JP6089460B2 - 樹脂組成物、配線構造体、多層回路基板及び半導体装置 - Google Patents

樹脂組成物、配線構造体、多層回路基板及び半導体装置 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物、配線構造体、多層回路基板及び半導体装置に関する。
近年、電子機器に対する小型化、高性能化、低価格化などの要求に伴い、多層回路基板の微細化、多層化、及び電子部品の高密度実装化が急速に進んでいる。そのため、多層回路基板の微細配線技術の開発が盛んに行われている。そして、多層回路基板における配線間隔は、次第に狭間隔へと進んでいるが、配線間隔が10μm以下では信頼性への影響が大きくなっている。特に1μm以下の配線間隔で回路を形成する場合には、高温加湿雰囲気下での水分の侵入は、絶縁信頼性へ深刻な影響を及ぼすため、高温加湿雰囲気において配線への水分の影響を防ぐ技術が必要となる。
水分の影響を防ぐ技術としては、例えば、回路基板のパッド部からの侵入を防止する目的で配線に交差する様態で吸湿層を形成することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、高温加湿雰囲気においては、水分の侵入は配線の全方位から生じるため、この提案の技術では、水分の影響を防ぎきれないという問題がある。
また、容量素子への水分の影響を防止する目的で、容量素子の周囲に多孔質無機絶縁粉末を含有した吸湿層を設ける技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、この提案の技術は、多孔質粉末を用いた大表面積材料の物理吸着を利用した技術であり、加熱などのストレスを印加することにより容易に水分を脱離してしまうことから、水分の強固なトラップ効果を有しない。そのため、高温加湿雰囲気においては、十分な絶縁信頼性が得られないという問題がある。
また、多層プリント配線板の絶縁層を形成する樹脂組成物として、例えば、アミノシランで表面処理したシリカとエポキシ樹脂とを用いた樹脂組成物が提案されている(例えば、特許文献3参照)。この提案の技術は、アミノシランで表面処理したシリカのアミノ基とエポキシ樹脂のエポキシ基との反応を利用したものである。表面処理することにより耐湿性、分散性を向上させているが、アミノ基とエポキシ基との反応により、シリカ表面の官能基は消費されている。この提案の技術でも、高温加湿雰囲気においては、十分な絶縁信頼性が得られないという問題がある。
したがって、配線間隔が狭くても高温加湿雰囲気において十分な絶縁信頼性を得ることができる樹脂組成物、並びに配線間隔が狭くても高温加湿雰囲気において十分な絶縁信頼性を得ることができる、配線構造体、多層回路基板及び半導体装置の提供が求められているのが現状である。
特開平04−082225号公報 特開2002−185146号公報 特開2010−202865号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、配線間隔が狭くても高温加湿雰囲気において十分な絶縁信頼性を得ることができる樹脂組成物、並びに配線間隔が狭くても高温加湿雰囲気において十分な絶縁信頼性を得ることができる、配線構造体、多層回路基板及び半導体装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
開示の樹脂組成物は、樹脂と、赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子とを含有することを特徴とする。
開示の配線構造体は、複数の配線と、前記複数の配線の周囲に配置された、前記樹脂組成物から形成される絶縁構造とを含有することを特徴とする。
開示の多層回路基板は、基材と、前記基材上に、前記配線構造体が複数積層された積層体とを有することを特徴とする。
開示の半導体装置は、前記多層回路基板と、前記多層回路基板上に配置された半導体素子とを有することを特徴とする。
開示の樹脂組成物によれば、配線間隔が狭くても高温加湿雰囲気において十分な絶縁信頼性を得ることができる。
開示の配線構造体によれば、配線間隔が狭くても高温加湿雰囲気において十分な絶縁信頼性を得ることができる。
開示の多層回路基板によれば、配線間隔が狭くても高温加湿雰囲気において十分な絶縁信頼性を得ることができる。
開示の半導体装置によれば、配線間隔が狭くても高温加湿雰囲気において十分な絶縁信頼性を得ることができる。
(樹脂組成物)
本発明の樹脂組成物は、樹脂と、赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
パッケージ基板に用いられるビルドアップ基板の多層回路や、ウエハーレベルパッケージ(WLP)の再配線層などに用いられてきた、配線幅及び配線間隔が数十μmの配線構造においては、配線間の電界集中による絶縁破壊は起こりにくく、また界面のイオン化金属(例えば、銅)の拡散が回路基板全体の絶縁信頼性に与える影響は少なかった。しかし、配線間隔が10μm以下では、絶縁信頼性への影響が大きくなり、特に1μm以下の配線間隔で回路を形成すると、絶縁信頼性に対して深刻な問題となってくる。
本発明者らは、多層回路形成などに用いる配線構造体における、高温加湿環境下での配線間の絶縁不良に関し、配線の周囲に配置された絶縁構造により外部から侵入する水分をトラップして、配線への水分の到達を大幅に遅らせることが有効であることを見出した。
そして、水分をトラップするためには、極性官能基を有する無機粒子が有効であることを知見し、本発明の完成に至った。
極性官能基を有する無機粒子が水分をトラップすることで、イオン化金属(例えば、銅)の移動を阻害し、高温加湿環境下においても高い絶縁信頼性を得ることができると考えられる。
<樹脂>
前記樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機樹脂、無機樹脂などが挙げられる。
前記有機樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
前記無機樹脂としては、例えば、ポリシロキサン、ポリシラザンなどが挙げられる。
前記樹脂は、感光性樹脂であってもよい。前記感光性樹脂としては、例えば、エチレン性不飽和基を有する樹脂などが挙げられる。
前記樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記樹脂組成物の固形分に対して、10質量%〜98質量%が好ましく、20質量%〜95質量%がより好ましく、30質量%〜80質量%が特に好ましい。前記含有量が、10質量%未満であると、前記樹脂組成物が膜を形成することが困難になることがあり、98質量%を超えると、前記樹脂組成物における前記赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子の含有量が少なくなり、絶縁信頼性が低下することがある。前記含有量が、前記特に好ましい範囲内であると、膜形成及び絶縁信頼性の高度な両立が可能な点で有利である。
ここで、固形分とは、例えば、180℃で1時間加熱乾燥した際に残存する成分である。
<赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子>
前記赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子(以下、「極性官能基を有する無機粒子」と称することがある。)は、その極性官能基により、外部から進入してきた水分を化学吸着によりトラップするものと考えられる。その結果、配線への水分子の到達を阻害すると考えられる。極性官能基と水分子とは水素結合により強固に結びつくものと考えられ、物理吸着よりも強い結合を形成し、加熱などのストレスが付与されても容易には水分が前記極性官能基を有する無機粒子から脱離しないと考えられる。
前記無機粒子としては、例えば、シリカ粒子、チタニア粒子、アルミナ粒子などが挙げられる。これらの中でも、絶縁信頼性がより優れる点で、シリカ粒子が好ましい。
また、前記無機粒子は、絶縁信頼性が更に優れる点から、多孔質無機粒子であることが好ましい。ここで、前記多孔質無機粒子とは、例えば、窒素を用いたガス吸着法によるBET式によって求められる比表面積が200m/g以上である無機粒子をいう。前記比表面積としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、200m/g〜2,000m/gが好ましく、200m/g〜1,500m/gがより好ましく、200m/g〜1,200m/gが特に好ましい。前記比表面積が、200m/g以上であると、絶縁信頼性がより優れる。
前記極性官能基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、絶縁信頼性の点で、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、アルコキシ基が好ましく、ヒドロキシル基、カルボニル基、アルコキシ基がより好ましい。前記アルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜3のアルコキシ基などが挙げられる。
前記極性官能基を有する無機粒子としては、絶縁信頼性の点から、シリカ粒子などの無機粒子とテトラアルコキシシランとを反応させて得られる粒子、テトラアルコキシシランと極性官能基を有するシラン化合物(ただし、テトラアルコキシシランを除く。)とを反応させて得られる粒子が好ましい。
前記テトラアルコキシシランとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシランなどが挙げられる。
前記極性官能基を有するシラン化合物としては、例えば、アセトキシアルキルトリアルコキシシシラン、ビス(トリアルコキシシリル)アルカン、ジアセトキシアルキルシラン、ヒドロキシアルキルトリアルコキシシランなどが挙げられる。
前記アセトキシアルキルトリアルコキシシシランにおけるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基などが挙げられる。
前記アセトキシアルキルトリアルコキシシシランにおけるアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜3のアルコキシ基などが挙げられる。
前記アセトキシアルキルトリアルコキシシシランとしては、例えば、アセトキシメチルトリメトキシシラン、アセトキシメチルトリエトキシシラン、アセトキシエチルトリメトキシシラン、アセトキシエチルトリエトキシシランなどが挙げられる。
前記ビス(トリアルコキシシリル)アルカンにおけるアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜3のアルコキシ基などが挙げられる。
前記ビス(トリアルコキシシリル)アルカンにおけるアルカンとしては、例えば、炭素数1〜3のアルカンなどが挙げられる。
前記ビス(トリアルコキシシリル)アルカンとしては、例えば、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)エタンなどが挙げられる。
前記ジアセトキシアルキルシランにおけるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基などが挙げられる。
前記ジアセトキシアルキルシランとしては、例えば、ジアセトキシメチルシラン、ジアセトキシメチルシラン、ジアセトキシエチルシランなどが挙げられる。
前記ヒドロキシアルキルトリアルコキシシランにおけるアルキル基としては、例えば、炭素数1〜3のアルキル基などが挙げられる。
前記ヒドロキシアルキルトリアルコキシシランにおけるアルコキシ基としては、例えば、炭素数1〜3のアルコキシ基などが挙げられる。
前記ヒドロキシアルキルトリアルコキシシランとしては、例えば、ヒドロキシメチルトリメトキシシラン、ヒドロキシエチルトリメトキシシラン、ヒドロキシメチルトリエトキシシラン、ヒドロキシエチルトリエトキシシランなどが挙げられる。
前記極性官能基を有する無機粒子の粒径の範囲としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01μm〜10μmの範囲内が好ましく、0.01μm〜5μmの範囲内がより好ましい。
前記粒径は、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて測定される前記極性官能基を有する無機粒子の最大長である。
前記粒径の範囲とは、30個の前記極性官能基を有する無機粒子の前記粒径を測定した際の範囲である。
前記極性官能基を有する無機粒子は、赤外分光分析により極性官能基の存在が確認できる無機粒子である。前記赤外分光分析(IR分析)は、KBrを用いた錠剤法によって行われるフーリエ変換型赤外分光分析(FT−IR分析)である。前記錠剤法に使用する錠剤は、KBr100質量部に対して、測定する粒子を5質量部配合して調製する。
本発明においては、前記IR分析により前記極性官能基に由来する吸収ピークが確認できる無機粒子は、前記極性官能基を有する無機粒子に該当するものとし、前記極性官能基に由来する吸収ピークが確認できない無機粒子は、前記極性官能基を有する無機粒子には該当しないものとする。
なお、極性官能基を有するシラン化合物により処理を行っていない無機粒子など(例えば、無処理のシリカ粒子、無処理のチタニア粒子、無処理のアルミナ粒子)の表面には、極性官能基(OH基)がわずかに存在するものの、前記IR分析により極性官能基のピークが確認できないため、本発明においては、前記極性官能基を有する無機粒子には該当しない。
前記極性官能基を有する無機粒子の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記樹脂組成物の固形分に対して、2質量%〜90質量%が好ましく、5質量%〜70質量%がより好ましく、10質量%〜70質量%が特に好ましい。前記含有量が、2質量%未満であると、絶縁信頼性が低下することがあり、90質量%を超えると、前記樹脂組成物が膜を形成することが困難になることがある。前記含有量が、前記特に好ましい範囲内であると、膜形成及び絶縁信頼性の高度な両立が可能な点で有利である。
前記極性官能基を有する無機粒子の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機粒子をプラズマ表面処理、又は紫外線照射する方法、溶液表面処理方法などが挙げられる。
具体的には、例えば、シリカ粒子などの無機粒子とテトラアルコキシシランとを反応させて前記極性官能基を有する無機粒子を得る方法、テトラアルコキシシランと極性官能基を有するシラン化合物(ただし、テトラアルコキシシランを除く。)とを反応させて前記極性官能基を有する無機粒子を得る方法などが挙げられる。
<その他の成分>
前記その他の成分としては、例えば、有機溶剤などが挙げられる。
−有機溶剤−
前記有機溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、極性溶剤、非極性溶剤などが挙げられる。
前記極性溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。
前記非極性溶剤としては、例えば、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
前記有機溶剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記樹脂組成物は、層間絶縁膜を形成する樹脂組成物として好適に用いることができる。
前記樹脂組成物から形成される層間絶縁膜を用いることにより、1μm以下の微細な配線間隔においても高い絶縁信頼性を有する回路基板を形成できる。そのため、前記樹脂組成物は、多層プリント基板、LSI配線、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、チップパッケージ基板、ウエハーレベルパッケージ(WLP)、シリコンインターポーザ等の多層回路基板に好適に用いることができる。
(配線構造体)
本発明の配線構造体は、複数の配線と、絶縁構造とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<配線>
前記配線の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記配線の材質としては、例えば、銅、金、銀、アルミニウムなどが挙げられる。
前記配線の形状、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、狭ピッチの配線構造体を形成できることから、幅が10μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。
<絶縁構造>
前記絶縁構造としては、前記複数の配線の周囲に配置された本発明の前記樹脂組成物から形成される絶縁構造であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<配線構造体の形成方法>
前記配線構造体の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、第1の絶縁膜形成工程と、配線形成工程と、第2の絶縁膜形成工程とを含む形成方法などが挙げられる。
−第1の絶縁膜形成工程−
前記第1の絶縁膜形成工程としては、被塗物上に、前記樹脂組成物から形成される第1の絶縁膜を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記被塗物上に、液状の前記樹脂組成物を塗布し、前記第1の絶縁膜を形成する工程などが挙げられる。前記塗布の後には、前記樹脂組成物に含有される有機溶剤を除去するための加熱を行ってもよい。前記塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記被塗物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
−配線形成工程−
前記配線形成工程としては、前記第1の絶縁膜形成工程により形成された前記第1の絶縁膜上に、複数の配線を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記第1の絶縁膜上に金属箔の接着又は金属のスパッタリングにより金属層を形成した後に、フォトリソグラフィーを利用して金属の配線パターンを形成する方法などが挙げられる。
−第2の絶縁膜形成工程−
前記第2の絶縁膜形成工程としては、前記複数の配線上及び前記複数の配線間の前記第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜を形成する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記複数の配線上及び前記複数の配線間の前記第1の絶縁膜上に液状の前記樹脂組成物を塗布し、前記第2の絶縁膜を形成する工程などが挙げられる。
(多層回路基板)
本発明の多層回路基板は、基材と、積層体とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<基材>
前記基材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラスエポキシ基板、ポリイミドフィルムなどが挙げられる。
前記基材の形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<積層体>
前記積層体としては、本発明の前記配線構造体が複数積層された積層体であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記積層体において、隣接する前記配線構造体同士は、前記絶縁構造を共有していてもよい。即ち、前記積層体は、例えば、第1の絶縁膜、第1の配線、第2の絶縁膜、第2の配線、及び第3の絶縁膜がこの順で積層された構造であってもよい。ここで、前記第1の絶縁膜、前記第2の絶縁膜、及び前記第3の絶縁膜は、前記樹脂組成物から形成される絶縁膜である。
(半導体装置)
本発明の半導体装置は、多層回路基板と、半導体素子とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<多層回路基板>
前記多層回路基板は、本発明の前記多層回路基板である。
<半導体素子>
前記半導体素子としては、前記多層回路基板上に配置された半導体素子であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記半導体素子としては、例えば、集積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、ダイオード、固体撮像素子などが挙げられる。
前記多層回路基板における配線と前記半導体素子とは、例えば、リードフレーム、バンプなどを介して電気的に接続されている。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制限されるものではない。
以下の実施例における各種数値の測定方法を以下に示す。
(粒径の範囲の測定)
透過型電子顕微鏡(H−9000、株式会社日立製作所製)を用いて、30個の粒子の最大長を測定し、その範囲から粒径の範囲を求めた。
(極性官能基のIR分析)
錠剤法により、測定した。測定試料は、KBr100質量部に対して、測定する粒子を
5質量部混合して調製した。測定には、IRPrestige−21(株式会社島津製作所製)を用いた。
(比表面積の測定)
窒素を用いたガス吸着法によるBET式に基づいて、粒子の比表面積を測定した。測定には、ASAP−2010(株式会社島津製作所製)を用いた。
(実施例1)
100gのプロピレングリコールモノプロピルエーテル(PGP)中に、粒径の範囲が5μm〜6μmのメソポーラスシリカ粒子(メソピュア、日本化成株式会社製)25gと、テトラエトキシシラン(TEOS)21gとを混合し、反応触媒として400ppmに薄めた硝酸水溶液を8.5g添加し、60℃の温度下で攪拌しながら約2時間反応させた。そして、極性官能基(−OH、ヒドロキシル基)を有するメソポーラスシリカ粒子(多孔質シリカ粒子)30gを含む粒子含有溶液を得た。極性官能基の存在は、赤外分光法(FT−IR)で確認した。
次に、50gのトルエンと共に固形分濃度40質量%のエポキシ樹脂含有液(SU−8、日本化薬株式会社製)175gを前記粒子含有溶液中にゆっくりと攪拌しながら添加し、絶縁樹脂組成物1を得た。得られた絶縁樹脂組成物1の固形分において、前記多孔質シリカ粒子の含有量は30質量%であった。
ここで、得られた絶縁樹脂組成物1の一部を取り出し、高温加熱により溶剤及び樹脂成分を除去し、粒子のみを取り出した。ガス吸着法によるBET式(Brunauer,Emmett and Teller equation)に基づいて比表面積を計測すると、前記粒子の比表面積は、1,056m/gであった。
<HAST(高度加速ストレス試験)>
6インチ(1インチは、25.4mm)Siウエハーを準備した。まず、絶縁樹脂組成物1をスピンコートで塗布し、150℃のホットプレートで2分間の仮硬化を行った後、窒素雰囲気のオーブンを用いて200℃×1時間で本硬化させ、第1の絶縁膜を得た。このときの第1の絶縁膜の平均厚みは約15μmであった。
次に、第1の絶縁膜の表面に逆スパッタを行った後、厚み0.1μmのTiと厚み0.3μmのCuとを続けてスパッタし、導電性密着層及びシード層を形成した。その後、ノボラック型の液状レジストを塗布し、直径80μmのランドパターンと所定の位置に幅1μmのトレンチ配線パターンを有するガラスマスクを用いてコンタクトアライナーで露光し、現像して所定の位置に直径80μmのランドパターンと幅1μmのトレンチ配線パターン(配線間隔1μm)を形成した。続いて、電気Cuめっきによりランドパターン及びトレンチ配線部をめっきした。このとき、電気Cuめっきは高さが1.5μm〜2.0μm程度になるようにめっきした。
次に、レジストをN−メチルピロリドン(NMP)で剥離した後、レジストが被覆されていることによりめっきされなかった部分のシード層を過硫酸アンモニウムでエッチングし、続いて、導電性密着層をフッ化アンモニウムでエッチングしてトレンチ配線間に第1の絶縁膜の表面を露出させ、金属配線を形成した。
更に、絶縁樹脂組成物1を前記金属配線上にスピンコートで塗布し、150℃のホットプレートで2分間の仮硬化を行った後、窒素雰囲気のオーブンを用いて200℃×1時間で本硬化させ、第2の絶縁膜を得た。このとき第2の絶縁膜の平均厚みは約5μmであった。
続いて、所定の位置のランドパターンから信頼性試験のための導通を確保するため、ランドパターン上に形成された絶縁膜をレーザーで除去した。
形成した配線構造の信頼性試験としてJEDEC標準規格に基づき130℃、85%RHの環境下で独立した2つの配線と電気的に連通したそれぞれのランドパターン間に5.5Vの電圧を、96時間印加した。試験の結果、96時間経過後の配線間絶縁性は1×1010Ω以上の高い値を有していた。
実施例1においては、第1の絶縁膜と第2の絶縁膜ともに同じ樹脂組成物1を用いたが、互いに異なってもよく、一方に本発明の樹脂組成物を用いてもよい。しかしながら、絶縁性確保の点からは、配線周囲のうち3方を囲う第2の絶縁膜には少なくとも本発明の樹脂組成物を用いることが好ましく、第1の絶縁膜にも本発明の樹脂組成物を用いることがより好ましい。
(実施例2)
100gのPGP中に、TEOS 21gとアセトキシメチルトリエトキシシラン24gとを混合し、反応触媒としてテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイドを30g添加し、60℃の温度下で攪拌しながら約2時間反応させた。そして、極性官能基(>C=O、カルボニル基)を有する多孔質シリカ粒子約30gを含む粒子含有溶液を得た。極性官能基の存在は、FT−IRで確認した。
次に、50gのトルエンと共に固形分濃度40質量%のエポキシ樹脂含有液(SU−8、日本化薬株式会社製)175gを前記粒子含有溶液中にゆっくりと攪拌しながら添加し、絶縁樹脂組成物2を得た。得られた絶縁樹脂組成物2の固形分において、前記多孔質シリカ粒子の含有量は30質量%であった。
ここで、得られた絶縁樹脂組成物2の一部を取り出し、高温加熱により溶剤及び樹脂成分を除去し、粒子のみを取り出した。ガス吸着法によるBET式に基づいて比表面積を計測すると、前記粒子の比表面積は、1,129m/gであった。
続いて、得られた絶縁樹脂組成物2をスピンコート法でSi基板上に塗布し、150℃のホットプレートで2分間の仮硬化を行った後、窒素雰囲気のオーブンを用いて200℃1時間で本硬化処理を実施し、絶縁膜を得た。得られた絶縁膜中の多孔質シリカ粒子の粒径の範囲を、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて測定したところ、0.01μm〜0.1μmであった。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物2に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。96時間経過後の配線間絶縁性は1×1010Ω以上の高い値を有していた。
(実施例3)
実施例2において、アセトキシメチルトリエトキシシランをビス(トリエトキシシリル)エタンに代え、反応触媒をテトラエチルアンモニウムハイドロオキサイドに代え、エポキシ樹脂を、ファンクリル(3官能基含有アクリル樹脂含有液、日立化成工業株式会社製)を用いて同量のアクリル樹脂に代えた以外は、実施例2と同様にして、絶縁樹脂組成物3を得た。
生成された多孔質シリカ粒子の極性官能基は、−OCHCH(以下、「−OEt」と称することがある。)であり、多孔質シリカ粒子の粒径の範囲は、0.01μm〜0.5μmであり、多孔質シリカ粒子の比表面積は、735m/gであった。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物3に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。96時間経過後の配線間絶縁性は1×1010Ω以上の高い値を有していた。
(実施例4)
実施例2において、アセトキシメチルトリエトキシシランをジアセトキシメチルシランに代え、反応触媒をテトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイドに代え、エポキシ樹脂を、PIX(非感光性ポリイミド樹脂含有液、日立化成工業株式会社製)を用いて同量のポリイミド樹脂に代えた以外は、実施例2と同様にして、絶縁樹脂組成物4を得た。
生成された多孔質シリカ粒子の極性官能基は、>C=O(カルボニル基)であり、多孔質シリカ粒子の粒径の範囲は、0.05μm〜3μmであり、多孔質シリカ粒子の比表面積は、242m/gであった。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物4に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。96時間経過後の配線間絶縁性は1×1010Ω以上の高い値を有していた。
(実施例5)
実施例2において、アセトキシメチルトリエトキシシランをヒドロキシメチルトリエトキシシランに代え、反応触媒をテトラブチルアンモニウムハイドロオキサイドに代え、エポキシ樹脂を、ELPAC WPR(ポジ型感光性フェノール樹脂含有液、JSR株式会社製)を用いて同量のフェノール樹脂に代えた以外は、実施例2と同様にして、絶縁樹脂組成物5を得た。
生成された多孔質シリカ粒子の極性官能基は、−CH−OH(ヒドロキシル基)であり、多孔質シリカ粒子の粒径の範囲は、0.05μm〜3μmであり、多孔質シリカ粒子の比表面積は、333m/gであった。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物5に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。96時間経過後の配線間絶縁性は1×1010Ω以上の高い値を有していた。
(実施例6)
実施例3において、粒子含有溶液を得た後、添加するアクリル樹脂含有液の量を32.5gに変えた以外は、実施例3と同様にして、絶縁樹脂組成物6を得た。得られた絶縁樹脂組成物6の固形分において、多孔質シリカ粒子の含有量は70質量%であった。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物6に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。96時間経過後の配線間絶縁性は1×1010Ω以上の高い値を有していた。
(実施例7)
実施例3において、粒子含有溶液を得た後、添加するアクリル樹脂含有液の量を75gに変えた以外は、実施例3と同様にして、絶縁樹脂組成物7を得た。得られた絶縁樹脂組成物7の固形分において、多孔質シリカ粒子の含有量は50質量%であった。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物7に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。96時間経過後の配線間絶縁性は1×1010Ω以上の高い値を有していた。
(実施例8)
実施例3において、粒子含有溶液を得た後、添加するアクリル樹脂含有液の量を675gに変えた以外は、実施例3と同様にして、絶縁樹脂組成物8を得た。得られた絶縁樹脂組成物8の固形分において、多孔質シリカ粒子の含有量は10質量%であった。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物8に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。96時間経過後の配線間絶縁性は1×1010Ω以上の高い値を有していた。
(実施例9)
実施例1において、メソポーラスシリカ粒子を多孔質構造を持たない球状シリカ粒子(粒径の範囲5μm〜6μm、比表面積0.5m/g、SICASTAR、コアフロント株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、絶縁樹脂組成物9を得た。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物9に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。3時間20分経過後に絶縁不良(配線間の抵抗値が1×10Ω以下)が見られた。
(実施例10)
実施例1において、メソポーラスシリカ粒子を多孔質構造を持たない球状シリカ粒子(粒径の範囲0.5μm〜1.5μm、比表面積3m/g、SICASTAR、コアフロント株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、絶縁樹脂組成物10を得た。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物10に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。13時間経過後に絶縁不良(配線間の抵抗値が1×10Ω以下)が見られた。
(実施例11)
実施例1において、メソポーラスシリカ粒子を多孔質構造を持たない球状シリカ粒子(粒径の範囲0.1μm〜0.3μm、比表面積24m/g、SICASTAR43−00−102、コアフロント株式会社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、絶縁樹脂組成物11を得た。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物11に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。32時間経過後に絶縁不良(配線間の抵抗値が1×10Ω以下)が見られた。
(実施例12)
実施例1において、メソポーラスシリカ粒子を多孔質構造を持たない球状シリカ粒子(粒径の範囲0.01μm〜0.5μm、比表面積124m/g、SICASTAR、コアフロント株式会社製)に代え、かつ、添加するエポキシ樹脂含有液の量を1,500gに変えた以外は、実施例1と同様にして、絶縁樹脂組成物12を得た。得られた絶縁樹脂組成物12の固形分において、球状シリカ粒子の含有量は、5質量%であった。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物12に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。78時間経過後に絶縁不良(配線間の抵抗値が1×10Ω以下)が見られた。
(比較例1)
粒径の範囲が0.01μm〜0.5μmの球状シリカ粒子(SICASTAR、コアフロント株式会社製)30gと、固形分濃度40質量%のエポキシ樹脂含有液(SU−8、日本化薬株式会社製)175gと、トルエン50gとを用い、得られる絶縁樹脂組成物の固形分における球状シリカ粒子の含有量が30質量%の絶縁樹脂組成物13を得た。絶縁樹脂組成物13中の球状シリカ粒子の比表面積は、132m/gであった。
球状シリカ粒子のIR分析を行ったが、極性官能基は検出限界以下であった。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物13に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。1時間30分経過後に絶縁不良(配線間の抵抗値が1×10Ω以下)が見られた。
(比較例2)
粒径の範囲が5μm〜6μmのメソポーラスシリカ粒子(メソピュア、日本化成株式会社製)と30g、固形分濃度40質量%のエポキシ樹脂含有液(SU−8、日本化薬株式会社製)175gと、トルエン50gとを用い、得られる絶縁樹脂組成物の固形分における多孔質シリカ粒子の含有量が30質量%の絶縁樹脂組成物14を得た。絶縁樹脂組成物14中の多孔質シリカ粒子の比表面積は、972m/gであった。
メソポーラスシリカ粒子のIR分析を行ったが、極性官能基は検出限界以下であった。
実施例1において、絶縁樹脂組成物1を絶縁樹脂組成物14に代えた以外は、実施例1と同様にして、HAST試験を行った。2時間26分経過後に絶縁不良(配線間の抵抗値が1×10Ω以下)が見られた。
実施例1〜12及び比較例1〜2について表1−1及び表1−2にまとめた。
Figure 0006089460
Figure 0006089460
実施例1〜12は、比較例1及び2と比較して、HAST絶縁性が優れる結果となった。多孔質シリカ粒子を用いた実施例1〜8は、HAST絶縁性が特に優れる結果となった。
実施例9〜12の結果から、多孔質構造を持たない粒子でも極性官能基を付与することによりHAST絶縁性の向上が可能であることが確認できた。
水分トラップ性の効果は、粒子の比表面積と含有量とにより左右されると考えられ、比表面積としては、100m/g以上が好ましく、200m/g以上がより好ましい結果となった。粒子の含有量は、絶縁樹脂組成物の固形分に対して5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい結果となった。また、粒子の比表面積が100m/g以上かつ粒子の含有量が5質量%以上がより好ましく、粒子の比表面積が200m/g以上かつ粒子の含有量が10質量%以上が特に好ましい結果となった。このとき、多孔質構造を持たない球状粒子は、粒径の範囲に応じて比表面積が変化することから、比表面積を大きくするためには、粒径の範囲を小さくする必要があるが、粒径を小さくすると絶縁樹脂組成物の粘度が上昇し配線間の埋め込みに支障が出る場合がある。そのため、配線間への埋め込みを容易にする観点からは、極性官能基を有する粒子としては多孔質構造であることが好ましい。
以上の実施例1〜12を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 樹脂と、赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子とを含有することを特徴とする樹脂組成物。
(付記2) 前記無機粒子が、多孔質無機粒子である付記1に記載の樹脂組成物。
(付記3) 前記極性官能基が、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、及びアルコキシ基のいずれかである付記1から2のいずれかに記載の樹脂組成物。
(付記4) 前記無機粒子が、シリカ粒子である付記1から3のいずれかに記載の樹脂組成物。
(付記5) 前記赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子の比表面積が、200m/g〜1,200m/gである付記1から4のいずれかに記載の樹脂組成物。
(付記6) 前記赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子の含有量が、前記樹脂組成物の固形分に対して5質量%〜70質量%である付記1から5のいずれかに記載の樹脂組成物。
(付記7) 前記赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子が、無機粒子とテトラアルコキシシランとを反応させて得られる粒子、及びテトラアルコキシシランと前記テトラアルコキシシランを除く極性官能基を有するシラン化合物とを反応させて得られる粒子のいずれかである付記1から6のいずれかに記載の樹脂組成物。
(付記8) 複数の配線と、前記複数の配線の周囲に配置された、付記1から7のいずれかに記載の樹脂組成物から形成される絶縁構造とを含有することを特徴とする配線構造体。
(付記9) 基材と、前記基材上に、付記8に記載の配線構造体が複数積層された積層体とを有することを特徴とする多層回路基板。
(付記10) 付記9に記載の多層回路基板と、前記多層回路基板上に配置された半導体素子とを有することを特徴とする半導体装置。

Claims (8)

  1. 樹脂と、赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子とを含有し、
    前記無機粒子が、比表面積が200m /g〜1,200m /gである多孔質無機粒子であることを特徴とする樹脂組成物。
  2. 前記極性官能基が、ヒドロキシル基、カルボキシル基、カルボニル基、及びアルコキシ基のいずれかである請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記無機粒子が、シリカ粒子である請求項1から2のいずれかに記載の樹脂組成物。
  4. 前記赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子が、無機粒子とテトラアルコキシシランとを反応させて得られる粒子、及びテトラアルコキシシランと前記テトラアルコキシシランを除く極性官能基を有するシラン化合物とを反応させて得られる粒子のいずれかである請求項1から3のいずれかに記載の樹脂組成物。
  5. 樹脂と、赤外分光分析により測定される極性官能基を有する無機粒子とを含有し、
    前記極性官能基が、カルボキシル基、及びカルボニル基のいずれかであることを特徴とする樹脂組成物。
  6. 複数の配線と、
    前記複数の配線の周囲に配置された、請求項1から5のいずれかに記載の樹脂組成物から形成される絶縁構造とを含有することを特徴とする配線構造体。
  7. 基材と、
    前記基材上に、請求項6に記載の配線構造体が複数積層された積層体とを有することを特徴とする多層回路基板。
  8. 請求項7に記載の多層回路基板と、
    前記多層回路基板上に配置された半導体素子とを有することを特徴とする半導体装置。
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