JP6086503B2 - 感光層のパターン付き露光のための露光装置及び方法 - Google Patents

感光層のパターン付き露光のための露光装置及び方法 Download PDF

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Description

〔関連出願への相互参照〕
本出願は、「35 U.S.C.§119(a)」の下に2011年8月19日出願のドイツ特許出願第10 2011 081 247.4号に対する優先権を主張し、その全ての内容は、これによって本出願の開示に引用によって組み込まれる。
本発明は、感光層のパターン付き露光のための露光装置、及び指定された露光方法に関する。
マイクロリソグラフィのための露光装置は、構造を基板上に形成された感光層に高精度で露光することができる。一般的に、そのような露光装置は、光源と、光源によって放出された光を処理して照明光を形成する照明系と、一般的にレチクル又はマスクと呼ばれる投影される物体と、同じく物体視野を像視野上に結像する投影レンズとで構成される。マスク又はマスクの少なくとも一部は、物体視野に置かれ、基板(以下ではウェーハとも呼ぶ)又は基板の少なくとも一部は、投影レンズの像視野に置かれる。
マスクが、完全に物体視野の領域内に置かれ、ウェーハが、ウェーハ及び像視野の相対移動なしに露光される場合には、一般的に、このリソグラフィ装置をウェーハステッパと呼ぶ。マスクの一部のみが、物体視野の領域内に置かれ、ウェーハが、ウェーハ及び像視野の相対移動中に露光される場合には、一般的に、このリソグラフィ装置をウェーハスキャナと呼ぶ。レチクルとウェーハの相対移動によって定められる空間座標軸を一般的に走査方向と呼ぶ。ステップ・アンド・リピート露光の原理に基づく近視野リソグラフィのための露光装置は、Yasuhisa Inao他著の論文「プロトタイプのナノ製作ツールとしての近視野リソグラフィ(Near−Field Lithography as Prototype Nano− Fabrication Tool)」、Microelectronic Engineering、84(2007年)、705〜710ページに記載されている。
マスク上で固定的に予め定められた構造が感光層上に結像される露光装置に加えて、ラスター走査の原理に基づく露光装置もあり、この場合に、互いから分離された典型的に平行な複数の露光光線が生成され、感光層上に生成される構造に依存する方式で変調される。この場合に、露光される区域全体をパターン化することができるように、感光層を露光光線に対して横断方向に変位させることができる。この場合に、例えば、US 7425713 B2に記載されているシステムの場合に例示されるように、露光放射線として電子放射線が典型的に使用される。
US 7425713 B2 US 2006/0044985 A1
Yasuhisa Inao他著「プロトタイプのナノ製作ツールとしての近視野リソグラフィ(Near−Field Lithography as Prototype Nano− Fabrication Tool)」、Microelectronic Engineering、84(2007年)、705〜710ページ http://en.wikipedia.org/wiki/Surface_Plasmon David O.S.Melville他著「平面銀レンズを用いた超高分解能近視野リソグラフィ(Super−resolution near−field lithography using planar silver lenses)」(招待ポスター、MNE−2005 ID 00709、「http://www.mne05.org/3−c_01.pdf」) http://www.lgblog.de/2009/06/15/kleinstes−lcd−display−der−welt−mit−vga−auflosung/ http://www.mpibpc.mpg.de/groups/hell/STED_Dyes.html
本発明の目的は、高い分解能による感光基板のパターン付き露光を可能にする露光装置及び関連の露光方法を指定することである。
一態様により、本発明は、感光層の部分領域に各々が割り当てられた複数の特に平行な露光光線を発生させるための発生デバイスと、露光光線をそれぞれ割り当てられた部分領域にわたって又はそれに対して特に走査方式で移動するための移動デバイスと、近視野光学ユニットの上流のそれぞれの露光光線の広がりよりも小さい広がりを有する光点を感光層上に発生させるためにそれぞれの露光光線をエバネッセント波に変換するように機能する感光層の上流に配置された近視野光学ユニットとを含む感光層のパターン付き露光のための露光装置に関する。
そのような露光装置の場合には、露光される感光層又はウェーハの面は、それぞれの露光光線によって露光が同時に発生する複数の部分領域に再分割され、すなわち、各部分領域に露光光線が割り当てられる。露光光線は、典型的には、個々の露光光線の作動又は停止によって生成されるパターンが感光層に転写され、すなわち、感光層上に生成される構造が露光光線のパターンによって定められるように、2次元ラスターから発して平行に進む。
露光光線のパターンを感光層に転写する工程は、繰返し実施され、それぞれの露光光線が、それぞれの部分領域内の各場所に漸次的に到達するように、連続する転写段階の合間に露光光線が全体として感光層に対して各場合に変位し、露光される面全体にこのようにして微細構造が付けられる。この目的のために、露光光線は、互いに独立して操作され、すなわち、特に互いに独立してオン又はオフにされることは言うまでもない。
この場合に、感光層上の部分領域の広がりは、典型的には、感光層上にそれぞれの露光光線によって生成される回折円盤(エアリー円盤)と同規模(すなわち、約1倍から10倍)のものである。この場合に、回折円盤のサイズ又は直径は、露光装置の分解能性能を制限するので、この直径は、露光装置(又は露光装置内に使用される投影レンズ)の最も小さい絞り直径によって決定される。本発明の関連では、このいわゆる回折限界と比較して高い分解能で感光層のパターン化を実施することを可能にする技術を記載し、すなわち、それぞれの回折円盤の広がりの一部のみが露光に寄与する技術を説明する。
本発明の第1の態様により、これは、近視野光学ユニットが感光層の直ぐ上流に配置され、それによって露光光線の広がりを縮小することが可能になり、その結果、近視野光学ユニット内に入射する露光光線の回折円盤の広がりよりも有意に小さい広がり又は直径を有する光点が感光基板上に生成されるということによって達成される。
一実施形態において、近視野光学ユニットの感光層に対面する側は、露光光線の波長よりも短い感光層からの距離の位置に配置される。この配置は、近視野光学ユニットにおいて形成されるエバネッセント波の強度が、エバネッセント波の生成場所からの距離と共に指数関数的に低下するので有利である。この場合に、露光放射線の使用波長は、近UV領域にあるもの、例えば、193nmとすることができる。しかし、可視波長範囲の波長を有する露光放射線を使用することもできる。液浸液の使用も可能である。
感光層(レジスト)が十分にロバストである場合には、近視野光学ユニットは、適切な場合に感光層に少なくとも部分的に接触することができる。近視野の上方から内部に結合される露光光線の強度の強い距離依存性は、時に感光層の不均一照明をもたらす可能性があるので、この距離依存性を考慮するために、照射量及び/又はフォーカス制御(下記を参照されたい)を与えることができる。
更に別の実施形態において、露光装置は、近視野光学ユニットにおいて反射された露光光線の強度を検出するための検出器デバイスを更に含む。反射光の強度は、適切な空間分解検出器デバイス(CCDカメラなど)によってチャンネル毎に、すなわち、各露光光線に対して個々に測定することができる。このようにして、それぞれの露光光線又は露光光線によって生成されるエバネッセント波の感光層内のエネルギ入力を一般的に間接的に測定することができる。感光層内に少ないエネルギが導入される程、多くのエネルギが反射され、その逆も同様である。検出器デバイスを発光デバイス(又はフィルタデバイス、下記を参照されたい)に結合することにより、感光層が(ほぼ)一様に露光されるように、個々の露光光線の強度を互いに独立して設定することができる。
1つの発展形態では、露光装置は、近視野光学ユニットと感光層の間の距離及び好ましくは傾斜を特に検出された強度に基づいて決定するための距離決定デバイスを含む。チャンネル毎に検出された強度に基づいて、感光層内に導入されるエネルギを推定することができ、従って、近視野光学ユニットと感光層の間の距離を局所的に推定することができる。近視野光学ユニットと感光層の間の距離を複数の場所において決定することにより、更に、感光層に対する近視野光学ユニットの向き又は傾斜を決定することができる。適切な場合には、近視野光学ユニットに設けられたマニピュレータ(例えば、圧電アクチュエータの形態にある)によって傾斜を補正することができる。マニピュレータは、近視野光学ユニットと感光層の間の距離を望ましい設定値に設定又は調整するのに使用することができる(フォーカス制御又はフォーカス調整)。適切な場合には、距離決定デバイスは、近視野光学ユニットと感光基板の間の距離の容量的又は偏光解析的決定を実施するように設計することができる。
更に別の実施形態において、露光装置は、近視野光学ユニットの上流に配置され、かつそれぞれの露光光線の強度及び/又は偏光に影響を及ぼすように機能するフィルタデバイスを含む。フィルタデバイスは、例えば、電圧を印加するか又はそれぞれ偏光に影響を及ぼすことによって場所依存方式で変更することができる透過をもたらす例えばニュートラル(グレー)フィルタ又は偏光フィルタとして具現化することができる。近視野光学ユニットと感光層の間の距離が場所依存方式で変化する場合には、感光層上に得られる光分布不均一性は、近視野光学ユニットの上流の強度分布への適切な影響によって補償することができる。この場合に、個々の露光光線の強度は、例えばニュートラルフィルタ又は偏光フィルタによって適切に変調することができる。
1つの発展形態では、露光装置は、検出器デバイスを用いて検出された強度に依存する方式でフィルタデバイスを駆動するための制御デバイスを更に含む。制御デバイスは、個々の露光光線の強度及び位相(及び同じく適切な場合には露光持続時間)をこれらが感光層において、又は近視野光学ユニット上に入射するときに望ましい特性を有するように測定変数又は検出変数に依存する方式で設定するために使用することができる。特に、制御デバイスは、感光層上に入射する個々の露光光線の間の強度差を最小にし、すなわち、感光層上に可能な限り均一な強度分布を発生させるために使用することができる。
一実施形態において、近視野光学ユニットは、好ましくは、露光光線の波長よりも短い直径を有する複数の貫通開口部を有する有孔マスクを有する。分解能を高めるための1つの可能性は、露光光線に対して貫通開口部内でのみ透過性を有する有孔マスクを使用することである。この場合に、貫通開口部の直径は、露光光線の回折円盤の直径よりも一般的に短く、すなわち、露光光線の光伝播方向に対して横断する方向の貫通開口部の広がりは、露光放射線の波長よりも短い。この場合に、いわゆるエバネッセント波(量子力学のトンネル効果に従う)としての露光放射線が、貫通開口部の場所において感光層内に入射して感光層を露光することができるように(「非接触ナノインプリント」)、有孔マスクと感光層の間の距離も、露光放射線の波長よりも一般的に小さい(上記を参照されたい)。
1つの発展形態では、有孔マスクは、露光光線に対して透過性を有する基板と、感光基板に対面する障壁層と、この障壁層に形成された複数の貫通開口部とを有する。この場合に、貫通開口部を有する障壁層は、担体として機能する透過基板上に付加される。一例として、近UV領域、例えば、約193nmの放射線を使用する場合には、クロム層が障壁層として機能することができ、このクロム層は、約50〜80nmの厚みから、この波長の露光光線に対して透過性をもはや持たない。
1つの発展形態では、透過基板は、感光層に対面する側がパターン化され、特にテーパ付き構造を有する。透過基板の構造は、マイクロ光学ユニットとして機能し、特に、テーパ付き円錐構造は、特に有利であることが見出されている。この場合に、障壁層内の貫通開口部は、一般的に、感光層から露光放射線の波長よりも短い距離の位置に配置された円錐頂点の位置に置かれる。
更に別の実施形態において、露光光線の光伝播方向は、近視野光学ユニットに対して(従って、感光層に対して)ある一定の角度で延び、近視野光学ユニットは、複数のテーパ付き金属構造が埋め込まれた誘電体基板を有する。この場合に、入射露光放射線は、テーパ付き金属構造内に面プラズモンを励起するように機能する。面プラズモンは、構造内に交替電界を誘導し、この交替電界は、先端においてエバネッセント波として最大に集中するように出現し、感光層からの距離に依存して指数関数的に減衰する。それぞれの先端と感光層の間の短い距離(典型的に、使用露光光線の波長よりも短い)の場合には、エバネッセント波の強度は、先端の周囲の非常に小さい領域内で感光層を露光するのに十分である。
金属先端内に面プラズモンを励起するためには、p偏光照明放射線を使用する必要があり、すなわち、入射平面(従って、p偏光)が実際に定められるように、光伝播方向を近視野光学ユニットに対してある一定の角度で生成する必要がある。面プラズモンを励起するためには、使用露光放射線の波数を金属のプラズマ周波数に更に適応させなければならず、この適合は誘電体を通じて可能であり、面プラズモンの生成に関するより詳細説明に対しては、特に「http://en.wikipedia.org/wiki/Surface_Plasmon」を参照されたい。約193nmの波長を有する露光光線を使用する場合には、特にアルミニウムにプラズモン源としての役割を果たさせることができる。感光層の機械耐性によって許容される場合には、金属先端を感光層と直接に接触させることができる。
更に別の実施形態において、露光装置は、近視野光学ユニットから射出するエバネッセント波を感光基板上に結像するためのスーパーレンズ要素を含む。いわゆるスーパーレンズ要素という用語は、エバネッセント波を(ほぼ)非減衰方式で搬送し、時には更に増幅することを可能にする配置を表している。スーパーレンズ要素は、露光放射線の波長に対して負の屈折力を有するので、この増幅は可能である。
スーパーレンズ要素の場合にも面プラズモンが励起される。ここでの最も単純な場合には、スーパーレンズ要素は、第1の誘電体と金属層と第2の誘電体とで構成された層積層体を有する。この場合に、(平面)層の厚みは、一般的に露光放射線の波長と同規模のものである。銀が金属層として機能するそのようなスーパーレンズ要素は、David O.S.Melville他著の論文「平面銀レンズを用いた超高分解能近視野リソグラフィ(Super−resolution near−field lithography using planar silver lenses)」(招待ポスター、MNE−2005 ID 00709、「http://www.mne05.org/3−c_01.pdf」)に示されている。近UV領域、例えば、約193nm付近の波長では、アルミニウム層の使用が有利であることが見出されている。そのような波長では、石英ガラスを誘電体として使用することができる。スーパーレンズ要素は、近視野光学ユニットと一体的に実施することができる。
本発明の更に別の態様は、感光層を有する基板と、感光層を第2の状態から第1の状態に変換するために強度閾値よりも大きい最大強度を有する露光光線を発生させるように設計され、(少なくとも1つの)照明波長を有して各々が感光層の部分領域に割り当てられる複数の特に平行な露光光線を発生させるための発生デバイスと、露光光線をそれぞれ割り当てられた部分領域にわたって又はそれに対して特に走査方式で移動するための移動デバイスと、感光層を第1の状態から第2の状態に変換するために(少なくとも1つの)励起波長を有する励起放射線を発生させるための励起光源とを含む露光装置に関する。
本発明のこの態様は、分解能を高めるために、感光層が、典型的にそれぞれの露光光線の中心で得られる露光光線の最大強度よりも小さい強度閾値で第2の状態と第1の状態の間で変化することを利用する。可逆状態遷移の場合には、それによって達成されることは、パターン化に向けて設けられ、かつ感光層上に入射する露光光線によって覆われる(回折限界の)領域の副領域を構成する部分領域内以外で感光層が第2の状態から第1の状態に変換され、それによってパターン化に向けて設けられたこの部分領域内でしかパターン化を行うことができないようにすることである。
励起光源を使用することで、感光層を第1の状態から第2の状態に変換することができる。それとは対照的に、露光光線は反対の効果を有し、すなわち、感光層を第2の状態から第1の状態に変換するように機能する。励起は、露光前又は露光中に達成することができる。励起放射線と露光放射線の両方が単一の波長だけを有する必要はなく、適切な場合は、それぞれの波長範囲を有効範囲とすることができることは言うまでもない。しかし、励起光源と発光デバイスの両方が一般的にレーザ光源を含むので、これらによって発生される放射線は、良好な近似で単一の波長のみを有する。
一実施形態において、第1の状態から第2の状態への遷移は可逆であり、感光層は、第2の状態においてのみ恒久的に変化した化学状態に変換することができる。2つの状態の間の遷移は可逆であるので、感光層の励起を露光の前に達成することができ、励起放射線を感光層に特に均一に印加することができる。この場合に、一例として、US 2006/0044985 A1に記載されている露光方法を実施することができ、この文献の全ては、本出願の主題の中に引用によって組み込まれている。この文献に記載されている方法では、感光層は、励起の後に露光放射線を用いて第2の状態から第1の状態に変換され、この場合に、幅狭に境界が定められた領域が割愛され、すなわち、露光放射線はこの領域上に入射せず、又はこの領域では露光放射線の強度が極めて低く、それによってこの領域では露光光線の強度が強度閾値よりも低く留まるので、感光層は第2の状態に留まる。
更に別の実施形態において、それぞれの露光光線が割り当てられる部分領域は、少なくとも部分的に重なり合う。上述の極めて低い強度を有する幅狭に境界が定められた領域の外側において強度閾値を明確に超える強度を得るためには、それぞれの露光光線が割り当てられる隣接部分領域が部分的に重複し、それによって隣接する露光光線の強度分布も、これらの露光光線の外側領域内で重なり合ってそこで重ね合わされ、強度閾値よりも大きい合計強度が形成される場合であれば有利である。
1つの発展形態では、露光装置は、感光層を第2の状態から恒久的に変化した化学状態に変換するための定着光源を含む。この場合に、感光層は、それが第2の状態にある領域内で定着光源によって恒久的に変化した化学状態に変換することができ、このようにしてパターン化することができる。感光層の領域は、恒久的に変化した化学状態に変換された状態で、励起放射線又はその後の露光の露光光線に対して以後反応しない。
更に別の実施形態において、励起光源は、感光層上で場所依存方式で変化する強度プロフィールを有し、好ましくは、感光基板上に隣接して入射する2つの露光光線の間に最大強度を有する励起放射線を発生させるように設計される。場所依存の励起放射線強度プロフィールを発生させることにより、STED(「誘導放出抑制」)顕微鏡と同じく幅狭に境界が定められた領域内に強度最大値が形成され、感光層を第1の状態に変換するように露光光線と励起放射線を重ねることができる。
更に別の実施形態において、第2の状態から第1の状態への遷移は不可逆であり、すなわち、第2の状態は、既に恒久的に変化した化学特性を有する状態を構成している。そのような特性を有する感光層は、特に、上述の励起放射線と露光放射線の同時使用の場合に使用することができる。この場合に、励起放射線と露光放射線の組合せ強度が強度閾値よりも大きい場合には、感光層は、関連領域内で第1の恒久的に変化した化学状態を得る。
代替的に、適切な場合に励起放射線の使用を完全に省くことができ、すなわち、強度閾値が非常に高く(例えば、露光光線の最大強度の80%又は90%)、従って、例えば、それぞれの露光光線によって覆われる面積のうちの30%又はそれ未満に等しい小さい強度分布の副領域内でしか感光層が第2の状態から第1の状態に不可逆に変換されない感光層(レジスト)を使用することができる。この場合に、強度閾値が超過されなかった領域内では、レジストは、可能な限り迅速に露光を「忘失」しなければならず、すなわち、いわゆるアルツハイマーレジストを用いなければならない。このタイプのレジストは、例えば、再書込み可能DVDに使用され、例えば、2つの状態の間の遷移が特にアモルファス相と結晶相の間で熱的に起こるカルコゲニドとして具現化することができる。
言い換えれば、パターン化することが意図される面領域は、それぞれの露光光線の中心で強度閾値が超過される場合にその中心に位置するか、又は(ほぼ)全く露光放射線が感光層上に入射しない領域の中心、すなわち、感光層上の強度分布の最小値の領域内に位置するかのいずれかとすることができる。それぞれの面領域を可能な限り小さくし、従って、分解能を可能な限り高くするためには、時に露光放射線の有意な最大強度を必要とする可能性がある。
更に別の実施形態において、感光層は、切換可能有機色素又は切換可能カルコゲニドを含む。切換可能有機色素は、光を用いて第2の状態から第1の状態に(及びその逆に)切換可能な色素分子を含む。上述したように、カルコゲニドの場合には、2つの状態の間の遷移は、典型的には熱励起により、厳密に言えばアモルファス相と結晶相の間で起こされる。
1つの発展形態では、切換可能有機色素の第2の状態は、切換可能有機色素の第1の状態に誘導放出によって変換することができる。この場合に、STED顕微鏡の場合と同様に、色素は、第1のエネルギ的に低い状態から第2のエネルギ的に高い状態に励起放射線を用いて変換することができ、この第2の状態から第1の状態には、適切な波長範囲の露光光線を用いた誘導放出によって戻すことができる。この場合に、色素を第2の状態に励起するのに必要とされる波長と、誘導放出を基底状態に励起するのに必要とされる波長とは、典型的には異なるものである。
第1及び第2の状態は、切換可能有機色素の異なる構造異性状態、例えば、上記に引用したUS 2006/0044985 A1に記載されているように、例えば、それぞれの色素分子のシス−トランス遷移を表す2つの異性状態とすることができる。第1の状態(例えば、トランス状態)にある色素分子は、定着光を用いた照射によって恒久的に変化した化学状態に変換することができるのに対して、第2の状態(例えば、シス状態)では、この変換は可能ではない。
エネルギ励起状態から基底状態への遷移を誘導放出を用いて発生させることができる蛍光色素の使用に加えて、当然ながら、他のタイプの(可逆)状態遷移を有する感光層、例えば、アモルファス相と結晶相の間の遷移が熱的に起こされる(例えば、露光パルスによって励起される)上述のカルコゲニドを露光装置に対して使用することができる。
両方の態様に関する更に別の実施形態において、発生デバイスは、それぞれの露光光線を感光層上に生成される構造に依存する方式でオン又はオフにするように設計された複数の切換可能ラスター要素を有するラスター配置を有する。ラスター配置を使用すると、作動、すなわち、オンにされたラスター要素に対応する光点のパターンを感光層上に発生させることができる。
1つの発展形態では、ラスター配置のラスター要素は、それぞれの露光光線に対する切換可能絞りとして具現化される。この場合に、ラスター配置は、ラスター要素が作動された領域、すなわち、ラスター要素が絞りとして機能しない領域内でのみ露光放射線を透過させる。それとは対照的に、ラスター要素がオフにされた領域内では、照明放射線は遮蔽される。
1つの発展形態では、ラスター配置は、LCDアレイ、レーザダイオードアレイ、又はOLEDアレイとして具現化される。第1の場合には、LCDアレイを感光基板に背面する側で照明する照明デバイスが必要である。レーザダイオードアレイ又はOLEDアレイが使用される場合には、各ラスター要素は、それぞれの露光光線を発生させるために個々に作動させることができる専用光源を有する。LCDアレイとレーザダイオードアレイ又はOLEDアレイとの両方は、市販で入手可能であり、これらのアレイでは、ラスター要素は、非常に高い分解能を得るほど十分に小さい。特に、市販のOLEDアレイの切換時間は、露光中の高スループットを確実にするほど十分に短い。
別の実施形態において、ラスター要素は、それぞれの露光光線に対する切換可能反射器として具現化される。この場合に、ラスター要素は、第1の有効切換位置において、露光放射線を感光層上に偏向させることができ、それに対して第2の無効切換位置では、露光放射線を感光層上に偏向させず、異なる空間領域内に偏向させる。
1つの発展形態では、ラスター配置は、マイクロミラーアレイ(MMA)として具現化される。MMAのラスター要素は非常に小さく、露光中の高スループットを可能にするほど十分に短い切換可能反射器の切換時間を有する。
更に別の実施形態において、移動デバイスは、ラスター配置を感光層に対して、好ましくは、近視野光学ユニットと同期して変位させるための少なくとも1つの変位ユニットを有する。露光光線をそれぞれの部分領域内で変位させるためには、ラスター配置を感光層と平行な平面内で変位させるのが有利である。この目的のために、移動デバイスは、ラスター配置をこの平面内で2つの好ましくは互いに垂直な方向に変位さえる2つの直線変位ユニットを含むことができる。このようにして、感光層の部分領域を全区域にわたってパターン化するためにこれらの部分領域を走査することができる。代替的に、適切な場合にラスター配置を静止状態に留めることができ、感光層又は基板を変位させることができることは言うまでもない。当然ながら、基板とラスター配置は、同時にかつ適切な場合に反対方向に移動することができる。
更に別の実施形態において、発生デバイスは、ラスター配置を特に均一に照明するための照明デバイスを含む。この場合に、照明放射線は、ラスター配置上に全区域にわたって入射し、個々の露光光線は、ラスター配置の有効状態に切り換えられたラスター要素において発生され、それに対して他の(無効)ラスター要素によって感光層に伝達されることはない。
更に別の実施形態において、露光装置は、感光層又は近視野光学ユニット上へのラスター配置の縮小結像のためのレンズを含む。例えば、10倍の縮小結像は、感光層の露光中の分解能を高める。露光装置が近視野光学ユニットを含む場合には、結像は、一般的に、この近視野光学ユニット上、又は近視野光学ユニットの感光層から離れる方向に向く側に行われ、すなわち、近視野光学ユニットは、レンズの像平面を形成する。
本発明はまた、各々が感光層の部分領域に割り当てられる複数の特に平行な露光光線を発生させる段階と、それぞれ割り当てられた部分領域にわたって又はそれに対して露光光線を移動する段階と、それぞれの露光光線を近視野光学ユニットの上流の露光光線の広がりよりも小さい広がりを有する光点を感光層上に発生させるためのエバネッセント波に変換するために感光層の上流に近視野光学ユニットを配置する段階とを含む感光層のパターン付き露光のための第1の態様に関連付けられた方法に関する。
上述したように、感光層の露光は、複数の露光光線が、露光される層上に同時に放出され、かつ感光層上に回折円盤と同規模のものである部分領域内にそれぞれ入射することによって可能な限り並行処理される。近視野光学ユニットは、回折限界を超えて分解能を高めるように機能し、すなわち、露光光線は、例えば、回折限界よりも小さい規模とすることができる広がりを有する光点に縮小され、それによって感光層全体をパターン化するために、露光光線は、感光層又は対応する部分領域にわたって特に走査方式で案内される。
感光層のパターン付き露光のための第2の態様に指定された方法は、各々が感光層の部分領域に割り当てられる複数の特に平行な露光光線を発生させる段階と、感光層を第2の状態から第1の状態に変換するために強度閾値よりも大きい最大強度を有するように発生される露光光線をそれぞれ割り当てられた部分領域にわたって又はそれに対して移動する段階と、感光層を第1の状態から第2の状態に変換するために感光層を励起放射線で励起する段階と、パターン化に対して備えていない領域内で感光層を第2の状態から第1の状態に戻す段階とを含む。
上述したように、第2の態様は、露光光線の強度の適切な選択によって回折限界を超えて分解能を高めることができるように、定められた強度切換閾値を有する感光層を使用する。この場合に、感光層は、励起放射線によって第1の状態から第2の状態に可逆的に変換することができ、露光光線を用いて、パターン化に対して備えていない領域内で第1の状態に戻すことができる。感光層が第1の状態に変換されず、従って、例えば、定着放射線を用いて恒久的化学変化状態に変換することができるのは、露光放射線が最小値(又は最大値、上記を参照されたい)を有するパターン化される領域内だけである。
本発明の更に別の特徴及び利点は、本発明のための不可欠な詳細を示す図面の図を参照して本発明の例示的な実施形態の以下の説明からかつ特許請求の範囲から明らかである。個々の特徴は、各場合にこれらの特徴自体によって個々に又は本発明の変形におけるあらゆる望ましい組合せにおける複数のものとして実現することができる。
例示的な実施形態を概略図面に例示し、下記の説明において解説する。
露光光線が各々に割り当てられた複数の部分領域を有する感光層の詳細図である。 近視野光学ユニットを含み、複数の露光光線を同時に生成するための露光装置の概略図である。 近視野光学ユニットの異なる例示的な実施形態の概略図である。 近視野光学ユニットの異なる例示的な実施形態の概略図である。 近視野光学ユニットの異なる例示的な実施形態の概略図である。 近視野光学ユニットの異なる例示的な実施形態の概略図である。 LCDアレイの形態にあるラスター配置を含む露光装置の概略図である。 発光ダイオードアレイの形態にあるラスター配置を含む露光装置の概略図である。 露光放射線の場所依存の強度分布及び感光層の強度閾値の概略図である。 強度最小値が強度閾値よりも小さい図6と類似の図である。 露光放射線と励起放射線の重ね合わせによって発生された強度分布の概略図である。 励起光源と定着光源とLEDアレイとを含む露光装置の概略図である。 OLEDアレイ及び照明系を有する図9と類似の概略図である。
図1は、各々に露光光線3が割り当てられる複数の正方形の部分領域2a〜2hを有する感光層1の細部を略示している。図1で分るように、それぞれの部分領域2a〜2hの広がりは、露光光線3の破線の円で表すそれぞれの広がり4と同規模のもの、すなわち、この事例では露光光線3の広がり4の約10倍の大きさである。感光層1は、図2を参照して以下に説明するように、感光基板1上に生成される構造に依存して個々にオン又はオフにされる複数の露光光線3で同時に露光される。
図2は、基板6(ウェーハ)上に付加された感光層1を露光するための露光装置5を示している。露光装置5は、発光デバイス7を含む。発光デバイス7は、例えば、193nm又は157nmの波長を有する露光放射線を発生させるためのレーザの形態にある光源7aを含む。光源7aは、マイクロミラーアレイ(MMA)として具現化されたラスター配置8を全区域にわたって照明するように機能する。マイクロミラーアレイは、ミラー要素の形態にある複数の個々の駆動可能ラスター要素9を含む。この場合に、マイクロミラーアレイ8は、例えば、約4000×2000個のラスター要素9の行列配置を有することができ、1つのラスター要素9(以下では個々のミラー)は、例えば、約16μm×16μmの区域を有することができる。市販のMMAは、個々のミラー9が感光層1の平面と平行な平面10に配置される(有効な)基本位置から図2に簡略化の目的で単一の個々のミラー9に対してしか示していない傾斜位置まで移動するために約5kHzの範囲の切換周波数を有する。露光されるウェーハ6のスループットは、約5kHzの切換周波数が与えられる場合に毎時約100枚のウェーハである。
MMA8の個々のミラー9は各場合に非反射領域によって互いから分離されるので、複数の露光光線3がMMA8において生じ、これらの露光光線は、それぞれの個々のミラー9の位置に基づいて、感光層1又は感光層1と横並びの空間領域内に偏向される。個々のミラー9のそれぞれの切換位置、従って、MMA8によって生成されるパターンは、感光層1上に生成される構造に依存する。制御デバイス11は、感光層1上に生成される所定構造に依存する方式でMMA8を駆動するように機能する。
MMA8において感光層1に偏向された露光光線3は、互いに平行に向けられ、その伝播方向は、感光層1と垂直に延びている。レンズ12は、MMA8により感光層1上へ露光光線3又は平面10を縮小結像する(例えば、10倍の)ように機能する。
図1で分るように、それぞれの露光光線3は、それぞれの露光光線3に割り当てられた部分領域2a〜2hの面の一部しか覆わない。従って、パターン化される領域内の感光層1の全区域パターン化のために、露光装置5は、図2に示すXYZ座標系のX方向に沿ってMMA8を変位させるための直線移動ユニット14を含む移動デバイス13を含む。対応する直線移動ユニット(図示せず)は、MMAをY方向に変位させるように機能する。望ましい領域内で感光層1全体をパターン化するために、移動デバイス13を用いて、それぞれの部分領域2a〜2hの縁部長さにほぼ対応する距離にわたってX方向とY方向とにMMA8を変位させることができる。この場合に、直線移動ユニットのX方向の変位(かつ直線移動ユニットのY方向の変位)を制御するために、制御デバイス11が直線移動ユニット14に結合される。MMA8の(適切な場合はウェーハ6の)移動を適切に制御する移動デバイス13を用いて上述の方式でパターン化することができる複数の隣接領域がウェーハ6上に形成されることは言うまでもない。露光装置5は、感光層1の直近に配置された近視野光学ユニット15を更に含む。近視野光学ユニット15をMMA8と同期してX方向に変位させるために、制御デバイス11に更に別の直線移動ユニット14aが結合される。同様に、近視野光学ユニット15をY方向に変位させるための更に別の直線変位ユニット(図示せず)への対応する結合が存在する。
近視野光学ユニット15は、それぞれの露光光線3をエバネッセント波に変換するように機能する。このようにして、露光光線3の広がりは、近視野光学ユニット15の上流における露光光線3の(回折限界による)広がり4よりも有意に小さい光点16(図1を参照されたい)のサイズに縮小することができる。その結果、露光装置5の分解能は、近視野光学ユニット15を用いて回折限界を超えて高めることができる。
図3a〜図3dを参照して近視野光学ユニット15のいくつかの例示的な実施形態を下記でより詳細に説明する。これらの図に示す例示的な実施形態に共通することは、近視野光学ユニット15のエバネッセント波が出現する側との間の距離aが、露光放射線の波長λBと同規模のものであることであり、図3a〜図3cではこの距離aは波長λBよりも小さい。
上述のことは、近視野光学ユニット15からそれぞれ射出するエバネッセント波17の強度が、射出部から距離「a」と共に指数関数的に低下し、すなわち、I0が射出での強度を表し、kが比例定数を表す時にI(a)=I0×Exp(−k*a)が成り立つことで有利である。従って、近視野光学ユニット15が感光層1から離れすぎている場合には、エバネッセント波の強度は、感光層1を露光するには低すぎる。
図3aに示す例では、近視野光学ユニット15は、有孔マスクとして具現化され、露光光線3に対して透過性を有する担体としての基板18と、感光基板1に対面し、露光光線3の使用波長λBよりも短い直径Dを有する複数の貫通開口部を有するクロムで構成された平面障壁層19とを含む。障壁層19は、約80nmの厚みを有し、193nmの使用波長λBの露光光線3に対しては透過性を持たない。近視野光学ユニット15内に入射するときにレンズ12によってもたらされる露光光線3の回折限界による広がり(エアリー円盤)4は、障壁層19又は貫通開口部20用いて図1に示す光点16の広がりに縮小される。
図3bは、透過基板19が、マイクロ光学ユニットとして機能する円錐先端21の形態にある面構造を有する近視野光学ユニット15の例示的な実施形態を示している。この場合に、障壁層19内の貫通開口部20は、露光放射線の波長λBよりも短い感光層1からの距離の位置に配置された円錐先端21の最外側端部に置かれる。
図3c、図3dに示す2つの例では、露光光線3の光伝播方向は、近視野光学ユニット15又は感光基板1に対してある一定の角度で延びている。図2に記載の露光装置5では、この光伝播方向は、感光層1に対するMMA8の平行な向きから偏向させるによってもたらすことができる。この場合に、露光光線3は、作図面に対応する入射平面と平行に偏光される。露光光線3は、適切な偏光フィルタ(図示せず)によって偏光させることができる。一般的にレーザ光源7(図2を参照されたい)は、いずれにせよ直線偏光露光放射線を発生させるので、感光層1に対してレーザ光源7の適切な向きが与えられる場合には、適切であれば偏光フィルタを省くことができる。
図3cに示す例では、近視野光学ユニットは、誘電体基板22内に埋め込まれ、互いから電気的に分離された複数の金属先端23を有する誘電体基板22を含む。この場合に、入射露光光線3は、それぞれの金属先端23内で面プラズモンを励起するように機能し、そこに、金属先端23のテーパ付き端部に最大に集中される交替電界を誘導し、このテーパ付き端部からエバネッセント波17として射出する。それぞれの先端23と感光層1の間に短い距離aが与えられる場合には、エバネッセント波17の強度は、感光層1を金属先端23の周囲の非常に小さい領域内で露光するのに十分である。感光層の機械耐性によって許容される場合には、金属先端23をこの層と直接に接触させることができる。
面プラズモンを励起するためには、更に、使用される露光光線3の波数を使用される金属のプラズマ周波数に適応させなければならず、この適応化は、誘電体基板22を通じて行うことができる。露光光線3が約193nmの波長λBを有するこの例では、例えば、アルミニウムが、金属先端23のための材料として適している。
図3dに示す例示的な実施形態において、図3cに記載の近視野光学ユニット15は、いわゆるスーパーレンズ要素24によって拡張される。スーパーレンズ要素24は、近視野光学ユニット15の感光層1に対面する側に装着され、金属層24bが間に配置された第1の誘電体層24aと第2の誘電体層24cとで構成される。スーパーレンズ要素24の場合にも、面プラズモンが励起される。この面プラズモンは、近視野光学ユニット15から射出するエバネッセント波17を感光基板1上に結像することを可能にし、この場合に、エバネッセント波17は、ほぼ減衰なしの方式で伝達される。スーパーレンズ要素24は、露光光線3の波長λBに対して負の屈折率を有するので、この伝達は可能である。この場合に、(平面)層24a〜24cの厚みは、一般的に露光光線3の波長λBと同規模のものである。約193nmの波長λBのこの例では、アルミニウムで構成された金属層24bの使用が有利であることが見出されている。この場合に、例えば、誘電体層24a、24cとして石英ガラス層を使用することができる。同じく3dで分るように、エバネッセント波17の射出部と感光基板1の間の距離aは、図3a〜図3cで記載した例におけるものよりも長いように選択することができる。スーパーレンズ要素24を図3a〜図3cに示す近視野光学ユニットに対して使用することができることは言うまでもない。
図3cに示すように、露光装置5は、近視野光学ユニット15の誘電体基板22において反射された露光光線3の強度の空間分解検出のための検出器デバイス25を更に含む。反射光の強度は、例えば、CCDカメラなど形態にある空間分解検出器デバイス25によってチャンネル毎に、すなわち、各露光光線3に対して個々に測定することができる。感光層1内により少ないエネルギが導入される程、より多くのエネルギが反射され、その逆も同様であるので、このようにしてそれぞれの露光光線3又はそれによって発生されるエバネッセント波17のエネルギ入力を間接的に測定することができる。
図3a、図3bに示す有孔マスクの形態にある近視野光学ユニット15とは対照的に、面プラズモンが励起される場合には、プラズモンが、「大きい区域にわたって」光エネルギを吸収し、この光エネルギは、実質的に金属先端23を通じて再度放出することができるので、エネルギ伝達はより効率的である。図3a、図3bで記載した例示的な実施形態において、貫通開口部20の直径Dと有孔マスクの合計面積の間の幾何学比が極めて重要である。
近視野内で感光層1の上方から内部に結合される強度は、距離に大きく依存するので、図3cに示すように、露光装置5内で近視野光学ユニット15と感光基板1の間の距離を決定するための距離決定デバイス26を配置することができる。距離決定デバイス26は、検出器デバイス25によって拾われる強度に基づいて、局所距離a、特に、感光基板1に対する近視野光学ユニット15の考えられる傾斜を決定することができる。複数の場所において距離aを決定することにより、近視野光学ユニット15の傾斜を推定することができ、適切な場合にこの傾斜を例えば圧電アクチュエータの形態にあるマニピュレータ(図示せず)を用いて補償することができる。距離決定デバイス26を用いて決定された距離aは、フォーカス制御又はフォーカス位置調整を可能にするために望ましい距離に設定又は調整することができる。
円錐先端21と感光層1の間の距離aが局所的に異なって変化する場合には、近視野光学ユニット15の上流における強度分布への適切な影響により、得られる感光層1上の光分布の不均一性を補償するのに、距離aへのトンネル現象効率の指数関数的依存性を使用することができる。
この目的のために、検出器デバイス25、更に、適切な場合に距離決定デバイス26は、制御デバイス11(図2を参照されたい)に接続され、制御デバイス11は、検出データ又は測定データを評価し、この評価に依存する方式で各個々の露光光線3の強度のチャンネル毎、すなわち、個々の変調を可能にするレンズ12の上流に配置されたニュートラルフィルタ27を駆動する。この場合に、制御デバイス11は、感光層1上で可能な限り均一な露光光線3の強度が得られるように、露光光線3の強度を変調する。強度の設定に加えて又はその代替として、露光光線3を変調するための更に別の手段を与え、例えば、チャンネル毎に、すなわち、個々に変調を起こす偏光子デバイスを用いて露光光線3の偏光へ影響を与えることができることは言うまでもない。
図4及び図5は、各場合に発光デバイス7が図2に示すものとは異なる露光装置5の2つの更に別の例を示している。図4に記載の発光デバイス7は、レーザ放射線源7aから射出するレーザ放射線を拡大し、LCDアレイ8aの形態にある行列配置を均一に照明する照明系7bを有する。露光光線3の望ましいパターンが得られるように、感光層1上に生成される構造に依存してLCDアレイ8aの個々のラスター要素9a(ピクセル)をオン又はオフにすることができる。この場合に、例えば、「http://www.lgblog.de/2009/06/15/kleinstes−lcd−display−der−welt−mit−vga−auflosung/」に記載されているVGA分解能を有するLCDアレイにおける場合と同様に、ラスター要素9aは、例えば、100mm×100mmのサイズが与えられる場合には、2.9μm×2.9μmの広がりを有することができる。
LCDアレイ8aによって生成された露光光線3の光分布は、感光層1上にLCDアレイ8aの有効ラスター要素9aのパターン像が、例えば、10mm×10mmのサイズで発生するように、図2の場合と同じく開口数NA=1を有するレンズ12により、感光層1を有する像平面上に少なくとも10倍だけ縮小される方式で透過される。この場合に、感光層1上の各露光光線3の広がりは、使用されるレンズ12の分解能(アッベによる)に対応する。
レンズ12に対して、開口数NA=1、0.5というk係数(例えば、レンズ12の瞳平面内の環状絞りによって発生する)及び露光光線3の193nmの波長λBを仮定すると、2つの光点の間で依然として分解することができる可能な距離に関する式(d=k×λB/NA)は、d=0.5x193nm/1、すなわち、約100nmをもたらす。適切な手段(上記及び下記を参照されたい)によって実際に得られる分解能が10nmに固定される場合には、入射露光光線3によって感光層1上に形成される100nm×100nmの面積は、少なくとも20×20=400の副段階において走査しなければならない。
この目的のために、LCDアレイ8aは、移動デバイス13又は直線移動ユニット14を用いてz方向に5nm刻みでステップ・アンド・リピートするか、又は連続的に(一定の速度で)移動することができ、この移動は露光と同期化され、すなわち、切換可能ラスター要素9aは、各場合に生成される構造に依存してオン又はオフにされる。第2の直線変位ユニット(図示せず)は、LCDアレイ8aをY方向に変位させるように機能することは言うまでもない。更に、追加的又は代替的に、適切な変位デバイスを用いて、感光層1が配置された平面内でウェーハ6を変位させることができることは言うまでもない。
LCDアレイ8aが500Hzの切換周波数で作動すると仮定した場合には、ウェーハ6上の10mm×10mmの視野を約0.8秒で露光することができる。市販のウェーハ6は、約700個のそのような10mm×10mmセルを有し、従って、約560秒後に露光することができ、毎時約8枚のウェーハというスループットがもたらされる。この場合に、主にLCDアレイ8aのラスター要素9a(ピクセル)の切換周波数(切換時間は約2ns)は、露光速度に対して制限効果を有する。将来開発されることになるLCDアレイの場合には、恐らく切換周波数が高められることになり、又はLCDアレイを本出願(オン/オフだけ)に適応させることによって切換時間を改善することができることになり、従って、図4に示す露光装置5を用いて達成可能なスループットを高めることが可能になることは言うまでもない。
発光ユニット7が、複数の切換可能レーザダイオード9bを光源として有するレーザダイオードアレイ8bの形態にあるラスター配置を有し、これらの光源の個数が、図4に示すLCDアレイ8aの個数に実質的に対応する図5に示す露光装置5の場合には、切換時間の有意な短縮が可能である。レーザダイオードアレイ8bの場合には、切換時間を約2000倍だけ短くすることができ、その結果、約16000ウェーハという理論スループットが可能であり、すなわち、十分な露光放射線が存在する場合、この場合の切換時間は制限効果を持たない。レーザダイオード9bの代わりに、OLEDを使用することができるが、OLEDは、感光基板1上に約10mW/cm2の電力しか生成せず、それに対して従来の193nmレーザによって生成することができる電力は約100W/cm2であり、すなわち、約10000倍大きい。OLEDアレイを使用すると、この低い利用可能光強度に起因して、潜在的に同様に毎時約5枚のウェーハしか露光することができない。更に、OLEDは可視光で作動し、従って、感光層1上にそれぞれ入射する露光光線3の広がりは比較的大きい。
分解能の望ましい改善を提供するために、図4及び図5に示す露光装置5を図2及び図3a〜図3dに示す近視野光学ユニット15と組み合わせることができる。分解能の改善を提供する上で、上述の分解能を高めるための近視野光学ユニット15の使用代わりに、感光層1の特性を使用することができる。
この手順を解説するために、図6は、各々が中心強度最大値IMAXを有し、感光層1上に位置P(X方向の)の関数として入射する3つの隣接露光光線3の強度Iを示している。感光層1は、この事例では最大強度IMAXの約10%である強度閾値ISを有する。この場合に、強度閾値ISは、感光層1が第2の状態Bから第1の状態Aへの遷移を受ける強度を定める。ここでは強度Iが閾値ISよりも小さい場合に第2の状態Bが見られ、強度Iが閾値ISよりも大きい場合に第1の状態Aが見られる。この場合に、露光光線3の最大強度IMAXは、強度閾値ISよりも大きいように選択される。
感光層1の2つの状態A、Bに関しては様々な可能性があり、一例として、第2の状態Bから第1の状態Aへの遷移を不可逆とすることができる。この場合に、強度閾値ISが超過された後に、感光層1は、以後第2の状態Bに戻ることができず、恒久的化学変化状態Aに留まるか、又はその後の定着中に恒久的化学変化状態(いわゆるアルツハイマーレジスト)に更に変換される。そのようなレジストの場合には、2つの連続する露光の合間に、前に軽度に露光された領域のいくつかの「露光解消」をもたらす熱処理を実施する必要がある場合がある。この場合に、特に、露光に対して非常に非線形に反応するレジストを感光層として使用することができる。
そのような不可逆遷移を有する感光層(レジスト)を使用する場合には、一般的に、露光光線3の強度は、強度閾値ISが強度最大値IMAXに比較的近いように、図6に示す場合とは異なって選択され、例えば、IS=0.9×IMAXを選択することができる。このようにして、感光層は、それぞれ入射する露光光線3の面領域4の例えば20%よりも小さいか又は10%よりも小さい比較的小さい領域16(図1を参照されたい)内でしか第2の状態Bから第1の状態Aに変換されず、その結果、望ましい分解能改善を提供することができる。
露光光線3を用いて第2の状態Bから第1の状態Aに不可逆に切り換えることができる感光層1の使用の代替として、第2の状態Bから第1の状態Aへの(及びその逆への)遷移が可逆方式で発生する感光層1を使用することができる。この場合に、感光層1は、第1の状態Aではなく第2の状態Bにおいてしか恒久的に変化した化学状態に変換することができないように実施することができる。
そのような特性を有する感光層1は、特に切換可能有機色素の形態にある特定の切換可能分子によって実現することができる。この場合に、2つの状態A、Bの間の分子の切り換えは、光によってもたらすことができ、第2の状態Bから第1の状態Aへ切り換えるように機能する光の波長は、第1の状態Aから第2の状態Bへの切り換えに使用される光の波長とは異なる。蛍光有機色素の場合には、第2の励起状態Bから第1の状態Aへの遷移は、例えば、誘導放出によって起こすことができる。最初に、感光層全体が第1の状態Aから第2の状態Bに変換され、次に、感光層1が図6に示す方式で不均一に照明される場合には、この層は、比較的狭い強度範囲でのみ第2の状態Bに留まり、この状態から恒久的化学変化状態Cに変換することができる。このようにして、同じく露光中に分解能を高めることができる。
この目的で設計された露光装置5を図9に例示している。露光装置5は、図4に記載のものに対応し、かつ励起放射線32を生成するための励起光源31と、感光層1を第2の状態Bから恒久的に変化した化学状態Cに変換するための定着放射線33を生成するための定着光源34とを含む付加的な発光ユニット30で補足される。
露光装置5を用いた露光中には、最初に、感光層1が、励起放射線32によって大きい区域にわたって均一に照射され、この目的のために、励起放射線32を感光層1上に偏向させる部分透過ミラー36が使用される。この場合に、励起放射線32は、感光層1が有機色素(例えば、RH414)から形成されるこの例では400nmと650nmの間の範囲にあるとすることができる励起波長λAを有し、例えば、λA=約500nmの波長にあるとすることができる。感光層1は、励起放射線32によって第1の状態Aから第2の状態Bに変換される。その後の段階では、発光ユニット7を用いて露光光線3が感光層1上に放射され、この事例では、この放射の波長はλB=745nmである。
露光光線3は、感光層1において、例えば、図7に示すように実施することができる強度プロフィールを発生させる。この場合に、個々の露光光線3は重複し、強度がほぼゼロまで降下する小さい領域37内でしか中断されない実質的に均一な強度IHOMを形成するように重ね合わされる。この場合に、割愛された領域37に関する露光光線3又は関連のラスター要素9aはオフにされる。割愛領域37の外側の強度IHOMは強度閾値ISよりも大きく、従って、感光層1を第2の状態Bから第1の状態Aに変換するのに十分である。
強度Iが強度切換閾値ISよりも低く留まるのは、距離dminに沿った割愛領域37内でのみであり、その結果、感光層1は、この区画に沿って第2の状態Bに留まる。その後の段階において定着光源34を用いて定着放射線33が大きい区域にわたって感光層1に印加される場合には、この層は、割愛領域37内でしか恒久的に変化した化学状態Cに変換されない。同じく図7で認めることができるように、距離dminは、露光光線3の広がりに対応する距離dよりも短く、従って、上述の手段を用いて、露光装置5の分解能を同じく回折限界又は最大分解可能距離dを超えて高めることができる。
約500nmの波長λB、0.5というk係数、及び開口数NA=1を使用する場合には、最大分解可能距離は、d=0.5×500nm/1=250nmである。それとは対照的に、分解能dminが10nmとして固定される場合には、約250nm×250nmの対応する部分領域を少なくとも25×25=625段階で走査しなければならず、この場合にも、適切な場合に複数の個別の段階の代わりに、一定速度の連続移動を実施することができる。この場合に、励起、露光、及び定着という3つの連続する段階は、制御デバイス11によってそれぞれの変位と調整しなければならない。
図9に示す露光装置5の例示的な実施形態において、図4の場合と同様に、スループットは、約500HzのLCDアレイ8aの切換速度によって制限され、その結果、毎時約4枚のウェーハというスループットが可能である。代替的に、図5と類似の露光装置5を図10に示すように使用することができる。図10に記載の露光装置5は、最初に複数のOLED9cを有するOLEDアレイ8cがレーザダイオードアレイの代わりに使用される点で図5に記載のものとは異なる。この場合に、励起光源31及び定着光源34は、図9におけるように具現化され、各走査段階に実行しなければならない励起、露光、及び定着は、制御デバイス11を用いて同様に調整又は同期化される。
OLEDアレイ8cを使用する場合には、図5に関して上述したように、切換速度を約2000倍だけ増大させることができる。それに応じて、毎時約8000枚のウェーハというスループットが可能になる。この場合に、励起光源31及び定着光源34は、MHz範囲で作動しなければならないが、この作動は、可視範囲の波長λA、λFを有するレーザ光源を使用する場合には、いかなる問題も伴わずに可能である。この場合に、OLEDアレイ8cは、移動デバイス13を用いて、例えば、約0.1m/secの一定の同期速度で変位させることができる。
「書込信号」としてそれぞれの露光光線を最小限にしか用いない上述の手順は、この場合に、蛍光光子の結果としての結像関連の2次放射線が発生しないので、特に高い分解能を可能にする。
上述の手順の代替として、例えば、適切な照明系、適切な場合に更に別のラスター配置(図示せず)又は(ニュートラル)フィルタが設けられた励起光源31によって励起放射線32が感光層1上に均一に入射しない露光は、図9及び図10に示す露光装置5を用いて実施することができる。感光層1上に場所依存の強度IAが同じく場所依存の強度IBと同時に入射する場合には、STED顕微鏡から一般に知られているように、2つの強度分布の重ね合わせ時に、図7に示す強度分布とは対照的に、非常に小さい空間領域に制限された最小値の代わりに非常に小さい空間領域に制限された最大値(nm範囲の広がりを有するピーク)を有する強度分布IAB=IA×Exp(−IB)(図8を参照されたい)がもたらされる。
有意なピークを有する図8に記載の強度プロフィールIABを得るために、励起放射線32の強度は、2つの隣接する露光光線3の間で合計強度IABも最大値になる位置に最大値IMAXを有するように選択される。図6及び図7に関して記載した露光工程の場合と同様に、励起放射線32は、第1の状態Aから第2の状態Bへの遷移をもたらし、それに対して露光光線3は、反対の効果、すなわち、誘導放出による第2の状態Bから第1の状態Aへの遷移をもたらす。感光層1が第2の状態Bに留まり、定着光源34を用いてそれを恒久的に変化した化学状態Cに変換することができるのはピーク領域内でのみである。第1の状態Aと第2の状態Bの間の遷移が不可逆の場合には、定着光の使用を省くことができることは言うまでもない。
図8に関して記載した手順は、この場合に、リソグラフィへのSTED顕微鏡の原理の適用を表している。感光層1としての有機色素の使用の場合には、これらの色素は、ピーク領域内でのみ励起状態に留まり、従って、例えば、フェルスター共鳴エネルギ転移(二重極−二重極相互作用)又はデクスターエネルギ転移(電子の交換)を用いて感光層1の隣接する分子を化学的に変換し、かつ定着させることができる。膨張をもたらすと考えられる蛍光光子の結果としての「2次放出」も、この場合には発生しない。
STED顕微鏡では、切換可能有機色素で構成された感光層1が一般的に使用され、誘導放出によって第2の蛍光状態Bを切換可能有機色素の第1の状態Aに戻すことができる。この目的に使用することができる色素は、多数入手可能であり、例えば、「http://www.mpibpc.mpg.de/groups/hell/STED_Dyes.html」を参照されたい。必要に応じて、それぞれ必要とされる化学特性に関して最適化された新しい有機色素を製造することも可能であろう。
上述の露光が、第2の状態Bから第1の状態Aへの復帰が誘導放出に基づいて発生する蛍光色素の使用に限定されないことは言うまでもない。これらの状態の代わりに、2つの状態は、例えば、第1の状態が蛍光機能を有する状態であり、それに対して第2の状態の場合はそうではない切換可能有機色素の異なる構造異性状態(例えば、シス−トランス異性体)とすることができる。この原理は、例えば、切換可能たんぱく質を有機色素と共に使用することができるいわゆるRESOLFT(可逆的可飽和光学蛍光遷移(Reversible Saturable Optical Fluorescence Transitions))に使用される。感光層におけるそのような材料の使用は、強度閾値よりも大きいものに対して必要とされる強度が、誘導放出の結果として遷移の場合に一般的であるものよりも低いという利点を有する。
適切な場合には、本明細書で説明する露光工程において他のタイプの感光層を使用することができる。この場合に、不可欠なことは、感光層が、切り換えをその間で可逆方式で行うことができる少なくとも2つの状態を有する分子を有するということだけである。
要約すると、上述の方式で、各場合に回折限界と同規模のものである広がりを有する複数の部分領域内でウェーハの並行露光を実施することができる。上述の手段を使用すると、回折限界を超えて分解能を高めることができ、それによって走査露光を用いたそれぞれの部分領域内でのパターン化が可能になる。すなわち、高い分解能による感光層の有効かつ費用効果的な露光を提供することができる。
1 感光層
3 露光光線
13 移動デバイス
32 励起放射線
λB 露光波長

Claims (18)

  1. 感光層(1)を有する基板(6)と、
    前記感光層(1)を第2の状態(B)から第1の状態(A)に変換するために強度閾値(IS)よりも大きい最大強度(IMAX)を有する露光光線(3)を発生させるように設計され、露光波長(λB)を有して各光線が該感光層(1)の部分領域(2a〜2h)に割り当てられる複数の露光光線(3)を発生させるための発生デバイス(7)と、
    前記露光光線(3)を前記それぞれ割り当てられた部分領域(2a〜2f)に対して移動するための移動デバイス(13)と、
    前記感光層(1)を前記第1の状態(A)から前記第2の状態(B)に変換するために励起波長(λA)を有する励起放射線(32)を発生させるための励起光源(31)と、 を含み、
    前記励起光源(31)は、前記感光層(1)上に場所依存方式で変化する強度プロフィール(I A )を有する励起放射線(32)を発生させるように設計される
    ことを特徴とする露光装置(5)。
  2. 前記第1の状態(A)から前記第2の状態(B)への前記遷移は、可逆であり、前記感光層(1)は、該第2の状態(B)においてのみ恒久的に変化した化学状態(C)に変換することができることを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記感光層(1)を前記第2の状態(B)から前記恒久的に変化した化学状態(C)に変換するための定着光源(34)を更に含むことを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
  4. 前記それぞれの露光光線(3)が割り当てられた前記部分領域(2a〜2h)は、少なくとも部分的に重なり合うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の露光装置。
  5. 前記励起放射線(32)は、前記感光層(1)上に隣接方式で入射する2つの露光光線(3)の間に最大強度(IMAX)を有する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の露光装置。
  6. 前記第2の状態(B)から前記第1の状態(A)への前記遷移は、不可逆であることを特徴とする請求項1、請求項3から請求項5のいずれか1項に記載の露光装置。
  7. 前記感光層(1)は、切換可能有機色素又は切換可能カルコゲニドを含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の露光装置。
  8. 前記切換可能有機色素の前記第2の状態(B)は、誘導放出によって該切換可能有機色素の前記第1の状態(A)に変換することができることを特徴とする請求項7に記載の露光装置。
  9. 前記第1及び第2の状態(A,B)は、前記切換可能有機色素の異なる構造異性状態であることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の露光装置。
  10. 前記発生デバイス(7)は、前記感光層(1)上に生成される構造に依存する方式でそれぞれの露光光線(3)をオン又はオフにするように設計された複数の切換可能ラスター要素(9,9a〜9c)を有するラスター配置(8,8a〜8c)を有することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の露光装置。
  11. 前記ラスター配置(9a〜9c)の前記ラスター要素(8a〜8c)は、それぞれの露光光線(3)のための切換可能絞りとして具現化されることを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  12. 前記ラスター配置は、LCDアレイ(9a)として、レーザダイオードアレイ(9b)として、又はOLEDアレイ(9c)として具現化されることを特徴とする請求項10及び請求項11のいずれか1項に記載の露光装置。
  13. 前記ラスター要素は、それぞれの露光光線(3)のための切換可能反射器(9)として具現化されることを特徴とする請求項10に記載の露光装置。
  14. 前記ラスター配置は、マイクロミラーアレイ(8)として具現化されることを特徴とする請求項13に記載の露光装置。
  15. 前記移動デバイス(13)は、前記ラスター配置(8,8a〜8c)を前記感光層(1)に対して変位させるための少なくとも1つの変位ユニット(14)を有することを特徴とする請求項10から請求項14のいずれか1項に記載の露光装置。
  16. 前記発生デバイス(7)は、前記ラスター配置(8a)を照明するための照明デバイス(7b)を有することを特徴とする請求項10から請求項11、請求項13から請求項15のいずれか1項に記載の露光装置。
  17. 前記感光層(1)上への前記ラスター配置(8,8a〜8c)の縮小結像のためのレンズ(12)を更に含むことを特徴とする請求項10から請求項16のいずれか1項に記載の露光装置。
  18. 感光層(1)のパターン付き露光の方法であって、
    前記感光層(1)の部分領域(2a〜2h)に各光線が割り当てられた複数の露光光線(3)を発生させる段階と、
    前記感光層(1)を第2の状態(B)から第1の状態(A)に変換するために強度閾値(IS)よりも大きい最大強度(IMAX)を有するように発生された前記露光光線(3)を前記それぞれ割り当てられた部分領域(2a〜2h)に対して移動する段階と、
    前記感光層(1)を前記第1の状態(A)から前記第2の状態(B)に変換するために該感光層を励起放射線(32)で励起する段階と、
    を含み、
    前記励起する段階は、前記感光層(1)上に場所依存方式で変化する強度プロフィール(I A )を有する励起放射線(32)によって該感光層を励起する段階として設計される
    ことを特徴とする方法。
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