を設定すると判定する(図10-9参照)。また、閾値89以下である場合(すなわち、80~89である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「01(H)」を設定すると判定する(図10-9参照)。また、閾値99以下である場合(すなわち、90~99である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「02(H)」を設定すると判定する(図10-9参照)。また、閾値169以下である場合(すなわち、100~169である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「03(H)」を設定すると判定する(図10-9参照)。また、閾値199以下である場合(すなわち、170~199である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「04(H)」を設定すると判定する(図10-9参照)。また、閾値214以下である場合(すなわち、200~214である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「05(H)」を設定すると判定する(図10-9参照)。また、閾値229以下である場合(すなわち、215~229である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「06(H)」を設定すると判定する(図10-9参照)。また、閾値229以下でない場合(すなわち、230~251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「07(H)」を設定すると判定する(図10-9参照)。
なお、上記に示す閾値判定の例では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していくので、後の順番の閾値で判定されたものが前の順番の閾値以下の範囲内となることはない。すなわち、閾値79以下であるか否かを判定した後に、閾値89以下であるか否かを判定するときには、前の順番の閾値以下の1~79の範囲内となることはなく、80~89の範囲であるか否かを判定することになる。また、この実施の形態では、閾値の値が小さい方から順に79、89、99、169、199、214および229と判定していく場合を示したが、逆に大きい方から順に229、214、199、169、99、89および79と判定していってもよい。このことは、以下に示す他の閾値を用いた判定を行う場合も同様である。
なお、ステップ132IWS225の遊技状態の判定を行うことなく、常に通常状態における閾値を設定するようにしてもよい。そのように構成しても、少なくとも「非リーチはずれ」となる変動パターン種別と「スーパーリーチはずれ」となる変動パターン種別とに関しては判定値の範囲が共通化されているのであるから、「非リーチはずれ」や「スーパーリーチはずれ」となるか否かについては判定することができる。
大当り判定用乱数(ランダムR)が小当り判定値と一致した場合には(ステップ132IWS223のY)、CPU103は、「小当り」となることを示すEXTデータ「04(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップ132IWS227)。
次いで、CPU103は、小当り用の閾値を設定する(ステップ132IWS228)。なお、この実施の形態では、CPU103は、閾値251を設定するものとし、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値251以下である(1~251である)と判定して、変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「18(H)」を設定すると判定するものとする(図10-10参照)。なお、小当りである場合には、閾値判定を行うことなく、そのままEXTデータ「18(H)」を設定すると判定するようにしてもよい。
ステップ132IWS220またはステップ132IWS222で大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU103は、ステップ132IWS1216,132IWS1227で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)にもとづいて大当りの種別を判定する(ステップ132IWS229)。この場合、CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ132IWS1217の入賞時演出処理を実行する場合)には、大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。また、第2始動入賞口への始動入賞があった場合(ステップ132IWS1228の入賞時演出処理を実行する場合)には、大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bを用いて大当り種別が「通常大当り」、「確変大当り」または「突然確変大当り」のいずれとなるかを判定する。
次いで、CPU103は、大当り種別の判定結果に応じたEXTデータを図柄指定コマンドに設定する処理を行う(ステップ132IWS230)。この場合、「通常大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「通常大当り」となることを示すEXTデータ「01(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「確変大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「確変大当り」となることを示すEXTデータ「02(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。また、「突然確変大当り」となると判定した場合には、CPU103は、「突然確変大当り」となることを示すEXTデータ「03(H)」を図柄指定コマンドに設定する処理を行う。
そして、CPU103は、ステップ132IWS229で判定した大当り種別に応じて、大当り用の各閾値を設定する(ステップ132IWS231)。
例えば、CPU103は、「通常大当り」と判定した場合には、閾値74および149を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値74以下であるか否かを判定し、閾値74以下である場合(すなわち、1~74である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「10(H)」を設定すると判定する(図10-10参照)。また、閾値149以下である場合(すなわち、75~149である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「11(H)」を設定すると判定する(図10-10参照)。また、閾値149以下でない場合(すなわち、150~251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「12(H)」を設定すると判定する(図10-10参照)。
また、例えば、CPU103は、「確変大当り」と判定した場合には、閾値38および79を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値38以下であるか否かを判定し、閾値38以下である場合(すなわち、1~38である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「13(H)」を設定すると判定する(図10-10参照)。また、閾値79以下である場合(すなわち、39~79である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「14(H)」を設定すると判定する(図10-10参照)。また、閾値79以下でない場合(すなわち、80~251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「15(H)」を設定すると判定する(図10-10参照)。
また、例えば、CPU103は、「突然確変大当り」と判定した場合には、閾値100を設定する。この場合、CPU103は、後述するステップ132IWS232において、変動パターン種別判定用乱数の値が閾値100以下であるか否かを判定し、閾値100以下である場合(すなわち、1~100である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「16(H)」を設定すると判定する(図10-10参照)。また、閾値100以下でない場合(すなわち、101~251である場合)には変動カテゴリコマンドのEXTデータとして「17(H)」を設定すると判定する(図10-10参照)。
次いで、CPU103は、ステップ132IWS226,132IWS228,132IWS231で設定した閾値と、ステップ132IWS1216,132IWS1227で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)とを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかを判定する(ステップ132IWS232)。
なお、ステップ132IWS226,132IWS228,132IWS231において、あらかじめ定められた閾値を設定するのではなく、変動パターン種別判定テーブル(図10-2、図10-3参照)を設定するようにし、ステップ132IWS232において、設定した変動パターン種別判定テーブルを用いて、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲やいずれの変動パターン種別となるかを判定するようにしてもよい。
そして、CPU103は、判定結果に応じたEXTデータを変動カテゴリコマンドに設定する処理を行う(ステップ132IWS233)。具体的には、CPU103は、ステップ132IWS232でいずれの変動パターン種別になると判定したかに応じて、図10-9および図10-10に示すような「00(H)」~「09(H)」、「10(H)」~「18(H)」のいずれかの値を変動カテゴリコマンドのEXTデータに設定する処理を行う。
なお、この実施の形態では、入賞時判定において大当りや小当りとなると判定した場合であっても一律に変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの範囲となるかを判定する場合を示したが、大当りや小当りとなると判定した場合には、変動パターン種別判定用乱数の値の範囲の判定を行わないようにしてもよい。そして、大当りまたは小当りとなると入賞時判定したことを示す図柄指定コマンドを送信するとともに、大当りまたは小当りの変動パターン種別となることを包括的に示す変動カテゴリコマンドを送信するようにしてもよい。そして、例えば、演出制御用CPU120は、具体的にいずれの変動パターン種別となるかまでは示されていないものの、包括的にいずれかの大当りの変動パターン種別となることが示された変動カテゴリコマンドを受信したことにもとづいて、後述する先読み予告演出を実行するようにしてもよい。
図10-13~図10-14は、コマンド解析処理(ステップS75)の具体例を示すフローチャートである。主基板11から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップ132IWS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU120は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップ132IWS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップ132IWS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップ132IWS614)、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップ132IWS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップ132IWS617)、演出制御用CPU120は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド~表示結果6指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップ132IWS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップ132IWS619)、演出制御用CPU120は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド(コマンドA001~A002(H))であれば(ステップ132IWS621)、演出制御用CPU120は、大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS622)。この場合、例えば、大当り開始1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り開始2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り開始指定コマンド(コマンドA003(H))であれば(ステップ132IWS623)、演出制御用CPU120は、小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS624)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド(コマンドA301~A302(H))であれば(ステップ132IWS625)、演出制御用CPU120は、大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS626)。この場合、例えば、大当り終了1指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットし、大当り終了2指定コマンドを受信した場合であれば、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドが小当り/突然確変大当り終了指定コマンド(コマンドA303(H))であれば(ステップ132IWS627)、演出制御用CPU120は、小当り/突然確変大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップ132IWS628)。
また、受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップ132IWS673)、演出制御用CPU120は、30秒後に演出表示装置5に客待ちデモ画面を表示するよう制御をおこなう(ステップ132IWS674)。具体的には、30秒を計測するタイマをセットし、該タイマがタイムアウトした際に客待ちデモ画面を画像表示装置5に表示する。なお、計測中に変動パターンコマンドなどを受信した場合には、該タイマをリセットし、計測を終了する。
受信した演出制御コマンドがいずれかの図柄指定コマンドであれば(ステップ132IWS651)、演出制御用CPU120は、受信した図柄指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域に一時格納する(ステップ132IWS652)。
図10-15は、始動入賞時コマンド格納領域の具体例を示す説明図である。図10-15に示すように、始動入賞時コマンド格納領域には、合算保留記憶数の最大値(この例では8)に対応した領域(格納領域1~8)が確保されている。この実施の形態では、図10-11の始動入賞判定処理のステップ132IWS1218~132IWS1221,132IWS1229~132IWS1232で示したように、入賞球装置6Aまたは可変入賞球装置6Bへの始動入賞があったときに、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)、および合算保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドがセットで送信される。そのため、図10-15に示すように、始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域1~8には、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
この実施の形態では、演出制御用CPU120は、コマンド解析処理において、受信した順にコマンドを始動入賞時コマンド格納領域の空いている最初の格納領域内に格納していく。この実施の形態では、1タイマ割込内に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順にコマンド送信が行われるので、コマンド受信が正常に行われれば、図10-15に示すように、各格納領域1~8に、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドの順に格納されていくことになる(なお、図10-15では、格納領域1~5までコマンドが格納されている例が示されている)。
なお、図10-15に示す例では、前回の変動表示において7個までの保留記憶が発生して最新のコマンドが格納されている格納領域に合算保留記憶数7を指定する合算保留記憶数指定コマンド(C207(H))が格納され、その後、保留記憶が1つ消化されて2番目の保留記憶にもとづく変動表示が開始されている状況での始動入賞時コマンド格納領域の格納状態が示されている。
また、図10-15に示す始動入賞時コマンド格納領域に格納されている各コマンドは、演出図柄の変動表示を開始するごと(合算保留記憶数減算指定コマンドを受信するごと)に、後述するステップ132IWS663で1つ目の格納領域1に格納されているものから削除され、始動入賞時コマンド格納領域の内容がシフトされる。例えば、図10-15に示す格納状態において新たな演出図柄の変動表示が開始された場合には、格納領域1に格納されている内容(各コマンドおよび後述する変化パターンおよび変化タイミングパターン)が削除され、格納領域2に格納されている内容が格納領域1にシフトされ、格納領域3に格納されている内容が格納領域2にシフトされ、格納領域4に格納されている内容が格納領域3にシフトされ、格納領域5に格納されている内容が格納領域4にシフトされる。なお、内容が削除されるタイミングは、演出図柄の変動表示を開始するタイミングで後述する演出図柄変動開始処理中であってもよい。
また、この実施の形態では、始動入賞の発生時に受信する図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、始動入賞時のコマンドともいう。また、これら始動入賞時のコマンドのうち、第1保留記憶数または第2保留記憶数が増加したことを認識可能な情報を指定するコマンドである始動入賞指定コマンドおよび合算保留記憶数指定コマンドを、包括的に表現する場合に、保留記憶情報ともいう。また、始動入賞時の入賞時演出処理(図10-12参照)で判定される大当りや小当りとなるか否か、大当り種別の判定結果、変動パターン種別の判定結果を示すコマンドである図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドを、包括的に表現する場合に、入賞時判定結果指定コマンドや判定結果情報ともいう。
受信した演出制御コマンドがいずれかの変動カテゴリコマンドであれば(ステップ132IWS653)、演出制御用CPU120は、受信した変動カテゴリコマンドを、RAMに形成されている変動カテゴリコマンド格納領域に一時格納する(ステップ132IWS654A)。そして、変動カテゴリコマンドを受信したことを示す変動カテゴリ受信フラグをセットする(ステップ132IWS654B)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップ132IWS655)、演出制御用CPU120は、合算保留記憶数表示を更新し(ステップ132IWS656A)、受信した第1始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ132IWS656B)。
受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップ132IWS657)、演出制御用CPU120は、合算保留記憶数表示を更新し(ステップ132IWS658A)、受信した第2始動入賞指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンドおよび変動カテゴリコマンドが格納されている格納領域に格納する(ステップ132IWS658B)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップ132IWS659)、演出制御用CPU120は、受信した合算保留記憶数指定コマンドを、RAMに形成されている始動入賞時コマンド格納領域の各格納領域のうち最新の図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、および始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンド、第2始動入賞指定コマンド)が格納されている格納領域に格納する(ステップ132IWS660)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップ132IWS661)、演出制御用CPU120は、合算保留記憶表示部における保留表示を1つ消去し、残りの保留表示を1つずつシフトして、始動入賞時コマンド格納領域に格納されている変化パターンおよび変化タイミングパターンにもとづいて、合算保留記憶表示部における合算保留記憶数表示を更新する(ステップ132IWS662)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU120は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップ132IWS684)。例えば、受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば、客待ちデモ指定コマンドを受信したことを示す客待ちデモ指定コマンド受信フラグをセットする。そして、ステップ132IWS611に移行する。
図10-16は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図10-16に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、ステップS161の後に、演出モードに関する制御を行うモード制御処理を行い(ステップ132IWS800)、ステップS170~S177へ移行する。
本実施の形態では、演出モードとして、オートボタン機能が原則として無効とされている通常モード(詳細は後述するが、通常モードであっても第2通常先読予告を行うときには例外的にオートボタン機能が有効とされることがある)と、オートボタン機能が有効とされているオートモードとが設けられている。「オートボタン機能」とは、実際には遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されていないのであるが、恰もプッシュボタン31Bが操作されているものとして処理を実行する機能である。この実施の形態では、演出図柄の変動表示中にボタン予告演出が実行され、ボタン予告演出においてプッシュボタン31Bの単発操作を検出したことにもとづいて予告表示を表示するのであるが、オートボタンの機能が有効に設定されている場合には、プッシュボタン31Bが操作されなくても、ボタン予告演出においてプッシュボタン31Bが単発操作されているものとして処理を実行し、予告表示を表示する。なお、この実施の形態において、単発操作とは、プッシュボタン31Bが一回操作されることである。
また、本実施の形態では、先読み予告演出としてボタン予告演出を実行可能に構成されている。本実施の形態における先読み予告演出は、オートモードおよび通常モードのいずれに制御されているかに応じて異なる態様にて行われるものである。オートモードに制御されているときには第1オート先読予告~第3オート先読予告を先読み予告演出として実行可能であり、通常モードに制御されているときには第1通常先読予告~第2通常先読予告を先読み予告演出として実行可能である。
第1オート先読予告は、予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからキャラクタの半身が表示され、予告対象の変動において該キャラクタが全身表示されるとともにプッシュボタン31Bを模したボタン表示が表示された後、該キャラクタが該ボタン表示を押下するよう表示されて特定演出(画像表示装置5において「チャンス?」といった文字表示を行う演出)が行われる先読み予告演出である。
第2オート先読予告は、予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからキャラクタの半身が表示され、予告対象の変動において該キャラクタが全身表示されるとともにプッシュボタン31Bを模したボタン表示が表示された後、該キャラクタが該ボタン表示を押下するようは表示されずに特定演出は行われない先読み予告演出である。
第3オート先読予告は、予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからキャラクタの半身が表示されるが、予告対象の変動において該キャラクタは全身表示さないとともにプッシュボタン31Bを模したボタン表示は表示されない先読み予告演出である。
第1通常先読予告は、予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからチャンス表示が表示され、予告対象の変動においてプッシュボタン31Bを模したボタン表示およびプッシュボタン31Bへの操作を有効とする有効期間の残り期間を示す有効期間ゲージが表示され、該有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けたか、または該有効期間が終了した場合に特定演出が行われる先読み予告演出である。
第2通常先読予告は、予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからチャンス表示が表示され、予告対象の変動においてキャラクタが全身表示されるとともにプッシュボタン31Bを模したボタン表示が表示された後、該キャラクタが該ボタン表示を押下するよう表示されて特定演出が行われる先読み予告演出である。すなわち、第2通常先読予告は、通常モードにて行われる先読み予告演出ではあるものの、オートボタン機能が一時的に有効とされて行われる演出である。
また、オートモードにおいて先読み予告演出が行われる場合には、該先読み予告演出の予告対象の変動が開始される前に行われる変動において、連続押下表示を実行可能に構成されている。「連続押下表示」とは、キャラクタが全身表示されるとともにプッシュボタン31Bを模したボタン表示が表示された後、該キャラクタが該ボタン表示を押下するよう表示されて特定演出が行われる演出である。すなわち、連続押下表示が行われる場合には、ボタン予告演出が連続した変動にて行われることとなる。
本実施の形態では、プッシュボタン31bへの操作を有効とする有効期間として、第1オート先読予告、第1通常先読予告および第2通常先読予告において設定される第1有効期間と、先読み予告演出において表示するボタン表示の色が青から赤に変化する態様である場合に設定される第2有効期間と、連続押下表示が行われる際に予告対象の変動よりも前の変動で設定される第3有効期間とが設けられている。
第1有効期間においてプッシュボタン31bへの操作を受け付けた場合(オートボタン機能により操作を受け付けたものとされた場合も含む)、特定演出が行われる。第2有効期間においてプッシュボタン31bへの操作を受け付けた場合(オートボタン機能により操作を受け付けたものとされた場合も含む)、表示されていたボタン表示の色が青から赤に変化される。第3有効期間においてプッシュボタン31bへの操作を受け付けた場合(オートボタン機能により操作を受け付けたものとされた場合も含む)、特定演出が行われる。
図10-17は、先読予告設定処理の一例を示すフローチャートである。図10-17に示す先読予告設定処理において、演出制御用CPU120は、新たな始動入賞時コマンドを受信したか否かを判定し(ステップ132IWS3801)、受信していない場合には先読み予告設定処理を終了する。
新たな始動入賞時コマンドを受信した場合、先読み予告演出の実行中であることを示す先読フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ132IWS3802)、セットされている場合には先読予告設定処理を終了する。これにより、複数の先読み予告演出を並行して実行しないようにしている。
先読フラグがセットされていない場合、すなわち先読み予告演出の実行中でない場合、新たな保留記憶(新たな始動入賞時コマンドに対応する保留記憶)を予告対象とする先読み予告演出を実行するか否かを決定するための先読予告実行抽選を行う(ステップ132IWS3803)。具体的に、図10-18(A)に示す先読予告実行抽選テーブルを用いて先読予告実行抽選を行う。
図10-18(A)は、先読予告実行抽選テーブルを示す説明図である。図10-18(A)に示す先読予告実行抽選テーブルでは、入賞時判定結果毎に先読み予告演出の実行の有無の決定割合が対応づけられている。
例えば、入賞時判定結果が大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)~C404(H)のいずれかである場合)、先読み予告演出を実行することが70%の割合で、先読み予告演出を実行しないことが30%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であって、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、先読み予告演出を実行することが40%の割合で、先読み予告演出を実行しないことが60%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果が非リーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であって、変動カテゴリコマンドがC600(H)またはC608(H)である場合)、先読み予告演出を実行することが2%の割合で、先読み予告演出を実行しないことが98%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果がその他である場合、先読み予告演出を実行しないことが100%の割合で決定される。
先読み予告演出を実行することが決定された場合、演出制御用CPU120は、オートモード中であることを示すオートモードフラグがセットされているか否かを判定する(ステップ132IWS3805)。オートモードフラグがセットされている場合、半身のキャラクタの表示を開始し(ステップ132IWS3806)、連続押下表示を行うか否かを決定するための連続押下表示実行抽選を行う(ステップ132IWS3807)。具体的に、図10-18(B)に示す連続押下表示実行抽テーブルを用いて連続押下表示実行抽選を行う。
図10-18(B)は、連続押下表示実行抽テーブルを示す説明図である。図10-18(B)に示す連続押下表示実行抽テーブルでは、入賞時判定結果毎に連続押下表示の実行の有無の決定割合が対応づけられている。
例えば、入賞時判定結果が大当りである場合(図柄指定コマンドがC401(H)~C404(H)のいずれかである場合)、連続押下表示を実行することが80%の割合で、連続押下表示を実行しないことが20%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果がスーパーリーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であって、変動カテゴリコマンドがC607(H)またはC609(H)である場合)、連続押下表示を実行することが20%の割合で、連続押下表示を実行しないことが80%の割合で決定される。
例えば、入賞時判定結果が非リーチはずれである場合(図柄指定コマンドがC400(H)であって、変動カテゴリコマンドがC600(H)またはC608(H)である場合)、連続押下表示を実行することが0%の割合で、連続押下表示を実行しないことが100%の割合で決定される。
なお、入賞時判定結果がその他である場合、先読み予告演出を実行しないことが100%の割合で決定されることから、連続押下表示実行抽選は行われないものである。
このように、本実施の形態では、大当りであるかスーパーリーチはずれである場合にのみ連続押下表示が行われ得る構成となっているが、非リーチはずれである場合にも連続押下表示が行われ得る構成としてもよい。
連続押下表示を実行することが決定された場合、演出制御用CPU120は、連続押下表示を実行することを示す連続押下フラグをセットし(ステップ132IWS3809)、先読み予告演出の残余変動回数Kに合算保留記憶数をセットし(ステップ132IWS3810)、先読フラグをセットする(ステップ132IWS3811)。連続押下表示を実行しないことが決定された場合、ステップ132IWS3809を行わずにステップ132IWS3810へ移行する。
また、ステップ132IWS3805において、オートモードフラグがセットされていない場合、すなわち通常モードである場合、演出制御用CPU120は、チャンス表示を開始し(ステップ132IWS3812)、ステップ132IWS3810へ移行する。
図10-19は、モード制御処理(ステップ132IWS800)を示すフローチャートである。モード制御処理において、演出制御用CPU120は、まず、プッシュボタン31Bへの2秒間に亘る長押し操作を受け付けたか否かを判定し(ステップ132IWS3851)、受け付けた場合には先読フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ132IWS3852)。セットされている場合にはステップ132IWS3862へ移行する。
このように、本実施の形態では、先読み予告演出の実行中は演出モードの切替を一時的に禁止しているが、これに限るものではなく、先読み予告演出の実行中にもプッシュボタン31Bへの2秒間の長押し操作を受け付けた場合には演出モードを切り替えることとしてもよい。先読み予告演出の実行中にも演出モードを切替可能である構成とした場合には、先読み予告演出の実行中に演出モードを切り替えた際に、先読み予告演出の演出内容が変化可能であることとしてもよい。例えば、オートモードにて先読み予告演出を開始し、該先読み予告演出の実行中に通常モードへ切り替えた場合には、半身表示されていたキャラクタがチャンス表示に切り替わることとしてもよい。また、逆に、通常モードにて先読み予告演出を開始し、該先読み予告演出の実行中にオートモードへ切り替えた場合には、表示されていたチャンス表示が半身のキャラクタ表示に切り替わることとしてもよい。
ステップ132IWS3852において、先読フラグがセットされていない場合、演出モードを切り替えるための処理(ステップ132IWS3853~132IWS3861)を行う。演出モードを切り替えるための処理では、演出制御用CPU120は、オートモードフラグがセットされているか否かを判定し(ステップ132IWS3853)、セットされていなければ、オートモードフラグをセットしてオートモードに制御し(ステップ132IWS3854)、オートモードに制御したことを示すオートモード有効表示を画像表示装置5に表示し(ステップ132IWS3855)、オートモードに制御したことを示すオートモード有効効果音をスピーカ8L、8Rから出力し(ステップ132IWS3856)、プッシュボタン31Bの内部に設けられたLEDを特別発光態様に制御する(ステップ132IWS3857)。
また、演出制御用CPU120は、オートモードフラグがされていれば、オートモードフラグをリセットして通常モードに制御し(ステップ132IWS3854)、通常モードに制御したことを示すオートモード無効表示を画像表示装置5に表示し(ステップ132IWS3855)、通常モードに制御したことを示すオートモード無効効果音をスピーカ8L、8Rから出力し(ステップ132IWS3856)、プッシュボタン31Bの内部に設けられたLEDを通常発光態様に制御する(ステップ132IWS3857)。
また、演出制御用CPU120は、客待ちデモ表示を開始してから5分が経過した場合に、セットされていればオートモードフラグをリセットして通常モードに制御する(ステップ132IWS3862のY,132IWS3863)。これにより、新たな遊技者が遊技を開始する際には通常モードに制御されやすくなっている。
図10-20は、図7に示された演出制御プロセス処理における可変表示開始設定処理(ステップS171)を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップ132IWS8000)。次いで、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS8000で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて飾り図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップ132IWS8001)。すなわち、演出制御用CPU120によってステップ132IWS8001の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(飾り図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS8001において、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU120は、決定した飾り図柄の停止図柄を示すデータを飾り図柄表示結果格納領域に格納する。なお、ステップ132IWS8001において、演出制御用CPU120は、受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当りであるか否かを判定し、変動パターンコマンドのみにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
例えば、受信した表示結果指定コマンドが「通常大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ偶数図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが「確変大当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として3図柄が同じ奇数図柄で揃った飾り図柄の組合せを決定する。
また、受信した表示結果指定コマンドが「突然確変大当り」や「小当り」を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果4指定コマンドまたは表示結果5指定コマンドである場合)、演出制御用CPU120は、停止図柄として「135」などの飾り図柄の組合せを決定する。そして、「はずれ」の場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の飾り図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った飾り図柄の組み合わせを決定する。また、画像表示装置5に導出表示される3図柄の組合せが飾り図柄の「停止図柄」である。
演出制御用CPU120は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、飾り図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、飾り図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する飾り図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
なお、飾り図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄(左中右が全て同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)を大当り図柄という。また、はずれを想起させるような停止図柄をはずれ図柄という。また、確変状態となることを想起させる図柄(この実施の形態では、奇数図柄)を確変図柄ともいい、確変状態とならないことを想起させる図柄(この実施の形態では、偶数図柄)を非確変図柄ともいう。
次いで、演出制御用CPU120は、飾り図柄の変動表示中に画像表示装置5において予告演出(例えば、ステップアップ予告演出や、キャラクタ予告演出、群予告演出、ボタン予告演出。)を実行するか否かを決定する予告演出設定処理を実行する(ステップ132IWS8002)。
そして、演出制御用CPU120は、先読フラグがセットされている場合には、先読み予告演出の実行を設定するための先読み予告実行処理を行う(ステップ132IWS8002AのY、132IWS8002B)。
演出制御用CPU120は、変動パターンおよび予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ132IWS8003)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップ132IWS8004)。
プロセステーブルは、演出制御基板12におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、演出制御用CPU120は、予告演出を実行することに決定されている場合には、ステップ132IWS8003において予告演出に対応したプロセステーブルを選択する。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、演出制御用CPU120は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ8L,8R)の制御を実行する(ステップ132IWS8005)。例えば、画像表示装置5において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDPに指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプ制御基板14に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ8L,8Rからの音声出力を行わせるために、音声制御基板13に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる飾り図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU120は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU120は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(ステップ132IWS8006)。
そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示中演出処理(ステップS172)に対応した値にする(ステップ132IWS8010)。
図10-21は、先読予告実行処理の一例を示すフローチャートである。図10-21に示す先読予告実行処理において、演出制御用CPU120は、残余変動回数Kから1減算した値を新たな残余変動回数Kとしてセットし(ステップ132IWS101)、減算後の残余変動回数Kが0であるか否かを判定する(ステップ132IWS102A)。
減算後の残余変動回数Kが0でない場合、すなわち実行中の先読み予告演出の最終変動でない場合、連続押下フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ132IWS115)。セットされている場合には連続押下表示を設定する(ステップ132IWS116)。連続押下表示が設定された変動においては、第3有効期間が設けられている。
減算後の残余変動回数Kが0である場合、すなわち実行中の先読み予告演出の最終変動である場合、該先読み予告演出の種別を決定するための先読予告種別決定抽選を行う(ステップ132IWS102B)。具体的に、図10-22(A)、(B)に示す先読予告種別決定抽選テーブルを用いて先読予告種別決定抽選を行う。
図10-22(A)、(B)は、先読予告種別決定抽選テーブルを示す説明図である。図10-22(A)、(B)に示す先読予告種別決定抽選テーブルでは、可変表示結果毎に演出態様の決定割合が対応づけられている。
図10-22(A)に示す先読予告種別決定抽選テーブルは、オートモードフラグがセットされているときに用いられるオートモード用先読予告種別決定抽選テーブルであり、図10-22(B)に示す先読予告種別決定抽選テーブルは、通常モードフラグがセットされているときに用いられる先読予告種別決定抽選テーブルである。
まず、図10-22(A)に示すオートモード用先読予告種別決定抽選テーブルが用いられる場合における先読予告種別決定抽選について説明する。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、第1オート先読予告であることが80%の割合で、第2オート先読予告であることが20%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、第1オート先読予告であることが95%の割合で、第2オート先読予告であることが5%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果が非リーチはずれである場合、第1オート先読予告であることが10%の割合で、第3オート先読予告であることが90%の割合で決定される。
このように、本実施の形態では第1オート先読予告よりも第2オート先読予告の方が大当りに対する信頼度が高く構成されている。
次に、図10-22(B)に示す通常モード用先読予告種別決定抽選テーブルが用いられる場合における先読予告種別決定抽選について説明する。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、第1通常先読予告であることが80%の割合で、第2通常先読予告であることが20%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、第1通常先読予告であることが95%の割合で、第2通常先読予告であることが5%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果が非リーチはずれである場合、第1通常先読予告であることが100%の割合で決定される。
ステップ132IWS102Bの後、演出制御用CPU120は、オートモードフラグがセットされている場合、第3オート先読予告が決定されていれば第3オート先読予告を設定する(ステップ132IWS104のY,132IWS105)。第3オート先読予告が設定された場合には、上述したように、全身のキャラクタおよびボタン表示は行われることなく変動が終了するものである。従って、第3オート先読予告が設定された変動においては、いずれの有効期間も設けられていない。
第3オート先読予告が決定されていなければ、演出制御用CPU120は、ボタン表示の色とキャラクタの色を決定するためのボタン/キャラ色決定抽選を行う(ステップ132IWS106)。具体的に、図10-22(C)に示すボタン色決定抽選テーブルと、図10-22(D)に示すキャラ色決定抽選テーブルを用いてボタン/キャラ色決定抽選を行う。
まず、図10-22(C)は、ボタン色決定抽選テーブルを示す説明図である。図10-22(C)に示すボタン色決定抽選テーブルでは、可変表示結果毎にボタン表示の色の決定割合が対応づけられている。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、青色のボタン表示を表示することが20%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが30%の割合で、青色のボタン表示を表示してから該ボタン表示が赤色に変化することが50%の割合で、決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、青色のボタン表示を表示することが40%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが30%の割合で、青色のボタン表示を表示してから該ボタン表示が赤色に変化することが30%の割合で、決定される。
例えば、可変表示結果が非リーチはずれである場合、青色のボタン表示を表示することが95%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが5%の割合で決定される。
次に、図10-22(D)は、キャラ色決定抽選テーブルを示す説明図である。図10-22(D)に示すキャラ色決定抽選テーブルでは、可変表示結果毎にキャラクタの色の決定割合が対応づけられている。なお、ここで決定されるキャラクタの色は、先読み予告演出の予告対象である変動が開始されて表示される全身のキャラクタの色を示すものである。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、青色のボタン表示を表示することが20%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが80%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、青色のボタン表示を表示することが40%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが60%の割合で決定される。
例えば、可変表示結果が非リーチはずれである場合、青色のボタン表示を表示することが95%の割合で、赤色のボタン表示を表示することが5%の割合で決定される。
ステップ132IWS106の後、第1オート先読予告の実行が決定されている場合には(ステップ132IWS107のN)、演出制御用CPU120は、キャラクタがボタン表示を押下する際の動作態様を決定するためのキャラ動作態様決定抽選を行う(ステップ132IWS108)。具体的に、図10-22(E)に示すキャラ動作態様決定抽選テーブルを用いてキャラ動作態様決定抽選を行う。
まず、図10-22(E)は、キャラ動作態様決定抽選テーブルを示す説明図である。図10-22(E)に示すキャラ動作態様決定抽選テーブルでは、可変表示結果毎にキャラクタがボタン表示を押下する際の動作態様の決定割合が対応づけられている。
例えば、可変表示結果が大当りである場合、両手でボタン表示を押下することが80%の割合で、片手でボタン表示を押下することが20%の割合で、決定される。
例えば、可変表示結果がスーパーリーチはずれである場合、両手でボタン表示を押下することが60%の割合で、片手でボタン表示を押下することが40%の割合で、決定される。
例えば、可変表示結果が非リーチはずれである場合、両手でボタン表示を押下することが5%の割合で、片手でボタン表示を押下することが95%の割合で、決定される。
その後、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS106にて決定されたボタン表示の色およびキャラクタの色と、ステップ132IWS108にて決定されたキャラクタの動作態様とに応じた第1オート先読予告を設定する(ステップ132IWS109)。第1オート先読予告が設定された場合には、上述したように、全身のキャラクタおよびボタン表示が表示されて該キャラクタが該ボタン表示を押下するよう表示されて特定演出が行われるものである。また、第1オート先読予告が設定された変動においては、第1有効期間が設けられているとともに、ステップ132IWS106において青色のボタン表示を表示してから該ボタン表示が赤色に変化することが決定されていた変動においては第2有効期間が設けられている。
なお、第2有効期間は第1有効期間の直前の期間として設けられており、第2有効期間において青色から赤色に変化したボタン表示は、そのまま第1有効期間においても継続して表示されることとなる。なお、第1有効期間が開始される際に、赤色に変化していたボタン表示が青色に戻るものであってもよい。
ステップ132IWS107において、第2オート先読予告の実行が決定されている場合には(ステップ132IWS107のY)、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS106にて決定されたボタン表示の色およびキャラクタの色に応じた第2オート先読予告を設定する(ステップ132IWS110)。第2オート先読予告が設定された場合には、上述したように、全身のキャラクタおよびボタン表示が表示されるが該キャラクタが該ボタン表示を押下せずに変動が終了するものである。
また、第2オート先読予告が設定された変動においては、ボタン表示およびキャラクタ表示はされるものの、第1有効期間については設けられていない。なお、第1有効期間は設けられているものの、オートボタン機能を一時的に無効とすることにより、本実施の形態のように第1有効期間を設けない場合と同様の表示を行うこととしてもよい。また、ステップ132IWS106において青色のボタン表示を表示してから該ボタン表示が赤色に変化することが決定されていた変動においては第2有効期間が設けられている。
ステップ132IWS103において、オートモードフラグがセットされていない場合、すなわち通常モードである場合、演出制御用CPU120は、ボタン表示の色を決定するためのボタン色決定抽選を行う(ステップ132IWS111)。具体的に、図10-22(C)に上述したボタン色決定抽選テーブルを用いてボタン色決定抽選を行う。
なお、オートモードである場合と通常モードである場合とで、それぞれボタン色の選択割合の異なるボタン色決定抽選テーブルを用いてボタン色決定抽選を行うこととしてもよい。その際、オートモードでのみ選択され得るボタン色や、通常モードでのみ選択され得るボタン色が設けられていてもよい。
第1通常先読予告の実行が決定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS111にて決定されたボタン表示の色に応じた第1通常先読予告を設定する(ステップ132IWS113)。第1通常先読予告が設定された場合には、上述したように、ボタン表示および有効期間ゲージが表示され、第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けたか、または該第1有効期間が終了した場合に特定演出が行われるものである。また、ステップ132IWS111において青色のボタン表示を表示してから該ボタン表示が赤色に変化することが決定されていた変動においては第2有効期間が設けられている。
なお、本実施の形態では、第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けずに該第1有効期間が終了した場合にも特定演出を実行することとしたが、そういった場合には特定演出を実行しないこととしてもよい。
第2通常先読予告の実行が決定されている場合には、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS111にて決定されたボタン表示の色に応じた第2通常先読予告を設定する(ステップ132IWS114)。第2通常先読予告が設定された場合には、上述したように、キャラクタが全身表示されるとともにボタン表示が表示された後、該キャラクタが該ボタン表示を押下するよう表示されて特定演出が行われるものである。本実施の形態では、第2通常先読予告が設定された場合のキャラクタの動作態様は片手押しであることとするが、これに限るものではなく、図10-22(E)に示したキャラ動作態様決定抽選テーブルを用いて決定するものであってもよい。またはオートモードである場合と通常モードである場合とで、それぞれキャラクタの動作態様の選択割合の異なるキャラクタ動作態様決定抽選テーブルを用いてキャラクタ動作態様決定抽選を行うこととしてもよい。その際、オートモードでのみ選択され得るキャラクタの動作態様や、通常モードでのみ選択され得るキャラクタの動作態様が設けられていてもよい。
図10-23~図10-25は、演出制御プロセス処理における可変表示中演出処理(ステップS172)を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、第1有効期間であることを示す第1有効期間フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ132IWS4501)、セットされている場合にはステップ132IWS4509へ移行する。
第1有効期間フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU120は、第1有効期間の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップ132IWS4502)。具体的に、第3オート先読予告以外の先読み予告演出が設定されている変動中の特定のタイミングを第1有効期間の開始タイミングとする。第1有効期間の開始タイミングである場合、設定された色にてボタン表示を開始する(ステップ132IWS4503)。
なお、第1有効期間の開始タイミングについては変動パターンに応じて異なることとしてもよいし、変動パターンにかかわらず一律のタイミング(例えば、変動開始から5秒後)であってもよい。
また、第1有効期間は第2有効期間よりも後の期間であるため、青色から赤色へ変化するボタン色が設定されている変動においては第1有効期間の開始タイミングでは既にボタン色が赤色に変化されているものである。従って、ステップ132IWS4503においてはそのまま赤色のボタン表示を継続して表示することとする。
そして、演出制御用CPU120は、第2オート先読予告以外の先読み予告演出が設定されている場合(上述したように、第3オート先読予告が設定されている場合についてはステップ132IWS4503~132IWS4508の処理は行われないことから、ここで第2オート先読予告以外の先読み予告演出が設定されている場合とは、第1オート先読予告、第1通常先読予告または第2通常先読予告が設定されている場合である)、第1有効期間フラグをセットし(ステップ132IWS4505)、第1通常先読予告が設定されているか否かを判定する(ステップ132IWS4506)。第1通常先読予告が設定されている場合には、有効期間ゲージの表示を開始する(ステップ132IWS4507)。
演出制御用CPU120は、ステップ132IWS4506において第1通常先読予告以外の先読み予告演出(すなわち、第1オート先読予告、第2通常先読予告)が設定されている場合、設定された色(青色または赤色)にてキャラクタの全身表示を行う(ステップ132IWS4508)。
なお、本実施の形態では、先読み予告演出の予告対象の変動よりも前の変動において表示される半身のキャラクタの色については、いずれの先読み予告演出を実行する場合にも青色であることとするが、これに限るものではなく、全身のキャラクタを表示する際と同様に、大当りに制御することに対する信頼度の異なる表示態様にて表示するものであってもよい。
また、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS4504において第2オート先読予告が設定されている場合、第1有効期間フラグをセットすることなくステップ132IWS4508へ移行する。これにより、第2オート先読予告が設定されている場合にはボタン表示とキャラクタの全身表示は行うものの、プッシュボタン31Bが操作されたこととして処理されることはなく、その場合には特定演出が行われることもない。なお、その際に表示されたボタン表示とキャラクタは所定のタイミングにおいて消去されることとする。
ステップ132IWS4509において、演出制御用CPU120は、第1有効期間フラグがセットされていない場合はステップ132IWS4521へ移行する。第1有効期間フラグがセットされている場合、第1通常先読予告以外の先読み予告演出(第1オート先読予告または第2通常先読予告)が設定されていれば第1有効期間を開始してから所定期間が経過したか否かを判定し(ステップ132IWS4511)、経過してなければステップ132IWS4521へ移行する。第1有効期間を開始してから所定期間が経過した場合には、設定された動作態様にてキャラクタをボタン表示に作用(押下)させ(ステップ132IWS4512)、ステップ132IWS4516へ移行する。これにより、第1オート先読予告または第2通常先読予告が設定された場合には、第1有効期間が開始されてから所定期間が経過した時点で自動的にプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるようになっている。なお、本実施の形態では、第1有効期間が開始されてからプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるまでの期間の長さは、第1有効期間の長さの半分の長さとする。
ステップ132IWS4510において第1通常先読予告が設定されている場合、演出制御用CPU120は、有効期間ゲージを更新(減算)表示し(ステップ132IWS4513)、プッシュボタン31Bへの操作を受け付けたか、または第1有効期間の終了タイミングになった場合(ステップ132IWS4514のY、またはステップ132IWS4514のNであってステップ132IWS4515のY)、第1有効期間フラグをリセットし(ステップ132IWS4516)、ボタン表示、キャラクタ表示および有効期間ゲージ表示を終了し(ステップ132IWS4517)、特定演出を実行する(ステップ132IWS4518)。
なお、本実施の形態では単一の種類の特定演出を実行可能であることとしたが、演出態様の異なる複数の特定演出のうちいずれかを実行可能であることとしてもよい。例えば、大当りに対する信頼度が異なる複数種類の特定演出が設けられていることとしてもよい。
また、本実施の形態では先読み予告演出を実行しているときに制御されている演出モードがオートモードであっても通常モードであっても共通する特定演出を実行可能であることとしたが、これに限るものではなく、オートモードにおいて実行される特定演出と通常モードにおいて実行される特定演出とで演出態様が異なることとしてもよい。
その後、演出制御用CPU120は、第2有効期間であることを示す第2有効期間フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ132IWS4521)、セットされている場合にはステップ132IWS4529へ移行する。
第2有効期間フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU120は、第2有効期間の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップ132IWS4522)。具体的に、第3オート先読予告以外の先読み予告演出が設定されている変動中であって、ボタン表示の色が青から赤へ変化することが設定されている変動中の所定のタイミングを第2有効期間の開始タイミングとする。第2有効期間の開始タイミングである場合、青色にてボタン表示を開始する(ステップ132IWS4523)。
なお、第2有効期間の開始タイミングについては変動パターンに応じて異なることとしてもよいし、変動パターンにかかわらず一律のタイミング(例えば、変動開始から2秒後)であってもよい。
そして、演出制御用CPU120は、第2有効期間フラグをセットし(ステップ132IWS4525)、第1通常先読予告が設定されているか否かを判定する(ステップ132IWS4526)。第1通常先読予告が設定されている場合には、有効期間ゲージ表示を開始する(ステップ132IWS4527)。
演出制御用CPU120は、ステップ132IWS4526において第1通常先読予告以外の先読み予告演出(すなわち、第1オート先読予告、第2オート先読予告、第2通常先読予告)が設定されている場合、青色にてキャラクタの全身表示を行う(ステップ132IWS4528)。
ステップ132IWS4529において、演出制御用CPU120は、第2有効期間フラグがセットされていない場合はステップ132IWS4541へ移行する。第2有効期間フラグがセットされている場合、第1通常先読予告以外の先読み予告演出(すなわち、第1オート先読予告、第2オート先読予告、第2通常先読予告)が設定されていれば第2有効期間を開始してから所定期間が経過したか否かを判定し(ステップ132IWS4531)、経過してなければステップ132IWS4541へ移行する。第2有効期間を開始してから所定期間が経過した場合には、片手押しの動作態様にてキャラクタをボタン表示に作用(押下)させ(ステップ132IWS4532)、ステップ132IWS4536へ移行する。これにより、第1オート先読予告、第2オート先読予告、または第2通常先読予告が設定された場合には、第2有効期間が開始されてから所定期間が経過した時点で自動的にプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるようになっている。なお、本実施の形態では、第2有効期間が開始されてからプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるまでの期間の長さは、第2有効期間の長さの半分の長さとする。
ステップ132IWS4530において第1通常先読予告が設定されている場合、演出制御用CPU120は、有効期間ゲージを更新(減算)表示し(ステップ132IWS4533)、プッシュボタン31Bへの操作を受け付けたか、または第2有効期間の終了タイミングになった場合(ステップ132IWS4534のY、またはステップ132IWS4534のNであってステップ132IWS4535のY)、第2有効期間フラグをリセットし(ステップ132IWS4536)、有効期間ゲージ表示を終了し(ステップ132IWS4537)、ボタン表示の色を青から赤に変更させるボタン色変化表示を行う(ステップ132IWS4538)。ここで色が変化されたボタン表示は、第1有効期間においても継続して表示されるものである。すなわち、上述したステップ132IW4503では、そのまま赤色のボタン表示が表示されるものである。
その後、演出制御用CPU120は、第3有効期間であることを示す第3有効期間フラグがセットされているか否かを判定し(ステップ132IWS4541)、セットされている場合にはステップ132IWS4545へ移行する。
第3有効期間フラグがセットされていない場合、演出制御用CPU120は、第3有効期間の開始タイミングであるか否かを判定する(ステップ132IWS4542)。具体的に、連続押下表示が設定されている変動の特定のタイミングを第3有効期間の開始タイミングとする。第3有効期間の開始タイミングである場合、第3有効期間フラグをセットし(ステップ132IWS4543)、ボタン表示およびキャラクタの全身表示を開始する(ステップ132IWS4544)。ここでは、ボタン表示の色とキャラクタの色とは共に青色であることとする。
なお、第3有効期間の開始タイミングについては変動パターンに応じて異なることとしてもよいし、変動パターンにかかわらず一律のタイミング(例えば、変動開始から1秒後)であってもよい。
また、ステップ132IWS4545において、第3有効期間フラグがセットされている場合、演出制御用CPU120は、第3有効期間を開始してから所定期間が経過したか否かを判定し(ステップ132IWS4546)、経過してなければステップ132IWS8101へ移行する。第3有効期間を開始してから所定期間が経過した場合には、片手押しにてキャラクタをボタン表示に作用(押下)させる(ステップ132IWS4547)。これにより、連続押下表示が設定された場合には、第3有効期間が開始されてから所定期間が経過した時点で自動的にプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるようになっている。なお、本実施の形態では、第3有効期間が開始されてからプッシュボタン31Bが操作されたものとして処理されるまでの期間の長さは、第3有効期間の長さの半分の長さとする。
その後、演出制御用CPU120は、第3有効期間フラグをリセットし(ステップ132IWS4548)、ボタン表示およびキャラクタ表示を終了し(ステップ132IWS4549)、特定演出を行う(ステップ132IWS4550)。
ステップ132IWS8101において、演出制御用CPU120は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップ132IWS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップ132IWS8102)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップ132IWS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップ132IWS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップ132IWS8105)。
そして、演出制御用CPU120は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップ132IWS8111)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップ132IWS8112)。
図10-26および図10-27は、演出制御プロセス処理における特図当り待ち処理(ステップS173)を示すフローチャートである。特図当り待ち処理において、まず、演出制御用CPU120は、飾り図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップ132IWS8301)。停止図柄表示フラグがセットされていれば、ステップ132IWS8305に移行する。この実施の形態では、飾り図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップ132IWS8304で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときに停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄を停止表示したがファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップ132IWS8302の飾り図柄の停止図柄を表示する処理を実行することなく、ステップ132IWS8305に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていない場合には、演出制御用CPU120は、決定されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップ132IWS8302)。
その後、演出制御用CPU120は、先読フラグがセットされており、残余変動回数Kが0であれば、先読フラグをリセットする(ステップ132IWS8314のY,132IWS8315のY,132IWS8316)。
その後、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS8302の処理で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しなかった場合(すなわち、はずれ図柄を表示した場合)には(ステップ132IWS8303のN)、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS8311に移行する。
ステップ132IWS8302の処理で大当り図柄または小当り図柄を停止表示した場合には(ステップ132IWS8303のY)、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグをセットし(ステップ132IWS8304)、大当り開始指定コマンドを受信したことを示す大当り開始指定コマンド受信フラグ、または小当り/突然確変大当り開始指定コマンドを受信したことを示す小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップ132IWS8305)。大当り開始指定コマンド受信フラグまたは小当り/突然確変大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、演出制御用CPU120は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップ132IWS8306)。
そして、演出制御用CPU120は、大当り図柄を停止表示した場合(ステップ132IWS8306AのN)、大当り前演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ132IWS8307)。そして、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ132IWS8308)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ8L,8R、および演出用部品としての可動体32)の制御を実行する(ステップ132IWS8309)。その後、演出制御プロセスフラグの値を大当り中演出処理(ステップS176)に応じた値に更新する(ステップ132IWS8310)。
大当りおよび小当りのいずれともしないことに決定されている場合には(ステップ132IWS8303のN)、演出制御用CPU120は、所定のフラグをリセットする(ステップ132IWS8311)。例えば、演出制御用CPU120は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU120は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい。ただし、例えば、図柄変動指定コマンドについては、演出制御プロセス処理と第4図柄プロセス処理との両方で参照されるので、この実施の形態で示すように、変動終了の際に特図当り待ち処理などにおいてリセットしたり、大当り終了の際に大当り終了演出処理においてリセットしたりすることが望ましい。そして、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスフラグの値を可変表示開始待ち処理(ステップS170)に応じた値に更新する(ステップ132IWS8312)。
また、演出制御用CPU120は、小当り図柄を停止表示した場合(ステップ132IWS8306AのY)、小当り前演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップ132IWS8321)。
そして、演出制御用CPU120は、プロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをスタートさせ(ステップ132IWS8322)、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1、可動部材制御データ1)に従って演出装置(演出用部品としての画像表示装置5、演出用部品としての各種ランプ、演出用部品としてのスピーカ8L,8R、および演出用部品としての可動体32)の制御を実行する(ステップ132IWS8323)。その後、演出制御プロセスフラグの値を小当り中演出処理(ステップS174)に応じた値に更新する(ステップ132IWS8335)。
図10-28~図10-34は、本実施の形態における画像表示装置5の表示例を示す説明図である。
図10-28には、第1オート先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。例えば、まず、図10-28(A),(B)に示すように、保留記憶が記憶されていない状態で、変動の実行中に始動入賞が発生して新たな保留記憶が記憶され、該保留記憶に対応する保留表示132IW01が表示される。このとき、オートモードに制御されており、該保留記憶に対する先読み予告演出を実行することが決定されることにより、キャラクタ132IW02が半身表示される。
そして、図10-28(C),(D)に示すように、実行していた変動が終了するとともに先読み予告演出の予告対象である変動が開始される。すると、図10-28(E)に示すように、ボタン表示132IW03が表示されるとともに、キャラクタ132IW02が全身表示される。
ここで、キャラクタの動作態様が片手押しに決定されていた場合には、図10-28(F)に示すように、キャラクタ132IW02が片手でボタン表示132IW03を押下するように表示する一方、キャラクタの動作態様が両手押しに決定されていた場合には、図10-28(G)に示すように、キャラクタ132IW02が両手でボタン表示132IW03を押下するように表示する。いずれの場合についても、実際にプッシュボタン31Bが遊技者によって押下されているか否かにはもとづかずに行われるものである。その後、図10-28(H)に示すように、「チャンス?」といった文字が表示されることにより特定演出が行われる。その後、リーチに発展するか、またはそのままはずれとなる。
図10-29には、第2オート先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。図10-29(A)~(E)については、図10-28(A)~(E)と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図10-29(E)において、ボタン表示132IW03が表示されるとともに、キャラクタ132IW02が全身表示された後、図10-29(F)に示すように、キャラクタ132IW02はボタン表示132IW03に作用しない。本実施の形態では、大当りまたはリーチはずれである場合のみ第2オート先読予告が実行され得る構成としたため、図10-29(F)の後はリーチが発生することとなる。
このように、キャラクタ表示がボタン表示に作用する(押下する)パターンの演出(第1オート先読予告)とともに、キャラクタ表示がボタン表示に作用しない(押下しない)パターンの演出(第2オート先読予告)が設けられていることにより、意外性を有する演出を行うことができ、興趣を向上させることができる。
図10-30には、第3オート先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。図10-30(A)~(D)については、図10-28(A)~(D)と同様であるため、詳細な説明を省略する。
図10-30(D)において先読み予告演出の予告対象である変動が開始された後、図10-30(E)に示すように、ボタン表示132IW03は表示されないとともにキャラクタ132IW02は消去される。本実施の形態では、はずれである場合のみ第3オート先読予告が実行され得る構成としたため、図10-30(E)の後にははずれとなる。
なお、図10-30(E)においては、表示範囲外へ移動する態様にてキャラクタ132IW02を表示することにより、ボタン予告演出を行わないことを遊技者に認識させることとしてもよい。
図10-31には、連続押下表示を行うパターンにおける第1オート先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。例えば、まず、図10-31(A),(B)に示すように、1個の保留記憶が既に記憶されている状態で、変動の実行中に始動入賞が発生して新たな保留記憶が記憶され、該保留記憶に対応する保留表示132IW01が表示される。このとき、オートモードに制御されており、該保留記憶に対する先読み予告演出を実行することが決定されることにより、キャラクタ132IW02が半身表示される。
そして、図10-31(C),(D)に示すように、実行していた変動が終了するとともに、先読み予告演出の予告対象である保留記憶の一つ前に記憶された保留記憶に対応する変動が開始される。すると、図10-31(E)に示すように、ボタン表示132IW03が表示されるとともに、キャラクタ132IW02が全身表示される。
そして、図10-31(F)に示すように、キャラクタ132IW02が片手でボタン表示132IW03を押下するように表示し、図10-31(G)に示すように、「チャンス?」といった文字が表示されることにより特定演出が行われて変動が終了する。その後、先読み予告演出の予告対象である変動が開始され、図10-28(D)に示した表示例に移行することとなる。
図10-32には、第1通常先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。例えば、まず、図10-32(A),(B)に示すように、保留記憶が記憶されていない状態で、変動の実行中に始動入賞が発生して新たな保留記憶が記憶され、該保留記憶に対応する保留表示132IW11が表示される。このとき、通常モードに制御されており、該保留記憶に対する先読み予告演出を実行することが決定されることにより、チャンス表示132IW12が表示される。
そして、図10-32(C),(D)に示すように、実行していた変動が終了するとともに先読み予告演出の予告対象である変動が開始される。すると、図10-32(E)に示すように、ボタン表示132IW13と有効期間ゲージ132IW14とが表示される。そして、第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けるか、または第1有効期間が終了したことにもとづいて、「チャンス?」といった文字が表示されることにより特定演出が行われる。その後、リーチに発展するか、またはそのままはずれとなる。
図10-33には、第2通常先読予告が行われる場合の画像表示装置5の表示例を示している。図10-33(A)~(D)については、図10-32(A)~(D)と同様であるため、詳細な説明を省略する。図10-33(D)の後、図10-29(E)に示した表示例に移行することにより、第2通常先読予告が行われることとなる。なお、上述したように、第2通常先読予告におけるキャラクタの動作態様としては片手押しが決定されるものであるから、図10-29(E)に示した表示例に移行した後は、図10-29(F)に示した表示例に移行することとなる。
図10-34(1)、(2)は、演出モードを切り替える際の表示例を示す説明図である。
通常モードからオートモードに切り替えた際には、図10-34(1)に示すように、、「オートモード機能を有効としました」といった文字表示をおこなう(ステップS132IWS3855参照)。この文字表示は数秒が経過することにもとづいて消去される。
また、オートモードから通常モードに切り替えた際には、図10-34(2)に示すように、、「オートモード機能を無効としました」といった文字表示をおこなう(ステップS132IWS3859参照)。この文字表示は数秒が経過することにもとづいて消去される。
図10-34(3)は、オートモードにおいて、青から赤に変化するボタン色が決定された場合において第1オート先読予告を行う場合の表示例を示す説明図である。まず、第2有効期間中にキャラクタ132IW02がボタン表示132IW03を片手で押下するように表示することにもとづいてボタン表示132IW03の色が青色から赤色に変化する。次に、第1有効期間中にキャラクタ132IW02がボタン表示132IW03を押下するように表示することにもとづいて特定演出が行われる。本実施の形態では、大当りまたはリーチはずれである場合のみ、ボタン表示の色が青から赤へ変化することが決定され得る構成としたため、その後はリーチが発生することとなる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技者の動作に関連する特定表示(本例では、ボタン表示)と、該特定表示に作用可能な特別表示(本例では、キャラクタ表示)とを表示可能であり(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ132IWS3806,132IWS4508,132IWS4528,132IWS4544を実行することによりキャラクタ表示を表示する部分、およびステップ132IWS4503,132IWS4523を実行することによりボタン表示を表示する)、有利状態に制御されることを示唆する特別演出として、特別表示が特定表示に作用する演出を実行可能であり(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ132IWS4512,132IWS4532を実行することによりボタン表示を押下するような態様にてキャラクタ表示を表示する)、特別演出が実行される可変表示が開始されるよりも前に特別表示を表示可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS3806を行うことにより、先読み予告演出の予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶されたタイミングからキャラクタ表示を表示可能である)こととした。これにより、特別演出の実行を期待させることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、「特別表示が特定表示に作用する」とは、特別表示が特定表示に何かしらの影響を与えることである。従って、特別表示および特定表示の表示範囲が接触するか否かは問わないものである。例えば、特別表示として表示されたキャラクタが矢を放ち、特定表示として表示されたボタン表示に対して該矢が命中するような場合についても、特別表示が特定表示に作用しているものである。
また、「遊技者の動作」とは、プッシュボタン31Bへの押下に限るものではない。例えば、スティックコントローラ31A等の他の操作部材に対する遊技者の操作であってもよいし、赤外線センサや光センサ等の非接触型のセンサが検出可能な遊技者の動作や、押圧センサが検出可能な遊技者の動作であってもよい。
また、本実施の形態では、特定表示としてボタン表示を表示可能であることとしたが、遊技者の動作に関連する画像であればこれに限るものではない。例えば、スティックコントローラ31Aを模した画像や、タッチパネルを模した画像を特定表示として表示可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、特別表示として人を模したキャラクタ表示を表示可能であることとしたが、特定表示に作用可能な画像であればこれに限るものではない。例えば、動物を模した画像や、自動車などの機械を模した画像であってもよい。
また、本実施の形態では、単一のキャラクタ表示を表示可能であることとしたが、複数のキャラクタ表示を表示可能であることとしてもよい。また、本実施の形態では、単一のボタン表示を表示可能であることとしたが、複数のボタン表示を表示可能であることとしてもよい。また、キャラクタ表示の表示数とボタン表示の表示数とは同数でなくてもよく、例えば複数のボタン表示に対して単一のキャラクタ表示が作用することとしてもよい。また、キャラクタ表示の表示数やボタン表示の表示数にもとづいて大当りに対する信頼度が異なることとしてもよい。
また、この実施の形態によれば、遊技者の動作を検出可能な検出手段(本例では、プッシュセンサ35B)を備え、所定条件が成立したことにもとづいて特定演出を実行可能であり(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ132IWS4518を行う)、検出手段による検出結果にもとづいて所定条件が成立したこととする第1状態(本例では、通常モード)と、検出手段による検出結果にもとづかずに所定条件が成立したこととする第2状態(本例では、オートモード)とに制御可能である(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ132IWS3854,132IWS3858を行う)こととした。これにより、遊技者の希望に応じた演出制御を行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、所定条件が成立した場合(通常モードであれば第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けた場合、オートモードであれば第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けたものとして処理を行う場合)、常に特定演出を実行することとしたが、これに限るものではなく、所定条件が成立した場合にも特定演出を実行しないパターンの演出を実行可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、「特定演出」として、「チャンス?」といった表示を行う演出を実行可能であることとしたがこれに限るものではない。例えば、カットイン予告、群予告、セリフ予告などの演出が「特定演出」として行われることとしてもよい。また、左右図柄が揃ってリーチに発展することを「特定演出」としてもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御することに対する期待度の異なる複数種類の演出態様にて特別演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、大当りに制御することに対する信頼度の高い両手押しと、大当りに制御することに対する信頼度の低い片手押しとのいずれかの動作態様にてキャラクタ表示を表示可能である)こととした。これにより、特別演出の演出態様に注目させることができる。
なお、キャラクタの動作態様としては、ボタン表示を押下する動作態様の他に、ボタン表示をひっかくような動作態様とが設けられており、大当りに制御することに対する信頼度にもとづいていずれの動作態様にてキャラクタを表示するかが異なることとしてもよい。また、キャラクタの動作態様以外にも、キャラクタ表示がボタン表示に作用するタイミング(リーチ発展前、リーチ発展後、スーパーリーチ演出中)や、先読み予告演出の予告対象の変動より前の変動においてキャラクタ表示がボタン表示に作用する演出(例えば、連続押下演出)を実行しているか否かが、大当りに制御することに対する信頼度にもとづいて異なることとしてもよい。
また、この実施の形態によれば、特定表示に作用可能な第1特別態様(本例では、半身のキャラクタ)と、特定表示に作用しない第2特別態様(本例では、全身のキャラクタ)とのいずれかにて特別表示を表示可能であることとした。これにより、特別表示の表示態様が第2特別態様から第1特別態様に変化することを期待させることができる。
なお、第1特別態様と第2特別態様の具体例としては、見た目で区別がつくものであれば上述したものに限るものではなく、例えば、キャラクタが所定の枠に囲われているか否かが異なるものであってもよいし、または同じ形状の画像であっても色や透明度が異なるものであってもよい。
また、この実施の形態によれば、有利状態に制御することに対する期待度の異なる複数種類の表示態様により特定表示を表示可能である(本例では、演出制御用CPU120は、大当りに制御することに対する信頼度の高い赤と、大当りに制御することに対する信頼度の低い青とのいずれかの色にてボタン表示を実行可能である)こととした。これにより、特定表示の表示態様に注目させることができる。
本実施の形態では、ボタン表示の色が異なることとしたが、色に替えて、もしくは加えてボタン表示の点灯態様(点滅の有無、点滅間隔の長さ)が異なる表示態様のボタン表示を表示可能であることとしてもよい。
また、この実施の形態によれば、特定表示と特別表示とが表示されたが特別演出が実行されない場合(本例では、第2オート先読予告が行われる場合)の方が、特定表示と特別表示とが表示されて特別演出が実行される場合(本例では、第1オート先読予告が行われる場合)よりも、高い割合で有利状態に制御する(図10-22(A)参照)こととした。これにより、遊技者に違和感を与えることにより、興趣を向上させることができる。
なお、本実施の形態では、第2オート先読予告が行われた場合には特定演出を実行しない構成としたが、これに限るものではなく、例えば、キャラクタ表示はボタン表示を押下しないものの特定演出については実行するものであってもよい。
また、この実施の形態によれば、可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段(本例では、保留記憶バッファ)を備え、保留記憶にもとづいて有利状態に制御するか否かを決定し(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップS110を実行する)、該決定よりも前に、保留記憶にもとづいて有利状態に制御するか否かを判定し(本例では、遊技制御用マイクロコンピュータ100における、ステップ132IWS1217,132IWS1228を実行する)、該判定結果にもとづいて、特別演出が実行される可変表示が開始されるよりも前に特別表示が特定表示に作用する事前演出(本例では、連続押下表示)を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ132IWS116,132IWS4541~132IWS4550を実行する)こととした。これにより、長期間にわたって遊技者を演出に注目させることができる。
なお、本実施の形態では、連続した変動において継続して連続押下表示を実行することとしたが、これに限るものではない。具体的に、先読み予告演出の予告対象の変動よりも前にキャラクタ表示がボタン表示に作用する演出を1回以上行うものであればよく、先読み予告演出の予告対象の変動に対応する保留記憶が記憶された以降であって先読み予告演出の予告対象の変動よりも前の全ての変動においてキャラクタ表示がボタン表示に作用する演出を行うものに限るものではない。
また、連続押下表示においても、キャラクタ表示がボタン表示に作用しても特定演出を必ずしも実行しないものであってもよいし、またはボタン表示の色が変化するものであってもよい。
また、この実施の形態によれば、特別演出が行われることにもとづいて特定表示の表示態様を変化させることが可能である(本例では、演出制御用CPU120は、ステップ132IWS4938を実行可能である)こととした。これにより、特定表示の表示態様が変化するか否かに注目させることができる。
以上に説明したように、この実施の形態によれば、遊技者にとって有利な有利状態(本例では、大当り遊技状態)に制御可能な遊技機であって、遊技者の動作を検出可能な検出手段(本例では、プッシュセンサ35B)を備え、遊技者の動作に関連する特定表示(本例では、ボタン表示)を表示可能であり(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ132IWS4503,132IWS4523,132IWS4544を実行することによりボタン表示を表示する)、特定表示の表示後に、所定条件が成立したことにもとづいて特定演出を実行可能であり(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ132IWS4518を行う部分)、検出手段による検出結果にもとづいて所定条件が成立したこととする第1状態(本例では、通常モード)と、検出手段による検出結果にもとづかずに所定条件が成立したこととする第2状態(本例では、オートモード)とに制御可能であり(本例では、演出制御用CPU120におけるステップ132IWS3854,132IWS3858を行う)、第2状態において特定表示に作用する態様の特別演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120における、ステップ132IWS4512,132IWS4532を実行することによりボタン表示を押下するような態様にてキャラクタ表示を表示する)こととした。これにより、興趣の向上を図ることができる。
また、この実施の形態によれば、第1特定態様(本例では、青)と第2特定態様(本例では、赤)とにより特定表示を表示可能であり、第2状態においては、第2特定態様の特定表示を用いた特別演出が行われた場合の方が、第1特定態様の特定表示を用いた特別演出が行われた場合よりも有利状態に制御することに対する期待度が高い(本例では、赤のボタン表示の方が、青のボタン表示よりも有利状態に制御することに対する信頼度が高い(図10-22(C)参照))こととした。これにより、第2特定態様の特定表示を用いて特別演出が実行されることを期待させることができる。
なお、本実施の形態では、表示色が異なる複数の表示態様にて特定表示を表示可能であることとしたが、これに限るものではない。例えば、所定の画像(例えば、ミニキャラ)が付加されているか否かが異なる複数の表示態様にて特定表示を表示可能であることとしてもよい。
また、この実施の形態によれば、特定表示に作用可能な特別表示(本例では、キャラクタ表示)を、第1特殊態様(本例では、青)と第2特殊態様(本例では、赤)とにより表示可能であり、第2状態においては、第2特殊態様の特別表示を用いた特別演出が行われた場合の方が、第1特殊態様の特別表示を用いた特別演出が行われた場合よりも有利状態に制御することに対する期待度が高い(本例では、赤のキャラクタ表示の方が、青のキャラクタ表示よりも有利状態に制御することに対する信頼度が高い(図10-22(D)参照))こととした。これにより、第2特別態様の特定表示を用いて特別演出が実行されることを期待させることができる。
また、この実施の形態によれば、特別表示が特定表示に作用することに対応して、特定演出が実行される場合(本例では、第1有効期間にてキャラクタ表示がボタン表示に作用する表示が行われて特定演出が実行される場合(図10-23参照))と、特定表示の表示態様を変化させる変化演出が実行される場合(本例では、第2有効期間にてキャラクタ表示がボタン表示に作用する表示が行われてボタン色変化表示が実行される場合(図10-24参照))とがあることとした。これにより、特別表示が特定表示に作用した際に実行される演出の種類に注目させることができる。
また、この実施の形態によれば、第1状態において、特別表示が特定表示に作用する特別演出を実行可能である(本例では、演出制御用CPU120は、通常モードにおいて第2通常先読予告を実行可能である)こととした。これにより、制御されている状態にかかわらず特別演出の実行を期待させることができる。
また、本実施の形態では、オートモードにおける先読み予告演出ではプッシュボタン31Bへの操作を受け付けない構成とすることにより、ボタン予告演出の演出態様(例えば、キャラクタがボタン表示を表示するか否か)に注目させることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、逆に、オートモード中であってもプッシュボタン31Bへの操作を受け付け可能としてもよい。例えば、第1オート先読予告の第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を受け付けた場合にはキャラクタがボタン表示を押下するよう表示し、特定演出を行うこととしてもよい。また、オートモードにおける先読み予告演出として、キャラクタがボタン表示を連打するように表示する演出を実行可能な遊技機においては、該演出中に受け付けたプッシュボタン31Bへの操作が、キャラクタがボタン表示を連打するスピードに反映されることとしてもよい。これにより、遊技者に驚きを与えることができ、興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態では、オートモードと通常モードとで共通の態様のボタン表示を表示することとしたが、これに限るものではなく、制御されている演出モードに応じて異なる態様のボタン表示を表示可能であることとしてもよい。これにより、制御されている演出モードを明確に示すことができる。
また、本実施の形態では、先読み予告演出の予告対象である保留記憶が記憶されたタイミングから該保留記憶に対応する変動までキャラクタが継続して表示されることとしたが、これに限るものではなく、表示されたキャラクタを一旦消去し、該キャラクタを再度表示可能であることとしてもよい。これにより、キャラクタが表示される度にボタン予告演出が実行されることに対する期待感を遊技者に与えることができ、興趣を向上させることができる。
また、本実施の形態では、ボタン表示に対してのみキャラクタ表示が作用することとしたが、キャラクタ表示が作用する対象はボタン表示に限るものではない。例えば、保留表示やアクティブ表示に対してキャラクタが作用可能であることとしてもよい。これにより、キャラクタを表示した際に、いずれの表示に作用する演出が行われるかを期待させることができ、興趣の向上を図ることができる。
また、キャラクタ表示の表示態様が変化可能であり、該変化に応じてボタン予告演出における信頼度が変化する構成としてもよい。例えば、キャラクタ表示の色が青から赤へ変化することにもとづいて、ボタン予告演出における信頼度が高くなることとしてもよい。これにより、キャラクタ表示の表示態様に注目させることができる。
また、本実施の形態では、複数回の変動に亘る演出としてキャラクタ表示がボタン表示に作用する演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、擬似連を伴う変動において、複数回の再変動に亘る演出としてキャラクタ表示がボタン表示に作用する演出を実行可能であることとしてもよい。
また、本実施の形態では、第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの1回の操作を受け付けることにもとづいて特定演出を実行することとしたが、これに限るものではない。例えば、第1有効期間中にプッシュボタン31Bへの複数回(例えば、10回)の操作を受け付けることにもとづいて特定演出を実行可能であることとしてもよい。その場合、オートモードに制御されているときには、所定期間(例えば、0.2秒)毎に1回プッシュボタン31Bへの操作を受け付けたこととして処理するものであってもよい。
また、本実施の形態では、オートモードにおいては、各有効期間(第1有効期間~第3有効期間)のそれぞれ半分の期間が経過した時点でプッシュボタン31Bへの操作を受け付けたこととして処理をすることとしたが、これに限るものではない。例えば、有効期間が開始された時点においてプッシュボタン31Bへの操作を受け付けたこととして処理をすることとしてもよい。
また、プッシュボタン31Bへの長押しを受け付けることにもとづいて特定演出を実行可能な遊技機であれば、オートモードにおいては、有効期間が開始された時点からプッシュボタン31Bへの長押しが開始されたものとして処理するものであってもよい。
なお、本実施の形態では、第1有効期間と第2有効期間とを別々に設けることとしたが、単一の有効期間を設け、該単一の有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を1回目に検出したときにボタン表示の色を青色から赤色に変化させ、該単一の有効期間中にプッシュボタン31Bへの操作を2回目に検出したときに特定演出を実行する構成としてもよい。
また、本実施の形態では、先読み予告演出の予告対象である変動において実行される演出と、先読み予告演出の予告対象である変動より前の変動において連続押下表示にもとづいて実行される演出とが共通の特定演出であることとしたが、これに限るものではない。例えば、先読み予告演出の予告対象である変動において特定演出を実行し、先読み予告演出の予告対象である変動より前の変動において連続押下表示にもとづいて信頼度の高い保留記憶が記憶されていることを示唆する演出(例えば、「チャンスが近い」といった文字表示を行う演出)を行うこととしてもよい。
また、本実施の形態では、オートモードにおける先読み予告演出では有効期間ゲージが表示されないこととしたが、これに限るものではなく、通常モードと同様に有効期間ゲージが表示されることとしてもよい。
また、本実施の形態では、実際には遊技者によってプッシュボタン31Bが操作されていないが、恰もプッシュボタン31Bが操作されているものとして処理を実行するオートボタン機能が設けられていることとしたが、これに限るものではない。例えば、赤外線センサ等のタッチセンサが設けられている遊技機であれば、実際にはタッチセンサが遊技者の動作を検出していないが、タッチセンサが遊技者の動作を検出したものとして処理を実行する機能が設けられていることとしてもよい。
具体的に、有効期間中に1回の動作を検出したことにもとづいて所定の演出を実行する構成であれば、該有効期間の半分の期間が経過した時点でタッチセンサが遊技者の動作を検出したものとして処理する機能を有することとしてもよい。また、有効期間中に所定期間に亘る継続した動作を検出したことにもとづいて所定の演出を実行する構成であれば、該有効期間が開始された時点から遊技者の動作の検出を開始したものとして処理する機能を有することとしてもよい。
(特徴部31AKおよび特徴部132IWに関する説明)
上述した特徴部31AKおよび特徴部132IWの両方を備えた遊技機としてもよい。例えば、キャラクタ表示がボタン表示に作用(押下)することにもとづいて該ボタン表示の大きさや色などの態様が変化(図8-10参照)したり、キャラクタ表示がボタン表示に作用(押下)することにもとづいて該ボタン表示がスティックコントローラ31Aを模した画像に変化(図8-11参照)したりするものであってもよい。また、キャラクタ表示がボタン表示に作用することにもとづいて該ボタン表示の表示態様が変化したり、ボタン表示がスティックコントローラ31Aを模した画像に変化した後に、遊技者の操作を促す表示(例えば、「押せ」または「引け」といった文字表示)を行うこととしてもよい(図8-11(K)参照)。
(特徴部112IWおよび特徴部132IWに関する説明)
上述した特徴部112IWおよび特徴部132IWの両方を備えた遊技機としてもよい。例えば、特徴部112IWにおいて示した設定値に応じて、特徴部132IWにおいて示した特別演出(特別表示が特定表示に作用する演出)の実行割合や、特別演出の演出態様の選択割合が異なることとしてもよい。具体的に、設定値が1~3のいずれであるかに応じて、先読み予告演出の実行割合、連続押下表示の実行割合、先読予告種別の決定割合、ボタン色の決定割合、キャラクタの色の決定割合、およびキャラクタの動作の決定割合(図10-18および図10-22参照)が異なることとしてもよい。また、特定の設定値である場合にのみ実行され得る態様の特別演出が設けられていることとしてもよい。これにより、演出内容により設定値の示唆を行うことができる。