JP6077284B2 - 酸性液状調味料 - Google Patents

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Description

本発明は、pH2.3〜3.5の低pHにも拘らず、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制した酸性液状調味料に関する。
ポン酢等の酸性液状調味料は、酢酸に、鰹や昆布等の蛋白質と、砂糖や液糖等の糖質とを加えることで、鍋用のたれ、酢の物、煮物、サラダ等の幅広い用途で使用されている。しかしながら、酸性液状調味料の中でもpH2.3〜3.5の低pHに調整した場合は、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味が際立ち、消費者に敬遠されてしまう課題があった。
酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制する技術として、例えば、スクラロースを含有する方法が提案されている(特許文献1)。しかしながら、当該技術は、酸味抑制と同時にスクラロース特有の化学的な甘味が付与されてしまうため、消費者の要望を十分に満足できるものとはいい難かった。
特開2002−335924号公報
本発明は、上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、pH2.3〜3.5の低pHにも拘らず、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制した酸性液状調味料を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するために、pH2.3〜3.5の酢酸含有酸性液状調味料に配合する成分ついて鋭意研究を重ねた。その結果、鰹や昆布等の蛋白質と、グルコース、麦芽糖、蔗糖及び果糖のうち少なくとも1種以上の糖質とを少し甘い程度含有し、かつ、酢酸に対しBenzaldehyde及びPhenethyl alcoholを特定比率ずつ含有するならば、意外にも酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制した酸性液状調味料が得られることに想到し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の酸性液状調味料は、
(1)pH2.3〜3.5の酢酸含有酸性液状調味料において、
蛋白質0.1〜0.5%と、グルコース、麦芽糖、蔗糖及び果糖の1種又は2種以上の合計1〜3%とを含有し、
かつ、酸性液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ分析質量分析法で測定した場合に、酢酸1部に対しBenzaldehyde0.0004〜0.2部及びPhenethyl alcohol0.0005〜0.25部を含有し、
酢酸1部に対しIso-Valeric acidを0.00005〜0.025部を含有することを特徴とする
酸性液状調味料、
(2)(1)の酢酸含有酸性液状調味料において、
前記蛋白質が豆乳由来のものを含む、
酸性液状調味料、
ある。


本発明によれば、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制した酸性液状調味料を提供することができる。これにより、酸性液状調味料市場及びこれを配合した加工食品市場のさらなる拡大が期待できる。
以下、本発明の酸性液状調味料を詳述する。なお、本発明において「%」は「質量/容量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
本発明の酸性液状調味料は、酢酸を含有しpH2.3〜3.5のものを指す。例えば、酢酸以外の酸材を組合せたものを含み、具体的には、クエン酸、乳酸等の有機酸、リン酸、塩酸等の無機酸が挙げられる。
本発明の酸性液状調味料は、pH2.3〜3.5の酢酸含有酸性液状調味料において、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制するため、蛋白質0.01〜0.3%と、グルコース、麦芽糖、蔗糖及び果糖の合計0.01〜9%とを含有し、かつ、酸性液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ分析質量分析法で測定した場合に、酢酸1部に対しBenzaldehyde0.0002〜0.1部及びPhenethyl alcohol0.0005〜0.25部を含有することを特徴とする。
本発明の酸性液状調味料は、BenzaldehydeとPhenethyl alcoholとの相互作用により、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制する効果に優れている。具体的には、酸性液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ分析質量分析法で測定した場合に、酢酸1部に対しBenzaldehyde0.0004〜0.2部及びPhenethyl alcohol0.0005〜0.25部を含有することではじめて相乗効果が得られる。酢酸1部に対しBenzaldehyde0.0006〜0.15部及びPhenethyl alcohol0.00075〜0.2部が好ましく、Benzaldehyde0.0008〜0.1部及びPhenethyl alcohol0.001〜0.1部がより好ましい。BenzaldehydeとPhenethyl alcoholのいずれかの含有量が前記範囲から外れると、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制する相乗効果が得られない。
更に、本発明の酸性液状調味料は、Iso-Valeric acidを含有することで、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制する効果に優れ好ましい。具体的には、酢酸1部に対しIso-Valeric acid0.00005〜0.025部を含有することが好ましく、0.0001〜0.015部がより好ましい。Iso-Valeric acidの含有量が前記範囲から外れると、Benzaldehyde及びPhenethyl alcoholとの高い相乗効果が得られない。
本発明の酸性液状調味料において、Benzaldehyde、Phenethyl alcohol及びIso-Valeric acidを含有させる方法は、特に限定されないが、食品及び食品添加物として配合すれば良い。Benzaldehyde及びIso-Valeric acidは、熟成アーモンドやチョコレート等の糖質を含む植物の熟成原料を用いることができ、糖化、メイラード反応、酵素反応を通じ生成される。Phenethyl alcoholは、ムギ、トウモロコシ等のイネ科の胚乳に由来する食用可能な原料を用いることができ、例えば、生のまま用いても良いし、乾燥、蒸煮、凍結、粉砕、糖化等の処理を施したものを用いることができる。
本発明の酸性液状調味料は、蛋白質を風味としてほとんど感じない程度含有する。具体的には、市販のポン酢が蛋白質を4%含有しているのに対し、魚介、畜肉、穀物等に由来する蛋白質を0.01〜0.8%含有し、0.01〜0.6%が好ましく、0.01〜0.4%がより好ましい。蛋白質含有量が前記範囲より少ないと、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制する効果が得られ難い。前記範囲より多いと、だしと称される蛋白質特有の風味となり、酸性液状調味料を用いた料理の味作りを制限してしまう。なお、蛋白質含有量は、常法に基づきケルダール法で測定する。
本発明の酸性液状調味料は、糖質の中でも甘味度の高いグルコース、麦芽糖、蔗糖及び果糖の1種又は2種以上を組合せて含有する。本発明の酸性液状調味料に用いるグルコース、蔗糖及び果糖の組合せは、特に限定されないが、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制する効果が高いことから、果糖が好ましい。本発明の酸性液状調味料に用いる前記糖質の含有量は、市販のポン酢が15%前後含有しているのに対し、0.01〜9%であり、0.01〜5%が好ましく、0.01〜2%がより好ましい。糖質含有量が前記範囲より少ないと、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制する効果が得られ難い。前記範囲より多いと、グルコース、麦芽糖、蔗糖及び果糖の甘味が、酸性液状調味料を用いた料理の味作りを制限してしまう。なお、グルコース、蔗糖及び果糖の含有量は、「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」(平成11年4月26日衛新第13号)に開示されている、高速液体クロマトグラフ法(HPLC法)に基づいて測定する。
本発明の酸性液状調味料における酢酸の含有量は、調味料として適切な量を適宜含有すれば良く、具体的には1〜10%含有すれば良い。
本発明の酸性液状調味料におけるBenzaldehyde及びPhenethyl alcoholの含有量は、酢酸の含有量に応じて適宜調整すれば良く、0.1〜1000ppb含有すれば良い。
本発明の酸性液状調味料は、その他の香気成分を適宜選択して組み合わせることができる。下記エーテル類、ケトン類、脂肪酸類、アルコール類、フェノール類、アルデヒド類、テルペン類、ピラジン類、エステル、フラン類、ラクトン類等から選択される1又は2以上の物質を含有させることが、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制する点から好ましい。
例えば、エーテル類、ケトン類は、2−ブチルフラン、2,5−ジエチルテトラヒドロフラン、2,2−ジメチル−5−(1−メチルプロプ−1−エニル)テトラヒドロフラン、2,5−ジメチルフラン、2,5−ジメチルテトラヒドロフラン、エチルフラン、2−メチル−3−メチルチオフラン、2−メチルフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、N−フルフリルピロール、2−ペンチルフラン、2−プロピルフラン、3−アセチル−2,5−ジメチルフラン、2−アセチル−5−メチルフラン、2−アセチルフラン、2−アセチルピロール、2,5−ジメチル−3(2H)−フラノン、ジプロピルケトン、エチル2−フリルケトン、エチルアミルケトン、エチルアニシリデンケトン、エチルブチルケトン、マルトール、エチルマルトール、フラネオール、エチルシクロペンテノロン、エチルヘキシルケトン、エチルプロピルケトン、エチルビニルケトン、5−エチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−3(2H)−フラノン、ファルネシルアセトン、フルフリルメチルケトン、フルフリデンアセトン、1−(2−フルフリルチオ)プロパノン、4−フルフリルチオ−4−メチルペンタノン−2、4−(メチルチオ)ブタン−2−オン、9−メチルチオメガスティグマ−3,5−ジエン−7−オン、8−(メチルチオ)−p−メンタン−3−オン、3−アセチルピロール、3−ノネン−2−オン、ヌートカトン、5−オクタジエン−2−オン、1,5−オクタジエン−3−オン、3−オクテン−2−オン、オクテン−3−オン、2−オクテン−4−オン、3−ペンタノン、3−ペンテン−2−オン、ペンチルフリルケトン、2−プロピオニルピロール、ラズベリーケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ブチロフェノン、3,4−ジメトキシアセトフェノン、2,4−ジメチルアセトフェノン、p−イソプロピルアセトフェノン、p−メチルアセトフェノン、p−tert−ブチルアセトフェノン、ビチスピラン等が挙げられる。
脂肪酸類は、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、デサン酸、安息香酸、2−メチル酪酸、3−メチル酪酸、フェニル酢酸、アルコール類は、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ドデカノール、テトラデカノール、2,4−ジメチル−4−オクタノール、3,7−シクロデカジエン−1−メタノール、2−メチルドデカノール、フルフリルアルコール、フェネチルアルコール、カジノール、ボルボナール、トルロソール、メントール、等が挙げられる。フェノール類は、オイゲノール、グアヤコール、イソオイゲノール、5−メチルグアヤコール、ビニルグアヤコール、2−メトキシ−4−ビニルフェノール、チモール、カルバクロール、チャビコール、マルトール、フラネオール、ホモフラネオール、4−エチルグアイヤコール、エチルフェノール等が挙げられる。
アルデヒド類は、アセトアルデヒド、プロパナール、ブタナール、ペンタナール、ヘキサナール、ヘプタナール、オクタナール、ノナナール、デカナール、シトラール、2−オクテナール、trans−2−オクテナール、2,4−デカジエナール、フェニルアセトアルデヒド、ベンスアルデヒド、バニリン、テルペン類は、ピネン、リモネン、セドレン、ヒマカレン、イソプレゴール、メントール、リナロール、ムロレン、カジネン、クルクメン、カラメネン、グリーノール、キュベノール、エレモール、セドロール、オイデスモール、トレヨール、コンゴール、クリプトメリオン、カラコレン、スクラレオリド等が挙げられる。
ピラジン類は、ジメチルピラジン、トリメチルピラジン、2−(sec−ブチル)−3−メトキシピラジン、2−エトキシ−3,5or6−メチルピラジン、2−エトキシ−3−エチルピラジン、2−エトキシ−3−イソプロピルピラジン、2−エチル−3−メトキシピラジン、2−エチル−4−メチル−1,3−ヂオキソラン、2−ヘキシル−3−メトキシピラジン、2−イソブチル−3−メトキシピラジン、2−イソプロポキシ−3−メチルピラジン、2−イソプロピル−(3,5or6)メトキシピラジン、2−メトキシ−(3,5or6)−メチルピラジン、2−メトキシ−3,5−ジメチルピラジン、2−メトキシ−3−イソプロピルピラジン、2−メトキシピラジン、2−メチル−6−プロポキシピラジン、2−アセチル−3,5(3,6)−ジメチルピラジン、2−アセチル−3,5−ジメチルピラジン、2−アセチル−3−エチルピラジン、2−アセチル−3−メチルピラジン、2−アセチルピラジン、2−メチル−3(5,6)−フルフリルチオピラジン、2−メチル−3(5,6)−メチルチオピラジン、2−メチルチオ−3−エチルピラジン、メチルチオピラジン、2−メルカプトメチルピラジン、2−メチル−5−ヒドロキシメチルピラジン、2−(フルフリルチオ)−3−メチルピラジン、2−イソプロピル−3−(メチルチオ)ピラジン等が挙げられる。
エステル類は、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸ペンチル、酢酸イソアミル、酢酸フェニルエステル等の酢酸エステル、それと同様にアクリル酸エステル、アセト酢酸エステル、アニス酸エステル、安息香酸エステル、アントラニル酸エステル、N−メチルアントラニル酸エステル、イソ吉草酸エステル、イソ酪酸エステル、ウンデシレン酸エステル、オクタン酸エステル、オクテン酸エステル、オクチンカルボン酸エステル、カプロン酸エステル、ヘキセン酸エステル、吉草酸エステル、ギ酸エステル、クロトン酸エステル、ケイ皮酸エステル、コハク酸エステル、サリチル酸エステル、シクロヘキシルアルカン酸エステル、ステアリン酸エステル、セバチン酸エステル、デカン酸エステル、ドデカン酸エステル、乳酸エステル、ノナン酸エステル、ノネン酸エステル、ヒドロキシヘキサン酸エステル、フェニル酢酸エステル、フェノキシ酢酸エステル、フタル酸エステル、フランカルボン酸エステル、プロピオン酸エステル、ヘキサン酸エステル、ヘプタン酸エステル、ヘプチンカルボン酸エステル、ミルシチン酸エステル、フェニルグリシド酸エステル、2−メチル酪酸エステル、3−メチル酪酸エステル、酪酸エステル、ラウリン酸エステル、ヒドロキシ酪酸エステル等が挙げられる。
フラン類は、フラン、2−メチルフラン、3−メチルフラン、2−エチルフラン、メントフラン、2,5−ジエチルテトラヒドロフラン、3−ヒドロキシ−2−メチルテトラヒドロフラン、2−(メトキシメチル)フラン、2,3−ジヒドロフラン、フルフラール、5−メチルフルフラール、3−(2−フリル)−2−メチル−2−プロペナール、5−(ヒドロキシメチル)フルフラール、2,5−ジメチル−4−ヒドロキシ−3(2H)−フラノン(フラネオール)、4,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−2(5H)−フラノン(ソトロン)、2−エチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−3(2H)−フラノン(ホモフラノオール)、5−エチル−3−ヒドロキシ−4−メチル−2(5H)フラノン(ホモソトロン)、3−メチル−1,2−シクイロペンタンジオン(シクロテン)、2(5H)−フラノン、4−メチル−2(5H)−フラノン、5−メチル−2(5H)−フラノン、2−メチル−3(2H)−フラノン、5−メチル−3(2H)−フラノン、2−アセチルフラノン、2−アセチル−5−メチルフラン、フルフリルアルコール、2−フランカルボン酸メチル、2−フランカルボン酸エチル、2−ヒドロキシメチル−5−フルフラール、酢酸フリフリル等が挙げられる。
ラクトン類は、γ−又はδ−デカラクトン、γ−ヘプタラクトン、γ−ノナラクトン、γ−又はδ−ヘキサラクトン、γ−又はδ−オクタラクトン、γ−又はδ−ウンデカラクトン、δ−ドデカラクトン、δ−2−デセノラクトン、メチルラクトン、5−ヒドロキシ−8−ウンデセン酸δ−ラクトン、ジャスミンラクトン、メンタラクトン、ジヒドロクマリン、オクタヒドロクマリン及び6−メチルクマリン等が挙げられる。
本発明の酸性液状調味料は、上述した酢酸、蛋白質、グルコース、麦芽糖、蔗糖、果糖、Benzaldehyde、Phenethyl
alcohol、Iso-Valeric
acid及び酸材を配合する他に、本発明の効果を損なわない範囲で、食用に供することができる各種原料を適宜選択し配合させることができる。例えば、食塩、味醂、醤油等の各種調味料、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、タピオカ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、これらの澱粉をアルファ化、架橋等の処理を施した加工澱粉、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム等の増粘多糖類、卵黄、ホスホリパーゼA処理卵黄、全卵、卵白、レシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル等の乳化剤、胡椒等の香辛料、色素、香料等が挙げられる。
本発明の酸性液状調味料の香気成分は、以下の条件に従って、固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法(SPME−GC−MS)で測定することができる。
香気成分の分離濃縮方法
SPMEファイバーと揮発性成分抽出装置を用い、以下の条件に従って、固相マイクロ抽出法で香気成分の分離濃縮を行う。
<固相マイクロ抽出条件>
・SPMEファイバー StableFlex 50/30μm,DVB/Carboxen/PDMS(SPELCO社製)
・揮発性成分抽出装置 AOC−5000Plus(島津製作所製)
・予備加温 40℃,2min
・攪拌速度 500rpm
・揮発性成分抽出 40℃,30min
・脱着時間 1min
香気成分の測定方法
ガスクロマトグラフ法及び質量分析法を用い、以下の条件に従って、酸性液状調味料中の酢酸のピーク面積に対する、Benzaldehyde、Phenethyl alcohol及びIso-Valeric acidの各ピーク面積の比を測定する。
<ガスクロマトグラフ条件>
・測定機器 GC−2010(島津製作所製)
・カラム Inert Cap WAX
(ジーエルサイエンス株式会社製)
長さ30m,口径0.25mm,膜厚0.25μm
・温度条件 40℃(2min)保持→100℃迄3℃/min昇温
→220℃まで5℃/min昇温→ 10min保持
・キャリアー Heガス、 ガス流量0.94mL/min
<質量分析条件>
・質量分析計 GCMS-QP2010Plus(島津製作所製)
・スキャン質量 m/z 30.0〜350.0
・イオン化方式 EI(イオン化電圧70eV)
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定して解釈されるものではない。
酢酸4%、豆乳0.5%、蔗糖1%の水溶液(蛋白質0.1%及び蔗糖1%含有)に、Benzaldehyde、Phenethyl alcohol及びIso-Valeric acidを混合添加し、実施例1〜8及び比較例1〜4の12種類の酸性液状調味料を調製した。次に、上記の固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ質量分析法で、各酸性液状調味料の酢酸、Benzaldehyde、Phenethyl alcohol及びIso-Valeric acidのピーク面積を測定し、更に、酢酸のピーク面積に対する、Benzaldehyde、Phenethyl alcohol及びIso-Valeric acidの各ピーク面積の比を測定した。表1に、実施例1〜4及び比較例1〜2のピーク面積比を示す。また、酢酸4%、豆乳0.5%、蔗糖1%の水溶液(蛋白質0.1%及び蔗糖1%含有)に、Benzaldehyde、Phenethyl alcohol及びIso-Valeric acidのいずれも添加していない酸性液状調味料を官能評価の比較対照とした。
得られた酸性液状調味料は、150mLのガラス容器に100mLずつ充填密封し、下記の基準に従って官能評価を行った。
〔評価基準〕
2点:酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味が、対照品(酢酸)に比べて非常に緩和されている
1点:酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味が、対照品(酢酸)に比べてやや緩和されている
0点:酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味が、緩和されていない
Figure 0006077284
表1の結果より、pH2.3〜3.5の酢酸を含有する酸性液状調味料が、蛋白質0.01〜0.3%と、グルコース、麦芽糖、蔗糖及び果糖の合計0.01〜9%とを含有し、かつ、酸性液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ分析質量分析法で測定した場合に、酢酸1部に対しBenzaldehyde0.0004〜0.2部及びPhenethyl alcohol0.0005〜0.25部を含有する場合、酢酸特有の鼻に抜けるツンとした酸味を抑制する傾向がみられた。特に、酢酸1部に対しBenzaldehyde0.0006〜0.15部及びPhenethyl alcohol0.00075〜0.2部が好ましく、Benzaldehyde0.0008〜0.1部及びPhenethyl alcohol0.001〜0.1部がより好ましいことが分かった(実施例1〜4)。
[実施例5]
Iso-Valeric acidを酢酸1部に対し0.0001部となるように含有させる以外は、実施例2の酸性液状調味料に準じて本発明の酸性液状調味料を調製したところ、より酸性抑制効果に優れていた。
[実施例6]
Iso-Valeric acidを酢酸1部に対し0.015部となるように含有させる以外は、実施例2の酸性液状調味料に準じて本発明の酸性液状調味料を調製したところ、より酸性抑制効果に優れていた。
[実施例7]
蛋白質0.1%を蛋白質0.5%に置換えた以外は、実施例2の酸性液状調味料に準じて本発明の酸性液状調味料を調製したところ、本発明の酸味抑制効果により優れていた。
[実施例8]
蔗糖1%を蔗糖3%に置換えた以外は、実施例2の酸性液状調味料に準じて本発明の酸性液状調味料を調製したところ、本発明の酸味抑制効果により優れていた。
[比較例3]
蛋白質0.1%及び蔗糖1%を蛋白質1%及び蔗糖10%に置換えた以外は、実施例2の酸性液状調味料に準じて酸性液状調味料を調製したところ、蛋白質特有の風味や甘味が味作りを制限してしまい、好ましくなかった。
[比較例4]
豆乳及び蔗糖を清水に置換えた以外は、実施例2の酸性液状調味料に準じて酸性液状調味料を調製したところ、酸性抑制効果が得られなかった。

Claims (2)

  1. pH2.3〜3.5の酢酸含有酸性液状調味料において、
    蛋白質0.1〜0.5%と、グルコース、麦芽糖、蔗糖及び果糖の1種又は2種以上の合計1〜3%とを含有し、
    かつ、酸性液状調味料の香気成分を固相マイクロ抽出−ガスクロマトグラフ分析質量分析法で測定した場合に、酢酸1部に対しBenzaldehyde0.0004〜0.2部及びPhenethyl alcohol0.0005〜0.25部を含有し、
    酢酸1部に対しIso-Valeric acidを0.00005〜0.025部を含有することを特徴とする
    酸性液状調味料。
  2. 請求項1に記載の酢酸含有酸性液状調味料において、
    前記蛋白質が豆乳由来のものを含む、
    酸性液状調味料。
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