JP3157133U - 鋼材の防食構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼材の腐食を恒久的に防止し、かつ施工性に優れた鋼材の防食構造を提供する。【解決手段】亜鉛およびアルミニウムの鱗箔を変性シリコーン樹脂溶液に混入した塗料からなる第一層4と、第一層4に密着させたブチルゴムからなる第二層5の二重構造によって鋼材1を腐食から保護する。第一層4は亜鉛およびアルミニウムの陽極化による犠牲防食作用で鋼材1を電気化学的に保護し、第二層5は水密性、気密性を確保し、鋼材1を物理的な作用により保護する。【選択図】図1

Description

本考案は、鋼材の防食構造に関し、特に地際部における防食構造に関する。
鋼材の地中に埋設された部分と地上に露出した部分との境界部周辺は地際部と呼ばれ、他の部分に比べて腐食の進行が早いことが知られている。その原因としては、雨水や結露などの水分および水分に含まれる有害微粒子などが溜まりやすいこと、構造物の振動によって応力集中が発生し金属疲労が進行すること、地上部と埋設部との間の電位差により腐食電流が発生することなどがあげられる。地際部の腐食が進行すると鋼材の荷重負荷能力が著しく低下し、構造物が倒壊の危険に晒されることになる。このような地際部の腐食を防止するため、従来は溶融亜鉛メッキ、電気メッキ、エポキシ樹脂系塗装などが施されている(特許文献1参照)。このうち特に亜鉛には保護皮膜作用と犠牲防食作用があり、この2つの作用によって腐食を防止している。保護皮膜作用は、溶融亜鉛メッキ表面の酸化皮膜が空気や水に含まれる酸素、有害微粒子などの侵入を防ぐという物理的な作用であり、犠牲防食作用は、鋼材の素材である鉄よりイオン化傾向の大きい亜鉛が鉄より先に陽極化することによって鋼材自体の腐食を抑制するという電気化学的な作用である。
特開2006−37217号公報
しかしながら溶融亜鉛メッキは劣化しやすく、長期間にわたって酸素、有害微粒子等の侵入を防ぐことはできない。また、高温下で行われる溶融亜鉛メッキは特別な環境と専用の装置が必要であり現地施工は困難である。
本考案は、水や有害微粒子の滞留や応力集中、腐食電流などの多様な原因で発生する鋼材の腐食を長期間にわたって防止することができ、かつ施工性に優れた鋼材の防食構造を提供するものである。
本考案は、鋼材の素地に付着させた少なくとも亜鉛の鱗箔とバインダを含む塗料からなる第一層と、前記第一層に密着させたブチルゴムからなる第二層を含むことを特徴とする鋼材の防食構造を提供する。
第一層は含有するバインダの接着作用によって塗布するだけで鋼材の素地に付着する。従って特別な装置を用いることなく施工でき、費用や時間を削減することができる。また現地施工が可能であり、新設時だけではなく既設の鋼材の補修時や補強時にも好適である。
ブチルゴムはイソプチレンとイソプレンの共重合体であり、気密性、耐候性、耐熱性、絶縁性に優れ、水分や有害微粒子などの侵入を阻止するという物理的な作用と、迷走電流を防ぐという電気化学的な作用を併せ持っている。
本考案によれば、鋼材を電気化学的な作用で保護する第一層と、主として物理的な作用で保護する第二層とで二重に保護することにより、鋼材の腐食を長期間にわたって保護、抑制することができる。
本考案の実施の形態の鋼材の地際部の防食構造を示す模式図
本考案の実施の形態について図面を参照して説明する。鋼材1は下半分が地中に埋設され、上半分が地上に露出している。境界線2は埋設された部分と地上に露出した部分との境界を示している。境界線2を挟んで上下に一定の幅を有する帯状の部分が地際部3である。地際部3は第一層4と第二層5によって二重に被覆されている。
第一層4は亜鉛およびアルミニウムの鱗箔を変性シリコーン樹脂溶液に混入調整した塗料からなる塗膜である。この塗料としてはプライメットテクノロジー社の塗料「トモリック(登録商標)」が好適である。トモリック(登録商標)は、変性シリコーン樹脂約30W%、金属(亜鉛とアルミニウム)が70W%からなる一液型無機ジンクリッチ塗料であり、通電性を有し、犠牲防食作用を奏する。トモリック(登録商標)は液状で常温硬化の性質を有しているので、塗布のための特別な装置を必要とせず、容易に現地施工することができる。平均膜厚80〜100μmで溶融亜鉛メッキHDZ55(JIS H 8641)と同等以上の防食効果を発揮する。
第一層4が犠牲防食作用を奏するためには、鋼材1の地際部3の鉄素地に接触していなければならないので、鋼材1に防錆や防食等のための各種塗装仕上げ、アルミ溶射等の被膜加工等が施されていれば塗布前に被膜を除去し、鉄素地を露出させる下地処理が必要である。塗布にはエアレススプレーもしくは刷毛を用いることができ、施工面積や周囲の環境に応じて使い分けることができる。
第二層5は第一層4に密着させたブチルゴムで構成されている。ブチルゴムは自己融着性を備えており、引き伸ばしながら第一層4の外側に巻き付けるだけで装着することができる。装着されたブチルゴムには張力による適度の流動性が生まれ、第一層4との間にできた隙間を充填していく。これにより第二層5は第一層4に隙間なく密着し、水みち等の空隙部が完全に遮断され、水密性、気密性が確保される。第二層5には、ポリエチレンフィルムを基材とし、その一面に粘着層としてブチルゴムを重ねたテープを使用することもできる。第二層5は0.5mm以上の厚さがあることが望ましい。
本考案の防食構造は鋼材1の断面形状が円形、L型、H型など様々な形状のものに適用することができる。本考案の防食構造によれば、鋼材1はその形状に関わらず、第一層4の電気化学的な防食作用と第二層5の物理的な防食作用の相乗効果により長期間にわたって腐食から保護される。
1 鋼材
3 地際部
4 第一層
5 第二層

Claims (2)

  1. 鋼材の素地に付着させた少なくとも亜鉛の鱗箔とバインダを含む塗料からなる第一層と、前記第一層に密着させたブチルゴムからなる第二層を含むことを特徴とする鋼材の防食構造。
  2. 前記塗料が、亜鉛およびアルミニウムの鱗箔を変性シリコーン樹脂溶液に混入したものであることを特徴とする請求項1に記載の鋼材の防食構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016008755A (ja) * 2014-06-24 2016-01-18 株式会社東芝 熱交換器,防食方法
JP2020026927A (ja) * 2018-08-13 2020-02-20 株式会社東芝 熱交換器、および熱交換器の防食方法

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