JP6090771B2 - 温熱具の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は温熱具の製造方法に関する。
人体又はその他の加温対象物の加温に用いられる温熱具は、一般に少なくとも一方が通気性を有する一対のシート材間に発熱体を配置し、該発熱体の周縁から延出した一対の該シート材どうしを接合して所定幅の接合部位を形成し、次いで該接合部位を切断することで製造される。両シート材どうしの接合には、例えばホットメルト粘着剤(特許文献1)や、ヒートシール(特許文献2)が用いられる。
特開2007−168838号公報 特開2012−345号公報
上述の方法で温熱具を製造する場合、一対のシート材どうしを接合する工程と、接合によって得られた接合体を、目的とする製品の形状に切断する工程とを、この順序で逐次的に行う。したがって、接合に際しては、接合と切断との位置合わせの精度を考慮して、接合幅に余裕代をとる必要があった。このようにして得られた温熱具においては、該温熱具の周縁から発熱体の周縁までの間に幅広の接合部位が存在するので、温熱具の周縁近くの部位まで発熱させることが容易でない。また、余裕代をとる分だけ材料費が必要となるので、経済的に有利とは言ない。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る温熱具の製造方法を提供することにある。
本発明は、少なくとも一方が通気性を有する一対のシート材間に、空気との接触によって発熱する発熱体を配置し、
前記発熱体の周縁から延出した一対の前記シート材どうしを接合して接合部位を形成し、かつ該接合部位を切断して、一対の該シート材からなる収容体内に該発熱体が収容されてなる温熱具を製造する方法であって、
一対の前記シート材どうしの前記接合及び前記切断を一つの工程で行う温熱具の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、接合部位の幅を従来よりも小さくできるので、温熱具をその周縁近くの部位まで発熱させることができる。また、従来よりも材料費を低減することができる。
図1(a)は、本発明の方法に従い製造される温熱具の一例を示す平面図であり、図1(b)は、図1(b)は、図1(a)に示すb−b線断面図である。 図2は、本発明の製造方法の一実施形態を示す模式図である。 図3は、図2に示す製造方法を実施するために用いられる好ましい装置の一実施形態の模式図である。 図4は、図3に示す装置における溶断部材の溶断刃の要部拡大図である。 図5は、接合部位の接合幅と剥離強度との関係を示すグラフである。 図6は、図3に示す装置における加熱切断部材における切断刃の要部拡大図である。 図7は、図3に示す装置における第1密着手段の構造を示す模式図である。 図8は、図3に示す装置における第1密着手段の別の構造を示す模式図である。 図9(a)及び図9(b)は、第1密着手段の更に別の構造を示す模式図である。 図10は、本発明の製造方法を実施するために用いられる好ましい装置の別の実施形態を示す模式図である。 図11は、本発明の製造方法を実施するために用いられる好ましい装置の更に別の実施形態を示す模式図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。まず図1(a)及び図1(b)を参照して、本発明の方法によって製造される温熱具の一例を説明する。同図に示す温熱具100は、第1の被覆シート101と第2の被覆シート102とで発熱体103の全体を包囲したものである。発熱体103は平面視して矩形をしたシート状をしている。第1の被覆シート101及び第2の被覆シート102は、発熱体103の周縁103aから外方に延出している。両者の延出部位は互いに直接接触しており、該延出部位において両者は接合されて接合部位104を形成している。接合部位104は、発熱体103の周縁103aの近傍に位置し、該周縁に沿って形成されている。両被覆シート101,102どうしの接合によって両被覆シート101,102からなる扁平な収容体105が形成される。発熱体103はこの収容体105内に収容されている。発熱体10と同様に、収容体105も平面視での形状が矩形をしている。
発熱体103は、被酸化性金属粉を含み、空気との接触によって発熱するものである。第1及び第2の被覆シート101,102はそれらのうちの少なくとも一方が通気性を有している。「通気性を有している」とは、シートの全体が通気性を有している場合と、シートの一部が通気性を有している場合との双方を意味している。
図2には、図1(a)及び図1(b)に示す温熱具100の製造工程が模式的に示されている。この製造工程は、工程の上流側から下流側に向けて、被覆シート101A上への発熱体103の配置工程10A、被覆シート102Aによる発熱体103の被覆工程20A、流れ方向接合・切断工程30A、及び幅方向接合・切断工程40Aを備えている。
図3には、図1に示す製造工程を実施するために用いられる好ましい装置の一実施形態が模式的に示されている。同図に示す装置は、発熱体103の配置手段10、発熱体103の被覆手段20、流れ方向接合・切断手段30、及び幅方向接合・切断手段40を備えている。なお本実施形態においては、被覆シートを間欠的に搬送し、被覆シートの停止中に各種工程の加工を行う。
発熱体103の配置手段10は、周面に凹部11を備えた堆積用ドラム12を備えている。凹部11は、堆積用ドラム12の回転方向に沿って、所定の間隔をおいて列状に設けられている。堆積用ドラム12の回転方向に沿う凹部11の列は、該ドラム12の軸方向にわたり複数列設けられている。
第1被覆シートの原反ロール101Bから間欠的に繰り出された長尺帯状の第1被覆シートの原反101Aは、図1中、矢印方向に回転する堆積用ドラム12の周面に搬送される。第1被覆シートの原反101Aは、堆積用ドラム12の周面に巻き付けられた状態で該ドラム12の回転方向に向けて、該ドラム12の周速と同速度で搬送される。第1被覆シートの原反101Aは、堆積用ドラム12の周面に設けられている凹部11内にも配置される。
第1被覆シートの原反101Aが堆積用ドラム12に供給される位置には、ホッパー13が配置されている。ホッパー13は、堆積用ドラム12の凹部11に対向する位置に配置されている。ホッパー13内には、発熱体103を構成する発熱組成物の粉体が充填されている。ホッパー13の底部から供給された発熱組成物の粉体は、堆積用ドラム12の凹部11内に充填される。先に述べたとおり、凹部11内には第1被覆シートの原反101Aが配置されているので、実際には凹部11内に配置された第1被覆シートの原反101A上に、発熱組成物の粉体が充填される。発熱組成物の粉体が充填されることで発熱体103が形成される。
堆積用ドラム12の回転方向に沿うホッパー13よりも下流の位置には、長尺帯状の第2被覆シートの原反102Aが、原反101Bと同様に間欠的に搬送されてくる。この位置が発熱体103の被覆手段20となる。原反102Aは、第2被覆シートの原反ロール102Bから繰り出されたものである。堆積用ドラム12の凹部11内に形成された発熱体103は、その上面が外方に向けて露出しているところ、該上面が第2被覆シートの原反102Aによって被覆される。このようにして、一対のシートの原反101A,102A間に、発熱体103が配置されてなる長尺帯状の連続体からなる前駆体100Aが形成される。
発熱体103の被覆手段20のよりも下流の位置には、堆積用ドラム12を挟んでホッパー13と反対側にバックアップローラ21が設置されている。バックアップローラ21は、その周面が堆積用ドラム12の周面と当接するように配置されている。バックアップローラ21はその表面が平滑になっている。バックアップローラ21は、堆積用ドラム12の凹部11内に充填された発熱組成物の粉体を押し固め、発熱体103の保形性を高めるために用いられる。
前駆体100Aは、堆積用ドラム12とバックアップローラ21との当接位置において該堆積用ドラム12から剥離して流れ方向接合・切断手段30に搬送される。流れ方向接合・切断手段30は、前駆体100Aの2つの面のうち、一方の面に対向する位置に、溶断部材33を具備している。また流れ方向接合・切断手段30は、前駆体100Aを挟んで該溶断部材33と対向する位置に、受け部材32を具備している。
溶断部材33は、溶断刃33Aと、該溶断刃33Aを前駆体100Aの面に対して接離可能に移動させる接離手段34とを有している。溶断刃33Aは、その刃先33’が前駆体100Aの面と対向するように配置されている。一方、受け部材32は板状の部材である。受け部材32における板面は、前駆体100Aの面及び溶断刃33Aの刃先33’と対向するように配置されている。接離手段34は例えばエアシリンダや油圧シリンダ等からなる。
図4には、溶断部材33における溶断刃33Aの要部拡大図が示されている。溶断刃33Aは金属製のブロックから構成されている。溶断刃33Aは、該溶断刃33Aにおける前駆体100Aとの対向面に、該前駆体100Aに向けて突出した刃先33’を有している。刃先33’は、ブロックの一部から構成されている。刃先33’は、原反101A,102Aの搬送方向に延びている。溶断刃33Aを構成するブロックの内部には円柱状の空洞部が形成されている。この空洞部には溶断刃33Aを加熱するためのヒータ33Cが配置されている。この空洞部とは別に、溶断刃33Aを構成するブロックの内部には円柱状の空洞部が形成されている。この空洞部にはヒートパイプ33Dが配置されている。ヒートパイプ33Dは、ヒータ33Cよりも刃先33’の近くに配置されている。ヒートパイプ33Dは、溶断刃33Aの温度を一定に保持する目的で配置されている。
溶断刃33Aと対で用いられる受け部材32は、図4に示すとおり、溶断刃33Aにおける刃先33’との対向面が平面になっている。この対向面と、前駆体100Aに向けて接近してきた刃先33’とによって、前駆体100Aは挟圧される。以下に説明する接合及び切断を首尾良く行う観点から、刃先33’の角度は45度以上、特に60度以上であることが好ましく、135度以下、特に120度以下であることが好ましい。例えば刃先33’の角度は45度以上135度以下であることが好ましく、60度以上120度以下であることが更に好ましい。刃先33’の先端部の幅は、50μm以上、特に100μm以上であることが好ましく、1000μm以下、特に500μm以下であることが好ましい。
本実施形態においては、溶断部材33を構成する溶断刃33Aと受け部材32とを用いて、前駆体100Aを構成する一対のシート材である第1被覆シート1の原反101A及び第2被覆シートの原反101Bを接合し、かつ接合部位を切断する。そして、この接合及び切断を一つの工程において行う点に特徴の一つを有する。一つの工程とは、一工程内において接合及び切断が同時に行われるか、又は同時とみなせる程度に短時間の範囲内に接合及び切断が連続して行われることを言う。接合及び切断を一つの工程において行うために、本実施形態においては、溶断刃33A及び必要に応じ受け部材32を加熱する。加熱温度は、第1被覆シート1の原反101A及び第2被覆シートの原反101Bの双方の融点よりも高い温度に設定する。かかる温度に設定した溶断刃33Aを前駆体100Aに向けて接近させ、該溶断刃33Aの刃先33’によって、第1被覆シート1の原反101A及び第2被覆シートの原反101Bの接合予定部位を溶断する。接合予定部位は、前駆体100Aの幅方向において隣り合う発熱体103間の位置である。接合予定部位は前駆体100Aの長手方向に延びる。したがって溶断も前駆体100Aの長手方向に延びるように行われる。
溶断とは、一対の接合対象物を密着させ、該接合対象物をその融点以上に加熱することで熱融着と切断とを同時に行う方法である。溶断においては、接合対象物を溶融させながら切断する。溶断においては、接合対象物、すなわち第1被覆シート1の原反101A及び第2被覆シートの原反101Bが、溶断刃33Aによって溶融されながら切断されるので、低圧での切断が可能である。例えば溶断刃33Aの加圧力を好ましくは100MPa以下、更に好ましくは50MPa以下という低圧に設定することができる。加圧力の下限値は、好ましくは0.2MPa以上、更に好ましくは10MPa以上とすることができる。例えば溶断刃33Aの加圧力は0.2MPa以上100MPa以下であることが好ましく、10MPa以上50MPa以下であることが更に好ましい。
溶断時の溶断刃33Aの温度T(℃)は、第1被覆シート1の原反101Aの融点及び第2被覆シートの原反101Bの融点のうち、高い方の融点Mp(℃)とすると、Mp+20℃以上であることが好ましく、Mp+50℃以上であることが更に好ましい。また溶断時の溶断刃33Aの温度は、材料の発火点及び引火点以下の範囲において、前記Mp+400℃以下であることが好ましく、Mp+300℃以下であることが更に好ましい。例えば溶断時の溶断刃33Aの温度Tは、Mp+20≦T≦Mp+400であることが好ましく、Mp+50≦T≦Mp+300であることが更に好ましい。溶断時の溶断刃33Aの温度は、溶断時間に応じて最適な値は異なるが、生産性を考慮するとこの範囲に設定することで、首尾良く溶断を行うことができる。また、材料の発火点や引火点近傍の温度まで加熱する場合は、吸引などにより周囲の酸素濃度を低くするとともに、溶断直後に冷却手段を設置することが好ましい。
溶断によって第1被覆シート1の原反101Aと第2被覆シートの原反101Bとを接合するときには、溶断による切断後の原反101A,102Aの接合部位の幅を、好ましくは25μm以上、より好ましくは50μmであり、また好ましくは1mm以下であり、より好ましくは300μm以下とする。このようにすることによって、発熱体103の大きさを温熱具100の大きさに近づけることができる。その結果、温熱具100をその周縁近くの部位まで発熱させることができる。また、同じ大きさの発熱体103を用いる場合、使用する原反101A,102Aの量を、従来よりも少なくすることができるので経済的である。接合部位の幅を1mm以下にすることで、温熱具100に占める発熱体103の割合が小さくなることを防止でき、温熱具100の周縁近くの部位まで発熱させることが容易となる。接合部位の幅が25μm以上にすることで、接合部位の強度が低下することや、接合部位が剥離することが防止される。図5に接合部位の幅と剥離強度との関係を示す。同図に示すグラフは、JIS Z 0238に記載の「ヒートシール軟包装袋及び半剛性容器の試験方法」に基づいて剥離強度を評価した結果である。剥離強度の測定に供した試料の幅は15mmであり、試料の引張速度は300mm/minとした。接合部位の形成条件は、シート幅143mm、接合温度300℃(受け側23℃)、接合圧力20MPa(加圧力:62.3kgf)、環境温度23℃とした。シートの材質はポリエチレンとした。溶断刃の接合部面積は200μm×150mmの矩形とし、刃の角度は90度とした。刃の材質は炭素鋼S45Cであり、受け側の材質も炭素鋼S45Cであった。通常使用時に接合部位の剥離が生じない剥離強度の下限を1.5N/15mmとした場合、この剥離強度を達成するためには、図5から理解されるとおり、接合部位の幅を25μm以上に設定することが好ましいことがわかった。
上述した好ましい接合部位の幅は、更なる切断加工を追加することなく、接合及び切断の一つの工程で達成することが好ましい。
溶断時に溶断刃33Aと受け部材32とによって前駆体100を挟圧する時間は、接合部位の接合強度に影響を及ぼす。原反101A,102Aの厚みや溶断刃33Aの加熱温度にもよるが、前記時間は10ms以上とすることが好ましく、20ms以上とすることが更に好ましい。また前記時間は1000ms以下とすることが好ましく、500ms以下とすることが更に好ましい。例えば前記時間は好ましくは10ms以上1000ms以下であり、更に好ましくは20ms以上500ms以下である。
本実施形態においては、上述した溶断に代えて、原反101A,102Aのうちの一方又は双方の融点近傍に加熱された切断刃と、受け部材とで、前駆体100を加熱及び加圧することによって、接合と切断とを一つの工程で行うこともできる。この目的のために、図6に示す加熱切断部材31を用いることが好ましい。同図に示す加熱切断部材31は、熱板本体33Bと、切断刃31’とを備えている。熱板本体33Bは金属製のブロックから構成されている。熱板本体33Bの内部には、図4に示す溶断部材33と同様に、ヒータ33C及びヒートパイプ33Dが配置されている。切断刃31’は、熱板本体33Bの面のうち、前駆体100Aに対向する面から突出している。切断刃31’の刃先は、原反101A,102Aの搬送方向に延びている。切断刃31’は、熱板本体33Bと同様に、ヒータ33Cの発熱によって加熱されるようになっている。切断刃31’は、熱板本体33Aと一体になっていても良く、あるいは別体でも良い。受け部材32は、前駆体100Aに向けて接近してきた切断刃31’を収容する凹状の収容部32Aを有する。切断刃31’が収容部32Aに収容された状態においては、熱板本体33Bの面のうち前駆体100Aに対向する面と、受け部材32における前駆体100Aに対向する面とによって、前駆体100Aが挟圧される。受け部材32は加熱可能になっていても良く、あるいはそうでなくても良い。図6に示す加熱切断部材31を用いた場合には、第1被覆シート1の原反101Aの融点及び第2被覆シートの原反101Bの融点のうち、高い方の融点Mp(℃)とすると、熱板本体33Bの加熱温度T(℃)は、第1被覆シート1の原反101Aの融点及び第2被覆シートの原反101Bの融点のうち、高い方の融点Mp(℃)とすると、Mp−100℃以上であることが好ましく、Mp−50℃以上であることが更に好ましい。また熱板本体33Bの温度は、前記Mp+20℃以下であることが好ましく、Mp+10℃以下であることが更に好ましい。例えば切断刃31’の温度Tは、Mp−100≦T≦Mp+20であることが好ましく、Mp−50≦T≦Mp+10であることが更に好ましい。熱板本体33Bの温度をこの範囲に設定することで、原反101A,102Aを首尾良く接合及び切断できる。
切断刃31’の加熱温度が上述のとおりであることを条件として、該切断刃31’による前駆体100Aの加圧力は、好ましくは50MPa以上、更に好ましくは100MPa以上に設定することができる。加圧力の上限値は、好ましくは1000MPa以下、更に好ましくは800MPa以下とすることができる。例えば切断刃31’の加圧力は50MPa以上1000MPa以下であることが好ましく、100MPa以上800MPa以下であることが更に好ましい。
第1被覆シート101及び第2被覆シート102は切断刃31’と接触しても溶けないため、切断刃31’の先端は鋭利に設定することが有利である。よって、切断刃31’の先端部の角度は、5度以上、90度以下が好ましく、10度以上30度以下であることが更に好ましい。
図3に戻ると、溶断部材33及び受け部材32の配置位置よりも前駆体100Aの搬送方向におけるすぐ上流の位置には、原反101A,102Aの第1密着手段35が設置されている。第1密着手段35は、原反101A,102Aの接合及び切断に先立ち、発熱体103の周縁103aから延出した原反101A,102Aのうち、搬送方向と直交する方向に延出した部位を、発熱体103の周縁103aの近傍の接合予定部位において密着させるために用いられる。本実施形態においては、原反101A,102Aの接合予定部位は発熱体103の周縁103aのすぐ外側なので、該接合予定部位においては発熱体103の厚みの分だけ原反101A,102Aが密着しづらくなる。両原反101A,102Aが十分に密着しない場合には、これらの接合及び切断を一工程で首尾良く行うことができない場合がある。そこで本実施形態においては、原反101A,102Aの接合及び切断に先立ち、第1密着手段35によって両原反101A,102Aを密着させておき、これらの接合及び切断を一工程で首尾良く行えるようにしている。
図7には、第1密着手段35の一例が示されている。同図に示す第1密着手段35は、ローラ35Aからなる第1の密着部材と、ローラ35Bからなる第2の密着部材とを備えている。ローラ35Aはその表面が軟質材料から構成されている。ローラ35Bはその表面が、ローラ35Aの表面を構成する材料と同材料、又はローラ35Aの表面を構成する材料よりも硬質材料から構成されている。これら両ローラ35A,35Bによって原反101A,102Aを挟圧する。この場合、ローラ35A,35Bのうち少なくとも一方のローラの表面が軟質材料からなるので、両原反101A,102Aを十分に密着させることができる。
前記軟質材料としては、例えばスポンジ、ゴム、織布や不織布などの布類などを用いることができる。一方、この軟質材料よりも硬質材料としては、例えば金属や硬質プラスチックなどを用いることができる。
図8には、第1密着手段35の別の例が示されている。同図に示す第1密着手段35は、無端ベルト35Cからなる第1の密着部材と、無端ベルト35Dからなる第2の密着部材とを有している。無端ベルト35Cはその表面が軟質材料から構成されている。無端ベルト35Dはその表面が、無端ベルト35Cの表面を構成する材料と同材料、又は無端ベルト35Cの表面を構成する材料よりも硬質材料から構成されている。図8には、両無端ベルト35C,35Dの表面がスポンジ等の軟質材料から構成されている状態が示されている。尤も、両無端ベルト35C,35Dの表面が軟質材料から構成されている必要はなく、一方のベルトの表面が軟質材料であり、他方のベルトの表面を該軟質材料よりも硬質材料で構成しても良い。これら両無端ベルト35C,35Dによって原反101A,102Aを挟圧する。この場合、無端ベルト35C,35Dのうち少なくとも一方のベルトの表面が軟質材料からなるので、両原反101A,102Aを十分に密着させることができる。無端ベルト35C,35Dの表面を構成する軟質材料及び硬質材料としては、図7に示すローラ35A,35Bの表面を構成する材料と同様のものを用いることができる。
図7及び図8に示す第1密着手段35は、原反101A,102Aの接合及び切断に先立ち両原反101A,102Aを密着させるものであったが、図9(a)及び図9(b)に示す第1密着手段35は、原反101A,102Aの接合及び切断と同時に両原反101A,102Aを密着させるものである。したがって、図9(a)及び図9(b)に示す第1密着手段35は、図7及び図8に示す第1密着手段35と異なり、加熱切断部材31及び受け部材32が設置されている位置と同位置に設置されている。詳細には、第1密着手段35は、押さえ部材35E、押さえ部材35Eを支持する支持部材35F、及び支持部材35Fに取り付けられたバネ部材35Gを有している。
押さえ部材35Eは、略板状の形状をしており、その板面が原反101A,102Aと対向している。押さえ部材35Eの板面のうち、溶断刃の刃先33’と対向する面は、該溶断刃における原反101A,102Aの対向面と相補形状になっている。押さえ部材35Eにおいては、刃先33’が進退する位置に対応する位置が開口しており、刃先33’の進退を妨げないようにしている。押さえ部材35Eは、その板面のうち原反101A,102Aと対向している面が、該原反101A,102Aを押さえつけられるような平面35Hになっている。
支持部材35Fは、受け部材32における原反101A,102Aの対向面に立設されている。支持部材35Fは、押さえ部材35Eの厚み方向を貫通するように設けられた貫通孔(図示せず)に挿入されて、該押さえ部材35Eを支持するようになっている。バネ部材35Gは、支持部材35Fの外周面に沿って螺旋を描くように該支持部材35Fに取り付けられている。またバネ部材35Gは、押さえ部材35Eと受け部材32との間に配置される。バネ部材35Gの弾性力によって、押さえ部材35Eは刃先33’の進退方向に沿って移動可能になる。
図9(a)に示す状態において、溶断部材33が原反101A,102Aに向けて接近してくると、該溶断部材33が押さえ部材35Eと当接する。そして溶断部材33は、押さえ部材35Eを押しつけた状態で、バネ部材35Gの反発力を受けつつ更に原反101A,102Aに向けて接近する。更に溶断部材33が原反101A,102Aに向けて接近すると、押さえ部材35Eにおける面35Hが原反102Aに当接し、該面によって原反101A,102Aが押さえつけられて密着する。この密着状態下に図9(b)に示すとおり、溶断部材33の刃先33’が原反101A,102Aを接合及び切断する。接合及び切断が完了し、溶断部材33が元の位置まで待避すると、押さえ部材35Eはバネ部材35Gの反発力の解放によって原反102Aから自動的に離間する。
図9(a)及び図9(b)と同様に、原反101A,102Aの接合及び切断と同時に、両原反101A,102Aを、発熱体103の周縁103aの近傍の接合予定部位において密着させる別法として、図3に示す装置全体又は、該装置における流れ方向接合・切断手段30を密閉し、密閉空間内を真空ポンプやブロアを用いて排気する方法が挙げられる。この方法によれば、原反101A,102A間を減圧状態にできるので、両原反101A,102Aを密着させることができる。そして、この密着状態下に両原反101A,102Aを接合及び切断すれば良い。
再び図3に戻ると、流れ方向接合・切断手段30において両原反101A,102Aが接合及び切断されることで、前駆体100Aは、搬送方向に沿って温熱具100が複数個連結してなる複数条の連結体100B(図2参照)が形成される。この複数条の連結体100Bは、平行に、かつ同時に搬送されて幅方向接合・切断手段40に送られる。幅方向接合・切断手段40は、連結体100Bの2つの面のうち、一方の面に対向する位置に、加熱切断部材41を具備している。また幅方向接合・切断手段40は、連結体100Bを挟んで該加熱切断部材41と対向する位置に、受け部材42を具備している。加熱切断部材41は、切断刃43と、該切断刃43を、連結体100Bの面に対して接離可能に移動させる接離手段44とを有している。以上の受け部材42、切断刃43及び接離手段44としては、先に説明した流れ方向接合・切断手段30に備えられている受け部材32、切断刃31’及び接離手段34と同様のものを用いることができる。ただし、幅方向接合・切断手段40で用いられる切断刃43は、その刃先が原反101A,102Aの搬送方向と直交する方向に延びている。したがって、幅方向接合・切断手段40においては、接合予定部位は原反101A,102Aの搬送方向と直交する方向に沿って延びている。また、該直交する方向に沿って両原反101A,102Aの接合及び切断が行われる。
加熱切断部材41及び受け部材42の配置位置よりも連結体100Bの搬送方向におけるすぐ上流の位置には、原反101A,102Aの第2密着手段45が設置されている。第2密着手段45は、原反101A,102Aの接合及び切断に先立ち、発熱体103の周縁103aから延出した原反101A,102Aのうち、搬送方向に延出した部位を、発熱体103の周縁103aの近傍の接合予定部位において密着させるために用いられる。上述したとおり、接合予定部位は、原反101A,102Aの搬送方向と直交する方向に沿って延びている。この第2密着手段45としては、先に説明した流れ方向接合・切断手段30に備えられている第1密着手段35に関して説明した図7及び図8に示すものと同様のものを用いることができる。また、第2密着手段45を、加熱切断部材41及び受け部材42が設置されている位置と同位置に設置し、該第2密着手段45として図9(a)及び図9(b)に示すものと同様のものを用いることもできる。更に、図3に示す装置全体又は、該装置における幅方向接合・切断手段40を密閉し、密閉空間内を真空ポンプやブロアを用いて排気し、原反101A,102A間を減圧状態にして、両原反101A,102Aを密着させても良い。そして、この密着状態下に両原反101A,102Aを接合及び切断すれば良い。
以上のようにして、幅方向接合・切断手段40においては、連結体100Bにおける搬送方向の前後方向に隣り合う発熱体103の間の位置で接合及び切断が行われ、目的とする温熱具100(図1(a)及び図1(b)参照)が得られる。
図10及び図11には、本発明で用いられる好適な製造装置の別の例が示されている。図10及び図11に示す装置において、特に説明しない点については、図3に示す装置について詳述した説明が適宜適用される。また図10及び図11において、図3と同じ部材には同じ符号を付してある。
図10に示す装置においては、発熱体103の形態及びその配置方法が、図3に示す装置と異なる。図3に示す装置においては、発熱組成物の粉体を用いて発熱体103を製造したが、図10に示す装置においては、シート状の発熱体の原反103Aを裁断して枚葉のシート状の発熱体103を形成し、この発熱体を第1被覆シートの原反101A上に配置する。詳細には、原反ロールから繰り出されたシート状の発熱体の原反103Aは、発熱体103の配置手段10に備えられたロータリー式のブレードカッタ14と、それに対向するアンビルローラ15の間に導入されて枚葉に裁断され、シート状の発熱体103となる。裁断によって得られた発熱体103は、アンビルローラ15から転写ローラ16に転写される。転写ローラ16の周面に転写された発熱体103は、該周面から第1被覆シートの原反101A上に配置される。この間に、各発熱体103は、原反101Aの搬送方向の前後における距離が広がる。すなわちリピッチされる。リピッチされた各発熱体103には、電解質散布装置17から電解質が散布される。電解質は水溶液の状態又は固体状態で散布される。
以上のようにして、第1被覆シートの原反101A上に発熱体103が配置されたら、発熱体103の被覆手段20において発熱体103の上に第2被覆シートの原反102Aが配置される。このようにして両原反101A,102Aの間に発熱体103が配置されてなる前駆体100Aが得られる。その後は図3に示す装置における工程と同様の工程が行われ、目的とする温熱具100が得られる。
図11に示す装置は、発熱体103の配置手段10及び発熱体103の被覆手段20については、図10に示す装置と同様である。図11に示す装置が図10に示す装置と異なる点は、流れ方向接合・切断手段30及び幅方向接合・切断手段40である。図11に示す装置における流れ方向接合・切断手段30は、ロータリーダイカッタ36及びアンビルローラ37を備えている。ロータリーダイカッタ36は、その周面に、その回転方向に沿って切断刃36Aが設けられている。切断刃36Aは所定間隔をおいて多条に設けられている。また、ロータリーダイカッタ36は加熱可能になされている。加熱温度は、図3に示す装置における加熱切断部材31の切断刃33の加熱温度と同様にすることができる。アンビルローラ37は加熱されていても良く、あるいは加熱されていなくても良い。これらロータリーダイカッタ36とアンビルローラ37との組み合わせを用いることで、第1及び第2被覆シートの原反101A,102Aをその搬送方向に沿って、一工程で接合及び切断することができる。
幅方向接合・切断手段40は、ロータリーダイカッタ46及びアンビルローラ47を備えている。ロータリーダイカッタ46は、その周面に、その軸方向に沿って切断刃46Aが設けられている。切断刃46Aは所定間隔をおいて多条に設けられている。また、ロータリーダイカッタ46は加熱可能になされている。加熱温度は、図3に示す装置における加熱切断部材31の切断刃33の加熱温度と同様にすることができる。アンビルローラ47は加熱されていても良く、あるいは加熱されていなくても良い。これらロータリーダイカッタ46とアンビルローラ47との組み合わせを用いることで、第1及び第2被覆シートの原反101A,102Aをその搬送方向と直交するに沿って、一工程で接合及び切断することができる。
なお、図11に示す装置においては、流れ方向接合・切断手段30及び幅方向接合・切断手段40に原反101A,102Aの第1密着手段35及び第2密着手段45が設置されている。これら第1密着手段35及び第2密着手段45の詳細については、図3に示す装置に関して図7及び図8を参照しながら詳述した説明が適宜適用される。また、第1密着手段35を、加熱切断部材31及び受け部材32が設置されている位置と同位置に設置し、該第1密着手段45として図9(a)及び図9(b)に示すものと同様のものを用いることもできる。第2密着手段45に関しても同様である。更に、図11に示す装置全体を密閉するか、又は該装置における流れ方向接合・切断手段30及び幅方向接合・切断手段40の少なくとも一方を密閉し、密閉空間内を真空ポンプやブロアを用いて排気し、原反101A,102A間を減圧状態にして、両原反101A,102Aを密着させても良い。
図11に示す装置においては、原反101A,102Aは連続的に繰り出される。そのため、短時間で大量の加工を行うことができ、加減速による発熱体の位置ずれが発生しなくなる。
上述の各実施形態において、それぞれの工程間にはサクションコンベアを設けることが、被覆シートや発熱体の搬送安定化という観点から好ましく、サクションボックスのベルト滑り面に磁石を配置することが一層好ましい。
次に、上述の各実施形態に共通する事項について説明する。まず温熱具100における発熱体103は、被酸化性金属粉、水及び電解質を含んでいる。また必要に応じ反応促進剤を含んでいても良い。被酸化性金属粉としては、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、カルシウム等が挙げられる。被酸化性金属の粒子の粒径は、例えば0.1μm以上300μm以下程度とすることができる。電解質としては、被酸化性金属の粒子の表面に形成された酸化物の溶解が可能なものが用いられる。その例としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属又は遷移金属の硫酸塩、炭酸塩、塩化物又は水酸化物等が挙げられる。これらの中でも、導電性、化学的安定性、生産コストに優れる点からアルカリ金属、アルカリ土類金属又は遷移金属の塩化物が好ましく用いられ、特に塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化第一鉄、塩化第二鉄が好ましく用いられる。反応促進剤としては例えば活性炭(やし殻炭、木炭粉、暦青炭、泥炭、亜炭)、カーボンブラック、アセチレンブラック、黒鉛、ゼオライト、パーライト、バーミキュライト、シリカ等が挙げられる。
発熱体103は、前記の各成分を含む発熱組成物の粉体から構成されていても良い。あるいは発熱体103は、繊維シート、例えば親水性繊維を含む繊維シートの少なくとも一面に、前記発熱組成物の層が形成されている構成のものでも良い。更に発熱体103は、前記の各成分を含む発熱組成物及びパルプ繊維等の親水性繊維を含有する抄紙シートであっても良い。
第1及び第2の被覆シート101,102は、それらのうちの少なくとも一方が通気性を有している。通気性を有している被覆シートにおける通気度(JIS P8117 B型、以下、通気度というときにはこの方法の測定値を言う)は、好ましくは1秒/(100ml・6.42cm2)以上であり、より好ましくは10秒/(100ml・6.42cm2)以上であって、また、好ましくは50,000秒/(100ml・6.42cm2)以下であり、より好ましくは40,000秒/(100ml・6.42cm2)以下である。他方の被覆シートも通気性を有している場合には、その通気度は前記通気度よりも低いことが好ましい。例えばその通気度は、前記通気度よりも低いことを条件として、好ましくは200秒/(100ml・6.42cm2)以上であり、より好ましくは300秒/(100ml・6.42cm2)以上であって、また、好ましくは150,000秒/(100ml・6.42cm2)以下であり、より好ましくは100,000秒/(100ml・6.42cm2)以下である。第1及び第2の被覆シート101,102は、熱融着可能な材料から構成されている。例えば熱可塑性樹脂から構成されている。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば各実施形態において製造される温熱具は、多量の水蒸気の発生を伴う水蒸気発生温熱具でも良く、あるいは多量の水蒸気の発生を伴わない温熱具であっても良い。また、肌触りや風合いを良くするために、温熱具の表面及び裏面の少なくとも一方に不織布や織布などから構成される外装材を設けても良い。
また上述した溶断においては、原反101A,102Aを融点以上に加熱できればよく、ヒーターで加熱された溶断刃33Aに代えて、超音波、インパルス、レーザーなどの加熱方式を用いても良い。
また図9(a)及び図9(b)に示す実施形態においては、バネ部材35Gに代えてシリンダ等の駆動機構を用いても良い。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の製造方法を開示する。
<1> 少なくとも一方が通気性を有する一対のシート材間に、空気との接触によって発熱する発熱体を配置し、
前記発熱体の周縁から延出した一対の前記シート材どうしを接合して接合部位を形成し、かつ当該接合部位を切断して、一対の該シート材からなる収容体内に該発熱体が収容されてなる温熱具を製造する方法であって、
一対の前記シート材どうしの前記接合及び前記切断を一つの工程で行う温熱具の製造方法。
<2> 一対の前記シート材どうしの前記接合及び前記切断を、一対の該シート材の双方の融点よりも高い温度に設定した状態下での溶断で行う前記<1>に記載の製造方法。
<3> 一対の前記シート材どうしの前記接合及び前記切断を、一対の該シート材の一方又は双方の融点近傍に加熱され、かつ該シート材に対向する切断刃を備えた加熱切断部材と、一対の該シート材を挟んで該加熱切断部材と対向する位置に配された受け部材とで、該一対の該シート材を加熱及び加圧することで行う前記<1>に記載の製造方法。
<4> 一対の前記シート材どうしの前記接合及び前記切断と同時に、又はそれに先立ち、前記発熱体の周縁から延出した一対の該シート材どうしを、該発熱体の該周縁の近傍の接合予定部位において密着させる前記<1>ないし<3>のいずれか1に記載の製造方法。
<5> 軟質材料からなる第1の密着部材と、第1の密着部材と同材料又は第1の密着部材よりも硬質材料からなる第2の密着部材とで、前記発熱体の周縁から延出した一対の前記シート材間を挟圧して一対の該シート材どうしを密着させる前記<4>に記載の製造方法。
<6> 前記発熱体の周縁から延出した一対の前記シート材間を減圧状態にして一対の該シート材どうしを密着させる前記<4>に記載の製造方法。
<7> 一対の前記シート材どうしの前記接合及び前記切断により、前記切断後の一対の前記シート材どうしの前記接合部位の幅を25μm以上1mm以下とする前記<1>ないし<6>のいずれか1に記載の製造方法。
<8> 前記溶断を、一対の前記シート材の双方の融点よりも高い温度に設定した溶断刃と一対の前記シート材を挟んで該溶断刃と対向する位置に配された受け部材とで挟圧することで行う前記<2>に記載の製造方法。
<9> 前記溶断刃の刃先の角度が45度以上135度以下、好ましくは60度以上120度以下である前記<8>に記載の製造方法。
<10> 前記刃先の先端部の幅が、50μm以上、特に100μm以上であることが好ましく、1000μm以下、特に500μm以下であることが好ましい前記<8>又は<9>に記載の製造方法。
<11> 一対の前記シート材の融点のうち、高い方の融点をMpとしたとき、前記溶断刃の温度がMp+20℃〜Mp+400℃、Mp+50℃〜Mp+300℃である前記<8>ないし<10>のいずれか1に記載の製造方法。
<12> 前記切断刃の先端部の角度が、5度以上90度以下であることが好ましく、10度以上30度以下であることが更に好ましい前記<3>に記載の製造方法。
<13> 無端ベルトからなる第1の密着部材と、無端ベルトからなる第2の密着部材とを有している前記<5>に記載の製造方法。
<14> 第1の密着部材がスポンジである前記<5>又は<13>に記載の製造方法。
<15> 押さえ部材、該押さえ部材を支持する支持部材、及び該支持部材に取り付けられたバネ部材を有する密着手段を用いて前記発熱体の周縁から延出した一対の該シート材どうしを密着させる製造方法であって、
押さえ部材は略板状の形状をしており、その板面が前記シート材と対向しており、
押さえ部材の板面のうち、前記刃先と対向する面は、該刃先と相補形状になっており、
押さえ部材においては、刃先が進退する位置に対応する位置が開口しており、 押さえ部材は、その板面のうち前記シート材と対向している面が、該シート材を押さえつけられるような平面になっており、
支持部材は、前記受け部材における前記シート材の対向面に立設されており、
支持部材は、押さえ部材の厚み方向を貫通するように設けられた貫通孔に挿入されて、該押さえ部材を支持するようになっており、
バネ部材は、支持部材の外周面に沿って螺旋を描くように該支持部材に取り付けられているとともに、押さえ部材と受け部材との間に配置されており、
バネ部材の弾性力によって、押さえ部材が刃先の進退方向に沿って移動可能になっている前記<4>に記載の製造方法.
<16> 周面に切断刃又は溶断刃が設けられており、加熱可能になされているロータリーダイカッタと、アンビルローラとを用い、前記前記シート材どうしの接合及び切断を一つの工程で行なう前記<1>ないし<14>のいずれか1に記載の製造方法。
<17> 通気性を有するシート材の通気度は、好ましくは1秒/(100ml・6.42cm2)以上であり、より好ましくは10秒/(100ml・6.42cm2)以上であって、また、好ましくは50,000秒/(100ml・6.42cm2)以下であり、より好ましくは40,000秒/(100ml・6.42cm2)以下である前記<1>ないし<16>のいずれか1に記載の製造方法。
<18> 真空ポンプにより前記減圧状態にして一対の前記シート材同士を密着させる前記<6>に記載の製造方法。
10 発熱体の配置手段
11 凹部
12 堆積用ドラム
13 ホッパー
20 発熱体の被覆手段
30 流れ方向接合・切断手段
31 加熱切断部材
31’ 切断刃
32 受け部材
33 溶断部材
33’ 刃先
33A 溶断刃
33B 熱板本体
34 接離手段
35 第1密着手段
35A ローラ
35B ローラ
35C 無端ベルト
35D 無端ベルト
35E 押さえ部材
35F 支持部材
35G バネ部材
40 幅方向接合・切断手段
41 加熱切断部材
42 受け部材
45 第2密着手段
100 温熱具
101 第1の被覆シート
102 第2の被覆シート
101A 第1の被覆シートの原反
102B 第2の被覆シートの原反
103 発熱体
103a 発熱体の周縁
104 接合部位
105 収容体

Claims (6)

  1. 少なくとも一方が通気性を有する一対のシート材間に、空気との接触によって発熱する発熱体を配置し、
    前記発熱体の周縁から延出した一対の前記シート材どうしを接合して接合部位を形成し、かつ該接合部位を切断して、一対の該シート材からなる収容体内に該発熱体が収容されてなる温熱具を製造する方法であって、
    一対の前記シート材どうしの前記接合及び前記切断を一つの工程で行い、且つ前記接合及び前記切断と同時に、又はそれに先立ち、前記発熱体の周縁から延出した一対の該シート材どうしを、該発熱体の該周縁の近傍の接合予定部位において密着させる温熱具の製造方法。
  2. 一対の前記シート材どうしの前記接合及び前記切断を、一対の該シート材の双方の融点よりも高い温度に設定した状態下での溶断で行う請求項1に記載の製造方法。
  3. 一対の前記シート材どうしの前記接合及び前記切断を、一対の該シート材の一方又は双方の融点近傍に加熱され、かつ該シート材に対向する切断刃を備えた加熱切断部材と、一対の該シート材を挟んで該加熱切断部材と対向する位置に配された受け部材とで、該一対の該シート材を加熱及び加圧することで行う請求項1に記載の製造方法。
  4. 軟質材料からなる第1の密着部材と、第1の密着部材と同材料又は第1の密着部材よりも硬質材料からなる第2の密着部材とで、前記発熱体の周縁から延出した一対の前記シート材間を挟圧して一対の該シート材どうしを密着させる請求項1ないし3のいずれか一項に記載の製造方法。
  5. 前記発熱体の周縁から延出した一対の前記シート材間を減圧状態にして一対の該シート材どうしを密着させる請求項1ないし3のいずれか一項に記載の製造方法。
  6. 一対の前記シート材どうしの前記接合及び前記切断により、前記切断後の一対の前記シート材どうしの前記接合部位の幅を25μm以上1mm以下とする請求項1ないしのいずれか一項に記載の製造方法。
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