JP6080269B2 - 飼料用組成物、飼料、及び飼料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、トリグリセライドを含む飼料用組成物、トリグリセライドを含む飼料、及び当該飼料の製造方法に関するものである。
本願は2012年2月15日に日本に出願された、特願2012−030717号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
子畜の生存率の向上は、畜産業において重要な課題の一つである。当該課題の解決には、子畜、特に虚弱子畜の栄養状態改善が有効である。例えば豚においては、近年、品種改良や繁殖技術の向上により、母豚が一度に分娩する子豚の数が増加している。生まれたばかりの子豚は体内に十分なエネルギーを蓄えていないため、早期に母乳からのエネルギー補給が必要となるが、出生時体重が1kg未満の虚弱豚は、他の兄弟豚との競争に負けて十分な母乳の摂取ができず、エネルギー不足により死亡することが多い。
こうした虚弱子畜の生存率を高めることを目的として、油脂を主成分とする飼料用組成物が開発されている。例えば特許文献1には、脂肪酸組成として炭素数6〜12の飽和脂肪酸を10重量%以上含有する油脂を主成分とする子畜用液状飼料用組成物が開示されており、当該油脂として、炭素数6〜12の脂肪酸とグリセリンのエステル(中鎖脂肪酸トリグリセライド)が好ましいことが記載されている。
また、特許文献2には、成分として脱脂粉乳又は大豆ミールを含み、かつ炭素数6〜10の中鎖脂肪酸のトリグリセライドを0.5重量%以上含有することを特徴とする子畜用代用乳組成物が開示されている。当該組成物は、栄養改善が高く、子畜に摂取させることにより、下痢症の発生が抑制されたり、症状が改善できたりする。
特開平6−153811号公報 特開平1−309643号公報
特許文献1に記載の子畜用液状飼料用組成物は、従来よりも虚弱子豚をはじめとする子畜の生存率が向上しているものの、中鎖脂肪酸トリグリセライドは油状であるため、子畜に摂取させにくいという問題点があった。
中鎖脂肪酸トリグリセライドを配合した乳化物を調製し、これを投与することにより、油状の状態で投与するよりも容易に子畜に摂取させることができる。しかしながら、従来の中鎖脂肪酸トリグリセライドを配合した飼料用組成物から乳化物を調製するためには、ホモミキサー等の強制撹拌装置が必要であった。例えば、特許文献2に記載の子畜用代用乳組成物は、水に分散させて子畜に摂取させるものであるが、水への分散性が悪く、調製にはホモミキサーを使用している。このため、実際の飼育現場において用時調製することは困難であった。一方で、予め中鎖脂肪酸トリグリセライドを含む乳化物を調製しておいた場合には、水相と油相が分離しやすく乳化安定性を保つことが困難であり、また水を含むことから防腐剤の配合が必要であるという問題があった。
以上のような背景から、分離や防腐の問題がなく、子畜に投与する際に特別な装置を必要とせず、子畜に投与しやすい飼料用組成物の開発が望まれていた。
本発明の目的は、水に分散する際に特別な装置を必要とせず、低温時であっても水への分散が容易であり、さらに子畜に投与しやすい飼料用組成物及び飼料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライドに、水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステルを配合することによって、分離や防腐の問題がなく、強制撹拌装置のような特別な装置がなくても水に分散させることができ、さらに低温時でも水への分散が容易で、子畜に投与しやすい飼料用組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の飼料用組成物、飼料、及び飼料の製造方法は、下記(1)〜(12)の態様を有する。
(1) 成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、
を含有する流動性に優れた飼料用組成物(但し、ユビデカレノン、中鎖脂肪酸トリグリセライド及びプロピレングリコール脂肪酸エステルを含有するユビデカレノン含有組成物を除く)。
(2) 前記成分(B)における水酸基を2〜12個有する多価アルコールが、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、及びソルビタンからなる群より選択される1種以上であることを特徴とする前記(1)の流動性に優れた飼料用組成物。
(3) 前記成分(B)における水酸基を2〜12個有する多価アルコールが、ジグリセリンであることを特徴とする前記(1)の流動性に優れた飼料用組成物。
(4) 前記成分(B)における炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸が、カプリル酸、カプリン酸、及びオレイン酸からなる群より選択される1種以上であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかの流動性に優れた飼料用組成物。
(5) 前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることを特徴とする前記(1)の流動性に優れた飼料用組成物。
(6) 前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される1種以上であることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれかの流動性に優れた飼料用組成物。
(7) さらに成分(C)としてレシチンを含有することを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれかの流動性に優れた飼料用組成物。
(8) 自己乳化型であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかの流動性に優れた飼料用組成物。
(9) 前記(1)〜(8)のいずれかの流動性に優れた飼料用組成物を含有することを特徴とする飼料。
(10) 前記(1)〜(8)のいずれかの流動性に優れた飼料用組成物を、水に分散させることを特徴とする飼料の製造方法。
(11) 前記(1)〜(8)のいずれかの流動性に優れた飼料用組成物と油脂を混合した後、得られた混合物を水に分散させることを特徴とする飼料の製造方法。
(12) 成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)を含有する流動性に優れた飼料用組成物(ただし、ユビデカレノン、中鎖脂肪酸トリグリセライドおよびプロピレングリコール脂肪酸エステルを含有するユビデカレノン含有組成物を除く)を、水に分散させて乳化させることを特徴とする飼料用乳化物の製造方法
すなわち、本発明は以下に関する。
〔1〕成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)を含有する流動性に優れた飼料用組成物(ただし、ユビデカレノン、中鎖脂肪酸トリグリセライド及びプロピレングリコール脂肪酸エステルを含有するユビデカレノン含有組成物を除く)
〔2〕前記成分(B)における水酸基を2〜12個有する多価アルコールが、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、及びソルビタンからなる群より選択される少なくとも1種のアルコールである〔1〕に記載の流動性に優れた飼料用組成物、
〔3〕前記成分(B)における水酸基を2〜12個有する多価アルコールが、ジグリセリンである〔1〕に記載の流動性に優れた飼料用組成物、
〔4〕前記成分(B)における炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸が、カプリル酸、カプリン酸、及びオレイン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸である〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物、
〔5〕前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルである〔1〕に記載の流動性に優れた飼料用組成物、
〔6〕前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸である〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物、
〔7〕さらに成分(C)としてレシチンを含有する〔1〕〜〔6〕のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物、
〔8〕自己乳化型である〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物、
〔9〕〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物を含有する飼料、
〔10〕〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物を、水に分散させることを含む飼料の製造方法、
〔11〕〔1〕〜〔8〕のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物と油脂を混合した後、得られた混合物を水に分散させることを含む飼料の製造方法。
〔12〕成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)を含有する流動性に優れた飼料用組成物(ただし、ユビデカレノン、中鎖脂肪酸トリグリセライドおよびプロピレングリコール脂肪酸エステルを含有するユビデカレノン含有組成物を除く)を、水に分散させて乳化させることを特徴とする飼料用乳化物の製造方法。
本発明によれば、分離や防腐の問題がなく、水に分散する際に強制撹拌装置を必要とせず、低温時でも水への分散が容易であり、子畜に投与しやすい飼料用組成物、及びそれを含有する飼料を提供することができる。
本発明及び本願明細書において、「飼料」とは、食事として動物に経口摂取させるものを意味し、「飼料用組成物」とは、飼料の原料となるものをいう。すなわち、本発明の飼料用組成物は、水その他の原料と混合されることにより、飼料となる。
<飼料用組成物>
本発明の飼料用組成物は、下記成分(A)と成分(B)を含有することを特徴とする。
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド。
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)。
本発明の飼料用組成物は、成分(A)のトリグリセライドと共に成分(B)のエステルを含有しているため、流動性が高く、かつ水への分散性が良好である。すなわち、成分(B)のエステルは、成分(A)のトリグリセライドの乳化剤として機能する。
成分(A)のトリグリセライドは、食品や飼料に配合可能なトリグリセリドであって、グリセリンの3つの水酸基とエステル結合する3つの脂肪酸のうち、少なくとも1つが炭素数8〜12の脂肪酸であるエステルであれば特に限定されるものではない。また、成分(A)として、1種類のトリグリセライドを用いてもよく、2種類以上のトリグリセライドを組み合わせて用いてもよい。
成分(A)のトリグリセライドとしては、中鎖脂肪酸トリグリセライド(炭素数8〜12の脂肪酸とグリセリンからなるトリグリセライド)又は中長鎖脂肪酸トリグリセライド(炭素数8〜12の脂肪酸と炭素数13以上の脂肪酸とグリセリンからなるエステル)であることが好ましく、中鎖脂肪酸トリグリセライドであることがより好ましい。
成分(A)のトリグリセライドの原料となる炭素数8〜12の脂肪酸としては、具体的には、カプリル酸(オクタン酸)、カプリン酸(デカン酸)、又はラウリン酸(ドデカン酸)が挙げられる。前記炭素数8〜12の脂肪酸としては、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸が好ましい。
また、成分(A)のトリグリセライドの原料となる炭素数13以上の脂肪酸としては、具体的には、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)、イソステアリン酸(2−ヘプチルウンデカン酸)、オレイン酸(cis−9−オクタデセン酸)、リノール酸(オクタデカジエン酸)、リノレン酸(オクタデカントリエン酸)、アラキジン酸(エイコサン酸)、エルカ酸(ドコセン酸)、又はベヘン酸(ドコサン酸)等が挙げられる。前記炭素数13以上の脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸が好ましい。
成分(A)のトリグリセライドとしては、1のグリセリンと1種類の脂肪酸からなるエステルであってもよく、1のグリセリンと2又は3種類の脂肪酸からなるエステルであってもよい。成分(A)のトリグリセライドとしては、カプリル酸(オクタン酸)、カプリン酸(デカン酸)、ウリン酸(ドデカン酸)、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、パルミチン酸、及びステアリン酸からなる群より選択される少なくとも1つの脂肪酸とグリセリンからなるエステルが好ましく、カプリル酸(オクタン酸)、及びカプリン酸(デカン酸)からなる群より選択される少なくとも1つの脂肪酸とグリセリンからなるエステルがより好ましい。
中鎖脂肪酸トリグリセライドは、他の油脂と比較して消化吸収に優れ、高カロリーのエネルギー源となる。したがって、中鎖脂肪酸トリグリセライド等の中鎖脂肪酸を含む脂肪酸とグリセリンのエステルであるトリグリセライドの強制投与が、新生子畜、特に虚弱子畜の生存率、引いては生産率を改善するのに有効な方法であるとされている。すなわち、本発明の飼料用組成物は、成分(A)のトリグリセライドを含有することにより、子畜にとって有効なエネルギー源となる。
成分(A)のトリグリセライドとしては、市販されているものをそのまま使用してもよい。例えば、日清オイリオグループ社製の「O.D.O」(カプリル酸:カプリン酸=75:25)、「スコレー64G」(カプリル酸:カプリン酸=60:40)、「スコレー8」(カプリル酸:カプリン酸=100:0)、又は「スコレーMC」(カプリル酸:カプリン酸=85:15)等が好適に用いられる。
すなわち、本発明の成分(A)のトリグリセライドとしては、中鎖脂肪酸トリグリセライドが好ましい。
本発明の飼料用組成物中、成分(A)のトリグリセライドの含有量は、エネルギー源としての効果を奏するために充分な含有量であればよく、当該飼料用組成物の飼料への配合量、当該飼料が投与される動物の種類や摂取量、又は当該飼料のその他の配合成分の種類や量等を考慮して適宜決定することができる。例えば、本発明の飼料用組成物は成分(A)のトリグリセライドを、飼料用組成物の合計質量に対して10〜98質量%、好ましくは20〜98質量%、より好ましくは20〜80質量%、さらに好ましくは20〜70質量%、よりさらに好ましくは20〜60質量%含有することができる。成分(A)のトリグリセライドの含有量を飼料用組成物の合計質量に対して10質量%以上とすることにより、本発明の飼料用組成物を、エネルギー源として好適に機能させやすくなる。また、成分(A)のトリグリセライドの含有量を飼料用組成物の合計質量に対して98質量%以下とすることにより、成分(B)のエステルを充分量含有させることができ、80質量%以下とすることにより、本発明の飼料用組成物の油性感が抑えられ、嗜好性を高めることができ、動物へ投与させやすい。
本発明の飼料用組成物は、成分(B)として、水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステルを含有する。成分(B)として、1種類のエステルを用いてもよく、2種類以上のエステルを組み合わせて用いてもよい。また、成分(B)のエステルは、1の多価アルコールと1種類の脂肪酸からなるエステルであってもよく、1の多価アルコールと2種類以上の脂肪酸からなるエステルであってもよい。
成分(B)のエステルの原料となる水酸基を2〜12個有する多価アルコールとしては、水酸基を2〜4個有する多価アルコールが好ましいが、水酸基を12個有するデカグリセリンであってもよい。成分(B)のエステルの原料となる多価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、ペンタグリセリン、ヘキサグリセリン、ヘプタグリセリン、オクタグリセリン、ノナグリセリン、デカグリセリン、エリスリトール、ネオペンチルグリコール、又はソルビタン等が挙げられる。成分(B)のエステルとしては、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、及びソルビタンからなる群より選択される少なくとも1種の多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステルが好ましく、ジグリセリンと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステルがより好ましい。
成分(B)のエステルの原料となる脂肪酸のうち、炭素数8〜14の飽和脂肪酸としては、カプリル酸、又はカプリン酸等が挙げられる。また、炭素数16〜18の不飽和脂肪酸としては、オレイン酸、リノール酸、又はリノレン酸等が挙げられる。成分(B)のエステルとしては、カプリル酸、カプリン酸、及びオレイン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸と水酸基を2〜12個有する多価アルコールとのエステルが好ましい。
但し、成分(B)のエステルには、成分(A)のトリグリセライドは含まれない。すなわち、前記多価アルコールがグリセリンの場合には、成分(B)のエステルとしては、炭素数14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とグリセリンとのエステルが用いられる。
成分(B)のエステルとしては、特に、ジグリセリンとオレイン酸のエステルであることが好ましく、モノオレイン酸ジグリセリルであることがより好ましい。
本発明の飼料用組成物中、成分(B)のエステルの含有量は、水への分散性向上効果を奏するために十分な量であればよく、成分(A)のトリグリセライドの種類、成分(A)のトリグリセライドとの配合量の比、当該飼料用組成物が配合される飼料の種類や配合量、又は当該飼料のその他の配合成分の種類や量等を考慮して適宜決定することができる。例えば、本発明の飼料用組成物は成分(B)のエステルを、飼料用組成物の合計質量に対して0.5〜80質量%、好ましくは2〜80質量%、より好ましくは10〜80質量%、さらに好ましくは20〜70質量%、よりさらに好ましくは20〜60質量%含有することができる。成分(B)のエステルの含有量を飼料用組成物の合計質量に対して2質量%以上とすることにより、本発明の飼料用組成物の水への分散性を充分に高めることができる。また、成分(B)のエステルの含有量を飼料用組成物の合計質量に対して80質量%以下とすることにより、本発明の飼料用組成物に、エネルギー源としての機能するために充分な量の成分(A)のトリグリセライドを配合することができる。
本発明の飼料用組成物は、さらに成分(C)としてレシチンを配合することが好ましい。レシチンを含むことにより、水、特に低温の水への分散性をより高めることができる。
成分(C)のレシチンとしては、リン脂質を含む可食性の脂質であれば特に限定されるものではなく、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジン酸(PA)、又はホスファチジルセリン(PS)等を単体で、又はこれらの2種以上の混合物として用いることができる。
成分(C)のレシチンは、例えば、動植物から抽出されたものを用いることができる。
動植物から得られたレシチンとしては特に限定されるものではないが、大豆、菜種、アマニ、コーン、綿実、紅花、胡麻、ひまわり、又はサフラワー等をはじめとする植物由来のものを用いることが好ましい。これらの中でも、大豆由来レシチンを用いることがより好ましい。
また、成分(C)のレシチンは、ホスホリパーゼ等の酵素を用いた合成や化学合成によって得られた合成品であってもよい。例えば、加水分解反応や塩基交換反応により得られたPS、PI、PA、LPE(リゾホスファチジルエタノールアミン)、又はLPC(リゾホスファチジルコリン)等の高純度品等が使用できる。
本発明の飼料用組成物に含有させる成分(C)のレシチンの形状は特に限定されるものではない。成分(C)のレシチンの形状としては、例えば、油状、ペースト状、粉末状、顆粒状、又はブロック状等が挙げられる。
成分(C)のレシチンとしては、市販されているものをそのまま使用してもよい。例えば、日清オイリオグループ社製の「レシチンDX」、又は「ベイシスLP−20」等が好適に用いられる。
本発明の飼料用組成物中、成分(C)のレシチンの含有量は、成分(A)のトリグリセライドのエネルギー源としての機能や、成分(B)のエステルの水分散性向上効果を損なわない量であれば特に限定されるものではない。本発明の飼料用組成物における成分(C)のレシチンの含有量は、飼料用組成物の合計質量に対して0.01〜10質量%が好ましく、0.04〜5質量%がより好ましく、0.04〜3%がさらに好ましい。
本発明の飼料用組成物は、原料として水を含まないことが好ましいが、水を含んでいてもよい。本発明の飼料用組成物が水を含む場合、本発明の飼料用組成物中の水は、可溶化状態であることが好ましい。水が可溶化状態である場合には、例え水を含有する場合であっても、分離や防腐の問題は生じ難いため、保存安定性が高く、防腐剤を配合せずとも、安定して保存することができる。可溶化状態とは、成分(B)が界面活性剤として機能することにより、飼料用組成物中に水が可溶化している状態を意味する。可溶化状態の水を含む場合、本発明の飼料用組成物は透明であり、乳化状態とは外観から区別可能である。具体的には、本発明の飼料用組成物の水の含有量は、飼料用組成物の合計重量に対して0〜10質量%であることが好ましく、0〜5質量%であることがより好ましく、0〜3質量%であることがさらに好ましい。
また、本発明の飼料用組成物は、嗜好性の点から、水に分散させて乳化させた状態で動物へ摂取させることが好ましい。本発明の飼料用組成物は、水への分散性が良好であるため、本発明の飼料用組成物を水に分散させて得られる乳化物は、乳化安定性に優れている。また、本発明の飼料用組成物は、流動性にも優れているため、水に素早く分散させることができ、作業性も良好である。本発明の飼料用組成物を水に分散させた乳化物の調製は、動物への摂取時期に合わせて行うことができる。これにより、分離する前の乳化物を簡便に動物に摂取させることができる。
本発明及び本願明細書において、「分散」とは、ある媒質中に他の物質を微粒子状態で存在させることを意味し、乳化を含む。
「乳化」とは、水分及び油分を互いに分散させることを意味し、水分に油分を分散させることと、油分に水分を分散させることの両方を含む。乳化状態とは、水分及び油分が互いに分散した状態を意味する。また、乳化安定性とは、一度乳化された水分及び油分が、互いに分離せずに分散状態が維持される性質を意味する。
本発明及び本願明細書において、「乳化物」とは、乳化状態にあるものを意味する。
自己乳化型とは、せん断力などを加えなくても、水と接触することでエマルションを生成する性質を意味する。
本発明の飼料用組成物は、成分(A)のトリグリセライドのエネルギー源としての機能や、成分(B)のエステルの水分散性向上効果を損なわない限り、成分(C)のレシチン以外にもその他の可食性の成分を含有していてもよい。その他の可食性の成分としては、水溶性成分と脂溶性成分のいずれであってもよく、例えば、食用の油脂、乳化剤、脂溶性ビタミン類、水溶性ビタミン類、糖類、塩類、トコフェロール等の抗酸化剤、着色剤、香料、又は増粘剤等を配合することができる。添加可能な食用の油脂としては、例えば、具体的には、菜種油、オリーブ油、米油、ゴマ油、綿実油、落花生油、トウモロコシ油、大豆油、ヒマワリ油、紅花油、パーム分別油、及びこれらの混合油等が挙げられる。添加可能な脂溶性ビタミン類としては、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK及びそれらの誘導体等が挙げられる。添加可能な水溶性ビタミン類としては、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC及びそれらの誘導体等が挙げられる。
すなわち、本発明の別の側面の飼料用組成物は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステルを含有する飼料用組成物であって、
さらに成分(C):レシチンを含有し、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであり、
前記成分(A)を、飼料用組成物の合計質量に対して10〜98質量%含有し、
前記成分(B)を、飼料用組成物の合計質量に対して0.5〜80質量%含有し、
前記成分(C)を、飼料用組成物の合計質量に対して0.01〜10質量%含有することが好ましい。
本発明の飼料用組成物の製造方法は特に限定されるものではなく、2種類以上の油状物質が配合された組成物を調製する際に通常使用される方法により、製造することができる。例えば、本発明の飼料用組成物は、成分(A)のトリグリセライドと成分(B)のエステルを混合した状態で加温して溶解させた後、ディスパー、ホモミキサー、又はプロペラ等で攪拌しながら、所望により成分(C)のレシチン等のその他の成分も添加して均一にした後、攪拌を続けながら室温まで冷却することで得ることができる。また、成分(A)、(B)、(C)、及びその他の任意の成分を全て混合し、加温により溶解した後、攪拌を続けながら室温まで冷却することによっても得ることができる。加温の温度としては、70℃以上であることが好ましく、70〜90℃であることがより好ましい。高温で変質するような不安定な成分等は、成分(A)及び(B)の混合物を冷却した後に、それらを添加することで、飼料用組成物を得ることができる。
上記加温により完全に溶解した状態の飼料用組成物とすると、当該飼料用組成物と成分(D)を室温において混合して本発明の飼料を製造する場合に、より外観、乳化安定性、又は再分散性に優れた飼料が得られ易くなるため、70℃以上に加温して溶解することが好ましく、70〜90℃に加温して溶解することがより好ましい。
ただし、成分(B)としてセスキカプリル酸ジグリセリルを使用する場合は、撹拌により溶解するため、加温しなくてもよい。
本発明において室温とは、1〜35℃が好ましい。
すなわち、本発明のまた別の側面の飼料用組成物の製造方法は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、と成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)を混合した後、70〜90℃に加温すること、及び
加温後の前記成分(A)と前記成分(B)の混合物に、所望により成分(C):レシチン又はその他の成分を添加した後、攪拌しながら15〜35℃まで冷却することを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料用組成物の製造方法は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、と成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステルを混合した後、70〜90℃に加温すること、及び
加温後の前記成分(A)と前記成分(B)の混合物に、所望により成分(C):レシチン又はその他の成分を添加した後、攪拌しながら15〜35℃まで冷却することを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料用組成物の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、及び
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却することを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料用組成物の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、及び
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却することを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明の飼料用組成物は、飼料の原料として用いるものである。また、本発明の飼料用組成物は、予備混合された複合原料として用いることもでき、複合原料の一つとして、飼料に含有させることもできる。特に本発明の飼料用組成物は、子畜、特に新生子畜や虚弱子畜、下痢症等により体力が落ちている子畜に摂取させる飼料の原料として好適である。
また、本発明の飼料用組成物を配合させた飼料の投与対象は、動物であれば生物種は特に限定されるものではなく、豚、牛、馬、羊、又はトリ等が挙げられる。本発明の飼料用組成物は、特に豚に投与される飼料の原料として好適である。
本発明の飼料用組成物を飼料の原料として用いる場合、飼料等中の本発明の飼料用組成物の配合量は、成分(A)のトリグリセライドによるエネルギー源としての機能が奏されるために充分な量であることが好ましく、当該飼料が投与される動物の種類や摂取量、又は当該飼料のその他の配合成分の種類や量等を考慮して適宜決定することができる。具体的には、飼料の全質量に対する本発明の飼料用組成物の含有量は、10〜90質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましい。
<飼料>
本発明の飼料は、前記成分(A)のトリグリセライド、前記成分(B)のエステル、及び成分(D)の水を含有し、乳化物であることを特徴とする。成分(A)のトリグリセライド等の油分を、成分(D)の水等の水分に分散させた乳化物であってもよく、成分(D)の水等の水分を、成分(A)のトリグリセライド等の油分に分散させた乳化物であってもよい。乳化物であることにより、成分(A)のトリグリセライドを含有するにもかかわらず、容易に動物に摂取させることができる。本発明の飼料としては、成分(A)のトリグリセライド等の油分を、成分(D)の水等の水分に分散させた乳化物であることが好ましい。
本発明の飼料は、さらに前記成分(C)のレシチンを配合することが好ましい。レシチンを含むことにより、前記飼料の水、特に低温の水への分散性をより高めることができる。
成分(D)の水は、一般に食品の原料として使用されるものでよく、イオン交換水、蒸留水、果実や野菜由来の水、又は脱塩海水等を用いることができ、特に制限は無い。
ここで、果実や野菜由来の水とは、野菜汁や果汁の濃縮液を調整する際に、蒸留によって除かれる水を意味し、水に加えて微量の香気成分や糖類を含むものである。脱塩海水は、海水又は海洋深層水から塩分を除いた、ミネラル分の豊富な水を意味する。
本発明の飼料中、成分(A)のトリグリセライドの含有量は、エネルギー源としての効果を奏するために充分であり、かつ少なくとも10〜30分間程度の短時間乳化状態が維持できる含有量であればよく、成分(D)の水との含有量比、当該飼料のその他の配合成分の種類や量、又は当該飼料が投与される動物の種類や摂取量等を考慮して適宜決定することができる。例えば、本発明の飼料は成分(A)のトリグリセライドを、飼料の全質量に対して5〜70質量%、好ましくは10〜70質量%、より好ましくは20〜60質量%、さらに好ましくは20〜50質量%含有することができる。
本発明の飼料中、成分(B)のエステルの含有量は、成分(A)のトリグリセライドの成分(D)の水への分散性を改善するために充分な量であればよく、成分(A)のトリグリセライドと成分(D)の水との含有量比、又は当該飼料のその他の配合成分の種類や量等を考慮して適宜決定することができる。具体的には、成分(B)のエステルは飼料中に、飼料中の成分(A)のトリグリセライドと成分(B)のエステルの総質量に対する成分(B)のエステルの含有量が、2〜80質量%、好ましくは10〜80質量%、より好ましくは20〜70質量%、さらに好ましくは20〜60質量%となるように配合することができる。
本発明の飼料中、成分(C)のレシチンの含有量は、成分(A)のトリグリセライドのエネルギー源としての機能や、成分(B)のエステルの水分散性向上効果を損なわない量であれば特に限定されるものではない。本発明の飼料における成分(C)のレシチンの含有量は、飼料の合計質量に対して0.001〜10質量%が好ましく、0.004〜5質量%がより好ましく、0.01〜5%がさらに好ましい。
本発明の飼料中、成分(D)の水の含有量は、成分(A)のトリグリセライドを少なくとも短時間乳化可能な量(安定して分散可能な量)であればよく、成分(D)の水との含有量比、当該飼料のその他の配合成分の種類や量、当該飼料が投与される動物の種類や摂取量、又は投与方法等を考慮して適宜決定することができる。例えば、本発明の飼料は成分(D)の水を、飼料の合計質量に対して10〜90質量%、好ましくは30〜70質量%含有することができる。
すなわち、本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、及び
成分(D):水、を含有し、乳化物であることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、及び
成分(D):水、を含有し、乳化物であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)における水酸基を2〜12個有する多価アルコールが、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、及びソルビタンからなる群より選択される少なくとも1種のアルコールであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、及び
成分(D):水、を含有し、乳化物であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)における水酸基を2〜12個有する多価アルコールが、ジグリセリンであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、及び
成分(D):水、を含有し、乳化物であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)における炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸が、カプリル酸、カプリン酸、及びオレイン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、及び
成分(D):水、を含有し、乳化物であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、及び
成分(D):水、を含有し、乳化物であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであり、
前記成分(A)のトリグリセライドを、飼料の全質量に対して5〜70質量%含有し、
前記成分(B)のエステルを、前記成分(A)のトリグリセライドと前記成分(B)のエステルの総質量に対して2〜80質量%含有することが好ましい。
すなわち、本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、
成分(D):水、及び
成分(C):レシチンを含有し、乳化物であることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、
成分(D):水、及び
成分(C):レシチンを含有し、乳化物であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)における水酸基を2〜12個有する多価アルコールが、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、及びソルビタンからなる群より選択される少なくとも1種のアルコールであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、
成分(D):水、及び
成分(C):レシチンを含有し、乳化物であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)における水酸基を2〜12個有する多価アルコールが、ジグリセリンであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、
成分(D):水、及び
成分(C):レシチンを含有し、乳化物であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)における炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸が、カプリル酸、カプリン酸、及びオレイン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、及び
成分(D):水、及び
成分(C):レシチンを含有し、乳化物であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料は、
成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、
成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、
成分(D):水、及び
成分(C):レシチンを含有し、乳化物であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであり、
前記成分(A)のトリグリセライドを、飼料の全質量に対して5〜70質量%含有し、
前記成分(B)のエステルを、前記成分(A)のトリグリセライドと前記成分(B)のエステルの総質量に対して2〜80質量%含有し、
前記成分(C)のレシチンを、飼料の全質量に対して0.001〜10質量%含有することが好ましい。
本発明の飼料の製造方法は特に限定されるものではなく、乳化物を調製する際に通常使用される方法により、製造することができる。例えば、本発明の飼料は、成分(D)の水に、成分(A)のトリグリセライドと成分(B)のエステルをそれぞれ別個に添加して乳化させることにより製造することができ、また、成分(D)の水に、本発明の飼料用組成物を添加して乳化させることによっても製造することができる。
本発明の飼料の製造方法としては、本発明の飼料用組成物を、成分(D)の水に分散させることを含む方法が好ましい。本発明の飼料用組成物は、水と混合した場合に容易に分散し、乳化状態となるためである。つまり、本発明の飼料用組成物を水と混合した後、例えば、ガラス棒等でかき混ぜたり、プロペラ型の撹拌装置やスターラーを用いたり、間接的に超音波を照射するといった一般的な撹拌方法で撹拌することにより、乳化物である飼料を調製することができる。ホモミキサーやディスパーといった特別な強攪拌装置を必要としないため、本発明の飼料用組成物からの飼料の調製は、動物の飼育施設及びその近辺で容易に行うことができる。当該方法は、本発明の飼料用組成物が、強撹拌することなしに乳化状態を呈する自己乳化型の組成物である場合に特に好ましい。
また本発明の飼料の製造方法としては、本発明の飼料用組成物を、成分(D)の水に分散させ、飼料を乳化状態とすることが好ましく、撹拌により乳化状態としてもよく、加熱により乳化状態としてもよい。餌料製造時の手間の簡便性の面から、本発明の飼料用組成物を、成分(D)の水に分散させ、加熱しないで攪拌のみにより飼料を乳化状態とすることが好ましい。
加熱しないで撹拌のみにより飼料を乳化状態とする場合、分散及び撹拌時の温度範囲は、1〜35℃が好ましく、10〜35℃がより好ましく、15〜30℃がさらに好ましく、25℃が特に好ましい。
加熱により飼料を乳化状態とする場合の温度は、40〜70℃が好ましい。
本発明の飼料用組成物を原料として本発明の飼料を製造する場合、原料として、さらに油脂を用いてもよい。本発明の飼料用組成物に加えてさらに油脂を配合することにより、エネルギー源としての機能がより高められる。当該油脂としては特に限定されるものではなく、前記で挙げられたものを用いることもできるが、本発明においては、当該油脂として、成分(A)と同じ、少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライドを用いることが好ましく、中鎖脂肪酸トリグリセライドを用いることが特に好ましい。
本発明の飼料の原料として、本発明の飼料用組成物とその他の油脂を併用する場合、まず、本発明の飼料用組成物とその他の油脂を混合した後、得られた混合物を水に分散させることによって、本発明の飼料を製造することができる。
すなわち、本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、及び
得られた飼料用組成物を成分(D):水に分散させることを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、及び
得られた飼料用組成物を成分(D):水に分散させることを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
すなわち、本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、及び
得られた飼料用組成物を成分(D):水に分散させることにより乳化物を調製することを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、及び
得られた飼料用組成物を成分(D):水に分散させることにより乳化物を調製することを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、及び
得られた混合物を成分(D):水に分散させることを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、及び
得られた混合物を成分(D):水に分散させることを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、及び
得られた混合物を成分(D):水に分散させることにより乳化物を調製することを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、及び
得られた混合物を成分(D):水に分散させることにより乳化物を調製することを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と成分(D):水を混合した後、40〜70℃に加温しながら攪拌することにより水に分散させることを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と成分(D):水を混合した後、40〜70℃に加温しながら撹拌することにより水に分散させることを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と成分(D):水を混合した後、40〜70℃に加温しながら撹拌し水に分散させることにより乳化物を調製することを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と成分(D):水を混合した後、40〜70℃に加温しながら撹拌し水に分散させることにより乳化物を調製することを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、
得られた混合物と成分(D):水を混合した後、40〜70℃に加温しながら撹拌することにより水に分散させることを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、
得られた混合物と成分(D):水を混合した後、40〜70℃に加温しながら撹拌することにより水に分散させることを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、
得られた混合物と成分(D):水を混合した後、40〜70℃に加温ながら撹拌し水に分散させることにより乳化物を調製することを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、
得られた混合物と成分(D):水を混合した後、40〜70℃に加温しながら撹拌し水に分散させることにより乳化物を調製することを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、及び
得られた飼料用組成物を成分(D):水に1〜35℃で分散させることを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、及び
得られた飼料用組成物を成分(D):水に1〜35℃で分散させることを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、及び
得られた飼料用組成物を成分(D):水に1〜35℃で分散させることにより乳化物を調製することを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、及び
得られた飼料用組成物を成分(D):水に1〜35℃で分散させることにより乳化物を調製することを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、及び
得られた混合物を成分(D):水に1〜35℃で分散させることを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、及び
得られた混合物を成分(D):水に1〜35℃で分散させることを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、及び
得られた混合物を成分(D):水に1〜35℃で分散させることにより乳化物を調製することを含むことが好ましい。
本発明のまた別の側面の飼料の製造方法は、
前記成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル、並びに、所望により前記成分(C):レシチン又はその他の成分を混合した後、70〜90℃に加温すること、
加温後の混合物を攪拌しながら15〜35℃まで冷却し飼料用組成物を製造すること、
得られた飼料用組成物と油脂を混合すること、及び
得られた混合物を成分(D):水に1〜35℃で分散させることにより乳化物を調製することを含む製造方法であって、
前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸であり、
前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルであることが好ましい。
本発明の飼料は、成分(A)、(B)、及び(D)の他にその他の原料を含有していてもよい。その他の原料としては、成分(C)のレシチンや油脂以外にも、例えば、一般的に飼料に用いられる乳化剤、脱脂粉乳、大豆蛋白、糖類、澱粉、加工澱粉、デキストリン、無機塩や有機塩等の塩類、抗酸化剤、着色剤、香料、又は増粘剤等が挙げられる。当該その他の原料は、本発明の飼料用組成物に予め混合させた後に成分(D)の水と混合させてもよく、成分(D)の水に、本発明の飼料用組成物とは別個に混合させてもよい。当該その他の原料が水溶性である場合、予め成分(D)の水に溶解させた後、成分(A)や(B)等の油性物質と混合し、乳化物を調製することが好ましい。
以下、本発明の実施例及び比較例を示し、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[実施例1〜9、比較例1〜2]
(製法)
表1〜2に示す配合にて、飼料用組成物を得た。具体的には、表中に示されている成分を全て混合し、80℃で溶解させた後、攪拌しながら冷却し、飼料用組成物を得た。
(評価)
各飼料用組成物について、流動性、水への分散性、及び低温での水への分散性について評価した。各項目の評価方法と評価基準を以下に示す。
[流動性]
(評価方法)
スライドガラス上に飼料用組成物0.5gをのせ、45°に傾けることで流動性を評価した。
(評価基準)
A:5秒以内に滴下した位置から5cm以上流動する。
B:5秒以内に滴下した位置から1cm以上5cm未満流動する。
C:5秒以内に滴下した位置から0cm以上1cm未満流動する。
[水への分散性]
(評価方法)
飼料用組成物10gと水10gをビーカーに混合し、5分間超音波照射することにより、水分散物(飼料)を得た。得られた水分散物の分散状態を目視で評価した。
(評価基準)
A:完全に分散している。
B:わずかに飼料用組成物が残っている。
C:飼料用組成物が残っている。
D:完全に分離している。
[低温での水への分散性]
(評価方法)
5℃に冷却した飼料用組成物10gと5℃に冷却した水10gをビーカーに混合し、5分間超音波照射することにより、水分散物を得た。得られた水分散物の分散状態を、前記[水への分散性]と同様の評価基準に従い、目視で評価した。
Figure 0006080269
*1 : 「スコレー64G」(日清オイリオグループ社製)
*2 : 「O.D.O」(日清オイリオグループ社製)
*3 : 「スコレー8」(日清オイリオグループ社製)
*4 : 「スコレーMC」(日清オイリオグループ社製)
*5 : 「サラコスDG−180」(日清オイリオグループ社製)
*6 : 「レシチンDX」(日清オイリオグループ社製)(レシチン含有量:50%)
*7 : 「ベイシスLP−20」(日清オイリオグループ社製)
Figure 0006080269
*1 : 「スコレー64G」(日清オイリオグループ社製)
*2 : 「O.D.O」(日清オイリオグループ社製)
*3 : 「スコレー8」(日清オイリオグループ社製)
*4 : 「スコレーMC」(日清オイリオグループ社製)
*5 : 「サラコスDG−180」(日清オイリオグループ社製)
*6 : 「レシチンDX」(日清オイリオグループ社製)(レシチン含有量:50%)
*7 : 「ベイシスLP−20」(日清オイリオグループ社製)
この結果、実施例1〜6の飼料用組成物では、流動性、水への分散性、及び低温での水への分散性のいずれも良好であった。さらにレシチンを配合した実施例7〜9の飼料用組成物では、低温での水への分散性がさらに良好であった。
これに対して、成分(B)のエステルを含有していない比較例1及び2の飼料用組成物では、水への分散性、低温での水への分散性が悪かった。特に、モノステアリン酸デカグリセリルを含有させた比較例2の飼料用組成物では、水への分散性及び低温での水への分散性に加えて、さらに流動性が悪化していた。
[実施例10〜14]
(製法)
表3に示す配合にて、飼料用組成物を得た。具体的には、表中に示されている成分を全て混合し、80℃で溶解させた後、攪拌しながら冷却し、飼料用組成物を得た。
(評価)
各飼料用組成物について、流動性、水への分散性、低温での水への分散性について評価した。各項目の評価方法と評価基準は、実施例1と同様とした。評価結果を表3に示す。
Figure 0006080269
*1 : 「スコレー64G」(日清オイリオグループ社製)
*2 : 「サラコスDG−180」(日清オイリオグループ社製)
*3 : 「レシチンDX」(日清オイリオグループ社製)(レシチン含有量:50%)
*4 : 「ベイシスLP−20」(日清オイリオグループ社製)
この結果、実施例10の飼料用組成物では、流動性、水への分散性、及び低温での水への分散性のいずれも良好であった。また、さらにレシチンを配合した実施例11〜14の飼料用組成物では、実施例10の飼料用組成物よりも、低温での水への分散性がさらに良好であった。
[実施例15〜19]
(製法)
表4に示す配合にて、飼料用組成物を得た。具体的には、表中に示されている成分を全て混合し、80℃で溶解させた後、攪拌しながら冷却し、飼料用組成物を得た。
(評価)
各飼料用組成物について、飼料用組成物10gと水10gをビーカーに混合し、表4に示す撹拌条件で攪拌した場合の水への分散性、低温での水への分散性について評価した。
評価基準は前記[水への分散性]での評価基準と同様とした。各項目の分散方法を以下に示す。
[分散方法]
(手撹拌)
スパチュラを使用して2分間撹拌することにより、水分散物を得た。得られた水分散物の分散状態を目視で評価した。
(超音波)
「ブランソニック卓上型超音波洗浄器3510J−DTH」(ヤマト科学社製)を使用して5分間超音波照射することにより、水分散物を得た。得られた水分散物の分散状態を目視で評価した。
(スターラー)
「マルチスターラーM−3」(アズワン社製)を使用して5分間撹拌することにより、水分散物を得た。得られた水分散物の分散状態を目視で評価した。
(プロペラ)
スリーワンモーターを使用し、直径5cmのプロペラを用いて、200rpmで5分間撹拌することにより、水分散物を得た。得られた水分散物の分散状態を目視で評価した。
(ディスパー)
「卓上型クイックホモミキサーLR−1」(みづほ工業社製)を使用して、2000rpmで5分間撹拌することにより、水分散物を得た。得られた水分散物の分散状態を目視で評価した。
Figure 0006080269
*1 : 「スコレー64G」(日清オイリオグループ社製)
*2 : 「サラコスDG−180」(日清オイリオグループ社製)
この結果、実施例15〜19の飼料用組成物では、分散方法によらず、水への分散性、及び低温での水への分散性のいずれも良好であった。特に、実施例15に示すように、スパチュラを使用して2分間撹拌した場合にも、分散性が良好な水分散物)が得られたことから、本発明の飼料用組成物が、弱い攪拌によっても乳化状態を呈する自己乳化型の組成物であることが明らかである。
[実施例20〜23、比較例3]
(製法)
表5に示す配合にて、飼料用組成物を得た。具体的には、表中に示されている成分を全て混合し、80℃で溶解させた後、攪拌しながら冷却し、飼料用組成物を得た。
(評価)
各飼料用組成物について、乳化安定性、及び再分散性について評価した。各項目の評価方法と評価基準を以下に示す。
[乳化安定性]
(評価方法)
飼料用組成物10gと水10gをビーカーに混合し、5分間超音波照射することで、水分散物を得た。調製した水分散物を25℃で15分間静置した後の分散状態を、目視で評価した。
(評価基準)
A:乳化状態を保っている。
B:わずかに分離している。
C:完全に分離している。
[再分散性]
(評価方法)
前記[乳化安定性]の評価で調製した水分散物を、25℃で24時間静置した後、スパチュラで1分間撹拌した際の乳化状態を目視で評価した。
(評価基準)
A:乳化状態を保っている。
B:わずかに分離している。
C:完全に分離している。
Figure 0006080269
*1 : 「スコレー64G」(日清オイリオグループ社製)
*2 : 「サラコスDG−180」(日清オイリオグループ社製)
*3 : 「レシチンDX」(日清オイリオグループ社製)(レシチン含有量:50%)
*4 : 「ベイシスLP−20」(日清オイリオグループ社製)
この結果、実施例20〜23の飼料用組成物では、乳化安定性、及び再分散性のいずれも良好であった。これに対して、成分(B)のエステルを含有していない比較例3の飼料用組成物は、乳化安定性、及び再分散性が悪かった。
[実施例24〜30]
(製法)
表6に示す配合にて、飼料用組成物を得た。具体的には、表中に示されている成分を全て混合し、80℃で溶解させた後、攪拌しながら冷却し、飼料用組成物を得た。
(評価)
各飼料用組成物について、流動性、水への分散性、低温での水への分散性、乳化安定性、及び再分散性について評価した。各項目の評価方法と評価基準は、実施例1、及び実施例20と同様とした。評価結果を表6に示す。
Figure 0006080269
*1 : 「スコレー64G」(日清オイリオグループ社製)
*2 : 「サラコスDG−180」(日清オイリオグループ社製)
*3 : 「レシチンDX」(日清オイリオグループ社製)(レシチン含有量:50%)
この結果、実施例24〜30の飼料用組成物では、流動性、水への分散性、及び低温での水への分散性のいずれも良好であった。さらに成分(B)としてモノオレイン酸ジグリセリルを配合した実施例24〜27の飼料用組成物では、乳化安定性と再分散性がさらに良好であった。
[実施例31〜36]
(製法)
実施例31、32及び34〜36については、表7に示す飼料用組成物と成分Dを25℃で5分間超音波照射することにより混合し、飼料を得た。
実施例33については、表7に示す成分D以外を25℃で混合した後、成分Dを投入し、25℃で5分間超音波照射することにより混合し、飼料を得た。
(評価)
各飼料について、外観、乳化安定性、及び再分散性について評価した。各項目の評価方法と評価基準を以下に示す。
[外観]
(評価方法)
調製直後の飼料の状態を、目視で評価した。
(評価基準)
A:均一に乳化している。
B:わずかに分離している。
C:完全に分離している。
[乳化安定性]
(評価方法)
調製した飼料を25℃で15分間静置した後の分散状態を、目視で評価した。
(評価基準)
A:乳化状態を保っている。
B:わずかに分離している。
C:完全に分離している。
[再分散性]
(評価方法)
前記[乳化安定性]の評価で調製した水分散物を、25℃で24時間静置した後、スパチュラで1分間撹拌した際の乳化状態を目視で評価した。
(評価基準)
A:乳化状態を保っている。
B:わずかに分離している。
C:完全に分離している。
Figure 0006080269
*1 : 「スコレー64G」(日清オイリオグループ社製)
*2 : 「サラコスDG−180」(日清オイリオグループ社製)
*3 : 「レシチンDX」(日清オイリオグループ社製)(レシチン含有量:50%)
この結果、実施例31〜36の飼料では、外観、乳化安定性、及び再分散性のいずれも良好であった。
本発明の飼料用組成物を使用することで、加熱することなく、飼料を調製することができるため、加熱する設備などが無い動物の飼育施設及びその近辺で容易に飼料を調製することができる。
本発明の飼料用組成物及び飼料は、子畜、特に虚弱子畜の栄養状態の改善に特に有効であることから、当該飼料用組成物及び飼料は、主に畜産の分野において好適に利用できる。

Claims (12)

  1. 成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、及び
    成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)を含有する流動性に優れた飼料用組成物(但し、ユビデカレノン、中鎖脂肪酸トリグリセライド及びプロピレングリコール脂肪酸エステルを含有するユビデカレノン含有組成物を除く)
  2. 前記成分(B)における水酸基を2〜12個有する多価アルコールが、プロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、及びソルビタンからなる群より選択される少なくとも1種のアルコールである請求項1に記載の流動性に優れた飼料用組成物。
  3. 前記成分(B)における水酸基を2〜12個有する多価アルコールが、ジグリセリンである請求項1に記載の流動性に優れた飼料用組成物。
  4. 前記成分(B)における炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸が、カプリル酸、カプリン酸、及びオレイン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸である請求項1〜3のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物。
  5. 前記成分(B)がモノオレイン酸ジグリセリルである請求項1に記載の流動性に優れた飼料用組成物。
  6. 前記成分(A)における炭素数8〜12の脂肪酸が、カプリル酸及びカプリン酸からなる群より選択される少なくとも1種の脂肪酸である請求項1〜5のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物。
  7. さらに成分(C)としてレシチンを含有する請求項1〜6のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物。
  8. 自己乳化型である請求項1〜7のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物を含有する飼料。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物を、水に分散させることを含む飼料の製造方法。
  11. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の流動性に優れた飼料用組成物と油脂を混合した後、得られた混合物を水に分散させることを含む飼料の製造方法。
  12. 成分(A):少なくとも1の炭素数8〜12の脂肪酸を含む3つの脂肪酸と1のグリセリンからなるトリグリセライド、成分(B):水酸基を2〜12個有する多価アルコールと炭素数8〜14の飽和脂肪酸又は炭素数16〜18の不飽和脂肪酸とのエステル(但し、前記多価アルコールがグリセリンの場合、前記飽和脂肪酸の炭素数は14である。)を含有する流動性に優れた飼料用組成物(但し、ユビデカレノン、中鎖脂肪酸トリグリセライドおよびプロピレングリコール脂肪酸エステルを含有するユビデカレノン含有組成物を除く)を、水に分散させて乳化させることを特徴とする飼料用乳化物の製造方法。
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