JP6091366B2 - 気相成長装置の運転管理方法、及び該方法を使用した積層体の製造方法 - Google Patents

気相成長装置の運転管理方法、及び該方法を使用した積層体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、III−V族半導体からなる積層体をバッチ方式で製造する気相成長装置の新規な運転管理方法に関する。さらに、本発明は、該運転管理方法を使用して、バッチ方式で該積層体を繰り返し製造する新規な方法に関する。
III−V族半導体は、可視領域から紫外領域に相当するエネルギー帯の全領域でその多くが直接遷移型のバンド構造を持ち、高効率な発光素子の作製が可能である。そのため発光ダイオードおよびレーザーダイオードの研究が活発に行われ、現在では、可視領域から近紫外領域までの発光ダイオード、青色レーザーダイオードなどの半導体素子が製品化されている。
このような半導体素子は、III−V族半導体からなる積層体により構成される。該積層体は、公知の結晶成長法を用いて、例えば、基板上にバッファ層、N型キャップ層、N型クラッド層、活性層、P型クラッド層、P型キャップ層をエピタキシャル成長させて作製されている。このような結晶成長法は、バッチ方式の気相成長装置を使用して行われる。最終製品となる発光ダイオード、青色レーザーダイオードなどの半導体素子を作製するには、このようなIII−V族半導体からなる積層体を、さらに、電極形成、パッケージ化等の工程に供する必要がある。
ところが、同じ気相成長装置を使用して、繰り返しバッチ方式で行われる結晶成長において、気相成長装置の反応炉内に残留するドーパント元素等の影響が非常に大きいことが判明した。これは、ドーパント元素のメモリ効果として知られている(例えば、特許文献1参照)。メモリ効果とは、バッチ処理方式において、前バッチで使用した化合物が反応炉内に残留し、次バッチで該化合物またはその分解物等が脱離し、結晶中に取り込まれるものである。具体的には、III−V族半導体からなる積層体を製造した後には、原料の流通経路であり基板加熱時に高温となる反応炉内壁面に、原料に由来するIII族原子(Al、Ga、In)とV族原子とを主成分とする堆積物が形成される。この堆積物と共にドーパント元素も反応炉内壁面付着する。ドーパント元素は、新たなバッチ処理において反応炉内温度が上昇することによって脱離するものと考えられる。実際に、ドーパント元素が残留した装置内において、該バッチ処理を行うと、結晶中にドーパント元素が不純物として結晶成長時に取り込まれ、結晶表面の平滑性が悪化し、結晶品質が悪化する傾向にあった。結果として、発光素子の性能の指標である発光効率が低下する傾向にあった。
このような問題を解決するため、例えば、特許文献1には、n型半導体層とp型半導体層とを別の装置を用いて各々製造する、所謂、マルチチャンバ方式による気相成長装置が提案されている。この装置を使用すれば、n型半導体層に含まれるp型ドーパント量、及びn型半導体層に含まれるp型ドーパント量を低減することができる。
しかしながら、該装置は、少なくとも2つの反応炉を有さなければならいこと、およびそれに伴い原料供給手段も複数必要となるため複雑な装置となり、さらに、運転が煩雑となり、装置の価格も高くなるといった点で改善の余地があった。
これに対して、同一(単一)の気相成長装置内で半導体素子をバッチ方式で繰り返し製造する際、反応炉内に堆積する堆積物をクリーニングした後、半導体素子を製造する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法によれば、残留III族元素(III族元素化合物)が次バッチに与える影響を低減することができる。
しかしながら、本発明者等の検討によれば、ドーパント元素は、III族元素とは異なり反応炉内に残留しやすく、該クリーニングによっても取り除くことができないことが分かった。以上のことから、安価な単一の気相成長装置を使用した半導体素子の繰り返し製造において、残留ドーパントの影響が少ない、半導体素子の製造方法の開発が強く望まれていた。
特開2012−248666号公報 特開2010−258375号公報
通常、最終製品である発光素子の品質は、発光状況によって判断されている。しかしながら、気相成長装置で製造されたIII−V族半導体からなる積層体を最終製品にするためには、該積層体のエッチング、電極形成、切断等の2次加工等の複数の仕上げ工程が必要であるため、最終製品の品質判断では、該メモリ効果が発光効率低下の主原因であるかを判断することが困難であった。また、該仕上げ工程後に発光素子の品質判断をする方法では、結晶成長等の初期工程に問題ある場合、製品(発光素子)の破棄だけでなく、後工程の工数の無駄によりコストが上昇してしまうという問題があった。
そのため、最終製品を製造する前に(中途工程で)メモリ効果による発光効率の低下が管理できれば、不要な製品の製造をより低減できるようになる。加えて、破壊検査を行うことなく、メモリ効果による発光効率の低下が管理できれば、より一層、生産効率を向上することができる。
本発明はこのような実状に鑑みてなされ、その目的は、安価な単一の気相成長装置を使用した半導体素子の繰り返し製造において、ドーパントのメモリ効果をなるべく低減し、効率よくIII-V族半導体からなる積層体、最終的には、発光効率を高い水準に維持した半導体素子を継続的に効率よく製造できる気相成長装置の運転方法、および該積層体の製造方法を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するため、種々の検討を行った。そして、同一(単一)の気相成長装置によりバッチ方式で製造したIII−V族半導体からなる積層体のn型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体層中のn型ドーパント量を測定して該気相成長装置の運転の可否を判断することにより、該積層体の生産性を高められることを見出し、本発明を完成するに至った。さらに、n型半導体層中のp型ドーパント量は、その気相成長装置に供給したp型ドーパント量の累積供給量と相関があり、また、p型半導体層中のn型ドーパント量は、その気相成長装置に供給したn型ドーパント量の累積供給量と相関があることを見出し、この相関を利用して気相成長装置の運転方法を管理すれば、発光効率を高い水準に維持した半導体素子を継続的により効率よく製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、第一の本発明は、
III族原料ガス、ドーパント原料ガス、及びV族原料ガスを下流側に配置した基板上に対して供給することにより、該基板上にn型ドーパントをドープしたn型半導体層、及びp型ドーパントをドープしたp型半導体層を少なくとも有するIII−V族半導体からなる積層体を、バッチ方式で繰り返し製造する気相成長装置の運転管理方法であって、
該n型半導体層中のp型ドーパント量を測定する、及び/又は該p型半導体層中のn型ドーパント量を測定することにより、該気相成長装置の運転の可否を判断することを特徴とする方法であり、
n型半導体層中のp型ドーパント量を測定する方法が、バッチ方式で繰り返し製造した各積層体におけるn型半導体層中のp型ドーパント量とその積層体を製造するまでに気相成長装置内に供給したp型ドーパント原料ガスの累積供給量との関係を予め求めておき、該累積供給量によりp型ドーパント量を算出する方法であり、
p型半導体層中のn型ドーパント量を測定する方法が、バッチ方式で繰り返し製造した各積層体におけるp型半導体層中のn型ドーパント量とその積層体を製造するまでに気相成長装置内に供給したn型ドーパント原料ガスの累積供給量との関係を予め求めておき、該累積供給量によりn型ドーパント量を算出する方法であることを特徴とする方法である。
第二の本発明は、上記第一の本発明の方法を使用して、気相成長装置によりバッチ方式で繰り返し積層体を製造する方法である。
本発明によれば、中途工程の積層体におけるn型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体層中のn型ドーパント量を測定して気相成長装置の運転の可否を判断するため、ドーパントのメモリ効果による不良品の発生を抑制することができる。そして、高品質の該積層体、ひいては高発光効率の半導体素子を継続的に効率よく製造できる。
さらに、積層体におけるn型半導体層中のp型ドーパント量と、p型ドーパント原料ガスの累積供給量との相関、及び/又はp型半導体層中のn型ドーパント量と、n型ドーパント原料ガスの累積供給量との相関を予め調べておけば、破壊検査をすることがなくなるため、より無駄なく高品質の該積層体、および高発光効率の半導体素子を継続的に効率よく製造できる。
図1は、III−V族半導体からなる積層体の一例である。 図2は、本発明で好適に使用できる気相成長装置の断面図である。 図3は、実施例1で作製した各積層体におけるn型半導体層中のp型ドーパント量(SIMS(二次イオン質量分析)で測定した濃度)と気相成長装置内に供給したp型ドーパント原料ガスの累積供給量との関係を示した図である。 図4は、実施例1で作製した各積層体からなる発光素子(LED)の発光効率比(最初のバッチを1とした場合の外部量子効率の比)と各積層体のn型半導体層中に含まれるp型ドーパント量との関係を示した図である。 図5は、実施例2で作製した各積層体からなる発光素子(LED)の発光効率比と各積層体を製造するまでにp型ドーパント原料ガスを供給した累積供給量との関係を示した図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
本発明は、基板上にn型ドーパントをドープしたn型半導体層、及びp型ドーパントをドープしたp型半導体層を少なくとも有するIII−V族半導体からなる積層体を、バッチ方式で繰り返し製造する気相成長装置の運転管理方法である。先ず、製造の対象となる積層体について説明する。
(III族−V族半導体よりなる積層体)
本発明の運転管理方法を使用して製造される積層体は、基板上にn型ドーパントをドープしたn型半導体層、及びp型ドーパントをドープしたp型半導体層を少なくとも有するIII族−V族半導体よりなる積層体である。
III−V族半導体のIII族元素およびV族元素は特に制限されるものではなく、III族元素としてAl、Ga、In、B等が挙げられ、V族元素としてN、As、P等が挙げられる。
その中でも、本発明の効果が最もよく発揮されるのは、AlGaNで表され、前記組成式中のA、BおよびCが、A+B+C=1、0.5≦A≦1、0≦B≦0.5、0≦C≦0.1である関係を満足する半導体であり、発光波長が200〜350nmの発光素子を形成できるAlGaBN系の半導体よりなる積層体である。
III−V族半導体の中でもIII族窒化物半導体は、結晶成長温度が高く、炉内に付着したドーパント元素を含む化合物が結晶成長時に分解・脱離しやすい。そのため、ドーパントによるメモリ効果が顕著に現れる傾向がある。特に、前記組成式AlGaNで表されるIII族窒化物単結晶は、高い結晶成長温度を必要とするためメモリ効果がより現れやすい。
代表的な積層体を図1に示す。なお、図1には、基板を記載しているが、発光デバイスとする際は、該基板は除去したり、薄膜化したり、凹凸形状を設けたりすることも可能である。基板は、III−V族半導体からなる単結晶がその上に成長できるものであれば特に制限されるものではないが、サファイア基板、AlN単結晶基板、単結晶Si基板、単結晶SiC基板が好適に用いられる。
図1に示した通り、本発明で製造する積層体は、基板1上に、n型クラッド層2(n型半導体層2’)、活性層3、電子ブロック層4、p型クラッド層5、p型キャップ層6(p型クラッド層5、及びp型キャップ層6は、p型半導体層7に該当する)の構造とすることができる。
なお、n型半導体層2’は、n型クラッド層2の単層としているが、組成、n型ドーパント量が異なる多層から構成されてよい。n型半導体層2’、またはp型半導体層7が多層から形成される場合には、n型半導体層中のp型ドーパント量、及びp型半導体層中のn型ドーパント量は、平均値を算出するものとする。
また、活性層3、電子ブロック層4は、n型ドーパント原料ガス、p型ドーパント原料ガスが供給されたものであってもよし、アンドープなものであってもよい。ドーパント原料ガスが供給された場合には、活性層3、電子ブロック層5を形成する際に供給されたドーパント原料ガスは、累積供給量に含むものとする。
n型半導体層のドーパント元素は特に制限されるものではないが、Si、Ge等を用いることができる。p型半導体層のドーパント元素は特に制限されるものではないが、Mg、Be等を用いることができる。
以上のような積層体は、気相成長装置によって製造することができる。次に、この気相成長装置について説明する。
(気相成長装置)
なお、本発明の係る結晶成長においては、各層を単結晶の状態で結晶成長させる方法を用いることが好ましく、そのような方法であれば、特に制限さるものではないない。具体的には、たとえば、有機金属気相成長法(MOCVD法)、分子線成長法(MBE法)、ハライド気相成長法(HVPE法)などが挙げられる。中でも、膜厚制御性および量産性の観点でMOCVD法が有利である。以下の説明においては、MOCVD法を用いた気相成長装置の例を説明する。
横型装置の一例を断面図として図2に示す。装置構造ついては、横型、縦型等の異なる構造が考えられ得るが、こうした構造に関して特に制限されるものではない。
まず、気相成長装置の下流側に結晶成長用の基板11は、配置のために、支持台12の上に設置される。なお、気相成長装置の上流側は、原料ガスが供給される側である。
支持台12は局所加熱方式で加熱体13により加熱できるようにする。加熱体13の加熱方式は、誘導電流加熱方式、抵抗加熱方式、光加熱方式等が適用可能であるが、特に制限されるものではない。基板11、支持台12、および加熱体13は、上流側整流筒14、および下流側整流筒15により覆われる構造とすることが好ましい。なお、この上流側整流筒14、及び下流側整流筒15は、両者が一体となった一つの整流筒であってもよく、また、さらに細分化された部材より構成されていてもよい。これら整流筒は、ドーパント原料を含まない材質で形成されるか、該材質で表面をコーティングしたもので形成される。具体的には、AlN、BN、あるいはこれらの混合物で形成されるまたはコーティングされていることが好ましい。コーティング部分は、上流側整流筒14、及び下流側整流筒15のうち、加熱体13の加熱時に被コーティング基材が分解温度に達する部分を少なくとも含むことが好ましい。
上流側整流筒14の鉛直方向中央部には、III族原料ガスとV族原料ガスとを隔離して供給できるように、隔離板16を設置する。III族原料ガスとV族源原料ガスの上下の位置関係は特に制限されるものではないが、III族原料ガス供給手段17が上側に配置され、V族原料ガス供給手段18が下側に配置されるように調整することが好ましい。なお、隔離板16も、ドーパント原料を含まない材質で形成されるか、該材質で表面をコーティングしたもので形成される。
ドーパント原料ガスの供給方法は、特に制限されるものではないが、n型のドーパント原料ガスはV族源ガスと、p型のドーパント原料ガスはIII族原料ガスと共に反応炉内にそれぞれ供給することが好ましい。
(バッチ方式による積層体の製造方法)
次に、本発明に係るn型ドーパントをドープしたn型半導体層と、p型ドーパントをドープしたp型半導体層とを少なくとも含むIII−V族半導体からなる積層体の製造方法を説明する。以下の製造方法は、図1の積層体を製造する1バッチの例である。
まず、基板11を用意し、支持台12上に搭載する。該基板上に、公知の気相成長方法を用いて各層を成長する。以下に、MOCVD法により積層体を製造する際の一例を説明する。
MOCVD法により積層体を製造する場合には、III族原料ガスとしては、Al源としてトリメチルアルミニウム(TMAl)、Ga源ガスとしてトリメチルガリウム(TMGa)、In源としてトリメチルインジウム(TMIn)等を用いることができる。なお、HVPE法を採用する場合には、III族原料ガスは、ハロゲン化III族ガスを使用すればよい。
V族原料ガスとしては、窒素源としてアンモニア、ヒドラジン等を用いることができる。
n型半導体層を形成する際のn型ドーパント原料ガスは、特に制限されるものではないが、ドーパントがSiの場合にはテトラエチルシラン(TESi)、モノシラン(SiH)、四塩化ケイ素(SiCl)等を用いることができる。ドーパントがGeの場合には、テトラエチルゲルマニウム(TEGe)、ゲルマンガス(GeH)等を用いることができる。n型ドーパント原料ガスの流量は、公知の条件と変わらないが、例えば、TESiを用いる場合には、TESi流量を0.1〜100nmol/minで供給することが好ましい。
p型半導体層を形成する際のp型ドーパント原料ガスは、特に制限されるものではないが、ドーパントがMgの場合にはビス(シクロペンタジエニル)マグネシウム等を用いることができる。ドーパントがBeの場合にはビス(シクロペンタジエニル)ベリリウム等を用いることができる。n型ドーパント原料ガスの流量は、公知の条件と変わらないが、例えば、ビス(シクロペンタジエニル)マグネシウムを用いる場合、0.05〜50μmol/minで供給することが好ましい。
これらIII族原料ガスの供給量比、V族原料ガス、およびドーパント原料ガスの供給量を調製することにより、所望とする組成を満足するIII−V族半導体(単結晶)からなる各層を成長させて積層体を製造すればよい。
具体的には、図1に示す積層体を製造する場合には、基板1上に、所望とする組成を満足するように、III族原料ガスの供給量比、V族原料ガス、およびドーパント原料ガス供給量を調製し、基板1上に、n型クラッド層2(n型半導体層2’)、活性層3、電子ブロック層4、p型クラッド層5、p型キャップ層6(p型クラッド層5、及びp型キャップ層6は、p型半導体層7)を形成すればよい。なお、基板1のサーマルクリーニングの条件、基板1の成長時の温度等は、公知の方法を採用することができる。
全ての半導体層の成長が完了した後、公知の方法にて、本発明に係る半導体層が積層された基板(積層体)を気相成長装置から取り出す。
以上がMOCVD法による積層体の製造方法(1バッチ分)である。なお、次のバッチで積層体を製造する前には、III族原料ガス由来の堆積物の影響をなくすため、特許文献2に記載のクリーニング方法を採用することが好ましい。
通常であれば、同じ気相成長装置を使用して、繰り返し積層体を製造する。その際、気相成長装置内にドーパント原料ガス由来の堆積物が堆積し、メモリ効果により最終製品である発光素子の発光効率を低下させる。本発明の方法によれば、発光素子の発光効率を高い水準に維持した半導体素子を継続的により効率よく製造できる。
(III−V族半導体からなる積層体の運転管理方法)
(バッチ方式で繰り返し積層体を製造する際の運転管理方法)
単一の気相成長装置(結晶成長部が一つである気相成長装置)を使用した場合には、前記の「バッチ方式による積層体の製造方法」を繰り返し行う。本発明は、最終的に得られる発光素子の発光効率の低下を抑制させるため、得られた積層体のn型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体層中のn型ドーパント量を測定することにより、該気相成長装置の運転の可否を判断するものである。
本発明者等は、積層体のn型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体層中のn型ドーパント量は発光効率(以下、発光効率は外部量子効率を指す)に相関があることを見出した。そして、単一の気相成長装置を使用する場合、発光効率と該ドーパント量との相関を予め調べておけば、積層体、および発光素子の品質管理を行うことができることを見出した。例えば、一バッチ目で製造した積層体からなる発光素子の発光効率を1とし、良品の発光効率を0.7までと決めた場合、各層のドーパント量と発光効率との相関からその気相成長装置で製造可能な積層体のバッチ数が予測できる。そのため、良品の発光効率の値(一バッチ目に対する良品の発光効率の割合)を決めてやれば、積層体を製造する際の運転管理が可能となる。なお、当然のことではあるが、良品の発光効率の値(一バッチ目に対する良品の発光効率の割合:以下、「発光効率比」とする場合もある)は、使用目的等に応じて適宜決定すればよいが、より安定した製品を製造するためには、0.85以上に決定することが好ましく、さらには0.95以上に決定することが好ましい。
発光素子は、積層体を製造した後、電極形成工程等の多くの工程を必要とする。発光素子の発光状況を確認して品質管理を実施するのは当然のことであるが、この積層体の時点で品質を確認できれば、不要な積層体について電極形成等を行わなくても済むため、生産性の向上に繋がる。そして、積層体の時点で品質を確認できれば、特にメモリ効果による品質低下を確認できれば、その時点で気相成長装置の運転を止め、メモリ効果対策(例えば、気相成長装置の部品交換等)を実施することができる。本発明は、バッチ方式で繰り返し積層体を製造する際、n型半導体層中のp型ドーパント量を測定する、及び/又は該p型半導体中のn型ドーパント量を測定することにより、該気相成長装置の運転の可否を判断するため、効率のよい気相成長装置の運転を実施することができる。その結果、発光素子の発光効率の低下を抑制することができる。本発明は、n型半導体層作製時にp型ドーパントが多量に混入すると、n型ドーパントの効果が打ち消された結果、n型半導体特性が悪化し、発光素子を作製しても十分な発光効率を得られない場合があり、また、p型半導体作製時におけるn型ドーパントの混入も同様の問題を引き起こす場合があることを利用したものである。
(ドーパント量の測定方法)
次に、n型半導体層中のp型ドーパント量を測定する、及び/又は該p型半導体中のn型ドーパント量を測定する具体的な方法について説明する。まず、上記積層体の製造方法で、III−V族半導体からなる積層体を繰り返し製造する。そして、各バッチで製造した積層体の一部を取出し、n型半導体層中のp型ドーパント量およびp型半導体層中のn型ドーパント量を測定する。積層体から取出す一部は、各バッチの積層体においてほぼ同じ位置であることが好ましい。測定方法は特に制限されないが、SIMSにて測定することができる。このドーパント量の測定は、積層体の製造後、可及的速やかに実施し、次バッチの積層体の製造を実施するかどうかの判断指標とする。
該積層体において、気相成長装置の運転の可否を決定する、n型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体中のn型ドーパント量は、1×1017atoms/cm以下とすることが好ましい。該ドーパント量を1×1017atoms/cm以下とすることで、以下の実施例からすると、例えば、発光効率比0.7以上となる良品を効率よく製造できる。つまり、n型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体中のn型ドーパント量が、1×1017atoms/cm超えない場合には良品の積層体と判断し、次バッチの積層体を製造する。一方、ドーパント量が1×1017atoms/cm以上となった場合には、不良品の積層体と判断し、次バッチの積層体を製造せず、気相成長装置に対してメモリ効果対策を実施する。該ドーパント量が1×1017atoms/cmを超える場合には、n型または/およびp型特性が悪化し、また表面平滑性が悪化し高品質なn型半導体層または/およびp型半導体層を得ることができない傾向にある。
より良好なn型または/およびp型特性を有する高品質な積層体を効率よく得るためには、該ドーパント量の基準を8×1016atoms/cmとすることが好ましい(8×1016atoms/cmを超えない場合には、良品の積層体が得られるため、次バッチの積層体の製造を行い、8×1016atoms/cmを超える場合には、不良品の積層体と判断し、次バッチの積層体を製造せず、気相成長装置に対してメモリ効果対策を実施する。)。該ドーパント量を8×1016atoms/cm以下とすることで、以下の実施例からすると、例えば、発光効率比0.85以上となる良品を効率よく製造できる。
さらに、より平滑な表面を有する高品質な積層体を得るためには、該ドーパント量の基準を5×1016atoms/cm(良品:5×1016atoms/cm以下、不良品:5×1016atoms/cmを超える)とすることがより好ましい。該ドーパント量を5×1016atoms/cm以下とすることで、以下の実施例からすると、例えば、発光効率比0.95以上となる良品を効率よく製造できる。
また、本発明では、バッチ方式で繰り返し製造した各積層体におけるn型半導体層中のp型ドーパント量(上記のSIMS測定により直接測定したドーパント量)とその積層体を製造するまでに気相成長装置内に供給したp型ドーパント原料ガスの累積供給量との関係を予め求めておき、該累積供給量によりp型ドーパント量を算出することもできる。また、同様に、バッチ方式で繰り返し製造した各積層体におけるp型半導体層中のn型ドーパント量(上記のSIMS法により直接ドーパント量)とその積層体を製造するまでに気相成長装置内に供給したn型ドーパント原料ガスの累積供給量との関係を予め求めておき、該累積供給量によりn型ドーパント量を算出することもできる。
本発明者等は、同一の気相成長装置であれば、n型半導体層中のp型ドーパント量、及びp型半導体層中のn型ドーパント量は、p型ドーパント原料ガスの累積供給量、及びn型ドーパント原料ガスの累積供給量と相関があることを見出した。つまり、ある気相成長装置において、ドーパント原料ガスの累積供給量と、直接測定したn型半導体層中のp型ドーパント量、及びp型半導体層中のn型ドーパント量との関係を一度求めておけば、ドーパント原料ガスの累積供給量だけでドーパント量の予測が成り立つことを見出した。例えば、n型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体中のn型ドーパント量が基準とした値を超えた時の、気相成長装置内に供給したp型ドーパント原料ガスの累積供給量(Npmax)、およびn型ドーパント原料ガスの累積供給量(Nnmax)を確認しておけば、同じ気相成長装置を使用する場合には、その累積供給量を超えると気相成長装置の運転を停止し、メモリ効果対策を実施することができる。このNpmax、およびNnmaxの値は、先ず良品の発光効率比を決定し、それからn型またはp型半導体層中のドーパント量を求め、そのドーパント量から決定すればよい。なお、当然のことであるが、最初のバッチにおいては、気相成長装置内がメモリ効果を発現しないもの、すなわち、ドーパント由来の堆積物が存在しない気相成長装置を使用する必要がある。
Npmax、Nnmaxは装置に特有の値であるが、メモリ効果の程度はドーパント原料ガスの累積供給量に比例するため、上記の方法により実験的にNpmax、Nnmaxを求める方法は、どのような気相成長装置においても適用可能である。
具体的な運転管理方法としては、気相成長装置を使用してバッチ方式でn型ドーパントをドープしたn型半導体層、及びp型ドーパントをドープしたp型半導体層を有する積層体を作製する際に、インプットパラメータをp型ドーパント原料ガスの累積供給量及びn型ドーパント原料ガスの累積供給量とし、このインプットパラメータと該n型半導体層中のp型ドーパントの量、及び/又は該p型半導体中のn型ドーパントの量の関係を算出して積層体の良品・不良品の判断を行い、気相成長装置の運転の可否を判断する(良品であれば運転を続け、不良品であれば運転を停止し、メモリ効果対策を実施する。)。この算出方法の根拠として、該インプットパラメータと実際に該積層体のn型半導体層に取り込まれるp型ドーパント量及びp型半導体層の結晶中に取り込まれるn型ドーパント量の関係をSIMS法の測定値によってグラフ化する。この関係を一度押さえることにより、上記インプットパラメータを用いて直接、積層体の良品・不良品の判断を行うことができる。こうすることにより、該積層体の生産時に製品の破壊検査(例えば、SIMS法)を実施する必要がなくなり、簡便で効率的に製品検査が可能となり、効率よく気相成長装置を運転することができる。なお、当然のことではあるが、累積供給量は、メモリ効果をリセットする対策、例えば、部品交換した後の最初バッチから測定した値である。
(気相成長装置の部材交換)
また、本発明において、積層体が不良品と判断された場合、例えば、n型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体中のn型ドーパント量が1×1017atoms/cmを超える積層体があるバッチで確認された際は、基板よりも上流側であって、かつ、p型ドーパント原料ガス、及び/又はn型ドーパント原料ガスが接触する気相成長装置の部材を少なくとも交換して、積層体を製造すればよい。気相成長装置のうちドーパント元素による汚染箇所を交換することによって、メモリ効果がリセットされるためである。なお、当然のことではあるが、交換した部材は、メモリ効果を有さない(ドーパント原料の堆積物が存在しない)ものを使用する。
上記のように、例えば、n型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体中のn型ドーパント量が1×1017atoms/cmを超える積層体が確認された際、気相成長装置内の、基板の下流側端部よりも上流側であって、かつ、ドーパント原料ガスが接触する部材を交換することにより、該ドーパント元素によるメモリ効果をリセットすることができる。メモリ効果の原因となるドーパント元素が、気相成長装置のうちこの部位に残留するためである。この部位は基板の下流側端部より上流側にあり、かつ積層体の製造時に温度が上昇する部位であるため、付着したドーパント化合物が分解・脱離しやすくメモリ効果を顕著に引き起こしたものと思われる。気相成長装置が図2に示すMOCVD装置の場合、上流側整流筒14、下流側整流筒15、隔離板16を少なくとも交換する。上記部材交換後、繰り返しバッチ方式にて該発光素子の製造を行う場合、部材交換時点から累積で供給したp型ドーパントの量、およびn型ドーパントの量がそれぞれNpmax、Nnmaxを越えなければ良品、超えれば不良品と判断できる。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
実施例1
本実施例では、有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いて、n型ドーパントとしてSiをドープしたn型半導体層、及びp型ドーパントとしてMgをドープしたp型半導体層を有する積層体を繰り返して計15バッチ作製した。
積層体の作製
(基板の用意)
まず、III−V族半導体を結晶成長させるための基板として、1インチの窒化アルミニウム+C面単結晶基板(厚み0.5mm)を用いた。これをMOCVD装置の反応炉内の支持台上に設置した後、水素ガスを13slmの流量で流しながら、加熱体の加熱により基板を1250℃まで加熱し、10分間保持することで基板表面のクリーニングを行った。
(n型半導体層の成長)
次いで、Siがドープされた厚み1.0μmのAl0.7Ga0.3N層を成長した。なお、SiがドープされたAl0.7Ga0.3N層の形成は、基板温度が1180℃、TMG流量が13μmol/min、TMA流量が35μmol/min、TESi流量が22nmol/min、アンモニア流量が1.5slm、全体のガス流量が10slm、圧力が40Torrの条件で行った。
(活性層の成長)
次に、ノンドープの活性層(バリア層が厚さ10nmのAl0.7Ga0.3N、井戸層が厚さ2nmのAl0.4Ga0.6Nで、5回の繰り返し構造)を成長した。なお活性層の成長条件は、バリア層でTMG流量が16μmol/min、TMA流量が13μmol/min、井戸層でTMG流量が22μmol/min、TMA流量が18μmol/minであり、その他はSiがドープされたAl0.7Ga0.3N層と同様であった。
(電子ブロック層の成長)
さらに、ノンドープでAl0.95Ga0.05Nの組成を有する厚み50nmの電子ブロック層を成長した。なお、電子ブロック層の成長条件は、TMG流量が2.2μmol/min、TMA流量が35μmol/minであり、その他はSiがドープされたAl0.7Ga0.3N層と同様であった。
(p型半導体層の成長)
次いで、Mgがドープされた厚み50nmのAl0.7Ga0.3N層を成長した。なお、MgがドープされたAl0.7Ga0.3N層の形成は、TESiの代わりにビス(シクロペンタジエニル)マグネシウム(CpMg)を流量1.0μmol/minで供給する以外は、SiがドープされたAl0.7Ga0.3N層と同様であった。
続けて、Mgがドープされた厚み500nmのGaN層を成長した。なお、MgがドープされたGaN層の形成は、基板温度が1050℃、TMG流量が11μmol/min、CpMg流量が1.0μmol/min、アンモニア流量が3slm、全体のガス流量が6slm、圧力が150Torrの条件で行った。MgがドープされたGaN層の形成後、加熱体の加熱を止め支持台の温度が室温付近まで下がったことを確認して、III−V族半導体層が形成された基板をMOCVD装置から取り出した。
上記III−V族半導体の作製において、気相成長装置内に供給されたp型ドーパント量およびn型ドーパントの量は、それぞれ64μmol、1.1μmolであった。
以上のIII−V族半導体の作製の操作を計15回繰り返した。なお、各バッチ間では、特許文献2に記載の方法に従い、クリーニング処理を行った。
(積層体の評価)
上記で繰り返し作製した積層体の中心部について、各積層体のn型半導体層中のMg量をSIMS分析により測定した。図3に、ビス(シクロペンタジエニル)マグネシウムの累積供給量と各積層体におけるn型半導体層中のMg量との関係を示した。この測定において、測定下限値はn型半導体層中のMg量が2×1015atoms/cm、及びp型半導体層中のSi量が2×1015atoms/cmであった。
(発光素子(LED)の作製・評価)
上記15バッチまでに成長した積層体に公知の方法で電極を形成して発光素子(LED)とし、発光効率(外部量子効率)を測定した。図4に、n型半導体層中のMg量と各積層体から作製した発光素子(LED)の発光効率(外部量子効率)との関係を示した。なお、この発光効率は、電極等に明らかに不備があるものは除き、平均値を求めた。図4には、一バッチ目の積層体から得られた発光素子の発光効率を1とし、その他のバッチの積層体から得られた発光素子の発光効率はその比(発光効率比)と、それら積層体のn型半導体層中のMg量(SIMS測定値)との関係を示した。
図4より、13バッチ目の積層体のn型半導体層中のMg量は1×1017atoms/cmであった。また、13バッチ目の積層体を用いた発光素子(LED)の発光効率比は0.73であった。この13バッチ目を製造するまでに気相成長装置に供給したビス(シクロペンタジエニル)マグネシウムの累積供給量は8.3×10−4molであった。
以上のことから、良品の発光効率比を0.7以上と決定した場合、この気相成長装置を用いた場合には、上記条件においては13バッチまで製造可能であることが分かった。また、この時、p型ドーパント原料ガスの累積供給量は8.3×10−4mol以下にすればよいことも分かった。
実施例2
実施例1におけるメモリ効果をリセットするため、実施例1を実施した後に、同気相成長装置にて、基板の下流側端部よりも上流側であって、ドーパント原料ガスが接触する気相成長装置の部材(図2の上流側整流筒14、下流側整流筒15、隔離板16)を交換して、実施例1と同じ条件で積層体を13バッチ製造した。得られた積層体の評価(ただし、SIMS法分析は省略した。)、および発光素子(LED)の作製、評価を実施例1と同様に実施した。図5にビス(シクロペンタジエニル)マグネシウムの累積供給量と発光効率比の関係を示した。なお、この図5は、実施例1において、ビス(シクロペンタジエニル)マグネシウムの累積供給量と発光効率比との関係を示した図と同じであった。
図5に示す通り、実施例1と同様の結果が得られた。すなわち、良品の発光効率比を0.7以上と決定した場合、この気相成長装置を用いた場合には、上記条件においては13バッチまで製造可能であることが判明した。
この気相成長装置においては、上記操作によりメモリ効果をリセットすることにより、再び運転可能となり、上記条件においては、13バッチ(ビス(シクロペンタジエニル)マグネシウムの累積供給量は8.3×10−4mol)まで可能であることが確認できた。
なお、上記実施例では、n型半導体層中のp型ドーパント量を測定した場合の結果しか示していないが、p型半導体層中のn型ドーパント量を測定し場合も同様の結果が得られる。
1 基板
2 n型クラッド層(2’ n型半導体層)
3 活性層
4 電子ブロック層
5 p型クラッド層
6 p型キャップ層
7 p型半導体層
12 支持台
13 加熱体
14 上流側整流筒
15 下流側整流筒
16 隔離板
17 III族原料ガス供給手段
18 V族原料ガス供給手段

Claims (6)

  1. III族原料ガス、ドーパント原料ガス、及びV族原料ガスを上流側から下流側に配置した基板上に供給することにより、該基板上にn型ドーパントをドープしたn型半導体層、及びp型ドーパントをドープしたp型半導体層を少なくとも有するIII−V族半導体からなる積層体を、バッチ方式で繰り返し製造する気相成長装置の運転管理方法であって、
    該n型半導体層中のp型ドーパント量を測定する、及び/又は該p型半導体層中のn型ドーパント量を測定することにより、該気相成長装置の運転の可否を判断することを特徴とする方法であり、
    n型半導体層中のp型ドーパント量を測定する方法が、バッチ方式で繰り返し製造した各積層体におけるn型半導体層中のp型ドーパント量とその積層体を製造するまでに気相成長装置内に供給したp型ドーパント原料ガスの累積供給量との関係を予め求めておき、該累積供給量によりp型ドーパント量を算出する方法であり、
    p型半導体層中のn型ドーパント量を測定する方法が、バッチ方式で繰り返し製造した各積層体におけるp型半導体層中のn型ドーパント量とその積層体を製造するまでに気相成長装置内に供給したn型ドーパント原料ガスの累積供給量との関係を予め求めておき、該累積供給量によりn型ドーパント量を算出する方法であることを特徴とする方法。
  2. n型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体層中のn型ドーパント量が1×1017atoms/cmを超えた場合に、気相成長装置の運転を中止する請求項1記載の方法。
  3. p型ドーパントがマグネシウムであり、n型半導体層中のマグネシウム量を測定する請求項1又は2に記載の方法。
  4. 請求項1〜の何れかに記載の方法を使用して、気相成長装置によりバッチ方式で繰り返し積層体を製造する方法。
  5. n型半導体層中のp型ドーパント量、及び/又はp型半導体中のn型ドーパント量が1×1017atoms/cmを超える積層体が確認された際、
    基板の下流側端部よりも上流側であって、かつ、p型ドーパント原料ガス、及び/又はn型ドーパント原料ガスが接触する気相成長装置の部材を少なくとも交換して積層体を製造することを特徴とする請求項に記載の方法。
  6. 請求項又はに記載の方法により積層体を製造した後、得られた積層体に電極を形成して発光素子を製造する方法。
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