以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<第1実施形態>
先ず、本発明の第1実施形態について図面を参照しながら説明する。ここでは、本発明を携帯端末用のシート(シール)に適用した場合を例に挙げる。図1は、第1実施形態に係るシート200とこれを装着する携帯端末100の構成を説明するための外観斜視図である。図1に示すように、第1実施形態に係るシート200は、携帯端末100のタッチパネル110の操作画面112が表示される表面に着脱自在に装着される。
(携帯端末の構成)
ここで、携帯端末100の構成例について具体的に説明する。ここでは、本実施形態のシートを適用可能な携帯端末としては、タッチパネルを備えた携帯端末であればよく、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末などが該当する。図2は、携帯端末100の構成例を説明するための図である。図2(a)は携帯端末100を上から見たときの平面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A断面図である。なお、図2のA−A断面図においては便宜上、ここで説明に用いる構成要素以外の詳細は省略している。
図2に示すように、携帯端末100は、縦長の扁平矩形の筐体102を備える。筐体102の表面には、タッチパネル110、操作ボタン104、スピーカ106が配置されている。ここでのスピーカ106は、筐体102の長手方向の上端寄りに設けられ、筐体102の下端面には、マイクロフォン108が配置されている。筐体102の裏面にはCCD(Charge Coupled Device)カメラで構成される撮像部109が配置されている。なお、操作ボタン104、スピーカ106、マイク108、撮像部109などの数や配置は、図2に示すものに限られるものではない。
タッチパネル110の操作画面112には、複数のタッチキーが表示される。これらのキーに、手指やタッチペンで触れる(タッチする)ことによってキー入力される。ここでは、このようにキーに触れる(タッチする)ことを「タップ」という。また、キーに長く触れることを「ロングタップ」といい、キーに触れたままタッチパネル上を引きずることを「ドラッグ」という。また、キーを2回タップすることを「ダブルタップ」という。
図2(a)に示すように、本実施形態の操作画面112は、文字列等を表示する複数のタッチキーを上下に配列する表示キー領域120と、文字等を入力する複数のタッチキーを格子状に配列する入力キー領域130を有する。
表示キー領域120には、複数(ここでは3個)の表示キー122、124、126がタッチキーとして表示される。各表示キー122、124、126は、携帯端末100の短手方向(幅方向)に延びる矩形状である。各表示キー122、124、126には別々の内容を表示できるようになっている。各表示キー122、124、126の表示内容は電話モード、メールモードなどのモードごとに切り替えることができる。例えば図2(a)は、電話モードでの表示例であり、第1表示キー122には電話を掛ける相手の「氏名」が表示され、第2表示キー124には「電話番号」が表示され、第3表示キー126には通話中などの「状態」が表示されている。各表示キー122、124、126がタップされると、各表示内容が合成音声でスピーカ106から再生されるようになっている。例えば図2(a)に示す例では、第1表示キー122がタップされると、「氏名」が合成音声で再生され、第2表示キー124がタップされると「電話番号」が音声合成で再生され、第3表示キー126がタップされると通話中などの「状態」が音声合成で再生される。これによれば、操作者は各表示キー122、124、126をタップすることで、視覚に頼ることなく、合成音声によってその表示内容を確認できる。
なお、各表示キー122、124、126のタップ位置によってスピーカ106から出力される合成音声の再生速度を変えられるようにしてもよい。例えば図2(a)に示す各表示キー122、124、126は横方向に延びる矩形であるため、タップ位置がその横方向の中央の場合には、合成音声の再生速度をデフォルトの再生速度とし、タップ位置がその中央位置から一端側(例えば図2(a)の左側)寄りになるに連れて合成音声の再生速度を遅くし、他端側(例えば図2(a)の右側)寄りになるに連れて合成音声の再生速度を速くすることができる。
入力キー領域130には、文字や記号などの文字入力を行うための複数の文字入力キーからなる複数の文字入力キー140と、モード、機能、文字種の選択などの操作入力を行うための複数の操作入力キー150が表示される。文字入力キー140は異なる文字種のタッチキーに切り替えることができる。操作入力キー150は、モード切替キー(M)151、機能切替キー(S)152、電話キー153、削除キー154、文字種切替キー(CHG)155、スクロールキー156、157などのタッチキーからなる。
モード切替キー(M)151は、携帯端末100により操作可能な電話モード、メールモード、歩行支援モードなどのモードを切り替えるものである。モード切替キー(M)151は、タップされるごとに異なるモードに切り替えられる。図2(a)は、電話モードによる操作画面112が表示されている場合の例である。モード切替キー(M)151は、各モードにおいて表示され、各モードで同様の操作が可能である。このようなモード切替機能の詳細については後述する。
機能切替キー(S)152は、各モードで操作可能な複数の機能を切り替えるものである。このとき、各機能に必要なタッチキーが表示されるように、操作画面112も切り替えられるようになっている。例えば電話モードでは、電話番号入力、電話帳登録など複数の機能を有するので、その機能に応じて必要なタッチキーが表示されるように操作画面112が切り替えられる。図2(a)は、電話モードの電話番号入力機能による操作画面112が表示されている場合の例である。機能切替キー(S)152は、タップされるごとに異なる機能に切り替えられる。機能切替キー(S)152は、各モードにおいて表示され、各モードで同様の操作が可能である。このような機能切替機能の詳細については後述する。
文字種切替キー(CHG)155は、文字入力キー140を、「0」〜「9」の数字キーを含む数字キー、「A」〜「Z」の英字を含む英字キー、「あ」〜「わ」の平仮名を含むかなキーなどのタッチキーに切り替えるものである。文字種切替キー(CHG)155は、タップされるごとに異なる文字種に切り替えられる。図2(a)は、文字入力キー140として「0」〜「9」の数字キーを含む数字キーが表示されている場合の例である。文字種切替キー(CHG)155は、各モードにおいて表示され、各モードで同様に操作が可能である。このような文字種切替キー(CHG)155による文字種切替機能の詳細については、後述する。
電話キー153は、電話を掛けたり、切ったりするものである。操作者は電話キー153をタップすることで電話を掛けることができ、通話中に電話キー153をタップすることで電話を切ることができる。本実施形態の携帯端末では、目の不自由な人のように視覚に頼らずに操作する人が使用することを想定しているので、できるだけ操作を簡単にするために、電話を掛けるための通話キーと、電話を切るための終話キーを兼ねた場合を例に挙げている。ただし、これに限られるものではなく、通話キーと終話キーを別々に表示するようにしてもよい。
削除キー154は、入力した文字などを削除するものである。削除キー154は、タップするごとに1文字削除することができ、ロングタップ(長押し)することで例えば1行分などをまとめて削除することができる。なお、ロングタップ(長押し)することで、入力したものを全部削除するようにしてもよい。
各スクロールキー156、157は、各表示キー122、124、126の表示を上又は下にスクロールするものである。スクロールキー156は、表示キーの表示を上にスクロールするためのタッチキーであり、スクロールキー157は、表示キーの表示を下にスクロールするためのタッチキーである。これによれば、各表示キー122、124、126に表示されていない文字列を表示させることができ、その状態で各表示キー122、124、126がタップされると、そのスクロールした内容を表す音声が再生される。
(シートの構成)
次に、このような携帯端末100に装着するシート200の構成について説明する。本実施形態のシートは、透明な合成樹脂などで構成される。ただし、シートの材質は、透明な合成樹脂に限られるものではない。例えば不透明な材質でもよく、着色した材質でもよい。また固い材質でもよく、柔らかい材質でもよい。図3は、シート200の構成例を説明するための図である。図3(a)はシート200を上から見たときの平面図であり、図3(b)は図3(a)のB−B断面図である。図4は、携帯端末100にシート200を装着した場合の構成例を説明するための図であって、図4(a)は携帯端末100にシート200を装着した状態で上から見たときの平面図であり、図4(b)は図4(a)のC−C断面図である。図4のC−C断面図においては便宜上、ここで説明に用いる構成要素以外の詳細は省略している。本実施形態のシートは、透明であるが、図3および図4においては便宜上、シート200の切欠穴234が分かり易くなるように、図2(a)に示す携帯端末100の表示キー領域120及び入力キー領域130の各キーに対向する部分をハッチングし、切欠穴234の部分にはハッチングしないで表している。
図3、図4に示すように、シート200は、携帯端末100のタッチパネル110上に着脱自在に装着されるシート本体202を備える。シート本体202には、携帯端末100の操作ボタン104、スピーカ106に対向する位置にそれぞれ、穴204、206が形成されている。
本実施形態のシート200には、これを携帯端末100に装着することで、目の不自由な人などが視覚に頼らなくても操作画面112を誤操作なく快適に操作できるようにするための様々な工夫がなされている。図2(a)に示す携帯端末100では、操作画面112は音声再生のための表示キー領域120及び入力操作のための入力キー領域130からなるので、それぞれの領域に対向するシート200の第1の領域220及び第2の領域230ついての構成を説明する。
先ず、シート200の第1の領域220の構成について説明する。第1の領域220は、携帯端末100の表示キー領域120に対向する領域である。図3(a)、図4(a)に示すように、シート200の第1の領域220には、操作画面112の表示キー領域120に表示される表示キー122、124、126に対向する位置にそれぞれ、矩形のタッチ面222、224、226が配置されている。図4に示す各タッチ面222、224、226がタップされると、各表示キー122、124、126の内容を表す音声がそれぞれ再生される。
各タッチ面222、224、226の両端部の近傍には、これらに対向する各表示キー122、124、126を識別するための突起部223、225、227がそれぞれ、シート本体202から突出して形成されている。図3(a)、図4(a)に示す各突起部223、225、227は、それぞれ突起の数が異なっている。これは、各表示キー122、124、126を、各突起部223、225、227の突起の数で識別できるようにしたものである。すなわち、各突起部223、225、227の数は、第1表示キー122を示す突起部223は1つであり、第2表示キー124を示す突起部225は2つであり、第3表示キー126を示す突起部227は3つである。
このようなシート200を携帯端末100に装着することで、各表示キー122、124、126の近傍に各突起部223、225、227がそれぞれ配置されるので、操作者は視覚に頼ることなく、突起部223、225、227を手指で確認することによって、各表示キー122、124、126を識別することができる。これにより、視覚に頼ることなく所望のタッチ面222、224、226(表示キー122、124、126)にタップして合成音声を再生することができる。なお、図3(a)、図4(a)に示す突起部223、225、227は、各タッチ面222、224、226の両端部の近傍に設けた場合を例に挙げたが、これに限られるものではなく、各タッチ面222、224、226のいずれかの端部の近傍だけに設けるようにしてもよい。また、突起部223、225、227は、点字であってもよい。
また、本実施形態では、各表示キー122、124、126に対向して各タッチ面222、224、226を形成する場合を例に挙げたが、これに限られるものではなく、シート本体202の各タッチ面222、224、226の部位にこれらの代わりに、各表示キー122、124、126をそれぞれ露出させる開口部を形成するようにしてもよい。これによれば、突起部223、225、227で確認してから、所望の表示キー122、124、126を直接タップすることができる。
次に、シート200の第2の領域230の構成について説明する。第2の領域230は、携帯端末100の入力キー領域130に対応する領域である。この入力キー領域130はタップで文字等を入力する文字入力キー140及び操作入力キー150(以下、単に「入力キー140、150)とも称する)が配列されているので、携帯端末100を視覚に頼らずに操作する際に、不所望の入力キーをタップするなどの誤操作を防止するため、本実施形態に係るシート200は以下のように構成されている。
すなわち、図3(a)、図4(a)に示すように、シート200の第2の領域230には、操作画面112の入力キー領域130に表示される入力キー140、150と同様に、格子状に配列された複数の切欠面232を有する。各切欠面232は、矩形状であり、入力キー140、150のそれぞれに対向する位置に配置されている。
図3(b)、図4(b)に示すように、各切欠面232は、入力キー140、150のそれぞれから離間するように構成されている。具体的には、シート本体202の入力キー140、150のそれぞれに対向する位置には、これら入力キー140、150を露出する開口部236が形成されている。各切欠面232は、各開口部236の周縁から盛り上がって形成された支持部238に支持される。これらの切欠面232及び支持部238は、シート本体202と一体で構成される。
各切欠面232には、手指を挿入する切欠穴234が形成されている。これにより、各開口部236に露出する入力キー140、150を、切欠穴234から手指を挿入して直接タップできるようにすることができる。しかも、各切欠穴234はそれぞれ、対向する入力キーに対応した形状である。これによれば、切欠穴234に手指で直接触れることによって入力キー140、150を識別できる。
例えば各切欠穴234の形状は一筆書きの文字又は図形にすることができる。図3(a)、図4(a)に示す文字入力キー140の「1」〜「9」に対応する切欠穴234は、数字「1」〜「9」を手指が挿入できるような一筆書き文字形状にした場合を例に挙げたものである。このように切欠穴234そのものを、これに対応する入力キーを表す一筆書きの文字などの形状にすることで、切欠穴234に手指で触れて入力キーを容易に識別でき、かつ切欠穴234に手指を挿入し易くすることができる。
各切欠穴234は、各入力キー140、150が露出する開口部236よりも小さく、切欠穴234に手指を挿入しなければ各入力キー140、150にタップできない程度の大きさであることが好ましい。これにより、不所望の入力キーに手指が触れて入力されてしまうなどの誤操作をより有効に防止することができる。
なお、図3(a)及び図4(a)に示すように、シート200には、携帯端末100の入力キー領域130を識別するための複数の突起部228が形成されている。突起部228は、例えば図3(a)及び図4(a)に示すように入力キー領域130の4つ角に相当するキーの近傍にそれぞれ配置される。これによれば、操作者はシート200の突起部228に手指で触れることで、視覚に頼ることなく携帯端末100の入力キー領域130を確認できる。しかも、入力キー領域130に表示されるキーに触れることなく、入力キー領域130を確認できるので、不所望のキーにタップしてしまう誤操作を防止することができる。
ここで、操作者がシート200を携帯端末100に装着して行うキー操作の具体例について説明する。図5は、本実施形態に係るシート200を装着した携帯端末100の文字入力キー140の拡大断面図である。図5(a)は、文字入力キー140を確認する場合であり、図5(b)は、確認した文字入力キー140をタップする場合である。図5(a)に示すように、携帯端末100の文字入力キー140の対向位置には、シート200の切欠面232が配置される。このとき、切欠面232は文字入力キー140から離間して、文字入力キー140に対応する形状の切欠穴234が対向して配置される。これによれば、図5(a)に示すように、切欠穴234に手指Fで直接触れてその形状を確認することで、所望の文字入力キー140か否かを確認することができる。このとき、切欠面232は文字入力キー140から離間しているので、切欠穴234に手指Fで直接触れて確認する際には、切欠穴234が邪魔になるので、文字入力キー140がタップされ難い。
そして、図5(b)に示すように、文字入力キー140にタップして文字入力をする際には、操作者自らの意志で手指Fを切欠穴234に挿入することで、文字入力キー140をタップすることができる。これによれば、文字入力キー140を確認する際に誤って文字入力キー140をタップしてしまう誤操作を有効に防止できる。
以上詳述した本実施形態に係るシート200によれば、これを携帯端末100に装着することにより、シート200の各切欠面232が、携帯端末100の操作画面112の入力キー領域130に表示される入力キー140、150のそれぞれに対向配置される。このとき、切欠面232は入力キー140、150から離間して、入力キー140、150に対応する形状の切欠穴234が対向して配置されるので、入力キー140、150に触れることなく、切欠穴234に手指を直接触れて確認しながら、所望の入力キー140、150を探して確認することができる。そして、切欠穴234に手指を挿入して入力キー140、150に直接触れることで所望の入力キー140、150をタップすることができる。これによれば、入力キー140、150を確認する際に誤ってその入力キー140、150をタップしてしまう誤操作を有効に防止できる。
なお、携帯端末100の操作画面112(表示キー領域120及び入力キー領域130)は、例えば本実施形態に係るシート200に対応するアプリケーションプログラムを立ち上げることにより、シート200に合わせて配置される。さらに、このアプリケーションプログラムにより、各モード(電話モード、メールモード、歩行支援モードなど)の機能の処理が実行され、これらの機能に応じて携帯端末100の操作画面112が切り替えられる。シート200に対応するアプリケーションは通信回線を介してダウンロードしたプログラムであってもよい。
(携帯端末の制御部の構成例)
ここで、このようなアプリケーションプログラムを実行するための携帯端末100の制御部の構成例について説明する。図6は、携帯端末100の制御部の構成例を説明するためのブロック図である。図6に示すように、携帯端末100の制御部は、装置全体を制御するコンピュータとしてのCPU(Central Processing Unit)300、CPU300の作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)302、ブートプログラムなどを記憶したROM(Read Only Memory)304、タッチパネル110、各種のプログラムやデータを記憶する記憶部310、音声処理部320、位置検知部330、撮像部109、通信部340を備える。
タッチパネル110は、表示部114及びこの表示部114に重畳されたタッチセンサ116を有する。タッチセンサ116は、手指を用いてタッチパネル110に対して行われた各種操作(タップ、ロングタップ、ダブルタップなど)を、操作が行われた場所のタッチパネル110上での位置とともに検知する。なお、タッチセンサ116の検知方式としては、感圧式、静電式などいずれの検知方式を採用していてもよい。表示部114は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)や、有機EL(Organic Electro−Luminescence)、面発光ディスプレイ(FED:Field Emission Display)、パネル等で構成され、上述した表示キー122、124、126、入力キー140、150などを操作画面112に表示する。
記憶部310は、例えばフラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリ、HDDなどの書き換え可能な磁気記憶装置で構成され、CPU(Central Processing Unit)300での処理を行う際に用いられるプログラムやデータを保存する。具体的には記憶部310は、電話モードでの電話の通話や電話帳の操作などを行うための電話モードプログラム、メールモードでのメール送受信や閲覧などを行うためのメールモードプログラム、歩行支援モードでの位置情報送信、受信者登録などを行うためのメールモードプログラムのように各モードに応じたプログラムの他、携帯端末100の基本的な機能を実現するためのオペレーティングシステムプログラムなどが記憶される。また、記憶部310には、モード切替キー(M)151、機能切替キー(S)152、文字種切替キー(CHG)155などのタップ操作に基づいてモード、機能、文字種を決定して操作画面112を切り替えるプログラム等も記憶される。
また、記憶部310には、各モードで用いられる登録データを記憶するための登録データテーブル312が記憶されている。具体的には、登録データテーブル312の登録データとしては、電話モードで用いられる電話帳、メールモードで用いられるメールアドレス帳、歩行支援モードで用いられる登録者帳などが挙げられる。電話帳には、氏名や電話番号などが登録され、メールアドレス帳には氏名やメールアドレスなどが登録される。登録者帳は、後述する歩行支援モードにおいて、周囲画像や携帯端末100の位置情報などを受信する者を予め登録しておくために用いられる。具体的には登録者帳は、そのような受信者の氏名やメールアドレスなどが登録される。なお、登録データは、これら電話帳、メールアドレス帳、登録者帳を分けることなく、1つの登録帳として構成してもよい。
さらに、記憶部310には、上述した各表示キー122、124、126に表示された文字列や各入力キー140、150の文字や記号を合成音声で出力するための音声データが記憶された音声データテーブル314が記憶されている。具体的には音声データテーブル314は、音声を合成する際に用いる音声素片データを記憶する。音声データテーブル314は、単一の音素や音素から音素への遷移部分など、音声の素材となる各種の音声素片の波形を定義した音声素片データを、予めデータベース化したものである。
音声処理部320は、送話部として機能するマイクロフォン108及び受話部として機能するスピーカ106を介して入出力された音声信号の処理を行う。また、ここでのスピーカ106は、上述した各表示キー122、124、126に表示された文字列や各入力キー140、150の文字や記号の合成音声を出力する機能も兼ねている。音声処理部320は、このような音声を合成する処理を行う。具体的には、音声処理部320は、音声を合成する際に、例えば音声シーケンスの一音一音(音素)の音声素片データを組み合わせて、繋ぎ部分が連続するように修正して音声信号を生成する。なお、合成された音声信号は、図示しないD/A変換部によってアナログ信号に変換された後、スピーカ106によって音響変換されて出力される。なお、合成音声を出力するスピーカは、受話部として機能するスピーカ106とは別に設けてもよい。
位置検知部330は、図示しないGPS(Global Positioning System)衛星から発信されるGPS信号を受信して、携帯端末100の緯度経度を算出することによって携帯端末100の位置を検知する。撮像部109は、画像を撮像するCCDイメージセンサなどの撮像素子を備えたカメラで構成される。なお、撮像部109の撮像素子は、CCDイメージセンサに限られるものではなく、CMOSイメージセンサなどで構成してもよい。撮像部109は、オートフォーカス機能や手振れ補正機能を行うことができるようにしてもよい。
通信部340は、インターネットなどの通信網350を介して、サーバ360、他の携帯端末370、パーソナルコンピュータ等で構成される情報処理装置380などに接続され、これらとの間で通話、メール、データ通信などが可能である。他の携帯端末370、情報処理装置380としては、例えば後述する歩行支援モードで用いられる受信者の携帯端末370、情報処理装置380である。通信網350は、特に限定されるものではなく、インターネットや無線LAN、VAN、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であってもよい。なお、携帯端末100のCPU300によって実行されるアプリケーションプログラムは、サーバ360から通信網350を介してダウンロードされたものであってもよい。ダウンロードされたプログラムは記憶部310に記憶され、例えば操作画面112に表示されたアイコンがタップされることにより、CPU300によって実行される。ここでいうプログラムは、CPU300により直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
このような携帯端末100の制御部によれば、CPU300によりアプリケーションプログラムが実行されると、携帯端末100にはシート200に対応する操作画面112が表示される。操作画面112の表示キー領域120及び入力キー領域130には各モード(電話モード、メールモード、歩行支援モードなど)やその機能に応じて必要なタッチキーが表示される。各モードや機能における操作画面112には、少なくともモード切替キー(M)151、機能切替キー(S)152、文字種切替キー(CHG)155が同様の位置に表示される。これらモード切替キー(M)151、機能切替キー(S)152、文字種切替キー(CHG)155がタップされることにより、モード、機能、文字種が切り替えられ、表示キー領域120及び入力キー領域130に表示されるタッチキーが切り替えられる。このような操作画面112の切替処理は、CPU300が所定のプログラムを実行することによって行われる。
(携帯端末による操作画面の切替処理)
ここで、携帯端末100のCPU300によって行われる操作画面112の切替処理について以下に説明する。本実施形態における操作画面112の切替処理としては、上述したように字種切替キー(CHG)155による文字種切替処理、モード切替キー(M)151および機能切替キー(S)152によるモード切替処理が挙げられるので、以下これらの処理を順に説明する。
先ず、字種切替キー(CHG)155による文字種切替処理について説明する。図7は、CPU300が行う文字種切替処理を示すフローチャートである。図8は、文字種切替処理における字種切替キー(CHG)155のキー操作と操作画面との関係を説明するための図である。図8は、字種切替キー(CHG)155が押下(タップ)されるごとに、操作画面112のうちの文字入力キー140が切り替えられることを示している。文字種切替処理では操作画面112のうちの文字入力キー140以外の表示、すなわち操作入力キー150や表示キー領域120の各表示キー122、124、126は切り替えられることなく、文字入力キー140のみが切り替えられる。
図7に示す文字種切替処理において、CPU300はステップS10にて字種切替キー(CHG)155が押下(タップ)されたか否かを判断する。CPU300はステップS10にて字種切替キー(CHG)155が押下(タップ)されていないと判断した場合は、字種切替キー(CHG)155が押下(タップ)されるまで、ステップS10を繰り返す。CPU300はステップS10にて字種切替キー(CHG)155が押下(タップ)されたと判断した場合は、ステップS12にて文字種を切り替え、ステップS14にて切り替えた文字種の合成音声を再生し、スピーカ106から出力する。そして、CPU300はステップS14の処理を終了すると、ステップS10の処理に戻る。
例えば図8に示すように、文字入力キー140が数字入力のときに、字種切替キー(CHG)155が押下(タップ)されると、英字入力の文字入力キー140の表示に切り替えられ、例えば「英字入力です」との音声が再生される。この状態でさらに字種切替キー(CHG)155が押下(タップ)されると、ひらがな入力の文字入力キー140の表示に切り替えられ、例えば「ひらがな入力です」との音声が再生される。この状態で字種切替キー(CHG)155が押下(タップ)されると、再び数字入力の文字入力キー140の表示に切り替えられ、例えば「数字入力です」との音声が再生される。このように、字種切替キー(CHG)155が押下(タップ)されるごとに、操作画面112のうちの文字入力キー140が切り替えられる。
なお、ひらがな入力の文字入力キー140には、50音の各行の第1音の文字である「あ」、「か」、「さ」、「た」、「な」、「は」、「ま」、「や」、「ら」、「わ」のキーが表示されている。これらのキーにはそれぞれ「あ」行、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ま」行、「や」行、「ら」行、「わ」行の文字が割り当てられている。これらのキーはタップされるごとに、その行の文字が順番に表示され、所望の文字を入力することができる。
また、英字入力の文字入力キー140には、複数の文字が割り当てられた「ABC」、「DEF」、「GHI」、「JKL」、「MNO」、「PQRS」、「TUV」、「WXYZ」のキーが表示されている。これらのキーはタップされるごとに、割り当てられた文字が順番に表示され、所望の文字を入力することができる。
次に、モード切替キー(M)151および機能切替キー(S)152によるモード切替処理について説明する。図9は、CPU300が行うモード切替処理を示すフローチャートである。図10は、モード切替処理におけるモード切替キー(M)151および機能切替キー(S)152のキー操作を説明するための図である。図10は、モード切替キー(M)151が押下(タップ)されるごとにモードが切り替えられ、各モードにおいて機能切替キー(S)152が押下(タップ)されるごとに機能が切り替えられることを示している。
図9に示すモード切替処理において、CPU300はステップS20にてモード切替キー(M)151が押下(タップ)されたか否かを判断する。モード切替キー(M)151が押下(タップ)されたと判断した場合は、ステップS22にてモードを切り替え、ステップS24にて切り替えたモードの合成音声を再生し、スピーカ106から出力する。例えば図10に示すように、電話モードのときに、モード切替キー(M)151が押下(タップ)されると、メールモードに切り替えられ、例えば「メールモードです」のようにモードを表す音声が再生される。
そして、CPU300はステップS24の処理を終了すると、ステップS30の処理に移り、機能切替キー(S)152が押下(タップ)されたか否かを判断する。CPU300はステップS20にてモード切替キー(M)151が押下(タップ)されていないと判断した場合も、このステップS30の処理に移る。
CPU300はステップS30にて、機能切替キー(S)152が押下(タップ)されたと判断した場合は、ステップS32にて機能を切り替え、ステップS34にて切り替えた機能の合成音声を再生し、スピーカ106から出力する。例えば図10に示すように、電話モードにおいて、「電話番号入力」機能を実行しているときに、機能切替キー(S)152が押下(タップ)されると、「電話帳入力」機能に切り替えられ、例えば「電話帳入力です」のように機能を表す音声が再生される。
CPU300はステップS34の処理を終了すると、ステップS20の処理に戻り、モード切替キー(M)151が押下(タップ)されたか否かの判断を行う。ステップS30にて、機能切替キー(S)152が押下(タップ)されていないと判断した場合もステップS20の処理に戻る。これによれば、モード切替キー(M)151が押下(タップ)されるごとにモードが切り替えられる。このときそのモードにおいて機能切替キー(S)152が押下(タップ)されると、そのモードの機能が切り替えられる。また、各機能を実行している間に、モード切替キー(M)151が押下(タップ)されると、モードが切り替えられる。なお、本実施形態では、電話モード、メールモード、歩行支援モードを具体例として挙げているが、これらのモードに限られるものではなく、別のモードを追加してもよい。
次に、各モードの機能について、操作画面112との関係を踏まえながら、より詳細に説明する。図11は、電話モードにおける機能切替キー(S)152と操作画面112との関係を説明するための図である。図12は、メールモードにおける機能切替キー(S)152と操作画面112との関係を説明するための図である。図13は、歩行支援モードにおける機能切替キー(S)152と操作画面112との関係を説明するための図である。
(電話モード)
先ず、電話モードの機能について、図11を参照しながら説明する。図11に示すように電話モードは、「電話番号入力」、「電話帳入力」、「電話帳登録」の機能を有する。「電話番号入力」は、電話を掛ける電話番号をキー入力するための機能である。「電話帳入力」は、登録データテーブル312の電話帳から、電話を掛ける電話番号を選択して入力するための機能である。「電話帳登録」は、登録データテーブル312の電話帳に氏名や電話番号等を登録したり、登録を削除したりするための機能である。なお、電話モードの機能はこれらに限られるものではなく、他の機能を含んでいてもよい。
上述したように、操作者はモード切替キー(M)151をタップすることで、電話モードに切り替えることができる。電話モードに切り替えられると、最初に「電話番号入力」機能の操作画面112が表示される。この場合、電話モードに切り替えられるときに再生される音声としては、「電話モードです」のようにモードを表す音声を再生した後に、続けて「電話番号を入力して下さい」のように機能を表す音声を再生するようにしてもよい。これに限られず、機能を表す音声だけを再生してもよい。
図11に示すように、「電話番号入力」機能では、数字入力の文字入力キー140を含む操作画面112が表示される。これによれば、電話番号を数字キーにより入力することができる。このとき、数字キーをタップするごとに、数字が入力され、その数字を表す音声が再生される。入力された数字は、入力されるごとに第2表示キー124に表示される。
例えば「0」キーがタップされると、「ゼロ」という音声がスピーカ106から出力され、「9」キーがタップされると、「キュウ」という音声が再生される。入力された電話番号は第2表示キー124に表示され、もしその電話番号が電話帳に登録されていれば、その氏名が第1表示キー122に表示される。第3表示キー126にはその状態、例えば「通話待機」が表示される。操作者が電話番号を間違って入力した場合には、削除キー154をタップすることで、末尾の数字1文字削除される。このとき、例えば「9」が削除されたときには、「キュウを削除しました」との音声が再生される。
この状態で、操作者が電話キー153をタップすることで電話を掛けることができ、第3表示キー126にはその状態として「通話中」との文字列が表示される。通話中に、操作者がもう一度電話キー153をタップすることで電話を切ることができ、第3表示キー126にはその状態として「終話」との文字列が表示される。ただし、これに限られず、第3表示キー126には何も表示しないようにしてもよい。
また、「電話番号入力」機能においては、スクロールキー156、157のいずれかがタップされると、電話を掛けたことのある電話番号の履歴を表示するようにしてもよい。電話番号の履歴は、第2表示キー124に表示され、例えば「履歴1番目 ゼロ キュウ…」のように履歴番号、電話番号を含む音声が再生される。その電話番号が電話帳に登録されていればその氏名が第1表示キー122に表示され、氏名の音声も再生される。この履歴の表示は、例えばスクロールキー156がタップされることでより新しいものにスクロールされ、スクロールキー157がタップされることでより古いものにスクロールされる。
次に、機能切替キー(S)152がタップされると、「電話帳入力」機能に切り替えられ、ひらがな入力の文字入力キー140を含む操作画面112が表示され、例えば「電話帳から電話番号を選択して下さい」との音声が再生される。「電話帳入力」では、ひらがな入力の文字入力キー140により電話を掛けたい相手の氏名等を入力することによって、電話帳から検索して電話番号を探すことができる。その他の通話についての機能は、「電話番号入力」機能と同様である。
続いて、機能切替キー(S)152がタップされると、「電話帳登録」機能に切り替えられ、ひらがな入力の文字入力キー140を含む操作画面112が表示され、例えば「電話帳への登録を行います」との音声が再生される。このときの音声には、「電話帳登録11件」のように登録件数も含むようにしてもよい。
「電話帳登録」機能では、第1表示キー122がタップされると、「氏名」の入力が可能となり、「氏名を入力して下さい」との音声が再生される。このとき、ひらがな入力の文字入力キー140が表示されていなければ、第1表示キー122をタップしたときに、ひらがな入力の文字入力キー140の表示に切り替えられる。また、第2表示キー124がタップされると、「電話番号」の入力が可能となり、「電話番号を入力して下さい」との音声が再生される。このとき、数字入力の文字入力キー140が表示されていなければ、第2表示キー124をタップしたときに、数字入力の文字入力キー140の表示に切り替えられる。
このように、「電話帳登録」機能では、第1表示キー122がタップされると、「氏名」の入力への切り替えとともに、ひらがな入力の文字入力キー140が自動的に表示され、第2表示キー124がタップされると、「電話番号」の入力への切り替えとともに、数字入力の文字入力キー140が自動的に表示される。これにより、文字種切替キー(CHG)155で文字入力キー140を切り替える必要がなくなるので、文字入力の操作性を向上させることができる。
そして、「電話帳登録」機能では、「氏名」と「電話番号」を入力した後に、電話キー153がタップされると、「氏名」と「電話番号」が記憶部310の登録データテーブル312の電話帳に登録(記憶)され、例えば「登録番号12番に○川○美 ゼロ キュウ…、を登録しました」のように登録番号、氏名、電話番号を含む音声が再生される。なお、ここでの「電話帳登録」機能では、電話キー153を電話帳への登録キーとして機能させる場合を例に挙げたが、これに限られるものではなく、登録キーを別のキーに割り当てるようにしてもよい。なお、第1表示キー122の項目は、「氏名」に限られず、「名前」でもよい。この場合、再生される音声も「名前」としてもよい。また、各表示キー122、124には「氏名」、「電話番号」などの項目名を表示する場合を例に挙げたが、項目名は表示しなくてもよい。以下、他の機能で各表示キー122、124、126に項目名を表示する例を挙げた場合でも、同様に項目名は表示しなくてもよい。
(メールモード)
次に、メールモードの機能について、図12を参照しながら説明する。図12に示すようにメールモードは、「受信メール確認」、「送信メール作成」、「アドレス登録」の機能を有する。「受信メール確認」は、受信した未読又は既読のメールを確認するための機能である。「送信メール作成」は、メールアドレス、件名、本文などを入力してメールを作成して送信するための機能である。「アドレス登録」は、メールアドレスを入力し、記憶部310の登録データテーブル312のメールアドレス帳に登録(記憶)するための機能である。なお、メールモードの機能はこれらに限られるものではなく、他の機能を含んでいてもよい。
上述したように、操作者はモード切替キー(M)151をタップすることで、メールモードに切り替えることができる。メールモードに切り替えられると、最初に「受信メール確認」機能の操作画面112が表示される。この場合、メールモードに切り替えられるときに再生される音声としては、「メールモードです」のようにモードを表す音声を再生した後に、続けて「未読メール11件」のように未読メール件数を表す音声を再生するようにしてもよい。これに限られず、未読メール件数の音声だけを再生してもよい。
図12に示すように、「受信メール確認」機能では、表示キー122、124、126に未読メールの内容(件名、送信者、本文)が表示される。具体的には第1表示キー122には「件名」が表示され、第2表示キー124には「送信者」が表示され、第3表示キー126には「本文」が表示される。第1表示キー122がタップされると、「件名」との音声が再生され、第2表示キー124がタップされると「送信者(メールアドレス)」との音声が再生され、第3表示キー126がタップされると「本文」の文字列の音声が再生される。第2表示キー124には「送信者」の氏名だけを表示してもよく、メールアドレスだけを表示してもよい。また「送信者」の氏名とメールアドレスの両方を表示してもよい。なお、第1表示キー122の「件名」がロングタップ(長押し)されると、送信モード(返信モード)に切り替えられるようにしてもよい。第2表示キー124の「送信者」がロングタップ(長押し)されると、登録モードに切り替えられるようにしてもよい。
「受信メール確認」機能において、スクロールキー156、157のいずれかがタップされると、未読メールが1件ずつ切り替えられる。未読メールは、例えばスクロールキー156がタップされることでより新しいものにスクロールされ、スクロールキー157がタップされることでより古いものにスクロールされる。未読メールが切り替えられるごとに、その内容(件名、送信者、本文)を表す音声が再生される。この場合の音声としては、例えば「未読1番目 ○月○日受信 ○○について ○山○子 こんにちは…」のように、未読メールの内容にその未読メールの順番と受信日時の音声を加えてもよい。
「受信メール確認」機能において、削除キー154がタップされると、表示キー122、124、126に表示されているメールを削除してよいか確認するための音声(例えば「削除してよいですか」)が再生される。削除キー154がロングタップ(長押し)されると、そのメールの削除が実行され、「削除しました。残り10件です」のように削除した旨の音声と残りのメール件数の音声を再生する。
なお、「受信メール確認」機能において、電話キー153がタップされると、メールを強制受信できるようにしてもよい。このとき、「1件受信しました」のように受信を確認する音声が再生される。また、「受信メール確認」機能において、操作画面112に数字入力の文字入力キー140が表示されているときに、操作者が数字キーをタップすると、その数字の数の件数だけ、メールの内容を音声で再生するようにしてもよい。
次に、機能切替キー(S)152がタップされると、「送信メール作成」機能に切り替えられ、ひらがな入力の文字入力キー140を含む操作画面112が表示される。このとき、例えば「送信メールを作成します」との音声が再生される。「送信メール作成」機能では、第1表示キー122がタップされると、「件名」の入力が可能となる。このとき、ひらがな入力の文字入力キー140が表示されていなければ、第1表示キー122をタップしたときに、ひらがな入力の文字入力キー140の表示に切り替えられる。第3表示キー126がタップされると、「本文」の入力が可能となる。このときも、ひらがな入力の文字入力キー140が表示されていなければ、第3表示キー126をタップしたときに、ひらがな入力の文字入力キー140の表示に切り替えられる。このように、「件名」と「本文」を入力する場合に、ひらがな入力の文字入力キー140により1文字入力されるごとに、その文字の音声を再生するようにしてもよく、文字入力が終わってから全文の音声を再生するようにしてもよい。また、句読点や句点が入力されれば、それまでに入力された文字列の音声を再生するようにしてもよい。
第2表示キー124がタップされると、送信者(メールアドレス)の入力が可能となる。このとき、図8に示すような英字入力の文字入力キー140が表示されていなければ、第2表示キー124をタップしたときに、英字入力の文字入力キー140の表示に切り替えられる。これにより、メールアドレスを英字入力の文字入力キー140によって入力できる。こうして、必要な内容(「件名」、「送信者(メールアドレス)」、「本文」)が入力されると、送信メールの作成が完了する。このとき、電話キー153がタップされると、メールが送信され、「メールを送信しました」との音声が再生される。このように、「送信メール作成」機能においては、電話キー153を送信キーとして割り当てる場合を例に挙げたが、これに限られるものではなく、他のキーを送信キーとして割り当ててもよい。
なお、送信者(メールアドレス)の入力では、1文字入力するごとにメールアドレス帳に登録されているメールアドレスから候補が表示されるようにしてもよい。メールアドレスの候補は音声で再生される。操作者はそれが所望のメールアドレスであれば、電話キー153をタップすることで、メールを送信できる。これにより、「メールアドレス」をすべてキーで入力しなくても、候補から入力することができるので、キー入力の手間を省くことができる。
次に、機能切替キー(S)152がタップされると、「メールアドレス登録」機能に切り替えられ、ひらがな入力の文字入力キー140を含む操作画面112が表示され、例えば「メールアドレスの登録です」との音声が再生される。このときの音声には、「メールアドレス登録21件」のように登録件数も含むようにしてもよい。
「メールアドレス登録」機能では、第1表示キー122がタップされると、「氏名」の入力が可能となり、「氏名を入力して下さい」との音声が再生される。このとき、ひらがな入力の文字入力キー140が表示されていなければ、第1表示キー122をタップしたときに、ひらがな入力の文字入力キー140の表示に切り替えられる。また、第2表示キー124がタップされると、「メールアドレス」の入力が可能となり、「メールアドレスを入力して下さい」との音声が再生される。このとき、英字入力の文字入力キー140が表示されていなければ、第2表示キー124をタップしたときに、英字入力の文字入力キー140の表示に切り替えられる。
このように、「メールアドレス登録」機能では、第1表示キー122がタップされると、「氏名」の入力への切り替えとともに、ひらがな入力の文字入力キー140が自動的に表示され、第2表示キー124がタップされると、「メールアドレス」の入力への切り替えとともに、英字入力の文字入力キー140が自動的に表示される。これにより、文字種切替キー(CHG)155で文字入力キー140を切り替える必要がなくなるので、文字入力の操作性を向上させることができる。
そして、「メールアドレス登録」機能では、「氏名」と「メールアドレス」を入力した後に、電話キー153がタップされると、「氏名」と「メールアドレス」が記憶部310の登録データテーブル312のメールアドレス帳に登録(記憶)され、例えば「登録番号22番に○田○男 ○○@XX. JP を登録しました」のように登録番号、氏名、メールアドレスを含む音声が再生される。なお、ここでの「メールアドレス登録」機能では、電話キー153をメールアドレス帳への登録キーとして機能させる場合を例に挙げたが、これに限られるものではなく、登録キーを別のキーに割り当てるようにしてもよい。なお、各表示キー122、124には、必ずしも「氏名」、「アドレス」などの項目名を表示しなくてもよい。
(歩行支援モード)
次に、歩行支援モードの機能について、図13を参照しながら説明する。歩行支援モードは、撮像部109により周囲を撮像した画像情報や携帯端末100の位置情報を予め登録されている家族や友人などの受信者に送り、受信者との間で通話やメモでやり取りすることができる。これによれば、目の不自由な操作者でも、容易に受信者の助けを借りることができ、迷うことなく安全に目的地まで歩行することができる。
図13に示すように歩行支援モードは、「位置情報送信」、「受信者登録」の機能を有する。「位置情報送信」は、撮像部109により撮像した画像情報や携帯端末100の位置情報などを予め登録されている受信者に送信するための機能である。「受信者登録」は、撮像画像や携帯端末100の位置情報などの受信者を登録するための機能である。
上述したように、操作者はモード切替キー(M)151をタップすることで、歩行支援モードを選択することができる。歩行支援モードに切り替えられると、最初に「位置情報送信」機能の操作画面112が表示される。このとき、例えば「歩行支援モードです」のようにモードを表す音声が再生される。
図13に示すように、「位置情報送信」機能では、第1表示キー122に「現在位置」が表示される。ここでの「現在位置」は、携帯端末100の位置であり、位置検知部330によりGPS信号を受信して得られた位置情報である。第1表示キー122がタップされると、「現在位置」が音声で再生される。第2表示キー124には、「現在位置」を送信するための「受信者名」が表示される。第2表示キー124にタップすると、「受信者名」が音声で再生される。第3表示キー126には「メモ」が表示される。この「メモ」は、例えば受信者からのメモである。第3表示キー126がタップされると、「メモ」の文字列の音声が再生される。
「位置情報送信」機能において、第2表示キー124の「登録者」の欄には、スクロールキー156、157のいずれかがタップされることで、登録データテーブル312の登録者帳に登録されている受信者がスクロール表示される。スクロール表示されると、例えば「受信者2番目 ○山○子」のように受信者番号と氏名を含む音声が再生される。
「位置情報送信」機能において、電話キー153がタップされると、図6に示す通信網350を介して受信者の携帯端末370と接続される。携帯端末370と正常に接続されると、例えば「接続しました」との音声が再生される。また、携帯端末370との接続中に、再び電話キー153がタップされると、携帯端末370との通信が切断され、例えば「切断しました」との音声が再生される。
携帯端末100は、受信者の携帯端末370と接続されると、位置検知部330による位置情報と撮像部109による撮像画像を、受信者の携帯端末370に送信する。このとき、撮像部109により周囲の撮像画像を送信するため、「カメラを前方に向けて下さい」のように撮像を促す音声を再生するようにしてもよい。こうして、受信者の携帯端末370には携帯端末100で撮像された画像が表示される。
これにより、受信者は、携帯端末370に表示された携帯端末100の撮像画像に基づいて、携帯端末100の操作者に対して通話やメモによって、例えば「その先を右折」など歩行に必要な情報を知らせることで、操作者の歩行支援を行うことができる。なお、このような機能は、受信者の携帯端末370において、上記歩行支援モード用のアプリケーションプログラムを実行することによって実現される。歩行支援モード用のアプリケーションプログラムは、本実施形態における携帯端末100と接続し、携帯端末100の撮像画像の表示、位置情報の受信、メモによる通信、通話などの機能を実行できるように構成されている。歩行支援モード用のアプリケーションプログラムは、サーバ360から通信網350を介してダウンロードされたものであってもよい。ダウンロードされたプログラムは受信者の携帯端末370の記憶部に記憶され、例えば携帯端末370の操作画面に表示されたアイコンがタップされることにより実行される。
以上説明したとおり、携帯端末100の各モード(電話モード、メールモード、歩行支援モード)の機能はすべて、操作画面112に表示されるすべてのキーの配列や形状を変えることなく、各キーに割り当てる機能を変えるだけで、各機能のキー操作を行えるようにしている。このため、上述した携帯端末100の各モードの機能はすべて、本実施形態に係るシート200が装着された状態で実行することができる。
これにより、操作者が視覚に頼らずに携帯端末100を操作する場合に、各機能において入力キー140、150をタップ操作する際は、入力キー140、150に手指で触れることなく、シート200の各切欠面232の切欠穴234に触れて所望の入力キーを探して確認することができる。そして、所望のキーが見つかると、操作者は切欠穴234に手指を挿入することで、直接入力キー140、150をタップすることができる。このため、操作者は携帯端末100の各モードの機能において、視覚に頼らずに入力キーを確認する際に誤って入力キーをタップ(押下)してしまう誤操作を有効に防止することができる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照しながら説明する。以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態と同様である要素については、第1実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。ここでは、本発明を携帯端末用のケースに適用した場合を例に挙げる。図14は、第2実施形態に係るケース400の構成例を説明するための外観斜視図である。第2実施形態に係るケース400は、携帯端末100を収容可能に構成されている。携帯端末100の構成は、第1実施形態と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
図14に示すように、第2実施形態に係るケース400は、携帯端末100を着脱自在に収容する縦長の扁平矩形のケース本体402を備える。ケース本体402は、透明な合成樹脂などからなり、携帯端末100に合う形状に構成されている。具体的には、ケース本体402は、携帯端末100の操作画面112の表示面を覆う第1のシート状カバー410と、これに対向して操作画面112の表示面とは反対側の面を覆う第2のシート状カバー420とを有する。なお、ケース本体402の材質は、透明な合成樹脂に限られるものではない。例えば不透明な材質でもよく、着色した材質でもよい。また固い材質でもよく、柔らかい材質でもよい。
第1のシート状カバー410と第2のシート状カバー420は、側面部430によって連結されている。側面部430のうち、ケース400の下端面に相当する部分には、携帯端末100のマイクロフォン108に対向する位置に、穴404が形成されている。また、側面部430の一部には、携帯端末100を挿入する開口部432が設けられている。図14に示すケース400は、携帯端末100を挿入する開口部432を上端の側面に形成した場合の構成例である。
第1のシート状カバー410は、第1実施形態に係るシート200と同様に構成される。すなわち、携帯端末100の操作ボタン104、スピーカ106に対向する位置にそれぞれ、穴204、206が形成されている。また、第1のシート状カバー410には、第1実施形態に係るシート200と同様のタッチ面222、224、226と各切欠面232が、第1実施形態に係るシート200と同様の配列で設けられている。なお、第2のシート状カバー420には、撮像部109の撮影面を露出する図示しない穴が形成されている。
このような構成のケース400によれば、携帯端末100を収容することによって、第1実施形態に係るシート200と同様の第1のシート状カバー410が、携帯端末100のタッチパネル110の操作画面112が表示される表面に装着される。これによって、各タッチ面222、224、226は携帯端末100の表示キー領域120に表示される各表示キー122、124、126に対向して配置される。また、各切欠面232は携帯端末100の入力キー領域130に表示される各入力キー140、150に対向して配置される。これにより、第1のシート状カバー410と携帯端末100との関係は、上述した第1実施形態の図4で説明した構成と同様の構成になるので、キー操作を行う場合には図5で説明した場合と同様に操作することができる。従って、携帯端末100を、第2実施形態に係るケース400に収容した場合においても、第1実施形態のシートを装着した場合と同様に、誤操作を有効に防止できる効果を奏することができる。
また、第1実施形態で説明した携帯端末100の各モード(電話モード、メールモード、歩行支援モード)の機能を実行する場合においても、第2実施形態に係るケース400に収容された状態で実行することができる。これにより、第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、操作者は携帯端末100の各モードの機能において、視覚に頼らずに入力キーを確認する際に誤って入力キーをタップ(押下)してしまう誤操作を有効に防止することができる。
なお、第2実施形態では、携帯端末100を挿入する開口部432を上端の側面に形成した場合を例に挙げて説明したが、これに限られるものではない。例えば図15に示す形態端末用のケース400のように、携帯端末100を挿入する開口部432を長手方向に沿った側面に設けるようにしてもよい。これによっても、第2実施形態と作用同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態について図面を参照しながら説明する。以下に例示する各形態において作用や機能が第1実施形態または第2実施形態と同様である要素については、第1実施形態または第2実施形態の説明で使用した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。ここでは、本発明を携帯端末用の嵌め込み式ケースに適用した場合を例に挙げる。
(携帯端末の構成)
まず、本実施形態における携帯端末100の構成例について具体的に説明する。本実施形態のケースを適用可能な携帯端末としては、タッチパネルを備えた携帯端末であればよく、例えば携帯電話機、スマートフォン、タブレット端末などが該当する。図16は、携帯端末100の構成例を説明するための図である。図16(a)は携帯端末100を上から見たときの平面図であり、図16(b)は図16(a)のD−D断面図である。なお、図16のD−D断面図においては便宜上、ここで説明に用いる構成要素以外の詳細は省略している。また、上述した各実施形態の携帯端末100との共通箇所については説明を省略する。
図16(a)に示すように、本実施形態の携帯端末100は、携帯端末100の長手方向における表示キー領域120の長さが図2(a)に示す第1実施形態の表示キー領域120よりも短くなっている。表示キー領域120に表示される表示キー522、524、526は、第1実施形態の表示キー122、124、126に対応しており、携帯端末100の短手方向に並んで配置される。したがって、携帯端末100の短手方向における表示キー522、524、526の幅は、第1実施形態の表示キー122、124、126よりも短くなっている。
入力キー領域130に表示される文字入力キー140と、操作入力キー150は、第1実施形態と同様である。
本実施形態においては、図16(a)に示すように、入力キー領域130と操作ボタン104との間には、空白領域160が形成される。
(ケースの構成)
次に、本実施形態におけるケース500の構成例について具体的に説明する。図17及び図18は、ケース500の構成例を説明するための図である。
図17に示すように、本実施形態に係るケース500は、携帯端末100を着脱自在に収容する縦長の扁平矩形のケース本体502を備える。ケース本体502は、透明な合成樹脂などからなり、携帯端末100に合う形状に構成されている。具体的には、ケース本体502は、携帯端末100の操作画面112の周辺の表面、及び携帯端末100の側面を覆うカバー510と、図18に示すようにカバー510に取り付けられるシート520とを有する。なお、ケース本体502の材質は、透明な合成樹脂に限られるものではない。例えば不透明な材質でもよく、着色した材質でもよい。また固い材質でもよく、柔らかい材質でもよい。
カバー510には、図17に示すように、携帯端末100のスピーカ106に対向する位置に穴504が形成され、携帯端末100の表示キー領域120及び入力キー領域130に対向する位置に穴507が形成されている。また、携帯端末100の空白領域160及びスピーカ106に対向する位置には、穴505が形成されている。
さらに、図18に示すように、カバー510の下面の全体には、開口部506が形成されている。本実施形態のケース500は、携帯端末100の操作画面112の表示面側からケース500を被せて、携帯端末100にケース500を嵌め込むことにより、携帯端末100を収容するケースである。
カバー510の穴507には、図18に示すように、シート520が取り付けられる。シート520は、カバー510の穴507の位置において、例えばインサート成形により形成される。シート520の材質としては、例えば、シリコーン若しくはエラストマーが挙げられる。
(シートの構成)
次に、本実施形態におけるシート520の構成について詳しく説明する。図19は、シート520の構成例を説明するための斜視図であり、図17において開口部506側からシート520を見た図である。図20(a)はシート520を上から見たときの平面図であり、図20(b)は図20(a)のE−E断面図である。
図19、図20に示すように、シート520は、携帯端末100の入力キー領域130に対向する位置に取り付けられるシート本体521を備える。シート本体521は、操作画面112の表示キー領域120に表示される表示キー522、524、526、及び、入力キー領域130に表示される入力キー140、150と同様に、格子状に配列された複数の切欠面532を有する。各切欠面532は、第1実施形態の切欠面とは異なり、図18に示すように各切欠面がカバー510の表面とほぼ同じ高さとなるように形成される。しかし、図19に示すように裏面側から見ると、それぞれが矩形状に形成されており、表示キー522、524、526、及び、入力キー140、150から離間するようにシート本体521に支持される。
具体的には、図20(b)に示すように、表示キー522、524、526、及び、入力キー140、150のそれぞれに対向するシート本体521の裏面から、切欠面532の表面までは、高さhを有するように形成されている。表示キー522、524、526、入力キー140、150のそれぞれに対向する位置には、これら表示キー522、524、526、及び、入力キー140、150を露出する開口部536が形成されている。各切欠面532は、各開口部536の周縁から盛り上がって形成された支持部538に支持される。これらの切欠面532及び支持部538は、シート本体521と一体で構成される。
各切欠面532には、手指を挿入する切欠穴534が形成されている。これにより、各開口部536に露出する表示キー522、524、526、及び、入力キー140、150を、切欠穴534から手指を挿入して直接タップできるようにすることができる。しかも、各切欠穴534はそれぞれ、対向する入力キーに対応した形状である。これによれば、切欠穴534に手指で直接触れることによって、表示キー522、524、526、及び、入力キー140、150を識別できる。なお、本実施形態においては、各切欠穴534の形状は、四角形、三角形、丸形等としたが、第1実施形態のように一筆書きの文字又は図形にすることができる。
各切欠穴534は、表示キー522、524、526、及び、各入力キー140、150が露出する開口部536よりも小さく、切欠穴534に手指を挿入しなければ表示キー522、524、526、及び、各入力キー140、150にタップできない程度の大きさであることが好ましい。これにより、不所望の入力キーに手指が触れて入力されてしまうなどの誤操作をより有効に防止することができる。なお、本実施形態においても、シート520には、携帯端末100の表示キー領域120及び入力キー領域130を識別するための複数の突起部を形成するようにしてもよい。
このような構成のケース500によれば、携帯端末100を収容することによって、第1実施形態に係るシート200と同様のシート520が、携帯端末100のタッチパネル110の操作画面112が表示される表面に装着される。これによって、各切欠面532は携帯端末100の表示キー領域120に表示される表示キー522、524、526、及び、入力キー領域130に表示される各入力キー140、150に対向して配置される。これにより、シート520と携帯端末100との関係は、上述した第1実施形態の図4で説明した構成と同様の構成になるので、キー操作を行う場合には図5で説明した場合と同様に操作することができる。従って、携帯端末100を、本実施形態に係るケース500に収容した場合においても、第1実施形態のシートを装着した場合と同様に、誤操作を有効に防止できる効果を奏することができる。
また、第1実施形態で説明した携帯端末100の各モード(電話モード、メールモード、歩行支援モード)の機能を実行する場合においても、本実施形態に係るケース500に収容された状態で実行することができる。これにより、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、操作者は携帯端末100の各モードの機能において、視覚に頼らずに入力キーを確認する際に誤って入力キーをタップ(押下)してしまう誤操作を有効に防止することができる。
また、本発明は上述の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内での変更は本発明に含まれるものである。
例えば本発明の機能を実現するためのプログラムは、携帯端末だけではなく、パーソナルコンピュータなどの情報処理端末にも適用可能である。本発明のプログラムはコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することとしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続されたあらゆる端末装置を含んでもよい。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスクドライブ、フラッシュメモリなどの書き換え可能なメモリ等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。また、本発明における機能またはその一部を実現するためのプログラムを配信する配信サーバ及び当該配信サーバによる配信に用いるために使用される、当該プログラムが記憶された記憶媒体についても、本発明の範囲に含まれる。
また、上述した機能の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。