JP6081825B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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本発明は、吸収性物品に関する。
従来、おむつや、おむつカバー等の外装体の内側に取り付けられて使用される吸収性パッドなどの吸収性物品が知られている。
吸収性物品においては、股間部へのフィット性を良好にするべくスリットを設ける技術が知られている。
例えば、特許文献1には、長手方向に沿った一本の貫通条孔(スリット)と、当該貫通条孔を挟んだ一対の条溝とを設けた吸収性パッドが提案されている。
かかる構成によれば、装着時に吸収性パッドが貫通条孔や条溝に沿って変形するため股間部へのフィット性が向上し、且つ尿等の体液がスリットを通して拡散されるため吸収スピード及び液拡散性を良好にすることができる。
特開2006−95156号公報
ところで、脚が太い、麻痺で脚が広げられない等により股間幅の狭い人に吸収性パッドを装着するとき、吸収性パッドが股間に当たるようにするために吸収性パッドの前側を山折りにして装着する方法がある。一般的に、このような装着方法で吸収性パッドを装着すると、股下にある吸収体が盛り上がってしまうため、排尿したときに、盛り上がった吸収体と股間との隙間がなく尿の溢れ漏れが発生するという問題があった。
本発明の課題は、吸収性物品における溢れ漏れを防止することである。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
透液性の表面シートと、裏面シートと、装着時に前記表面シートと前記裏面シートとの間に人体の腹側部から股間部を通って背側部にかけて介装される吸収体とを備える吸収性物品において、
前記吸収体は、装着時に前記腹側部から前記股間部に位置する部分の当該吸収体の幅方向中央部に長手方向に沿って延在する第1の溝部と、前記第1の溝部の両側に当該第1の溝部と平行に対称的に延在し前記第1の溝部よりも股間部側が長い第2の溝部及び第3の溝部と、装着時に前記股間部における排尿口の後方に位置する三角形状の刳り抜き部と、を有し、
前記刳り抜き部は、前記三角形状の前記腹側部の側の頂点が前記第1の溝部の股間部側端部に連続し、前記背側部の側の頂点が前記第2の溝部及び前記第3の溝部の股間部側端部に連続するように形成されている。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記刳り抜き部は、前記三角形状の前記背側部の側が更に所定の形状に刳り抜かれている。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、

前記吸収体は、更に、前記刳り抜き部の前記背側部の側から延在する溝部を有する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、
前記刳り抜き部の前記背側部の側から延在する溝部は複数設けられている。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記吸収体における前記刳り抜き部の周囲は、当該吸収体の他の領域よりも吸収体の厚さが厚い。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、
前記吸収体における前記刳り抜き部の周囲は、当該吸収体の他の領域よりも高吸水性樹脂の量が増量されている。
本発明によれば、装着時の態様で吸収性物品を長手方向に山折りにしたときに、第1の溝部〜第3の溝部に連動して刳り抜き部に尿等の体液を一時的に溜めることのできる窪みが生じるので、溢れ漏れを防止することができる。
また、この刳り抜き部に生じる窪みは、吸収性物品の腹側部を山折りにして着用者に装着し、その後に吸収性物品の腹側部を体に沿うように広げたときにも維持することができるので、股間幅が狭い場合でも排尿したときに尿を窪みで受け止めることができ、尿の溢れ漏れを防止することができる。また、第1の溝部が設けられていることで、山折りが容易となるので、股間幅の狭い人にも容易に吸収性物品を当てることが可能となる。
吸収性物品の装着時の状態の一例を示す斜視図である。 図1の吸収性物品の下側の平面展開図である。 図1の吸収性物品の上側の平面展開図である。 図3のA−A線における断面図である。 吸収体を示す平面図である。 図3のB−B線における断面図である。 図1〜図6に示す吸収性物品を腹側部から股間部にかけて長手方向に山折りにしたときの刳り抜き部付近の(a)斜視図、(b)前面から見た図、である。 比較例として刳り抜き部を四角形とした吸収体を示す平面図である。 図8に示す吸収体を用いた吸収性物品を腹側部から股間部にかけて長手方向に山折りにしたときの刳り抜き部付近の(a)斜視図、(b)前面から見た図である。 変形例1の吸収性物品における吸収体の一例を示す平面図である。 変形例1の吸収性物品における吸収体の他の例を示す平面図である。 変形例2の吸収性物品における吸収体の一例を示す平面図である。 変形例2の吸収性物品における吸収体の他の例を示す平面図である 変形例3の吸収性物品における吸収体の一例を示す平面図である。
以下、図を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
なお、以下の説明では、本実施形態における吸収性物品1を展開した状態において、装着時に人体(着用者)の腹側に位置する側を前側、背側に位置する側を後側、着用者と接触する側を上側、着用者と接触する側の反対側を下側とし、前後方向と上下方向との双方に直交する方向を左右方向(幅方向)とする。
また、前後方向をX方向、左右方向をY方向、上下方向をZ方向とする。
吸収性物品1は、例えば夜用又は長時間用の尿取りパッドであり、おむつやおむつカバー、パンツなどの人体に装着される外装体(図示省略)に着脱・交換自在に取り付けられて使用される。
図1〜4に示すように、吸収性物品1は、装着時に着用者の股間を腹側から背側にかけて覆うように形成されている。
具体的には、吸収性物品1の一方の端部(前端部)が装着時に着用者の腹側に位置する腹側部11を形成し、他方の端部(後端部)が装着時に着用者の背側に位置する背側部12を形成し、腹側部11と背側部12との間が着用者の股間に位置する股間部13を形成する。
腹側部11及び背側部12は、左右方向の長さが股間部13よりも長く形成されている。背側部12は、前後方向の長さが腹側部11よりも長く形成されており、これにより、背側部12によって着用者の背側を広く覆うことができるようになっている。
また、股間部13の両縁部は、腹側部11から背側部12に亘って、装着時に着用者の脚周りに位置する二つの脚周り部14,14を形成する。脚周り部14,14には、糸ゴム等の平面ギャザー用弾性部材141がそれぞれ設けられ、この平面ギャザー用弾性部材141により平面ギャザーが形成されている。これにより、着用者の脚周りに伸縮自在にフィットするため、横漏れを抑制できるとともに、着用者の身体の動きに追従し易く吸収性物品1がズレ難くなっている。また、当該平面ギャザーによって、吸収性物品1が自然に湾曲するため、立体ギャザー(後述)を着用者の股間により密着させることができるようになっている。
吸収性物品1は、装着時に着用者との接触面側(上側)に設けられる透液性の表面シート20と、装着時に着用者との接触面と反対側(下側)に設けられる裏面シート30と、装着時に着用者との接触面と反対側の外部側に設けられる不織布からなるバックシート40と、表面シート20と裏面シート30との間に介装される吸収体60と、表面シート20側の吸収体60の幅方向両側縁部(左側縁部及び右側縁部)に、吸収性物品1の長手方向に沿って備えられたギャザーシート50,50と、バックシート40における腹側部11に設けられ、吸収性物品1を外装体に固定するための固定部材90と、により主に構成される。
表面シート20は、吸収性物品1を装着した際に着用者に接する面を形成し、吸収体60の上側に設けられ、尿などの水様成分を含む体液等を受けて、吸収体60まで輸送する役割を果たす、透液性のシートである。
透液性シートとしては、例えば、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート等の糸を平織り等したネット状のシート素材、多数の透孔を形成したフィルムシート材、ポリエチレンやポリプロピレンなどのフィルムシート材、透液性を有する織布、不織布が適し、特に不織布が適する。不織布としては、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラなどの再生繊維、綿等の天然繊維、又はこれらの複合体を繊維素材として、スパンレース法、エアスルー法、ポイントボンド法、エアレイド法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって加工したものを用い得る。
裏面シート30は、吸収体60の下側に設けられ、体液等の吸収性物品1外部への染み出し、漏れ出しを防ぐ役割を果たす、不透液性のシートである。
不透液性シートとしては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどの少なくとも遮水性を有するシート材であって、ムレ防止の観点から透湿性を有するシート材であることが好ましい。この遮水性と透湿性とを具備するシート材としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのオレフィン系樹脂中に無機充填剤を溶融混練してシートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シート材が好適に用いられる。
またその他にも、不透液性を有するフィルム層と、通気性を有する不織布層と、からなるラミ不織布を用いても良い。ラミ不織布とは、例えばポリエチレンシート等に不織布を積層した、ラミネート不織布と呼ばれる不織布のことであり、不透液性と通気性を併せ持つ不織布である。
なお、裏面シート30は、必ずしも不透液性のシートでなくても良い。
バックシート40は、吸収性物品1を装着した際に着用者に接する面と反対側の面を形成し、裏面シート30の表面シート20側の面と反対側の面(下面)を覆うように設けられた不織布である。これにより、裏面シート30の傷付きを防止できるようになっている。
また、クロスライクさが得られるため、見た目にムレ難さを与えることができるとともに、着用者の肌への負担を軽減させることができる。
バックシート40としては、例えば、ケミカルボンド不織布、サーマルボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、メルトブローン不織布、ヒートロール不織布、エアスルー不織布、不透液性不織布、或いはこれらの組み合わせからなるシートが挙げられるが、これらに限られるものではない。
ギャザーシート50,50は、表面シート20側において、吸収体60のX方向に沿った両側縁部に、腹側部11から背側部12に亘ってそれぞれ備えられている(図3参照)。
このギャザーシート50,50の左右方向外側の部分は、吸収体60の側方で表面シート20及び裏面シート30の上面に固着されている。また、このギャザーシート50,50の左右方向内側の部分は、表面シート20及び裏面シート30に固定されておらず、その前後方向に沿って糸ゴム等の立体ギャザー用弾性部材501が備えられており、起立して着用者の体型に合わせて伸縮自在に変形可能な一対の立体ギャザーが形成されている。
吸収体60は、その長手方向の長さが、吸収性物品1の長手方向の長さとほぼ等しくなるように、腹側部11から股間部13を通り背側部12に亘る位置に配置され、吸収性物品1の使用時に尿等の体液を吸収する役割を果たすものである。
吸収体60は、吸収性物品1の形状に対応させて、腹側部11側及び背側部12側に対して股間部13側が幅狭となるように内側に凹んで形成されている。
吸収体60は、図4〜図6に示すように、綿やパルプなどの吸収性素材や、繊維或いはフィルム等のシート状基材と高吸収性ポリマーのような高吸水性樹脂とが組み合わされて形成された吸収体コア62が、透液性の被覆部材61により覆われて構成されている。ここで、図5においては、吸収体コア62を覆う被覆部材61の外形を仮想線(二点鎖線)で表している。高吸水性樹脂としては、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸及びその塩類、アクリル酸塩重合体架橋物、澱粉−アクリル酸グラフト共重合体、澱粉−アクリロニトリルグラフト共重合体の加水分解物、ポリオキシエチレン架橋物、カルボキシメチルセルロース架橋物、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド等の水膨欄性ポリマーを部分架橋したもの、或いはイソブチレンとマレイン酸との共重合体等が好適に用いられる。
被覆部材61としては、例えば、クレープ紙や透液性の不織布や孔開きシートなどが用いられる。被覆部材61と吸収体コア62との間は接着されている。また、被覆部材61と表面シート20、被覆部材61と裏面シート30との間は接着されている。
吸収体コア62には、図5に示すように、腹側部11から股間部13に対応する位置に、吸収体コア62の長手方向に沿って延在する、吸収体コア62の上面から下面を貫通する3本の平行線状のスリットS1(第1の溝部)、S2(第2の溝部)、S3(第3の溝部)が設けられている。スリットS1は、吸収体コア62の左右方向(幅方向)の中央部、即ち、吸収体コア62の対称軸上に設けられている。スリットS2及びS3は、スリットS1の両側に、スリットS1を軸としてこれと平行に対称的に設けられている。スリットS2とスリットS3の長さは略同じであり、それぞれ股間部13側がスリットS1より長い。
また、吸収体コア62の、排尿口位置15(図3の○で囲んだ付近)より後方であって股間部13と背側部12との境界付近に対応する位置には、三角形状の刳り抜き部621が設けられている。刳り抜き部621の三角形状の腹側部11側の頂点P1は、スリットS1の股間部13側の端部に連続しており、背側部12側の頂点P2及びP3は、それぞれスリットS2、S3の股間部13側の端部に連続している。
固定部材90は、吸収性物品1を外装体に接着させて固定する役割を果たす、粘着テープであり、剥離紙を剥がすと粘着部分が露出するようになっている。
固定部材90は、例えば、略矩形状をなしており(図2参照)、吸収性物品1を装着した際に着用者に接する面と反対側の面(バックシート40の下面)における腹側部11の中央部に備えられている。
固定部材90の配置位置は、吸収性物品1のめくれを抑制してズレ難くする等の観点から、腹側部11のより前側であることが好ましい。更に、固定部材90を刳り抜き部621に対応する位置にも設けることが好ましい。刳り抜き部621をアウターに固定することで、更に刳り抜き部621の窪み(詳細後述)が維持されやすくなるからである。固定部材90のサイズは、吸収性物品1を外装体にしっかりと固定させることができる大きさであれば特に限定されない。
なお、固定部材90は、粘着テープに限ることはなく、吸収性物品1を外装体に固定させることができる部材であれば任意であり、例えば、面ファスナであっても良いが、できるだけやわらかい素材のものの方が着用者の身体の動きに追従し易く、好適である。
次に、吸収性物品1の作用について説明する。
図7(a)は、吸収性物品1の腹側部11を長手方向に山折りにしたときの吸収性物品1の刳り抜き部621付近の斜視図である。図7(b)は、吸収性物品1の腹側部11を長手方向に山折りにしたときの吸収性物品1の刳り抜き部621付近を前面から見た図である。何れの図も吸収性物品1の着用者との接触面側(上側)を示している。なお、図7(a)、(b)においては、後述する空間SPに相当する部分を点のパターンで示している。
上述のように、吸収性物品1の吸収体60の吸収体コア62には、腹側部11から股間部13にかけての位置に長手方向に延在するスリットS1〜S3が設けられ、排尿口位置15より後方であって股間部13と背側部12の境界付近の位置に、これらのスリットS1〜S3に連続した頂点P1〜P3を有する三角形状の刳り抜き部621が設けられている。そのため、図7(a)、(b)に示すように、装着時の態様で吸収性物品1を長手方向に山折りにすると、左右方向中央部のスリットS1が山に、その両側のスリットS2及びS3が谷になり、これに連動して刳り抜き部621の部分が窪む。このとき、刳り抜き部621の前側に存在する吸収体62a及び62bの後端部が刳り抜き部621の後ろ側の吸収体62cと密着しないため、図7(a)、(b)に示すように、着用者との接触面に空間SPが生じる。排尿された尿は、この空間SPを介して刳り抜き部621の窪みに一時的に溜めておくことができるので、吸収体60に尿を吸収(拡散)させる時間を確保することができ、尿の溢れ漏れを防止することができる。この刳り抜き部621の窪みは、吸収性物品1の腹側部11を山折りにして着用者に装着し、その後に吸収性物品1の腹側部11を体に沿うように広げたときにも維持することができるので、股間幅が狭い場合でも排尿したときに尿を窪みで受け止めることができ、尿の溢れ漏れを防止することができる。また、スリットS1が設けられていることで、山折りが容易となるので、股間幅の狭い人にも容易に吸収性物品1を当てることが可能となる。
ここで、比較例として、吸収体の刳り抜き部を四角形状とした場合について説明する。図8は、四角形状の刳り抜き部622を有する吸収体60Aを示す図である。図9(a)は、吸収体60の代わりに吸収体60Aを用いた吸収性物品1Aの腹側部11を長手方向に山折りにしたときの吸収性物品1Aの刳り抜き部622付近の斜視図である。図9(b)は、吸収体60の代わりに吸収体60Aを用いた吸収性物品1Aの腹側部11を長手方向に山折りにしたときの吸収性物品1Aの刳り抜き部622付近を前面から見た図である。何れの図も吸収性物品1の着用者との接触面側(上側)を示している。
図8に示すように、刳り抜き部622を四角形状とした場合、装着時の態様で吸収性物品1を長手方向に山折りにすると、中央部のスリットS1が山に、その両側のスリットS2及びS3が谷になり、これに連動して、刳り抜き部622が窪むが、図9(a)、(b)に示すように、刳り抜き部622の前側に存在する吸収体62d、62eの後端部と刳り抜き部622の後ろ側に存在する吸収体62fとが密着してしまい、空間SPができず、刳り抜き部622の窪みに尿を一時的に溜めることができない。
また、刳り抜き部を丸にした場合、スリットをスリットS1のみにした場合についても同様に、装着時の態様で吸収性物品1を長手方向に山折りにした場合、十分な空間SPを得ることはできなかった。
即ち、窪みに尿を溜めるための空間SPを形成するには、吸収体60にスリットS1〜S3及びこれに頂点P1〜P3が連続する三角形状の刳り抜き部621が必要である。
以下に、上記実施形態の吸収性物品1における吸収体60の変形例について説明する。なお、各変形例における吸収体60内の各部と同一の構成については同一の符号を付して説明する。
<変形例1>
図10は、変形例1の吸収体60Bを示す図である。
図10に示すように、吸収体60Bの吸収体コア62Bには、刳り抜き部621の後側(背側部12側)に、吸収体コア62Bの長手方向に延在するスリットS4が設けられている。
これにより、刳り抜き部621に溜まった尿をスリットS4に沿って拡散させることができ、尿の拡散性を向上させることができる。
なお、図10においては、スリットS4は1本としているが、複数本設けることとしてもよい。
また、図11に示す吸収体60Cの吸収体コア62Cのように、刳り抜き部621の後側の延長上に、長手方向のスリットS4だけでなく、斜め方向のスリットS5及びS6を設けることとしてもよい。これにより、刳り抜き部621に溜まった尿をスリットS4〜S6に沿って多方向に拡散させることができ、尿の拡散性をより一層向上させることができる。
<変形例2>
図12は、変形例2の吸収体60Dを示す図である。
図12に示すように、吸収体60Dの吸収体コア62Dには、三角形状の刳り抜き部621の後側(背側部12側)に刳り抜き部621bが追加されてなる菱形の刳り抜き部623が設けられている。
これにより、刳り抜き部の面積が三角形状のときよりも広くなるので、尿を一次的に溜めるための容量を拡大することができる。
また、図13に示す吸収体60Eの吸収体コア62Eのように、三角形状の刳り抜き部621の後側に楕円状の刳り抜き部621cが追加された刳り抜き部624を設けることにより、刳り抜き部の面積を広げるようにしてもよい。
なお、刳り抜き部621の背側部12の側に追加される刳り抜き部の形状は、図12、図13に示すものに限定されない。また、変形例1と変形例2は組み合わせることも可能である。例えば、変形例2に示した刳り抜き部623、624の背側部12の側に尿を拡散するための変形例1のスリットを延在させることとしてもよい。
<変形例3>
図14は、変形例3の吸収体60Fを示す図である。
図14に示すように、吸収体60Fの吸収体コア62Fにおいては、刳り抜き部621の周囲(両脇及び背側部12側)の領域62gの厚さが他の領域よりも厚くなっている。この領域62gの厚み部分の吸収体コアの量は、少なくとも刳り抜き部621で刳り抜かれた吸収体コアの量に相当する。領域62gの厚みは、吸収体コア62Fの他の領域と一体的に(厚みだけ異ならせて)形成されていてもよいし、この領域62gに更に吸収体コアが重ねられている(立体積繊されている)こととしてもよい。
これにより、刳り抜き部621に一時的に溜めた尿をすぐに周囲の領域62gに拡散、吸収させることができるので、刳り抜き部621があっても十分な吸収量を維持することが可能となる。
また、領域62gの高吸収性樹脂(ポリマー)の量を吸収体コア62Fの他の領域よりも増やすこととしてもよい。このように構成しても、領域62gに吸収体を重ねたときと同様に、刳り抜き部621に一時的に溜めた尿をすぐに周囲に拡散、吸収させることができるので、刳り抜き部621があっても十分な吸収量を維持することが可能となる。
また、変形例1〜2の吸収体コア60B〜60Eにおいても、刳り抜き部の周囲の領域(スリット部分は除く)の厚みを厚くしてもよいし、その領域の高吸収性樹脂の量を増やすこととしてもよい。これにより、十分な吸収量を維持することができる。
以上説明したように、吸収性物品1において、吸収体60は、装着時に腹側部11から股間部13に位置する部分の当該吸収体60の幅方向中央部に長手方向に沿って延在するスリットS1と、スリットS1の両側にスリットS1と平行に対称的に延在しスリットS1よりも股間部13側が長いスリットS2及びスリットS3と、装着時に股間部13における排尿口位置15の後方に位置する三角形状の刳り抜き部621と、を有する。この刳り抜き部621は、三角形状の腹側部11の側の頂点がスリットS1の股間部13側に連続し、背側部12の側の頂点がスリットS2及びスリットS3の股間部13側に連続するように形成されている。
従って、装着時の態様で吸収性物品1を長手方向に山折りにしたときに、スリットS1〜S3に連動して刳り抜き部621に尿を一時的に溜めることのできる窪みが生じるので、尿の溢れ漏れを防止することができる。
また、この刳り抜き部621の窪みは、吸収性物品1の腹側部11を山折りにして着用者に装着し、その後に吸収性物品の腹側部11を体に沿うように広げたときにも維持することができるので、股間幅が狭い場合でも排尿したときに尿を窪みで受け止めることができ、尿の溢れ漏れを防止することができる。また、スリットS1が設けられていることで、山折りが容易となるので、股間幅の狭い人にも容易に吸収性物品1を当てることが可能となる。
また、吸収体60に、刳り抜き部621の背側部12の側から延在するスリットを設けるようにすることで、刳り抜き部621に溜まった尿をスリットに沿って拡散させることができ、尿の拡散性を向上させることができる。スリットは複数本設けるようにすることで、尿の拡散性をより一層向上させることができる。
また、刳り抜き部621の背側部12の側が、更に三角形や楕円等の所定の形状に刳り抜かれていることとしてもよい。これにより、刳り抜き部の面積を広くすることができるので、尿を一次的に溜めるための容量を拡大することができる。
また、吸収体60における刳り抜き部621の周囲の領域62gは、他の領域よりも吸収体コアの厚さが厚く形成されていることとしてもよい。或いは、領域62gの高吸収性樹脂の量を吸収体60の他の領域よりも増量することとしてもよい。これにより、刳り抜き部621に一時的に溜めた尿をすぐに周囲の領域62gに拡散、吸収させることができるので、刳り抜き部621があっても十分な吸収量を維持することが可能となる。
なお、本発明は、上記した実施形態のものに限るものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態及び変形例1〜3においては、吸収性物品として尿取りパッドを例示して説明しているが、吸収性物品は、例えば紙おむつ等であっても良い。
また、上記実施形態及び変形例1〜3においては、吸収体コア62(62A〜F)にスリットS1〜S3(或いは、スリットS1〜S4又はスリットS1〜S6)を設けることとしたが、これらのスリットを設ける変わりに、その部分の吸収体コアにエンボス加工(型押し)を施して、その部分の表面シート側が凹となるようにしてもよい。このようにしても、スリットの場合と同様の効果を奏することができる。
その他、吸収性物品1の細部構成に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
1,1A 吸収性物品
11 腹側部
12 背側部
13 股間部
14,14 脚周り部
141 平面ギャザー用弾性部材
20 表面シート
30 裏面シート
40 バックシート
50,50 ギャザーシート
501 立体ギャザー用弾性部材
60,60A〜60F 吸収体
61 被覆部材
62,62B〜62F,62a〜62g 吸収体コア
621〜624 刳り抜き部
90 固定部材
S1〜S6 スリット

Claims (6)

  1. 透液性の表面シートと、裏面シートと、装着時に前記表面シートと前記裏面シートとの間に人体の腹側部から股間部を通って背側部にかけて介装される吸収体とを備える吸収性物品において、
    前記吸収体は、装着時に前記腹側部から前記股間部に位置する部分の当該吸収体の幅方向中央部に長手方向に沿って延在する第1の溝部と、前記第1の溝部の両側に当該第1の溝部と平行に対称的に延在し前記第1の溝部よりも股間部側が長い第2の溝部及び第3の溝部と、装着時に前記股間部における排尿口の後方に位置する三角形状の刳り抜き部と、を有し、
    前記刳り抜き部は、前記三角形状の前記腹側部の側の頂点が前記第1の溝部の股間部側端部に連続し、前記背側部の側の頂点が前記第2の溝部及び前記第3の溝部の股間部側端部に連続するように形成されている吸収性物品。
  2. 前記刳り抜き部は、前記三角形状の前記背側部の側が更に所定の形状に刳り抜かれている請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収体は、更に、前記刳り抜き部の前記背側部の側から延在する溝部を有する請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記刳り抜き部の前記背側部の側から延在する溝部は複数設けられている請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収体における前記刳り抜き部の周囲は、当該吸収体の他の領域よりも吸収体の厚さが厚い請求項1〜4の何れか一項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収体における前記刳り抜き部の周囲は、当該吸収体の他の領域よりも高吸水性樹脂の量が増量されている請求項1〜4の何れか一項に記載の吸収性物品。
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