JP6089444B2 - 綴じ機の切込刃及び綴じ機 - Google Patents

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Description

本発明は、重ね合わせた複数枚の用紙の端部等を一体的に綴じ合わせる綴じ機のうち、特に金属製の針を使用しない方式の綴じ機の切込刃、及びこのような切込刃を用いた綴じ機に関する。
従来より、金属製の針を使用しない方式の綴じ機が種々考えられている。このような綴じ機の一例として、例えば、複数枚の用紙に切起片を形成しつつ打抜孔を穿設する抜き刃と、前記抜き刃に隣接して設けられ前記切起片の先端側を係止させるためのカット孔を穿設する切込刃と、前記抜き刃及び前記切込刃を保持する綴じ機本体と、この綴じ機本体に用紙挿入隙間を介して配設されたパンチ台とを備えているものが挙げられる(例えば、特許文献1を参照)。
ところで、前記特許文献1記載の綴じ機においては、前記切込刃が、前記切起片と係わり合うことが可能な綴じ部材挿通窓を設けているとともに、この綴じ部材挿通窓に前記切起片を係わり合わせた状態で、前記切込刃をカット孔内から抜き取る動作を行う際に、前記切起片を前記カット孔に挿し通すようにしている。しかして、前記切込刃によりカット孔を穿設した直後は、このカット孔の切断端縁は前記穿設動作の方向になびくように傾斜変形している。この状態から前記切込刃をカット孔内から抜き取る動作を行う際には、傾斜変形した切断端縁を抜き取り動作の方向に反転させる作用を加えつつ前記切起片をカット孔を通過させて用紙の表側に導出させる必要があり、大きな抜き取り力が必要になることがある。すなわち、このような構成のものでは、穿設動作の方向に傾斜変形した切断端縁を抜き取り動作の方向に反転変形させる際に生じる負荷と、切起片をカット孔を通過させて用紙の表面側に導出する際に生じる負荷とがほぼ同時期に発生するため、大きな抜き取り力が要求されることがある。そのため、前述したように手動で操作する方式の綴じ機においては、大きな操作力が必要となることがある。すなわち、手動で操作する方式のものでは、スプリングの弾性力に抗して切込刃などを用紙に貫通させ、スプリングの弾性力により切込刃などを用紙から抜き取るようにしているので、抜き取り時の負荷が一時的に大きくなると反発力が大きなスプリングを使用しなければならず、手動操作時にも大きな力が必要となることがあった。
以上のような問題は、切込刃によって形成されたカット孔に切起片の先端部を係止させる態様の綴じ機に限らず、切込刃が綴じ部材を係わり合わせることの可能な窓を有するとともに、切込刃をカット孔内から抜き取る動作中にこの窓に係わり合わせた綴じ部材をカット孔に挿し通すようにしている構成の綴じ機全般において存在する。
特開2011−189547号公報
本発明は以上の点に着目し、綴じ手段を係わり合わせることが可能な綴じ部材挿通窓を有する切込刃、及びこのような切込刃を備えた綴じ機において、綴じ部材挿通窓に綴じ部材を係わり合わせた状態で切込刃を用紙から抜き取る際に大きな力が必要となることがあるという問題を解消することを目的とする。
すなわち請求項1の発明に係る綴じ機の切込刃は、用紙との間で相対往復運動し用紙を貫通することにより用紙にカット孔を形成するための刃先をその先端部に備えた刃本体と、この刃本体に厚み方向に貫通して設けられ、前記刃本体を前記カット孔内から抜き取る際に用紙を綴じるための綴じ部材を係わり合わせた状態で前記カット孔に該綴じ部材を挿し通すための綴じ部材挿通窓と、この綴じ部材挿通窓よりも刃本体の基端側に設けられ、前記刃本体を前記カット孔内から抜き取る際に、前記カット孔の切断端縁に前記綴じ部材より優先して接触する端縁整形部とを備えを備え、前記端縁整形部が、前記綴じ部材挿通窓よりも刃本体の基端側に設けられた第2の窓の一部であることを特徴とする。
また、請求項2の発明に係る綴じ機の切込刃は、用紙との間で相対往復運動し用紙を貫通することにより用紙にカット孔を形成するための刃先をその先端部に備えた刃本体と、
この刃本体に厚み方向に貫通して設けられ、前記刃本体を前記カット孔内から抜き取る際に用紙を綴じるための綴じ部材を係わり合わせた状態で前記カット孔に該綴じ部材を挿し通すための綴じ部材挿通窓と、この綴じ部材挿通窓よりも刃本体の基端側に設けられ、前記刃本体を前記カット孔内から抜き取る際に、前記カット孔の切断端縁に前記綴じ部材より優先して接触する端縁整形部とを備え、前記端縁整形部が、前記刃本体から切り起こして設けられた突起に設けられ前記抜き取り動作の方向を向く作用部であることを特徴とする。
れらのようなものであれば、抜き取り動作の際に、穿設動作の方向になびくように傾斜変形した状態のカット孔の切断端縁に端縁整形部を接触させ、この切断端縁を抜き取り動作の方向に反転させた後、綴じ部材挿通窓に係わり合わせた綴じ部材がカット孔を貫通することとなる。すなわち、抜き取り動作の際に、切断端縁を抜き取り動作の方向に反転させるための負荷が発生する時期と、綴じ部材がカット孔を貫通する際に生じる負荷が発生する時期とをずらし、負荷を分散させることができる。従って、抜き取り動作の際に大きな抜き取り力が要求されることがあるという不具合を解消することができる。
以上に述べたような切込刃を用いた綴じ機の一例として、上述したような切込刃と、用紙を保持するパンチ台とを具備してなり、このパンチ台に保持された用紙に前記切込刃を貫通させて抜き取ることにより前記用紙を前記綴じ部材により綴じるように構成されたものが挙げられる。
また、以上に述べたような切込刃を用いた綴じ機の使い勝手の向上を図るために好適な態様として、上述したような切込刃と、用紙を保持するパンチ台と、このパンチ台に保持された用紙に前記切込刃を貫通させて前記カット孔を形成するための操作力を受け付ける手動操作部と、前記手動操作部に加えられる操作力が消勢した際に前記切込刃を用紙から抜き取るためのスプリングとを備えたものが挙げられる。このようなものであれば、従来のものと比較して切込刃を用紙から抜き取る際の負荷が小さくなることから、反発力が小さなスプリングを使用することができ、従ってこのスプリングの反発力に抗してカット孔を形成するための手動操作力を操作部に与える際に大きな力を加える必要をなくすことができるからである。さらに、従来のものと比較してスプリングの反発力が最も大きくなる領域のより近くで切断端縁を抜き取り動作の方向に反転させる作用を与えることができるので、効率的にスプリングの反発力を利用することができ、この点からもスプリングの小型化を促進することができる。
本発明によれば、綴じ手段を係わり合わせることが可能な綴じ部材挿通窓を有する切込刃、及びこのような切込刃を備えた綴じ機において、綴じ部材挿通窓に綴じ部材を係わり合わせた状態で切込刃を用紙から抜き取る際に大きな力が必要となることがあるという問題を解消することができる。
本発明の一実施形態である綴じ機の斜視図。 同実施形態における平面図。 図2におけるA−A断面図。 同実施形態における刃ユニットを示す正面図。 同実施形態における切込刃を示す斜視図。 同実施形態における作用説明図。 同実施形態における作用説明図。 同実施形態における作用説明図。 同実施形態における作用説明図。 同実施形態における作用説明図。 同実施形態における作用説明図。 本発明の他の実施形態における切込刃を示す斜視図。 本発明の他の実施形態における切込刃を示す斜視図。 本発明の他の実施形態における切込刃を示す斜視図。 本発明の他の実施形態における切込刃を示す斜視図。 本発明の他の実施形態における切込刃を示す斜視図。 本発明の他の実施形態に係る綴じ機における作用説明図。 同実施形態に係る綴じ機における作用説明図。 同実施形態に係る綴じ機における作用説明図。 同実施形態に係る綴じ機における作用説明図。 同実施形態に係る綴じ機における作用説明図。 同実施形態に係る綴じ機における作用説明図。 同実施形態に係る綴じ機における作用説明図。
本発明の一実施形態について、図1〜図11を参照しつつ以下に述べる。
本実施形態は、本発明の切込刃33を用紙Pから切り起こした切起片P4を綴じ部材とする綴じ機1に適用した場合のものである。
この綴じ機1は、図1及び図2に示すように、複数枚の用紙Pに打抜孔P1及びカット孔P2を形成するとともに、その打抜孔P1から切り起こされた切起片P4を前記カット孔P2に挿通させることにより、それら複数枚の用紙Pを相互に綴じて冊子Bすなわち用紙束を作ることができるようにしたものである。また、この綴じ機1に用いられる刃である抜き刃32は、打抜孔P1を形成しうるものであり、この綴じ機1に用いられる切込刃33はスリット状のカット孔P2を形成しうるものである。以下、詳述する。
この冊子Bは、図1及び図3に示すように、複数枚の用紙Pを束ねてなるもので、それらの用紙Pは縁部に設定した一箇所の接合部分P3において相互に接合されている。この接合部分P3は、用紙Pの一方の面(以下、上面Paと称する)側から貫入された抜き刃32により各用紙Pに形成された打抜孔P1と、この打抜孔P1に隣接させて前記各用紙Pに形成されたスリット状のカット孔P2と、打抜孔P1から各用紙Pの他面側に切り起こされた切起片P4とから構成されている。そして、切起片P4の先端部分P4aを、カット孔P2に貫通させて用紙Pの上面Pa側に導出させることによって、複数枚の用紙Pが相互に接合されている。
一方、この綴じ機1は、図1、図2及び図4に示すように、前記抜き刃32及び前記切込刃33を備えた刃ユニット3と、この刃ユニット3をスライド動作可能に支持する綴じ機本体2と、この綴じ機本体2に用紙挿入用の隙間35を介して配設され用紙Pを保持するパンチ台4と、このパンチ台4に保持された用紙Pに前記抜き刃32及び切込刃33を貫通させて前記打抜孔P1及び前記カット孔P2を形成するための操作力を受け付ける手動操作部5と、前記手動操作部5に加えられる操作力が消勢した際に前記切込刃33を用紙Pから抜き取るためのスプリング6とを備えている。
前記刃ユニット3は、図4に示すように、前記綴じ機本体2に設けた図示しない案内部に案内されて一定の姿勢を維持しつつ昇降可能なスライド部材31と、このスライド部材31に取り付けられた抜き刃32と、この抜き刃32に隣接させて前記スライド部材31に取り付けられた切込刃33と、抜き刃32の内側に配され抜き刃32内に収まる初期姿勢(S)から、一部が抜き刃32の外に突出する回動姿勢(K)との間でスライド部材31に軸341を介して回動可能に枢支されたインナーカム34とを具備してなる。
スライド部材31は、図4に示すように、抜き刃32と切込刃33とを支持する下方に向けて開口する中空ブロック状のもので合成樹脂により作られている。スライド部材31の上面にはドライブシャフト36を回動可能に保持するシャフト保持部311を備えており、手動操作部5に加えられる手動操作力が、ドライブシャフト36を介してスライド部材31に伝達されるようになっている。このスライド部材31には、前記スプリング6の上端側を保持させている。また、このスプリング6の下端側は、前記綴じ機本体2の後述するハウジング21の底壁211に保持させてあり、このスプリング6により前記スライド部材31は上方に弾性付勢されている。
抜き刃32は、用紙Pに打抜孔P1及び切起片P4を形成するものであって、図4に示すように、一枚の板金素材に打ち抜き加工及び折り曲げ加工を施すことにより作られている。この抜き刃32は、基端側が前記スライド部材31に固定されている。
切込刃33は、用紙Pにカット孔P2を形成するものであって、図4に示すように、一枚の板金素材に打ち抜き加工を施すことにより作られている。この切込刃33は、基端側が前記スライド部材31に固定されており、図5に示すように、用紙Pを貫通することにより用紙Pに前記カット孔P2を形成するための刃先331aをその先端部に備えた刃本体331と、この刃本体331に厚み方向に貫通して設けられ前記刃本体331を前記カット孔P2内から抜き取る際に前記切起片P4を係わり合わせた状態で前記カット孔P2に該切起片P4を挿し通すための綴じ部材挿通窓332と、前記綴じ部材挿通窓332よりも上方すなわち刃本体331の基端側に設けた第2の窓333とを備えている。この実施形態においては、この第2の窓333の内面が、前記刃本体331を前記カット孔P2内から抜き取る際に前記カット孔P2の切断端縁P2aに前記切起片P4より優先して接触する本発明の端縁整形部333aである。より具体的には、この第2の窓333は矩形状をなし、その下辺部分の内面が前記端縁整形部333aである。この第2の窓333の下辺部分の内面すなわち端縁整形部333aは、カット孔P2を穿設する際に冊子Bとなるべき複数枚積層された用紙Pのうち最下端に位置する用紙Pの下面Pbよりも下方に移動するようにしてある。この第2の窓333の幅寸法は、前記綴じ部材挿通窓332の幅寸法と同一に設定している。
インナーカム34は、図4に示すように、基端に軸341を有するとともに先端に切起片P4を前記綴じ部材挿通窓332に挿入させるための押し出し部342を備えている。インナーカム34の基端には、該インナーカム34を回動させるためのアーム343が突出させてある。また、このインナーカム34は、図示しないスプリングにより、初期姿勢(S)側に付勢されている。
前記綴じ機本体2は、図1、図2及び図4に示すように、底壁211、この底壁211の前端から起立する図示しない前壁、この前壁の左右両端からそれぞれ後方に延びる左右の側壁213及びこれら左右の側壁213の後端同士を接続し底壁211の後端より前方に位置する後壁214を有しこれらによって囲まれた空間21s内に刃ユニット3を収納する合成樹脂製のハウジング21と、このハウジング21の底壁211の下面に添接する底板221、前壁の外面に添接する前板222及び左右の側壁213の外面に添接する左右の側板223を有し該ハウジング21を外側から保持する金属製のフレーム22と、このフレーム22の後側に装着され前記刃ユニット3の収納空間21s及び前記ハウジング21の底壁211上方の空間を被覆するリアカバー2323とを備えている。前記ハウジング21には、前記刃ユニット3を昇降可能に案内する図示しない案内部と、前記インナーカム34のアーム343を係止するための係止部21aとを備えている。さらに、前記ハウジング21の側壁213及び前記フレーム22の側板223には、ドライブシャフト36を挿通させるための上下方向に伸びる長孔213a、223aが形成されている。
前記パンチ台4は、図1、図2及び図4に示すように、下部フレーム41と、この下部フレーム41に設けられ用紙挿入用の隙間35に臨むアンビル42とを備えている。
下部フレーム41は、図1及び図2に示すように、その後部分に前記綴じ機本体2を取り付けるための本体取付部411を有するとともに、図4に示すように、前部分にアンビル42の表面を用紙挿入用の隙間35に表出させるためのアンビル表出窓412を備えている。後部分と前部分との境界には、図1に示すように、用紙挿入用の隙間35に挿入される用紙Pの端部を係止するための係止壁413を有している。この下部フレーム41にアンビル42が取り付けられている。
アンビル42は、板金製のもので、図4に示すように、抜き刃32と協働して用紙Pに打抜孔P1を穿設するための穿孔部421と、切込刃33と協働して用紙Pにカット孔P2を穿設するための通過孔422とを備えている。前述したようにこのアンビル42は前記下部フレーム41に取り付けられていて、アンビル表出窓412を介して用紙挿入用の隙間35に臨む。
手動操作部5は、図1及び図2に示すように、前記綴じ機本体2に支持させるための図示しない支軸を基端部に有するとともに、手動操作力を受け付ける操作受付部51を先端部に有するレバーである。前記支軸と前記操作受付部51との間には、ドライブシャフト36を装着している。
次に、この綴じ機1の作動を、図6〜図11等を参照して説明する。
手動操作部5に外部から手動操作力が加えられておらず重ね合わせた複数枚の用紙Pが用紙挿入用の隙間35に挿入された初期状態では、図6に示すように、抜き刃32及び切込刃33の先端が用紙Pの上方に離間した待機位置(N)に待機し、インナーカム34が抜き刃32内に収容された初期姿勢(S)を保っている。
手動操作部5を下方に操作すると、この手動操作部5に加えられた力がドライブシャフト36に伝達され、綴じ機本体2とスライド部材31との間に配されたスプリング6の弾性付勢力に抗してスライド部材31が抜き刃32及び切込刃33とともに下方に移動する。その結果、図7に示すように、前記抜き刃32及び前記切込刃33が用紙Pを貫通し、その用紙Pに打抜孔P1及びカット孔P2が穿設される。その途上において、インナーカム34のアーム343が前記ハウジング21の係止部21aに係止され、インナーカム34の押し出し部342が切起片P4を押圧しつつ切込刃33方向に回動し、その切起片P4を切込刃33の綴じ部材挿通窓332に挿入させる。図8は、打ち抜き刃32及び切込刃33が下死点すなわち前記待機位置(N)から最大限移動した位置である穿孔位置(C)に到達した状態を示しているが、この状態においては、切込刃33の第2の窓333の下辺部分の内面すなわち前記端縁整形部333aが、複数枚重ね合わされた用紙Pのうち最下端に位置する用紙Pの下面Pbよりも下方に位置する。そのため、下方になびくように傾斜変形したカット孔P2の切断端縁P2aの一部が膨出した状態で第2の窓333内に進入することになる。この状態から手動操作部5に対する操作を解除すると、スプリング6の付勢力によりスライド部材31が上動して抜き刃32及び切込刃33が抜き取り方向に移動し始める。切込刃33が下死点から若干上動すると、第2の窓333に侵入している切断端縁P2aがその窓の内面すなわち前記端縁整形部333aに接触しその切断端縁P2aに用紙Pの上面Pa側に反転する方向の作用が加えられる。さらに、切込刃33が抜き取り方向に移動すると、図9に示すように、第2の窓333の下辺部分の内面すなわち前記端縁整形部333aが用紙Pの上面Pa側に移行し、前記切断端縁P2aが上方になびくように傾斜変形した状態に反転する。しかる後に、図10に示すように、綴じ部材挿通窓332に係わり合った切起片P4がその綴じ部材挿通窓332の下辺部分の内面332aに押圧されて複数枚重ね合わされた用紙Pのうち最下端に位置する用紙Pの下面Pbに接した状態となる。この段階では、インナーカム34は係止部21aにより係止された状態から解放され、図示しないスプリングの弾性付勢力により初期姿勢(S)に復帰している。この状態から切込刃33がさらに上動すると、前記切起片P4の先端部分P4aがカット孔P2に引き込まれ、切込刃33がカット孔P2から抜き取られる動作に伴い用紙Pの上面Pa側に導出され、図11に示すように切起片P4による用紙Pの綴じ込みが完了するとともに、抜き刃32及び切込刃33が待機位置(N)に復帰する。
すなわち、本実施形態の構成によれば、前記切断端縁P2aを上方になびくように傾斜変形した状態に反転変形させ終わった後に、前記切起片P4の先端部分P4aをカット孔P2に引き込んで該カット孔P2に挿し通す動作が行われることとなる。すなわち、抜き取り動作の際に、切断端縁P2aを抜き取り動作の方向に反転させるための負荷が発生する時期と、切起片P4をカット孔P2に挿し通す際に生じる負荷が発生する時期とが重ならず、切込刃33に対する負荷が分散される。換言すれば、切断端縁P2aを抜き取り動作の方向に反転変形させる際に生じる負荷及び切起片P4をカット孔P2に挿し通して用紙Pの上面Pa側に導出する際に生じる負荷の全体量は従前から変わらないものの、これらの負荷がそれぞれ異なる時期に切込刃33の異なる箇所に作用するので、抜き取りの際に切込刃33に掛かる力が分散される。従って、抜き取り動作の際に大きな抜き取り力が要求されることがあるという不具合を解消できる。
すなわち、抜き取り動作の際に利用するスプリング6の弾性付勢力は従来のものと比較して小さくできる。このことから、反発力が小さなスプリング6を使用することができ、従ってこのスプリング6の反発力に抗してカット孔P2を形成するための手動操作力を操作部に与える際に大きな力を加える必要がある場合があるという問題を解消することができる。
さらに、第2の窓333の一部である下辺部分の内面すなわち前記端縁整形部333aは綴じ部材挿通窓332よりも上方すなわち切込刃33の基端側に位置しているので、従来のものと比較してスプリング6の反発力が最も大きくなる領域のより近くで切断端縁P2aを抜き取り動作の方向に反転させる作用を与えることができる。このことから、従来のものと比較してより効率的にスプリング6の反発力を利用することができ、この点からもスプリング6の小型化を促進することができる。
そして、用紙Pから切り起こされた切起片P4を綴じ部材として利用することにより複数枚の用紙Pを相互に綴じて冊子Bを作るようにしているので、用紙Pと別体の綴じ部材を用意する必要がなく、冊子Bを廃棄する際に綴じ部材と用紙Pとを分別する手間を省くことができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、切込刃の刃本体から突起を切り起こして設け、この突起の抜き取り動作の方向を向く面すなわちカット孔の切断端縁に綴じ部材より優先して接触する作用部を端縁整形部として機能させるようにしてもよい。このような構成を有する実施形態の一例として、図12に示すように、刃本体A331に打抜孔を設け、この打抜孔に囲まれた部分を刃本体A331の一方の表面側に折り返して綴じ部材挿通窓A332及び突起A333を形成するとともにこの突起A333の先端面すなわち作用部を端縁整形部A333aとする切込刃A33が考えられる。上述した構成を有する実施形態の他の一例として、図13に示すように、刃本体B331に打抜孔を設け、この打抜孔に囲まれた部分を幅方向中央を挟んで2つの部分に分割し、一方の部分を刃本体B331の一方の表面側に折り返すとともに、他方の部分を刃本体B331の他方の表面側に折り返して綴じ部材挿通窓B332、第1の突起B333及び図示しない第2の突起を形成するとともに、これら第1の突起B333及び第2の突起の先端面すなわち作用部をそれぞれ第1の端縁整形部B333a及び第2の端縁整形部とする切込刃B33も考えられる。さらに、上述した構成を有する実施形態の他の一例として、図14に示すように、刃本体C331に綴じ部材挿通窓C332とこの綴じ部材挿通窓C332よりも基端側に位置する打抜孔C33aとを設け、前記打抜孔C33aに囲まれた部分を刃本体C331の一方の表面側に折り曲げて突起C333を形成するとともにこの突起C333の先端面すなわち作用部を端縁整形部C333aとする切込刃C33も考えられる。上述した構成を有する実施形態のさらに他の一例として、図15に示すように、刃本体D331に綴じ部材挿通窓D332とこの綴じ部材挿通窓D332よりも基端側に位置する打抜孔D33aとを設け、この打抜孔D33aに囲まれた部分を幅方向中央を挟んで2つの部分に分割し、一方の部分を刃本体D331の一方の表面側に折り曲げて第1の突起D333を形成し、他方の部分を刃本体D331の他方の表面側に折り曲げて第2の突起D334を形成し、これら第1及び第2の突起D333、D334の先端面すなわち作用部をそれぞれ第1の端縁整形部D333a及び図示しない第2の端縁整形部とする切込刃D33も考えられる。加えて、上述した構成を有する実施形態の他の一例として、図16に示すように、先端近傍に綴じ部材挿通窓E332が設けられた刃本体E331の前記綴じ部材挿通窓E332より基端側に打抜孔を設け、この打抜孔に囲まれた部分を刃本体E331の一方の表面側に折り返して第2の窓E333及び突起E334を形成するとともに、前記第2の窓E333の一部、より具体的にはこの第2の窓E333の下辺部分の内面、換言すれば突起E334の基端に形成した作用部を端縁整形部E333aとする切込刃E33も考えられる。
さらに、刃本体の綴じ部材挿通窓よりも基端側に微小な凹凸を多数設けてなり、刃本体の抜き取り動作の際にカット孔の切断端縁との間で摩擦力を発生させて切断端縁を抜き取り動作の方向に反転させることが可能な作用部である摩擦発生部を端縁整形部としてもよい。その他、刃本体の綴じ部材挿通窓よりも基端側に、綴じ部材の幅寸法より小さな突起等綴じ部材より優先して接触する作用部を設け、この作用部を端縁整形部としてもよい。
これらの構成を採用しても、切込刃の刃本体の刃先に用紙を貫通させてカット孔を生成した後、用紙の穿孔方向側の表面よりさらに穿孔方向側に前記端縁整形部を移動させ、その後切込刃を抜き取り方向に移動させてカット孔内から抜き取る動作中に、まず端縁整形部をカット孔の切断端縁に作用させて該切断端縁を穿孔方向側になびくように傾斜変形した状態から抜き取り方向側になびくように傾斜変形した状態に反転変形させ終わってから、綴じ部材をカット孔に挿し通す動作が行われるようになるので、上述した本発明の主要な効果を得ることができる。
加えて、上述した実施形態では、用紙から切り起こされた切起片を綴じ部材として利用するようにしているが、用紙と別体の綴じ綴じテープを綴じ部材として利用し、用紙に穿設したカット孔にこの綴じテープを挿し通して用紙を綴じる実施形態も考えられる。この実施形態について、図17〜図23を参照しつつ説明する。
図17〜図23は、本実施形態の綴じ機X1を模式的に示す概略断面図であり、綴じ機X1による綴じ動作を順に説明している。
綴じ機X1は、重ね合わされた複数枚の用紙Pの一方の面(以下上面Paと称する)に上面Pa側の露出部分t1と埋設部分t2と他面側すなわち下面Pb側の露出部分t3とに対応した寸法を有する綴じテープTを供給する綴じテープ供給機構X2と、この綴じテープ供給機構X2により供給された綴じテープTの下面Pb側の露出部分t1を用紙Pの下面Pb側のテープ貼り付け領域st1に貼り付ける下面Pb側の綴じテープ貼り付け機構X4と、用紙Pにカット孔P2を形成するための切込刃X33を有しこの切込刃X33の動きを利用して綴じテープTの埋設部分t2及び上面Pa側の露出部分t3をカット孔P2に引き込み上面Pa側の露出部分t3を用紙Pの上面Pa側に導出させる綴じテープ貫通機構X3と、この綴じテープ貫通機構X3により用紙Pの上面Pa側に導出された上面Pa側の露出部分t3を用紙Pの上面Pa側の貼り付け領域st2に貼り付ける上面Pa側の綴じテープ貼り付け機構X5とを具備してなる。
綴じテープ供給機構X2は、リール等に巻装された綴じテープTを、複数枚重ねた状態で保持されている用紙Pの下面Pbの下方に繰り出す図示しない繰出機構と、この繰出機構により用紙Pの下方に供給された綴じテープTを一定の長さに切断するべく綴じテープTの下方に昇降可能に配された切断刃X21とを具備してなる。切断刃X21は、図示しない切断刃駆動機構により、初期位置(x)と、連続している状態の綴じテープTを切断する切断位置(y)との間で移動することができるようになっている。
下面Pb側のテープ貼り付け機構X4は、用紙Pの下面Pa側の貼り付け領域st1の下方に昇降可能に配された下押さえ部材X41と、用紙Pの下面Pbの下方の所定箇所に一定長さの綴じテープTが供給された段階で、待機位置(j)にある下押さえ部材X41を押さえ位置(k)にまで上昇させ綴じテープTの下面Pb側の露出部分t1を下面Pb側の貼り付け領域st1に押し付ける図示しない下押さえ部材駆動機構とを具備してなる。
綴じテープ貫通機構X3は、カット孔P2を形成すべく用紙P上に昇降可能に配された切込刃X33と、この切込刃X33と協働して用紙Pにカット孔P2を形成するための孔である切込刃通過部を有した図示しないアンビルと、切込刃X33を所定のタイミングで昇降させる図示しない切込刃昇降機能とを具備してなる。切込刃X33は、先端部分に鋭利な刃先X331aを有してなるもので、図1〜図11を参照しつつ上述した実施形態における切込刃と同様の構成を有する。すなわち、一枚の板金素材に打ち抜き加工を施すことにより作られており、用紙Pを貫通することにより用紙Pに前記カット孔P2を形成するための刃先X331aをその先端部に備えた刃本体X331と、この刃本体X331に厚み方向に貫通して設けられ前記刃本体X331を前記カット孔P2内から抜き取る際に綴じテープTを係わり合わせた状態で前記カット孔P2に該綴じテープTを挿し通すための綴じ部材挿通窓X332と、前記綴じ部材挿通窓X332よりも上方すなわち刃本体X331の基端側に設けた第2の窓X333とを備えている。この実施形態においては、この第2の窓X333の内面が、前記刃本体X331を前記カット孔P2内から抜き取る際に前記カット孔P2の切断端縁P2aに前記綴じテープTより優先して接触する本発明の端縁整形部X333aである。より具体的には、この第2の窓X333は矩形状をなし、その下辺部分の内面が前記端縁整形部X333aである。この第2の窓X333の下辺部分の内面すなわち端縁整形部X333aは、カット孔P2を穿設する際に複数枚積層された用紙Pのうち最下端に位置する用紙Pの下面Pbよりも下方に移動するようにしてある。
切込刃昇降機構は、次のような動作を行うものである。まず、綴じテープTの供給に先立って初期位置にある切込刃X33を降下させて切込刃X33の刃先X331aを用紙Pに貫通させ、続けて第2の窓X333の端縁整形部X333aが用紙Pの下面Pbより下方となるに臨む穿孔位置まで降下させる。次いで、用紙Pの表側の最外面h1上に切込刃の窓を通過するようにして綴じテープTが繰出機構により供給されて所定位置にセットされ、下押さえ部材駆動機構によって綴じテープTの裏側の露出部分t1を用紙Pに貼り付けられた後、切込刃X33を上昇させて用紙Pから抜き取る動作を行う。
上面Pa側のテープ貼り付け機構X5は、切込刃X33から該切込刃X33の厚さ方向に離間し該切込刃X33と干渉しない待機位置(r)から初期位置にある切込刃X33の下方を通過して用紙Pの上面に当接する押さえ位置(g)との間で水平方向に進退する上押さえ部材X51と、この上押さえ部材X51を待機位置(r)まで移動した状態で待機位置(r)から押さえ位置(g)に前進させ綴じテープTの上面Pa側の露出部分t3を用紙Pにおける上面Pa側の貼り付け領域st2に押し付ける図示しない上押さえ部材駆動機構とを具備してなる。
この綴じ機の作動を、図17〜図23等を参照して説明する。
重ね合わせた複数枚の用紙Pが用紙挿入用の隙間に挿入された初期状態では、切込刃X33の先端の刃先X331aが用紙Pの上方に離間した待機位置に待機している。
それから、切込刃X33が用紙Pに向けて移動し、図17に示すように、前記切込刃X33が用紙Pを貫通し、その用紙Pにカット孔P2が穿設される。図18は、切込刃が下死点すなわち穿孔位置に到達した状態を示しているが、この状態においては、切込刃X33の第2の窓X333の下辺部分の内面すなわち前記端縁整形部X333aが、用紙Pの下面Pbよりも下方に位置する。そのため、下方になびくように傾斜変形したカット孔P2の切断端縁P2aの一部が膨出した状態で第2の窓X333内に進入することになる。この状態で綴じテープTが送り出され、図18に示すようにこの綴じテープTが前記綴じ部材挿通窓X332を通過する。さらに、図19に示すように、綴じテープ供給機構X2の切断刃X21により綴じテープTが切断され、下面Pb側のテープ貼り付け機構X4の下押さえ部材X41により、用紙Pの下面Pa側の貼り付け領域st1に綴じテープTの下面Pb側の露出部分t1が押し付けられる。この状態から切込刃X33が抜き取り方向に移動すると、第2の窓X333に侵入している切断端縁P2aがその窓の内面すなわち前記端縁整形部X333aに接触しその切断端縁P2aに用紙Pの上面Pa側に反転する方向の作用が加えられる。さらに、切込刃X33が抜き取り方向に移動すると、図20に示すように、第2の窓X333の下辺部分の内面すなわち前記端縁整形部X333aが用紙Pの上面Pa側に移行し、前記切断端縁P2aが上方になびくように傾斜変形した状態に反転する。しかる後に、綴じ部材挿通窓X332に係わり合った綴じテープTの埋設部分t2及び上面Pa側の露出部分t3がその綴じ部材挿入窓X332の下辺部分の内面X332aに押圧されて用紙Pの下面Pbに接した状態となる。この状態から切込刃がさらに上動すると、図21に示すように前記綴じテープTの埋設部分t2及び上面Pa側の露出部分t3がカット孔P2に引き込まれ、切込刃X33がカット孔P2から抜き取られる動作に伴い用紙Pの上面Pa側に導出され、図22に示すように綴じテープTの上面Pa側の露出部分t3が完全に用紙Pの上面Pa側に導出されるとともに、切込刃X33が初期位置に復帰する。そして、図23に示すように、上面Pa側のテープ貼り付け機構X5が作動し、綴じテープTの上面Pa側の露出部分t3が上押さえ部材X51により上面Pa側の貼り付け領域st2に押し付けられる。
すなわち、このような構成によっても、前記切断端縁P2aを上方になびくように傾斜変形した状態に反転変形させ終わった後に、前記綴じテープTの埋設部分t2及び上面Pa側の露出部分t3をカット孔P2に引き込んで該カット孔P2に挿し通す動作が行われることとなる。すなわち、抜き取り動作の際に、切断端縁P2aを抜き取り動作の方向に反転させるための負荷が発生する時期と、綴じテープTをカット孔P2に挿し通す際に生じる負荷が発生する時期とが重ならず、切込刃X33に対する負荷が分散される。換言すれば、切断端縁P2aを抜き取り動作の方向に反転変形させる際に生じる負荷及び綴じテープTをカット孔P2に挿し通して用紙Pの上面Pa側に導出する際に生じる負荷の全体量は従前から変わらないものの、これらの負荷がそれぞれ異なる時期に切込刃X33の異なる箇所に作用するので、抜き取りの際に切込刃X33に掛かる力が分散される。従って、抜き取り動作の際に大きな抜き取り力が要求されることがなくなる。
なお、図17〜図23を参照しつつ上述した綴じ機X1の切込刃昇降機構として、以下に述べるようなものが考えられる。例えば、図1〜図11を参照しつつ前述した綴じ機1と同様に、切込刃X33を含む刃ユニットを綴じ機本体のハウジングに収納し、このハウジングとの間にスプリングを配し、このスプリングの弾性付勢力に抗して切込刃を貫通させて前記カット孔を形成する手動操作力を与えるようにするとともに、前記手動操作部に加えられる操作力が消勢した際に前記スプリングの弾性付勢力を利用して前記切込刃を用紙から抜き取る構成のものが考えられる。この場合、綴じテープ供給機構X2及びテープ貼り付け機構X4、X5の操作も、手動操作力を利用することが考えられる。また、他の一例として、電力の供給を受けて切込刃を駆動するモータを備え、このモータからの動力を利用して切込刃にカット孔を穿孔する動作及びカット孔内から切込刃を抜き取る動作を行うものも考えられる。この場合、綴じテープ供給機構X2及びテープ貼り付け機構X4、X5も、電力の供給を受けて切込刃を駆動するモータをそれぞれ備え、各モータの動力により前記繰出機構、前記下押さえ部材駆動機構及び前記上押さえ部材駆動機構をそれぞれ作動させるものも考えられる。
加えて、図1〜図11を参照しつつ前述した綴じ機は、パンチ台に保持された用紙に前記切込刃を貫通させて前記カット孔を形成するための操作力を受け付ける手動操作部と、前記手動操作部に加えられる操作力が消勢した際に前記切込刃を用紙から抜き取るためのスプリングとを利用し、このスプリングの弾性付勢力を利用して切込刃を用紙から抜き取りつつ綴じ部材たる切起片をカット孔に挿し通す構成を有するが、電力の供給を受けて切込刃を駆動するモータを備え、このモータからの動力を利用して切込刃にカット孔を穿孔する動作及びカット孔内から切込刃を抜き取る動作を行う綴じ機に本発明を適用してもよい。このようなものであれば、カット孔内から切込刃を抜き取る動作を行う際に瞬間的に必要とされる電力が小さく、従ってより小型のモータを利用することができる。
そして、上述した綴じ機は、いずれも切込刃のみを移動させて用紙にカット孔を穿孔する態様のものであるが、切込刃を固定した状態で用紙を切込刃に接近する方向に移動させ、さらに用紙に切込刃を貫通させることにより用紙にカット孔を穿孔する態様のものや、用紙及び切込刃をともに相寄る方向に移動させ、用紙に切込刃を貫通させることにより用紙にカット孔を穿孔する態様のものであってもよい。
加えて、カット孔の形状は、前述したような直線状をなすスリット状のものだけでなく、両端部が綴じ部材の折り返し方向に向けて傾斜するスリット状のものでもよく、さらに、綴じ部材を主として係り合わせるための第1のスリットと、この第1のスリットの途中から分岐し綴じ部材の折り返し方向と反対方向に延びる第2のスリットとからなるものであってもよい。また、前記綴じ部材が、用紙から切り起こされた切起片である場合、この綴じ部材の形状は、前述したようなU字状にものに限らず、基端部の幅寸法よりも先端部の幅寸法を大きくした形状のものであってもよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変形してよい。
1、X1…綴じ機
33、A33〜D33、X33…切込刃
331、A331〜D331、X331…刃本体
332、A332〜D332、X332…綴じ部材挿通窓
333、X333…第2の窓
333a、A333a〜D333a、X333a…端縁整形部
P2…カット孔
P4…切起片(綴じ部材)
T…綴じテープ(綴じ部材)

Claims (4)

  1. 用紙との間で相対往復運動し用紙を貫通することにより用紙にカット孔を形成するための刃先をその先端部に備えた刃本体と、
    この刃本体に厚み方向に貫通して設けられ、前記刃本体を前記カット孔内から抜き取る際に用紙を綴じるための綴じ部材を係わり合わせた状態で前記カット孔に該綴じ部材を挿し通すための綴じ部材挿通窓と、
    この綴じ部材挿通窓よりも刃本体の基端側に設けられ、前記刃本体を前記カット孔内から抜き取る際に、前記カット孔の切断端縁に前記綴じ部材より優先して接触する端縁整形部とを備え、
    前記端縁整形部が、前記綴じ部材挿通窓よりも刃本体の基端側に設けられた第2の窓の一部であることを特徴とする綴じ機の切込刃。
  2. 用紙との間で相対往復運動し用紙を貫通することにより用紙にカット孔を形成するための刃先をその先端部に備えた刃本体と、
    この刃本体に厚み方向に貫通して設けられ、前記刃本体を前記カット孔内から抜き取る際に用紙を綴じるための綴じ部材を係わり合わせた状態で前記カット孔に該綴じ部材を挿し通すための綴じ部材挿通窓と、
    この綴じ部材挿通窓よりも刃本体の基端側に設けられ、前記刃本体を前記カット孔内から抜き取る際に、前記カット孔の切断端縁に前記綴じ部材より優先して接触する端縁整形部とを備え、
    前記端縁整形部が、前記刃本体から切り起こして設けられた突起に設けられ前記抜き取り動作の方向を向く作用部であることを特徴とする綴じ機の切込刃。
  3. 請求項1又は2記載の切込刃と、用紙を保持するパンチ台とを具備してなり、このパンチ台に保持された用紙に前記切込刃を貫通させて抜き取ることにより前記用紙を前記綴じ部材により綴じるように構成された綴じ機。
  4. 請求項1又は2記載の切込刃と、用紙を保持するパンチ台と、このパンチ台に保持された用紙に前記切込刃を貫通させて前記カット孔を形成するための操作力を受け付ける手動操作部と、前記手動操作部に加えられる操作力が消勢した際に前記切込刃を用紙から抜き取るためのスプリングとを備えた綴じ機。
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