JP6085507B2 - 電気防食工法 - Google Patents

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Description

本発明は、金属材料が埋設された構造物の表面に形成された電気防食用の陽極層を備える電気防食工法に関する。
コンクリート等から構成される構造物中に埋設されている鋼材は、表面に不動態皮膜が形成されているため、本来、腐食から保護されている。ところが、沿岸地域や凍結防止剤が頻繁に使用される地域などのように、塩素成分が多量に存在する環境下では、塩素成分が構造物中に侵入して鋼材表面の不動態皮膜を部分的に破壊する場合がある。そして、不動態皮膜が破壊された部分からは、鉄イオンが溶出するため、鋼材が腐食(酸化)することなる。これにより、腐食部分の体積が膨張することによって構造物に亀裂が生じる場合がある。
上記のように、鋼材に部分的な腐食が生じることによって、鋼材には、腐食した領域(アノード部)と腐食していない領域(カソード部)とが形成される。このようなアノード部とカソード部との間には、電位差が生じており、アノード部からカソード部へ電子が流れることで腐食電流が発生し、アノード部からの鉄イオンの溶出(腐食)を更に進行させる要因となる。
このような腐食の進行を防止する方法としては、鋼材中の鉄よりもイオン化傾向が高い金属から構成される陽極層を構造物表面に設け、構造物内の鋼材と電気的に連結する電気防食工法が知られている。例えば、構造物内の鋼材に導線を介して電気的に連結される通電端子を構造物表面に設置し、構造物表面および通電端子を被覆するように、陽極となる金属を構造物表面に溶射して陽極層を形成する工法が知られている(特許文献1参照)。斯かる工法では、鋼材よりも先に陽極層が腐食するため、構造物内の鋼材に腐食電流が発生するのが防止される。このため、腐食電流によって鋼材の腐食が促進されるのを防止することができる。
特開2008−156671号公報
しかしながら、上記の工法では、通電端子の全体が陽極層に被覆された状態となるため、通電端子と導線との接続部分が、陽極層によって被覆されることになる。このため、通電端子と導線との接続部分に破損が生じたり、電気的な接続状態が維持されなくなったりした場合、斯かる接続部分を補修することが困難となる。
そこで、本発明は、通電端子と導線との接続状態を容易に確認し、補修することができる電気防食工法を提供することを課題とする。
本発明に係る電気防食工法は、金属材料が埋設された構造物の表面に設置されて導線を介して構造物内の金属材料に電気的に連結される通電端子と、該通電端子の少なくとも一部を覆うと共に構造物における通電端子が設置される側の表面を覆う陽極層とを備える電気防食工法であって、前記通電端子は、少なくとも一部が陽極層によって覆われる端子本体部と、陽極層から露出する端子露出部とを備えると共に、前記端子本体部に貫通孔を備えており、前記陽極層を構成する金属を溶射して前記貫通孔に入り込んだ陽極層を形成し、前記端子露出部に前記導線連結することを特徴とする。
斯かる構成によれば、端子露出部に導線が連結されるため、通電端子と導線との接続部分が陽極層から露出した状態になる。このため、通電端子と導線との接続状態を容易に確認することができると共に、斯かる部分の補修を容易に行うことができる。
また、通電端子と導線との接続部分が陽極層から露出するため、斯かる接続部分が陽極層に覆われる場合よりも陽極層の厚みを薄くすることができる。ここで、陽極層は、厚くなる程、亀裂が生じやすく、また、構造物表面から剥がれやすいものとなる。従って、上記のように、通電端子と導線との接続部分が陽極層から露出することで、陽極層の厚みを薄くすることができるため、陽極層に亀裂が生じるのを抑制することができると共に、陽極層が構造物表面から剥がれてしまうのを抑制することができる。
前記陽極層は、構造物の表面と通電端子との間に形成される下地陽極層と、該下地陽極層における通電端子が配置される側の表面を覆うと共に通電端子の端子露出部以外を覆うように形成される被覆陽極層とを備えており、前記陽極層を構成する金属を溶射して前記貫通孔に入り込んだ被覆陽極層を形成することで、貫通孔を介して被覆陽極層と下地陽極層とを接触させることが好ましい。
斯かる構成によれば、通電端子が被覆陽極層と下地陽極層との間に挟まれた状態となる。このため、被覆陽極層および下地陽極層と通電端子との密着性が向上し、安定して防食作用を発揮させることができる。
前記通電端子は、前記端子本体部から突出する端子突出部を備え、該端子突出部は、構造物に形成される凹部に挿入されて該凹部と嵌合可能に構成されることが好ましい。
斯かる構成によれば、端子突出部が構造物に形成される凹部と嵌合することで、通電端子を構造物に固定することができる。これにより、陽極層で通電端子を覆う作業を容易に行うことができる。
前記通電端子の端子露出部は、陽極層から突出するように形成され、陽極層から離間した位置で導線と電気的に接続されることが好ましい。
斯かる構成によれば、端子露出部が陽極層から突出すると共に、陽極層から離間した位置で導線と電気的に接続されることで、端子露出部と導線との接続部分が構造物表面から離間した位置に形成される。これにより、端子露出部と導線との接続や、接続部分の補修を行う際に、作業者の手や工具が構造物と干渉して作業性が悪くなるのを防止することができる。
少なくとも端子露出部を覆うように収容する収容部材を更に備えることが好ましい。
斯かる構成によれば、収容部材を備えることで、端子露出部が外部空間から隔離されるため、端子露出部と導線との接続部分が外部の環境の影響(雨との接触や、太陽等からの光の照射)によって劣化したり、破損したりするのを防止することができる。
以上のように、本発明によれば、通電端子と導線との接続状態を容易に確認し、補修することができる。
第一実施形態に係る電気防食工法の全体の構成を示した概略断面図。 同実施形態に係る電気防食工法で使用する通電端子を示した斜視図。 第二実施形態に係る電気防食工法の全体の構成を示した概略断面図。 (a)は、他の実施形態に係る電気防食工法で使用する通電端子を示した斜視図、(b)は、更に他の実施形態に係る電気防食工法で使用する通電端子を示した斜視図。 (a)は、更に他の実施形態に係る電気防食工法の通電端子の近傍を示した概略断面図、(b)は、更に他の実施形態に係る電気防食工法で使用する通電端子を示した側面図。
以下、本発明の第一実施形態について図1および2を参照しながら説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
本実施形態に係る電気防食工法(以下、第一電気防食工法とも記す)は、図1に示すように、構造物(例えば、コンクリートやセメント等が水と混練されて硬化したもの)X中に埋設される金属材料(例えば、鋼材など)Aの腐食(発錆)を防止するものである。具体的には、第一電気防食工法は、構造物Xの表面に形成される陽極層Yと、構造物X内の金属材料Aとが電気的に連結されることで構成される。より詳しくは、第一電気防食工法は、構造物Xの表面に設置されて陽極層Yと接触する通電端子Cを備え、該通電端子Cが導線Bを介して金属材料Aと電気的に連結されることで構成される。つまり、第一電気防食工法は、陽極層Yと金属材料Aとが通電端子Cおよび導線Bを介して電気的に連結されて構成される。
前記通電端子Cは、少なくとも一部が陽極層Yによって被覆される。具体的には、通電端子Cは、少なくとも一部が陽極層Yによって被覆される端子本体部C1と、陽極層Yから露出する端子露出部C2とを備え、端子露出部C2に導線Bが連結されるように構成される。また、通電端子Cは、導線Bを端子露出部C2に固定する固定手段C3を備える。端子本体部C1は、陽極層Yの内部(具体的には、後述する下地陽極層Y1と被覆陽極層Y2との間)に配置される。一方、端子露出部C2は、陽極層Y(具体的には、後述する被覆陽極層Y2)から突出するように形成される。
ここで、通電端子Cについて説明する。通電端子Cは、図2に示すように、板状の部材から構成される。そして、板状の端子本体部C1と板状の端子露出部C2とが交差するように(具体的には、直交するように)配置されて通電端子Cが形成される。また、通電端子Cは、端子本体部C1の長さ(端子露出部C2から端子本体部C1が伸びる方向の長さ)Lの方が端子露出部C2の長さ(端子本体部C1から端子露出部C2が伸びる方向の長さ)Lよりも長くなるように形成される。
また、導線Bを固定する固定手段C3は、構造物Xから離間した位置に導線Bを固定するように構成される。具体的には、固定手段C3は、端子露出部C2における端子本体部C1から離れた側の端部に形成される固定孔C3aと、該固定孔C3aに挿通可能なボルト部材C3bと、該ボルト部材C3bに螺合可能なナット部材C3cとから構成される。そして、端子露出部C2の一方の面側からボルト部材C3bを固定孔C3aに挿通し、端子露出部C2の他方の面側からナット部材C3cをボルト部材C3bに螺合させることで、端子露出部C2とボルト部材C3bの端部と間に導線Bの端部を挟み込み可能に構成される。
図1に戻り、陽極層Yは、構造物Xの表面と通電端子Cとの間に形成される下地陽極層Y1と、該下地陽極層Y1における通電端子Cが配置される側の表面および通電端子Cの端子露出部C2以外(具体的には、端子本体部C1)を覆うように形成される被覆陽極層Y2とから構成される。下地陽極層Y1および被覆陽極層Y2の厚みとしては、50μm以上300μm以下であることが好ましい。具体的には、下地陽極層Y1の厚みとしては、50μm以上150μm以下であることが好ましい。一方、被覆陽極層Y2の厚みとしては、100μm以上200μm以下であることが好ましい。
また、下地陽極層Y1および被覆陽極層Y2を形成する方法としては、例えば、陽極層Yを構成する金属成分を構造物Xの表面に溶射する方法が挙げられる。溶射方法としては、例えば、ガス溶線式溶射法、ガス溶粉式溶射法、アーク式溶射法、及びプラズマ式溶射法等が挙げられるが、常温アーク式溶射法を用いることが好ましい。該常温アーク式溶射装置は、低温の空気又は不活性気体を高速で噴射し、噴射された気流により発生する減圧部において、金属ワイアを溶融させ、溶融した金属を、高速の噴射気流で射出するものである。これにより、射出された溶融金属は、急激に過冷却されて微粒化し、構造物Xの表面および下地陽極層Y1の上に付着することになる。一回で溶射できる膜厚は、通常、70μm程度であり、複数回溶射することにより膜厚を厚くすることが可能である。
前記陽極層Yを構成する金属成分としては、金属材料Aよりもイオン化傾向の高いもの(具体的には、金属単体、合金又は擬合金)が用いられる。陽極層Yを構成する金属成分としては、特に限定されるものではなく、例えば、亜鉛、亜鉛合金、アルミニウム、アルミニウム合金、インジウム、銅、銅合金等が挙げられる。亜鉛合金とは、Znを主成分とし、Al、Cu、Mg、Fe、In等のうち少なくとも一種の金属を含有してなるものをいう。アルミニウム合金とは、Alを主成分とし、Zn、Mg、Cr、Si、In等のうち少なくとも一種の金属を含有してなるものをいう。銅合金とは、Cuを主成分とし、Ni、Zn、Sn、Al、In等のうち少なくとも一種の金属を含有してなるものをいう。
陽極層Yを構成する金属成分としては、Zn:Alの重量比が90:10〜50:50の亜鉛・アルミニウム擬合金を用いることが好ましい。斯かる金属成分を用いることで、陽極層Yが防食性に優れ、且つ、凝集破壊力が大きく、更に緻密でブリスターが生じにくいものになる。亜鉛・アルミニウム擬合金とは、亜鉛とアルミニウムが合金組織を形成しておらず、亜鉛の微粒子とアルミニウムの微粒子とが不規則に重なり合って外見的に亜鉛・アルミニウム合金を形成しているように見えるものをいう。
上記のような構成の第一電気防食工法を実施する際には、まず始めに、構造物Xの表面に、下地陽極層Y1を構成する金属成分を溶射して下地陽極層Y1を形成する。次に、下地陽極層Y1の表面に通電端子Cを配置する。この際、下地陽極層Y1に対して通電端子Cを接着剤や粘着テープ等を用いて固定することが好ましい。そして、下地陽極層Y1の表面と通電端子Cの端子本体部C1とを覆うように、被覆陽極層Y2を構成する金属成分を溶射して被覆陽極層Y2を形成する。この際、通電端子Cの端子露出部C2をマスキングテープ等で覆い、端子露出部C2が溶射される金属成分で被覆されるのを防止することが好ましい。
そして、構造物X内の金属材料Aに電気的に連結された導線Bの端部を固定手段C3を用いて通電端子C(具体的には、端子露出部C2)に固定する。これにより、構造物X内の金属材料Aと陽極層Y(具体的には、下地陽極層Y1および被覆陽極層Y2)とが通電端子Cおよび導線Bを介して電気的に連結される。そして、少なくとも端子露出部C2(具体的には、通電端子Cの全体)を覆うように収容する収容部材Dを設置する。該収容部材Dは、筒状に形成される側壁部D1と、該側壁部D1の一方の開口部を閉塞する蓋部D2とから構成され、側壁部D1の他方の開口部が構造物X側に固定される。そして、収容部材Dは、蓋部D2を取り外すことで、通電端子Cと導線Bとの接続状態を視認可能に構成される。
以上のように、本発明に係る電気防食工法によれば、通電端子と導線との接続状態を容易に確認し、補修することができる。
即ち、第一電気防食工法は、端子露出部C2に導線Bが連結されるため、通電端子Cと導線Bとの接続部分が陽極層Yから露出した状態になる。このため、通電端子Cと導線Bとの接続状態を容易に確認することができると共に、斯かる部分の補修を容易に行うことができる。
また、通電端子Cと導線Bとの接続部分が陽極層Yから露出するため、斯かる接続部分が陽極層Yに覆われる場合よりも陽極層Yの厚みを薄くすることができる。ここで、陽極層Yは、厚くなる程、亀裂が生じやすく、また、構造物X表面から剥がれやすいものとなる。従って、上記のように、通電端子Cと導線Bとの接続部分が陽極層Yから露出することで、陽極層Yの厚みを薄くすることができるため、陽極層Yに亀裂が生じたり、陽極層Yが構造物X表面から剥がれてしまったりするのを抑制することができる。
また、通電端子Cが下地陽極層Y1と被覆陽極層Y2との間に挟まれた状態となるため、被覆陽極層Y2および下地陽極層Y1と通電端子Cとの密着性が向上し、安定して防食作用を発揮させることができる。
端子露出部C2が陽極層Yから突出すると共に、陽極層Yから離間した位置で導線Bと電気的に接続されることで、端子露出部C2と導線Bとの接続部分が構造物Xの表面から離間した位置に形成される。これにより、端子露出部C2と導線Bとの接続や、接続部分の補修を行う際に、作業者の手や工具が構造物Xと干渉して作業性が悪くなるのを防止することができる。
また、収容部材Dを備えることで、端子露出部C2が外部空間から隔離されるため、端子露出部C2と導線Bとの接続部分が外部の環境の影響(雨との接触や、太陽等からの光の照射)によって劣化したり、破損したりするのを防止することができる。
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態について、図3を用いて説明する。第二実施形態に係る電気防食工法(以下、第二電気防食工法とも記す)は、第一電気防食工法と比較すると、主に通電端子Eの構成が異なる。従って、以下では、第一実施形態と異なる点を中心に説明し、同一の構成に対しては同一の符号を付すこととして説明を省略する。
通電端子Eは、平板状の形状を有する端子本体部E1と、端子本体部E1から突出する端子突出部E2とを備える。端子本体部E1は、外周部(具体的には、略中央部以外の領域)が陽極層Y(具体的には、被覆陽極層Y2)によって覆われるように構成される。つまり、端子本体部E1は、陽極層Y(具体的には、被覆陽極層Y2)によって覆われない領域(具体的には、略中央部)が陽極層Y(具体的には、被覆陽極層Y2)から露出して端子露出部E3となるように構成される。
端子突出部E2は、構造物Xに形成される凹部X1に嵌合するように構成される。具体的には、端子突出部E2は、導線Bを端子露出部E3に固定する固定手段E4が端子本体部E1から突出することで形成される。固定手段E4は、端子本体部E1に形成される固定孔E1aに挿通されると共に端子本体部E1から突出する突出部材E5と、該突出部材E5に螺合するボルト部材E6とから構成される。
突出部材E5は、固定孔E1aに挿通された状態で端子本体部E1の一方の面側に突出するように配置される。これにより、端子突出部E2が形成される。該端子突出部E2は、下地陽極層Y1を貫通して構造物Xの凹部X1に嵌め込まれる。そして、端子本体部E1の他方向の面側からボルト部材E6を突出部材E5に螺合することで、通電端子E(具体的には、端子本体部E1)が構造物Xに固定されると共に、端子本体部E1(具体的には、端子露出部E3)とボルト部材E6の端部との間に導線Bの端部が挟み込まれるように構成される。なお、突出部材E5を構成する素材としては、特に限定されるものではないが、導電性を有さない素材を用いることが好ましく、例えば、合成樹脂を用いることが好ましい。
斯かる構成によれば、端子突出部E2が構造物Xに形成される凹部X1と嵌合することで、通電端子Cを構造物Xに固定することができる。これにより、陽極層Yで通電端子Cを覆う作業を容易に行うことができる。
なお、本発明に係る電気防食工法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、通電端子C,Eの端子本体部C1,E1が矩形状に形成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、端子本体部が円形状に形成されてもよい。
また、図4(a)に示すように、円形状の端子本体部F1から通電端子Fが構成され、端子本体部F1の中央部に貫通孔F1aが形成されてもよい。また、図4(b)に示すように、端子本体部C1に複数の貫通孔C1aが形成された通電端子Cであってもよい。このように、端子本体部C1,F1に貫通孔C1a,F1aが形成されることで、被覆陽極層Y2が形成される際に、被覆陽極層Y2の一部が貫通孔C1a,F1a内に入り込み、下地陽極層Y1と接触するため、下地陽極層Y1と被覆陽極層Y2との結合性が良好なものとなる。また、貫通孔C1a,F1aが形成されていない場合、端子本体部C1,F1と下地陽極層Y1との間に意図せずに空気が介在して、通電端子C,Fと下地陽極層Y1との密着性が低下する虞がある。しかしながら、貫通孔C1a,F1aが形成されることで、通電端子C,Fと下地陽極層Y1との間に空気が介在するのを防止することができる。
また、上記実施形態では、端子突出部E2が固定手段E4によって構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、図5(a)に示すように、第一電気防食工法における通電端子Cにおいて、固定手段C3とは別の部位として、端子突出部E2が形成されてもよい。斯かる場合、端子突出部E2が形成される領域も被覆陽極層Y2によって覆われるように構成されてもよい。
また、第一電気防食工法では、端子露出部C2における一方向の一端部から一方の面側に向かって端子本体部C1が延出するように形成されたL字状の通電端子Cが用いられているが、これに限定されるものではなく、例えば、図5(b)に示すように、端子露出部C2における一方向の一端部から一方の面側に向かって延出する端子本体部C1と、端子露出部C2における一方向の他端部から他方の面側に向かって延出する端子延出部C4とから形成されるZ字状の通電端子Gを用いてもよい。斯かる場合、固定手段C3は、端子延出部C4に取り付けられるように構成されてもよい。
また、上記実施形態では、通電端子C,F,Gが固定手段C3によって導線Bと連結されているが、これに限定されるものではなく、例えば、各通電端子と導線Bの端部とが溶接されることで連結されてもよい。
また、上記実施形態では、陽極層Yが下地陽極層Y1と被覆陽極層Y2とから構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、下地陽極層Y1を設けずに、被覆陽極層Y2が形成されてもよい。
A…金属材料、B…導線、C…通電端子、C,E,F,G…通電端子、C1,E1,F1…端子本体部、C1a,F1a…貫通孔、C2,E3…端子露出部、C3,E4…固定手段、C3a,E1a…固定孔、C3b…ボルト部材、C3c…ナット部材、C4…端子延出部、D…収容部材、D1…側壁部、D2…蓋部、E2…端子突出部、E5…突出部材、E6…ボルト部材、X…構造物、X1…凹部、Y…陽極層、Y1…下地陽極層、Y2…被覆陽極層

Claims (5)

  1. 金属材料が埋設された構造物の表面に設置されて導線を介して構造物内の金属材料に電気的に連結される通電端子と、該通電端子の少なくとも一部を覆うと共に構造物における通電端子が設置される側の表面を覆う陽極層とを備える電気防食工法であって、
    前記通電端子は、少なくとも一部が陽極層によって覆われる端子本体部と、陽極層から露出する端子露出部とを備えると共に、前記端子本体部に貫通孔を備えており、
    前記陽極層を構成する金属を溶射して前記貫通孔に入り込んだ陽極層を形成し、
    前記端子露出部に前記導線連結することを特徴とする電気防食工法。
  2. 前記陽極層は、構造物の表面と通電端子との間に形成される下地陽極層と、該下地陽極層における通電端子が配置される側の表面を覆うと共に通電端子の端子露出部以外を覆うように形成される被覆陽極層とを備えており、
    前記陽極層を構成する金属を溶射して前記貫通孔に入り込んだ被覆陽極層を形成することで、貫通孔を介して被覆陽極層と下地陽極層とを接触させることを特徴とする請求項1に記載の電気防食工法。
  3. 前記通電端子は、前記端子本体部から突出する端子突出部を備え、該端子突出部は、構造物に形成される凹部に挿入されて該凹部と嵌合可能に構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気防食工法。
  4. 前記通電端子の端子露出部は、陽極層から突出するように形成され、陽極層から離間した位置で導線と電気的に接続されることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の電気防食工法。
  5. 少なくとも端子露出部を覆うように収容する収容部材を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の電気防食工法。
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