JP6089649B2 - 共振器装置および信号処理装置 - Google Patents

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この発明は、誘電体同軸共振器を基板上に設けてフィルタ回路や発振回路などを構成した共振器装置と、共振器装置を筐体内に収容している信号処理装置と、に関するものである。
誘電体同軸共振器を基板上に設けてフィルタ回路や発振回路などを構成したモジュール構造の共振器装置が従来から利用されている(例えば、特許文献1乃至3参照)。共振器装置は、無線通信システムの基地局などの信号処理装置で利用される場合、数W(ワット)から数十Wの大電力が印加されることがある。共振器装置に大電力が印加されると、誘電体同軸共振器には大きな発熱が生じ、誘電体同軸共振器の周囲での電極やはんだの劣化、誘電体ブロックの破損、誘電体同軸共振器におけるQ値の低下などが発生することがある。
そこで、特許文献1では、誘電体同軸共振器が有する貫通孔に内導体を充填し、誘電体同軸共振器の放熱性を高めた構成が記載されている。また、特許文献2では、誘電体同軸共振器が有する貫通孔に水冷用のチューブを設け、誘電体同軸共振器の放熱性を高めた構成が記載されている。また、特許文献3では、放熱用フィンが設けられたカバーを誘電体同軸共振器に取り付け、誘電体同軸共振器の放熱性を高めた構成が記載されている。
特開平05−90811号公報 実開平06−62608号公報 実開2008−211309号公報
特許文献1の構成では、誘電体同軸共振器自体の放熱性を高めることができても、誘電体同軸共振器が搭載される基板の熱伝導性が低いと十分な放熱ができず、発熱に伴う問題を回避することができなかった。特に、熱伝導性が低いPCB基板に誘電体同軸共振器が搭載される場合には、PCB基板を介した熱伝達が非常に小さく、誘電体同軸共振器からの放熱を行うことが難しかった。また、通常は接続端子が挿入される貫通孔に内導体が設けられているために、誘電体同軸共振器の電気接続のために特殊な接続方法を採用する必要があり、コストの低減や小型化、実装容易化などが難しかった。
特許文献2の構成では、水冷用の追加部品が必要となり、コストの低減や小型化、実装容易化などが難しかった。また、通常は接続端子が挿入される貫通孔に水冷用のチューブが設けられているために、やはり、誘電体同軸共振器の電気接続のために特殊な接続方法を採用する必要があり、コストの低減や小型化、実装容易化などが難しかった。
特許文献3の構成では、誘電体同軸共振器の周辺での換気が十分でなければ、誘電体同軸共振器の周辺気温が高くなってしまうため、放熱用フィンによる高い放熱性を維持することが難しかった。また、放熱用フィンを設けたカバーの分だけ、共振器装置の製造コストや、サイズ、重量が増大してしまい、その上、カバーと誘電体同軸共振器との接合状態に応じて、誘電体同軸共振器の高周波特性(例えば減衰特性)の変動が生じてしまうという問題があった。
そこで、本発明の目的は、追加の構成を設けること無く、簡易な構成で誘電体同軸共振器からの放熱性を高めることができ、信頼性を高めた共振器装置および信号処理装置を提供することにある。
この発明の信号処理装置は、周波数回路を筐体に収容しており、誘電体同軸共振器と、基板と、突起部と、を備えている。また、この発明の共振器装置は、誘電体同軸共振器と、突起部と、を備えている。または、この発明の共振器装置は、誘電体同軸共振器と、基板と、筐体と、突起部と、を備えている。誘電体同軸共振器は、信号処理装置における周波数回路の構成素子であり、誘電体ブロックの外面に外導体を設け、前記誘電体ブロックの貫通孔に内導体を設けてなる。突起部は、筐体から筐体の内部空間に突出しており、基板よりも高い熱伝導性を有する。誘電体同軸共振器の底面の一部領域は、基板から露出して突起部と接している。
以上の構成では、誘電体同軸共振器が、基板だけでなく筐体の突起部にも接することになるので、基板の熱伝導率が低くても、誘電体同軸共振器から筐体への、突起部を介した直接の熱伝達がおこり、放熱性を高めることができる。
上述の信号処理装置および共振器装置は、流動性と、共振器装置の基板よりも高い熱伝導性とを有する緩衝材を備え、基板から露出する前記誘電体同軸共振器の底面が、前記緩衝材に覆われていると好適である。これにより、基板の厚みや突起部の高さにばらつきがあったり、突起部と誘電体同軸共振器との接触面の平坦度が低くても、誘電体同軸共振器と突起部とを緩衝材を介して確実に接触させることができ、誘電体同軸共振器と突起部との間での熱伝達効率を高められる。
上述の基板は、天面と底面とに開口する開口部を備え、誘電体同軸共振器の底面の一部領域が、開口部から露出すると好適である。開口部は孔状であり、貫通孔が開口する誘電体同軸共振器の正面側端部と背面側端部との間の中央部が、開口部から露出してもよい。また、上述の開口部は切欠き状であり、貫通孔が開口する誘電体同軸共振器の背面側端部が、開口部から露出してもよい。このようにすれば、筐体上での基板および誘電体同軸共振器の安定性が高まり、実装作業における作業性が高まる。
上述の信号処理装置および共振器装置は、誘電体同軸共振器を囲む筒状であり基板よりも高い熱伝導性を有するカバー材を備え、基板から露出する誘電体同軸共振器の底面が、カバー材に覆われていると好適である。これにより、カバー材を介して誘電体同軸共振器から周辺大気への放熱性を高めることができる。また、突起部の高さが低い場合でも、カバー材を介して誘電体同軸共振器と突起部とを接触させることができる。
この発明によれば、誘電体同軸共振器の底面の一部領域が、誘電体同軸共振器を搭載する基板から露出し、筐体から突起する突起部と接触するので、基板の熱伝導率が低くても、誘電体同軸共振器から筐体へ突起部を介した直接の熱伝達がおこり、放熱性を高めることができる。したがって、追加部品を設けること無く、共振器装置や信号処理装置の信頼性を高めることができる。
本発明の第1の実施形態に係る共振器装置を示す分解斜視図および平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る共振器装置を示す等価回路図である。 本発明の第1の実施形態に係る信号処理装置の要部を示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る共振器装置を示す平面図である。 本発明の第3の実施形態に係る共振器装置を示す平面図および信号処理装置の要部を示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に係る信号処理装置の要部を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係る共振器装置を示す平面図および信号処理装置の要部を示す断面図である。
以下、本発明に係る信号処理装置を、携帯通信システムで利用される基地局や中継局とし、本発明に係る共振器装置を、基地局や中継局の周波数回路に利用される共振器装置とする例を説明する。なお、本発明に係る信号処理装置は、基地局や中継局の他、携帯通信端末や、携帯通信システム以外で利用される信号処理装置であってもよい。
《第1の実施形態》
図1(A)は、第1の実施形態に係る共振器装置を示す分解斜視図である。図1(B)は、第1の実施形態に係る共振器装置を示す平面図である。
第1の実施形態に係る共振器装置1は、複数の誘電体同軸共振器2A,2B,2Cと、金属端子3A,3B,3Cと、結合部材4と、PCB基板5とを備えている。
誘電体同軸共振器2A〜2Cは、それぞれ、誘電体ブロック21と、外導体22と、内導体23とを備えている。誘電体ブロック21は、誘電体材料からなり、正面と背面と天面と底面と右側面と左側面とを有する六面体であって、正面と背面とに開口する貫通孔24が設けられている。より具体的には、誘電体ブロック21は、LTCC(低温同時焼結セラミックス)からなり、正面および背面が正方形状であり、正面と背面との間を長手とする長方体である。外導体22は、誘電体ブロック21の外面のうち、正面を除く五面それぞれの全面に設けられている。内導体23は、貫通孔24の内面に設けられている。誘電体同軸共振器2A〜2Cは、誘電体同軸共振器2Aと誘電体同軸共振器2Bとの間に誘電体同軸共振器2Cが挟まれるように配列されている。
ここでは、誘電体ブロック21の正面には外導体22を設けずに背面に外導体22を設けて、内導体23を、外導体22に対して一端短絡、且つ、一端開放としている。これにより、誘電体同軸共振器2A〜2Cは、1/4波長共振器として構成されている。なお、誘電体ブロック21の正面および背面に外導体22を設けずに、内導体23を外導体22に対して両端開放としてもよい。このようにすれば、誘電体同軸共振器2A〜2Cを1/2波長共振器として構成することができる。
金属端子3Aは、誘電体同軸共振器2Aに取り付けられている。金属端子3Bは、誘電体同軸共振器2Bに取り付けられている。金属端子3Cは、誘電体同軸共振器2Cに取り付けられている。金属端子3A〜3Cは、銅やアルミなどの素材からなり、それぞれ、筒部31と、舌部32とを備えている。筒部31と舌部32とは、一体の金属板から構成されている。筒部31は、金属板を筒状に湾曲させて構成されており、誘電体ブロック21の貫通孔24に挿入され、貫通孔24の内部に設けられている内導体23にはんだ付けされている。舌部32は、金属板から筒部31の軸方向に延伸する舌状に構成されており、貫通孔24から誘電体ブロック21の正面側に突出している。
結合部材4は、誘電体板41と、天面電極42A,42B,42Cと、底面電極43A,43Bと、を備えている。誘電体板41は、LTCCやガラスエポキシなどからなり、天面および底面が長方形状の平板である。天面電極42A〜42Cは、誘電体板41の天面に長手方向に並べて配置されており、天面電極42Aと天面電極42Bとの間に天面電極42Cが挟まれている。天面電極42Aは、金属端子3Aがはんだ付けなどの接合法を用いて取り付けられている。天面電極42Bは、金属端子3Bがはんだ付けなどの接合法を用いて取り付けられている。天面電極42Cは、金属端子3Cがはんだ付けなどの接合法を用いて取り付けられている。
底面電極43A,43Bは、誘電体板41の底面に設けられている。底面電極43Aと天面電極42Aとは、互いの一部領域同士が誘電体板41を介して対向するように設けられている。また、底面電極43Bと天面電極42Bとは、互いの一部領域同士が誘電体板41を介して対向するように設けられている。このため、底面電極43A,43Bと天面電極42A,42Bとは、容量結合している。
PCB基板5は、板部51と、接続電極52A,52Bと、接地電極53と、を備えている。板部51は、ガラスエポキシなどからなる概略正方形状の平板である。接続電極52Aは、板部51の天面から左側面を経由して底面に至るように設けられている。接続電極52Bは、板部51の上面から右側面を経由して下面に至るように設けられている。接地電極53は、板部51の天面から背面を経由して底面に至るように設けられている。
接続電極52A,52Bの天面側には、結合部材4が取り付けられている。そして、接続電極52Aは、結合部材4の底面電極43Aがはんだ付けなどの接合法を用いて接合されている。接続電極52Bは、結合部材4の底面電極43Bがはんだ付けなどの接合法を用いて接合されている。接地電極53の天面側には、誘電体同軸共振器2A〜2Cが取り付けられており、誘電体同軸共振器2A〜2Cの外導体22がはんだ付けなどの接合法を用いて接合されている。なお、図示していないが接地電極53は、板部51の底面側では結合部材4および誘電体同軸共振器2A〜2Cに対向するような形状で設けられている。
そして、誘電体同軸共振器2A〜2Cは、背面側の端部がPCB基板5から背面方向に突出するように配置されている。即ち、共振器装置1を底面側から視て、誘電体同軸共振器2A〜2Cの背面側の端部が、PCB基板5から露出している。
図2は、共振器装置1の等価回路図である。
誘電体同軸共振器2Aは、入出力段の1/4波長共振器を構成しており、接続電極52Aが構成する外部接続端子と、静電容量Ceを介して開放端が結合している。また、誘電体同軸共振器2Bも、入出力段の1/4波長共振器を構成しており、接続電極52Bが構成する外部接続端子と、静電容量Ceを介して開放端が結合している。静電容量Ceは、結合部材4において、天面電極42A,42Bと底面電極43A,43Bとが誘電体板41を介して対向することにより構成されている。
誘電体同軸共振器2A,2Bが構成する入出力段の1/4波長共振器と、誘電体同軸共振器2Cが構成する中間段の1/4波長共振器とは、開放端同士が静電容量Ckを介して結合している。静電容量Ckは、結合部材4において、天面電極42A,42Bと天面電極42Cとが隣り合うことにより構成されている。
誘電体同軸共振器2A〜2Cが構成する1/4波長共振器それぞれの開放端は、静電容量Csを介して接地されている。静電容量Csは、結合部材4において、天面電極42A〜42Cが、誘電体板41およびPCB基板5を介して、PCB基板5の底面に形成されている接地電極53と対向することにより構成されている。
即ち、ここでの共振器装置1は、互いに容量結合する3段の1/4波長共振器と、入出力段の共振器に容量結合する外部接続端子と、からなる帯域通過型のフィルタ回路(BPF回路)を構成している。なお、共振器装置1は、BPF回路に限らず、誘電体同軸共振器を用いるならば別の回路構成であってもよい。例えば、異なる段数の共振器を備えても良い。また、帯域阻止フィルタ(BEF)や、高域通過フィルタ(HPF)、低域通過フィルタ(LPF)、発振回路などであってもよい。
図3は、第1の実施形態に係る信号処理装置の要部構成を示す断面図である。
信号処理装置11は、前述の共振器装置1と、実装基板12と、筐体13と、を備えている。実装基板12は、平板状であり、天面に共振器装置1を含む複数の素子やモジュールを実装して通信回路を構成するものである。筐体13は、全体像については図示していないが内部空間を有する箱型のアルミ筐体であり、共振器装置1を実装する実装基板12や、図示していない電源モジュールなど、多種のモジュールを内部に収容するものである。なお、筐体13は、共振器装置1のPCB基板5よりも熱伝導率の高い素材で構成されていると好適である。
筐体13は、外装板14と、突起部15とを備えている。外装板14は、平板状であり、共振器装置1の底面側に位置し、筐体13の内部空間に面している。突起部15は、外装板14から筐体13の内部空間に突起している。
共振器装置1は、実装基板12の天面の端に配置した状態で、実装基板12に実装されている。誘電体同軸共振器2A〜2Cに重なるPCB基板5の背面側の側面と、実装基板12の背面側の側面とが面一になるように位置合わせされている。したがって、共振器装置1を実装している状態の実装基板12を底面側から視ると、実装基板12から誘電体同軸共振器2A〜2Cが露出している。
そして、実装基板12は、図示しないボルトやナットなどを用いて、筐体13の外装板14に取り付けられている。この状態で、外装板14の突起部15は、共振器装置1の誘電体同軸共振器2A〜2Cの底面に接触するように構成されている。即ち、突起部15は、実装基板12を外装板14に取り付けた状態で、誘電体同軸共振器2A〜2Cの底面に接触するように、その位置と突起高さとが設定されている。したがって、PCB基板5よりも熱伝導率の高い素材であるアルミなどで構成されている突起部15を介した熱伝達により、誘電体同軸共振器2A〜2Cから筐体13への放熱が行われる。
このような構成の信号処理装置11は、共振器装置1に数W(ワット)から数十Wほどの高い電力が印加されても、熱伝導性の良好な突起部15を介した熱伝達によって、誘電体同軸共振器2A〜2Cから筐体13への放熱が行われる。筐体13は、熱容量および表面積が大きく、且つ、外気に接しているため、放熱性が極めて高く、誘電体同軸共振器2A〜2Cは高温になりにくい。したがって、このような構成の信号処理装置11によれば、誘電体同軸共振器2A〜2Cにおける熱による損壊の発生やQ値の低下が起こり難くなり、信号処理装置11および共振器装置1の信頼性や性能安定性が向上することになる。
なお、ここでは筐体13を、導電性を有するアルミ製とし、筐体13の突起部15を直接、誘電体同軸共振器2A〜2Cの外導体22に接触させているため、筐体13が信号処理装置11のアースとして機能する場合には、突起部15を介して外導体22が接地される。これにより、誘電体同軸共振器2A〜2Cにおける外導体22のアース性が向上し、減衰量の増加などの特性改善も実現することができる。ただし、誘電体同軸共振器2A〜2Cの放熱性の改善という観点からは、突起部15を介した導通は必ずしも必要では無く、突起部15の表面に不導体膜などが形成されていてもよい。
また、共振器装置1および信号処理装置11は、上述の具体的構成に限らず、特許請求の範囲に記載した構成の範囲内で、別の具体的構成であってもよい。例えば、共振器装置1のみを囲うケースを設け、そのケースに、誘電体同軸共振器2A〜2Cの底面を露出させる開口部を設けるようにしてもよい。また、共振器装置1のみを囲うケースに、誘電体同軸共振器2A〜2Cの底面に接触する突起部を設けるように構成してもよい。
≪第2の実施形態≫
図4は、第2の実施形態に係る共振器装置を示す平面図である。なお、第2の実施形態に係る信号処理装置は、PCB基板の構成を除き、第1の実施形態と同じであり、図3(B)で示した第1の実施形態に係る信号処理装置と同じ断面構造を有している。
第2の実施形態に係る共振器装置61は、誘電体同軸共振器2A,2B,2Cと、金属端子3A,3B,3Cと、結合部材4と、PCB基板62とを備えている。PCB基板62は、板部63と、接続電極52A,52Bと、接地電極53と、を備えている。誘電体同軸共振器2A,2B,2Cと、金属端子3A,3B,3Cと、結合部材4と、接続電極52A,52Bと、接地電極53とは、第1の実施形態で説明した構成と同様のものである。
板部63は、ガラスエポキシなどからなり、背面から正面側に切り欠かれた切欠き状の開口部64と、開口部64の側方に位置し、板部63から背面側に突出する延伸部65と、を備える平板である。
このPCB基板62に対して、誘電体同軸共振器2A〜2Cは、正面側端部が板部63に重なり、背面側端部が開口部64に突出するように配置されている。即ち、誘電体同軸共振器2A〜2Cの背面側端部は、開口部64から露出している。
このような構成の共振器装置61では、正面−背面間での重心が、PCB基板62上に位置する。したがって、共振器装置61を実装する際に、PCB基板62の安定性が高まり、実装作業における作業性がより良好なものになる。
このような構成の共振器装置61を、筐体に収容し、筐体の外装板から突起する突起部を誘電体同軸共振器2A〜2Cの底面に接触させれば、本実施形態に係る信号処理装置を構成することができる。
≪第3の実施形態≫
図5(A)は、第3の実施形態に係る共振器装置を示す平面図である。図5(B)は、第3の実施形態に係る信号処理装置の要部構成を示す断面図である。
第3の実施形態に係る共振器装置71は、誘電体同軸共振器2A,2B,2Cと、金属端子3A,3B,3Cと、結合部材4と、PCB基板72とを備えている。PCB基板72は、板部73と、接続電極52A,52Bと、接地電極53と、を備えている。誘電体同軸共振器2A,2B,2Cと、金属端子3A,3B,3Cと、結合部材4と、接続電極52A,52Bと、接地電極53とは、第1の実施形態で説明した構成と同様のものである。
板部73は、ガラスエポキシなどからなり、天面および底面に開口する孔状の開口部74を備える平板である。このPCB基板72に対して、誘電体同軸共振器2A〜2Cは、正面側端部および背面側端部が板部73に重なり、正面側端部と背面側端部との間の中央部が開口部74に重なるように配置される。即ち、誘電体同軸共振器2A〜2Cの正面側端部と背面側端部との間の中央部は、開口部74から露出している。
第3の実施形態に係る信号処理装置75は、共振器装置71と、実装基板76と、筐体77と、を備えている。実装基板76は、共振器装置71と同様に開口部を有する平板状である。筐体77は、外装板78と、突起部79とを備えている。外装板78は、平板状であり、筐体77の一面を構成している。突起部79は、外装板78から筐体77の内部空間に突起するものである。
共振器装置71のPCB基板72と実装基板76とは、互いの開口部が重なる状態で、実装基板76に実装されている。したがって、共振器装置71を実装している状態の実装基板76を底面側から視ると、実装基板76の開口部から、誘電体同軸共振器2A〜2Cの中央部が露出している。そして、突起部79は、開口部に挿入されて、共振器装置71の誘電体同軸共振器2A〜2Cの底面に接触している。即ち、突起部79は、実装基板76を外装板78に取り付けた状態で、誘電体同軸共振器2A〜2Cの底面に接触するように、その位置と高さが設定されている。
このような構成の共振器装置71でも、正面−背面間での重心が、PCB基板72上に位置する。したがって、共振器装置71を実装する際に、PCB基板72の安定性が高まり、実装作業における作業性がより良好なものになる。また、共振器装置71において、誘電体同軸共振器2A〜2Cの正面側端部だけでなく、背面側端部においても接地電極53との接触が生じるので、誘電体同軸共振器2A〜2Cの外導体と、接地電極53との接触面積を稼ぐことができ、接触抵抗が低減する。また、誘電体同軸共振器2A〜2Cの外導体におけるアース電位のばらつきが低減し、より良好なアース性能を実現できる。
≪第4の実施形態≫
図6は、第4の実施形態に係る信号処理装置の要部構成を示す断面図である。なお、第4の実施形態に係る共振器装置は、第3の実施形態と同じ構成であり、図5(A)で示した第3の実施形態に係る共振器装置と同じ平面構造を有している。
第4の実施形態に係る信号処理装置81は、第3の実施形態で示した共振器装置71および筐体77に加えて、緩衝材82を備えるものである。緩衝材82は、誘電体同軸共振器2A〜2Cと、突起部79との接触面に配置されて、誘電体同軸共振器2A〜2Cと突起部79とを確実に接触させるものである。緩衝材82としては、例えば、シリコングリスなどのような、PCB基板72よりも良好な熱伝導性と、高い流動性とを有する材料のものを採用することが望ましい。このような緩衝材82を設けることにより、信号処理装置81において、誘電体同軸共振器2A〜2Cから筐体77への熱伝達効率をさらに高めることができる。
なお、緩衝材82は、第1の実施形態や第2の実施形態で説明した構成に追加して設けても良い。どのような構成であっても、緩衝材を突起部と外導体との接触面に設けることにより、より確実な接触と、熱伝達効率の改善とを図ることができる。
また、緩衝材82は、導電性を有していても、導電性を有していなくてもよいが、導電性を有している場合には、誘電体同軸共振器におけるアース性能の改善を図ることができる。
≪第5の実施形態≫
図7(A)は、第5の実施形態に係る共振器装置を示す平面図である。図7(B)は、第5の実施形態に係る信号処理装置の要部構成を示す断面図である。
第5の実施形態に係る共振器装置91は、第3の実施形態で示した共振器装置71に加えて、カバー材92を備えるものである。カバー材92は、誘電体同軸共振器2A〜2Cを束ねるように設けられる筒状のアルミ部材である。また、第5の実施形態に係る信号処理装置93は、共振器装置91と、筐体77とを備えている。筐体77は、共振器装置91のカバー材92に接する突起部79を備えている。
このように、共振器装置91にカバー材92を設ける場合には、誘電体同軸共振器2A〜2Cから周辺雰囲気への放熱を増やすことができ、より良好な放熱性を実現することができる。また、カバー材92により、誘電体同軸共振器2A〜2Cの外導体におけるアース電位のばらつきを低減することができ、アース性能を改善できる。
なお、カバー材92に突起部79を接触させるため、カバー材92の厚みの分だけ、突起部79の高さを低減することができる。このことを換言すれば、突起部79の突起高さが、実装基板の厚みよりも薄い場合に、カバー材92を厚み調整用の部材として設けることで、カバー材92と突起部79とを介した、誘電体同軸共振器2A〜2Cから筐体77への放熱を実現することが可能になる。
また、カバー材92は、第1の実施形態や第2の実施形態で説明した構成に追加して設けてもよい。また、カバー材92は、導電性を有していても、導電性を有していなくても良い。
以上の各実施形態で示したような構成で、本発明は実施することができるが、その他にも、特許請求の範囲に記載する範囲の多様な構成でも本発明は実施することができる。例えば、カバー材と緩衝材とを共に設けるように構成することができる、
1,61,71,91…共振器装置
2A,2B,2C…誘電体同軸共振器
21…誘電体ブロック
22…外導体
23…内導体
24…貫通孔
3A,3B,3C…金属端子
31…筒部
32…舌部
4…結合部材
41…誘電体板
42A,42B,42C…天面電極
43A,43B…底面電極
5,62,72…PCB基板
51,63,73…板部
52A,52B…接続電極
53…接地電極
11,75,81,93…信号処理装置
12,76…実装基板
13,77,95…筐体
14,78…外装板
15,79,94…突起部
64,74…開口部
65…延伸部
82…緩衝材
92…カバー材

Claims (13)

  1. 周波数回路を筐体に収容している信号処理装置であって、
    前記周波数回路の構成素子であり、正面と背面と天面と底面と右側面と左側面とを有する六面体からなり、前記正面と前記背面とに開口する貫通孔が設けられた誘電体ブロックを備え、該誘電体ブロックの前記正面を除く外面に外導体を設け、前記貫通孔に内導体を設けてなる誘電体同軸共振器と、
    前記誘電体同軸共振器を天面に搭載している基板と、
    前記筐体から筐体の内部空間に突出しており、前記基板よりも高い熱伝導性を有する突起部と、を備え、
    前記誘電体同軸共振器の底面の一部領域が、前記基板から露出して前記突起部と接している、信号処理装置。
  2. 流動性と、前記基板よりも高い熱伝導性と、を有する緩衝材を備え、
    前記基板から露出する前記誘電体同軸共振器の底面が、前記緩衝材に覆われている、請求項1に記載の信号処理装置。
  3. 前記基板は、天面と底面とに開口する開口部を備え、
    前記誘電体同軸共振器の底面の一部領域が、前記開口部から露出する、
    請求項1または2に記載の信号処理装置。
  4. 前記開口部は孔状であり、
    前記貫通孔が開口する前記誘電体同軸共振器の正面側端部と背面側端部との間の中央部が、前記開口部から露出する、請求項3に記載の信号処理装置。
  5. 前記開口部は切欠き状であり、
    前記貫通孔が開口する前記誘電体同軸共振器の背面側端部が、前記開口部から露出する、請求項3に記載の信号処理装置。
  6. 前記誘電体同軸共振器を囲む筒状であり、前記基板よりも高い熱伝導性を有するカバー材を備え、
    前記基板から露出する前記誘電体同軸共振器の底面が、前記カバー材に覆われている、請求項1〜5のいずれかに記載の信号処理装置。
  7. 正面と背面と天面と底面と右側面と左側面とを有する六面体からなり、前記正面と前記背面とに開口する貫通孔が設けられた誘電体ブロックを備え、該誘電体ブロックの前記正面を除く外面に外導体を設け、前記貫通孔に内導体を設けてなる誘電体同軸共振器と、
    前記誘電体同軸共振器を天面に搭載している基板と、
    前記誘電体同軸共振器および前記基板を内部空間に収容する筐体と、
    前記筐体から前記内部空間に突出しており、前記基板よりも高い熱伝導性を有する突起部と、を備え、
    前記誘電体同軸共振器の底面の一部領域が、前記基板から露出して前記突起部と接している、共振器装置。
  8. 正面と背面と天面と底面と右側面と左側面とを有する六面体からなり、前記正面と前記背面とに開口する貫通孔が設けられた誘電体ブロックを備え、該誘電体ブロックの前記正面を除く外面に外導体を設け、前記貫通孔に内導体を設けてなる誘電体同軸共振器と、
    前記誘電体同軸共振器を天面に搭載している基板と、
    を備え、
    前記誘電体同軸共振器の底面の一部領域が、前記基板から露出しており、
    流動性と、前記基板よりも高い熱伝導性と、を有する緩衝材を備え、
    前記基板から露出する前記誘電体同軸共振器の底面が、前記緩衝材に覆われている、共振器装置。
  9. 流動性と、前記基板よりも高い熱伝導性と、を有する緩衝材を備え、
    前記基板から露出する前記誘電体同軸共振器の底面が、前記緩衝材に覆われている、請求項7に記載の共振器装置。
  10. 前記基板は、天面と底面とに開口する開口部を備え、
    前記誘電体同軸共振器の底面の一部領域が、前記開口部から露出する、
    請求項7〜9のいずれかに記載の共振器装置。
  11. 前記開口部は孔状であり、
    前記貫通孔が開口する前記誘電体同軸共振器の正面側端部と背面側端部との間の中央部が、前記開口部から露出する、請求項10に記載の共振器装置。
  12. 前記開口部は切欠き状であり、
    前記貫通孔が開口する前記誘電体同軸共振器の背面側端部が、前記開口部から露出する、請求項10に記載の共振器装置。
  13. 前記誘電体同軸共振器を囲む筒状であり、前記基板よりも高い熱伝導性を有するカバー材を備え、
    前記基板から露出する前記誘電体同軸共振器の底面が、前記カバー材に覆われている、請求項7〜12のいずれかに記載の共振器装置。
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