JP6092816B2 - 結露試験装置および結露試験方法 - Google Patents
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Description
前記コントローラは、前記結露用加湿器を停止させた状態で、前記空調部によって前記試験室内部の空気の少なくとも温度を調整して当該空気を乾燥させる乾燥工程を実行するのが好ましい。これにより、コントローラは、結露工程と乾燥工程とを交互に実行することによって所望のサイクルの結露試験を実行することが可能である。
(1)
本実施形態の結露試験装置1では、結露用加湿器4が試験室11の内部に配置されている。そのため、当該結露用加湿器4で水温を上昇させて蒸気を発生させたときに、蒸気は、空調用通路12などを通って除湿されることなく、試験室11内部に収容された供試体Sの表面に速やかに到達することが可能である。そのため、供試体S表面に速やかに多量の結露を発生させることが可能である。
本実施形態の結露試験装置1では、試験室11内部の空気を調整するための空調部3は、試験室11の内部における相対湿度を調整する空調用加湿器5を備えている。これにより、供試体Sに結露を発生させた後に、空調部3によって試験室11内部の温度を調整して試験室11内部の空気を乾燥させる乾燥工程を行う場合、空調用加湿器5によって試験室11内部の相対湿度を調整することが可能である。
本実施形態の結露試験装置1では、試験槽2は、試験室11に連通する空調用通路12をさらに備え、空調部3は、空調用通路12に収容されている。これにより、空調用通路12内において空調部3で調整された空気を試験室11へ速やかに送ることが可能である。
本実施形態の結露試験装置1では、結露用加湿器4が試験室11の床部15などの内壁に取り外し可能に取り付けられる構造であるので、試験槽2および空調部3として、既存の恒温恒湿器または恒温器の試験槽2および空調部3を利用することが可能である。そのため、結露試験のためだけに、試験室11の内部に加湿器が常設された結露試験専用の装置を準備する必要がなくなり、低コストで結露試験を行うことが可能である。
本実施形態の結露試験装置1では、支持体24が貯留部21を試験室11の床部15などの内壁から離間して支持することによって、貯留部21と試験室11の内壁との間には隙間25が形成される。したがって、加熱部22が貯留部21内部の水W2を加熱して蒸気を発生させて結露を発生させる際には、貯留部21から試験室11の内壁への熱の伝導を上記の隙間25によって抑えることが可能であり、貯留部21内部の水W2を効率よく加熱することが可能である。さらに、結露を発生させた後において、貯留部21内部の水W2の温度よりも低い空気がこの隙間25を通る場合には、この隙間25を通る空気と貯留部21内部の水W2との間で熱交換を行うことにより、貯留部21内部の水W2を速やかに冷却することが可能である。
本実施形態の結露試験方法では、結露工程において、試験室11内部に配置された結露用加湿器4によって、供試体Sの表面に速やかに多量の結露を発生させることが可能である。また、乾燥工程において、空調部3によって、試験室11内部における空気の温度を調整して当該空気を乾燥させることによって、結露を蒸発させることが可能である。これにより、結露の発生と蒸発を交互に行って所望のサイクルの結露試験を行うことが可能である。
(A)
上記実施形態の結露用加湿器4では、図2に示されるように、貯留部21を支持する支持体24として、金属製の丸棒を例にあげて説明したが、本発明では、支持体の材料や形状についてはとくに限定しない。
また、図11に示される変形例のように、支持体24は、貯留部21と試験室11の床部15などの内壁との隙間25を通る空気に接触して貯留部21から空気へ放熱する放熱部として機能するヒートシンク部24aを有するようにしてもよい。この支持体24は、金属製の薄板などによって構成される。このような構成では、支持体24のヒートシンク部24aは、支持体24と隙間25を通る空気とが接触する面積が拡大するように平板形状を有している。当該ヒートシンク部24aが空気と広範囲に接触することによって貯留部21から空気へ放熱することが容易になり、貯留部21内部の水W2の熱を支持体24を介して空気に速やかに伝達することが可能である。その結果、隙間25を通る空気によって貯留部21内部の水W2をより速やかに冷却することが可能である。
上記の実施形態では、結露用加湿器4は、試験室11の床部15に載置されることにより、試験室11の内壁から取り外しできるように取り付けられているが、本発明はこれに限定されるものではない。変形例として、結露用加湿器4は、試験槽2における試験室11を構成する側壁18に取り外し可能に取り付けられてもよい。または、結露用加湿器4は、床部15や側壁18などに固定されていてもよい。
上記実施形態では、空調部3は、試験槽2の空調用通路12の内部に配置されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、空調部3を試験槽2の外部に配置してもよい。
なお、上記実施形態では、結露工程中に送風機8を停止させているが、本発明はこれに限定するものではない。すなわち、結露工程中には送風機8を停止する方が好ましいが、送風機8を結露工程中に動作させてもよい。例えば、結露工程中は乾燥工程中の送風量よりも低い送風量になるように、送風機8を動作させてもよい。または、送風量を制御しないで、結露工程を含めた全工程において送風機8を常時動作させていてもよい。
上記実施形態では、試験室11への送風方向は、試験室11上側の吹出口14から空気が吹き出して、試験室11下側の吸込口13から空気を吸い込んでいる方向であるが、本発明はこれに限定するものではない。すなわち、上記実施形態と逆の送風方向、具体的には、試験室11の上側から空気を吸い込んで、下側から空気を吹き出すような送風方向にしてもよい。
2 試験槽
3 空調部
4 結露用加湿器
7 空調用加湿器
11 試験室
21 加湿皿
22 加熱器
24 支持体
24a ヒートシンク部
25 隙間
S 供試体
W1、W2 水
Claims (8)
- 供試体が収容される試験室を有する試験槽と、
前記試験室の内部の空気の少なくとも温度を調整するための空調部と、
前記試験室の内部に配置され、前記試験室の内部において蒸気を発生させて前記供試体の表面に結露を発生させる結露用加湿器と、
前記結露用加湿器によって前記試験室の内部で蒸気を発生させて前記供試体の表面に結露を発生させる結露工程を実行するコントローラと
を備え、
前記結露用加湿器は、水を貯留する貯留部と、当該水を加熱する加熱部とを有し、
前記コントローラは、前記結露工程において、前記加熱部で前記水の温度を上げることにより、前記試験室内の温度を上昇させる制御を行う、
結露試験装置。 - 前記コントローラは、前記結露用加湿器を停止させた状態で、前記空調部によって前記試験室内部の空気の少なくとも温度を調整して当該空気を乾燥させる乾燥工程を実行する、
請求項1に記載の結露試験装置。 - 前記空調部は、前記試験室の内部における湿度を調整する空調用加湿器をさらに備えている、
請求項1または2に記載の結露試験装置。 - 前記試験槽は、前記試験室に連通する空調用通路をさらに備え、
前記空調部は、前記空調用通路に収容されている、
請求項1〜3のいずれか1項に記載の結露試験装置。 - 前記結露用加湿器が、前記試験槽における前記試験室を構成する内壁に対して取り外し可能に取り付けられている、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の結露試験装置。 - 前記結露用加湿器は、前記貯留部を前記試験室の内壁から離間した状態で支持する支持体をさらに備える、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の結露試験装置。 - 前記支持体は、前記貯留部と前記試験室の内壁との隙間を通る空気に接触して前記貯留部から前記空気へ放熱する放熱部として機能するヒートシンク部を有する、
請求項6に記載の結露試験装置。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の結露試験装置を用いた結露試験方法であって、
前記結露用加湿器の前記加熱部で前記水の温度を上げることにより、前記試験室の内部で蒸気を発生させて前記供試体の表面に結露を発生させるとともに前記試験室内の温度を上昇させる結露工程と、
前記結露用加湿器を停止させた状態で、前記空調部によって前記試験室内部の空気の少なくとも温度を調整して当該空気を乾燥させる乾燥工程と、
を含むことを特徴とする結露試験方法。
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