以下、本発明の一実施形態である車両用灯具について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態の車両用灯具10は、車両前部の左右両側にそれぞれ配置されている。
左側に配置された車両用灯具10Lと右側に配置された車両用灯具10Rとは、左右対称で実質的に同一の構成である。このため、以下、左側に配置された車両用灯具10Lを中心に説明し、右側に配置された車両用灯具10Rの説明は省略する。
図1は本発明の一実施形態である車両用灯具10Lの横断面図、図2(a)は正面図(アウターレンズ及びエクステンション無し)、図2(b)は正面図(アウターレンズ無し、エクステンション有り)、図3は側面図である。
図1に示すように、車両用灯具10Lは、アウターレンズ12、アウターレンズ12と組み合わされて灯室14を構成するハウジング16、灯室14内に配置された、合計4つのロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4(本発明の第1灯具ユニットに相当)並びに合計3つのハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3(本発明の第2灯具ユニットに相当)、各灯具ユニット18A1〜18A4、18B1〜18B3の一部を構成する複合レンズ20等を備えている。
複合レンズ20は、図1、図2(a)、図3に示すように、車両前後方向に厚みを持ち、上下方向に薄くかつ左右方向に長い帯状のレンズ体で、車両前方中央寄りの位置P1から車両側方に向かうに従って車両後方かつ斜め右上がりの方向に向かって延びている。複合レンズ20は、アクリル樹脂等の透明樹脂により一体的に成形されている。
複合レンズ20は、後方側表面22(入射面)と、前方側表面24(出射面)と、を含んでいる。
複合レンズ20の後方側表面22は、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4を構成する第1レンズ面22a1〜22a4(入射面。本発明の第1光学部材に相当)、ハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3を構成する第2レンズ面22b1〜22b3(入射面。本発明の第2光学部材に相当)を含んでいる。
複合レンズ20の前方側表面24は、第1レンズ面22a1〜22a4(入射面)から入射する第1光源26Aからの光及び第2レンズ面22b1〜22b3(入射面)から入射する第2光源26Bからの光が出射する共通のレンズ面で、車両前方中央寄りの位置P1から車両側方に向かうに従って車両後方かつ斜め右上がりの方向に向かって途切れることなく延びて、段差無く滑らかに連続した一枚のレンズ面を構成している。
図2(b)に示すように、複合レンズ20の周囲は、装飾部材としてのエクステンション34で覆われている。各灯具ユニット18A1〜18A4、18B1〜18B3それぞれの発光領域A1〜A4、B1〜B3は、エクステンション34に形成された開口34aから露出している。
各灯具ユニット18A1〜18A4、18B1〜18B3は、いわゆるダイレクトプロジェクション型(直射型とも称される)の灯具ユニットで、それぞれの発光領域A1〜A4、B1〜B3(例えば、各レンズ面22a1〜22a4、22b1〜22b3)が、灯具正面から見て、斜め右上がりの方向に一列に並んだ状態で(図2(b)参照)、ブラケット等の保持部材36によって保持されて(図1参照)、灯室14内に配置されている。
ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1、18A4の発光領域A1、A4は、発光領域列(各灯具ユニット18A1〜18A4、18B1〜18B3の発光領域A1〜A4、B1〜B3)の少なくとも一端(図2(b)中左端)及び他端(図2(b)中右端)に位置して、ロービーム(第1状態)とハイビーム(第2状態)とで共通の発光領域Aを形成している(図2(b)参照)。
ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4の発光領域A1〜A4とハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3の発光領域B1〜B3とは、交互に配置されている。すなわち、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4の発光領域A1〜A4は、一端に位置する発光領域A1から数えて奇数番目(1、3、5、7番目)に位置しており、ハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3の発光領域B1〜B3は、一端に位置する発光領域A1から数えて偶数番目(2、4、6番目)に位置している。これにより、全光源26A、26Bが点灯された場合の灯具10L全体の発光領域(共通の発光領域A)をより均一なものとして視認させることが可能となる。
ハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3の発光領域B1〜B3は、灯具正面から見て、共通の発光領域A内に位置している(図2(b)参照)。本実施形態では、灯具正面から見て、一端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1の発光領域A1と他端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A4の発光領域A4との間に位置している。
図4(a)は、ロービーム用配光パターンPLoの例である。ロービーム用配光パターンPLoは、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4により形成される部分配光パターンP1Lo〜P4Loが重畳された合成配光パターンとして形成される。
図1に示すように、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1は、複合レンズ20(第1レンズ面22a1)、複合レンズ20(第1レンズ面22a1)の後方に配置され、複合レンズ20(第1レンズ面22a1、前方側表面24)及びアウターレンズ12を透過して前方に照射される直射光を放出する第1光源26A等を備えている。
第1光源26Aは、ロービーム(本発明の第1状態に相当)又はハイビーム(本発明の第2状態に相当)の切替スイッチ(図示せず)によって、ロービーム又はハイビームのいずれかへ切り替えられた場合に点灯するように制御される光源で、電源回路等の給電部材(図示せず)に電気的に接続された複数の半導体発光素子等を備えている。なお、切替スイッチは、手動によるものでも電気信号によるものでもよい。
第1光源26Aを構成する複数の半導体発光素子(例えば、1mm角の発光面×4)は、セラミック製(又は金属製)基板(図示せず)の表面に一列に実装されて、横長矩形の発光面26a(図2(a)参照)を構成している。なお、半導体発光素子は、発光色が青系のLEDチップ(又はレーザーダイオード)とこれを覆う黄色系の蛍光体(例えば、YAG蛍光体)とを組み合わせた構造の半導体発光素子であってもよいし、RGB三色のLEDチップ(又はレーザーダイオード)を組み合わせた構造の半導体発光素子であってもよいし、その他構造の半導体発光素子であってもよい。
第1光源26Aは、横長矩形の発光面26aの長辺を水平とし、横長矩形の発光面26aを前方(第1レンズ面22a1)に向けた状態で、ヒートシンク28のベース部28aの前面に固定された台座部32の前面にネジ等の公知の手段を用いて固定されている。ヒートシンク28は、第1光源26Aで発生する熱を放熱して冷却する放熱部材で、ベース部28a、複数の放熱フィン28b等を備えている。ヒートシンク28は、アルミダイカスト製で、アルミ合金により一体的に成形されている。放熱フィン28bは、上下方向に延びる複数のフィンで、ベース部28aの後面に、車幅方向に所定間隔をおいて、車両後方に向かって延びた状態で設けられている。
複合レンズ20のうち、第1レンズ面22a1と前方側表面24との間のレンズ部分は、第1光源26A近傍(例えば、横長矩形の発光面26aの水平方向に延びる上端縁の中心近傍)に焦点(光学設計上の基準点又は光学的中心とも称される)が設定されたレンズ部(投影レンズ)を構成している。
第1レンズ面22a1は、その後方に配置された第1光源26A(横長矩形の発光面26a)から入射する光を制御して、ロービーム用配光パターンPLoの少なくとも一部を構成する部分配光パターンP1Lo(図4(a)参照)を形成するように、その面形状が設計されている。横長矩形の発光面26aの一部は、遮光部材(図示せず)で覆われている。これにより、部分配光パターンP1Loは、カットオフラインCLを含むものとなる。
上記構成のロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1は、複合レンズ20(第1レンズ面22a1、前方側表面24)及びアウターレンズ12を透過して前方に照射される第1光源26A(横長矩形の発光面26a)からの直射光(図5(a)参照)により、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、カットオフラインCLを含む部分配光パターンP1Lo(図4(a)参照)を形成する。
ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A2は、上記説明したロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1と比べ、第1レンズ面22a1に代えて、第1レンズ面22a2を用いている点が相違し、それ以外、上記説明したロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1と同様の構成である。
第1レンズ面22a2は、その後方に配置された第1光源26A(横長矩形の発光面26a)から入射する光を制御して、ロービーム用配光パターンPLoの少なくとも一部を構成する、カットオフラインCLを含む部分配光パターンP2Lo(図4(a)参照)を形成するように、その面形状が設計されている。
上記構成のロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A2は、複合レンズ20(第1レンズ面22a2、前方側表面24)及びアウターレンズ12を透過して前方に照射される第1光源26A(横長矩形の発光面26a)からの直射光(図5(a)参照)により、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、カットオフラインCLを含む部分配光パターンP2Lo(図4(a)参照)を形成する。
ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A3は、上記説明したロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1と比べ、第1レンズ面22a1に代えて、第1レンズ面22a3を用いている点が相違し、それ以外、上記説明したロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1と同様の構成である。
第1レンズ面22a3は、その後方に配置された第1光源26A(横長矩形の発光面26a)から入射する光を制御して、ロービーム用配光パターンPLoの少なくとも一部を構成する、カットオフラインCLを含む部分配光パターンP3Lo(図4(a)参照)を形成するように、その面形状が設計されている。
上記構成のロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A3は、複合レンズ20(第1レンズ面22a3、前方側表面24)及びアウターレンズ12を透過して前方に照射される第1光源26A(横長矩形の発光面26a)からの直射光(図5(a)参照)により、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、カットオフラインCLを含む部分配光パターンP3Lo(図4(a)参照)を形成する。
ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A4は、上記説明したロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1と比べ、第1レンズ面22a1に代えて、第1レンズ面22a4を用いている点が相違し、それ以外、上記説明したロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1と同様の構成である。
第1レンズ面22a4は、その後方に配置された第1光源26A(横長矩形の発光面26a)から入射する光を制御して、ロービーム用配光パターンPLoの少なくとも一部を構成する、カットオフラインCLを含む部分配光パターンP4Lo(図4(a)参照)を形成するように、その面形状が設計されている。
上記構成のロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A4は、複合レンズ20(第1レンズ面22a4、前方側表面24)及びアウターレンズ12を透過して前方に照射される第1光源26A(横長矩形の発光面26a)からの直射光(図5(a)参照)により、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、カットオフラインCLを含む部分配光パターンP4Lo(図4(a)参照)を形成する。
上記構成のロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4によれば、ロービーム又はハイビームの切替スイッチ(図示せず)によって、ロービーム又はハイビームのいずれかへ切り替えられた場合に、各灯具ユニット18A1〜18A4それぞれの第1光源26Aが点灯されて、ロービーム用配光パターンPLo(部分配光パターンP1Lo〜P4Lo)を形成する(図4(a)参照)。
これとともに、図6(a)に示すように、少なくとも一端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1の発光領域A1と他端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A4の発光領域A4とが、灯具正面から見て、共通の発光領域Aを形成する。図6(a)は、第1光源26Aが点灯されている各灯具ユニット18A1〜18A4の発光領域A1〜A4(図6(a)中のハッチング領域参照)を表している。
なお、ロービーム又はハイビームの切替スイッチ(図示せず)によって、ロービームへ切り替えられた場合、複合レンズ20の前方側表面24(出射面)のうち、各灯具ユニット18B1〜18B3それぞれの第2光源26B前方の領域が発光する。
これは、ロービーム又はハイビームの切替スイッチ(図示せず)によって、ロービームへ切り替えられた場合、各灯具ユニット18B1〜18B3それぞれの第2光源26Bは点灯されない(図6(a)参照)が、複合レンズ20が各レンズ面22a1〜22a4、22b1〜22b3を含んで一体的に成形されているため、各灯具ユニット18A1〜18A4それぞれの第1光源26Aからの光が、フレネル反射、内面反射等で複合レンズ20内部を導光されて、各灯具ユニット18B1〜18B3それぞれの第2光源26B前方の領域から出射することによるものである。また、ハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3を構成する第2レンズ面22b1〜22b3(入射面)が、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4を構成する第1レンズ面22a1〜22a4(入射面)の間に挟まれた状態で配置されていることによるものである。
図4(b)は、ハイビーム用配光パターンPHiの例である。ハイビーム用配光パターンPHiは、ロービーム用配光パターンPLoに加えて、ハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3により形成される部分配光パターンP1Hi〜P3Hiが重畳された合成配光パターンとして形成される。
図1に示すように、ハイビーム専用の灯具ユニット18B1は、複合レンズ20(第2レンズ面22b1)、複合レンズ20(第2レンズ面22b1)の後方に配置され、複合レンズ20(第2レンズ面22b1、前方側表面24)及びアウターレンズ12を透過して前方に照射される直射光を放出する第2光源26B等を備えている。
第2光源26Bは、ロービーム又はハイビームの切替スイッチ(図示せず)によって、ハイビームへ切り替えられた場合に点灯するように制御される光源で、電源回路等の給電部材(図示せず)に電気的に接続された複数の半導体発光素子等を備えている。
第2光源26Bを構成する複数の半導体発光素子(例えば、1mm角の発光面×4)は、セラミック製(又は金属製)基板(図示せず)の表面に一列に実装されて、横長矩形の発光面26b(図2(a)参照)を構成している。なお、半導体発光素子は、発光色が青系のLEDチップ(又はレーザーダイオード)とこれを覆う黄色系の蛍光体(例えば、YAG蛍光体)とを組み合わせた構造の半導体発光素子であってもよいし、RGB三色のLEDチップ(又はレーザーダイオード)を組み合わせた構造の半導体発光素子であってもよいし、その他構造の半導体発光素子であってもよい。
第2光源26Bは、横長矩形の発光面26bの長辺を水平とし、横長矩形の発光面26bを前方(第2レンズ面22b1)に向けた状態で、ヒートシンク28のベース部28aの前面に固定された台座部32の前面にネジ等の公知の手段を用いて固定されている。
複合レンズ20のうち、第2レンズ面22b1と前方側表面24との間のレンズ部分は、第2光源26B近傍(例えば、横長矩形の発光面26bの中心近傍)に焦点(光学設計上の基準点又は光学的中心とも称される)が設定されたレンズ部(投影レンズ)を構成している。
第2レンズ面22b1は、その後方に配置された第2光源26B(横長矩形の発光面26b)から入射する光を制御して、ハイビーム用配光パターンPHiの少なくとも一部を構成する部分配光パターンP1Hi(図4(b)参照)を形成するように、その面形状が設計されている。
上記構成のハイビーム専用の灯具ユニット18B1は、複合レンズ20(第2レンズ面22b1、前方側表面24)及びアウターレンズ12を透過して前方に照射される第2光源26B(横長矩形の発光面26b)からの直射光(図5(b)参照)により、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、部分配光パターンP1Hi(図4(b)参照)を形成する。
ハイビーム専用の灯具ユニット18B2は、上記説明したハイビーム専用の灯具ユニット18B1と比べ、第2レンズ面22b1に代えて、第2レンズ面22b2を用いている点が相違し、それ以外、上記説明したハイビーム専用の灯具ユニット18B1と同様の構成である。
第2レンズ面22b2は、その後方に配置された第2光源26B(横長矩形の発光面26b)から入射する光を制御して、ハイビーム用配光パターンPHiの少なくとも一部を構成する部分配光パターンP2Hi(図4(b)参照)を形成するように、その面形状が設計されている。
上記構成のハイビーム専用の灯具ユニット18B2は、複合レンズ20(第2レンズ面22b2、前方側表面24)及びアウターレンズ12を透過して前方に照射される第2光源26B(横長矩形の発光面26b)からの直射光(図5(b)参照)により、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、部分配光パターンP2Hi(図4(b)参照)を形成する。
ハイビーム専用の灯具ユニット18B3は、上記説明したハイビーム専用の灯具ユニット18B1と比べ、第2レンズ面22b1に代えて、第2レンズ面22b3を用いている点が相違し、それ以外、上記説明したハイビーム専用の灯具ユニット18B1と同様の構成である。
第2レンズ面22b3は、その後方に配置された第2光源26B(横長矩形の発光面26b)から入射する光を制御して、ハイビーム用配光パターンPHiの少なくとも一部を構成する部分配光パターンP3Hi(図4(b)参照)を形成するように、その面形状が設計されている。
上記構成のハイビーム専用の灯具ユニット18B3は、複合レンズ20(第2レンズ面22b3、前方側表面24)及びアウターレンズ12を透過して前方に照射される第2光源26B(横長矩形の発光面26b)からの直射光(図5(b)参照)により、車両前面に正対した仮想鉛直スクリーン(車両前面から約25m前方に配置されている)上に、部分配光パターンP3Hi(図4(b)参照)を形成する。
上記構成のハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3によれば、ロービーム又はハイビームの切替スイッチ(図示せず)によって、ハイビームへ切り替えられた場合に、各灯具ユニット18A1〜18A4それぞれの第1光源26Aに加えて、各灯具ユニット18B1〜18B3それぞれの第2光源26B(すなわち、全光源26A、26B)が点灯されて、ハイビーム用配光パターンPHi(部分配光パターンP1Lo〜P4Lo、P1Hi〜P3Hi)を形成する(図4(b)参照)。
これとともに、図6(b)に示すように、少なくとも一端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1の発光領域A1と他端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A4の発光領域A4とが、灯具正面から見て、共通の発光領域Aを形成する。図6(b)は、第1光源26Aが点灯されている各灯具ユニット18A1〜18A4の発光領域A1〜A4(図6(b)中のハッチング領域参照)、第2光源26Bが点灯されている各灯具ユニット18B1〜18B3の発光領域B1〜B3(図6(b)中のハッチング領域参照)を表している。ハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3の発光領域B1〜B3は、灯具正面から見て、共通の発光領域A内に位置している。その結果、ロービーム又はハイビームのいずれへ切り替えられた場合であっても、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側面)から見た灯具10L全体の発光領域(共通の発光領域A)の大きさや位置が一定(又はほぼ一定)で、変化しない(又はほぼ変化しない)と視認されることになる。
以上説明したように、本実施形態の車両用灯具10L、10Rによれば、次の利点を生ずる。
第1に、ロービーム(第1状態)又はハイビーム(第2状態)のいずれへ切り替えられた場合であっても、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側面)から見た灯具10L(10R)全体の発光領域(共通の発光領域A)の大きさや位置が一定(又はほぼ一定)で、変化しない(又はほぼ変化しない)車両用灯具(例えば、車両用前照灯)を提供することが可能となる。
これは、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4の発光領域A1〜A4が、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側面)から見て、ロービーム(第1状態)とハイビーム(第2状態)とで共通の発光領域Aを形成しており、ハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3の発光領域B1〜B3が、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側面)から見て、共通の発光領域A内に位置している結果、ロービーム(第1状態)又はハイビーム(第2状態)のいずれへ切り替えられた場合であっても、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側面)から見た灯具10L(10R)全体の発光領域(共通の発光領域A)の大きさや位置が一定(又はほぼ一定)で、変化しない(又はほぼ変化しない)と視認されることによるものである。
なお、第1灯具ユニット18A1〜18A4の発光領域A1〜A4間の距離(すなわち、第2灯具ユニット18B1〜18B3の発光領域B1〜B3の幅)を、15mm以下とするのが望ましい。
このようにすれば、ロービーム(第1状態)又はハイビーム(第2状態)のいずれへ切り替えられた場合であっても、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側面)から見た灯具10L(10R)全体の発光領域(共通の発光領域A)の大きさや位置がより一定(又はほぼ一定)で、より変化しない(又はほぼ変化しない)車両用灯具(例えば、車両用前照灯)を提供することが可能となる。
第2に、ロービーム(第1状態)へ切り替えられたときとハイビーム(第2状態)へ切り替えられたときとで、外観の意匠に統一感を持たせること、すなわち、外観の意匠に優れた車両用灯具を実現することが可能となる(同一領域発光)。
これは、ロービーム(第1状態)又はハイビーム(第2状態)のいずれへ切り替えられた場合であっても、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側面)から見た灯具10L(10R)全体の発光領域(共通の発光領域A)の大きさや位置が一定(又はほぼ一定)で、変化しない(又はほぼ変化しない)と視認されることによるものである。
第3に、ロービーム(第1状態)へ切り替えられたときとハイビーム(第2状態)へ切り替えられたときとで、当該車両用灯具10L(10R)を搭載した車両に対して対向車や歩行者が認識する距離感が変化するのを抑制し得る。
これも、ロービーム(第1状態)又はハイビーム(第2状態)のいずれへ切り替えられた場合であっても、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側面)から見た灯具10L(10R)全体の発光領域(共通の発光領域A)の大きさや位置が一定(又はほぼ一定)で、変化しない(又はほぼ変化しない)と視認されることによるものである。
第4に、全光源26A、26Bが点灯された場合の灯具10L(10R)全体の発光領域(共通の発光領域A)をより均一なものとして視認させることが可能となる。これは、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4の発光領域A1〜A4とハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3の発光領域B1〜B3とが、交互に配置されていることによるものである。
第5に、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側方)から見た灯具10L(10R)全体の発光領域(共通の発光領域A)の大きさや位置がより一定で、より変化しない車両用灯具を提供することが可能となる。あるいは、車両用灯具10L(10R)を、灯具正面から見たときだけでなく、灯具側面から見たときでも、一体的なものとして視認させることが可能となる。これは、主に、前方側表面24が共通で一枚の出射面とされていることによるものである。
次に、変形例について説明する。
上記実施形態では、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットの発光領域が4つ(A1〜A4)、ハイビーム専用の灯具ユニットの発光領域が3つ(B1〜B3)の例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットの発光領域は、少なくとも2つ以上(例えば、A1、A2)で、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側方)から見て、共通の発光領域Aを形成している(以下、第1条件と称する)限り、4つに限定されない。同様に、ハイビーム専用の灯具ユニットの発光領域は、少なくとも1つ以上(例えば、B1)で、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側方)から見て、共通の発光領域A内に位置している(以下、第2条件と称する)限り、3つに限定されない。
例えば、図7(a)に示すように、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットは2つ(例えば、18A1、18A2)、ハイビーム専用の灯具ユニットは1つ(例えば、18B1)であってもよい。
また、上記実施形態では、各灯具ユニット18A1〜18A4、18B1〜18B3それぞれの発光領域A1〜A4、B1〜B3が、灯具正面から見て、斜め右上がりの方向に一列に並んだ状態で配置されている(図2(b)参照)例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、上記第1条件及び第2条件を満たしている限り、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットの発光領域及びハイビーム専用の灯具ユニットの発光領域は、斜め右上がりの方向に一列に並んだ状態に限定されない。
例えば、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットの発光領域及びハイビーム専用の灯具ユニットの発光領域は、上下方向に一列に並んだ状態で配置されていてもよいし(図7(b)参照)、左右方向に一列に並んだ状態で配置されていてもよい(図7(c)参照)し、斜め左上がりの方向に並んだ状態で配置されていてもよい。あるいは、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットの発光領域及びハイビーム専用の灯具ユニットの発光領域は、上下方向、左右方向、斜め方向(斜め右上がりの方向、斜め左上がりの方向)のうち、少なくとも2つを組み合わせた方向に並んだ状態で配置されていてもよい。例えば、図8に示すように、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットの発光領域及びハイビーム専用の灯具ユニットの発光領域は、左右方向と斜め方向(斜め右上がりの方向)とを組み合わせた方向に並んだ状態で配置されていてもよい。あるいは、図9(a)〜図9(b)に示すように、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットの発光領域及びハイビーム専用の灯具ユニットの発光領域は、一列に限らず、二列に並んだ状態で配置されていてもよいし、三列以上に並んだ状態で配置されていてもよい。あるいは、図10(a)〜図10(c)に示すように、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットの発光領域及びハイビーム専用の灯具ユニットの発光領域は、列状にではなく、散点的に並んだ状態で配置されていてもよい。
また、上記実施形態では、共通の発光領域Aが矩形形状である(図2(b)参照)例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、上記第1条件及び第2条件を満たしている限り、共通の発光領域Aは、矩形形状に限定されない。
例えば、図8、図11に示すように、共通の発光領域Aは、矩形形状以外の三角形状等の多角形状又は曲線部を含む形状であってもよい。
また、上記実施形態では、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4の発光領域A1〜A4とハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3の発光領域B1〜B3とを、交互に配置した(図2(b)参照)例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、上記第1条件及び第2条件を満たしている限り、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4の発光領域A1〜A4とハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3の発光領域B1〜B3とは、交互に配置されていなくてもよい。
例えば、発光領域を、A1、A2、A3、B1、B2、B3、A4のように片寄せて配置してもよいし、それ以外の順に配置してもよい。
また、上記実施形態では、第1レンズ面22a1〜22a4(入射面)、第2レンズ面22b1〜22b3(入射面)及び前方側表面24を含んで一体的に成形された複合レンズ20を用いた例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、複合レンズ20に代えて、第1レンズ面22a1を含むレンズ部、第1レンズ面22a2を含むレンズ部・・・、第2レンズ面22b1を含むレンズ部、第2レンズ部22bを含むレンズ部・・・のように、一体的にではなく、物理的に分離して構成された複数のレンズ部を用いてもよい。
また、上記実施形態では、灯具ユニット18A1〜18A4(本発明の第1灯具ユニットに相当)がロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットであり、灯具ユニット18B1〜18B3(本発明の第2灯具ユニットに相当)がハイビーム専用の灯具ユニットである例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、第1灯具ユニットと第2灯具ユニットとは、次の組合せであってもよい。
(1)第1灯具ユニット(ロービーム)と第2灯具ユニット(フォグランプ)との組合せ。
(2)第1灯具ユニット(ロービーム)と第2灯具ユニット(AFS用付加配光)との組合せ。
(3)第1灯具ユニット(ロービーム)と第2灯具ユニット(FullAFS用付加配光(欧州法規ECE No.123))との組合せ。
(4)第1灯具ユニット(ロービーム)と第2灯具ユニット(ADB付加配光)との組合せ。
(5)第1灯具ユニット(ロービーム)と第2灯具ユニット(コーナリングランプ)との組合せ。
(6)第1灯具ユニット(ポジションランプ)と第2灯具ユニット(ロービーム)との組合せ。
(7)第1灯具ユニット(ポジション)と第2灯具ユニット(DRL)との組合せ。
また、上記実施形態では、切替スイッチの第2状態がハイビームの例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、第2状態は、ADB制御による複数配光パターン(例えば、特開2010−67417号公報中のハイビーム/DRL)を形成する状態であってもよい。この場合、第2灯具ユニットのみをADB構成(すなわち、ADB付加配光を形成する灯具ユニット)とするのが望ましい。
また、上記実施形態では、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4とハイビーム専用の灯具ユニット18B1〜18B3を、いわゆるダイレクトプロジェクション型(直射型とも称される)の灯具ユニットとして構成した例について説明したが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、上記第1条件及び第2条件を満たしている限り、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18A1〜18A4は、いわゆるダイレクトプロジェクション型(直射型とも称される)の灯具ユニットに限定されない。
例えば、図12、図13(a)、図13(b)に示すように、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットを、第1光源26A(半導体発光素子)、第1光学部材としてのドーム状のリフレクタ40A、シェード42、複合レンズ20を含むいわゆるプロジェクタ型の灯具ユニット18C1〜18C4として構成してもよい。同様に、ハイビーム専用の灯具ユニットを、第2光源26B(半導体発光素子)、第2光学部材としてのドーム状のリフレクタ40B、複合レンズ20を含む(シェード無し)いわゆるプロジェクタ型の灯具ユニット18D1〜18D3として構成してもよい。
各灯具ユニット18C1〜18C4、18D1〜18D3の発光領域C1〜C4、D1〜D3(例えば、各レンズ面22a1〜22a4、22b1〜22b3)は、例えば、灯具正面から見て、斜め右上がりの方向に一列に並んだ状態で、ブラケット等の保持部材(図示せず)によって保持されて、灯室(図示せず)内に配置されている。
ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18C1、18C4の発光領域C1、C4は、発光領域列(各灯具ユニット18C1〜18C4、18D1〜18D3の発光領域C1〜C4、D1〜D3)の少なくとも一端及び他端に位置して、ロービーム(第1状態)とハイビーム(第2状態)とで共通の発光領域Aを形成している。
ハイビーム専用の灯具ユニット18D1〜18D3の発光領域D1〜D3は、灯具正面から見て、共通の発光領域A内に位置している。
上記構成のロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18C1〜18C4によれば、ロービーム又はハイビームの切替スイッチ(図示せず)によって、ロービーム又はハイビームのいずれかへ切り替えられた場合に、各灯具ユニット18C1〜18C4それぞれの第1光源26Aが点灯される。灯具ユニット18C1〜18C4それぞれのリフレクタ40Aで反射されて前方に照射される各第1光源26Aからの光(図13(a)参照)は、図4(a)に示すロービーム用配光パターンPLo(部分配光パターンP1Lo〜P4Lo)と同様のロービーム用配光パターンを形成する。
これとともに、図6(a)と同様に、少なくとも一端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18C1の発光領域C1と他端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18C4の発光領域C4とが、灯具正面から見て、共通の発光領域Aを形成する。
また、上記構成のハイビーム専用の灯具ユニット18D1〜18D3によれば、ロービーム又はハイビームの切替スイッチ(図示せず)によって、ハイビームへ切り替えられた場合に、各灯具ユニット18C1〜18C4それぞれの第1光源26Aに加えて、各灯具ユニット18D1〜18D3それぞれの第2光源26B(すなわち、全光源26A、26B)が点灯される。灯具ユニット18D1〜18D3それぞれのリフレクタ40Bで反射されて前方に照射される各第2光源26Bからの光(図13(b)参照)は、図4(b)に示すハイビーム用配光パターンPHi(部分配光パターンP1Lo〜P4Lo、P1Hi〜P3Hi)と同様のハイビーム用配光パターンを形成する。
これとともに、図6(b)と同様に、少なくとも一端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18C1の発光領域C1と他端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18C4の発光領域C4とが、灯具正面から見て、共通の発光領域Aを形成する。ハイビーム専用の灯具ユニット18D1〜18D3の発光領域D1〜D3は、灯具正面から見て、共通の発光領域A内に位置している。その結果、ロービーム又はハイビームのいずれへ切り替えられた場合であっても、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側面)から見た本変形例の灯具10L全体の発光領域(共通の発光領域A)の大きさや位置が一定(又はほぼ一定)で、変化しない(又はほぼ変化しない)と視認されることになる。
従って、本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を奏することが可能となる。
あるいは、図14、図15(a)、図15(b)に示すように、ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニットを、第1光源26A(半導体発光素子)、第1光学部材としての反射面44Aを含むリフレクタ46Aを含むいわゆるリフレクタ型の灯具ユニット18E1〜18E4として構成してもよい。同様に、ハイビーム専用の灯具ユニットを、第2光源26B(半導体発光素子)、第2光学部材としての反射面44Bを含むリフレクタ46Bを含むいわゆるリフレクタ型の灯具ユニット18F1〜18F3として構成してもよい。
各灯具ユニット18E1〜18E4、18F1〜18F3の発光領域E1〜E4、F1〜F3(例えば、各反射面44a1〜44a4、44b1〜44b3)は、例えば、灯具正面から見て、斜め右上がりの方向に一列に並んだ状態で、ブラケット等の保持部材(図示せず)によって保持されて、灯室(図示せず)内に配置されている。
ロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18E1、18E4の発光領域E1、E4は、発光領域列(各灯具ユニット18E1〜18E4、18F1〜18F3の発光領域E1〜E4、F1〜F3)の少なくとも一端及び他端に位置して、ロービーム(第1状態)とハイビーム(第2状態)とで共通の発光領域Aを形成している。
ハイビーム専用の灯具ユニット18F1〜18F3の発光領域F1〜F3は、灯具正面から見て、共通の発光領域A内に位置している。
上記構成のロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18E1〜18E4によれば、ロービーム又はハイビームの切替スイッチ(図示せず)によって、ロービーム又はハイビームのいずれかへ切り替えられた場合に、各灯具ユニット18E1〜18E4それぞれの第1光源26Aが点灯される。灯具ユニット18E1〜18E4それぞれのリフレクタ46Aで反射されて前方に照射される各第1光源26Aからの光(図15(a)参照)は、図4(a)に示すロービーム用配光パターンPLo(部分配光パターンP1Lo〜P4Lo)と同様のロービーム用配光パターンを形成する。
これとともに、図6(a)と同様に、少なくとも一端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18E1の発光領域E1と他端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18E4の発光領域E4とが、灯具正面から見て、共通の発光領域Aを形成する。
また、上記構成のハイビーム専用の灯具ユニット18F1〜18F3によれば、ロービーム又はハイビームの切替スイッチ(図示せず)によって、ハイビームへ切り替えられた場合に、各灯具ユニット18E1〜18E4それぞれの第1光源26Aに加えて、各灯具ユニット18F1〜18F3それぞれの第2光源26B(すなわち、全光源26A、26B)が点灯される。灯具ユニット18F1〜18F4それぞれのリフレクタ46Bで反射されて前方に照射される各第2光源26Bからの光(図15(b)参照)は、図4(b)に示すハイビーム用配光パターンPHi(部分配光パターンP1Lo〜P4Lo、P1Hi〜P3Hi)と同様のハイビーム用配光パターンを形成する。
これとともに、図6(b)と同様に、少なくとも一端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18E1の発光領域E1と他端に位置するロービーム及びハイビーム兼用の灯具ユニット18E4の発光領域E4とが、灯具正面から見て、共通の発光領域Aを形成する。ハイビーム専用の灯具ユニット18F1〜18F3の発光領域F1〜F3は、灯具正面から見て、共通の発光領域A内に位置している。その結果、ロービーム又はハイビームのいずれへ切り替えられた場合であっても、特定の方向(例えば、灯具正面又は灯具側面)から見た本変形例の灯具10L全体の発光領域(共通の発光領域A)の大きさや位置が一定(又はほぼ一定)で、変化しない(又はほぼ変化しない)と視認されることになる。
従って、本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を奏することが可能となる。
なお、第1灯具ユニットと第2灯具ユニットは異なる光学系を用いてもよい。例えば、第1灯具ユニットをプロジェクタ型(例えば、第1灯具ユニット18C1〜18C4参照)とし、第2灯具ユニットをダイレクトプロジェクション型(例えば、第2灯具ユニット18B1〜18B3参照)としてもよい。
上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。これらの記載によって本発明は限定的に解釈されるものではない。本発明はその精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。