JP6089440B2 - 撮像素子および撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、撮像素子および撮像装置に関する。
結像用のマイクロレンズアレイにおける各レンズに対して複数設けられた光電素子を用いて撮像データを取得し、当該撮像データに基づいて任意の焦点面において再結像させた画像を合成する撮像装置が知られている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特表2008−515110号公報
多数のレンズを有するマイクロレンズアレイを用いて撮像データを取得する場合、各マイクロレンズから対応する光電素子までの距離をできるだけ均一にすることが求められる。
本発明の第1の態様における撮像素子は、光が透過する基板に設けられた複数のレンズと、複数のレンズのうち一つのレンズを透過した光が入射する複数の受光部を有し、基板に積層された撮像部と、複数のレンズと複数の受光部との間に受光部毎に設けられた開口を有する遮光部と、を備え、受光部毎に設けられた遮光部の開口はそれぞれの受光部の中央から、レンズの光軸から離れる方向にずれた位置に設けられ、受光部の中央からのずれ量は、レンズの光軸から受光部までの距離が長くなると大きくなる
本発明の第2の態様における撮像装置は、上記の撮像素子を備える。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態に係る裏面照射型の撮像素子100の断面図である。 複数のPD104およびマイクロレンズ101の関係の一例を示す図である。 本実施形態に係る撮像装置500の構成を示すブロック図である。 撮影レンズ520における複数の射出瞳522の一例を示す図である。 それぞれの射出瞳522に対応する視差画像524の一例を示す図である。 図5に示した複数の視差画像524を合成した合成画像532を示す図である。 図5に示した複数の視差画像524から、被写体530に焦点があった合成画像532を生成する例を示す図である。 任意焦点の合成画像532を生成する場合の、画像処理部511の動作例を示す図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態に係る裏面照射型の撮像素子100の断面図である。撮像素子100は、入射光に対応した画素信号を出力する撮像チップ113と、画素信号を処理する信号処理チップ111と、画素信号を記憶するメモリチップ112とを備える。撮像チップ113、信号処理チップ111およびメモリチップ112はこの順番で積層されており、Cu等の導電性を有するバンプ109により、隣接するチップどうしが互いに電気的に接続される。
なお、図示するように、入射光は主に白抜き矢印で示すZ軸プラス方向へ向かって入射する。また、撮像チップ113の各層において入射光が入射する側の面を入射面と称する。また、座標軸に示すように、Z軸に直交する紙面右方向をX軸プラス方向、Z軸およびX軸に直交する紙面手前方向をY軸プラス方向とする。以降のいくつかの図においては、図1の座標軸を基準として、それぞれの図の向きがわかるように座標軸を表示する。
撮像チップ113の一例は、裏面照射型のMOSイメージセンサである。撮像チップ113は、配線層108、光電素子層106、接着層122および透過基板120を有する。光電素子層106には、複数のPD(フォトダイオード)104および複数のトランジスタ105が形成される。PD104は、入射面からの入射光に応じた画素信号を出力する光電素子の一例である。
複数のPD104は、XY平面に二次元的に配置される。また、トランジスタ105は、それぞれのPD104に対応して設けられる。トランジスタ105は、PD104が出力する画素信号を、配線層108に出力するか否かを切り替える。PD104およびトランジスタ105の組が一つの画素を形成する。
光電素子層106は、パッシベーション層103を更に有してよい。パッシベーション層103は、複数のPD104を覆って設けられる。パッシベーション層103は、入射光に対して透明な材料で形成され、複数のPD104を保護する。なお、光電素子層106は、パッシベーション層103上に、カラーフィルタ102を更に有してよい。カラーフィルタ102は、互いに異なる波長領域を透過する複数の種類を有しており、PD104のそれぞれに対応してベイヤー配列等の特定の配列を有している。カラーフィルタ102、PD104およびトランジスタ105の組が一つの画素を形成する。
配線層108は、光電素子層106の入射面とは逆側の面に接して設けられる。配線層108には、複数のPD104と電気的に接続される配線群107が形成される。配線群107は、光電素子層106からの画素信号を信号処理チップ111に伝送する。配線群107は多層配線であってよい。また、配線層108には、受動素子および能動素子が設けられてもよい。信号処理チップ111は、配線層108から受け取った画素信号を処理する。例えば信号処理チップ111は、ガンマ補正等の信号補正を行ってよい。メモリチップ112は、信号処理チップ111が出力する画素信号を記憶する。
透過基板120は、光電素子層106の入射面側に設けられ、光を透過する。透過基板120は、例えばガラス基板、プラスチック基板またはシリカ基板等である。接着層122は、透過基板120と光電素子層106とを接着する。接着層122は、透過基板120と略同一の屈折率を有することが好ましい。透過基板120は、光電素子層106の平坦面に接着される。光電素子層106に含まれるカラーフィルタ102、遮光部123およびパッシベーション層103が積層される順番は、図1に示した順番に限定されない。透過基板120は、カラーフィルタ102、遮光部123およびパッシベーション層103のうち、Z軸方向において最もマイナス側に設けられた層に貼りあわされてよい。また、透過基板120および光電素子層106の間には、エアギャップが無いことが好ましい。
透過基板120には、複数のPD104に対向する位置にレンズアレイ121が形成される。なお図1の例では、レンズアレイ121は、透過基板120の入射面に形成されているが、レンズアレイ121は、透過基板120の内部に形成されてよい。例えば、透過基板120とは屈折率の異なる領域が、透過基板120の内部にレンズ状に形成される。レンズアレイ121は、予め定められた個数のPD104ごとに一つずつ形成されたマイクロレンズ101を含む。マイクロレンズ101は、結像性能を有するレンズである。本例のマイクロレンズ101は、m×n個のPD104(mはx軸方向のPD104の個数、nはy軸方向のPD104の個数)ごとに一つずつ形成され、それぞれのPD104に対して像を結像させる。一つのマイクロレンズ101に対して複数のPD104が配置されるので、マイクロレンズ101の中心に対する各PD104の相対位置はそれぞれ異なる。このため、それぞれのPD104が受光する光は視差を有する。これにより、一つのマイクロレンズ101に対応するPD104の個数に応じた射出瞳を形成することができ、後述するように、PD104の当該個数に応じた視差画像を撮像することができる。
遮光部123は、レンズアレイ121および複数のPD104の間に設けられる。図1に示した例では遮光部123は光電素子層106に形成されるが、遮光部123は光電素子層106と透過基板120との間に形成されてよく、また、透過基板120に形成されてもよい。本例において光電素子層106はシリコン等の半導体を含む層であり、遮光部123は光電素子層106の内部または入射面に形成される。遮光部123は、タングステン、アルミ等の金属薄膜、有機物薄膜、または、カラーフィルタの2色以上を重ね合わせたものであってよい。
遮光部123は、一つのマイクロレンズ101に対応する複数のPD104の間で、それぞれのPD104の受光面に対する相対位置が互いに異なる開口が形成される。それぞれの開口は、それぞれのPD104に対応する射出瞳を通過した光だけを通過させるように、一つのマイクロレンズ101に対応する複数のPD104の間で互いに位置が偏位している。本例において射出瞳は、マイクロレンズ101よりもZ軸マイナス方向に設けられるべき撮影レンズにおける瞳を指す。
本例の撮像素子100は、配線層108が形成された面の裏面側から入射光が入射する裏面照射型の素子なので、それぞれのPD104毎に集光レンズを設けなくとも、それぞれのPD104に対して十分な強度の光を入射できる。従って、レンズアレイ121からPD104までの間に他のレンズを有さない構成にすることができる。このため、透過基板120を貼り合わせる面を平坦にすることができ、レンズアレイ121が設けられた透過基板120を容易に接着することができる。
配線層108の表面には複数のバンプ109が配される。当該複数のバンプ109が信号処理チップ111の対向する面に設けられた複数のバンプ109と位置合わせされて、撮像チップ113と信号処理チップ111とが加圧等されることにより、位置合わせされたバンプ109同士が接合されて、電気的に接続される。
同様に、信号処理チップ111およびメモリチップ112の互いに対向する面には、複数のバンプ109が配される。これらのバンプ109が互いに位置合わせされて、信号処理チップ111とメモリチップ112とが加圧等されることにより、位置合わせされたバンプ109同士が接合されて、電気的に接続される。
なお、バンプ109間の接合には、固相拡散によるCuバンプ接合に限らず、はんだ溶融によるマイクロバンプ結合を採用してもよい。また、バンプ109は、後述する一つの画素グループに対して一つ程度設ければよい。したがって、バンプ109の大きさは、PD104のピッチよりも大きくてもよい。また、画素が配列された画素領域以外の周辺領域において、画素領域に対応するバンプ109よりも大きなバンプを併せて設けてもよい。
信号処理チップ111は、表裏面にそれぞれ設けられた回路を互いに接続するTSV(シリコン貫通電極)110を有する。TSV110は、周辺領域に設けられることが好ましい。また、TSV110は、撮像チップ113の周辺領域、メモリチップ112にも設けられてよい。
本例においてレンズアレイ121は、透過基板120と一体に形成される。例えばレンズアレイ121は、透過基板120を射出成形、加圧成形等で形成される。また、レンズアレイ121は、透過基板120とは別体で形成されてもよい。また、撮像チップ113に信号処理チップ111を接続する前に、透過基板120を撮像チップ113に接着してよい。これにより、透過基板120を、撮像チップ113のハンドリング時における補強部材として機能させることができる。また、レンズアレイ121と透過基板120が別体で形成される場合、レンズアレイ121は、撮像チップ113に信号処理チップ111およびメモリチップ112を接続した後に、透過基板120に固定されてよい。
また、透過基板120およびレンズアレイ121は、撮像素子100のパッケージとして機能してよい。つまり、撮像素子100は、透過基板120およびレンズアレイ121よりもZ軸マイナス方向側に、ガラスまたは樹脂等の更なるパッケージ部材を有さなくてよい。
また、それぞれのマイクロレンズ101は、焦点面が遮光部123の面の近傍となるような焦点距離を有してよい。透過基板120は、当該焦点距離に応じた厚さを有する。一例として透過基板120の厚さは、0.3mmから数mm程度である。
なお、図1においては、いわゆる裏面照射型の撮像素子100を用いて説明したが、撮像素子100は、表面照射型であってもよい。この場合、配線層108は、光電素子層106の入射面側に設けられ、透過基板120は、配線層108の入射面側に設けられる。
遮光部123においては、各PD104に対応する射出瞳の位置が、一つのマイクロレンズ101に対応する複数のPD104の間で互いに偏位しており、当該偏位に応じてそれぞれの開口124の位置が決定される。例えば、一つのマイクロレンズ101の下にm×nのマトリクス状に配置された開口124は、当該マトリクスの中央の開口124に対応する射出瞳が、撮影レンズの中央に位置し、当該マトリクスの端部の開口124に対応する射出瞳が、撮影レンズの端部に位置するように形成されてよい。また、それぞれの開口124の、標準位置からの偏位量は、マトリクスの中央から離れるほど大きくなってよい。開口124の標準位置とは、例えば各PD104の受光面の中央に対向する位置である。なお、一つのマイクロレンズ101に対応する複数の射出瞳は、それぞれ一部の領域が重なってよい。また、それぞれの開口124の形状および面積は同一であることが好ましい。
また、それぞれのマイクロレンズ101に対する複数の開口124の位置のパターンは、同一であることが好ましい。つまり、第1のマイクロレンズ101に対応する複数の開口124の、第1のマイクロレンズ101に対する相対位置のパターンは、第2のマイクロレンズ101に対応する複数の開口124の、第2のマイクロレンズ101に対する相対位置のパターンと同一であることが好ましい。ただし、レンズアレイ121の周辺近傍におけるマイクロレンズ101に対しては、複数の開口124の位置のパターンが微調整されていてもよい。
このように、それぞれの開口124を偏位させることで、異なる位置における射出瞳を介した入射光を、一つのマイクロレンズ101に対して配置したそれぞれのPD104で受光することができる。このため、それぞれの射出瞳を介して受光した光は、それぞれ視差を有する。従って、各マイクロレンズ101に対応する複数のPD104のうち、同一の相対位置にあるPD104が出力する画素信号を、対応するマイクロレンズ101の位置に応じて画像領域内にマッピングすることで、それぞれの射出瞳に対応する視差画像データを取得できる。これらの視差画像を画像処理して適宜合成することで、任意焦点の画像を生成することができる。
図2は、複数のPD104およびマイクロレンズ101の関係の一例を示す図である。なお、図2においてはPD104の間が一部離間しているが、それぞれのPD104は離間せずに設けられてよい。本図では、PD104およびマイクロレンズ101以外の構成を省略している。上述したように、マイクロレンズ101は、m×n個のPD104毎に設けられる。mおよびnは同一の数であってよい。一例として、PD104の総数は2000万個以上であり、mおよびnは20程度であってよい。
上述したように、各マイクロレンズ101に対する複数のPD104のうち、同一の相対位置のPD104が検出する各画素(例えば画素a1からa4)を、対応するマイクロレンズ101の位置に応じて画像領域300にマッピングすることで、視差画像データを取得することができる。
図3は、本実施形態に係る撮像装置500の構成を示すブロック図である。撮像装置500は、撮影レンズ520、撮像素子100、システム制御部501、駆動部502、測光部503、ワークメモリ504、記録部505、表示部506および入力部507を備える。撮影レンズ520は、光軸OAに沿って入射する被写体光束を撮像素子100へ導く。撮影レンズ520は、撮像装置500に対して着脱できる交換式レンズであっても構わない。
撮影レンズ520は、複数の光学レンズ群から構成され、シーンからの被写体光束をその焦点面近傍に結像させる。なお、図3では瞳近傍に配置された仮想的な1枚のレンズで代表して表している。駆動部502は、システム制御部501からの指示に従って撮像素子100のトランジスタ105等を制御して、電荷蓄積制御、電荷電圧の変換タイミング制御、画素信号の伝送タイミング制御等の制御を実行する。駆動部502は、撮像素子100と組み合わされて撮像ユニットを形成する。駆動部502を形成する制御回路は、チップ化されて、撮像素子100に積層されてもよい。
撮像素子100は、画素信号をシステム制御部501の画像処理部511へ引き渡す。画像処理部511は、ワークメモリ504をワークスペースとして種々の画像処理を施し、画像データを生成する。例えば、JPEGファイル形式の画像データを生成する場合は、ホワイトバランス処理、ガンマ処理等を施した後に圧縮処理を実行する。画像処理部511が生成した画像データは、記録部505に記録されるとともに、表示信号に変換されて予め設定された時間の間、表示部506に表示される。
測光部503は、画像データを生成する一連の撮影シーケンスに先立ち、シーンの輝度分布を検出する。測光部503は、例えば100万画素程度のAEセンサを含む。システム制御部501の演算部512は、測光部503の出力を受けてシーンの領域ごとの輝度を算出する。演算部512は、算出した輝度分布に従ってシャッタ速度、絞り値、ISO感度を決定する。なお、演算部512は、撮像装置500を動作させるための各種演算も実行する。
また、画像処理部511は、指定される焦点位置に基づいて、当該焦点位置で結像した画像データを合成する。当該焦点位置は、入力部507を介してユーザが入力してよい。例えばユーザは、表示部506に表示されている画像中の任意の点を指定する。画像処理部511は、指定された点における被写体深度を、指定された焦点位置としてよい。つまり、画像処理部511は、ユーザが指定した画像中の被写体に焦点が合った任意焦点画像データを生成する。以下では、複数の視差画像から任意焦点画像データを生成する方法を説明する。
図4は、撮影レンズ520における複数の射出瞳522の一例を示す図である。以下においては、説明を簡略化するべく、5つの射出瞳522−A、522−B、522−C、522−Dおよび522−Eを用いて説明するが、異なる数の射出瞳522が形成されてもよい。
図5は、それぞれの射出瞳522に対応する視差画像524の一例を示す図である。視差画像524−A、524−B、524−C、524−Dおよび524−Eが、射出瞳522−A、522−B、522−C、522−Dおよび522−Eにそれぞれ対応する。なお、それぞれの視差画像524には、同一の被写体526、528および530が撮像されている。被写体526、528および530の被写体深度はそれぞれ異なる。また、被写体526が、撮像装置500の焦点面に存在する。
この場合、それぞれの視差画像524において、焦点面にある被写体526の位置は同一である。しかし、焦点面に存在しない被写体528および530には、それぞれの被写体深度およびそれぞれの射出瞳522の位置に応じて視差が生じる。
図6は、図5に示した複数の視差画像524を合成した合成画像532を示す図である。上述したように、焦点面にある被写体526の位置は、それぞれの視差画像524で同一であるので、これらの視差画像524を重ね合わせても、被写体526の画像はぼやけない。これに対して、被写体528および530の位置は、それぞれの視差画像524において各被写体深度に応じてずれている。このため、これらの視差画像524を重ね合わせると、被写体528および530の画像は、その被写体深度に応じてぼやける。この結果、被写体526に焦点があった合成画像532を生成できる。なお、複数の視差画像524から合成画像532を合成する場合に、それぞれの視差画像524に対して、射出瞳522の位置等に応じた重み付けを行ってもよい。
図7は、被写体530に焦点があった合成画像532を示す図である。画像処理部511は、被写体530の位置が同一となるように、それぞれの視差画像524の位置を変位させた画像データを生成する。これにより、それぞれの視差画像524における被写体526および528の位置も変化する。画像処理部511は、変位させたそれぞれの視差画像524の画像データを重ね合わせることで、被写体530に焦点があった合成画像532の画像データを生成する。なお、視差画像524を変位させるときの、各画素の変位量は、当該画素に対応する被写体の被写体深度等に基づいて、画素毎に定めてもよい。
このような処理により、複数の視差画像524から、任意の焦点面に結像した合成画像532を生成することができる。また、画像処理部511は、複数の視差画像524から、任意の視点位置に対する右眼用画像および左眼用画像を選択または生成して、任意の視点位置に対する3次元画像の画像データを生成することもできる。また、画像処理部511は、複数の視差画像524から、任意の視点位置に対する2次元画像の画像データを選択または生成することもできる。なお、画像処理部511は、特許文献1等に開示された公知の方法によって、複数の視差画像524から合成画像532を合成してよい。
図8は、任意焦点の合成画像532を生成する場合の、画像処理部511の動作例を示す図である。まず、画像処理部511は、撮像素子100からの画素信号に基づいて、複数の視差画像の画像データを生成する(S802)。視差画像の画像データは、記録部505に記録されてよい。次に、入力部507に対する入力により、焦点位置が決定される(S804)。画像処理部511は、当該焦点位置に基づいて、それぞれの視差画像を変位させた画像データを生成する(S806)。そして、画像処理部511は、変位させた視差画像の画像データを合成した合成画像データを生成する(S808)。なお、上述した動作のうちの一部は、信号処理チップ111において実行されてよい。例えば信号処理チップ111は、撮像チップ113からの画素信号に基づいて、複数の視差画像の画像データを生成してよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
100 撮像素子、101 マイクロレンズ、102 カラーフィルタ、103 パッシベーション層、104 PD、105 トランジスタ、106 光電素子層、107 配線群、108 配線層、109 バンプ、110 TSV、111 信号処理チップ、112 メモリチップ、113 撮像チップ、120 透過基板、121 レンズアレイ、122 接着層、123 遮光部、124 開口、300 画像領域、500 撮像装置、501 システム制御部、502 駆動部、503 測光部、504 ワークメモリ、505 記録部、506 表示部、507 入力部、511 画像処理部、512 演算部、520 撮影レンズ、522 射出瞳、524 視差画像、526 被写体、528 被写体、530 被写体、532 合成画像

Claims (9)

  1. 光が透過する基板に設けられた複数のレンズと、
    前記複数のレンズのうち一つのレンズを透過した光が入射する複数の受光部を有し、前記基板に積層された撮像部と、
    前記複数のレンズと前記複数の受光部との間に前記受光部毎に設けられた開口を有する遮光部と、
    を備え、
    前記受光部毎に設けられた前記遮光部の開口はそれぞれの前記受光部の中央から、前記レンズの光軸から離れる方向にずれた位置に設けられ、前記受光部の中央からのずれ量は、前記レンズの光軸から前記受光部までの距離が長くなると大きくなる撮像素子。
  2. 前記受光部の中央からのずれ量は、前記一つのレンズの光軸の位置の前記受光部では0である請求項に記載の撮像素子。
  3. 前記複数のレンズは、前記基板中の前記基板の屈折率と異なる屈折率の部分に設けられた請求項1または2に記載の撮像素子。
  4. 前記撮像部は、前記撮像部の光が入射する側とは逆側に設けられ、前記複数の受光部と電気的に接続される配線が形成された配線層を有する請求項1に記載の撮像素子。
  5. 前記基板と、前記撮像部とを接着する接着層を有する請求項1からのいずれか一項に記載の撮像素子。
  6. 前記撮像部の光が入射する側とは逆側に積層された信号処理部を備え、
    前記信号処理部は、前記配線層を介して前記複数の受光部から信号を受け取り、前記信号を処理する請求項に記載の撮像素子。
  7. 前記信号処理部が前記撮像部と積層された側とは逆側に積層され、前記複数の受光部からの信号を記録する記録部を備える請求項に記載の撮像素子。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載の撮像素子を備える撮像装置。
  9. 前記撮像素子は、それぞれの前記受光部への入射光に応じて生成した画素信号を出力し、
    前記撮像装置は、設定された位置に結像した画像を、前記撮像素子が出力する前記信号から合成する画像処理部を更に備える
    請求項に記載の撮像装置。
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