JP6081982B2 - シート材及びそれを使用した植物の防除用幹巻き、遺体又は動物死体袋並びにシート材の製造方法 - Google Patents
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Description
抗菌消石灰シート
(2)報告日
平成26年12月1日
(3)試験項目
電位差測定(pH測定を含む)及び抗菌性試験
(4)試験方法
抗菌消石灰シートを37mm×37mmの正方形にカットした。100ml容量ビーカーに超純水10mlを入れ、消石灰コーティング面が下になるようにカットしたシートを浸漬して30℃で定温静置した。その後、表3に示す時間にビーカーの水を取り除き、新たに10mlの超純水を添加した。この際、除去した水のpHを測定した。なお、試験は3つのサンプルで個別に行った。
(4−1)pH測定
pHの測定にはpH/イオンメーターF−23(堀場製作所)を使用した。3つのサンプルをそれぞれ測定し、その平均値を結果とした。
(4−2)抗菌性試験
pH測定と同じ方法で調整した抗菌消石灰シートを、70,5、143,5及び269,0時間目にビーカーから回収し、以下の抗菌性試験に使用した。
試験は、繊維製品の抗菌性試験方法及び抗菌効果JIS L 1902:2008を参考に行った。Staphylococcus aureus ATCC6538P(黄色ぶどう球菌)を前培養し、1白金耳の菌を採取して1/20ニュートリエント培地に分散希釈して試験菌液とした。試験菌液0,2mlをバイアル瓶中の上記抗菌消石灰シートに接種し、試験菌液を接種したバイアル瓶を37℃で18時間培養した後、SCDLP培地20mlを加えて接種した試験菌の洗い出しを行った。洗い出し液は、生理食塩水で希釈して、10倍希釈系列希釈液を作製した。洗い出し液及び各希釈液について、ニュートリエント寒天培地を用いた混釈平板培養法により、37℃で48時間培養した後、生菌数を測定した。
(5)結果
(5−1)電位差測定(pH測定を含む)
測定したpH値の試験結果を表3に示す。表3は抗菌消石灰シートを浸漬した水のpH測定結果である。
抗菌性試験の結果を表4乃至表6に示す。表4は70,5時間後試料の生菌数であり、表5は143,5時間後試料の生菌数であり、表6は269,0時間後試料の生菌数である。
12 抗菌性塗膜
13 消石灰粒子
14 蒸気道
15 水分
20 幹巻き
T 樹木
Claims (16)
- 抗菌性塗膜を備えるシート材の製造方法であって、
前記抗菌性塗膜は、全体100重量部に対し、アルカリ性樹脂溶液20〜70重量部と、粉粒状の消石灰10〜70重量部と、増粘剤0.1〜10重量部とを含む泥状塗材から形成されてなり、
前記アルカリ性樹脂溶液は、ホモポリマー又はコポリマーを粘結剤とし、希釈溶媒5〜70重量部と、ポリカルボン酸型界面活性剤系分散剤を1.0〜20重量部とを配合する、消石灰と混合しても中和作用が生じないものであり、
前記泥状塗材を前記シート基材に塗工し、高温乾燥により前記泥状塗材から水分を沸騰蒸発させ、その沸騰時に無数の微小な蒸気道を前記抗菌性塗膜層に形成するように前記シート材に形成し、
前記抗菌性塗膜の表面に付着する水分を前記蒸気道から内部に浸透させて内部の消石灰を溶解させ前記抗菌性塗膜の表面に染み出させることにより前記抗菌性塗膜の表面をpH9以上のアルカリ性表面とする
ことを特徴とするシート材の製造方法。 - 前記増粘剤は、非イオン系高分子界面活性剤系増粘剤であることを特徴とする請求項1に記載のシート材の製造方法。
- 前記シート材は、前記抗菌性塗膜が形成される塗面の表面濡れ指数を36dyn/平方cm以上に形成されてなることを特徴とする請求項1又は2に記載のシート材の製造方法。
- 前記泥状塗材は、塗面改質剤を含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載のシート材の製造方法。
- 前記泥状塗材は、硬化剤を含むことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載のシート材の製造方法。
- 請求項1乃至5の何れか一に記載のシート材の製造方法により製造したシート材を帯状に裁断して形成されてなることを特徴とする樹木又は花木を含む植物からダニ又は蜘蛛並びにハエ、アブラムシを含む昆虫類を防除する防除用幹巻きの製造方法。
- 請求項1乃至5の何れか一に記載のシート材の製造方法により製造したシート材を帯状に裁断し樹木又は花木を含む植物の幹又は枝に巻き付けて、樹木又は花木を含む植物からダニ又は蜘蛛並びにハエ、アブラムシを含む昆虫類を防除する防除方法。
- 請求項1乃至5の何れか一に記載のシート材の製造方法により製造したシート材を袋状に形成してなることを特徴とする遺体又は動物死体袋の製造方法。
- 前記泥状塗材を前記シート材に塗工する工程と、
100℃以上の複数の温度領域を有し、前記複数の温度領域は徐々に高温に設定されてなる乾燥炉によって、前記泥状塗材から水分を沸騰蒸発させ、その沸騰時に無数の微小な蒸気道を形成する工程と
を備えることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一に記載のシート材の製造方法。 - 抗菌性塗膜を備えるシート材であって、
前記抗菌性塗膜は、全体100重量部に対し、アルカリ性樹脂溶液20〜70重量部と、粉粒状の消石灰10〜70重量部と、増粘剤0.1〜10重量部とを含む泥状塗材から形成されてなり、
前記アルカリ性樹脂溶液は、ホモポリマー又はコポリマーを粘結剤とし、希釈溶媒5〜70重量部と、ポリカルボン酸型界面活性剤系分散剤を1.0〜20重量部とを配合されてなり、消石灰と混合しても中和作用が生じないものであって、
前記抗菌性塗膜は、平面視において、平面方向に対して上方に向かって開通する無数の微小な蒸気道からなる微小孔を備え、前記抗菌性塗膜の表面に付着する水分を前記蒸気道から内部に浸透させて内部の消石灰を溶解させ前記抗菌性塗膜の表面に染み出させることにより前記抗菌性塗膜の表面をpH9以上のアルカリ性表面とさせてなる
ことを特徴とするシート材。 - 前記増粘剤は、非イオン系高分子界面活性剤系増粘剤であることを特徴とする請求項10に記載のシート材。
- 前記シート材は、前記抗菌性塗膜が形成される塗面の表面濡れ指数を36dyn/平方cm以上に形成されてなることを特徴とする請求項10又は11に記載のシート材。
- 前記泥状塗材は、塗面改質剤を含むことを特徴とする請求項10乃至12の何れか一に記載のシート材。
- 前記泥状塗材は、硬化剤を含むことを特徴とする請求項10乃至13の何れか一に記載のシート材。
- 請求項10乃至14の何れか一に記載のシート材を帯状に裁断して形成されてなることを特徴とする樹木又は花木を含む植物からダニ又は蜘蛛並びにハエ、アブラムシを含む昆虫類を防除するための防除用幹巻き。
- 請求項10乃至14の何れか一に記載のシート材を袋状に形成してなることを特徴とする遺体又は動物死体袋。
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