JP6079564B2 - 車両用空調制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車室内空間の空調を行う空調装置、特に、除湿のためのデシカント材(乾燥材)を組み込んだ空調装置を制御する車両用空調制御装置に関する。
自動車等の車両には、冷房、暖房、除湿、送風等、車室内空間の空調を行う空調装置が備えられる。このような空調装置においては、冷房時は、温湿度の高い外気(車外空間の空気)を導入せずに内気(車室内空間の空気)を循環させ、暖房時は、湿度の低い外気を導入してウインドシールドの曇りを防止するのが通例である。しかし、外気導入すると車室内温度が下がり暖房効率が低下するので、発熱量の少ない車両、例えば、熱効率の高いエンジンを搭載した車両や、エンジンが常時駆動しないハイブリッド車や、そもそもエンジンを持たない電気自動車等においては、暖房時も内気循環する場合がある。ところが、暖房時に内気循環すると除湿が問題となり、一般に、除湿はエバポレータを用いて行われるが、エバポレータを駆動するために燃費やバッテリ電力が低下するという不利益、あるいはエバポレータでいったん冷やされた空調風を加熱するので余分なヒータエネルギーが必要になるという不利益がある。
そこで、空調装置に除湿のためのデシカント材(乾燥材)を組み込むことが知られている。デシカント材を用いれば、除湿のための駆動力が不要となり、また空調風が冷えることも防がれる。しかし、デシカント材は吸湿能力に限界があるため、すなわち飽和するため、定期的に吸収した水分を排出させて飽和したデシカント材を再生する必要がある。この点、特許文献1には、デシカント材を空気通過可能な円板に担持させ、この円板(デシカントロータ)を湿った外気を通す除湿側空気通路と、再生のための熱風を通す再生側空気通路との間で回転させることにより、デシカント材の吸湿と再生とを連続的に行う技術が開示されている。
特開2011−110951号公報
しかし、特許文献1に開示される技術は、空調装置の大掛かりな変更を必要とし、車両の重量アップ及びコストアップを招く。
本発明は、デシカント材を組み込んだ車両用空調制御装置における上記問題に対処するもので、既存の空調装置を大幅に変更することなくデシカント材を用いた除湿とデシカント材の再生が可能な車両用空調制御装置の提供を目的とする。
上記課題を解決するためのものとして、本発明は、車室内空間の空調を行う空調装置を制御する車両用空調制御装置であって、車室内空間の空気を取り入れる内気取入通路と、上記内気取入通路に接続された空調風通路と、上記空調風通路に接続された吹出口と、上記空調風通路内に配置されたブロアファンと、上記空調風通路内で上記ブロアファンの下流に配置された加熱手段と、上記空調風通路内で上記加熱手段の上流に配置され、所定の基準温度未満のときに空気中の水分を吸収し、上記基準温度以上のときに吸収した水分を排出するデシカント材と、上記空調風通路の上記加熱手段の上流部かつ上記ブロアファン及び上記デシカント材の下流部に接続され、車室内空間の空気を取り入れる再生時内気取入通路と、上記空調風通路の上記加熱手段の下流部と上記ブロアファン及び上記デシカント材の上流部とを連通する再生時温風通路と、上記空調風通路の上記再生時内気取入通路の上流部かつ上記ブロアファン及び上記デシカント材の下流部に接続され、上記デシカント材を通過した空気を車外空間に排出する再生時排湿通路と、内気循環により暖房を行うときは、上記内気取入通路を開き、上記再生時内気取入通路、上記再生時温風通路、及び上記再生時排湿通路を閉じ、所定の設定温度の空気が上記吹出口から車室内空間に吹き出されるように上記ブロアファン及び上記加熱手段を制御し、上記デシカント材を再生するときは、上記再生時内気取入通路、上記再生時温風通路、及び上記再生時排湿通路を開き、上記基準温度以上の空気が上記デシカント材に供給されるように上記ブロアファン及び上記加熱手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする(請求項1)。
本発明によれば、内気循環により暖房を行うときは、ブロアファンにより、車室内空間の空気が内気取入通路及び空調風通路を通過し、その間にデシカント材で除湿され、加熱手段で加熱されて、設定温度で車室内空間に吹き出され、再び内気取入通路に取り入れられる。一方、デシカント材を再生するときは、各通路の開閉状態が切り替わることにより空気の流路が切り替わり、ブロアファンにより、車室内空間の空気が再生時内気取入通路から空調風通路の中間部に入って加熱手段を通過し、加熱手段で加熱された後、再生時温風通路に入り、再生時温風通路を経由して空調風通路の上流部に入り、基準温度以上の空気がブロアファン及びデシカント材を通過して再生時排湿通路から車外空間に排出される。
デシカント材の再生時、加熱手段で加熱された空気はデシカント材に供給されるときに基準温度以上あるので、デシカント材は吸収した水分を排出する。排出された水分は空気と共に再生時排湿通路から車外空間に排出される。これによりデシカント材が再生される。しかも、デシカント材の再生時、ブロアファン及び加熱手段は内気循環の暖房時と同じものが使え、流路も空調風通路が利用できる。
以上により、本発明によれば、既存の空調装置を大幅に変更することなくデシカント材を用いた除湿とデシカント材の再生が可能な車両用空調制御装置が提供される。
本発明においては、車体後部に車室内空間と車外空間とを連通するエキストラクタが配置され、車体前部に上記再生時内気取入通路が配置されていることが好ましい(請求項2)。
この構成によれば、再生時内気取入通路がエキストラクタから比較的離れているので、デシカント材の再生時、エキストラクタを介して車室内空間に導入された車外空間の空気が車室内空間の空気に混じって再生時内気取入通路に取り入れられることが抑制される。これにより、雨天時等、車外空間の空気が湿度の高いときでもデシカント材の再生が安定して行われる。
本発明においては、車室内に乗員が存在しないことを検知する乗員不在検知手段を有し、上記制御手段は、上記乗員不在検知手段で車室内に乗員が存在しないことが検知されたときに上記デシカント材を再生することが好ましい(請求項3)。
デシカント材の再生時、内気循環の暖房が一時的に停止する。したがって、この構成によれば、乗員の空調フィーリングを低下させることなくデシカント材を再生することができる。
以上のように、本発明は、既存の空調装置を大幅に変更することなくデシカント材を用いた除湿とデシカント材の再生が可能な車両用空調制御装置を提供するので、除湿のためのデシカント材を組み込んだ空調装置を制御する車両用空調制御装置の技術の発展・向上に寄与する。
本発明の実施形態に係る車両用空調装置の全体構成を示すブロック図である(内気循環の暖房時)。 上記車両用空調装置に組み込んだデシカント材の吸湿・排湿特性を示すグラフである。 上記車両用空調装置の制御系統を示すブロック図である。 図1に類似のブロック図である(デシカント材の再生時)。 (a)及び(b)はそれぞれ上記車両用空調装置の制御ユニットが行う制御動作の1例を示すフローチャートである。
(1)全体構成
図1は、本実施形態に係る車両1に搭載された空調装置10の全体構成を示すブロック図である。本発明で「上流」「下流」というときは、特に断らない限り、空調装置10における空気の流れに関していう。
(1−1)基本要素
空調装置10は、車体1aの前部に配置され、車体1aの後部には、車室内空間1bと車外空間1cとを連通するエキストラクタ1dが配置されている。空調装置10は、車室内空間2の空調を行うもので、車外空間1cの空気(以下「外気」ともいう)を空調装置10に取り入れるための外気取入通路11aと、車室内空間1bの空気(以下「内気」ともいう)を空調装置10に取り入れるための内気取入通路11bとを有する。
外気取入通路11a及び内気取入通路11bの下流端にメインダクト通路11cが接続され、メインダクト通路11cの下流端に冷房用通路11d及び暖房用通路11eが接続されている。メインダクト通路11c及び暖房用通路11eは全体が本発明の空調風通路に相当する。
冷房用通路11d及び暖房用通路11eの下流端に吹出口連絡通路11fが接続されている。吹出口連絡通路11fの下流端に、空調装置10で冷却、加熱、又は除湿された空気(空調風)を車室内空間1bに吹き出すための複数の吹出口11gが設けられている。詳しくは図示しないが、吹出口11gとして、前席の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すベント吹出口、前席の乗員の足元に向けて空調風を吹き出すヒート吹出口、フロントウインドシールドの内面に向けて下方から上方に空調風を吹き出すデフロスタ吹出口、後席の乗員の上半身に向けて空調風を吹き出すリヤベント吹出口、及び後席の乗員の足元に向けて空調風を吹き出すリヤヒート吹出口等が設けられている。
メインダクト通路11c内に、上流側から、ブロアファン12、及びエバポレータ13が配置されている。暖房用通路11e内に、上流側から、ヒータコア14、及びPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータ15が配置されている。ヒータコア14及びPTCヒータ15は本発明の加熱手段に相当する。
外気取入通路11a及び内気取入通路11bの下流端に内外気切替ダンパ16が配設されている。内外気切替ダンパ16は、外気取入通路11aを閉じる位置(内気循環位置)と内気取入通路11bを閉じる位置(外気導入位置)との間の任意の位置に位置することが可能に構成されている。これにより、外気取入通路11aと内気取入通路11bとの開度の割合が調節され、吹出口11gから吹き出される空調風の外気と内気との混合比率が種々調節される。
ブロアファン12は、内外気切替ダンパ16の下流に配置され、駆動されることにより、外気取入通路11a又は内気取入通路11bから吹出口11gに向けて流れる空調風を生成する。
エバポレータ13は、冷房用の熱交換器であり、ブロアファン12の下流に配置され、空調風を冷却する。
冷房用通路11d及び暖房用通路11eの上流端に温度コントロールダンパ17が配設されている。温度コントロールダンパ17は、冷房用通路11dを閉じる位置(暖房時位置)と暖房用通路11eを閉じる位置(冷房時位置)との間の任意の位置に位置することが可能に構成されている。これにより、冷房用通路11dと暖房用通路11eとの開度の割合が調節され、吹出口11gから吹き出される空調風の温度が種々調節される。
ヒータコア14は、暖房用の熱交換器であり、温度コントロールダンパ17の下流に配置され、空調風を加熱する。ヒータコア14は、暖房用の熱源として利用し得るエンジン冷却水がその内部を循環する。
PTCヒータ15もまた、暖房用の熱交換器であり、ヒータコア14の下流に配置され、ヒータコア14で加熱された空調風をさらに加熱する。PTCヒータ15は、電力の供給を受けて作動する電気式ヒータであり、図示しないPTC素子(正特性サーミスタ)に電力が供給されることによって発熱する。PTCヒータ15は、作動時に発熱して温度が上昇すると抵抗値が増大して電流量を抑制する自己温度制御機能を有する。一方、PTCヒータ15は、非作動時に温度が低下すると抵抗値が減少して電流が流れ易くなり、そのため、冷間始動時は多量の電流(突入電流)が流れるという性質を有する。
本実施形態に係る車両1は、熱効率の高いエンジン(図示せず)を搭載している。そのため、燃費性能に優れる反面、発熱量が少ないので、ヒータコア14を循環するエンジン冷却水の温度が相対的に低くなる。そのため、ヒータコア14だけでは暖房用の熱源として不足するので、それを補うために、追加の暖房用熱源としてPCTヒータ15が用いられている。
(1−2)付加要素
以上の基本要素に加えて、空調装置10は、以下の付加要素を有する。
メインダクト通路11c内で、ブロアファン12の上流に、除湿のためのデシカント材21が配設されている。デシカント材21については後述する。
暖房用通路11eの上流端に再生時内気取入通路22が接続されている。再生時内気取入通路22は、デシカント材21の再生時に、車室内空間1bの空気を空調装置10に取り入れるためのものである。再生時内気取入通路22の接続部に再生時内気取入通路22を開閉する再生時内気取入ダンパ25が配設されている。
暖房用通路11eの下流端に再生時温風通路23の上流端が接続されている。再生時温風通路23の下流端は、メインダクト通路11cの上流端に接続されている。再生時温風通路23は、デシカント材21の再生時に、ヒータコア14及びPTCヒータ15で加熱された空気をデシカント材21に供給するためのものである。再生時温風通路23の上流端の接続部に再生時温風通路23を開閉する再生時温風ダンパ26が配設されている。再生時温風ダンパ26は、再生時温風通路23を閉じたときは吹出口連絡通路11fを開き(図1の状態)、再生時温風通路23を開いたときは吹出口連絡通路11fを閉じる(図4の状態)ように構成されている。
メインダクト通路11cのブロアファン12とエバポレータ13との間の部分に再生時排湿通路24が接続されている。再生時排湿通路24は、デシカント材21の再生時に、デシカント材21を通過した空気を車外空間1cに排出するためのものである。再生時排湿通路24の接続部に再生時排湿通路24を開閉する再生時排湿ダンパ27が配設されている。再生時排湿ダンパ27は、再生時排湿通路24を閉じたときはメインダクト通路11cを再生時排湿通路24とエバポレータ13との間で開き(図1の状態)、再生時排湿通路24を開いたときはメインダクト通路11cを再生時排湿通路24とエバポレータ13との間で閉じる(図4の状態)ように構成されている。
メインダクト通路11c内で、デシカント材21の上流に、温度センサ31が配設されている。
(2)デシカント材
本実施形態で用いられるデシカント材21は、所定の基準温度未満のときに空気中の水分を吸収(吸湿)し、上記基準温度以上のときに吸収した水分を排出(排湿)するという性質を有する。上記基準温度は吸排湿反転温度ということができる。
図2は、上記デシカント材21の吸湿・排湿特性を示すグラフである。図中、実線Aは、デシカント材21に供給される空気の温度(インプット温度)の時間変化を示し、破線Bは、デシカント材21を通過した空気の温度(アウトプット温度)の時間変化を示す。
インプット温度Aが基準温度Ta以上のとき(A≧Ta)は、デシカント材21は排湿しており再生中である。インプット温度Aが基準温度Ta未満のとき(A<Ta)は、デシカント材21は吸湿中である。
デシカント材21は、吸湿中は発熱する。したがって、デシカント材21の吸湿中は、インプット温度Aよりもアウトプット温度Bが高くなる(B>A)。
デシカント材21は、飽和すると発熱が止まる。したがって、デシカント材21が飽和すると、インプット温度Aとアウトプット温度Bとは略等しくなる(B≒A)。
本実施形態で用いられるデシカント材21としては、例えば、シリカゲル、ポリアクリル酸高分子等、所定の基準温度未満のときに吸湿し、上記基準温度以上のときに排湿するという性質を有するものであれば、特に限定されない。
(3)制御系統
図3は、上記車両用空調装置10の制御系統を示すブロック図である。
制御ユニット100は、CPU、ROM、RAM等を含む周知の構成のマイクロプロセッサであり、本発明の制御手段に相当する。
制御ユニット100は、空調装置10の操作盤30、上記温度センサ31、エンジンのイグニッションスイッチ32、車室内に乗員が存在しないことを検知する車内不在センサ(本発明の乗員不在検知手段に相当)33、及び車両1のドアロックがされていることを検知するドアロックセンサ34から、それぞれ各信号を入力する。車内不在センサとしては、例えば、乗員が着座するシートの荷重を検出するものや、シートベルトの引き出しを検出するもの等が挙げられる。
制御ユニット100は、上記各信号等に基いて、上記空調装置10のブロアファン12、エバポレータ13、PTCヒータ15、及び各ダンパ16,17,25,26,27に、それぞれ制御信号を出力する。
(4)制御動作
(4−1)内気循環の暖房時
内気循環の暖房時、制御ユニット100は、図1に示すように、内外気切替ダンパ16を内気循環位置に位置させ、再生時排湿ダンパ27をメインダクト通路11cが開く位置に位置させ、温度コントロールダンパ17を暖房時位置に位置させ、再生時内気取入ダンパ25を再生時内気取入通路22が閉じる位置に位置させ、再生時温風ダンパ26を再生時温風通路23が閉じる位置に位置させる。これにより、内気取入通路11b、メインダクト通路11c、暖房用通路11e、及び吹出口連絡通路11fが開く。一方、再生時内気取入通路22、再生時温風通路23、及び再生時排湿通路24が閉じる。
その上で、制御ユニット100は、空調装置操作盤30からの設定信号に応じた強さでブロアファン12を駆動し、空調装置操作盤30からの設定信号に応じた電力でPTCヒータ15を作動させる。これにより、車室内空間1bの空気が、内気取入通路11b、メインダクト通路11c、暖房用通路11e、及び吹出口連絡通路11fを通過し、その間にデシカント材21で除湿され、ヒータコア14及びPTCヒータ15で加熱されて、乗員が空調装置操作盤30を操作して設定した温度の空調風が吹出口11gから車室内空間1bに吹き出され、再び内気取入通路11bに取り入れられる。
このときの空気の流れのルートを内気循環暖房時ルートR1とする。
(4−2)デシカント材の再生時
デシカント材21の再生時、制御ユニット100は、図4に示すように、内外気切替ダンパ16を内気循環位置に位置させ、再生時排湿ダンパ27をメインダクト通路11cが再生時排湿通路24とエバポレータ13との間で閉じる位置に位置させ、温度コントロールダンパ17を暖房時位置に位置させ、再生時内気取入ダンパ25を再生時内気取入通路22が開く位置に位置させ、再生時温風ダンパ26を吹出口連絡通路11fが閉じる位置に位置させる。これにより、再生時内気取入通路22、暖房用通路11e、再生時温風通路23、メインダクト通路11cにおけるエバポレータ13より上流側の部分、及び再生時排湿通路24が開く。一方、メインダクト通路11cにおけるエバポレータ13より下流側の部分、及び吹出口連絡通路11fが閉じる。
その上で、制御ユニット100は、デシカント材21の状態(例えば吸湿量)に応じた強さでブロアファン12を駆動し、デシカント材21の基準温度Taに応じた電力でPTCヒータ15を作動させる。これにより、車室内空間1bの空気が、再生時内気取入通路22、暖房用通路11e、再生時温風通路23、メインダクト通路11cにおけるエバポレータ13より上流側の部分、及び再生時排湿通路24を通過し、その間にヒータコア14及びPTCヒータ15で加熱されて、基準温度Ta以上の空気がデシカント材21に供給され、デシカント材21を通過して、再生時排湿通路24から車外空間1cに排出される。
このときの空気の流れのルートをデシカント材再生時ルートR2とする。
デシカント材21の再生時、制御ユニット100は、温度センサ31により、デシカント材21に供給されるインプット温度を検出し、インプット温度が基準温度Ta以上に維持されるようにPTCヒータ15をフィードバック制御する。
なお、デシカント材21の再生時、車室内空間1bの空気が車外空間1cに排出されるので、それを補うために、エキストラクタ1dが開いて、車外空間1cの空気が車室内空間1bに導入される。
(4−3)フローチャート−動作例1
図5(a)は上記制御ユニット10が行う制御動作の1例を示すフローチャートである。
制御ユニット10は、ステップS1で、イグニッションスイッチ32がオン、又は車内不在センサ33が乗員を検知し、かつ、空調装置10がオンか否かを判定する。
その結果、YESのときは、ステップS2で、送風モード(例えば上記内気循環の暖房)を実行する。
次いで、ステップS3で、デシカント材21が飽和、かつ、車内不在センサ33が乗員を検知しないか否かを判定する。ここで、デシカント材21が飽和か否かは、例えば、上述したように、デシカント材21のインプット温度Aとアウトプット温度Bとが略等しいか否かにより判定できる。
その結果、NOのときは、ステップS2に戻り(送風モードの継続)、YESのときは、ステップS4で、再生モード(すなわち上記デシカント材21の再生)を実行する(再生モードへの切替え)。
具体的に、ステップS5に示すように、上述したように、各ダンパ16,17,25,26,27の位置を切り替え、ブロアファン12の駆動を開始し、PTCヒータ15によるインプット温度のフィードバック制御を実行する。
次いで、ステップS6で、所定の再生時間が経過し、又は所定の再生停止条件が発生したか否かを判定する。ここで、所定の再生停止条件とは、例えば、ドアロックセンサ34がロックされていたドアのアンロックを検知したこと等が挙げられる。
その結果、NOのときは、ステップS4に戻り(再生モードの継続)、YESのときは、ステップS2に戻る(送風モードへの切替え)。
以上により、このフローチャートによれば、再生モードは、車室内に乗員が存在しないときに限って行われる。
(4−4)フローチャート−動作例2
図5(b)は上記制御ユニット10が行う制御動作の他の例を示すフローチャートである。
制御ユニット10は、ステップS11で、イグニッションスイッチ32がオフ、かつ、車内不在センサ33が乗員を検知しない、又はドアロックセンサ34がドアロックを検知したか否かを判定する。
その結果、YESのときは、ステップS12で、再生モード(すなわち上記デシカント材21の再生)を実行する(再生モードの開始)。
具体的に、ステップS13に示すように、上述したように、各ダンパ16,17,25,26,27の位置を切り替え、ブロアファン12の駆動を開始し、PTCヒータ15によるインプット温度のフィードバック制御を実行する。
次いで、ステップS14で、所定の再生時間が経過し、又は所定の再生停止条件が発生したか否かを判定する。ここで、所定の再生停止条件とは、例えば、ドアロックセンサ34がロックされていたドアのアンロックを検知したこと等が挙げられる。
その結果、NOのときは、ステップS12に戻り(再生モードの継続)、YESのときは、ステップS15で再生モードを終了する。
以上により、このフローチャートによっても、再生モードは、車室内に乗員が存在しないときに限って行われる。
(5)作用等
以上説明したように、本実施形態では、車室内空間1bの空調を行う空調装置10を制御する車両用空調制御装置において、次のような特徴的構成が採用されている。
空調装置10の基本要素として、車室内空間1bの空気を取り入れる内気取入通路11bと、上記内気取入通路11bに接続されたメインダクト通路11c及び暖房用通路11eと、上記暖房用通路11eに接続された吹出口連絡通路11fと、上記吹出口連絡通路11fに設けられた吹出口11gと、上記メインダクト通路11c内に配置されたブロアファン12と、上記暖房用通路11e内に配置されたヒータコア14及びPTCヒータ15とが備えられている。
空調装置10の付加要素として、上記メインダクト通路11c内で上記ブロアファン12の上流に配置され、所定の基準温度Ta未満のときに空気中の水分を吸収し、上記基準温度Ta以上のときに吸収した水分を排出するデシカント材21と、上記暖房用通路11eの上流端に接続され、車室内空間1bの空気を取り入れる再生時内気取入通路22と、上記暖房用通路11eの下流端と上記メインダクト通路11cの上流端とを連通する再生時温風通路23と、上記メインダクト通路11cのエバポレータ13の上流部かつ上記ブロアファン12の下流部に接続され、上記デシカント材21を通過した空気を車外空間1cに排出する再生時排湿通路24とが備えられている。
その上で、制御ユニット100が備えられ、制御ユニット100は、内気循環により暖房を行うときは、上記内気取入通路11bを開き、上記再生時内気取入通路22、上記再生時温風通路23、及び上記再生時排湿通路24を閉じ、所定の設定温度の空気が上記吹出口11gから車室内空間1bに吹き出されるように上記ブロアファン12及び上記PTCヒータ15を制御し、一方、上記デシカント材21を再生するときは、上記再生時内気取入通路22、上記再生時温風通路23、及び上記再生時排湿通路24を開き、上記デシカント材21の基準温度Ta以上の空気が上記デシカント材21に供給されるように上記ブロアファン12及び上記PTCヒータ15を制御する。
この構成によれば、内気循環により暖房を行うときは、ブロアファン12により、車室内空間1bの空気が内気取入通路11b、メインダクト通路11c、及び暖房用通路11eを通過し、その間にデシカント材21で除湿され、ヒータコア14及びPTCヒータ15で加熱されて、設定温度で車室内空間1bに吹き出され、再び内気取入通路11bに取り入れられる。一方、デシカント材21を再生するときは、各通路11b,11c,11e,11f,22,23,24の開閉状態が切り替わることにより空気の流路が切り替わり、ブロアファン12により、車室内空間1bの空気が再生時内気取入通路22から暖房用通路11eの上流端に入ってヒータコア14及びPTCヒータ15を通過し、ヒータコア14及びPTCヒータ15で加熱された後、再生時温風通路23に入り、再生時温風通路23を経由してメインダクト通路11cの上流端に入り、デシカント材21の基準温度Ta以上の空気がデシカント材21及びブロアファン12を通過して再生時排湿通路24から車外空間1cに排出される。
デシカント材の再生時、ヒータコア14及びPTCヒータ15で加熱された空気はデシカント材21に供給されるときに基準温度Ta以上あるので、デシカント材21は吸収した水分を排出する。排出された水分は空気と共に再生時排湿通路24から車外空間1cに排出される。これによりデシカント材21が再生される。しかも、デシカント材21の再生時、ブロアファン12、ヒータコア14、及びPTCヒータ15は内気循環の暖房時と同じものが使え、流路もメインダクト通路11c及び暖房用通路11eが利用できる。
以上により、本実施形態によれば、既存の空調装置10を大幅に変更することなくデシカント材21を用いた除湿とデシカント材21の再生が可能な車両用空調制御装置が提供される。
本実施形態では、車体1aの後部に車室内空間1bと車外空間1cとを連通するエキストラクタ1dが配置され、車体1aの前部に上記再生時内気取入通路22が配置されている。
この構成によれば、再生時内気取入通路22がエキストラクタ1dから比較的離れているので、デシカント材21の再生時、エキストラクタ1dを介して車室内空間1bに導入された車外空間1cの空気が車室内空間1bの空気に混じって再生時内気取入通路22に取り入れられることが抑制される。これにより、雨天時等、車外空間1cの空気が湿度の高いときでもデシカント材21の再生が安定して行われる。
本実施形態では、車室内に乗員が存在しないことを検知する車内不在センサ33を有し、上記制御ユニット100は、上記車内不在センサ33で車室内に乗員が存在しないことが検知されたとき(図5のステップS3,S11でYES)に、上記デシカント材21を再生する。
デシカント材21の再生時、内気循環の暖房が一時的に停止する。したがって、この構成によれば、乗員の空調フィーリングを低下させることなくデシカント材21を再生することができる。
なお、PTCヒータ15に代えて、例えば電熱式ヒータや遠赤外線ヒータ等を用いてもよい。
また、デシカント材21をブロアファン12の下流かつ再生時排湿通路24の上流に配設してもよい。
また、デシカント材21の再生時、内外気切替ダンパ16とは別の手段を用いて、内気取入通路11bを閉じてもよい。
1 車両
1b 車室内空間
1c 車外空間
1d エキストラクタ
10 車両用空調装置
11b 内気取入通路
11c メインダクト通路(空調風通路)
11e 暖房用通路(空調風通路)
11f 吹出口連絡通路
12 ブロアファン
14 ヒータコア(加熱手段)
15 PTCヒータ(加熱手段)
16 内外気切替ダンパ
17 温度コントロールダンパ
21 デシカント材
22 再生時内気取入通路
23 再生時温風通路
24 再生時排湿通路
25 再生時内気取入ダンパ
26 再生時温風ダンパ
27 再生時排湿ダンパ
33 車内不在センサ(乗員不在検知手段)
100 制御ユニット(制御手段)
Ta 基準温度(吸排湿反転温度)

Claims (3)

  1. 車室内空間の空調を行う空調装置を制御する車両用空調制御装置であって、
    車室内空間の空気を取り入れる内気取入通路と、
    上記内気取入通路に接続された空調風通路と、
    上記空調風通路に接続された吹出口と、
    上記空調風通路内に配置されたブロアファンと、
    上記空調風通路内で上記ブロアファンの下流に配置された加熱手段と、
    上記空調風通路内で上記加熱手段の上流に配置され、所定の基準温度未満のときに空気中の水分を吸収し、上記基準温度以上のときに吸収した水分を排出するデシカント材と、
    上記空調風通路の上記加熱手段の上流部かつ上記ブロアファン及び上記デシカント材の下流部に接続され、車室内空間の空気を取り入れる再生時内気取入通路と、
    上記空調風通路の上記加熱手段の下流部と上記ブロアファン及び上記デシカント材の上流部とを連通する再生時温風通路と、
    上記空調風通路の上記再生時内気取入通路の上流部かつ上記ブロアファン及び上記デシカント材の下流部に接続され、上記デシカント材を通過した空気を車外空間に排出する再生時排湿通路と、
    内気循環により暖房を行うときは、上記内気取入通路を開き、上記再生時内気取入通路、上記再生時温風通路、及び上記再生時排湿通路を閉じ、所定の設定温度の空気が上記吹出口から車室内空間に吹き出されるように上記ブロアファン及び上記加熱手段を制御し、上記デシカント材を再生するときは、上記再生時内気取入通路、上記再生時温風通路、及び上記再生時排湿通路を開き、上記基準温度以上の空気が上記デシカント材に供給されるように上記ブロアファン及び上記加熱手段を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする車両用空調制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両用空調制御装置において、
    車体後部に車室内空間と車外空間とを連通するエキストラクタが配置され、
    車体前部に上記再生時内気取入通路が配置されていることを特徴とする車両用空調制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用空調制御装置において、
    車室内に乗員が存在しないことを検知する乗員不在検知手段を有し、
    上記制御手段は、上記乗員不在検知手段で車室内に乗員が存在しないことが検知されたときに上記デシカント材を再生することを特徴とする車両用空調制御装置。
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