JP6089071B2 - ヘッドホンケーブル - Google Patents

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Description

本発明は、携帯電話や音楽プレーヤー等の携帯型電子機器に接続して使用されるヘッドホンケーブル(例えば、インナーイヤー型ケーブル(いわゆる、イヤホンケーブル)およびオーバーヘッド型ケーブルを含む)に関する。
音楽プレーヤー等の携帯型の電子機器からの音声を聴くために、ヘッドホンケーブルと称するケーブルが使用されている。このようなヘッドホンケーブルは、一般に、抗張力繊維を芯材として複数本の導体を撚り合わせ、その外周に絶縁体としてポリエチレン等を被覆した絶縁線心、あるいは複数本のエナメル線を撚り合わせた絶縁線心を、2〜4本撚り合わせ、その外周にポリ塩化ビニル樹脂等の樹脂を被覆して構成される。そして、導体、あるいはエナメル線の導体には、その導電性の高さから、純度の高い銅を用いた軟銅線が多用されている。
しかしながら、軟銅線は、導電性が高い半面、耐屈曲性、引張強度に乏しく、ヘッドホンケーブルのように、頻繁に曲げ、捩れ、引張り等の外力が負荷されるケーブルに用いるには、導体材料として必ずしも適したものではなかった。しかも、最近は、上記電子機器の使用が室内から戸外へ広がり、例えば、電車の中や運動中に使用されることも増えてきており、導体には、さらに高い耐屈曲性、引張強度が求められてきている。
このため、高導電性を維持しながら、耐屈曲性、引張強度に優れる導体材料の開発が進められており、例えば、Ti、Mg、Zr、Nb、Ca、V、Ni、Mn、Cr等の元素を含む銅合金からなるイヤホンケーブル用導体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、上記導体は基本的に軟銅線の範疇に入るものであり、耐屈曲性、引張強度について、多少の改善は認められるものの十分ではなかった。特に、電車の中や運動中等に用いる電子機器の用途に用いるには、耐屈曲性および引張強度がともに不十分であった。
特開2013−40386号公報
本発明はこのような従来技術の課題を解決するためになされたもので、高い導電性を有しながら、車中や運動下での使用にも十分耐え得る、優れた耐屈曲性、引張強度を有する導体を備えたヘッドホンケーブルを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、銀を特定の比率で含有する銅合金を用いることにより、高い導電性と優れた耐屈曲性、引張強度を併せ持つ導体を備えたヘッドホンケーブルが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の態様のヘッドホンケーブルは、0.5〜10質量%のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる引張強さ(JIS C 3002(1992))が700MPa以上で外径が0.03mm〜0.10mmである銅銀合金線の表面に絶縁皮膜を備える絶縁線のみを複数本撚り合わせて、抗張力繊維が無く撚りピッチが撚線外径の5倍〜20倍の撚線とし、さらにこの撚線を複数本集合してケーブルコアを形成するとともに、前記ケーブルコアの外周に保護被覆を設けてなるものである。
本発明の第2の態様は、第1の態様のヘッドホンケーブルにおいて、前記絶縁皮膜は、絶縁ワニスが焼付けられることにより形成されるものである。
本発明の第3の態様は、第1の態様または第2の態様のヘッドホンケーブルにおいて、前記銅銀合金線は、熱処理後に減面率94%以上の冷間加工をしてなるものである。
本発明の第4の態様は、第1の態様乃至第3の態様のいずれかの態様のヘッドホンケーブルにおいて、前記銅銀合金線は、1〜10質量%のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなるものである。
本発明によれば、高い導電性を有しながら、運動下等の使用にも十分耐え得る、優れた耐屈曲性、引張強度を有する導体を備えたヘッドホンケーブルが提供される。
本発明のヘッドホンケーブルの一実施形態を示す横断面図である。 本発明のヘッドホンケーブルの特性(耐屈曲性)評価の方法を説明する図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、説明は図面に基づいて行うが、図面は単に図解のために提供されるものであって、本発明は図面により何ら限定されるものではない。
図1は、本発明のヘッドホンケーブルの一実施形態を示す横断面図である。
図1に示すように、ヘッドホンケーブル10は、複数本(図面の例では、2本)の撚線12からなるケーブルコア21と、このケーブルコア21の外周に設けられた断面円形状の保護被覆(シース)23とを備えている。
撚線12は、0.5〜10質量%のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる銅銀合金線の表面に絶縁皮膜を備える絶縁線12aを複数本、例えば14本、撚り合わせて構成される。絶縁線12aの撚り合わせ方法は、特に限定されず、同心撚りであっても、集合撚りであってもよい。
絶縁線12aを構成する銅銀合金線は、上記のように、0.5〜10質量%のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなるものである。Agの含有量が0.5質量%未満では、熱処理を施しても十分なCuとAgの共晶相と析出相が得られず、熱処理後に高い加工を行っても十分な強度が得られず、耐屈曲性、引張強度を改善する効果が殆ど認められない。一方、10質量%を超えると、加工性が低下し、高い加工度で冷間加工を行い極細線にまで心線加工を行う際に何回もの焼鈍処理を必要とする。また、高価なAgを多量に含有させることはコストアップにつながり、さらに、導電性も低下する。高導電率を維持しながら、耐屈曲性、引張強度を改善する観点からは、Agの含有量は1〜10質量%の範囲が好ましく、3〜10質量%の範囲がより好ましい。
銅銀合金線は、例えば、連続鋳造で鋳造し、熱処理と冷間加工の繰り返しによって製造される。熱処理と冷間加工を繰り返すことによって、耐屈曲性および引張強度が向上する。最終熱処理後の冷間加工は減面率94%以上で行うことが好ましい。減面率94%以上という高い冷間加工を行うと、銅銀合金の共晶組織が微細なフィラメント状に引き伸ばされて緻密な繊維強化組織が形成され、高い引張強度を得ることができる。なお、銅銀合金線の外径は、特に限定されないが、通常、0.03mm〜0.10mmである。銅銀合金線の外径が細すぎると、製造時に断線のおそれがあり、また端末処理作業が困難になる。一方、銅銀合金線の外径が太すぎるとケーブル外径が大きくなる。銅銀合金線の外径は、0.05mm〜0.07mmが好ましい。
また、このような銅銀合金線表面に設けられる絶縁皮膜は、銅銀合金線上に絶縁ワニスを塗布し焼付けることにより形成される。絶縁ワニスとしては、例えばポリウレタン系、ポリエステル系等のワニスが使用される。
絶縁線12aは、これを撚り合わせることで、耐屈曲性をさらに向上させることができるが、銅銀合金線は抗張力が高く伸びが少ない。このため、そのまま撚り合わせると、各絶縁線12aに捩りの応力が加わり、いわゆる捻回破断が生ずるおそれがある。また、端末処理のために撚線12を切断すると、各絶縁線12aは捩りの応力を解放しようとするため、撚線12の切断部分でバラケが生じる。その結果、各撚線12を構成する絶縁線12aの識別ができなくなり、端末処理に支障をきたすようになる。
したがって、本発明においては、このような撚り合わせ時の絶縁線12aの捻回破断や端末処理時のバラケの問題を解消するため、撚線12における絶縁線12aの撚りピッチを、撚線外径の5倍〜20倍、好ましくは6倍〜19倍、より好ましくは8倍〜12倍とする。撚りピッチが、撚線外径の5倍未満では、捻回破断のおそれが高くなり、また撚り合わせ時に破断するおそれもある。一方、撚線外径の20倍を超えると、端末処理時のバラケを防止できないおそれがある。
本発明においては、また、撚り合わせの際に絶縁線12aに撚り返しを施すことが好ましい。絶縁線12aに撚り返しを施すことにより、捩りの応力を相殺して、撚り合わせ時の絶縁線12aの捻回破断を抑制することができる。撚り返しには、従来より知られる撚り返し機構を備えた撚線機、例えば、ガイドプーリが撚線機の中心軸の周囲を旋回する構造の撚線機を用いて行うことができる。すなわち、この撚線機では、送り出しボビンから送り出された素線を引き取りながらガイドプーリを旋回させることで、各素線が束ねられ撚り合わせられるが、このとき送り出しボビンをガイドプーリと同期させて回転させることにより、素線に捻りを与えないように撚線機に送り込む。これにより、各素線は予め撚り返しが施された状態で撚線機に送り込まれることになる。
ケーブルコア21は、上記撚線12から構成される。撚線12の数は、通常2本〜4本である。図1に示すように、撚線12の数が2本のケーブルコア21を備えたケーブルは、両耳に装着されるヘッドホン本体側のケーブルとして使用される。また、撚線数が3本または4本のケーブルコアを備えたケーブルは、それらの2本のケーブルに接続され、1本のケーブルに統合して音響機器の端子に接続される端子側ケーブルとして使用される。複数本の撚線は、単に集合するだけでもよいが、耐屈曲性を高める観点からは、撚り合わされていることが好ましい。
ケーブルコア21外周に設けられる保護被覆(シース)23は、例えば、ナイロン樹脂、塩化ビニル樹脂等をケーブルコア21外周に押出被覆することにより形成される。
押出被覆は、充実押出被覆であっても、いわゆるパイプ押出被覆であってもよく、特に限定されない。被覆は、外径が2.2mm以下、好ましくは2.0mm以下になるように被覆されていることが好ましい。
本実施形態のヘッドホンケーブル10においては、導体として、従来の軟銅線に代えて、特定量のAgを含有する銅銀合金線を使用している。このような銅銀合金線は、導電性が高い上に、引張強度が大きく、耐屈曲性に優れている。したがって、高い導電性を有しながら、車中や運動下等の使用にも十分耐え得る、優れた耐屈曲性、引張強度を有する導体を備えることができる。また、軟銅線を用いた場合に必須であった抗張力繊維の使用を不要とすることもできる。
なお、上記のように、本実施形態のヘッドホンケーブル10においては、抗張力繊維の使用を不要とすることができるが、必要に応じて抗張力繊維を使用してもよい。例えば、図1に示すヘッドホンケーブル10において、抗張力繊維を中心に、その外周に絶縁線12aを撚り合わせて撚線12を構成してもよい。なお、抗張力繊維は絶縁線12aとともに集合撚りするようにしてもよい。すなわち、従来のヘッドホンケーブルでは、導体の中心に抗張力繊維を配置することで、引張張力が導体や保護被覆に直接かかるのを防止する構成としていたが、本実施形態では、導体に引張強度が大きい銅銀合金線が使用されているため、抗張力繊維の位置は特に限定されない。
抗張力繊維としては、例えば、アラミド繊維等が使用されるが、ヘッドホンケーブルとして既知の材料を用いればよい。
以上、本発明の一実施形態およびその変形例について説明したが、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例においては、絶縁線を撚り合わせる際、いずれも撚り返しを行った。
(実施例1)
連続鋳造で直径9mmの銅銀合金材(Ag3質量%含有)を鋳造し、熱処理および冷間加工を繰り返し、最終熱処理後に減面率99.89%の冷間加工を行って、銅銀合金線を得た。次いで、この銅銀合金線の外周にポリウレタン樹脂ワニスを塗布した後、焼付けて厚さ7μmの絶縁皮膜を設け、直径0.07mmの絶縁線を得た。この絶縁線14本を集合撚りして、外径約0.30mm、撚ピッチ3.0mmの撚線とし、さらに、この撚線2本を撚り合わせ(撚ピッチ24mm)、その外周に塩化ビニル樹脂を充実押出被覆して、外径1.4mmのヘッドホンケーブルを製造した。
(実施例2)
実施例1と同様に作製した絶縁線28本を集合撚りして、外径0.43mm、撚ピッチ4.5mmの撚線とし、さらに、この撚線3本を撚り合わせ(撚ピッチ40mm)、その外周に塩化ビニル樹脂を充実押出被覆して、外径3.2mmのヘッドホンケーブルを製造した。
(実施例3)
連続鋳造で直径9mmの銅銀合金材(Ag10質量%含有)を鋳造し、熱処理および冷間加工を繰り返し、最終熱処理後に減面率99.92%の冷間加工を行って、銅銀合金線を得た。次いで、この銅銀合金線の外周にポリウレタン樹脂ワニスを塗布した後、焼付けて厚さ7μmの絶縁皮膜を設け、直径0.06mmの絶縁線を得た。この絶縁線31本を集合撚りして、外径0.39mm、撚ピッチ4.0mmの撚線とし、さらに、この撚線2本を撚り合わせ(撚ピッチ32mm)、その外周に塩化ビニル樹脂を充実押出被覆して、外径1.4mmのヘッドホンケーブルを製造した。
(実施例4)
連続鋳造で直径9mmの銅銀合金材(Ag1質量%含有)を鋳造し、熱処理および冷間加工を繰り返し、最終熱処理後に減面率99.89%の冷間加工を行って、銅銀合金線を得た。次いで、この銅銀合金線の外周にポリウレタン樹脂ワニスを塗布した後、焼付けて厚さ7μmの絶縁皮膜を設け、直径0.07mmの絶縁線を得た。この絶縁線14本を集合撚りして、外径0.30mm、撚ピッチ3.0mmの撚線とし、さらに、この撚線2本を撚り合わせ(撚ピッチ24mm)、その外周に塩化ビニル樹脂を充実押出被覆して、外径1.4mmのヘッドホンケーブルを製造した。
(実施例5)
連続鋳造で直径9mmの銅銀合金材(Ag5質量%含有)を鋳造し、熱処理および冷間加工を繰り返し、最終熱処理後に減面率99.89%の冷間加工を行って、銅銀合金線を得た。次いで、この銅銀合金線の外周にポリウレタン樹脂ワニスを塗布した後、焼付けて厚さ7μmの絶縁皮膜を設け、直径0.07mmの絶縁線を得た。この絶縁線14本を集合撚りして、外径0.3mm、撚ピッチ3.0mmの撚線とし、さらに、この撚線2本を撚り合わせ(撚ピッチ24mm)、その外周に塩化ビニル樹脂を充実押出被覆して、外径1.4mmのヘッドホンケーブルを製造した。
(比較例1)
実施例1と同様に作製した絶縁線14本を集合撚りして、外径0.30mm、撚ピッチ6.3mmの撚線とし、さらに、この撚線2本を撚り合わせ(撚ピッチ24mm)、その外周に塩化ビニル樹脂を充実押出被覆して、外径1.4mmのヘッドホンケーブルを製造した。
(比較例2)
実施例1と同様に作製した絶縁線28本を集合撚りして、外径0.43mm、撚ピッチ9.2mmの撚線とし、さらに、この撚線2本を撚り合わせ(撚ピッチ40mm)、その外周に塩化ビニル樹脂を充実押出被覆して、外径1.4mmのヘッドホンケーブルを製造した。
(比較例3)
軟銅線の外周にポリウレタン樹脂ワニスを塗布した後、焼付けて厚さ7μmの絶縁皮膜を設け、直径0.07mmの絶縁線を得た。この絶縁線14本をアラミド繊維の外周に同心撚りして、外径0.38mm、撚ピッチ3.0mmの撚線とし、さらに、この撚線2本を撚り合わせ(撚ピッチ24mm)、その外周に塩化ビニル樹脂を充実押出被覆して、外径1.4mmのヘッドホンケーブルを製造した。
上記各実施例および各比較例で得られたヘッドホンケーブルについて、下記に示す方法で各種特性を測定・評価した。
[耐屈曲性]
図2に示すように、得られたヘッドホンケーブル10から切り出した長さ300mmの試料ケーブルに50gの錘31をつけて垂下させ、同試料の両側に曲率半径Rがそれぞれ0.5mm、2mm、5mmの曲面を有する一対の押えブロック32を配置した状態で、片側90度で1往復を1回として、毎分60回屈曲させて破断までの回数を測定した。
[引張強さ]
銅銀合金線(実施例1〜5、比較例1、2)および軟銅線(比較例3)について、JIS C 3002(1992)の規定にしたがって測定した。
[絶縁線のバラケ]
得られたヘッドホンケーブルの保護被覆を剥ぎ取った際、絶縁線がバラケず、撚線状態を保持していた場合を合格(○)、絶縁線がバラケて、撚線状態を保持できなかった場合を不合格(×)とした。
これらの結果をケーブル構成とともに表1に示す。
Figure 0006089071
表1から明らかなように、導体として銅銀合金線(Ag含有量0.5〜10質量%)を使用し、かつ撚線の撚りピッチを撚線外径の5〜20倍の範囲とした実施例1〜5では、耐屈曲性、引張強さ、および絶縁線のバラケの各特性において、いずれも良好な結果が得られた。
一方、導体として実施例と同様の銅銀合金線を使用したものの、撚線の撚りピッチが撚線外径の20倍を超える比較例1、2では、耐屈曲性および引張強さの特性評価結果は良好であったが、絶縁線にバラケを生じた。また、導体に従来の軟銅線を用いた比較例3では、軟銅線の引張強さが小さいため、実用には抗張力繊維による補強が必須であった。
本発明のケーブルは、導電性が高く、かつ優れた耐屈曲性および引張強度を有しており、車中や運動下等で使用するヘッドホンケーブルとして好適である。
10…ヘッドホンケーブル、12…撚線、12a…絶縁線、21…ケーブルコア、23…保護被覆(シース)。

Claims (4)

  1. 0.5〜10質量%のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなる引張強さ(JIS C 3002(1992))が700MPa以上で外径が0.03mm〜0.10mmである銅銀合金線の表面に絶縁皮膜を備える絶縁線のみを複数本撚り合わせて、抗張力繊維が無く撚りピッチが撚線外径の5倍〜20倍の撚線とし、さらにこの撚線を複数本集合してケーブルコアを形成するとともに、前記ケーブルコアの外周に保護被覆を設けてなることを特徴とするヘッドホンケーブル。
  2. 前記絶縁皮膜は、絶縁ワニスが焼付けられることにより形成されることを特徴とする請求項1記載のヘッドホンケーブル。
  3. 前記銅銀合金線は、熱処理後に減面率94%以上の冷間加工をしてなるものである請求項1または2記載のヘッドホンケーブル。
  4. 前記銅銀合金線は、1〜10質量%のAgを含有し、残部がCuおよび不可避的不純物からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項記載のヘッドホンケーブル。
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