JP6092769B2 - 生体組織部分を接続するための手術システム - Google Patents

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Description

本発明は、生体組織を接続するための手術システム、特に、手術キットの性質を持つシステムに関する。
生体組織の接続、特に、末端同士の吻合術の場合、互いに接続されるべき組織部分は、ステープルによって接続されるようステープラーを使用することが知られている。しかしながら、ステープラーの使用は、ステープルが患者の体内に残されるという欠点を有している。
特許文献1は、生物組織を接続するために、接着性組成物、特に、シアノアクリレート・モノマーを原料とする組成物と組み合わせた生体適合性アダプターを開示する。
それに代わる、組織接続のための優れた方法としては、HF電流(高周波電流)によって組織を凝固させること、例えば、二つのHF電極の間で組織にHF電流を印加することによって組織凝固させることがある。HF電流の印加は、少なくとも部分的に組織の蛋白を変性する作用を有し、それによって、例えば、結合組織の主要成分である3重螺旋コラーゲンが分解されて個々のコラーゲン螺旋とされる。これらの変性蛋白成分はすぐに共に融合し、組織接続が達成される。この過程は多くの場合満足すべき結果をもたらすものの、ある種の組織では、その組織の組成に応じて問題が生ずることがあり、それが接続の安全性を冒すため、患者にとって予測しがたいリスクをもたらす。
DE 20 2005 020 505 U1
それ故、本発明は、生体組織を接続するための手術システムであって、互いに接続されるべき組織部分について、それらの簡単で安全な接続を可能とし、特に、互いに接続される組織部分の接続強度を一般的な手術システムと比較して増加させる手術システムを提供するという目的に基づく。
この目的は、生物組織、特に、ヒト及び/又は動物の生体組織を接続するための手術システム、好ましくは手術キットであって、
a) 二つのツール要素であって、互いの関係において移動が可能であり、それぞれ、電極、好ましくはHF電極を含むツール要素を有する手術器具、及び、
b) 該組織の接続を支援する、医学的適合物質
を含む手術システム、好ましくは手術キットによって本発明に従って達成される。
これらのツール要素が一緒になる位置では、電極は、相互の最小離間距離を画定し、互いに反対側に位置して、互いに向かい合っていることが好ましい。
組織の接続を支援する医学的適合物質とは、互いに接続されるべき組織部分であって特にヒト及び/又は動物の組織部分の接続の実現、および、恐らくは、そのために有利な過程、例えば、血液凝固、外傷治癒、組織の再生、特に、触媒の性質を持つ組織の再生などの過程に、積極的に影響を及ぼし、特に、促進及び/又は加速し、医学的標準においても、患者に対し、何の健康障害作用も、又は何ら感知できる健康障害作用も引き起こすことの無い物質を意味することが本発明の目的のために意図される。
特別な利点として、本発明に従って提供され、成分a)及びb)を含むシステムの使用は、互いに接続されるべき組織部分の接続(これは以後封鎖又は溶着とも呼ばれる)の強度、及び従ってその安全性が、一般的手術システムに比べて改善することを可能とする。本発明に従って提供され、組織の接続を支援する医学的適合物質(これは、簡単のため、以後医学的適合物質と呼ばれる)は、接続されるべき組織部分と一緒に溶着させることが可能なさらに別の物質を提供する。これによって、溶着部位の封鎖性の改善がもたらされる。さらに、医学的適合物質においては、医学的観点から不安のある組織に対する障害作用のリスクを抑えることが可能となるので、その結果として、組織に対するエネルギーインプットのより良い調節が可能となる。言い換えると、医学的適合物質はさらに、過剰なエネルギーインプットに対し一種の「バッファー(緩衝器)」として作動することが可能である。しかしながら、本発明の一つの特別な利点は、ある種の組織成分、特に、例えば、コラーゲン、エラスチンなどの蛋白を欠く組織の安全な接続に関する。本発明に従って提供される医学的適合物質は、組織接続を危険に曝すこの欠損の補償を可能とし、さらに、そのような欠損にも拘わらず、患者にとってリスクフリーな、又は実質的にリスクフリーな安全処置の確保を可能とする。それ故、この医学対象システムは、広く各種組織接続のために使用することができる。さらに、本発明に従って提供される医学的適合物質は、外科医によって実行される組織の接続を単純化し、特に加速するが、これは、時間と、特にコストを節約する。
好ましい実施態様では、医学的適合物質は天然物質を含む。特に、医学的適合物質は、天然組織、好ましくは天然の結合組織中に見られる物質を含んでいてもよい。
さらに別の実施態様では、医学的適合物質は、封鎖される組織そのものの中に見られる物質を含む。
原理的に、医学的適合物質が、ヒト起源、特に、遺伝的異種及び/又は遺伝的同種起源であることが、本発明に従って提供されていてもよい。しかしながら、医学的適合物質は、分類学的異種(xenologous)のものであることが好ましい。医学的適合物質は、ブタ、ウシ、及び/又はウマ起源のものであってもよい。これに対する代替として、又は、これと組み合わせて、物質はさらに、組み換え体起源のものであってもよい。
さらに別の有利な実施態様では、医学的適合物質は、生物組織、特に動物組織に由来するものである。この組織は、好ましくは、食道、上皮、例えば、筋膜、心膜、尿管、腱、靱帯、及びそれらの組み合わせを含む群から選ばれる。特に好ましくは、医学的適合物質は、動物組織、特にウシ組織に由来する。
医学的適合物質は、好ましくは、ポリマー、特に、バイオポリマー、及び/又は、合成又は技術的、特に、組み換え体、バイオポリマー又はそれらの組み合わせを含む。このバイオポリマーは、好ましくは、蛋白質、糖蛋白質、ポリアミノ酸、特に、ポリホモアミノ酸、例えば、リシン、ポリリシン、ポリサッカリド、脂質、糖脂質、それらの誘導体、それらの塩、及びそれらの組み合わせを含む群から選ばれる。
特に好ましくは、医学的適合物質は、結合組織ポリマー、特に、結合組織蛋白、又は細胞外蛋白、又はそれらの混合物を含む。これは特に有利である。なぜなら、互いに接続されるべき組織部分はしばしば結合組織を構成しているからである。従って、医学的適合物質は、互いに接続されるべき組織部分に対し生物学的親和性を有していると有利であり、これは、次に、接続を確立し、高い接続強度を実現するために有利である。さらに、ある種の成分において枯渇しており、この枯渇のために、もし補充されなければまったく接続が実現されないか、単に不十分な程度にしか実現されないと考えられる結合組織同士であっても、特に有利に互いに接続可能とされる。
医学的適合物質は、好ましくは、線維性又は線維様蛋白(線維蛋白)、又は、そのような蛋白の混合物を含む。特に、コラーゲン及び/又はエラスチン含量の低い組織部分は、本発明による手術システムを用いて互いに接続することが可能である。
さらに別の実施態様では、医学的適合物質は、コラーゲン、ゼラチン、エラスチン、レチクリン、ラミニン、フィブロネクチン、フィブリリン、アルブミン、それらのペプチド断片、それらのサブユニット、例えば、個別螺旋体、天然ポリアミノ酸、合成ポリアミノ酸、それらの誘導体、それらの塩、及びそれらの組み合わせを含む群から選ばれることが好ましい。
本発明によれば、医学的適合物質がコラーゲンを、特に線維性コラーゲンを含むならば特に好まれる。既述したように、コラーゲンは、結合組織又は細胞外基質の主要構成成分を表し、従って、互いに接続されるべき組織部分に対する高度の生物学的親和性を確立することが可能である。コラーゲンは、好ましくは、I、II、III、V、及び/又はVI型コラーゲンを含む群から選ばれる。I型、III型、及びそれらの組み合わせのコラーゲン、特にI型コラーゲンが特に好ましい。
原理的に、医学的適合物質はさらに、オリゴペプチド及び/又はポリペプチド、特に、天然及び/又は合成のオリゴペプチド及び/又はポリペプチドを含んでいてもよい。
既述したように、医学的適合物質がポリサッカリドを含有していることが提供されていてもよい。このポリサッカリドは、特に、ムコポリサッカリド又はグリコサミノグリカンであってもよい。このポリサッカリドは、澱粉、アミロース、アミロペクチン、デキストラン、キトサンヒアルロン酸、ヘパリン、ヘパラン硫酸、コンドロイチン-4-硫酸、コンドロイチン-6-硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、それらの誘導体、それらの塩、及びそれらの組み合わせを含む群から選ばれることが好ましい。
さらに別の実施態様では、医学的適合物質は、原形質成分、例えば、ポリサッカリド、脂質、糖脂質、蛋白質、例えば、アルブミン、糖蛋白などを含んでいてもよい。
本発明によれば、医学的適合物質はまた、前述の実施態様に記載される物質の一つ以上から成ることが好ましい。
医学的適合物質は、手術器具の二つのツール要素の間を転移できるように形成されていることが好ましい。
医学的適合物質は、この二つのツール要素の少なくとも一方の、ツール要素区域、特に、電極表面に適用できるように形成されていることが好ましい。
医学的適合物質は、互いに接続されるべき組織部分の接続を得ることが、本発明に従って提供される器具ととともに可能である限り、原理として、種々の形状、サイズ、及び特に構成をとっていてもよい。
医学的適合物質は、成形体の形状を取ることが好ましい。特に、医学的適合物質は、粒状成形体、例えば、粉末、顆粒などの形状を取ってもよい。
しかしながら、医学的適合物質は、平面体又はシート状形態、特に、個別層、又は重層又はパッドとして形成されると、より好都合である。原理的には、医学的適合物質は、円形体、卵円形又は多角形体、特に、三角形、四角形、特に、正方形又は長方形、五角形、六角形、又は星状形の形状を取ってもよい。
特に好ましいのは、医学的適合物質が、リング状形体、プレート状形体、円板状形体、帯状(strip-shaped)形体、又はU字状形体として形成されていることである。
好ましい実施態様では、医学的適合物質は少なくとも一つの開口部を有する。この少なくとも一つの開口部は、孔、穴、打ち抜き開口などとして形成されてもよい。好ましくは円板状、特に円形リング状又はプレート状形体の医学的適合物質は、中心か、又は実質的に中心に配置される開口部を有することが好ましい。この開口部の直径は、本器具の第2ツール要素が好ましくは接続される、好ましくは円筒形の保持部材の直径に一致することが好ましい。
さらに別の実施態様では、好ましくは円板状、特に円環状又はプレート状形体をとる医学的適合物質は、いくつかの開口部、特に、複数の孔、穴、打ち抜き開口などを有する。この開口部は、好ましくは、医学的適合物質の辺縁ゾーン又は辺縁部に形成される。好ましくは、開口部は、幾何学的に、特に円状又は円形リング状に配置される。さらに、医学的適合物質は、中心か、又は実質的に中心に配置される開口部を有し、その直径は、本器具の第2ツール要素が好ましくは接続される、好ましくは円筒形の保持部材の直径に一致することが好ましい。
さらに別の実施態様では、医学的適合物質は、多孔性、特に、開放多孔性構造を有する。
さらに別の有利な実施態様では、医学的適合物質は、不織構造、特にスプレイ結合不織構造を有するが、特に、不織生地、繊維網又はフェルト、発泡構造、スポンジ構造、又は膜構造として形成されていてもよい。恐らく、医学的適合物質はさらにハイブリッド構造、特に、本段落で言及される構造同士の組み合わせを有していてもよい。
医学的適合物質は凍結乾燥状態にあることが好ましい。凍結乾燥によって、特別な利点として、物質の成形と、同様に形状の安定とが得られる。
好ましくは、医学的適合物質は、0.2 mmから10 mmの厚み、特に層厚を有する。
一つの可能な実施態様では、医学的適合物質は、ゲル、特にヒドロゲル又はペーストの形状を取る。
さらに、医学的適合物質は、組織接着剤、例えば、フィブリリン接着剤、又は、シアノアクリレートを原料とする接着剤であってもよい。
安定性を増すために、医学的適合物質が架橋結合されること、特に化学的及び/又は物理的に架橋結合されることが提供されていてもよい。医学的適合物質の化学的架橋結合のためには、アルデヒド類、例えば、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒドなどのジアルデヒド、デキストランアルデヒドなどのポリアルデヒド、カルボジイミド、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのジイソシアネート、それらの塩、及びそれらの組み合わせを含む群から、好ましくは、選ばれる架橋結合剤が使用されてもよい。物理学的架橋結合のために、医学的適合物質は例えば放射線照射されてもよい。
特に好ましい実施態様では、医学的適合物質は、添加剤を含むか、又は、添加剤を加えられるか、又は添加剤で仕上げられる。この添加剤は、特に、組織の接続及び/又は組織の治癒に対し有利な作用を及ぼす物質であってもよい。それ故、適切な添加剤は、例えば、抗微生物物質、特に、抗生物質、消毒物質、外傷治癒をもたらす物質、抗炎症物質、細胞増殖因子、細胞分化因子、細胞接着因子、細胞招集因子、それらの塩及びそれらの組み合わせを含む群から選択されてもよい。
本発明によれば、医学的適合物質は、添加剤として、塩を、好ましくは、無機塩を加えるか又はそれによって仕上げされることが特に好まれる。医学的適合物質に、塩、特に無機塩を添加すると、その導電性を上昇させることができるので特に有利である。次に、この導電性の向上によって、互いに接続されるべき組織部分が、電流、好ましくはHF電流によって、より早く接続される。一方でさらに、塩、特に無機塩を含む医学的適合物質によって、互いに接続されるべき組織部分の間に、より高度の接続強度を実現することが可能であることが見出されたが、これは全くの驚きであった。この塩は、好ましくは、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属である。この塩は、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、リン酸塩、特に、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、及び/又は、それらの混合リン酸塩、及び、それらの組み合わせ又は混合物を含む群から選択されることが好ましい。さらに好ましくは、塩は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸バリウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、それらの混合リン酸塩、及び、それらの組み合わせ又は混合物を含む群から選択される。
さらに別の実施態様では、例えば、先行段落に記述したように、好ましくは塩、特に無機塩の形状を取る添加剤は、医学的適合物質の全重量に対し、特に、その全乾燥重量に対し、0.01重量%から20重量%、特に0.1重量%から20重量%、特に0.1重量%から10重量%、好ましくは1重量%から5重量%の間の比率を構成している。
さらに別の実施態様では、医学的適合物質は、手術器具から空間的又は物理的に分離されている。しかし、同様に、本発明によれば、医学的適合物質を、あらかじめ手術器具の中に含ませることが提供されていてもよい。例えば、医学的適合物質は、手術器具の二つのツール要素の間に配置されていてもよい。
本発明のさらに別の主題は、互いに接続されるべき組織部分同士、特にヒト及び/又は動物の組織部分同士を、該組織部分の少なくとも一方、好ましくは両組織部分に、電流、好ましくはHF電流を印加することによって接続することにおいて使用するため、添加剤、特に塩、好ましくは無機塩が供給又は補給される医学的適合物質に関わる。
これらの添加剤は、好ましくはアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属塩である。この添加剤は、特に、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、リン酸塩、特に、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、及び/又は、それらの混合リン酸塩、及び、それらの組み合わせ又は混合物を含む群から選択される。添加剤は、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸バリウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、それらの混合リン酸塩、及び、それらの組み合わせ又は混合物を含む群から選択されることが好ましい。
さらに、好ましくは塩の形状を取る添加剤が、医学的適合物質の全重量に対し、特に、その全乾燥重量に対し、0.01重量%から20重量%、特に0.1重量%から20重量%、特に0.1重量%から10重量%、好ましくは1重量%から5重量%の間の比率を構成していることが好ましい。
本医学的適合物質のさらに別の特色及び利点に関しては、これまでの説明が明示的に参照される。
特に好ましい実施態様では、電極、好ましくはHF電極の少なくとも一方は、少なくとも二つの電極セグメントに分割され、この少なくとも二つの電極セグメントは、互いに電気的に絶縁される。
電極、好ましくはHF電極の少なくとも一方を二つ以上の電極セグメントに分割することは、特に、互いに接続されるべき組織部分を接続するための処理パラメータが、顕著に、より容易に調節できるという利点を有する。電流、特にHF電流が間に使用される面積が小さくなればなるほど、処理パラメータはより容易に調節できる。特に、温度、圧、及び組織インピーダンスが、接続の結果に大きな影響を及ぼす。さらに、例えば、組織の状態に合わせて処理パラメータを最適に、特に自動的に設定することも可能である。特に、一つの電極、好ましくは一つのHF電極、又は、複数電極、好ましくは複数のHF電極を分割する電極セグメントは、該電極、好ましくはHF電極において、セグメント状の電流の供給を可能とするので、互いに接続されるべき組織部分を、セグメント状に互いに溶着又は封鎖することができる。電極、好ましくはHF電極のセグメント分割の結果として可能とされる電流の順次的供給は、接続又は封鎖過程の際組織部分に導入されるエネルギーを、同等の、セグメント分割されない電極、好ましくはHF電極の場合よりも、少なくすることが可能である。
処理パラメータの調節性をさらに向上可能とするには、電極、好ましくはHF電極のそれぞれを、互いに電気的に絶縁される、少なくとも二つの電極セグメントに分割すると有利である。少なくとも二つの電極セグメントは、本出願の目的のためには、二つ以上の電極セグメントを、即ち特に、3、4、5、6、7、8、9、10、11、又は12個の電極セグメントを意味する。しかしながら、12を超える、ツール要素のサイズによっては、20、25、30、又は40個の電極セグメントも考慮することが可能である。
電極、好ましくはHF電極の、少なくとも一つは、複数の電極セグメントに分割されると好都合である。本出願の目的のために、複数の電極セグメントは、さらに高度の処理パラメータ調節性の向上を可能とする二つを超える電極セグメントを意味するものと理解しなければならない。
一緒になる位置において、互いに向き合い、互いに直面する電極セグメント同士は、一対の電極セグメントを形成すると有利である。このような一対の電極セグメントは、例えば、単位として活性化されていてもよい。このようにすると、特に、二つの電極セグメント領域の局地的境界条件、特に、この一対の電極セグメントの間に保持される組織の温度、圧、及び/又は組織インピーダンスを最適に考慮することができる。
電流、特にHF電流を、組織接続のために特に定められたやり方で、該一対の電極セグメントの一方の電極セグメントから、関連電極セグメントへ伝導可能とするためには、該一対の電極セグメントを形成する電極セグメント同士が構成的に近似していると好都合である。
システムの機能はさらに、例えば、該一対の電極セグメントを形成する電極セグメント同士を、同じサイズとするか、実質的に同じサイズとすることによってさらに向上させることが可能である。このようにして、特に、電流密度を最適に規定することができる。
前記の少なくとも二つの電極のセグメントは、それらが帯状形状、又は実質的に帯状形状を有すると、特に簡単に形成することができる。
好ましい実施態様によれば、ツール要素が、それぞれ、そのツール要素領域を定め、電極、好ましくはHF電極は、該ツール要素領域の一部を形成することが提供されてもよい。この形式は、事実上突起無しにツール要素を形成することを可能とする。
本発明に従って提供される医学的適合物質は、二つのツール要素の内の少なくとも一つ、特に、両ツール要素のツール要素領域に対応する領域を有していることが好ましい。特に、医学的適合物質は、二つのツール要素の内の少なくとも一つ、特に、両ツール要素の電極面積に対応する面積を有していてもよい。
このツール要素領域は好ましくは平坦である。これによって、器具の生産及び洗浄がはるかに簡単となる。
手術システムの意図される使用に応じて、特に、接続されるべき組織部分に応じて、ツール要素領域は、長方形、リング状、又はU字形であると好都合である場合がある。特に、リング状又は円環状ツール要素領域により、末端同士の吻合術を簡単に実行することが可能となる。
少なくとも二つの電極セグメントは、少なくとも2列の電極において、互いに隣接して配置されると有利である。少なくとも2列の電極は、互いに隣接して並ぶ少なくとも2本の接続線の創出を可能とする。これによって接続の向上が可能になり、特に、組織部分間の接続部位の最適封鎖の実現が可能となる。
さらに、短絡を回避するために、前記の少なくとも2列の電極は、電気的に互いに絶縁されると有利である。このようにしてさらに、この2列の電極に互いに別々に、電流を、特にHF電流を、一方から他方へ特異的順序で、又は同時に、組織部分間の接続を確立するよう、印加することが可能である。
各列の電極は、互いに電気的に絶縁される、少なくとも二つの電極セグメントを含むことが好ましい。このようにして、少なくとも一つの順序的電流供給を実現することが可能になる。
さらに別の好ましい実施態様によれば、少なくとも一つの電極セグメントは、第1列電極の一部である第1電極セグメント片、及び、第2列電極の一部である第2電極セグメント片を有することが実現されてもよい。このようにして、2列の組織接続、特に、2本の接続線を含むか、又は画定する組織接続の創出が可能となり、それに伴って、特異的に設計される電極セグメント片によって、2本の接続線間の重なり合いがさらに向上が達成され、これは、特に、組織接続の封鎖性の向上をもたらす。
所望の接続線の形成を可能とするには、前記の少なくとも2列の電極が、直線状及び/又は曲線状に形成されていると好都合である。このことは特に、2列の電極が、完全に直線状か、又は完全に曲線状であるか、若しくは、ある片々では直線状であり、且つ、ある片々では曲線状に形成されてもよいことを意味する。
特に、末端同士の吻合術で必要とされるように、組織同士を互いにリング状に接続することを可能とするには、前記の少なくとも2列の電極は、閉じた環状形を有すると好都合である。
各電極セグメントに、必要に応じて個別に電流供給することを可能とするには、各電極セグメントが、末端接触部に導電的に接続されると有利である。次に、この末端接触部は、他の末端接触部、若しくは、直接電流源に接続可能とされるか、又は接続されてもよい。
さらに、電極、好ましくはHF電極が電極中心線を定め、互いに隣接する電極セグメントは該電極中心線によって画定される方向において互いにオフセットで配置されていると有利である。電極のこのオフセット配置によって、電極、好ましくはHF電極によって創出される組織接続の電極中心線もしくは組織接続線に対する横断方向において、最適重複作用が実現される。これによって、漏洩リスクを特異的に最小化することが可能となる。
さらに別の好ましい実施態様によれば、少なくとも二つの電極セグメントに分割される、少なくとも一つの電極、好ましくはHF電極が、電極長を画定すること、及び、前記の少なくとも二つの電極セグメントが、電極長よりも短いセグメント長を画定することが提供されていてもよい。この構成によって特に、電極、好ましくはHF電極の全体長よりも短い、互いに接続されるべき組織部分の一部だけを、各電極セグメントに接続可能とすることが確保できる。
本手術システムによって確立される、二つの組織部分間の接続部位の不透明性を増すには、全セグメント長の合計が、電極長よりも大きいと好都合である。これによって、電極セグメントによって確立される組織接続の少なくとも部分的重複が確保される。
器具を、発電機、好ましくは、HF発電機(高周波発電機)、又は、何らかの、他の適切な電流源、好ましくはHF電流源(高周波電流源)に、簡単・確実に接続することを可能とするには、器具が、前記の少なくとも二つの電極セグメントに対し導電的に接続されるか、接続が可能な、少なくとも二つの端末接触部、好ましくはHF端末接触部(高周波端末接触部)を含むと好都合である。
二つのツール要素の間に組織を受容し、できればそれを接続プロセスの間保持することを可能とするには、該ツール要素同士が、互いに対し軸回転可能であるか、及び/又は、移動可能であるように形成されていると好都合である。まとめると、それ故、ツール要素の相互に可動な配置は望ましい。
ツール要素は、枝を形成し、それらの枝が、遠位端において、又は末端領域において、互いに向かって軸回転可能であるか又は移動可能であるように登載されると好都合である。この構成によって、特に、鉗子形状の器具の形成が可能とされ、これは、接続されるべき組織部分を、ツール要素の間に把持的に保持することを可能とする。
さらに別の好ましい実施態様によれば、器具はシャフトを有し、該シャフトの遠位端には、ツール要素の少なくとも一つが配置又は形成される。このようにすると、器具は、特にコンパクトに形成することが可能である。さらに、シャフトの遠位端にツール要素の少なくとも一つを配置又は形成すると、器具の全体的安定性を高める効果が得られる。特に、このようにすると、ツール要素の一つをシャフトに対し不動に形成することが簡単に可能となる。
第1ツール要素が、シャフトの遠位方向、又は実質的に遠位方向に向くシャフトの末梢区域を含むと有利である。このようにすると、例えば、別の組織部分に接続されるべき組織部分に対し、シャフトの遠位端を押しつけるか、又は当接保持することが簡単に可能となる。このようにするとさらに、定められたツール要素領域を簡単で安全に規定することが可能になる。
本発明のさらに別の好ましい実施態様によれば、第2ツール要素が、シャフトの方向に移動が可能で、第1ツール要素に対し、近づくか、遠ざかる方向に移動が可能である電極要素を含むことが提供されていてもよい。この構成によって、例えば、二つのツール要素は、互いに対し相対的に移動が可能となり、そのため、互いに接続されるべき組織部分を、それらを定められたやり方で該二つのツール要素の間に保持し、対応的に電流を、好ましくはHF電流を印加することによって、それらを互いに接続することが可能となる。
第2ツール要素の方向に向く接触部材が、シャフト及び/又は第1ツール要素から、第2ツール要素の方向に突出し、そのために、該部材を、組織接続位置において、第2ツール要素の電極セグメントと導電性接触状態にすることができ、且つ、組織受容位置において第2ツール要素の電極セグメントからはある一定距離離れていると好都合である。この接触部材に対し、第2ツール要素の電極セグメントを接触させ、それらを、電流源、好ましくはHF発電機に、例えば、シャフトの中に設けられる導電性接続によって、接続することが可能になる。さらに、ここに提示の構成は、第2ツール要素の電極セグメントと接触部材の間の接触が、組織接続位置においてのみ確立できるので、この組織受容位置において、第2ツール要素の電極セグメントに誤って電流が供給されることはない。このために、本手術システムの取扱いは、全体として、さらに安全なものとなる。
ツール要素を簡単に互いに相対的に移動可能とするためには、器具は、ツール要素を、互いに対し相対的に移動させるための作動デバイスを含むと好都合である。
この手術器具の取扱い易さをさらに増すために、作動デバイスは、好ましくは、器具の近位端に配置又は形成される。例えば、器具がシャフトを有するのであれば、前記シャフトは本体開口部を介して本体内部に挿入が可能となり、次いで、ツール要素は、作動デバイス、好ましくは、患者の体から突出したままである作動デバイスによって互いに対し相対的に作動することが可能となる。このようにして、全体として、内視鏡的又は最少浸襲的手術器具を簡単に形成することができる。
オペレータにとっての器具の取扱い易さは、二つの作動部材、即ち、互いに対して軸回転が可能であり、少なくとも一方のツール要素を、他方のツール要素に対し相対的に移動させるための作動力を伝達するよう、ツール要素の少なくとも一つと動作的に接続する二つの作動部材を含む作動デバイスによって向上させることが可能である。また、この作動部材は、原理的には、互いに対する相対的移動のみが可能となるように、例えば、軸回転可能な配置に対する別手段として形成されていてもよいが、それらの作動部材はまた、互いに対し相対的に移動可能か、又は、軸回転及び移動が可能となるように配置されていてもよい。
さらに別の実施態様では、器具はシャフトを有し、その遠位端には、ツール要素の少なくとも第1要素が配置又は形成され、一方、第2ツール要素は、一緒になる位置に配される操作位置から排除位置へ、及び/又は、その逆に移動させることが可能であり、該排除位置では、第2ツール要素領域においてシャフト方向に対し垂直に走る投影面に対する、第2ツール要素の垂直投影ゾーンは、操作位置におけるよりも小さい。
指定のやり方に従って、第2ツール要素を操作位置から排除位置へ移動できるようにすることによって、特に、第2ツール要素を組織部分の接続領域内に通過させるのに要求される自由面積が、排除位置において、操作位置に比べ、顕著に減少するという利点が得られる。特に、システムの適切な構成が得られる限り、器具が、互いに接続された組織部分から排除される際、排除位置において、接続されたばかりの組織部分の引っ張り緊張が、その接続領域において起こり得ないことが保証される。これは、末端同士、側壁対末端、及び側壁同士の吻合術に対しプラスの効果を有する。特に、第2ツール要素が、再び、排除位置から操作位置へ戻される度毎に、器具は、その器具全体を互いに接続されるべき組織部分であって、好ましくは管状形である組織部分から排除することを要せず、複数の吻合術を次から次へ簡単に実行することが可能となる。
システムの構成は、第2ツール要素をリング状又はプレート状に形成することによって簡単に単純化することが可能である。さらに、この第2ツール要素上には、特に、環状、即ち閉鎖電極を、簡単かつ確実に配置することも可能である。
第2ツール要素を操作位置から排除位置へ、及び/又は、その逆に移動させるために、第2ツール要素は、保持部材に移動可能に登載されると好都合である。このようにすると、例えば、第2ツール要素は、保持部材に対し指定の方法で移動することができ、保持部材そのものも、必要に応じて、器具のさらに別の部分、例えば、器具のシャフトに対して移動することができる。
保持部材に対する第2保持要素の移動可能登載のための特に簡単な構成は、例えば、第2ツール要素を、保持部材に対し、移動可能及び/又は軸回転可能に登載すると実現可能となる。
第2ツール要素は、保持部材によって画定される保持部材の長軸に対し、横に、特に垂直方向に走る、回転軸の周囲に回転可能的に登載されると好都合である。例えば、リング又はプレート状であり、かつ操作位置において保持部材長軸に対し垂直な平面を画定する第2ツール要素は、このようにして、排除位置において上述の平面に対し傾斜するように、特に、垂直に傾斜するように回転可能とされてもよい。
第2ツール要素の、排除位置における、できるだけコンパクトな形への転移を可能とするには、手術システムが第2ツール要素を操作位置から排除位置へと移動させるための折り畳み機構を含んでいると有利である。例えば、振り返って、第2ツール要素そのものが、二つの部分であって、互いに可動となるように軸回転的に又は何らかの他の形態で配置されているか又は形成されている二つの部分を含むように、折り畳み機構が形成されていてもよい。
第2ツール要素を操作位置から排除位置へ、及び/又は、その逆に簡単に転移させるには、折り畳み機構は、第2ツール要素を操作位置から排除位置へ、及び/又は、その逆に転移するよう、第2ツール要素に活動力を伝達するための力伝達要素を含むと好都合である。この力伝達要素によって、折り畳み機構を活性化することが可能となり、それによって、第2ツール要素を操作位置から排除位置へ、及び/又は、その逆に転移させることが可能となる。
この力伝達要素は、好ましくは、保持部材に対し可動に配置される。例えば、第2ツール要素は、この保持部材によって所望の位置に運ばれてもよく、それによって、折り畳み機構が力伝達要素によって活性化されることが可能になり、力伝達要素は保持部材に対して移動することができる。
本手術システムの意図される使用と構成に応じて、力伝達要素及び保持部材は、互いに対し相対的に移動及び/又は回転及び/又はネジ回転可能となるように形成されると有利と考えられる。力伝達要素及び保持部材の、このような相対的配置は、例えば、折り畳み機構を活性化するための、事実上全ての、所望の活性化機構の提供を可能とする。
好ましい実施態様によれば、保持部材及び力伝達要素は、シャフトに対し相対的に可動に配置されることが提供されていてもよい。このようにすると、第2ツール要素の排除に必要な面積要求を下げるよう、例えば、シャフトはオペレータによって保持され、力伝達要素はシャフトに対し相対的に移動され、それによって特に折り畳み機構を活性化することが可能となる。保持部材及びシャフトを相互に可動とすることによって、ツール要素同士も、操作位置において互いに対し相対的に可動となり、そのため、それらのツール要素同士も、例えば、組織接続のため、できるだけ短い距離で1体になる位置に移動させることが可能となり、且つ、例えば、器具を操作位置から排除位置へ移動させる前に、再びツール要素同士を引き離すことが可能となる。
さらに別の好ましい実施態様によれば、シャフトに対し、折り畳み機構を活性化するため、ならびに/又は、力伝達要素及び/もしくは保持部材を移動させるよう、折り畳み機構及び/又は力伝達要素及び/又は保持部材に結合される活性化機構が設けられていると有利であるかもしれない。器具の形成によって、このように定められる活性化機構は、第2ツール要素が、操作位置から排除位置へ、及び/又は、その逆に簡単かつ安全に移ることを可能とする。
第2ツール要素及び力伝達要素の移動を促進及び/又は安定化するには、第2ツール要素及び力伝達要素が、少なくとも一つの関節部材によって、互いに接合的に結合されていると好都合である。二つ、三つ、又はそれを超える数の関節部材を設けることも考えられる。
第2ツール要素を保持部材に対して軸回転するには、前記少なくとも一つの関節部材が、一端において、回転軸からある距離離れた作用点又は接合点において第2ツール要素に作用すると有利である。このようにして、作用点又は接合点の選択に応じて、第2ツール要素を軸回転するために必要な力を設定することができる。
第2ツール要素は、二つ以上の部分から成る形状を有すると有利である。このようにすると、第2ツール要素を形成する部分の構成に応じて、第2ツール要素は、排除位置において特にコンパクトな形にすることができる。
さらに別の好ましい実施態様によれば、第2ツール要素が、操作位置から排除位置への転移の際互いに対し相対的に移動が可能である少なくとも二つのツール要素部分を含むことが提供されてもよい。第2ツール要素の面積が、操作位置に比べ排除位置においてより小さくなるように、例えば、ツール要素部分が、互いに相対的に移動及び/又は回転可能となるように形成されてもよい。
前記の少なくとも二つのツール要素部分同士が相互に軸回転可能であると、手術システムは特に簡単に形成することができる。特に、そのツール要素部分同士は簡単に一緒に重ねることができる。
互いに接続されるべき組織部分を電流によって接続するには、第2ツール要素は、シャフトの方向に移動が可能であり、且つ、第1ツール要素に向かい及び該要素から離れる方向に可動である電極要素を含むと好都合である。特に、この電極要素は、HF電極を帯同していてもよい。電極要素そのものも、操作位置に比べ、排除位置における第2ツール要素のスペースの要求を減らすように、必要に応じて二つ以上の部分であってもよい。
さらに別の好ましい実施態様によれば、器具が、組織を切り分けるために、切断要素、好ましくはHF切断要素(高周波切断要素)を含むことが提供されていると有利である。切断要素は、例えば、器具の切断デバイスの一部であってもよいが、切断要素の設置により、特に、互いに接続されるべき組織部分を望むように準備することが可能になる。例えば、末端同士吻合術を本システムによって創出する場合がこれに相当し、それで、管状組織の自由端を、装置によってリング状に接続し、次に、余分な組織を切断要素又は切断デバイスにより切り落とすことが可能になる。
切断要素、好ましくはHF切断要素は、特に、切断要素の領域において、器具の長軸に対して傾斜する切断面を画定する刃先を有していることが好ましい。この傾斜切断面によって、例えば、HF電流が組織を切り分けるように切断要素を通過することが可能になる。次に、このようにして形成される刃先は、狭小領域において、器具の長軸を横切る面を画定する対向電極からごく僅かしか離れていない。従って、切断スパークは、切断要素と対応する対向電極との間の極小距離領域において、指定方式で発生させることが可能であり、次いで、この切断スパークは、傾斜刃先に沿って指定の方式で移動できる。
環状切断を簡単且つ安全に実行可能とするには、刃先が、閉鎖環状形を有すると好都合である。
電流、好ましくはHF電流を、指定の方式で、切断要素、好ましくはHF切断要素に対し印加可能とするには、器具が、切断要素に導電的に接続される切断端末、好ましくはHF切断端末を有すると有利である。特に、この構成の場合、組織を切り分けるための電流は、指定の方式で、好ましくは、電流が、組織部分を互いに接続するために電極セグメントに印加されるのとは独立に、且つ、該印加とは別時点で、切断要素に印加することができる。
切断要素は、ツール要素の少なくとも一つに対し相対的に移動可能に配置されると有利である。これによって、例えば、切断要素は、ツール要素に対し相対的に移動が可能となるので、互いに接続されるべき組織部分が、ツール要素上に形成される電極セグメントによって互いに接続される時、切断要素がその接触部分に接触することはあり得なくなる。むしろ、組織部分が接続されて始めて、例えば、切断要素を、組織部分を所望のやり方で整形、及び/又は、完全又は部分的に切り分けができる位置に持ってくることが可能となる。
器具に対し電流、好ましくはHF電流を所望の方式で印加可能とするには、その手術器具は、電極、好ましくはHF電極、及び/又は切断要素に、必要に応じて、導電的に接続される、少なくとも一つの電流発電機、好ましくはHF電流発電機を含むことが好ましい。このようにすると、特に、組織の接続又は切り分けのために最適な電流をそれぞれ設定することができる。
さらに別の好ましい実施態様によれば、電流、好ましくはHF電流を、少なくとも一つの電極、好ましくはHF電極の電極セグメントに順次印加するために、少なくとも一つの開放ループ及び/又は閉鎖ループ型コントロールデバイスを含むことが提供されていてもよい。電流、好ましくはHF電流は、必要に応じて、開放ループ及び/又は閉鎖ループ型コントロールデバイスにより、さらに別の電極、好ましくは別のHF電極に印加されていてもよい。特に、上述のやり方で形成されるスィッチングデバイスによれば、互いに接続されるべき組織部分を小部分ずつ接続するよう、電流、好ましくはHF電流を、電極、好ましくはHF電極の電極セグメントに、次から次へと、即ち、順番に、印加することができる。
手術システムは、少なくとも一つの電極、好ましくはHF電極の少なくとも二つの電極要素に、電流、好ましくはHF電流を同時に印加するためのスィッチングデバイスを伴う、開放ループ及び/又は閉鎖ループ型コントロールデバイスを含むと好都合である。このようにすると、接続又は封鎖プロセスは加速され、より速やかに実行可能となる。なぜなら、互いに接続されるべき二つの組織部分を、二つの小部分に沿って同時に接続することができるからである。特に、電流、好ましくはHF電流を、二つの電極セグメントそれぞれに同時に印加し、続けてさらに別の電極セグメントに順次印加することも考えられる。
電流、好ましくはHF電流が、二つの電極セグメントに同時に印加される際、短絡を避けるため、少なくとも一つの、さらに別の電極セグメントが、前記の少なくとも二つの電極セグメントの間に配置されると好都合である。
少なくとも一つの電流発電機、好ましくはHF電流発電機の少なくとも一つの出力、好ましくはHF出力を切り換えるために、スィッチングデバイスが形成されると好都合である。さらに、二つ、三つ、又は場合によってはそれを超える数の出力、好ましくはHF出力を供給し、例えば、特異的に電極、好ましくはHF電極の個々の電極セグメントに、電流、好ましくはHF電流を、所望の強度で印加するためにスィッチングデバイスによる開放ループ及び/又は閉鎖ループ型コントロールに付すことが可能となる。
手術システムは、必要に応じて、電極、好ましくはHF電極、又は断要素、好ましくはHF切断要素に導電的に接続が可能な発電機、好ましくはHF発電機を含み、且つ、開放ループ及び/又は閉鎖ループ型コントロールデバイスを含むと有利である。このようにすると、システムのいくつかの機能を一ユニット内に収容することが可能になり、その生産、及び取扱い易さが共に改善される。
開放ループ及び/又は閉鎖ループ型コントロールデバイスは、供給される電流強度、及び/又は、供給される電流の持続時間が、個別電極セグメント用に設定できるように形成されると好都合である。このようにすると、例えば、温度、圧、及び/又は組織インピーダンスなどのプロセスパラメータを、開放ループ及び/又は閉鎖ループ型コントロールデバイスによって、直接的又は間接的に所望の範囲内に維持することができる。
互いに接続されるべき組織部分の過剰な加熱は、もしも起こると細胞破壊を招くと考えられるが、これを避けるため、開放ループ及び/又は閉鎖ループ型コントロールデバイスが、電極セグメントの温度及び/又は組織の温度を測定するための温度測定デバイスを含むと有利である。
さらに、本発明は、本発明の手術システムを制御する方法であって、電流、好ましくはHF電流が、電極の少なくとも一方、好ましくはHF電極の少なくとも一方に印加されるが、前記の少なくとも二つの電極の内の少なくとも他方は通電されることなく放置され、且つ、医学的適合物質が該少なくとも二つの電極の間に配置される組織の接続を支援する方法に関する。
前記電極の少なくとも一つは、好ましくは少なくとも二つの電極セグメントに分割され、この二つの電極のセグメントは、好ましくは、互いに電気的に絶縁される。電流は、好ましくは、前記の少なくとも二つの電極セグメントの一方に印加されるが、一方、該少なくとも二つの電極セグメントの少なくとも他方は、通電無しに放置される。この制御法では、電流を、前記の少なくとも二つの電極セグメントに、少なくとも部分的に順番に、即ち、前者の次に後者に供給することが可能となる。これによって、組織を接続するために必要な電流密度を低減することができ、例えば、温度、圧、及び/又は組織インピーダンス、及びその調節性などのプロセスパラメータに対し良い効果を及ぼす。このようにすると、互いに接続されるべき組織部分は、はるかに高い許容度で互いに接続することができる。次に、電極セグメントに適切な電流を印加することによって、互いに接続されるべき組織部分の異なる部分々々を、互いに次から次へと接続することが可能となる。
組織部分を接続するのに必要な時間を短縮するには、少なくとも二つの電極セグメントに対し同時に電流が供給されると好都合である。これらのセグメントは、好ましくは、互いに直接には接していない。こうして、組織の特異的領域における短絡及び望まれない温度上昇を回避することができる。
互いに隣接する電極セグメント同士は、順番に電流を供給されることが好ましい。このようにすると、はっきりと明白に互いに区分される、互いに接続されるべき組織部分の小部分同士を、指定のやり方に従って互いに接続することができる。
本制御法のその他の特色及び利点に関しては、特に、組織接続を支援する医学的適合物質に関しては、本明細書が明示的に参照される。
本発明のさらにもう一つの主題は、本発明の手術システムを用いて二つの生体組織部分を接続するためのプロセスである。接続されるべき生体組織部分は、好ましくは、電極、特にHF電極の間で、互いに接触状態に維持され、一方、医学的適合物質は、接続されるべき組織部分の間に配置される組織の接続を、特に、サンドイッチ構造の方式で、そのため結果的に同様に電極間において、支援する。電極の内の少なくとも一方は、好ましくは、少なくとも二つの電極セグメントに分割される。これらの電極セグメントは、好ましくは、互いに電気的に絶縁される。これらの生体組織部分は、電流、好ましくはHF電流によって、接続線に沿って、医学的適合物質と一緒に互いに溶着される。生体組織部分及び医学的適合物質の溶着は、電流を電極の少なくとも一方に、好ましくは、電流を、電極の少なくとも一方の少なくとも二つの電極セグメントに印加することによって実行される。
提案のプロセスは、ステープラーに代わる簡単な代替を提供し、ステープルを不要とするもので、従って、ステープルが患者の体内に残された場合の、可能なリスクを排除する。さらに、本発明に従って提供される医学的適合物質は、組織の接続を支援又は伝導するものであり、組織の接続は、より簡単に、特により速やかに実現することができる。さらに、この医学的適合物質によって、接続される組織部分の間に、より高い封鎖強度を実現することができる。記述のプロセスによって、二つの組織部分は、互いに、特に指定の安全なやり方で、特に、生体細胞を破壊することなく接続強度を向上又は増しながら、接続することができる。
細胞に対する短絡及び有害作用を避けるために、電流を、前記の少なくとも二つの電極セグメントに順々に印加すると有利である。
オペレータが、二つの組織部分を、指定の接続線に沿って互いに接続することができるよう、電極が接続線を指定していると好都合である。こうすることによって、器具を互いに接続されるべき組織部分に設置した時点で既に、前記部分の、相互の接続が設定される線を画定することができる。
本プロセスのその他の特色及び利点に関しては、特に、組織接続を支援する医学的適合物質に関しては、本明細書が明示的に参照される。
本発明の好ましい実施態様に関する下記の説明は、以下の図面と組み合わせるとさらに詳細な説明として役立つ。
生体組織部分を接続するための手術器具の全体的模式図を示す。 図1の領域Aの、拡大、斜視、部分的断面・分解図を示す。 2つの管状組織を接続する前の、図1の器具の領域Aにおける長軸断面図を示す。 図3との類似図面において、末端吻合を生成するために組織部分を溶着するところを示す。 四つの電極セグメントに分割されるHF電極を有するツール要素区域の平面図を示す。 生体組織部分接続用手術器具の、第2実施態様の斜視模式図を示す。 矢印Bの方向における、図6の器具のツール要素区域の模式的平面図を示す。 図2と同様ではあるが、器具の、組織受容位置における別形態の模式図を示す。 図8に示される器具において、第2ツール要素を部分的に折り重ねて遠ざけた器具の、図8の対応図を示す。 図8の直線10-10に沿う断面図を示す。 図9のものと同様位置における、折り重ねられた第2ツール要素の、図10と同様の模式断面図を示す。 第2ツール要素の別態様を模式的斜視図として示す。 図12に示される第2ツール要素の一部の分解図を示す。 図12の直線14-14に沿う断面図を示す。 図14と同類の図面において、そこで示す例示実施態様で、第2ツール要素の重なり合いを部分的に解除した態様の模式断面図を示す。 第2ツール要素のさらに別の例示実施態様に関する、図12と同様の、模式的斜視図を示す。 図16の第2ツール要素の、部分的傾き位置における拡大図を示す。 図16の直線18-18に沿う断面図を示す。 図17に示すものと同様位置における、部分的傾斜第2ツール要素の、図18と同様の図を示す。 本発明による手術器具の図を示す。
実施例
1.コラーゲン懸濁液の調製
コラーゲン懸濁液を調製するために、66 gのコラーゲンを、1320 gの超純水(MilliQ水、ドイツMilipor社から)及び8 gの氷酢酸中で膨潤させた。次いで、この膨潤コラーゲンを、2310 gの超純水及び330 gのイソプロパノールの溶媒混合液中で20分懸濁させた。
2.コラーゲン不織布の調製
様々な量(この点に関しては、下記の表1を参照)の、実施例1で調製した懸濁液を、それぞれ、凍結乾燥皿(皿のサイズ:21×29 cm)に注ぎ、次いで凍結乾燥させた。生成物として、長方形コラーゲンシートが得られた。注入された懸濁液の量に応じて、単位面積当たりのコラーゲンの厚み及び乾燥重量は変動した。
Figure 0006092769
本発明によれば、懸濁液は、最終形状(円板、リングなど)及び最終サイズに一致する内腔を有するデバイスにおいて直接凍結乾燥させてもよい。
3.コラーゲン膜の調製
様々な量(この点に関しては、下記の表2を参照)の、実施例1で調製した懸濁液を、凍結乾燥皿(皿のサイズ:21×29 cm)に注ぎ、次いで、乾燥キャビネットにおいて37℃で乾燥させた。この凍結乾燥生成物は、原理的には、25から40℃、特に35から40℃の温度において乾燥させてもよい。生成物として、直方体コラーゲン膜が得られた。注入された懸濁液の量に応じて、単位面積当たりのコラーゲンの厚み及び乾燥重量は変動した。
Figure 0006092769
代わりに、コラーゲン懸濁液は、最終形状(円板、リングなど)及び最終サイズに一致する内腔を有するデバイスにおいて乾燥させてもよい。
4.コラーゲン膜に対する無機塩の添加
定められた量の塩化ナトリウム(この点に関しては下記の表3を参照)を、実施例1に従って調製されたコラーゲン懸濁液に加えた。
Figure 0006092769
5.コラーゲンフリースに対する無機塩の添加
定められた量の塩化ナトリウム(この点に関しては下記の表4を参照)を、実施例1に従って調製されたコラーゲン懸濁液に最後の凍結乾燥前に加えた。
Figure 0006092769
6.実施例4及び5に従って調製されたコラーゲン膜及びフリースによる小腸片の接続
小腸片(ブタ)に関する一連の試験に基づき、コラーゲン有りで、及びコラーゲン無しで封鎖した際に見られる違いを示した。接続された小腸セグメント間の剥離力をバネ天秤によって定量した。このために、小腸セグメントを、同じサイズの断片に切断した。次いで、小腸セグメント、コラーゲンパッド(コラーゲン膜又はコラーゲン不織布)、及び再び小腸セグメントから成る「サンドイッチ」を作製した。これを実行する際、小腸セグメントの外側がコラーゲンパッドに対面していることを確実にした。溶着に必要なエネルギーは電極を通じて組織中に導入されるが、その際の電極面積は、全ての場合において50 mm2の面積に相当していた。エネルギーの作用する時間は発電機によって制御された。プロセス完了後、小腸セグメントはクランプで固定し、引き離された。溶着接合部を引き剥がすのに必要な力は、バネ天秤によって定量した。
Figure 0006092769
Figure 0006092769
Figure 0006092769
Figure 0006092769
コラーゲンパッドの面積に対するコラーゲンの乾燥重量は、5から20 mg/cm2、好ましくは8から17 mg/cm2、特に好ましくは10から15 mg/cm2であった。
膜の塩濃度は、注入懸濁液の重量に対し、0.01から3重量%、好ましくは0.025から1重量%、特に好ましくは0.1から5重量%であった。
表5から8に提示される結果から、組織の封鎖強度は、コラーゲンパッドの追加的使用によって顕著に増加させることができることが明らかである。これは、特に、コラーゲン含量の低い組織を封鎖する場合に決定的利点となる。さらに、驚くべきことに、無機塩の添加は、コラーゲンパッドの導電性の増加を引き起こし、従って、互いに接続されるべき組織部分のより早い封鎖をもたらすだけでなく、接続又は封鎖部位の強度のさらなる増加をももたらすことが見出された。
コラーゲン支援封鎖の試験
小腸及び大腸の封鎖を行った。このために、封鎖を支援するための医学的適合物質としてコラーゲンを用いた。その後、封鎖サンプルについて、その剥離耐性に関して試験した。
ブタの小腸を用いた。ブタは試験の行われる当日に解体した。小腸は分離後洗浄した。次に、組織を冷却し、試験が行われる場所に運んだ。プラスチックバッグに納められた小腸は、冷蔵庫に保存された。
さらに、ブタの大腸(横行結腸)を用いた。大腸は、前段で述べた小腸と同様に調製および輸送した。
種々のNaCl比率を持つウシ起源のコラーゲン標本を、封鎖支援のための医学的適合物質として用いた。塩の比率は、コラーゲン標本の製造プロセスの湿潤重量に関わる。乾燥標本については、NaCl比率に対し約40の倍数を適用しなければならない。
実施例のために、下記の濃度を用いた。

湿潤 乾燥
0 % NaCl → 0 % NaCl in TM
0.025 % NaCl → 1 % NaCl in TM
0.05 % NaCl → 2 % NaCl in TM
0.10 % NaCl → 4 % NaCl in TM
0.15 % NaCl → 6 % NaCl in TM
0.20 % NaCl → 8 % NaCl in TM
0.25 % NaCl →10 % NaCl in TM
乾燥重量は、約5 kg/m2であり、乾燥面積重量は約125 g/m2であった。
小腸は、脂肪組織の開始部で切断・開放した。その後、小腸は、大きさ30×70 mmを持つ長方形に切断した。
各コラーゲン標本をこれら組織片の二つの間に置いた。その後、このように調製したサンプルを、その短辺において、高周波発電機及び電極から成るシステムを用いて封鎖した。封鎖後、7 mm幅の断片をこの封鎖部分から切り出した。
次に、これら断片の剥離力を測定した。このために、小腸を、その非封鎖部分において鉗子顎を用いて固定し、張力試験器を用いて引き離した。与えた引っ張り速度は50 mm/分であった。測定された力及びサンプルの幅を考慮に入れて剥離耐性を測定した。
コントロールとして、コラーゲンを使用しない小腸及び大腸の剥離耐性も測定した。その結果を100 %として標準化した。
Figure 0006092769
Figure 0006092769
表9及び10に提示される結果から、コラーゲン、特にNaClで仕上げしたコラーゲンを封鎖支援のための医学的適合物質として使用すると、小腸及び大腸の組織封鎖は相当程度強化されるであろうことが確かめられる。より具体的には、コラーゲン無しの封鎖に比べると、小腸に関しては2.94倍の強化を、大腸に関しては6.75倍の強化を得ることが可能と考えられる。
図面の説明
図1では、生体組織を接続するための手術システムが模式的に表され、全体として参照符号10によって表示される。このシステムは、互いに対し相対的に移動が可能な、二つのツール要素14及び16を有する手術器具12を含む。さらに、システム10は、HF電流発電機18の形を取り、下記に詳述するやり方で器具12に接続される電流発電機を含む。
ツール要素14及び16は、生体組織を接続するための、全体として参照符号20を与えられる接続デバイスの一部を形成する。第1ツール要素14は、器具12の、長いスリーブ形状シャフト24の、遠位方向に向く末梢区域22を含む。従って、第1ツール要素は、器具12の遠位端26に配置又は形成される。
第1ツール要素14はHF電極28を含む。それは、少なくとも二つの電極セグメント30に分割されるが、図2から5に模式的に表される例示の実施態様の場合、電気的に互いに絶縁される四つの電極セグメントに分割される。電極セグメント30は、帯状、又は実質的に帯状の形状を有する。第1ツール要素14は、ツール要素領域32を、HF電極28がその一部を形成するように、画定する。全体として、ツール要素領域32は、平坦で、環状である。
四つの電極要素30は、2列の電極34及び36を画定する。それぞれの場合において、各列の電極は、四つの電極セグメント30の一部を含む。例えば、図5で見て取ることができるように、各電極セグメント30は、第1列の電極34の一部を形成する第1電極セグメント部38、及び、第2列の電極36の一部を形成する第2電極セグメント部40を含む。2列の電極34及び36は、全体として曲線的形状を取るが、それぞれの場合において、電極セグメント部38及び40は、導電性円環部を画定する。全体として、それぞれの場合において、それぞれ四つの電極セグメント部38及び40によって画定される、少なくとも2列の電極は、閉鎖・環状形状を有する。電極セグメント30を所望のやり方で接触可能とするために、各電極セグメント30は、電極セグメント部38、40の間の接続領域に配される末端接触部42に、導電的に接続される。
HF電極28は、電極セグメント部38及び40の間を走る電極中心線44を画定する。それ故、互いに隣接する電極セグメント30は、電極中心線44によって画定される方向において互いにずれて配置される。全体として、四つの電極セグメント30に分割されるHF電極28は電極長46を定め、四つの電極セグメント30は、それぞれ、電極長46よりも短い、セグメント長48を画定する。図5の実施例によって表されるように、電極セグメント30は、約140°の角度範囲を超えて延び、従って、電極長46のほぼ40%に一致する長さを有する。従って、全セグメント長48の合計は、約1.6倍電極長46よりも大きい。
シャフト24の近位端領域にはHF末端接触部50が配され、該接触部は、例えば、シャフト中を走るラインによって電極セグメント30に導電的に接続される。HF末端接触部50の数は、電極セグメント30の数に一致する、即ち、4個の末端接触部50は、第1ツール要素14の4個の電極セグメント30に対応する。
第2ツール要素16は、実質的に円板形状を持ち、電極要素52を含むが、該電極要素は、シャフト軸56を画定する、ツール要素14、16の領域におけるシャフト24の長軸54に対し正確に平行に、第1ツール要素14に対し接近する方向および離れる方向に移動が可能である。ツール要素14、16は互いに移動可能に配置される、すなわち、ツール要素14のツール要素区域32と、第2ツール要素16のツール要素区域60との間の距離58は変動が可能である。
電極要素52は、その構造がHF電極28に一致するHF電極29を含む。このことは、この電極要素も、ツール要素区域60を超えて突出することが無い、四つの電極セグメント31を含むことを意味する。2列の電極35及び37も同様に定義される、即ち、第1電極セグメント部39が電極35の列を画定し、第2電極セグメント部41が電極37の列を画定する。末端接触部43も同様に設けられ、それぞれ、電極セグメント部39を、電極セグメント部41に導電的に接続して電極セグメント31を形成する。HF電極28及び29は、ツール要素区域32及び60の間の長軸54に対して垂直に走る鏡面に対し鏡面対称的に形成される。このようにして、電極セグメント対62は、それぞれ、電極セグメント30と、対応する、対向電極セグメント31によって画定される。その結果、全体として、図1から5に表される例示の実施態様は、4対の電極セグメント62を含む。電極セグメント30、31は、幾何学的に近似するばかりでなく、同じサイズ、又は実質的に同じサイズを有する。
ツール要素14、16が一緒になる位置では、HF電極28、29は、それぞれから隔てられる最少距離58を画定する。この一緒になる位置は、図4に模式的に表される。一緒になる位置では、HF電極28及び29は、互いに対向し、互いに向き合う。
電極要素31は、4を超えるHF末端接触部50に導電的に接続が可能であるが、図1では、全体が見易くなるよう、その内の二つだけが提示される。HF末端接触部50は、対応する接続線64によってHF電流発電機18の対応接触部66に接触させることができる。既述したように、HF末端接触部50は、電極セグメント30に直接導電的に接続される。HF末端接触部50を電極のセグメント31に接続可能とするために、第2ツール要素16の方向に向く接触部材68は、シャフト24又は第1ツール要素14において突出的に配置され、短い円筒部70、及び自由端を画定する円錐部72を有する。図4に模式的に表されるように、組織接続位置では、即ち、ツール要素14及び16が一緒になる位置では、接触部材68の部分72の自由端は突出して電極要素52の入れ子状受容体74の中に貫入し、それと導電的に接触する。次に、接触部材68は、図示されない電気線を介して、シャフト24に沿ってHF末端接触部50に接続される。次に、受容体74は、末端接触部43と導電的に接続する。このようにして、一緒になる又は組織接続の位置において、HF末端接触部50と電極セグメント31の間の導電的接触を確立することができる。
もちろん、電極セグメント30の中を、その末端接触部42の領域において貫通する接触部材68は、該領域からは、短絡が生じることがないよう、絶縁されていることは言うまでもない。このために、接触部材68の部分70には、絶縁コーティング又はシースが設けられていることが好ましい。
器具12のツール要素14、16相互の相対的移動を可能とするために、作動デバイス76が、器具12の近位末端又は末端領域に配される。作動デバイス76は、相互に軸回転可能であり、且つ、シャフトの内部に可動的に登載される力伝達部材80に可動的に結合される、二つの作動部材78を含み、そのため、前記力伝達部材は、これらの作動部材78の軸回転運動の結果、遠位又は近位方向に移動することができる。
この力伝達部材80は、その遠位端において、盲孔の形を取る受容体82を画定し、この盲孔には、保持部材84をその自由端で挿入して、受容体82の中に固定することができる。実質的に棒状の保持部材84の第2自由端は、第2ツール要素16に固定的に接続される。このようにすると、第2ツール要素16は、力伝達部材80の遠位方向への移動の結果、第1ツール要素14から遠ざけることができる。作動部材78を互いに近づけるように軸回転させて、力伝達部材80の近位方向への移動を引き起こすことによって、第2ツール要素16を、ツール要素14、16が互いに最大距離離れている図2及び3に模式的に示されるような組織受容位置から、一緒になる又は組織接続の位置へ持っていくことが可能となるように、器具12が形成されることが好ましい。
さらに、器具12は、組織を切り分けるための切断デバイス86を含む。この切断デバイスは、閉鎖環状刃先90を持つ切断要素88を含む。刃先90は、器具12の長軸54に対して傾斜する切断面92を画定する。切断面92は、長軸54に対して垂直で、ツール要素区域32及び33に対して平行に走る参照面に対し約10°傾いている。シャフト24でその近位側に配されるものは、さらに別のHF切断端末94であり、これは、器具12の異形では、切断要素88に導電的に接続される。従って、例えば、単極性接続デバイス86を実現することができる。2極性切断デバイス86は、例えば、第2ツール要素16において、刃先90に向き合うように環状電極96を配置することによって実現され、その際、この環状電極は、これ以上詳しくは図示されない導電接続によって、例えば、図示されないやり方で力伝達部材80の中を通過する、さらに別のHF切断端末94に接続される。
切断要素88は、好ましくは、両ツール要素14、16に対して移動可能的に登載される。このようにすると、長軸54の周囲に同心円状に形成される刃先90は、HF電極28及び29に対して移動させることができる。切断デバイス86を作動するために、切断作動デバイス98が設けられ、その際、作動部材100が器具の近位端から突出する。この作動部材は、図示されない機構、例えば、シャフト24の内部を走るさらに別の力伝達部材を介して切断要素88に機械的に結合されて、切断要素88も作動部材100の移動によって動かされるようになる。作動部材100は、シャフト24に対し移動可能、回転可能に配置されて、切断要素88が、長軸54に対して平行に移動可能となっているだけでなく、該長軸に対し向きを変えることができるようになっていることが好ましい。
任意の所望のやり方で電極セグメント30、31にHF電流を印加することを可能とするために、スィッチングデバイス104を備える開放ループ及び/又は閉鎖ループ制御デバイス102が設けられる。この開放ループ及び/又は閉鎖ループ制御デバイス102は、HF電流発電機18の筐体の中に納められ、該発電機の一部を形成することが好ましい。このスィッチングデバイス104は、特に、HF電流を、電極セグメント30、31に順次印加するように形成される。スィッチングデバイス104は、特に、接触部66、及びさらに接触部106、即ち、さらに別の接続線108を介して器具12のHF切断端末94に接続することが可能なこれらの接触部を活性化するのに役立つ。このようにすると、切断デバイス86を、HF電流発電機18によって単極的又は双極的に動作することが可能である。切断デバイス86に対する電流供給を完全に不用とすることは、該デバイスを組織切り分けのために純粋に機械的に使用することを可能とし、好ましくは鋭く研磨させた刃先90によってその切断を正確にすることを可能とする。
スィッチングデバイス104は、HF電極28、29の、少なくとも二つの電極セグメント30、31に対し、HF電流が同時に印加可能となるように形成されていてもよい。この場合、HF電流が同時に印加される二つの電極セグメント30、31の間に、それぞれ、さらに別の電極セグメント30、31で、ただしその時通流されない電極セグメントが配置されていると好都合である。このようにすると、例えば、図5に表されるHF電極28の互いに向き合って坐る電極セグメント30には同時に電流を供給し、その際、他の二つの電極セグメント30は通流されないままとし得る。
供給電流の強度、及び/又は、電流が個別の電極セグメント30、31に供給される、その持続時間を個々に設定可能とするために、開放ループ及び/又は閉鎖ループ制御デバイス102は、設定デバイス110を含むように形成される。次に、この設定デバイス110によって、例えば、HF電流の強度及び/又は周波数、及び同様に、電流の供給される持続時間の設定が可能となる。さらに、この設定デバイス110は、必要に応じて、電流供給順序を個別に設定可能となるように形成されてもよい。
さらに、この開放ループ及び/又は閉鎖ループ制御デバイス102は、電極のセグメント温度及び/又は組織温度を測定するために温度測定デバイス112を含むことが好ましい。この温度測定デバイス112は、特に、開放ループ及び/又は閉鎖ループ制御デバイス102に、HF電極28、29に対する電流供給を自動的に制御するのに必要な調節変数、即ち、組織温度を、例えば、電極セグメント30、31の温度測定により間接的に、搬送するのに役立つ。例えば、通電の無い電極セグメント30、31は、組織インピーダンス測定によって温度を記録するための測定接触部として使用されてもよい。このようにすると、HF電極28、29に適切な電流を供給することによって、組織を接続するために必要な温度を、所望のやり方によって極めて正確に実現し、一方、互いに接続されるべき組織部分の望ましくない過熱を回避することが確実にできる。
上述の手術システム10では、特に、管状の組織部分同士116を、印加するHF電流によって互いに溶着又は封鎖することによって直接接続することが可能である。具体的には、例えば、下記の手順が実行される。
例えば、小腸の一片が切除される小腸手術後に必要とされる二つの管状組織部分116の末端吻合を生成するために、組織部分116の自由端を一緒にして、図3及び4に例示として描かれるように、その自由端同士が長軸方向に互いに向き合い、環状に互いに隙間無く当接するようにする。次に、これらの自由端を二つのツール要素14、16の間に配置し、組織部分116が組織受容位置におけるツール要素14、16の間に固定される形式で互いに対し当接・保持されるようにする。
次に、ツール要素14、16を互いに向けて移動させ、組織接続位置に移し、電極セグメント31も、上述のように、HF末端接触部50に導電的に接続されるようにする。次に、これらの組織部分116を溶着するために、HF電流を、個別の一対の電極セグメント62に印加すると、電流は、ツール要素14の間に保持される組織部分の小片を通じて流れ、それらを加熱する。この加熱は、組織部分、特に、その中に含まれる細胞に、組織部分116が互いにくっつき合うように変化をもたらす。この接続プロセスは、電流が、一対の電極セグメント62には同時に、特に順番に供給されるように実行されることが好ましい。このようすると、HF電極28、29、又はその電極中心線44、45によって実質的に指定される、環状接続線114が産み出される。
HF電流は、HF電極28、29全体には印加されないという事実は、この方が、組織部分116を接続するための温度の制御がはるかに良好に維持でき、細胞の破壊が帽子できることを意味する。電極セグメント30、31に対し次から次へと、即ち順番に、組織部分116が順次接続線114に沿って互いに溶着されるように、電流が供給されることが好ましい。電極セグメント小片38、39、40、及び41の2列配置は、組織部分116の間に二重接続を確立する効果を有し、これは、組織部分116同士の、最適な封鎖、及び永続的で、安定な接続の確保を可能にする。
電流を順次に供給する代わりに、上述したように、電流を対向電極セグメント30、31に同時に供給することも可能であり、その場合、図1から5に模式的に示される例示実施態様の場合で、組織部分116を接続する時間を半分に短縮することができる。
組織部分116の接続後、余分な組織は切断デバイス86によって取り除かれる。それ故、切断デバイス86は双極的に使用されることが好ましい、即ち、切断要素88及び環状電極96は、HF電流発電機18に接続され、組織を切り分けるためのHF電流が、この二つの組織部分116を通じて通じるようにされる。傾斜刃先90は、切断要素88と環状電極96の間の距離が最少となる領域において正確に、指定の切断スパークを発生する効果を有する。この領域からスタートし、次に、組織が完全に切り分けられる迄、切断スパークは、自動的に刃先90に沿って両方向に円状に周回する。双極操作モードで切断デバイス86を使用することは、特に、切り分けの際に不用な出血を直接抑えるよう、切り分け時に組織部分116を同時に凝固させるという利点を有する。
組織部分116を接続し、整形した後、次に、器具12は、シャフト24を引き抜くことによって、患者の体から、例えば、患者の小腸から引き出すことが可能である。
器具12の形態に応じて、シャフト24は、器具12の使用時、作動デバイス76と切断作動デバイス98の両方が依然として患者の体から突出していて、オペレータがそれらを作動させることができるような長さであることが好ましい。
代わりに、又はそれに加えて、器具12の代わりに、手術システム10は、例えば、図6及び7に模式的に表される器具120の形状を取る手術器具をも含んでいてもよい。この器具120は、回転軸122の周囲に互いに対し相対的に軸回転が可能となるように互いに登載される二つの分枝124及び126を含む。この分枝124、126の近位端には、器具120を作動するための作動デバイス132を共に画定する取っ手リング128、130が形成される。
分枝124及び126の遠位自由端134及び136から延びながら、ツール要素138及び140は、互いに向き合って、それら遠位端の内側に形成される。ツール要素138及び140は同一に形成され、末端134及び136の一緒になる位置では互いに向き合い、この位置で互いの距離は最短である。各ツール要素138、140は、同一に形成され、実質的にU字形をしたHF電極142、144を含む。各HF電極142、144は、互いに平行に走り、回転軸122に対して垂直に延びる二つの電極部分146、及び、前記平行部分に対して垂直に走り、末端134、136に隣接する一電極部分148を含む。
HF電極142、144の構築について、図7と組み合わせて、例示としてHF電極142を基にして下記に、より詳細に説明する。
HF電極142は、合計30個の電極セグメント150を含み、15個の電極セグメントはそれぞれ、2列の電極152、154の中で互いにずらされ、各電極部分146に沿って平行に配置され、互いに電気的に絶縁される。電極セグメント150は、直線として形成され、帯状形状を持つ。これらは、その間に電極中心線156を画定し、この線は、HF電極142の形状と対応して、同様にU字形を有する。電極部分148の領域では、さらに二つの電極のセグメント151が配され、これらは、それぞれ、それぞれ、電極部分146の電極列152及び154を完成する。従って、電極セグメント150及び152は、電極中心線156によって画定される方向において互いにずれて配置されている。
電極セグメント150、151に対するHF電流の印加を可能とするために、それらの電極セグメントは、それぞれ、取っ手リング128、130に隣接する分枝124、126の近位端領域においてHF端末158と導電的につながるように配置される。HF端末158は、対応する接続線又はケーブルによりHF電流発電機18に接続されていてもよい。
HF電極142及び144の同一形状のために、一緒になる位置では、同じサイズ又は実質的に同じサイズの電極セグメント150及び151が、向き合って互いに直面する。これらは、まとめて参照符号168と表示される一対の電極セグメントを形成する。従って、全体では、器具120は、32対の電極セグメント168を含む。
このツール要素138及び140は、U字形の、平坦なツール要素領域170も画定する。電極セグメント150及び151は、このツール要素領域170を超えて突出することは無い。
全体として鉗子形状に形成される器具120も同様に組織部分を接続するために使用されていてもよく、その際、それらの部分は、ツール要素138、140の間に固定的に把持され、電極セグメント150、151に相応に電流を印加することによって互いに溶着又は封鎖される。器具12の機能に関連して上述したように、このために、電流は、電極セグメント150に順番に印加されてもよく、即ち、一つの電極セグメント150に電流を供給した後、U字形通路に沿って、全ての電極セグメント150、151に対し一度電流が供給されるまで、隣接電極列152、154の直近の電極セグメント150に電流を供給してもよい。このようにして、二つの組織部分を接続するための、2列接続線を創出することができる。代わりに、器具120の場合、二つ以上の電極セグメント150、151に対し電流を同時に供給することも考慮可能であるが、ただし、その際、好ましくは、電流を、互いに隣接する電極セグメント150、151に同時には供給せず、代わりに、電流を同時に供給される電極セグメント150、151の間で、少なくとも一つ、さらに好ましくは二つ又は三つの電極セグメント(単数又は複数)150、151は、電流無しのままとされる。
器具120は、図6に模式的に示されるように、必要に応じてさらに切断デバイス160を含んでいてもよい。電極部分146の間には、それぞれ、スリット142が、ツール要素138、140の上に形成される。分枝126上のスリット162において、切断要素164は、刃先166を分枝124のスリット162の方向に向けて把持され、必要に応じて、ツール要素136に対して可動である。従って、例えば、ツール要素138及び140の間に保持された組織は、分枝124及び126が閉鎖されると既に切断されていることが可能である。必要に応じて、切断要素164は、単極的又は双極的に使用してもよく、双極的使用の場合、例えば、HF電極142は、切断要素164に対する対向電極として使用することが可能である。この場合、切断要素164も、HF端末158の接触部に導電的に接続される。
図8から11に示されるものは、器具12の異形であって、図8から11では参照符号16'によって表示される第2ツール要素の形態において異なる。上述の一緒になる位置に置かれる操作位置では、ツール要素16'は環状リングの形状を取る。ツール要素は、二つの環状リング部180及び182を含み、これらリング部は、それぞれ、長軸54に関して約180°の角度で延長する。環状リング部180、182の自由端の幅は、残余領域の環状リング部180、182の僅かに半分で、軸受けブロック184及び186として使用される。この軸受けブロック184及び186には、それぞれ、横断貫通孔188及び199が設けられ、その中には円筒ロッド192が挿入される。軸受けブロック184は、軸受けブロック186に対し、長軸54に向かう後者の側面において当接する。ロッド192は、環状リング部182の横断貫通孔190において回転に関して固定される。この横断貫通孔188では、その内径の大きさは、環状リング部180が、ロッド192に対し、後者によって画定される回転軸242の周囲に回転可能となるように、従って、環状リング部182に対しても回転可能となるように選ばれる。
二つの環状リング部180及び182はさらに、それぞれ、棒状リンク194を介して保持部材84'に結合され、同部材は、長軸54に一致する保持部材長軸を画定する。保持部材84と同様、保持部材84'も、力伝達部材80に結合されるか、又は結合可能とされ、このようにして、シャフト24に対し遠位及び近位方向に可動となる。保持部材84'に対するリンク194の可動接合のために、該保持部材には、その遠位端領域にスリット204が設けられ、このスリットは、ロッド192によって画定される長軸に対し横に延びる。このようにして形成されるものは二つ脚206であり、脚には、一致的横断貫通孔208が設けられ、該横断貫通孔には、円筒形軸受けピン210が、回転に関して固定的に挿入される。リンク194には、その第1末端において、軸受けピン210が貫通する受容孔212が設けられ、該受容孔は、軸受けピン210によって画定される回転軸の周囲にリンク194の回転運動を可能とする内径を有する。ほぼスリット204の近位側から、保持部材84'には、近位方向にさらに延びる長軸スリット又はスロット214があり、該スロットは、ロッド192によって貫通される。このようにして、ロッド192は、指定のやり方で、長軸54に対して平行な方向に自身に対して平行に移動が可能とされる。スロット214の近位端は、ロッド192に対する近位端停止部を形成し、スロット214の遠位端218は、ロッド192の遠位端停止部を形成する。
ロッドの移動に使用されるものは、その内径が、保持部材84'の外径に適応され、従って、保持部材84'上を遠位及び近位方向に移動が可能な、スリーブ状力伝達要素220を含む作動機構222である。力伝達要素220には、その遠位端224の近くにおいて、ロッド192を貫通させる貫通孔226が設けられる。ロッド192は、貫通孔226に対して回転可能である。作動機構222は、上述の作動機構76の一部を形成していてもよい。このことは、ロッド192の移動は、例えば、作動部材同士100を互いに軸回転することによっても可能であることを意味する。代わりに、作動デバイス76と同様のさらに別の作動デバイスであって、力伝達要素220と保持部材84'の間の相対的移動を特異的なやり方で実現するために、作動部材100と同様の、一つ又は二つのさらに別の作動部材を含むデバイスを設けることも可能と考えられる。
環状リング部180及び182の上側に配されて、それぞれ二つの軸受けブロック228があり、これらは互いに平行であり、且つ、これらには横断貫通孔208に対して平行な貫通孔230が設けられる。軸受けブロック228の間には、それぞれ、リンク194の別の一端が、貫通孔230の中に挿入される軸受けシャフト200に対し回転可能に登載される。関節部材と呼ばれてもよいリンク194の上述の配置によって、それらのリンクが一端で、回転軸242から離れた作用又は接合点において、第2ツール要素16'に対して作用することが保証される。
作動機構222によって、第2ツール要素16'は、図8及び10に模式的に示される、既述の操作位置から、図11に例示される排除位置に移動させることができる。図9は、中間位置、即ち、操作位置と排除位置の間の位置を模式的に表す。二つの図面10及び11を比較することによって容易に見て取れるように、第2ツール要素16'の、長軸54に対して、即ち、第2ツール要素16'領域のシャフト方向に対して垂直に走る投影面234における第2ツール要素16'の垂直投影ゾーンは、操作位置よりも排除位置においてより小さい。このことは、スリーブ状力伝達要素220の、操作位置であって、ロッド192が近位端216に当接し、環状リング部180及び182の下面236及び238が投影面234に対して平行に延びる位置からの移動によって実現される。力伝達要素220が遠位方向に動かされると、ロッド192は、スロット214中を強制的に遠位方向に導かれる。環状リング部180及び182同士の関節様接続のため、及び、保持部材84'と協力する二つのリンク194によって、環状リング部180及び182は、回転軸242の回りを長軸54に向かって回転する。このようにして第2ツール要素16'は一緒に折り重ねられる。それ故、第2ツール要素16'を、操作位置から排除位置へと移動させるための折り重ね機構240は、リンク194による、環状リング部180及び182の関節様配置によって形成される。
これまで言及してこなかったものは、第2ツール要素の下面236及び238の形態である。これらは、いずれかが、第1ツール要素14のHF電極28に対し単一対向電極を形成する、単一の、実質的に連続環状の電極を含んでいてもよい。代わりに、HF電極29と同様、二つ以上の電極セグメント31を有するHF電極がまた、好ましくはHF電極29に対応するやり方で下面236及び238上に形成されてもよい。次にこのことにより、操作位置において、上述のやり方で組織部分116の接続を行うことができるようになる。次に、組織部分の接続後、折り重ね機構240は、例えば、上述の作動機構222の適切な作動によって作動され、保持部材84'がそれによって遠位方向に移動されてもよい。力伝達要素220が、例えば、シャフト24に対して不動に配置されるのであれば、第2ツール要素16'は、力伝達部材80の遠位方向への動きがある時、自動的に折り重ねられてもよい。排除位置で必要とされる面積が顕著に低下するため、第2ツール要素を、器具12の排除の際、組織部分16の接続によって形成される接続部位の中に導通できるが、接続部位を引っ張ること無くこれを行い、第2ツール要素を、操作位置において接続部位に導通する場合よりもはるかに許容度が高い。
もちろん、電極29の、HF端末接続部50への、例えば、リンク94及び保持部材84'を介する導電性接続は、シャフト24の近位端領域のHF端末接触部50まで導くことができることは言うまでもない。
第2ツール要素のさらに別の異形が、図12から15において、全体として参照符号16''によって表示される。これは、例えば、器具12の上述のツール要素16及び16'に代わるものである。
第2ツール要素16''は、実質的に平面形をしているが、遠位方向に向かってやや凸型にカーブした外面250を有する。
第2ツール要素16''の下面には環状溝252が形成され、これは、近位方向に向かって開放される。真ん中中央には、実質的に円形の陥凹部254が形成され、その中には、実質的に立方体の軸受け突起256が配され、この突起は、第2ツール要素16''の下面から近位方向に、長軸54に対し同軸的に突出することによって形成される。この軸受け突起256には、長軸54に対して歪曲された横断貫通孔258が設けられる。さらに軸受け突起256の上に、曲線状誘導スリット260が形成され、これは、近位方向に向かって凸型曲線を描く。軸受け突起256の近位端は、丸められた外部輪郭線を有する。
第2ツール要素16''は、スリーブ状保持部材84''の上に軸回転可能に登載される。このために、保持部材84''には、2カ所で保持部材84''の壁264を貫通する、横断貫通孔262が設けられる。軸受けピン266は、横断貫通孔162の中に回転に関して固定的に挿入される。同時に、それは、軸受け突起256が軸受けピン266によって画定される回転軸284の周囲に回転することが可能となるように、横断貫通孔258を貫通する。第2ツール要素16''の場合にも設けられる折り重ね機構270を作動可能とするために、実質的に棒状で、保持部材84''の中を長軸54に対し同軸的に貫通する、力伝達要素268が設けられる。この力伝達要素268の遠位端面272から、二つの支柱274が、互いに平行に、遠方に突出して配され、これらの支柱は、それぞれ、同軸貫通孔276によって貫通される。貫通孔276中には、さらに別の軸受けピン278が回転固定的に挿入され、前記軸受けピン266と平行に方向づけられる。軸受けピン278の外径の大きさは、誘導スリット260の中を貫通できて、かつ、それに対して動くことができるように選ばれる。
力伝達要素268の近位端280は、力伝達部材80に対し結合可能とされて、該力伝達部材の運動によって第2ツール要素16''も移動できるようになっていることが好ましい。
環状溝252の中にはリング状電極要素282が挿入され、これは、好ましくは、上述の形のHF電極29を含むが、ただ、全体の分かり易さのために図12から15では詳細には示されていない。代わりに、電極要素282の上には、連続的環状電極も形成されていてもよい。
第2ツール要素16''を操作位置から排除位置へ移すために、力伝達要素268は遠位方向に移動される。特別な曲線形状の誘導スリット260は、その中において軸受けピン278を強制的に誘導し、従って、第2ツール要素16''は、回転軸284の周囲に強制的に誘導回転される。それ故、第2ツール要素16''は、実質的に、ほぼ90°軸回転されて、ツール要素16''のこの異形の場合も、投影面234に対する第2ツール要素の垂直投影部232は、図14及び15に模式的に示されるように、操作位置よりも排除位置においてより小さい。このようにして、器具12の排除の際、互いに接続される組織部分116間の接続部位が、排除位置において、過度に引っ張られることが回避される。
全体として参照符号16'''によって表される、第2ツール要素のさらに別態様が図16から19に示される。これは、器具12において、前述のツール要素16、16'、及び16''の代わりに使用できる。
この第2ツール要素16'''は、実質的に、平面状であり、円板300を含む。これには、その中心に、横方向に走る、長尺卵形スリット302が設けられる。孔304は、円板300の中を、スリット302の領域に存在するその中心点に対し幾分側方にずれて貫通する。その孔の中に、同様にスリット302を貫通する軸受けピン306が回転に関して固定的に挿入される。スリット302の領域には、スリーブ状保持部材84'''の遠位端が突出する。保持部材84'''は、その末端308から近位側に設けられ、その内径は、軸受けピン306がこの保持部材84'''中の貫通孔304に対し回転可能であるように、軸受けピン306の外径に適合される。次に、これは、全体として、平面300が、軸受けピン306によって画定される長軸344の周囲に回転することを可能とする。
円板300の強制作動回転のためには折り曲げ機構312が使用され、これは、円板300を、リンク314によって、力伝達要素318の遠位端316に関節状に結合する。この力伝達要素318は、長尺棒状部分320を有し、その近位端322は、力伝達部材80に結合させることができる。末端316は、ヘッド状部分320に対して曲げられ、ほぼ立法体形状を有する。その一方側には、側方開放スリット324が形成される。また、横断貫通孔326も供給され、これは、横方向にスリット324を貫通する。この横断貫通孔326の中に回転について固定的に、軸受けピン328が挿入される。棒状形状のリンク314が同様に孔330と共に設けられ、軸受けピン328に回転可能に搭載される。リンク314の反対側末端に近接して、さらに別の貫通孔323が設けられる。これは、リンク314をさらに別の軸受けピン334に登載するのに役立つ。このピンは、円板300のさらに別の孔336の中に挿入される。孔336は、孔304と平行に方向付けられ、円板300の辺縁338に近接するスリット302の外側に、長軸54に関して正確に孔304の反対になるように配置される。円板300の上面340の上に辺縁338から延びて加工されるものは溝342であり、その中には、リンク314の末端が、その孔332と共に納められる。このようにして、リンク314は、軸受けピン334の上に関節状に登載される。従って、リンク314は、一端で、回転軸344から離れた作用点又は関節点において第2ツール要素16'''に対して作用する。
折り曲げ機構312は、遠位方向に動かされる力伝達要素318によって作動される。これは、リンク314が、円板300に対して傾き遠ざけられることを意味する。力伝達要素318が遠位方向に動かされれば動かされるほど、それによって、リンク314は、円板300の、溝342が設けられる領域を遠位方向に引っ張る。次に、極端位置では、円板300は、長軸54とほとんど平行に並べられる。従って、以上まとめると、第2ツール要素16'''の場合、長軸54に対して垂直に走る投影面224に対する、該第2ツール要素の垂直投影部232は、操作位置の場合よりも小さくなる。
第2ツール要素16の場合で前述したものと同じ形状のHF電極29を、第2ツール要素16'''において同様に配置又は形成してもよい。代わりに、電極セグメントに分割されない、閉鎖型環状電極を設けることを考えることもできる。電極要素282を含む第2ツール要素16''と同様に、電極要素は、第2ツール要素16'及び16'''の場合のように、例えば、電極要素282の形で、又は、他に電極要素52の形で設けられていてもよい。
第2ツール要素16'に関連して既述したように、第2ツール要素16''及び16'''の上に設けられるHF電極は、器具12の対応的導電接続部を設けることによって通例に習ってHF末端接触部50に接続されていてもよい。
図20は、本発明による手術システム10の実施態様を示す。このシステム10は、手術器具12、及び、円板形状の、好ましくは環状リングの形状を持つ、組織の接続を支援又は誘導する医学的適合物質13を含む。この手術器具12は、図1から5において比較的詳細に記述されるものと同様の器具である。しかしながら、本発明によれば、この図示した手術器具12の代わりに、手術システム10が、図6から19に示される器具12の異形の内の一つを含むことも同様に好ましい場合がある。
円板13は、好ましくは、凍結乾燥コラーゲンから形成される。接続されるべき組織部分116の間においてより高い接続強度を実現するには、円板13は、小比率の有機塩、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、又はそれらの混合物を含むと好ましい場合がある。より好ましくは、コラーゲンは、I型コラーゲンである。
円板13は、その、ほぼ中央に形成され、その直径が、保持部材84の外径にほぼ一致する孔を有し、該円板は、その近位端において、好ましくは、第2ツール要素16に固定的に接続される。従って、保持部材84の遠位端は、円板13の孔の中にぴったりと導入することが可能であり、円板13そのものも、保持部材84に沿って、特に、その近位端方向に移動させることができる。
一旦、保持部材84の遠位端が円板13の孔の中に導入されたならば、保持部材84は、その遠位端と共に、シャフト24の内部に可動に登載された力伝達部材80の中に挿入することができる。このために、上に詳述したように、力伝達部材80は、その遠位端に、その中に保持部材84を挿入・固定することができる受容体82を、盲孔の形で有していてもよい。
二つの管状組織部分116、例えば、小腸の末端同士の吻合術を生成する場合、組織部分116の自由端は、それら自由端が長軸54の方向に向くように定置され、環状に互いにぴったりと当接するように突き合わされる、即ち、一方の自由端は第1ツール要素14と円板13の間に配置され、第2自由端は円板13と第2ツール要素16の間に配置される。このようにすると、組織部分116は、円板13と共に、組織受容位置におけるツール要素14、16の間に、サンドイッチ構造として、固定的に互いに当接保持されることが可能となる。
その後の手順は、既に別の場所で詳述した手順と一致する。組織部分116と円板13を接続した後、余分の組織、及び、封鎖プロセスに含まれない円板13部分は、切断デバイス86によって除去される。

Claims (22)

  1. 生体組織を接続するための手術システム(10)であって、
    a)二つのツール要素(14,16;138,140)を有する手術器具(12;120)であって、
    前記二つのツール要素(14,16;138,140)は、互いの関係において移動が可能であり、それぞれ、電極(28,29;142,144)を含み、
    前記電極は、前記ツール要素(14,16;138,140)が一緒になる位置では、相互の最小離間距離(58)を画定し、互いに反対側に位置して、互いに向かい合っている、手術器具(12;120)、及び、
    b)前記組織の接続を支援する、医学的適合物質(13)
    を含み、
    前記医学的適合物質が塩を供給されており、前記塩が医学的適合物質(13)の全重量に対し、0.1重量%および20重量%の間の比率を構成しており、
    二つのツール要素(14,16;138,140)が、それぞれ、少なくとも二つの電極セグメントを含み、前記電極セグメントの各々は、少なくとも2列の電極のうちの第1列の電極の一部を形成する第1電極セグメント部と、該少なくとも2列の電極のうちの第2列の電極の一部を形成する第2電極セグメント部とを含み、各電極セグメントは電気的に互いに絶縁されており、前記電極セグメントの各々の少なくとも2列の電極のうち少なくとも一つは、他の電極セグメントの別の列の電極の一つと互いに隣接して配置されており、
    前記電極セグメント全ての長さの合計が、前記電極長よりも大きいことを特徴とする手術システム(10)。
  2. 前記電極がHF電極(28,29;142,144)であることを特徴とする請求項1に記載の手術システム(10)。
  3. 医学的適合物質(13)が天然物質を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の手術システム(10)。
  4. 医学的適合物質(13)が食道、上皮、心膜、尿管、腱、靱帯、及びそれらの組み合わせを含む群から選ばれる生物組織に由来するものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  5. 医学的適合物質(13)が結合組織ポリマーを含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  6. 医学的適合物質(13)がコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、レチクリン、ラミニン、フィブロネクチン、フィブリリン、アルブミン、それらのペプチド断片、天然ポリアミノ酸、合成ポリアミノ酸、それらの誘導体、それらの塩、及びそれらの組み合わせを含む群から選ばれる蛋白質を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  7. 医学的適合物質(13)が、I、II、III、V、及び/又はVI型コラーゲンを含む群から選ばれるコラーゲンを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の手術システム(10)
  8. 医学的適合物質(13)が二つのツール要素(14,16;138,140)の間を転移できるように形成されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  9. 医学的適合物質(13)が二つのツール要素(14,16;138,140)の少なくとも一方の、ツール要素領域(32,60;170)に適用できるように形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  10. 医学的適合物質(13)がリング状形体、プレート状形体、円板状形体、帯状(strip-shaped)形体、又はU字状形体として形成されていることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  11. 医学的適合物質(13)が不織布又はフリースであることを特徴とする請求項1〜10のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  12. 前記塩が無機塩であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  13. 前記塩がアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  14. 前記塩がアルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物、アルカリ金属リン酸塩、アルカリ土類金属リン酸塩、それらの混合リン酸塩、又は、それらの組み合わせ又は混合物を含む群から選択されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  15. 前記塩が塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、リン酸バリウム、リン酸マグネシウム、リン酸カルシウム、それらの混合リン酸塩、及び、それらの組み合わせを含む群から選択されることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  16. 前記塩が医学的適合物質(13)の全重量に対し、0.1重量%および20重量%の間の比率を構成していることを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  17. 前記塩が医学的適合物質(13)の全重量に対し、0.1重量%および10重量%の間の比率を構成していることを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  18. 前記塩が医学的適合物質(13)の全重量に対し、1重量%および5重量%の間の比率を構成していることを特徴とする請求項12〜15のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  19. 医学的適合物質(13)が手術器具(12;120)から空間的又は物理的に分離されていることを特徴とする請求項1〜18のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  20. ツール要素(14,16;138,140)が互いに対し軸回転可能であるか、及び/又は、移動可能であるように形成されていることを特徴とする請求項1〜19のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  21. 第1ツール要素(14)が接触部材(68)を有し、
    接触部材(68)が、第2ツール要素(16)の方向に向き、第1ツール要素(14)から第2ツール要素(16)の方向に突出し、前記部材を組織接続位置において第2ツール要素(16)の電極セグメント(31)と導電性接触状態にすることができ、且つ、組織受容位置において第2ツール要素(16)の電極セグメント(31)からはある一定距離離れている請求項1〜20のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
  22. 器具(12;120)が組織を切り分けるために切断要素を含むことを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載の手術システム(10)。
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