JP6079824B2 - 睡眠評価装置およびプログラム - Google Patents
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Description
これにより、脈波や脈拍間隔を用いる場合に比べて簡易な方法で、睡眠の質を評価することができる。
これにより、生体の体動量の変化を用いずにその生体が入眠したか否かの判別を行う場合に比較して、その判別を正確に行うことができる。
これにより、生体の心拍数の変化を用いずにその生体が入眠したか否かの判別を行う場合に比較して、その判別を正確に行うことができる。
これにより、対応表を用いない場合に比べて正確に睡眠の質を判定することができる。
好ましくは、前記判別手段は、前記姿勢情報が示す前記生体の姿勢が仰向けまたはうつ伏せ状態でない状態であり、且つ、前記脈拍数の変化加速度が所定の閾値未満になったとき、前記生体が入眠していないと判別するとよい。
好ましくは、前記仰向けの姿勢とは、前記生体が重力方向における上に向かって±10度の範囲内に胴体を向けている姿勢であり、前記うつ伏せの姿勢とは、前記生体が重力方向における下に向かって±10度の範囲内に胴体を向けている姿勢であるとよい。
好ましくは、前記判定手段は、前記脈拍数の変化加速度の変動の周期に基づいて前記生体の睡眠の質を判定するとよい。
好ましくは、前記判定手段は、前記脈拍数の変化加速度が第1閾値以上である場合に前記生体の睡眠の状態が第1状態に移行していると判定し、前記脈拍数の変化加速度が第2閾値以上であって第1閾値未満である場合に前記生体の睡眠の状態が維持されていると判定し、前記脈拍数の変化加速度が第2閾値未満である場合に前記生体の睡眠の状態が第2状態に移行していると判定し、前記生体の睡眠の状態が移行する回数である移行回数、および各状態が維持される時間に基づいて、前記生体の睡眠の質を判定するとよい。
これにより、脈波や脈拍間隔を用いる場合に比べて簡易な方法で、睡眠の質を評価することができる。
このプログラムにより、脈波や脈拍間隔を用いる場合に比べて簡易な方法で、睡眠の質を評価することができる。
1−1.睡眠評価システムの全体構成
図1は、本発明の実施形態に係る睡眠評価システム9の概略を示す図である。睡眠評価システム9は、睡眠評価装置1と加速度センサー2および光電センサー3とを具備するシステムである。睡眠評価システム9は、生体の脈拍数に基づいてその生体の睡眠の質を評価するシステムである。ここで、生体とは、脈拍又は心拍を計測することができる生き物の体であり、睡眠の質の評価対象となるものである。ヒトの体(人体)は生体の一例である。以下では、ヒトであるユーザーの体を評価対象の例として説明する。
加速度センサー2は、静電容量型やピエゾ抵抗型等のセンサーであり、3軸方向の加速度を測定することで、センサーの移動方向やセンサー取り付け部分の向きを検知する。加速度センサー2は、例えばバンドによって人体の部分である腰や胸等の胴体部分に取り付けられ、その部分の動きに応じて動く。したがって、加速度センサー2から出力される情報によって、この加速度センサー2を取り付けたユーザーが仰向けであるかうつ伏せであるかといった姿勢に関する情報を取得可能であるとともに、ユーザーがどれだけ体を動かしているかを示す体動量に関する情報を取得可能である。
制御部11は、図示しない電源から電力の供給を受けて駆動する。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、タイマー等を備える制御手段であり、ROMや記憶部12に記憶されているコンピュータープログラム(以下、プログラムという)をRAMに読み出して実行することにより睡眠評価装置1の各部を制御する。RAMは、制御部11のCPUがプログラムを実行する際のワークエリアとして利用される。タイマーは、水晶振動子を有する発振回路を備えており、その発振回路から出力される発振信号に基づいて時間を計測し、現在時刻を算出する。制御部11は、プログラムを実行することにより、後述する検出部111、判別部112、計測部113、前処理部114および判定部115として機能する。
記憶部12はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やハードディスクドライブ等の大容量の記憶手段であり、制御部11に読み込まれるプログラムを記憶する。記憶部12は、予め脳波を測定することで特定された睡眠の状態と、その状態におけるユーザーの脈拍数の変化速度との関係を記述した睡眠状態表121を記憶する。
操作部13は各種の指示を入力するための操作ボタンなどを備えており、ユーザーによる操作を受け付けてその操作内容に応じた信号を制御部11に供給する。
表示部14は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示体を備えており、制御部11からの指示に応じて、睡眠の評価結果などを表示する。
図2は、睡眠評価装置1の機能的構成を示す図である。検出部111は、加速度センサー2から送信された「姿勢」および「体動量」に関する各情報を取得すると、これらを解釈して姿勢の角度や体動量を検出する。例えば、検出部111は、加速度センサー2を取り付けたユーザーが重力方向における上に向かって±10度の範囲内に胴体を向けていることを検出し、ユーザーが仰向けの姿勢をしていることを特定する。また、検出部111は、ユーザーの1分あたりの体動量が5cm(センチメートル)であることなどを特定する。検出部111が検出した姿勢の角度および体動量は判別部112に伝えられる。
なお、光電センサー3および計測部113は、ユーザーの脈拍数を計測する脈拍計測ユニットU2を構成する。
ルール2:ユーザーの姿勢が仰向けまたはうつ伏せではない状態で、体動量が閾値未満、且つ、脈拍数が閾値未満である場合には、ユーザーはうたた寝の状態である。
すなわち、判別部112は、生体が入眠したか否かを判別する判別手段として機能する。また、判別部112は、生体の体動量を検出する検出手段により検出された体動量が閾値未満になったとき、前記生体が入眠したと判別する判別手段として機能する。また、判別部112は、計測手段により計測された心拍数が閾値未満になったとき、前記生体が入眠したと判別する判別手段として機能する。
なお、加速度センサー2、検出部111および判別部112は、ユーザーが入眠したか否かを判別する入眠判別ユニットU1を構成する。
なお、前処理部114および判定部115は、ユーザーの睡眠の質を評価する睡眠評価ユニットU3を構成する。
記憶部12に記憶される睡眠状態表121について説明する。
図3は、睡眠状態表121の一例を示す図である。睡眠状態表121は、脈拍数の変化速度のフィールドと睡眠状態のフィールドが対応づけられている。この脈拍数の変化速度とは、時間経過に伴って脈拍数が変化する速度を示した数値であり、脈拍数が変化するパターンを表した数値の一例である。つまり、睡眠状態表121は、睡眠の質と当該睡眠をしている生体の心拍数の変化パターンとを対応付けて記録した対応表の一例である。
2−1.質の高い睡眠時の評価動作例
図4は、質の高い睡眠時の評価動作例を示すグラフである。このグラフの横軸は、ユーザーが入眠してからの経過時間である「睡眠時間」を分単位で表したものである。このグラフの縦軸は、計測部113で計測されたユーザーの脈拍数を表したものである。同図において4つの矢線は「レム睡眠移行」の睡眠状態が出現した時点を表している。この場合、ユーザーは、睡眠時間400分の間にレム睡眠に4回移行しており、かつ、その間隔が徐々に短くなっていることや、1回のレム睡眠およびノンレム睡眠の時間が例えば60分以上あることなどから、質の高い睡眠が得られていることが評価される。この評価のルールは記憶部12や制御部11のROMなどに予め設定されている。
一方、図5は、質の低い睡眠時の評価動作例を示すグラフである。図5の縦軸および横軸は、図4のそれらと同じであるため、説明を省略する。同図において7つの矢線は「レム睡眠移行」の睡眠状態が出現した時点を表している。この場合、ユーザーは、睡眠時間400分の間にレム睡眠に7回移行していることとなり、これらの間隔は短く、かつ、徐々に短くなるというような規則性もない。したがって、図5における睡眠は、図4における睡眠に比較して質が低いものであることがわかる。
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組み合わせてもよい。
Claims (10)
- 生体の脈拍数を取得する脈拍数取得手段と、
前記生体が仰向けの姿勢であるか、うつ伏せの姿勢であるか、仰向けでもうつ伏せでもない姿勢であるかを示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得手段と、
前記脈拍数と前記姿勢情報とに基づいて、前記生体が入眠したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記生体が入眠したと判別された場合に、当該判別の時点からの経過時間に対する前記脈拍数の変化加速度から前記生体の睡眠の質を判定する判定手段と、
を具備することを特徴とする睡眠評価装置。 - 前記姿勢情報取得手段は、前記生体の体動量を示す体動情報を取得し、
前記判別手段は、前記姿勢情報が示す前記生体の姿勢が所定の条件を満たし、前記体動情報が示す前記生体の体動量が所定の閾値未満になったとき、前記生体が入眠したと判別する
ことを特徴とする請求項1に記載の睡眠評価装置。 - 前記判別手段は、前記姿勢情報が示す前記生体の姿勢が所定の条件を満たし、前記脈拍数が所定の閾値未満になったとき、前記生体が入眠したと判別する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の睡眠評価装置。 - 前記判定手段は、前記生体の睡眠の質と当該睡眠をしている生体の前記脈拍数の変化加速度で記述された変化パターンとを対応付けて記録した対応表を取得し、当該対応表に記録された前記変化パターンと前記脈拍数取得手段により取得された前記脈拍数の当該変化パターンとを比較して前記生体の睡眠の質を判定する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の睡眠評価装置。 - 前記判別手段は、予め決められた時間に亘って前記姿勢情報が示す前記生体の姿勢が仰向けまたはうつ伏せ状態であり、且つ、前記脈拍数の変化加速度が所定の閾値未満になったとき、前記生体が入眠したと判別する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の睡眠評価装置。 - 前記判別手段は、前記姿勢情報が示す前記生体の姿勢が仰向けまたはうつ伏せ状態でない状態であり、且つ、前記脈拍数の変化加速度が所定の閾値未満になったとき、前記生体が入眠していないと判別する
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の睡眠評価装置。 - 前記仰向けの姿勢とは、前記生体が重力方向における上に向かって±10度の範囲内に胴体を向けている姿勢であり、
前記うつ伏せの姿勢とは、前記生体が重力方向における下に向かって±10度の範囲内に胴体を向けている姿勢である
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の睡眠評価装置。 - 前記判定手段は、前記脈拍数の変化加速度の変動の周期に基づいて前記生体の睡眠の質を判定する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の睡眠評価装置。 - 前記判定手段は、
前記脈拍数の変化加速度が第1閾値以上である場合に前記生体の睡眠の状態が第1状態に移行していると判定し、
前記脈拍数の変化加速度が第2閾値以上であって第1閾値未満である場合に前記生体の睡眠の状態が維持されていると判定し、
前記脈拍数の変化加速度が第2閾値未満である場合に前記生体の睡眠の状態が第2状態に移行していると判定し、
前記生体の睡眠の状態が移行する回数である移行回数、および各状態が維持される時間に基づいて、前記生体の睡眠の質を判定する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の睡眠評価装置。 - コンピューターを、
生体の脈拍数を取得する脈拍数取得手段と、
前記生体が仰向けの姿勢であるか、うつ伏せの姿勢であるか、仰向けでもうつ伏せでもない姿勢であるかを示す姿勢情報を取得する姿勢情報取得手段と、
前記脈拍数と前記姿勢情報とに基づいて、前記生体が入眠したか否かを判別する判別手段と、
前記判別手段により前記生体が入眠したと判別された場合に、当該判別の時点からの経過時間に対する前記脈拍数の変化加速度から前記生体の睡眠の質を判定する判定手段
として機能させるためのプログラム。
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