JP6083774B1 - 空気調和機の室内機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電装部品を筐体内の空気が流通する箇所とは別の箇所に隔離しメンテナンスの容易化を図ることができるように工夫した空気調和機の室内機を提供すること。【解決手段】 筐体と、筐体の下面中央部に設けられた吸込部と、上記筐体の上記吸込部の外周側に設けられた吹出部と、上記筐体内であって上記吸込部の上方に設置された送風ファンと、上記筐体内であって上記吸込部と上記吹出部の間に設けられたた熱交換器と、上記筐体内に同芯状に配置され内側を空気流通部とし外側を電装部品収納部とするケーシングと、を具備したもの。【選択図】 図4

Description

本発明は、例えば、天井埋込型の空気調和機の室内機に係り、特に、電装部品を筐体内の空気が流通する箇所とは別の箇所に隔離しメンテナンスの容易化を図ることができるように工夫したものに関する。
天井埋込型の空気調和機の室内機の構成を開示するものとして、例えば、特許文献1がある。
この特許文献1における天井埋込型空気調和機には、まず、天井裏に埋設される空気調和機本体がある。この空気調和機本体内にはターボファンが設置されており、このターボファンを囲むように略C字形状の熱交換器が設置されている。上記空気調和機本体の下面中央部には本体吸込口が設けられており、この本体吸込口の外周側には本体吹出口が設けられている。また、上記空気調和機本体の下側には化粧パネルが設置され、この化粧パネルの上記本体吸込口に対応した位置に吸込グリルが設けられ、上記本体吹出口に対応する位置にはパネル吹出口が設けられている。
上記ターボファンを回転させると、上記吸込グリル及び上記本体吸込口を介して空気が上記空気調和機本体内に吸い込まれ、上記熱交換器を通過して加熱又は冷却され、上記本体吹出口及びパネル吹出口から吹き出される。
上記本体吹出口又は上記パネル吹出口には上下風向ベーンが設置されていて、放出される上記空気の上下方向の向きを制御している。
特開2005−249328号公報
上記従来の構成によると次のような問題があった。
すなわち、空気調和機本体内の空気が流通される箇所に電気品箱が設置されており、例えば、上記空気調和機本体内の掃除を行う場合、電気配線の取り外し等の作業を行なわなければならず、メンテナンスが面倒であるという問題があった。
本発明は、このような点に基づいてなされたもので、その目的とするところは、電装部品を筐体内の空気が流通する箇所とは別の箇所に隔離しメンテナンスの容易化を図ることができる空気調和機の室内機を提供することにある。
上記目的を達成するべく本発明の請求項1による空気調和機の室内機は、筐体と、筐体の下面中央部に設けられた吸込部と、上記筐体の上記吸込部の外周側に設けられた吹出部と、上記筐体内であって上記吸込部の上方に設置された送風ファンと、上記筐体内であって上記吸込部と上記吹出部の間に設けられた熱交換器と、上記筐体内であって上記熱交換器の外周側に同芯状に配置され内側を空気流通部とし外側を電装部品収納部とするケーシングと、を具備したことを特徴とするものである。 また、請求項2による空気調和機の室内機は、請求項1記載の空気調和機の室内機において、上記ケーシングはその側壁が略円弧形状をなしていることを特徴とするものである。 また、請求項3による空気調和機の室内機は、請求項1又は請求項2記載の空気調和機の室内機において、上記ケーシングの上記電装部品収納部側には断熱処理が施されていることを特徴とするものである。 また、請求項4による空気調和機の室内機は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の空気調和機の室内機において、上記吸込部と上記吹出部は吸込・吹出ユニットとしてユニット化されていて、この吸込・吹出ユニットが上記筐体に対して着脱可能に構成されていることを特徴とするものである。 また、請求項5による空気調和機の室内機は、請求項4記載の空気調和機の室内機において、上記吸込・吹出ユニットは上記筐体から直接又は間接に垂下されていることを特徴とするものである。 また、請求項6による空気調和機の室内機は、請求項5記載の空気調和機の室内機において、上記送風ファンは上記筐体から直接又は間接に垂下されていることを特徴とするものである。
以上述べたように本発明の請求項1による空気調和機の室内機によると、筐体と、筐体の下面中央部に設けられた吸込部と、上記筐体の上記吸込部の外周側に設けられた吹出部と、上記筐体内であって上記吸込部の上方に設置された送風ファンと、上記筐体内であって上記吸込部と上記吹出部の間に設けられたた熱交換器と、上記筐体内に同芯状に配置され内側を空気流通部とし外側を電装部品収納部とするケーシングと、を具備した構成になっているので、空気流通部と隔離された電装部品収納部に電装部品を収納でき、これにより、空気流通部側の掃除等のメンテナンスの容易化和図ることができる。また、上記空気流通部内に電装部品が設置されていないため、空気流の流動抵抗を低減させることができるとともに騒音を低減させることができる。
また、請求項2による空気調和機の室内機によると、請求項1記載の空気調和機の室内機において、上記ケーシングはその側壁が略円弧形状をなしているので、それによっても、空気流の流動抵抗を低減させることができるとともに騒音も低減させることができる。
また、請求項3による空気調和機の室内機によると、請求項1又は請求項2記載の空気調和機の室内機において、上記ケーシングの上記電装部品収納部側には断熱処理が施されているので、電装部品収納部側における結露を防止することができる。
また、請求項4による空気調和機の室内機によると、請求項1〜請求項3の何れかに記載の空気調和機の室内機において、上記吸込部と上記吹出部は吸込・吹出ユニットとしてユニット化されていて、この吸込・吹出ユニットが上記筐体に対して着脱可能に構成されているので、メンテナンス時の分解作業を容易化することができる。
また、請求項5による空気調和機の室内機によると、請求項4記載の空気調和機の室内機において、上記吸込・吹出ユニットは上記筐体から直接又は間接に垂下されているので、上記吸込・吹出ユニットの着脱を容易にし、メンテナンスの容易化を図ることができる。
また、請求項6による空気調和機の室内機によると、請求項5記載の空気調和機の室内機において、上記送風ファンは上記筐体から直接又は間接に垂下されているので、上記送風ファンの着脱を容易にし、メンテナンスの容易化を図ることができる。
本発明の一実施の形態を示す図で、空気調和機の全体の構成を模式的に示す図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、空気調和機の機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、空気調和機の室内機を下側からみた斜視図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、図3のIV−IV断面図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、空気調和機の室内機の筐体を取り外した状態の平面図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、空気調和機の室内機の分解斜視図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、熱交換器の上側断熱材と下側断熱材を除去した状態の斜視図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、熱交換器の上側断熱材と下側断熱材を除去した状態の平面図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、図4のIX−IX断面図であり、上部プレートを除去した状態を示す図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、空気調和機の室内機の吸込・吹出ユニットを一部分解して示す斜視図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、図11(a)は図4のXIa部の拡大図、図11(b)は図4のXIb部の拡大図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、図12(a)は空気調和機の室内機の底面図であって吹出回転体が原点に復帰している状態を示す図、図12(b)は空気調和機の室内機の底面図であって吹出回転体を反時計回り方向に90°回転させた状態を示す図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、空気調和機の室内機の吹出口から空気調和機が設置された部屋の隅までの距離の算出を説明するための図である。 本発明の一実施の形態を示す図で、空気調和機の室内機の吹出口の周方向位置に基づいて室内機送風ファン駆動モータの回転数及びルーバ角度を制御する作用を説明するためのフローチャートである。
以下、図1乃至図14を参照して本発明の一実施の形態について説明する。空気調和機1は、図1、図2に示すように、室内機3と室外機5とから構成されている。
まず、上記室内機3の構成について説明する。上記室内機3は、図3、図4に示すように、部屋6の天井6a内に埋め込まれており、まず、筐体7がある。この筐体7は、有底円筒を逆向きにした形状をなしていて、天板7aと、円筒状側板7bとから構成されており、下端は下端開口部7cとなっている。このような構成をなす筐体7は、複数本の吊り下げ部材8を介して、図示しない天井構造物から吊り下げられている。また、上記下端開口部7c付近(図4中下側)には、吹出回転体駆動モータ取付部9が設けられている。
上記筐体7内の天板7aには、例えば、図4に示すように、室内機送風ファン駆動モータ13が取り付けられている。この室内機送風ファン駆動モータ13の出力軸15には室内機送風ファン17が固着されている。すなわち、上記室内機送風ファン駆動モータ13の出力軸15の先端側は縮径されているとともに、横断面において円形の対向する両端部を切除した略矩形形状になっていて、室内機送風ファン取付部15aとなっている。この室内機送風ファン取付部15aの先端側には、更に縮径され外周側に雄ねじが形成された雄ねじ部18が突出・形成されている。一方、上記室内機送風ファン17の中央にはボス16が設けられている。上記室内機送風ファン17は、このボス16に上記室内機送風ファン取付部15aを挿通させ、上記雄ネジ部18にナット20をワッシャ22を介して螺合させることにより、上記室内機送風ファン駆動モータ13に固定されている。上記ワッシャ22の貫通孔は上記室内機送風ファン取付部15aの横断面形状に合わせて略矩形形状になっており、また、上記ワッシャ22の両端は上記ボス16の対向配置された一対の凹部に嵌合することになる。このような構成により、室内機送風ファン17は、出力軸15に対して、軸方向及び回転方向に一体化されることになる。
なお、上記ナット20の螺合方向は上記室内機送風ファン駆動モータ13の回転方向の逆向きになっている。
また、例えば、図4に示すように、上記室内機送風ファン駆動モータ13には、取付用フランジ部13aが設けられており、上記室内機送風ファン駆動モータ13は、複数本のボルト12を上記取付用フランジ部13aと上記筐体7の天板7aに設けられた貫通孔を通して、天板7aの図4中上側に溶接されたナット14に螺合させることにより、筐体7に固定されている。
また、図4乃至図6に示すように、上記室内機送風ファン17の外周側には、室内機送風ファン17を全周にわたって取り囲むように熱交換器19が設置されている。この熱交換器19は、図4、図7に示すように、八角形のフィン21を複数枚(この一実施の形態の場合には16枚)所定の隙間を存した状態で鉛直方向に積層させるとともに、最上位と最下位に同じく八角形であって若干大きめの取付板21′、21′を積層させ、そこに冷媒用配管23を貫通させながら連結した構成になっている。上記フィン21と取付板21′は図4中上下方向に積層されており、上記冷媒用配管23は、上記フィン21と取付板21′の積層方向(図4中上下方向)に沿って延長され、適宜屈曲・反転されて連結・配置されている。
上記フィン21は、図7、図8に示すように、3個のフィン要素21a、21b、21cを連接することにより八角形の1/4が構成され、それを4組連接することにより構成されている。同様に、上記取付板21′も、取付板要素21′a、21′b、21′cを連接することにより八角形の1/4が構成され、それを4組連接することにより構成されている。
上記フィン21は、例えば、アルミニウム製であり、上記取付板21′は、例えば、亜鉛鍍金鋼板製である。
なお、上記フィン要素21a、21b、21cは、例えば、本件特許出願人による特許第5871415号による「熱交換器の製造方法」により製造される。すなわち、所定長さのフィン材の両端に斜めに切り込みを入れて上記3個のフィン要素21a、21b、21cに分断し、両端のフィン要素21a、21cを反転させて八角形の1/4とするものである。また、上記取付板要素21′a、21′b、21′cは、コイル状に巻回されている亜鉛鍍金鋼板を引き出し、所定の穿孔、切断等を施すことにより製造される。
また、上記冷媒用配管23は、複数本のU字管とこれら複数本のU字管を連結する複数個の屈曲管とから構成されている。又、上記冷媒用配管23の両端は冷媒流入部31a、冷媒流出部31bとなっていて、図4、図5、図7に示すように、これら冷媒流入部31a、冷媒流出部31bは、最上位の取付板21′を貫通し図中真上に指向した状態で突出・配置されている。そして、図1、図4に示すように、上記冷媒流入部31a、冷媒流出部31bは、上記筐体7の図4中上側の面を貫通して、筐体7の外側に突出・配置されている。また、上記フィン要素21a、21b、21cには、上記冷媒用配管23によって貫通される図示しない貫通孔が形成されており、この貫通孔の縁部には穿孔時に発生するバーリング30が形成されている。上記バーリング30によって、上記フィン要素21a、21b、21cが所定の隙間を存した状態で積層されることになる。
なお、上記冷媒用配管23のU字管の外径は、取付前は、上記フィン要素21a、21b、21cや取付板要素21′a、21′b、21′cに形成される貫通孔に対して僅かに小さなものとなっている。これらフィン要素21a、21b、21cや取付板要素21′a、21′b、21′cに形成される貫通孔に上記冷媒用配管23のU字管の直線部分を通した後、その内部に図示しない拡管治具を挿入することにより拡径され、それによって、上記冷媒用配管23が上記フィン要素21a、21b、21cや取付板要素21′a、21′b、21′cと一体化されることになる。
また、図4に示すように、上記熱交換器19の下側には下側断熱材25aが設置されている。この下側断熱材25aは、上記冷媒用配管23の下側の屈曲管を覆っている。上記下側断熱材25aは、複数本のボルト26を下側から上記下側断熱材25aと上記最下位の取付板21′に形成された貫通孔を通して、ナット27に螺合させることにより、熱交換器19に固定されている。
また、図4に示すように、上記熱交換器19の上側には上側断熱材25bが設置されている。この上側断熱材25bは、上記冷媒用配管23の上側の屈曲管を覆っている。上記上側断熱材25bは、複数本のボルト26を下側から上記最上位の取付板21′と上記上側断熱材25bに形成された貫通孔を通して、ナット27に螺合させることにより、熱交換器19に固定されている。
また、図4に示すように、上記上側断熱材25bは、複数本のボルト28を上側から上記筐体7の天板7aと上記上側断熱材25bに形成された貫通孔を通して、ナット29に螺合させることにより、上記筐体7に固定されている。すなわち、上記熱交換器19は、上記上側断熱材25bを介して上記筐体7に固定されている。
また、図4に示すように、上記フィン21と取付板21′は外側に向かって、例えば、2°の下り勾配で傾斜されている。
また、上記熱交換器19の下側にはドレンパン33が設置されている。このドレンパン33にはドレンパイプ33aの一端側が連結されている。このドレンパイプ33aの他端は、図1に示すように、後述するケーシング35と上記筐体7に形成された貫通孔を通して、ドレンポンプ33bに接続されている。
なお、本実施の形態の場合には、図1に示すように、ドレンポンプ33bを筐体7の外側に設置しているが、筐体7内に内装しても良い。
上記ドレンパン33には上記熱交換器19の表面で結露した水が流れ込んで溜る。上記ドレンパン33に溜った水は上記ドレンポンプ33bとドレンパイプ33aにより、上記室内機3の外部に排出される。
また、上記熱交換器19の外周側には、ケーシング35が設置されている。このケーシング35の内側が空気流通部37となっていて、ケーシング35の外側、すなわち、ケーシング35と筐体7との間が電装部品収納部40となっている。上記ケーシング35は、例えば、図4、図6に示すように、ケーシング用フレーム38とともに上記筐体7に取り付けられている。上記ケーシング用フレーム38の横断面形状は、図4に示すように、コ字形状をなしている。上記ケーシング35と上記ケーシング用フレーム38は、図4に示すように、複数本のボルト39を、後述する吊り下げ部材111と上記ケーシング35と上記ケーシング用フレーム38及び上記筐体7の天板7aに形成された貫通孔を通して、上記天板7aの図4中上側に溶接されたナット41に螺合させることにより、筐体7に固定されている。
また、上記ケーシング35の電装部品収納部40側の表面には、図示しない断熱材が設置されている。
上記空気流通部37内には、上記室内機送風ファン17、上記室内機送風ファン駆動モータ13、上記熱交換器19、及び、ドレンパン33が設置されている。上記電装部品収納部40には、図2に示す室内機制御部42、図示しない電源装置、等が収容されている。
上記筐体7の図4中下側には、吸込・吹出ユニット43が設置されている。この吸込・吹出ユニット43は略円板形状をなしていて、図9、図10に示すように、中央に設置された吸込部45と、この吸込部45の外周側に設置された吹出部49と、これら吸込部45と吹出部49を一体化させている上部プレート51とから構成されている。そして、室内機3が天井6a内に埋設された際、この吸込・吹出ユニット43が天井6aの下側に露出されるようになっている。以下、詳しく説明する。
上記吸込部45は、図4、図9、図10に示すように、環状板46を備えていて、この環状板46の外周側の上側縁部が段付きに形成されていて、この部分が吹出回転体内側支持部53となっている。この吹出回転体内側支持部53には、複数個(この一実施の形態の場合は4個)の転がり支持部材55が周方向等間隔に埋設されている。これら転がり支持部材55は、転がり支持部材本体55aと転がり支持部材本体55aに転動可能に設置された球体55bとから構成されている。
また、図4に示すように、上記環状板46の内側は吸込口57となっており、この吸込口57の図4中上側はフィルタ設置部59となっている。上記吸込口57の図4中下側には、グリル61が設置されていて、このグリル61は、放射状に延長された複数本の直線リブと同心円状に設置された複数個の環状リブとから構成されている。このグリル61の中央には、室内機3を水平に設置するために用いる水準器62が設置されている。また、上記フィルタ設置部59には、フィルタ63が設置されている。
次に、吹出部49の構成を説明する。まず、環状板47が設置されていて、上記吸込部45の環状板46の上側縁部と同様に、上記環状板47の内周側の上側縁部が段付きに形成されており、この部分が吹出回転体外側支持部71となっている。この吹出回転体外側支持部71にも、複数個(この一実施の形態の場合は4個)の転がり支持部材55が周方向等間隔に埋設されている。
また、上記環状板47には、図10に示すように、駆動ピニオンギア収容凹部73が設けられており、この駆動ピニオンギア収容凹部73は、図10中上側と吹出回転体外側支持部71側に開口されている。
また、上記吹出部49には、吹出回転体50が設置されていて、この吹出回転体50は、図9、図10に示すように、略リング形状を成していて、上端外周には外側フランジ部75が形成されている。この外側フランジ部75の外周面には、ラックギア77が形成されている。また、上記外側フランジ部75の下面には、外側環状溝79が形成されており、この外側環状溝79に、上記環状板47に設置された転がり支持部材55の球体55bが係合されている。
また、上記吹出回転体50の上端内周には内側フランジ部81が形成されている。この内側フランジ部81の下面には内側環状溝83が形成されており、この内側環状溝83に、上記吸込部45に設置された転がり支持部材55の球体55bが係合されている。
上記吹出回転体50は、上記環状板47に設置された転がり支持部材55と上記環状板46に設置された転がり支持部材55によって回転可能に支持されている。
また、上記吹出回転体50の外側フランジ部75の下面には、図11に示すように、環状のパッキン78aが埋設されている。このパッキン78aは、上記吹出回転体50が回転される際、上記環状板47の吹出回転体外側支持部71に埋設された環状の摺動部材80aに対して摺動されるように配置されている。
また、上記吹出回転体50の内側フランジ部81の下面にも、図11に示すように、環状のパッキン78bが埋設されている。このパッキン78bも、上記吹出回転体50が回転される際、上記環状板46の吹出回転体内側支持部53に埋設された環状の摺動部材80bに対して摺動されるように配置されている。
これらパッキン78a、78bによって気密を保持している。
また、上記吹出回転体50には吹出口85が設けられている。この吹出口85は、例えば、図3に示すように、平面視90°の範囲で円弧状に設けられている。また、図4に示すように、その縦断面形状をみると、空気が滑らかに外側に向かって吹き出されるように円弧状に形成されている。また、上記吹出口85は、上記吹出回転体50が回転されることにより、周方向の任意の位置に位置され、それによって、周方向の任意の位置から空気が吹き出されることになる。また、上記吹出口85内には、ルーバ87が設置されている。このルーバ87は、図2に示すルーバ駆動モータ89によって回動されて、その傾斜角度が変更されるようになっている。これにより、上記吹出口85から吹き出される空気の上下方向の向きを変えることができる構成になっている。
なお、上記ルーバ駆動モータ89は、例えば、上記吹出部49に内装された図示しない蓄電池から供給される電力によって駆動され、この図示しない蓄電池の充電は、例えば、環状板47に内装された、図示しない非接触充電装置によって行われる。
また、図3に示すように、上記環状板47の下側には、風力インジケータ65a、65b、65c、65dが、周方向等間隔で4箇所に設置されている。上記風力インジケータ65a、65b、65c、65dは、それぞれ、複数個(この一実施の形態の場合は4個)のLED67a、67b、67c、67dを放射方向に並べて構成されている。そして、これらLED67a、67b、67c、67dの点灯数により風力を表示する。また、何れの風力インジケータ65a、65b、65c、65dを点灯させるかにより風向を表示する。
また、図12に示すように、上記環状板47の下側には、原点表示部90aが設けられており、一方、上記吹出回転体50の下側には、原点合わせ用表示部90bが設けられている。上記原点表示部90aに、上記原点合わせ用表示部90bを一致させることにより、上記吹出回転体50の原点復帰を確認することができる。
上記上部プレート51は、図10に示すように、上記環状板47に固着されるリング形状の外周側固定部91と、上記環状板46に固着されるリング形状の内側固定部93と、上記外側固定部91と上記内側固定部93とを一体化する複数個(この一実施の形態の場合は8個)のリブ95とから構成されている。上記外周側固定部91には、上記環状板47の駆動ピニオンギア収容凹部73に対応したピニオンギア用貫通孔96が形成されている。上記リブ95は、細い棒状を成しており、空気の流通を妨げないようになっている。
また、図4に示すように、上記吸込部45には、ベルマウス98が設置されている。このベルマウス98は、略ラッパ形状を成しており、図4中その下端側は外周側に向かって屈曲されて、取付部98aとなっている。上記環状板46の内側の上端側が段付きに形成されていて、ベルマウス取付部98bとなっている。上記ベルマウス98は、上記取付部98aを上記上部プレート51と上記ベルマウス取付部98bの間に挟持されることで固定されている。また、上記ベルマウス98の上端部は、上記上部プレート51の内側固定部93の内側を通してファン17側(図4中上側)へと突出されている。
また、図4、図11(a)に示すように、筐体7の吹出回転体駆動モータ取付部9には、防水仕様の吹出回転体駆動モータ99が設置されている。この吹出回転体駆動モータ99の出力軸99aの先端側には、ピニオンギア101が固着されている。上記吹出回転体駆動モータ取付部9には貫通孔102が形成されていて、上記吹出回転体駆動モータ99の出力軸99aはこの貫通孔102と上記上部プレート51のピニオンギア用貫通孔96を貫通している。また、上記駆動ピニオンギア101は上記環状板47のピニオンギア収容凹部73内に収容・配置されている。また、上記駆動ピニオンギア101は、上記吹出回転体50のラックギア77に噛合されている。上記吹出回転体50のラックギア77の上下縁部は面取りされてテーパ形状となっている。また、上記ピニオンギア101の上下縁部も面取りされてテーパ形状となっている。これにより、上記吸込口・吹出口ユニット43を取り付ける際、上記駆動ピニオンギア101と上記吹出回転体50のラックギア77を噛合させ易くなっている。
上記吹出回転体駆動モータ99により、上記吹出回転体50を回転させることにより、吹出口85を室内機3の周方向の任意の位置に位置させることができる。例えば、吹出回転体50が、図12(a)に示すように、原点位置にある場合は、吹出口85は図12(a)中上側に位置しているが、図12(b)に示すように、吹出回転体50を、図中反時計方向に90゜回転させることにより、吹出口85を図12中左側に位置させることができる。
また、上記吹出回転体駆動モータ99には、出力軸99aの回転数を検出するエンコーダ104が設置されている。このエンコーダ104によって検出される上記出力軸99aの回転数に基づいて、上記吹出回転体50の回転角度を算出し、それに基づいて、吹出口85の周方向位置を割り出す。
次に、図13を参照して、吹出口85から部屋の壁までの距離の算出について説明する。
尚、一例として、部屋の縦寸法を2d、横寸法を2Wとする。
まず、図13において、吹出回転体50が原点から反時計方向にθ°(0°から角まで)だけ回転した場合には、上記吹出口85から上記部屋6の壁までの距離(l)は、次の式(I)、(II)に示すようなものとなる。

l=l―l―――(I)
Figure 0006083774
―――(II)
ただし、
l :吹出口から部屋6の壁までの距離
:部屋6の縦寸法の半分
:室内機3の中心から吹出口85までの距離
:室内機3の中心から部屋6の壁までの距離
θ°:0〜部屋6の角(図13中左上の角)まで

次に、図13において、吹出回転体50が原点から反時計方向にθ°(角から90°まで)だけ回転した場合には、上記吹出口85から上記部屋6の壁までの距離(l)は、次の式(III)、(IV)に示すようなものとなる。

l=l―l―――(III)
Figure 0006083774
―――(IV)
ただし、
l :吹出口から部屋6の壁までの距離
:部屋6の横寸法の半分
:室内機3の中心から吹出口85までの距離
:室内機3の中心から部屋6の壁までの距離
θ°:部屋6の角(図13中左上の角)〜90°まで

なお、θが0°〜90°までを例に挙げて説明したが、残りの90°〜360°の間についても同様の理屈により距離の算出は可能である。
本実施の形態においては、空気調和機1を部屋6内に設置した初期のタイミンクで、例えば、後述するリモコン125を使用して、部屋6の縦寸法/横寸法を入力する。それによって、吹出回転体50の回転角度(例えば、5°毎、或いは、10°毎)、つまり、吹出口85の周方向位置に応じた距離が自動的に算出される。
また、上記算出された距離に応じた室内機送風ファン駆動モータ13の回転数とルーバ87の角度が決定・記憶される。
なお、室内機送風ファン駆動モータ13の回転数とルーバ87の角度の決定に際しては、その距離において、部屋6の壁まで冷気/暖気を届けることができるか否かが目安となる。つまり、距離が大きくなれば、室内機送風ファン駆動モータ13の回転数を大きくし、ルーバ角度はより水平に近いものとする。逆に、距離が小さくなれば、室内機送風ファン駆動モータ13の回転数を小さくし、ルーバ角度をより垂直に近いものとする。
また、上記吸込口・吹出口ユニット43は、吊り下げ部材111、111、111、111を介して、筐体7から垂下されている。図4に示すように、これら吊り下げ部材111の上端側は、前記したように、ボルト39を上記吊り下げ部材111とケーシング用フレーム38と上記筐体7に形成された貫通孔を通して、上記筐体7の上面(図4中上側の面)に、例えば、溶接によって固定されたナット41に螺合させることにより固定されている。
また、上記吊り下げ部材111の下端側は、図11に示すように、ボルト117を上記吸込口・吹出口ユニット43の吸込部45と上部プレート51と上記吊り下げ部材111に形成された貫通孔を通して、上記吊り下げ部材111の下端側に溶接されたナット119に螺合させることにより固定されている。
また、下側の上記ボルト117を取り外すことにより、上記吸込口・吹出口ユニット43を、上記吊り下げ部材111、111、111、111ひいては上記筐体7から取り外すことができる構成になっている。また、上記ドレンパン33は、上記吸込口・吹出口ユニット43に固定されており、上記吸込口・吹出口ユニット43とともに取り外すことができる。
次に、上記室外機5の構成について説明する。図1に示すように、上記室外機5にはコンプレッサ139と室外機送風ファン136が設置されていて、上記コンプレッサ139には、室外機側冷媒流入管133と室外機側冷媒流出管135が接続されている。上記室外機側冷媒流入管133と室内機3の熱交換器19の冷媒流出部31aが連結されており、上記室外機側冷媒流出管135と室内機3の熱交換器19の冷媒流入部31bが連結されている。
そして、冷媒137が、上記熱交換器19の冷媒用配管23、室外機側冷媒流入管133、室外機131内、及び、室外機側冷媒流入管135内を循環している。
また、上記コンプレッサ139にはコンプレッサ駆動モータ163が設置されており、上記室外機送風ファン136には室外機送風ファン駆動モータ138が設置されている。
なお、それ以外に図示しない熱交換器が設置されている。
次に、図2を参照して、制御の為の構成を説明する。
まず、室内機3側であるが、既に説明した室内機制御部42があり、リモコン125を介して入力された情報は、リモコン用通信回路126を介して、この室内機制御部42に入力され、必要に応じてメモリ128に記憶される。また、温度センサ121の検出信号も上記室内機制御部42に入力され、必要に応じてメモリ128に記憶される。また、上記室内機3を設置した際に入力される部屋6の縦寸法/横寸法や、これらに基づいて算出される吹出口85の周方向位置に応じた上記吹出口85から上記部屋6の隅までの距離や、吹出口85の周方向位置に応じた室内機送風ファン駆動モータ13の回転数、ルーバ87の角度も上記メモリ128に記憶される。
また、上記室内機制御部42には、吹出回転体駆動モータ制御回路130、室内機送風ファン駆動モータ制御回路132、ルーバ駆動モータ制御回路134、距離算出回路164、室内機送風ファン駆動モータ回転数・ルーバ角度決定回路166、等が設けられている。
そして、例えば、リモコン125の操作により、「吹出回転体回転運転モード」が選択された場合には、上記室内機制御部42は、上記吹出回転体駆動モータ制御回路130によって、吹出回転体駆動モータ駆動回路140を介して、吹出回転体駆動モータ99を「オン」にする。
同時に、上記室内機制御部42は、エンコーダ104から位置検出信号に基づいて、上記室内機送風ファン駆動モータ制御回路132によって、室内機送風ファン駆動モータ駆動回路142を介して、室内機送風ファン駆動モータ13の回転数を制御する。
また、上記ルーバ駆動モータ制御回路134によって、ルーバ駆動モータ駆動回路144を介して、ルーバ駆動モータ89を制御する。
尚、室内機3側には室内機側通信回路146が設置されている。
一方、室外機5側をみると、まず、室外機制御部150が設置されていて、上記室内機3側からの信号は、室外機側通信回路152を介して、この室外機制御部150に入力される。上記室外機制御部150には、室外機送風ファン駆動モータ制御回路154、コンプレッサ駆動モータ制御回路160、等が設置されている。
そして、上記室外機制御部150は、上記室内機制御部42からの信号に基づいて、室外機送風ファン駆動モータ制御回路154によって、室外機送風ファン駆動モータ駆動回路156を介して、室外機送風ファン駆動モータ158の回転数(或いはON/OFF)を制御する。
同様に、コンプレッサ駆動モータ制御回路160によって、コンプレッサ駆動モータ駆動回路162を介して、コンプレッサ駆動モータ139の回転数(或いはON/OFF)を制御する。
なお、前述したように、本実施の形態の場合には、「吹出回転体向回転モード」において、吹出口85の周方向位置によって、室内機送風ファン駆動モータ13の回転数、ルーバ87の角度を制御するようしているが、併せて、コンプレッサ駆動モータ139の回転数(或いはON/OFF)、室外機送風ファン駆動モータ158の回転数(或いはON/OFF)を制御することも考えられる。この場合には、風量、風向だけでなく、冷気/暖気の温度についても制御することになる。
また、本実施の形態の場合には、吹出口85の周方向位置に応じて室内機送風ファン駆動モータ13の回転数、ルーバ87の角度を決定・記憶するようにしているが、その際、室内機送風ファン駆動モータ13の回転数、ルーバ87の角度を段階的に決定・記憶することも考えられる。例えば、風力弱〜風力強の間で室内機送風ファン駆動モータ13の回転数が、例えば、5段階に設定されていて、距離に応じて適切な段階を選択・決定・記憶するものである。ルーバ87の角度についても同様であり、水平〜垂直の間で角度が、例えば、5段階に設定されていて、距離に応じて適切な段階を選択・決定・記憶するものである。
なお、冷房・暖房の強度を小さくする場合はコンプレッサ駆動モータ163や室外機送風ファン136の回転数を小さくし、冷房・暖房の強度を大きくする場合は場合にはコンプレッサ駆動モータ163や室外機送風ファン136の回転数を上げるような制御を行う。
以上の構成を基に、その作用を説明する。
室内機送風ファン駆動モータ13によって室内機送風ファン17を回転・駆動させることにより、吸込口57を介して部屋6内の空気が室内機3内に吸い込まれる。上記室内機3内に吸い込まれた空気は、熱交換器19を通過して加熱又は冷却された後、吹出口85を介して上記部屋6に吹き出される。このような一連の作用において、筐体7内部では、専ら、ケーシング35の内側の空気流通部37内を空気が流通する。この空気流通部37内には、例えば、室内機制御部42や電装部品等が設置されておらず、空気の流通を阻害するものがなく、空気の流通が円滑に行われる。
そして、冷房を行う場合は、上記冷媒137は、上記室外機5のコンプレッサ139によって圧縮された後、上記室外機5の図示しない熱交換器によって冷却されて上記室外機側冷媒流出管135を介して上記室内機3の熱交換器19に送られ、上記熱交換器19の外側を流通する空気と熱交換する。それによって、空気は冷却されて室内に排気され、昇温・膨張した冷媒137は室外機側冷媒流入管133を介して再度上記室外機5のコンプレッサ139に戻る。以下、同様の循環を繰り返す。
また、暖房を行う場合は、図示しない電磁弁によって、上記冷媒137の循環する方向を、上記した冷房を行う場合とは逆にする。すなわち、上記室外機5のコンプレッサ139によって圧縮された上記冷媒137が上記室外機側冷媒流出管135を介して上記室内機3の熱交換器19に送られ、上記室内機3の熱交換器19において熱を奪われることで上記熱交換器19の外側を流通する空気が加熱される。その後、熱を奪われた上記冷媒137は上記室外機側冷媒流入管133を介して上記室外機5に戻される。以下、同様の循環を繰り返す。
次に、細部の作用について説明する。
まず、図4に示すように、上記熱交換器19のフィン21と取付板21′は外側に向かって、例えば、2°の下り勾配になるように傾斜されており、結露により上記熱交換器19の表面に生じた水は、上記フィン21と取付板21′の傾斜に沿って外側に向かって移動し、ドレンパン33に落下する。そして、落下して溜った水は、ドレン配管33a、ドレンポンプ33bによって排出される。
次に、「吹出回転体回転モード運転」、すなわち、上記吹出口85の周方向きに応じて風力とルーバ角度を制御して、距離にかかわらず部屋6の隅まで風が到達するように制御する場合の作用を、図14のフローチャートを参照して説明する。
この場合には、上記吹出回転体駆動モータ99が「オン」され、吹出部49の吹出回転体50が回転・駆動され、上記吹出口85の周方向位置が変化される。また、ルーバ駆動モータ89が「オン」されてルーバ87の傾斜角度が変化される。
まず、ステップS1において、エンコーダ104からの信号に基づいて吹出回転体50の回転角度を算出し、吹出口85の周方向位置を割り出す。
次に、ステップS2に移行して、上記割り出した吹出口85の周方向位置に対応する室内機送風ファン駆動モータ13の回転数とルーバ87の角度をメモリ128から読み出す。
次に、ステップS3に移行して、読み出した室内機送風ファン駆動モータ13の回転数とルーバ87の角度に基づいて、室内機送風ファン駆動モータ13及びルーバ駆動モータ89を制御する。
次に、ステップS4に移行して、「吹出回転体回転運転モード」を継続するか否かを判別する。継続する場合には、ステップS1に戻り、同様の処理を繰り返す。これに対して、継続しない場合には、そのまま終了する。
なお、このような「吹出回転体回転モード運転」において、タイムラグをなくすために、エンコーダ104により検出される吹出口85の位置に対して所定角度だけ先の角度のデータを読み出して出力することも考えられる。
なお、本実施の形態の空気調和機1は、「吹出回転体回転モード」以外の様々な運転モードに対応することができ、例えば、吹出回転体50を特定の周方向位置に固定する「吹出回転体固定モード」、「吹出回転体回転モード」と「吹出回転体固定モード」を交互に繰り返す運転モードもあり、又、当然のことながら、温度センサ121を介して検出される温度に基づいて制御する運転モードもある。
また、前述したように、上記吹出口85の周方向位置によって、室外機送風ファン駆動モータ138及びコンプレッサ駆動モータ163の回転数を制御して、冷房・暖房の強度を変化させることも考えられる。
また、これらの制御を組み合わせる場合もある。
次に、上記室内機3内部の清掃作業について説明する。
まず、吊り下げ部材111の下端側のボルト117を取り外す。これにより、上記室内機3から吸込・吹出ユニット43とドレンパン33が取り外される。
次に、ナット20を除去して、室内機送風ファン17を取り外す。
次に、ボルト12を除去して、室内機送風ファン駆動モータ13を取り外す。
次に、筐体7内の空気流通部37側の清掃を行う。このとき、電装部品や吹出回転体駆動モータ99はケーシング35と上記筐体7との間の電装部品収納部40に収容されているので、上記空気流通部37側の清掃が容易である。
次に、この一実施の形態による効果について説明する。
まず、ケーシング35によって、筐体7内を空気流通部37と電装部品収納部40に二分し、空気流通部37とは隔離された電装部品収納部40内に室内機制御部42や電装部品を収納するようにしているので、空気流通部37側におけるメンテナンスの容易化を図ることができる。
また、上記空気流通部37内には、室内機制御部42や電装部品等が設置されていないので、空気流通部37における空気流の流動抵抗を低減させることができるとともに騒音を低減させることができる。
また、上記ケーシング35はその側壁が略円弧形状をなしているので、これによっても、空気流通部37における空気流の流動抵抗を低減させることができるとともに騒音を低減させることができる。
また、上記ケーシング35の上記電装部品収納部40側には断熱材が設置されているので、上記電装部品収納部40における結露を防止することができる。
また、吹出回転体駆動モータ99は防水構造になっているので、仮に、電装部品収納部40内で結露が発生しても、それによって、吹出回転体駆動モータ99としての機能が損なわれるようなことはない。
また、吸込部45及び吹出部49が吸込・吹出ユニット43としてユニット化されていて、且つ、筐体3側に対して着脱可能な構成になっているので、組立・分解が容易である。
また、上記吸込・吹出ユニット43は上記筐体7から吊り下げ部材111を介して垂下されているので、上記吸込・吹出ユニット43の着脱は容易であり、それによって、メンテナンスの容易化を図ることができる。
また、上記室内機送風ファン17は上記筐体7に室内機送風ファン駆動モータ13を介して垂下されており、メンテナンス時には、上記吸込・吹出ユニット43を撤去するとともに、室内機送風ファン17及び室内機送風ファン駆動モータ13についても容易に撤去できるので、メンテナンス、特に、熱交換器19の洗浄作業等の容易化を図ることができる。
また、電装部品は電装部品収容部40内に設置されていて空気の流れにさらされることはないので、電装部品に空気中の塵埃が付着するようなこともなく、塵埃の付着による汚れ、電気的な短絡等を防止することができる。
また、筐体7は、有底円筒を逆向きにした形状を成しており、例えば、矩形形状の筐体に比べて角部がない分、室内機3をコンパクト化することができる。
また、室内機送風ファン17を全周にわたって取り囲むように熱交換器19が設置されているので、熱交換能力を高めることができる。すなわち、上記熱交換器は、略環状に形成されたフィン21と取付板21′を上下方向に複数枚積層し、それら複数枚のフィン21と取付板21′を貫通するように冷媒用配管23を通した構成になっていて、且つ、上記冷媒用配管23の両端は冷媒流入部31a、冷媒流出部31bとなっていて、図5に示すように、最上位の取付板21′を貫通し図5中真上に指向した状態で配置されているので、上記熱交換器19の周方向の一部に熱交換に使用できない部分が発生するようなことはなく、上記熱交換器19の全周にわたって熱交換を行うことができ、これにより熱交換能力を高めることができる。
また、上記フィン21と取付板21′は内周側から外周に至るまで一枚物であるので、従来の内外二重構造の場合のように、流路が狭められるようなことはなく、流動抵抗の増大に起因した熱交換能力の低下を防止することができる。
また、フィン21と取付板21′は内周側から外周側に向けて下り勾配で傾斜しているので、結露した水滴は外周側に配置されているドレンパン内に確実に排出される。
また、上記熱交換器19は、平面視略八角形の形状をなしているので、比較的簡易な構成により環状に近い所望の熱交換器を得ることができる。
また、上記フィン21は、図7、図8に示すように、形状の異なる3種類のフィン要素21a、21b、21cを連接することにより八角形の1/4が構成され、それを4組連接することにより構成されているので、所望の熱交換器を歩留まり良く容易に製造することができる。
また、積層された上記フィン21と取付板21′を貫通するのは冷媒用配管23の内のU字管の直線部分のみであり貫通部に屈曲管が配置されることはないので、精度の高い組立が可能となる。
また、上記熱交換器19の上下には断熱材25a、25bが設置されていて、上記複数本の屈曲管はこれら断熱材25a、25bに覆われているので、これによっても熱交換能力を高めることができる。
また、上記吹出回転体50を回転させることにより上記吹出口85を周方向の任意の方向に向けることができるので、部屋6内の全ての場所に対して冷気/暖気を送ることができ、また、方向毎に異なった冷房・暖房を施すことができる。
また、上記吹出回転体50の回転に伴い上記吹出口85から部屋6の隅までの距離に応じて上記室内機送風ファン駆動モータ13の回転数を加減制御するようにした場合には、上記吹出口85から部屋6の隅までの距離に応じた適切な冷房/暖房を施すことができる。
また、上記吹出口85にはルーバ87が回転可能に設置されていて、上記吹出口85から部屋6の隅までの距離に応じて、ルーバ87の角度を制御するようにした場合には、それによっても、上記吹出口85から部屋6の隅までの距離に応じた適切な冷房/暖房を施すことができる。
なお、上記吹出口85から部屋6の隅までの距離に応じて、上記コンプレッサ駆動モータ163、室外機送風ファン駆動モータ138の回転数(或いはON/OFF)を制御するようにした場合には、上記吹出口85から部屋6の隅までの距離に応じて、冷房/暖房の強度についても制御することができ、さらに、効果的な冷房/暖房を施すことができる。
また、冷気/暖気の風力/風向を、風力インジケータ65a、65b、65c、65dを介して知ることができる。
なお、本発明は、前記一実施の形態に限定されない。
まず、前記一実施の形態においては、ケーシングをその側壁部が略円弧形状をなすものとして構成したが、それに限定されるものではなく、様々な形状のケーシンクが考えられる。
また、前記一実施の形態の場合には、吸込口・吹出口ユニットを、吸込部と吹出部を上部プレートによって一体化させたものとして構成したが、それに限定されるものではなく、例えば、吸込部と吹出部を別々に筐体に固定するようにしてもよい。
また、前記一実施の形態の場合には、ケーシング、吸込口・吹出口ユニットについても、筐体から吊り下げるように構成したが、それに限定されるものではなく、様々な取付構造が考えられる。
また、前記一実施の形態の場合は、熱交換器のフィンの積層数を16としたが、それに限定されるものではなく、様々な積層数が考えられる。
また、前記一実施の形態の場合には、熱交換器を平面視八角形に構成したが、それに限定されるものではなく、様々な形状が考えられる。
また、前記一実施の形態の場合には、熱交換器を筐体から吊り下げるようにしたがそれに限定されるものではなく、様々な取付構造が考えられる。
また、前記一実施の形態の場合には、吹出口の大きさ・形状を、平面視90°の円弧形状としたが、それに限定されるものでなく、例えば、例えば、平面視30°〜120°の範囲の任意の角度で円弧形状に設けることが考えられ、その他、様々な大きさ・形状が考えられる。
また、前記一実施の形態の場合には、予め入力されている部屋の情報に基づいて、距離を算出するようにしているが、その他、赤外線、超音波、等を使用して距離を計測しても良い。
また、前記一実施の形態の場合には、吹出口の周方向位置に対応した室内機送風ファン駆動モータの回転数、ルーバ角度を予め決定・記憶しておくようにかしたが、吹出回転体を回転させながらその都度決定していくようにしてもよい。
また、使用者がリモコンを用いて、吹出口の周方向位置に対応した室内機送風ファン駆動モータの回転数、ルーバ角度を入力して記憶させるようにしてもよい。
その際、室内機送風ファン駆動モータの回転数が、例えば、「強」、「中」、「弱」と設定されていた場合、吹出口の周方向位置によって「強」、「中」、「弱」の何れかに設定することが考えられる。同様に、ルーバ角度についても、例えば、「下」、「斜め」、「横」と設定されていた場合、吹出口の周方向位置によって、「下」、「斜め」、「横」何れかに設定することが考えられる。
その他、本願発明は図示した構成に限定されるものではなく、様々な変形が考えられる。
本発明は、例えば、天井埋込型の空気調和機の室内機に係り、特に、電装部品を筐体内の空気が流通する箇所とは別の箇所に隔離しメンテナンスの容易化を図ることができるように工夫したものに関し、例えば、業務用の空気調和機の室内機に好適である。
3 室内機
7 筐体
17 室内機送風ファン(送風ファン)
19 熱交換器
35 ケーシング
37 空気流通部
39 電装部品収納部
43 吸込・吹出ユニット
45 吸込部
49 吹出部
50 吹出回転体
85 吹出口

Claims (6)

  1. 筐体と、 筐体の下面中央部に設けられた吸込部と、 上記筐体の上記吸込部の外周側に設けられた吹出部と、 上記筐体内であって上記吸込部の上方に設置された送風ファンと、 上記筐体内であって上記吸込部と上記吹出部の間に設けられた熱交換器と、 上記筐体内であって上記熱交換器の外周側に同芯状に配置され内側を空気流通部とし外側を電装部品収納部とするケーシングと、 を具備したことを特徴とする空気調和機の室内機。
  2. 請求項1記載の空気調和機の室内機において、 上記ケーシングはその側壁が略円弧形状をなしていることを特徴とする空気調和機の室内機。
  3. 請求項1又は請求項2記載の空気調和機の室内機において、 上記ケーシングの上記電装部品収納部側には断熱処理が施されていることを特徴とする空気調和機の室内機。
  4. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の空気調和機の室内機において、 上記吸込部と上記吹出部は吸込・吹出ユニットとしてユニット化されていて、この吸込・吹出ユニットが上記筐体に対して着脱可能に構成されていることを特徴とする空気調和機の室内機。
  5. 請求項4記載の空気調和機の室内機において、 上記吸込・吹出ユニットは上記筐体から直接又は間接に垂下されていることを特徴とする空気調和機の室内機。
  6. 請求項5記載の空気調和機の室内機において、 上記送風ファンは上記筐体から直接又は間接に垂下されていることを特徴とする空気調和機の室内機。
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