JP6090962B1 - Cadデータの自動解析装置とコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、DXFデータは、図面上に表示する直線や曲線、ポリゴンや円といった図形の種別と、その図形を表示する位置座標のような文字情報を集合したデータである。一方、プレカットデータを生成するためには、建物の間取り図を生成して、その中に柱や壁や開口部や屋根等の図形を配置し、これらがどう組み合わされているかを示すデータを準備しなければならない。上記の引用文献3に示すような方法は、図形データと属性データとが明確に関係付けられたCADデータが処理対象になる。DXFデータのみからでは、図を生成することができても、柱や壁等を認識できるものではない。
任意のCADソフトにより生成された建物の間取り図を含むCADデータを、任意のCADソフトで読み取ることができる共通形式データを介して受け入れて、建物の構造材のプレカットデータ生成に適する間取り図データを生成するためのものであって、
上記共通形式データを読み取る読み取り手段と、
上記共通形式データに含まれた、柱の形状を描画するための図形データの集合を検出してそれが柱であることを認識し、この図形データ中の特定の点を上記間取り図データ中に配置する柱の位置座標と認識して、上記認識結果を記憶装置に記憶させる柱検出手段と、
上記共通形式データ中の、上記柱検出手段が検出した複数の柱に挟まれた領域に、壁もしくは開口部の形状を描画するための図形データの集合を検出してそれが壁もしくは開口部であることを認識し、この図形データ中の特定の点の位置座標と上記柱の位置座標の位置関係から算出される位置座標を、上記間取り図データ中に配置する壁及び開口部の位置座標と認識して、上記認識結果を記憶装置に記憶させる壁類検出手段と、
上記間取り図データを使用して描画される間取り図中で、上記柱と壁と開口部とが連続して配置される線を辿って、間取り図の最も外側を囲む地回り線と、間取り図の各部屋を仕切る間仕切り線を生成して記憶装置に記憶させる間取り構造検出手段を備えたことを特徴とするCADデータの自動解析装置。
上記共通形式データ中の、上記地回り線を取り囲む領域に、屋根の形状を描画するための、連続した閉ループを形成する図形データの集合を検出して、それが屋根であることを認識し、屋根を表示するための位置座標を認識して、上記認識結果を記憶装置に記憶させる屋根検出手段を備えたことを特徴とする構成1に記載のCADデータの自動解析装置。
上記の認識結果に基づいて、上記間取り図データを使用して描画される間取り図中に表示する柱と壁と開口部の図形要素を選択して、該当する図形要素を該当する位置座標に表示する要素選択表示手段を備えたことを特徴とする構成1または2に記載のCADデータの自動解析装置。
上記共通形式データ中の、上記壁と開口部とで囲まれた領域の中央付近にある文字情報を検出して、上記間取り図データを使用して描画される間取り図中に、上記間仕切りにより仕切られた部屋の種別を表示するためのデータを取得して、記憶装置に記憶させる部屋種別検出手段を備えたことを特徴とする構成1乃至3のいずれかに記載のCADデータの自動解析装置。
上記柱、壁もしくは開口部の形状を描画するための図形データの集合を、上記共通形式データに検出するために、それぞれの図形データの集合を、線分数と、線分相互の位置関係と、間取り図中で線分が存在する位置の範囲と、線分の長さの範囲と、線分の傾きの範囲のうちの全てもしくはそれらのうちのいずれかを定義したパターンデータが参照されることを特徴とする構成1乃至4のいずれかに記載のCADデータの自動解析装置。
コンピュータを、構成1乃至5のいずれかに記載の手段として機能させるCADデータ自動解析のためのコンピュータプログラム。
<構成7>
構成6に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
(1)共通形式のデータから、プレカットデータの生成に必要なデータのみを抽出して、自動的に間取り図データを生成することができる。
(2)共通形式のデータを探索し、柱や壁や開口部や屋根等を示す図形データの集合を検出して、プレカットデータ生成処理に必要な部材の種別や位置座標を取得し、予め用意した図形要素を含む間取り図を一挙に生成することができる。
(3)図形の種別と、その図形を表示する位置座標のような情報しか含まれていない、共通形式のデータのみを使用して間取り図データを自動的に生成するので、コンピュータによる処理を単純化することができる。さらに、自動処理できるところまで処理をしたものに技術者が手を加えて、容易に間取り図を完成させることができる。
<構成2の効果>
屋根の形状は予めパターン化できないが、地回り線を取り囲む領域から閉ループを検出して、屋根を認識することができる。
<構成3の効果>
柱や壁や開口部の図形要素を予め準備しておき、入力データに左右されずに、プレカットデータ生成に適する固有の間取り図データを生成できる。
<構成4の効果>
間仕切りを決定した後、壁と開口部とで囲まれた領域の中央付近にある文字情報を検出して、その部屋の種別を自動的に表示できる。
<構成5の効果>
図形データの集合を、線分数と、線分相互の位置関係と、間取り図中で線分が存在する位置の範囲と、線分の長さの範囲と、線分の傾きの範囲等で定義して検索をするので、単なる線分の集合を示す共通形式データから、柱や壁や開口部を自動的に検出することができる。
図において、住宅メーカー12や建築設計事務所14は、それぞれ独自のCADソフトを使用して、住宅建設のためのCADデータを生成する。そして、その建物に使用する構造材のプレカットを外注する。プレカットの依頼を受けた会社に対しては、住宅メーカー12や建築設計事務所14から、DXFデータのような共通形式データと、印刷された図面や使用される部材の仕様データ等が提供される。プレカットの依頼を受けた会社では、後で説明するコンピュータプログラムを実行して、部材毎プレカットデータ18を生成する。部材毎プレカットデータ18は、例えば、柱の場合、その端部に他の構造材と連結するための仕口や継手の構造を指定するデータである。その後、全ての構造材の部材毎プレカットデータ18を集めて、プレカット工場20のプレカット装置を制御するためのプレカット制御データ19を生成する。こうしてプレカット材22が生産される。
図2は、上記の受信サーバで動作するコンピュータプログラムの機能ブロック図である。
このコンピュータプログラムは、任意のCADソフトで読み取ることができる共通形式データ28を受け入れて、建物の構造材のプレカットデータ18の生成に適する間取り図データ34を生成する。まず、このブロック図の構造と流れを簡単に説明する。
間取り図生成モジュール32中に表示した各手段は、コンピュータ上で実現する機能ブロックである。読み取り手段36は、処理対象となる共通形式データ28を読み取る機能を持つ。柱検出手段38は、共通形式データ28に含まれた、柱の形状を描画するための図形データの集合を検出して、柱を認識する機能を持つ。共通形式データ28中で柱の形状を描画するための図形データの集合を検出するために、柱パターン78が定義されている。
図3は、上記の処理に使用する共通形式データとこれを使用して生成された間取り図データの例を示す説明図である。
共通形式データ28により描画をすると、図のように、柱72や壁74や開口部76を表示するための様々な図形データが含まれてくる。上記の間取り図生成モジュール32は、このDXFデータ等の共通形式データ28を読み取って一挙に間取り図データ34を生成する。この間取り図データ34で描画した間取り図では、CADデータ24中の柱72が柱表示要素50に、壁74が壁表示要素52に、開口部76が開口部表示要素54に置き換えられて表示されている。さらに、上記の間取り構造検出手段42によって、地回り線データ58や間仕切りデータ60が認識されて表示されている。
図4は柱の検出方法を説明する説明図である。
共通形式データには、例えば、柱を表示するための図形データの集合84が含まれている。これは、図のような6本の線分91〜96を集合したものである。共通形式データは文字データであるから、それぞれの線分91〜96毎に、直線であることを示す記号と、両端点の位置座標を表示するデータとで構成されている。
図のように、柱パターン78を柱として認識し、柱表示要素50を該当する位置座標に表示する。さらに、壁パターン80を壁として認識し、壁表示要素52を柱表示要素50の間の該当する位置座標に表示する。その後、上記の間取り構造検出手段42により地回り線データ58が描画される。こうして、要求どおりの形式の間取り図データとその図面を生成することができる。
図6は間取り図生成モジュールの概略動作フローチャートである。
上記の間取り図生成モジュール32は、このフローチャートの順に認識処理を実行する。その具体的な処理は図7と図8で説明する。まず、ステップS11では、柱72を認識する。ステップS12では、壁74を認識をする。ステップS13では、窓・扉を認識をする。ステップS14では、その他の壁(バルコニーなど)を認識をする。ステップS15では、屋根を認識をする。こうして、ステップS16において、1階間取り図97、2階間取り図98、屋根図99等を一挙に生成する。
この図の処理では、例えば、記憶装置33から柱パターン78を読み出して、DXFファイルから該当する図形データの集合を検出する場合の条件を定義する。まず、ステップS21では、パターンを定義(点、線、ポリゴン)をする。例えば、線分のみと定義する。ステップS22では、パターンのパーツ(点、線、円、円弧、テキスト)を定義をする。直線が6本と定義する。
この処理は、図6のステップS16で実行する。まず、ステップS31では、検出した柱の位置座標に表示するための柱表示要素50(図形要素)を生成する。ステップS32では、壁表示要素52(図形要素)を表示するための(窓・扉等も同様)の始終点位置座標を、柱の位置座標との関係で調整する。壁表示要素52が2本の柱の間に隙間なく表示されるように調節する。
14 建築設計事務所
16 受信サーバー
18 部材毎プレカットデータ
19 プレカット制御データ
20 プレカット工場
22 プレカット材
24 CADデータ
28 共通形式データ
30 部材仕様データ
32 間取り図生成モジュール
33 記憶装置
34 間取り図データ
36 読み取り手段
38 柱検出手段
40 壁類検出手段
42 間取り構造検出手段
44 屋根検出手段
46 要素選択表示手段
48 部屋種別検出手段
50 柱表示要素
52 壁表示要素
54 開口部表示要素
56 屋根データ
58 地回り線データ
60 間仕切り線データ
62 部屋種別データ
72 柱
74 壁
76 開口部
78 柱パターン
80 壁パターン
82 開口部パターン
84 図形データの集合
91 線分
92 線分
93 線分
94 線分
95 線分
96 線分
97 1階間取り図
98 2階間取り図
99 屋根図
Claims (4)
- 任意のCADソフトにより生成された建物の間取り図を含むCADデータを、任意のCADソフトで読み取ることができる共通形式データを介して受け入れて、建物の構造材のプレカットデータ生成に適する間取り図データを生成するためのものであって、
図面を描画するための線の種別と長さと表示位置座標を示したテキストデータをリストアップした共通形式データを読み取る読みとり手段と、
線分数と線分相互の位置関係と間取り図中で線分が存在する位置の範囲と線分の長さの最大値と最小値と線分の傾斜角度の最大値と最小値を定めて、間取り図中の柱を描画する図形データ群を検出し、検出した図形データ群中の特定の図形データ上の点を柱の位置座標と認識するというルールを定めて、上記共通形式データから図面中の全ての柱とその位置座標を取得して、取得した認識結果を記憶装置に記憶させる柱検出手段と、
上記共通形式データ中の、上記柱検出手段が検出した複数の柱に挟まれた領域に、壁もしくは開口部の形状を描画するための図形データの集合を、線分数と線分相互の位置関係と間取り図中で線分が存在する位置の範囲と線分の長さの最大値と最小値と線分の傾斜角度の最大値と最小値を定めて検出して壁もしくは開口部を認識し、この図形データ中の特定の点の位置座標と上記柱の位置座標の位置関係から、柱と柱の間に壁もしくは開口部が隙間なく配置されるように算出される位置座標を、上記間取り図データ中に配置する壁及び開口部の位置座標と認識して、上記認識結果を記憶装置に記憶させる壁類検出手段と、
上記間取り図データを使用して描画される間取り図中で、上記柱と壁と開口部とが連続して配置される線を辿って、間取り図の最も外側を囲む地回り線と、間取り図の各部屋を仕切る間仕切り線を生成して記憶装置に記憶させる間取り構造検出手段を備えたことを特徴とするCADデータの自動解析装置。 - 上記共通形式データ中の、上記地回り線を取り囲む領域に、屋根の形状を描画するための、連続した閉ループを形成する図形データの集合を検出して、それが屋根であることを認識し、屋根を表示するための位置座標を認識して、上記認識結果を記憶装置に記憶させる屋根検出手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のCADデータの自動解析装置。
- コンピュータを、請求項1または2に記載の手段として機能させるCADデータ自動解析のためのコンピュータプログラム。
- 請求項3に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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