JP6073467B2 - タッチパネルシステムおよび電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、位置入力操作としてタッチパネルにタッチ入力してそれに対応した表示を行うタッチパネルシステム、このタッチパネルシステムを用いたPC(パーソナルコンピュ
ータ)およびタブレット端末などの電子機器に関する。
従来、マトリックス状に分布した静電容量値が変化した位置を検出する従来の位置入力装置として、表示装置の表示画面上に搭載される静電容量方式のタッチパネルがある。このタッチパネルは、例えば、M本のドライブラインDLとこれに直交するL本のセンスラインSLとの間に形成される静電容量行列の静電容量値の分布を検出する従来の容量検出装置である。
この従来の容量検出装置としてのタッチパネルは、指やタッチペンなどでタッチパネル表面に触れたり近づけたりすると、触れたり近づけたりした位置の静電容量値が変化する。これを利用して、容量値が変化した位置を検出して、指やタッチペンでタッチした位置を座標として検出するものである。
指と同じ性質の導電性材料をペン先の所定部分に用いた静電容量式タッチパネル用のタッチペンが特許文献1に開示されている。
図36は、特許文献1に開示されている従来のタッチペンによりタッチパネルに入力する場合の側面図である。
図36において、従来のタッチパネルシステムでは、タッチペン100の先端部101をタッチパネル102上に接触させてタッチパネル102から一定距離離z1だけ離れた導電部103の先端点P1の3次元座標(x1,y1,z1)をペン入力としてタッチパネル102からの静電容量データを用いて検出する。この3次元座標(x1,y1,z1)は、タッチパネル102の表面上にx,y座標をとり、タッチパネル102の垂直方向にz座標をとって3次元座標(x1,y1,z1)としている。
図37は、図36の従来のタッチペン100において、ばねによって先端部101が付勢される場合を示す側面図である。
図37に示すように、従来のタッチペン100の非導電性の先端部101が導電部103内のばね104によって外側に付勢力が付与されている。非導電性の先端部101は、それに連続する導電部103に筆圧に応じて引っ込むかまたは導電部103から突出して、導電部103の検出高さz(距離z)に応じて筆圧を変化させることができる。導電部103の検出高さz(距離z)は筆圧情報として、後述するアプリケーション処理部206にて用いることができる。アプリケーション処理部206は、導電部103の検出高さz(距離z)が短いほど、後述するアプリケーションにおいて手書きされた文字の筆跡を太くしたりその濃淡を濃くすることができる。
図38は、図36の従来のタッチペン100およびタッチパネル102が用いられる従来の情報端末装置の機能ブロック図である。
図38において、従来の情報端末装置200は、静電容量式のタッチパネル102と、タッチパネル102からの出力情報を取得するセンサ情報取得部201と、タッチパネル102からタッチペン100の導電部103までの距離z1(高さ座標)を、センサ情報取得部201により取得されたセンサ情報を基に高さ情報として導出する高さ算出部202と、高さ情報を筆圧値に変換する筆圧変換部203と、導電部103のタッチパネル102上のXY座標値を、センサ情報を基に導出する座標算出部204と、算出されたXY座標値をペン先の位置に合うよう補正する座標補正部205と、ペン先のXY座標情報と筆圧情報をアプリケーション処理部206に通知する入力情報通知部205と、入力情報通知部205からの出力を基にして筆圧に応じた手書き描画などの処理を行うアプリケーション処理部206とを有している。
上記構成により、まず、センサ情報取得部201は、タッチペン100の導電部103の先端点P1の3次元座標(x1,y1,z1)をセンサ情報として取得するが、まず、座標算出部204が導電部103のタッチパネル102上のXY座標値をセンサ情報を基に導出した後に、座標補正部205が、算出されたXY座標値をペン先の位置に合うよう補正する。一方、高さ算出部202は、センサ情報取得部201により取得されたセンサ情報の3次元座標(x1,y1,z1)を基に高さ情報(距離z1)を導出し、筆圧変換部203は、高さ情報(距離z1)を筆圧値に変換する。
次に、アプリケーション処理部206は、入力情報通知部205からのXY座標情報と筆圧情報に基づいて筆圧に応じて、手書きされた文字の濃淡を濃くする手書き描画などの描画表示処理を行う。
国際公開第2012/157271号パンフレット
特許文献1に開示されている上記従来のタッチペン100を用いてタッチパネルに位置入力するタッチパネルシステムでは、タッチペン100の導電部103の先端部の3次元情報の3次元座標(x1,y1,z1)を求め、この3次元情報の高さ情報(タッチパネル102から導電部103の下端部(点P1)までの距離z1)から筆圧値を得、3次元情報によるXY座標位置にその筆圧値に応じて、手書きされた文字の太さの変化や濃淡を表現できる手書き描画をその表示画面上に行っている。
従来技術では、タッチペンの導電部103の先端はタッチパネルに接地されておらず、得られる静電容量値は小さく、閾値レベルとの差を十分に確保することが難しかった。よって、筆圧を細かく制御することができなかった。例えば図39には、従来技術により描写した文字「あ」を示している。従来技術では、実際は、タッチされたか否かを主眼としており、3次元タッチ座標の信号レベルとタッチされたか否かを示す閾値信号レベルとのレベル差(差分値)が十分に取れていないことから、図39の文字「あ」のように、筆圧に応じて記号や文字の線が十分に細くしたり太くしたり細かく制御できていない。
このため、図40に示すように、アクティブペンとしてタッチペン100自体に筆圧を検出する機能を付加して、検出筆圧をタッチパネル102側に無線通信することにより、筆圧に応じて文字太さや濃淡を多階調に表現しようとしていた。図37では、ばねによって先端部101が付勢されており、先端部101の出退量によって筆圧を検出することができる。
ところが、特許文献1に開示されている上記従来のタッチパネルシステムでは、図40に示すように、タッチペン100自体に先端部101の筆圧を検出する機能を付加したことにより、検出した筆圧データを無線または有線でタッチパネル102側にデータ転送している。このため、タッチペン100側にはバッテリーが必要になると共に力学的な筆圧を通信可能な筆圧信号に変換する機構および回路が必要があり、さらには、タッチペン100側とタッチパネル102側との双方に通信装置が必要になる。したがって、タッチペン100はサイズが大きくなって重くなるという大きな問題を有していた。
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、タッチパネルの位置検出制御側だけで筆圧を細かく制御できると共に、これによって、タッチペンからタッチパネル側に筆圧データをデータ転送する必要がなくなりタッチペン自体にバッテリーが不要になり、タッチペンとタッチパネル側との双方に通信装置が不要になることにより、タッチペン自体の重さを軽くすると共にそのサイズを小さくすることができるタッチパネルシステムおよび、このタッチパネルシステムを用いて位置入力する例えばPC(パーソナルコンピュータ)お
よびタブレット端末などの電子機器を提供することを目的とする。
本発明のタッチパネルシステムは、
タッチパネルと、
ペン先に誘電体を備えたタッチペンと、
前記タッチペンが前記タッチパネルの表面に触れたときの、前記タッチパネルにおける接触面形状と前記接触面形状に応じて反応した静電容量値とからなる立体的な3次元情報を検出する手段と、
前記立体的な3次元情報における静電容量値を筆圧データに変換する筆圧変換部
備えたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明のタッチパネルシステムは、ドライブラインに信号を印加するステップと、隣接する少なくとも2本のセンサラインから得られる出力信号の差分値から、指示体の入力位置(x,y)情報に加え静電容量値(z)情報を取得するステップと、該3次元値情報(x,y,z)から取得される領域静電容量値(z)を、筆圧データに変換するステップと、該変換された筆圧データをホスト端末に伝送するステップとを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明のタッチパネルシステムにおける筆圧変換部は、前記静電容量値を一または複数のテーブルを参照して筆圧データに変換する。
さらに、好ましくは、本発明のタッチパネルシステムにおけるテーブルにおいて、静電容量値に対する筆圧データは、静電容量値が小さい値から大きい値に変化するにつれて、徐々に小さく変化している。
さらに、好ましくは、本発明のタッチパネルシステムにおける複数のテーブルは、複数の区間に分割された静電容量値の区間毎に、静電容量値に対してリニアに変化する筆圧データが記憶されており、前記区間毎に、静電容量値に対する筆圧データの傾斜が設定されている。
本発明のタッチパネルシステムは、隣接する少なくとも2本のセンサラインの出力信号を測定し、その差分値から指示体の入力位置(x,y)と静電容量値の情報(z)を取得するタッチパネルシステムであって、該静電容量値の情報(z)を筆圧データに変換する筆圧変換部を有し、該入力位置(x、y)と該筆圧データを描画制御部に伝送するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明のタッチパネルシステムは、指示体の入力位置(x,y)をタッチパネルに指示して得られる出力座標(x,y)と静電容量値の情報(z)を含む静電容量値の3次元座標(x,y,z)に対応したデータを出力するタッチパネルシステムであって、該指示体が該タッチパネルの表面に触れるかまたは近接した形状を面データとして抽出する面データ抽出部を有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
本発明のタッチパネルシステムは、指示体の入力位置(x,y)をタッチパネルに指示して得られる静電容量値の情報を含む静電容量値の3次元座標(x,y,z)に対応したデータを出力するタッチパネルシステムであって、該指示体が該タッチパネルの表面に触れるかまたは近接した形状を面データとして抽出する面データ抽出部を有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明のタッチパネルシステムにおける面データ抽出部は、検出された静電容量値の所定閾値以上のセンサ検出座標範囲の面形状を前記面データとして抽出する。
さらに、好ましくは、本発明のタッチパネルシステムにおける面データ抽出部は、前記センサ検出座標範囲に基づいてx方向の幅とy方向の高さの面情報を簡略化して前記面データとして前記面形状と共に抽出するかまたは、該面形状に代えて抽出する。
さらに、好ましくは、本発明のタッチパネルシステムにおける面データ抽出部は、マトリクス状に並んだm行n列の静電容量C(n,m)マップからピーク静電容量座標Cmax(n,m)を検出するピーク静電容量座標検出手段と、該ピーク静電容量座標検出手段で検出したピーク静電容量座標Cmax(n,m)を前記入力位置(x,y)としてマップ中心に位置するように所定エリアを作成し、抽出された所定エリアの静電容量値C(n,m)に対してそれぞれ前記所定閾値と比較して、該所定閾値以上のセンサ検出座標範囲の面形状または/および面情報を前記面マップとして抽出する面マップ形成手段とを有する。
本発明のタッチパネルシステムは、入力位置をタッチパネルに指示し、該タッチパネルの出力信号から得られた検出面の位置情報(x,y)とこれに応じた静電容量値の情報を出力するタッチパネルシステムにおいて、該検出面の位置情報(x,y)のx方向およびy方向のうちの少なくとも一つの方向に対して、該検出面の所定位置毎に周期的に変動する静電容量特性のバラツキを補正する強度補正部を有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
また、好ましくは、本発明のタッチパネルシステムにおける強度補正部は、該所定位置毎に静電容量特性が変動する少なくとも一方向の周期内で、出力する静電容量値の情報を、該周期内で得られた周期の範囲内のいずれか一つの静電容量値の情報とする。
さらに、好ましくは、本発明のタッチパネルシステムにおける強度補正部は、記憶部が設けられ、前記検出面(x,y)のx方向およびy方向のうちの少なくとも一方向の周期的な特定座標範囲を監視して、該特定座標範囲で前記静電容量値の情報を該記憶部に更新登録し、該特定座標範囲以外の座標範囲ではその直前に該記憶部に保存した該静電容量値の情報を用いて静電容量値を補正する。
さらに、好ましくは、本発明のタッチパネルシステムにおける強度補正部に記憶部が設けられ、前記検出面のx方向およびy方向の座標位置に応じた複数の補正パラメータを持つ一または複数の補正用テーブルを該記憶部に保持し、該強度補正部は、静電容量値の情報に応じた該一または複数の補正用テーブルを参照しながら、該座標位置に応じた補正パラメータを用いて、周期的に変動する該高さ情報の静電容量特性を均一な静電容量特性に強度補正する。
本発明の電子機器は、本発明の上記タッチパネルシステムを用いて位置入力に対応して表示可能とするものであり、そのことにより上記目的が達成される。
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
本発明においては、タッチパネルと、ペン先に誘電体を備えたタッチペンと、前記タッチペンが前記タッチパネルの表面に触れたときの、前記タッチパネルにおける接触面形状と前記接触面形状に応じて反応した静電容量値とからなる立体的な3次元情報を検出する手段と、前記立体的な3次元情報における静電容量値を筆圧データに変換する筆圧変換部備えている。
これによって、立体的な3次元情報つまり3次元座標(x,y,z)の静電容量値の情報zを筆圧データに変換するので、タッチパネルの位置検出制御側だけで筆圧を細かく制御できると共に、これによって、タッチペンなどの指示体からタッチパネル側に筆圧データをデータ転送する必要がなくなってタッチペンなどの指示体自体にバッテリーが不要になり、タッチペンなどの指示体とタッチパネル側との双方に通信装置が不要になることにより、タッチペンなどの指示体自体の重さを軽くすると共にそのサイズを小さくすることが可能となる。
以上により、本発明によれば、3次元座標(x,y,z)の静電容量値の情報zを筆圧データに変換するため、タッチパネルの位置検出制御側だけで筆圧を細かく制御できると共に、これによって、タッチペンなどの指示体からタッチパネル側に筆圧データをデータ転送する必要がなくなってタッチペンなどの指示体自体にバッテリーが不要になり、タッチペンなどの指示体とタッチパネル側との双方に通信装置が不要になることにより、タッチペンなどの指示体自体の重さを軽くすると共にそのサイズを小さくすることができる。
本発明の実施形態1におけるタッチパネルシステムの全体構成例を示すブロック図である。 図1のタッチパネルシステム1のコントローラ6における構成例を示すブロック図である。 図2の検出基準設定部の構成例を示すブロック図である。 図2の位置情報生成部の構成例を示すブロック図である。 図2のタッチパネルシステムのコントローラにおける動作例を説明するためのフローチャートである。 図2の検出基準設定部の面データ抽出処理動作例を説明するためのフローチャートである。 図2の位置情報生成部の強度補正処理動作例を説明するためのフローチャートである。 筆状のタッチペン9がタッチパネル3にタッチした瞬間の容量分布を示す模式図である。 図2のタッチパネルに筆状のタッチペンがタッチ検出した場合のタッチ座標を示す図である。 (a)および(b)は、面データ抽出処理によるデータによりホスト端末のアプリケーション部が行う表示装置の表示画面上への画像表示例を示す図である。 図3の面データ抽出部における座標値および静電容量値抽出処理動作例を示すフローチャートである。 図3の面データ抽出部における座標値および静電容量値抽出処理動作から面抽出処理を行う動作例を示すフローチャートである。 図1のタッチパネルのセンサエリア全体の静電容量マップを示す図である。 全静電容量値C(n,m)のピーク静電容量座標Cmax(n,m)をタッチ座標としてマップ中心に位置するようにその周辺を含めた所定エリアの面マップを示す図である。 図2のタッチパネルに筆状のタッチペンが接触した接触面形状を示す図である。 図2のタッチパネルに筆状のタッチペンが接触した接触面形状が表示画面上に描画される文字に反映された様子を説明するための図である。 タッチパネルにおいて複数のドライブラインDLと複数のセンスラインSLとのイメージ等価線が格子状に直交する様子を模式的に示す一部平面図である。 図16のD部を拡大して静電容量値の最大(Max)と最小(Min)を示した図である。 複数のドライブラインDLのイメージ等価線と複数のセンスラインSLのイメージ等価線とが格子状に直交する様子を具体的に示す一部平面図である。 (a)は、静電容量の強度補正処理前の座標位置に対する静電容量値の変動の様子を示す図、(b)は、静電容量の強度補正処理後の座標位置に対する静電容量値の様子を示す図である。 図3の強度補正部が行う静電容量の強度補正処理の動作例を示すフローチャートである。 ドライブラインDLの縦方向のイメージ等価線を横方向に通過したとする範囲例を説明するための図である。 (a)は、図19の特定の横方向座標位置A〜Cにおける強度補正処理前の静電容量値の変動の様子を示す図、(b)は、図19の特定の横方向座標位置A〜Cにおける強度補正処理後の静電容量値の様子を(a)に加えた場合の実測値を示す図である。 単一の補正パラメータ(テーブル)を参照しながら図3の強度補正部が強度補正処理する事例を示すフローチャートである。 図23で用いる単一の補正パラメータ(テーブル)を示す図である。 複数の補正パラメータ(テーブル)を参照しながら図3の強度補正部が強度補正処理する別の事例を示すフローチャートである。 図25で用いる複数の補正パラメータ(テーブル)を示す図である。 (a)は、図19の座標位置A〜Cにおいて静電容量が変動する様子を示す図、(b)は、(a)の静電容量の最大値Maxに合わせて一直線状の静電容量特性に補正した様子を示す図である。 (a)は、強度補正処理の適応前の図であって、描画円径が変動して線幅がぼこぼこに変動した文字線の様子を示す図、(b)は、強度補正処理の適応後の線幅のぼこぼこした変動が解消されて略均一な文字幅で描画した文字線の様子を示す図である。 (a)は、筆状のタッチペンによりタッチパネルの表面上に接触させて描画する場合の側面図、(b)は、タッチパネルで検出された静電容量値の3次元座標(x,y,z)のZ値に応じて筆圧を設定することを説明するための図である。 複数の補正パラメータ(テーブル)を参照しながら図4の筆圧変換部が筆圧変換処理する事例を示すフローチャートである。 複数の補正パラメータ(テーブル)を参照しながら図4の筆圧変換部が筆圧変換処理する別の事例を示すフローチャートである。 (a)は、筆圧変換処理の静電容量値に対する筆圧データが所定の傾斜でリニアに変化する事例を説明するための図、(b)は筆圧変換処理の静電容量値が複数の区間に分割され、静電容量値の区間毎に、静電容量値に対する筆圧データの傾斜が設定されてリニアに変化する事例を説明するための図、(c)は、筆圧変換処理の静電容量値に対する筆圧データが静電容量値の小さいときと大きいときで筆圧値の変化量が変化する事例を説明するための図である。 本実施形態1のタッチパネルシステムによって描画された文字「あ」を示す図である。 本発明の実施形態2として、本発明の実施形態1のタッチパネルシステム1を用いた電子機器の概略構成例を示すブロック図である。 特許文献1に開示されている従来のタッチペンによりタッチパネルに入力する場合の側面図である。 図36の従来のタッチペンにおいて、ばねによって先端部が付勢されている場合を模式的に示す側面図である。 図36の従来のタッチペンおよびタッチパネルが用いられる従来の情報端末装置の機能ブロック図である。 従来技術によって描画された文字「あ」を示す図である。 図37の従来のタッチペンとタッチパネル とが筆圧データを通信している様子を模式的に示す側面図である。
1 タッチパネルシステム
2 表示装置
3 タッチパネル
4 接続部
5 基板
6 コントローラ(制御部;中央制御処理システムCPU)
7 接続ケーブル
8 ホスト端末(アプリケーション部)
9 タッチペン(指示体)
10、12 小数点抽出回路
11、15、15A、15B テーブル
13 テーブル1/n
14 テーブル2/n
16、17 センスラインSLのイメージ等価線
161,171、221,231 電極
21〜23 ドライブラインDLのイメージ等価線
61 指示体位置検出部
611 増幅部
612 信号取得部
613 A/D変換部
614 復号処理部
615 検出基準設定部
615A 駆動タイミング生成部
515B ドライブライン駆動指示部
615C データ受信部
615D 第1閾値判定部
615E 面データ抽出部
615F 強度補正部
615G 第2閾値判定部
616 位置情報生成部
616A データ受信部
616B ID付け部
616C 座標変換部
616D 筆圧変換部
62 ドライブライン駆動部
DL ドライブライン(下部電極)
SL センスライン(上部電極)
X 指示体の位置(検出領域)
P 検出面
30 電子機器
31 表示装置制御部(アプリケーション部)
32 ボタンスイッチ部
33 撮像部
34 音声出力部
35 集音部
36 音声処理部
37 無線通信部
38 アンテナ
39 有線通信部
40 記憶部
41 本体制御部
以下に、本発明のタッチパネルシステムの実施形態1および、このタッチパネルシステムの実施形態1を用いた例えばPC(パーソナルコンピュータ)およびタブレット端末などの電子機器の実施形態2について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図における構成部材のそれぞれの厚みや長さ、数などは図面作成上の観点から、図示する構成に限定されるものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1におけるタッチパネルシステムの全体構成例を示すブロック図である。
図1において、本実施形態1のタッチパネルシステム1は、画像表示用の表示画面を持つ表示装置2と、表示画面上に設けられた位置検出用のタッチパネル3と、タッチパネル3に接続される接続部4と、接続部4に接続される基板5と、この基板5上に搭載されて位置検出制御を行うコントローラ6と、コントローラ6に基板5を介して接続された接続ケーブル7と、コントローラ6に接続ケーブル7を介して接続され、表示装置2に接続されて表示装置2の表示を制御するホスト端末8とを有している。
表示装置2は、例えば液晶ディスプレイ(液晶表示装置)、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイおよび電解放出ディスプレイなどの他に、表示画面上に画像表示されるものであればよい。
タッチパネル3は、検出面Pに沿って互いに平行に設けられると共に、それぞれにドライブ信号が与えられることにより駆動される縦方向のY配線としての複数のドライブラインDL(下部電極)と、複数のドライブラインDLと交差(立体交差;垂直交差およびそれ以外の角度による交差)するように検出面Pに沿って互いに平行に設けられると共に、ドライブラインDLが駆動されることによりドライブラインDLとの間に形成され、接触または近接する指示体(指やタッチペンなど)の有無による静電容量の変化に応じた出力信号を出力するX配線としての複数のセンスラインSL(上部電極)とを有している。
センスラインSLからの出力信号は、検出面P内の検出領域X(ドライブラインDLとセンスラインSLの交差部分やその近傍部分、以下同じ)に対して指やペンなどの指示体が接触または近接しているか否かを示す信号である。即ち、この出力信号は、検出領域Xに対する接触または近接の有無や、2次元状の検出領域Xの位置情報(x,y)と指示体による静電容量の絶対値情報(z)を示す3次元座標情報を示す信号である。静電容量の絶対値情報(z)のZ値が小さくなるほど、静電容量値を示す信号レベルは小さくなる。
接続部4は、一方端がドライブラインDLおよびセンスラインSLの各電極引出部に電気的に接続されると共に、他方端が基板5の回路端子に接続されるFPC(フレキシブルプリント)基板で構成されている。
基板5は、中央部にチップ状のコントローラ6が搭載され、接続部4としてのFPC基板の他方端が基板5の回路端子に接続されている。
コントローラ6は、各ドライブラインDLを駆動すると共に、各センスラインSLからの出力信号を信号処理して検出面P内における指示体の位置(検出領域X)を検出制御する。
接続ケーブル7は、一方端が、コントローラ6の入出力端子に接続される基板5の回路端子に電気的に接続され、他方端がホスト端末8に電気的に接続されている。
ホスト端末8は、パーソナルコンピュータなどで構成されており、接続ケーブル7を介してコントローラ6を制御すると共に、コントローラ6で検出した指示体の位置(タッチ検出領域X)および各種情報(筆圧情報)に基づいて表示装置2の表示画面上に表示される画像を表示制御する。
また、タッチパネルシステム1に接続されたホスト端末が、クラウドサービスのようにサーバー側にあってもよく、タッチパネルシステム自体にホスト端末の機能をもたせ表示を制御することも可能である。
図2は、図1のタッチパネルシステム1のコントローラ6における構成例を示すブロック図である。
図2において、本実施形態1のコントローラ6は、センスラインSLからの出力信号を信号処理して検出面P内における指示体の位置(検出領域X)および各種情報(筆圧情報)を検出する指示体位置検出部61と、ドライブラインDLを順次駆動するドライブライン駆動部62とを有している。
指示体位置検出部61は、各センスラインSLから出力される出力信号を増幅する増幅部611と、増幅部611が増幅した出力信号を取得して時分割で出力する信号取得部612と、信号取得部612が出力したアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換部613と、A/D変換部613がA/D変換したデジタル信号に基づいて検出面P内における静電容量の変化量の分布を求める復号処理部614と、後述の位置情報生成部616が検出面P内における指示体の位置(検出領域X)を検出する際に用いる検出基準値(閾値)を設定すると共に、本実施形態1の特徴構成である面データ抽出処理および強度補正処理を行う検出基準設定部615と、復号処理部614が求めた静電容量の変化量の分布に対して検出基準値に基づいて検出面P内における指示体の位置(検出領域X)を検出して指示体の位置を示す位置情報を生成すると共に本実施形態1の特徴構成である筆圧変換処理を行う位置情報生成部616とを有している。
ドライブライン駆動部62は、複数のドライブラインDL毎に所定のドライブ信号を順次または一斉に出力して複数のドライブラインDLを駆動する。
一方、ドライブライン駆動部62から駆動されたドライブラインDLと交差する2本以上のセンスラインSLからは、当該ドライブラインDLとの間に形成される静電容量の変化に応じた出力信号が増幅部611にて取得される。増幅された出力信号を信号取得部612にて隣接するセンスラインSLから出力信号値の差を読み出す。差を見ることでノイズが相殺されて、閾値レベルよりも大きな座標信号レベル(従来のものに対してノイズ成分の5倍〜20倍の信号レベル)が得られる。よって、大きな静電容量値を検出することが可能になる。この取得することができた静電容量の絶対情報(Z値)を多階調の筆圧データに変換し、この筆圧データに基づいて筆圧を細かく制御して文字の太さや濃淡を多彩に表現することができる。なお、従来技術では、静電容量値を直接検出し、検出した静電容量値と閾値を比較することによりタッチされたか否かを検出するだけであった。
復号処理部614は、ドライブライン駆動部62が各ドライブラインDLに順次または一斉に与えたドライブ信号の信号パターンに基づいて、A/D変換部613から得られるデジタル信号を復号処理することによって、検出面P内における静電容量の変化量の分布を求める。
復号処理部614は、指示体のタッチ位置の検出を行う前に、例えばタッチパネルシステム1の起動直後に行われるキャリブレーション時に、検出面Pに接触または近接する指示体(指またはタッチペンなど)が存在しない状態で、得られた各出力信号から求められたデジタル信号を取得することによって、検出面Pに接触または近接する指示体(指またはタッチペンなど)が存在しない状態の検出面P内における静電容量の2次元的な分布を予め求めている。さらに、復号処理部614は、検出面Pに接触または近接する指示体が存在しない状態の検出面P内における静電容量の分布と、指示体の位置の検出時に求めた検出面P内における静電容量の分布とを比較して、検出面P内における静電容量の変化量の分布、即ち、検出面Pへの指示体の接触または近接に起因して変化した静電容量の成分の2次元的な分布を求める。さらに、復号処理部614は、検出面Pに接触または近接する指示体が存在しない状態の検出面P内における静電容量の2次元的な分布を、指示体のタッチ位置の検出時に求めた検出面P内における静電容量の2次元的な分布から減算することにより、指示体が触れるかまたは近接した検出面P内における静電容量の変化量の3次元的な分布を求めることができる。この静電容量の変化量の3次元的な分布は、後述するが、指示体の入力位置(x,y)をタッチパネル3に指示して得られる静電容量値の絶対情報情報(z)を含む静電容量値の3次元座標(x,y,z)に対応する。
検出基準設定部615は、復号処理部614から得られる静電容量の変化量の分布に対する検出基準値(閾値)を設定する。例えば検出基準設定部615が求めた検出基準(閾値)は記憶部(図示せず)に記憶されている。なお、検出基準設定部615にて行う本実施形態1の特徴構成の面データ抽出処理および強度補正処理については次の図3以降で詳細に説明する。
位置情報生成部616は、復号処理部614が求めた検出面P内における静電容量の変化量の分布と検出基準とを用いて、検出面P内における指示体の位置を求めて位置情報を生成する。
位置情報生成部616は、検出面P内における静電容量の変化量の分布中のタッチ位置を求め、当該タッチ位置における静電容量の変化量が検出基準値よりも大きければ、当該タッチ位置を検出面Pに接触または近接する指示体の位置とする。
位置情報生成部616は、検出面P内の静電容量の検出領域の全てを用いてタッチ位置(静電容量の絶対値情報(z)が最大の位置)を求めてもよいし、検出領域の一部(例えば静電容量の変化量が所定の閾値よりも大きくなる部分)を用いてタッチ位置(静電容量の絶対値情報(z)が最大の位置)を求めてもよい。また、位置情報生成部616は、当該タッチ位置の付近(または検出面内の一部)の検出領域における静電容量の変化量に対して補間処理などを行うことによって、当該タッチ位置における静電容量の変化量を求めてもよい。
位置情報生成部616は、検出面Pにおける指示体の位置を示す位置情報を生成して出力する。このとき、位置情報生成部616は、検出面Pに接触または近接する指示体が存在しない場合など、検出面Pに接触または近接する指示体の位置を求めることができなかった場合は、その旨を位置情報として生成して出力してもよい。
ここで、本願では、ドライブラインとセンスラインを切り替えることも可能であり、図1の上部電極をドライブラインDL、下部電極をセンスラインSLとしてもよい。
さらには、上記説明のセンスラインSLとドライブラインDLに接続される増幅部と駆動部を切り替える機能を設け、上部電極と下部電極の役割(センス/ドライブ)をタッチパネルの動作中に定期的に切り替えるようにしても良い。
なお、位置情報生成部616が行う本実施形態1の特徴構成の筆圧変換処理については次の図4以降で詳細に説明する。
図3は図2の検出基準設定部615の構成例を示すブロック図である。
図3に示すように、検出基準設定部615は、ドライブライン駆動部62に対して駆動タイミングを生成する駆動タイミング生成部615Aと、次のドライブラインDLの駆動を指示するドライブライン駆動指示部615Bと、復号処理部614から容量分布データを受信するデータ受信部615Cと、閾値判定処理を行う第1閾値判定部615Dと、閾値判定処理後のデータに対して、座標値、静電容量値および面値を抽出する面データ抽出部615Eと、静電容量値が位置により変動するのを無くすように補正する強度補正部615Fと、閾値判定を行う第2閾値判定部615Gを有している。
面データ抽出部615Eは、指示体がタッチパネル3の表面に触れるかまたは近接した形状を面データとして抽出する。即ち、面データ抽出部615Eは、検出された静電容量値の所定閾値以上のセンサ検出座標範囲の面形状を面データとして抽出する。
強度補正部615Fは、タッチパネル3の各出力信号から得られた検出面(x,y)内の所定位置毎に周期的に変動する静電容量値の絶対値情報(z)(静電容量値の情報)を含む3次元座標(x,y,z)の分布について、検出面(x,y)のx方向およびy方向のうちの少なくともどちらか一方に対して周期的に変動する高さ情報zの静電容量特性を均一な静電容量特性に強度補正する。均一な静電容量特性とは、検出面(x,y)内の所定位置により周期的に変動するピーク静電容量値に一致させるが、これに限らず、変動値の中間に一致させてもよい。また、これに限らず、変動値のいずれかの値に一致させてもよい。
図4は図2の位置情報生成部616の構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、位置情報生成部616は、検出基準設定部615からデータを受信するデータ受信部616Aと、指示体によるタッチ入力が複数あった場合にそれらを区別するID付け部616Bと、座標変換処理を行う座標変換部616Cと、筆圧変換処理を行う筆圧変換部616Dとを有している。
筆圧変換部616Dは、隣接する少なくとも2本のドライブラインDL毎に順次または、一斉に駆動して、指示体の入力位置(x,y)をタッチパネル3に指示して静電容量値の3次元座標(x,y,z)を取得し、3次元座標(x,y,z)に対応した表示を行うタッチパネルシステム1において、3次元座標(x,y,z)の静電容量値の絶対値情報(z)を筆圧データに変換する。
図5は、図2のタッチパネルシステム1のコントローラ6における動作例を説明するためのフローチャートである。
図5に示すように、まず、ステップS1でタッチ検出処理を行う。タッチ検出処理において、増幅部611が、各センスラインSLから出力される出力信号を増幅する。信号取得部612が、増幅部611が増幅した出力信号を取得して時分割で出力する。A/D変換部613が、信号取得部612が出力したアナログ信号をデジタル信号に変換する。A/D変換部613がA/D変換したデジタル信号に基づいて復号処理部614が検出面P内における静電容量の変化量の分布を求める。
次に、ステップS2で図3の面データ抽出部615Eが、位置座標として3次元座標(x,y,l)の面データを生成し、この面データを用いて例えばW×H(幅×高さ)の面データを抽出する面データ抽出処理を行う。
即ち、面データ抽出部615Eが、検出された静電容量値の所定閾値以上のセンサ検出座標範囲の面形状を面データとして抽出する。さらに、面データ抽出部615Eが、センサ検出座標範囲に基づいてx方向の幅とy方向の高さの面情報を簡略化して面データの幅と高さの情報だけを面形状として抽出するかまたは、抽出された面形状をそのまま利用する。
続いて、ステップS3で図3の強度補正部615Fが強度補正処理を行う。3次元座標(x,y,l)のZ値(静電容量値の情報l)の位置による周期的な変動を無くして3次元座標(x,y,L)を生成する。
即ち、タッチパネル3の各出力信号から得られた検出面(x,y)内の所定位置毎に周期的に変動する静電容量値の絶対値情報(z)を含む3次元座標(x,y,z)の分布について、強度補正部615Fが、検出面(x,y)のx方向およびy方向のうちの少なくとも一方向に対して周期的に変動する絶対値情報(z)を均一な静電容量特性に強度補正する。
その後、ステップS4で閾値判定処理を行ってデータが閾値よりも大きい場合(yes)にステップS5で、タッチ検出が複数ある場合に第1回目のタッチ検出、第2回目のタッチ検出、第3回目のタッチ検出というようにタッチ検出を区別するID付け処理を行い、また、ステップS4でデータが閾値以下の場合(No)にはステップS6でノイズ判定(誤タッチ)とする。
さらに、ステップS7で図4の筆圧変換部616Dが筆圧変換処理(3次元座標(x,y,L)=(x、y、P)でPは筆圧)を行って、ステップS8で面データ抽出処理、強度補正処理および筆圧変換処理後のデータを用いて、ホスト端末8のアプリケーション部が、タッチ検出した指示体の位置(x、y、P;Pは筆圧)や面データに基づいて表示装置2の表示画面上の画像表示を制御する。
図6は、図2の検出基準設定部615の面データ抽出処理動作例を説明するためのフローチャートである。
図6に示すように、まず、ステップS11でドライブライン駆動部62に対して駆動タイミング生成部615Aが駆動タイミングを生成する。
次に、ステップS12でドライブライン駆動指示部615Bがドライブライン駆動部62に次のドライブラインDLの駆動を指示する。
続いて、ステップS13でデータ受信部615Cが復号処理部614からの容量分布データ(検出面P内における静電容量の変化量の分布データ)を受信する。
その後、ステップS14で第1閾値判定部615Dが閾値判定を行って、受信データが閾値を超えない場合(No)にはノイズ判定とする。受信データが閾値を超える場合(Yes)には次のステップS16で面データ抽出部615Eがその座標値、静電容量値および面形状を抽出する。
ステップS16で面データ抽出部615Eは、ピーク静電容量座標検出手段が、マトリクス状に並んだm行n列の静電容量C(m,n)マップからピーク静電容量座標Cmax(n,m)を検出し、次に、面マップ形成手段が、ピーク静電容量座標検出手段で検出したピーク静電容量座標Cmax(n,m)を入力位置(x,y)としてマップ中心に位置するように所定エリアを作成し、抽出された所定エリアの静電容量値C(n,m)に対してそれぞれ所定閾値と比較して、所定閾値以上のセンサ検出座標範囲の面形状または/および面情報(W×H)を面マップとして抽出する。
さらに、ステップS17で強度補正部615Fが、静電容量値が位置により変動するのを無くすように補正する強度補正処理を行う。
タッチパネル3の各出力信号から得られた検出面(x,y)内の所定位置毎に周期的に変動する静電容量値の絶対値情報(z)を含む3次元座標(x,y,z)の分布について、強度補正部615Fが、その検出面(x,y)のx方向およびy方向のうちの少なくとも一方向に対して周期的に変動する絶対値情報(z)の静電容量特性を均一な静電容量特性に強度補正する。
さらに、ステップS18で第2閾値判定部615Gが閾値判定を行って、ステップS8で静電容量値補正後のデータが閾値を超えない場合(No)にはステップS19でノイズ判定(誤タッチ)とする。静電容量値補正後のデータが閾値を超える場合(Yes)には処理を終了する。
図7は、図2の位置情報生成部616の強度補正処理動作例を説明するためのフローチャートである。
図7に示すように、まず、ステップS21で検出基準設定部615からのデータをデータ受信部616Aが受信する。
次に、ステップS22でID付け部616Bが、複数の位置検出時にそれらを互いに区別するID付け処理を行う。
続いて、ステップS23で座標変換部616Cが座標変換処理を行う。
その後、ステップS24で筆圧変換部616Dが筆圧変換処理を行う。筆圧変換部616Dが3次元座標(x,y,z)の静電容量値の絶対値情報(z)を筆圧データに変換する。筆圧変換処理後、位置情報生成処理を終了する。
以下、これらの面データ抽出処理、強度補正処理および筆圧変換処理について詳細に説明する。
(面データ抽出処理)
図8は、筆状のタッチペン9がタッチパネル3にタッチした瞬間の容量分布を示す模式図である。図9は、タッチパネル3に筆状のタッチペン9がタッチ検出した場合のタッチ座標を示す図である。
図8および図9に示すように、タッチペン9は、バッテリや通信装置を有しないパッシブペンであり、その筆状のペン先が細長い毛状の誘電体を導電体(金属部材)にて多数束ねた弾性を有する筆体で構成されている。要するに、タッチペン9は、弾性体を有する誘電体のペン先を有している。この筆状のタッチペン9のペン先がタッチパネル3に触れることにより、誘電体のペン先を介して静電容量が変化しタッチパネル3の表面の静電容量値が高くなる。ペン先がタッチパネル3の表面に触れた形状、即ち、ペン先が触れたタッチパネル3の電極形状に応じて反応した容量の面形状(検出された静電容量値の閾値以上の図9の「1」のセンサ検出範囲の形状)と、タッチペン9がタッチパネル3の表面に触れた面(X,Y)と、静電容量値の絶対値情報(z)のZ値とからなる立体的な3次元位置座標情報(X,Y,Z)=(x,y,l)を検出することができる。タッチペン9がタッチパネル3の表面に触れた面(X,Y)は、X方向の幅(Width)とY方向の高さ(Height)の面情報(W×H)として簡略化して抽出することもできる。これらによって、静電容量値(強度)の大きさやペン先の方向を(筆の向きをその面やその形状から)簡易的に求めることが可能となる。また、面情報(W×H)から静電容量値に変換することもできる。
図9の「1」のセンサ検出範囲の面形状は、図8の静電容量値の強さ(絶対値情報(z))の山(等高線によって段階的に表現できる)を閾値としてどの強さ(絶対値情報(z))で検出面(x,y)に沿って切り取ることによっても面形状が多少異なってくる。ここでは静電容量値の情報全体の10パーセント程度の高さを閾値として用いることができる。図8の静電容量値の強さ(高さ)の山の途中(等高線)で切り取ることによって、静電容量値の高さ全体の0パーセント程度の高さを閾値として切り取った図9の「1」のセンサ検出範囲の面形状に比べて周囲の形状(等高線)が電極形状に左右されず滑らかになる。筆状のタッチペン9の種類に応じて最も表現できる各種の閾値を設定できて、例えばその閾値が50パーセントであれば50パーセントの静電容量値の強さ(静電容量値の情報z)の等高線のところで切り取ることになる。この閾値はノイズとの関係以上の静電容量値の強さ(静電容量値の情報z)の等高線の位置で決める必要がある。静電容量値の強さ(静電容量値の情報z)の最大値(ピーク値)から所定値を減算した値であってもよい。この場合、次に強度補正を行うことから、静電容量値の強さ(静電容量値の情報z)の最大値(ピーク値)は変化しないので、この閾値も変動しない。閾値よりも低い位置が「0」で閾値よりも高い位置が「1」である。このように、静電容量値に対して減算または乗算(0〜100パーセント)の閾値で求められる面形状を表示に用いる。
図9で「×」印はタッチ座標(x,y,z)の重心座標位置である。図9で「1」は容量値を検出したタッチ座標であって、左上からX方向およびY方向に3駒で1駒分だけ段差が生じ、次に、X方向およびY方向に2駒で1駒分だけ段差が生じ、さらにX方向およびY方向に1駒で4駒分だけ段差が生じている。このように、面およびその形状情報は、電極形状に応じて反応した容量の面形状(図9の「1」の形状)および、横方向の幅(Width)と縦方向の高さ(Height)の面形状になっている。
なお、筆状のタッチペン9のペン先の方向(筆の向き)は、タッチ座標の重心座標Xの容量値より×Nパーセントまたは特定数量減算したタッチ座標の重心座標X1を抽出し、重心座標Xと重心座標X1の2点により抽出することもできる。また、求められた面形状を等高線として筆の向きや状態を検出できる。
図10(a)および図10(b)は、面データ抽出処理によるデータによりホスト端末8のアプリケーション部が行う表示装置2の表示画面上への画像表示例を示す図である。
図10(a)および図10(b)に示すように、ホスト端末8のアプリケーション部が、タッチ検出した指示体の位置(タッチ座標)に基づいて表示装置2の表示画面上に画像表示する。要するに、従来はタッチ座標を中心とし、静電容量の3次元座標(x,y,z)のZ値(絶対値情報(z))に応じて円径を連続的に変化させた円群によって記号や文字を描画していたが、本実施形態1では、筆状のタッチペン9の先端部がタッチパネル3の表面上に触れた接触面形状、即ち、ペン先が触れたタッチパネル3の電極形状に応じて反応した容量の形状(検出された静電容量値のセンサ検出範囲の形状;図10(a)や図10(b)のD1の筆形状)が連続して、表示画面上に記号や文字として描画できる。したがって、ペン先がタッチパネル3に触れる面が小さくなれば描画される線の太さも細くなる。
なお、ある閾値を超えた容量値とそのタッチ座標群「1」から面形状を抽出(1bit)することができるが、ある閾値を超えた容量値とそのタッチ座標群から立体(山形状)を抽出(2bit〜複数bit)するようにしてもよい。
上記構成により、図3の面データ抽出部615Eが行う座標値、静電容量値および面抽出処理動作例についてさらに詳細に説明する。
図11は、図3の面データ抽出部615Eにおける座標値および静電容量値抽出処理動作例を示すフローチャートである。図12は、図3の面データ抽出部615Eにおける座標値および静電容量値抽出処理動作から面抽出処理を行う動作例を示すフローチャートである。
図11に示すように、まず、ステップS31でタッチ入力判定処理を行い、判定結果がタッチ入力「なし」であれば(No)処理を終了してタッチ入力が有るまで待ち、判定結果がタッチ入力「有」であれば(Yes)、ステップS32で静電容量マップ作成処理を行う。静電容量マップ作成処理は、図13に示すようにタッチパネル3のセンサエリア全体の静電容量マップが作成される。
次に、ステップS33でマトリクス状に並んだ座標位置に対応したm行n列の静電容量C(n,m)マップにおいてn=0,m=0、Cmax=0を代入する。これにより、例えば第1列目は静電容量C(0,0)〜C(0,m),第2列目は静電容量C(1,0)〜C(1,m)・・・第m列目は静電容量C(n,0)〜C(n,m)になる。
続いて、ステップS34〜S40でマトリクス状に並んだm行n列の静電容量C(m,n)マップから、その座標での静電容量値C(n,m)と現在のピーク座標値Cmax(n,m)を順次比較して、全静電容量値C(n,m)におけるピーク座標値Cmax(n,m)を検出する。
さらに、図12に示すように、まず、ステップS41においてステップS40で求めた全静電容量値C(n,m)におけるピーク静電容量座標Cmax(n,m)を取り込む。
次のステップS42で、図14に示すように全静電容量値C(n,m)のピーク静電容量座標Cmax(n,m)をタッチ座標としてマップ中心に位置するように所定エリアの面マップを作成する。具体的には、ピーク座標値Cmax(n,m)から上(+4)下(−3)右(+4)左(−3)の範囲の面マップを作成する。
続いて、ステップS43において所定エリアでマトリクス状に並んだ例えば8行8列の静電容量C(n−3,m−3)にn−3=0,m−3=0を代入する。これにより、例えば第1列目は静電容量C(0,0)〜C(0,7),第2列目は静電容量C(1,0)〜C(1,7)・・・第8列目は静電容量C(7,0)〜C(7,7)になる。
その後、ステップS44で、抽出された所定エリアの面マップの静電容量値C(n,m)がそれぞれCth(容量マップ閾値)よりも大きいかどうかを判定する。ステップS44で面マップ中の各静電容量値C(n,m)がCth(容量マップ閾値)よりも大きい場合にはステップS46で容量検出領域「1」とし、各静電容量値C(n,m)がCth(容量マップ閾値)よりも小さい場合にはステップS45で容量未検出領域「0」とする。
ステップS47〜S50でマトリクス状に並んだ8行8列の静電容量C(m,n)の全面マップから、容量検出領域「1」か容量未検出領域「0」かに振り分けて、図15に示すように、複数のドライブラインDLと複数のセンスラインSLとの8行8列の各格子間領域において容量検出領域「1」と容量未検出領域「0」とのいずれかに振り分けられた面マップが作成される。
以上により、面データ抽出部615Eの動作は、ピーク静電容量座標検出手段(図示せず)が、マトリクス状に並んだm行n列の静電容量C(n,m)マップからピーク静電容量座標Cmax(n,m)を検出するピーク静電容量座標検出工程と、面マップ形成手段(図示せず)が、ピーク静電容量座標検出手段で検出したピーク静電容量座標Cmax(n,m)を入力位置(x,y)としてマップ中心に位置するように所定エリアを作成し、抽出された所定エリアの静電容量値C(n,m)に対してそれぞれ所定閾値と比較して、所定閾値以上のセンサ検出座標範囲の面形状または/および面情報を面マップとして抽出する面マップ形成工程とを有している。
したがって、本実施形態1によれば、指示体の入力位置(x,y)をタッチパネル3に指示して得られる静電容量値の絶対値情報(z)を含む静電容量値の3次元座標(x,y,z)に対応した表示を行うタッチパネルシステム1であって、指示体がタッチパネル3の表面に触れるかまたは近接した形状を面データとして抽出する面データ抽出部615Eをコントローラ部6内の検出基準設定部615に有している。
このように、図3の面データ抽出部615Eが行う面データ抽出処理により、指示体(筆状のタッチペン9)がタッチパネル3の表面に触れるかまたは近接した平面視形状を面データとして抽出するため、指示体形状の変化、例えば指や筆状のタッチペン9のタッチパネル3の上面への図16に示す接触形状D1を記号や文字などに反映することができて記号や文字に個性を持たせて表示画面上に描画することができる。即ち、記号や文字の太さや描画形状をより明確に表現すると共に、記号や文字の描画形状にリアリティがあって個性を持たせることができる。
(強度補正処理)
図17は、タッチパネル3において複数のドライブラインDLと複数のセンスラインSLとのイメージ等価線が格子状に直交する様子を模式的に示す一部平面図である。図18は、図17のD2部を拡大して静電容量値の最大(Max)と最小(Min)を示した図である。図19は、複数のドライブラインDLのイメージ等価線22,23と複数のセンスラインSLのイメージ等価線16,17とが格子状に直交する様子を具体的に示す一部平面図である。
図17〜図19に示すように、互いに平行に設けられると共に、それぞれにドライブ信号が与えられることにより駆動される縦方向のY配線としての複数のドライブラインDLの平面視ひし形の電極221、231およびその接続部が交互に順次接続されたイメージ等価線22、23と、互いに平行に設けられると共に、静電容量の変化を示す出力信号が出力される横方向のX配線としての複数のセンスラインSLの平面視ひし形の電極161,171およびその接続部が交互に順次接続されたイメージ等価線16、17とが、その接続部同士で立体交差するように配置されている。なお、ドライブラインDL間やセンスラインSL間の間隔は5mm程度である。
したがって、縦方向のイメージ等価線22、23と横方向のイメージ等価線16、17との単位格子内には格子各辺から電極161,171および電極221、231の4つの三角形状(ひし形の半分)の各頂点部分が単位格子内領域の中央部分に向けて突出している。図18に平面視4角形状の単位格子内領域の中央部分では静電容量値が最小(Min)を示し、単位格子内領域の周辺では静電容量値が最大(Max)を示す。したがって、同一単位格子内領域であっても検出される静電容量値が異なっている。
図20(a)は、静電容量の強度補正処理前の座標位置に対する静電容量値の変動の様子を示す図、図20(b)は、静電容量の強度補正処理後の座標位置に対する静電容量値の様子を示す図である。
図20(a)に示すように、図18の平面視4角形状の単位格子内領域では縦方向のイメージ等価線22、23を横方向に跨ぐ毎に静電容量値が最大(Max)を示し、イメージ等価線22、23間の中央部分では静電容量値が最小(Min)を示してこれらが周期的に繰り返される。このように、検出された容量値が位置によって異なっている。イメージ等価線22、23を横方向に跨ぐ毎に周期性を持った静電容量値曲線となっている。
周期性を持った静電容量値曲線により、図20(b)に示すように、検出基準設定部615の強度補正部615Fが、図20(a)の静電容量値が最小(Min)の値を静電容量値が最大(Max)の値に一致するように一直線状の静電容量値特性の直線になるように強度補正処理を行う。要するに、タッチパネル3の電極の面や形状(位置)に応じて周期的に変動しないように補正して、検出される静電容量値を一定値にする。
タッチパネル3の各出力信号から得られた検出面内の位置により周期的に変動する静電容量の3次元座標(x,y,z)の分布について、強度補正部615Fが、検出面のx方向およびy方向のうちの少なくとも一方向に対してz座標値(Z値)が周期的に変動する静電容量特性を均一な静電容量特性に強度補正する。
これによって、ドライブラインDLが駆動されることによりドライブラインDLとの間に形成され、接触または近接する指示体(指やタッチペンなど)の有無による静電容量の変化に応じた出力信号を各センスラインSLから出力する際に、縦方向のイメージ等価線22、23の位置によらず、一定の静電容量値に補正することから、タッチ時の静電容量値と閾値との差分値とが同じになってタッチ座標検出の精度の低下を防止し、タッチ座標検出の精度の均一化を図ることができる。
要するに、平面視4角形状の単位格子内領域の中央になるほど、検出される静電容量値が小さくなって減衰する。従来では、検出される静電容量値が閾値を超えているかどうかを重視していたが、同じ座標(同一単位格子内領域)にタッチしても、単位格子内領域の位置に応じて、検出される静電容量値と閾値との差分値にバラツキが生じてタッチ座標検出精度が均一化しない。これに対して、本実施形態1では、閾値を超え、検出される静電容量値との差分値を均一化(平坦化)する。即ち、同一座標位置(同一単位格子内領域)において、タッチする毎に、検出される静電容量値と閾値との差分値を均一化(平坦化)することができる。
上記構成により、その動作を説明する。
図21は、図3の強度補正部615Fが行う静電容量の強度補正処理の動作例を示すフローチャートである。
図21に示すように、まず、ステップS51でタッチパネル3に対して指示体(指やタッチペン)によるタッチがあったかどうかを判定する。
次に、ステップS51でタッチがない場合(No)には、ステップS52で格子点通過フラグを「false」にして面データ抽出部615Eからの実測データをそのまま出力する。この格子点通過とは、縦方向または/および横方向のイメージ等価線を通過したかどうかである。
続いて、ステップS51でタッチがあった場合(Yes)に、ステップS53で格子点通過をしたかどうかを判定する。ドライブラインDLの縦方向のイメージ等価線22を横方向に通過した範囲として、図22に示すようにイメージ等価線の座標位置21.95以上イメージ等価線の座標位置22.05以下の範囲内にあるかどうかによって格子点通過をしたかどうかを判定する。ステップS53で格子点通過をした場合(Yes)には、ステップS54で格子点通過フラグを「True」にしてタッチ3次元座標(X,Y,Z)のZ値を保存して、ステップS55でそのときの面データ抽出部615Eからの実測データをそのまま出力する。
その後、ステップS53で格子点通過をしていない場合(No)には、ステップS56で格子点通過フラグが直前に「True」になっていたかどうかを判定する。
更に、ステップS56で格子点通過フラグが直前に「True」になっていた場合(Yes)には、直前のイメージ等価線22を跨いだ後の格子点通過後として、ステップS55で保存したタッチ3次元座標(X,Y,Z)のZ値を用い、実測データに代えて保存したZ値を出力する。また、ステップS56で格子点通過フラグが直前に「false」になっていた場合(No)には、直前に保存されたZ値がないため、実測データをそのまま出力する。
要するに、図3の強度補正部615Fは、ある特定の座標(イメージ等価線21.95以上イメージ等価線22.05以下の座標値)を監視しており、その監視範囲になるとZ値を保存(更新登録)し、その特定の座標以外の場合はその直前に保存したZ値を用いて静電容量値を補正する。これを図23(b)に示している。
以上により、強度補正部615Fは、記憶部が設けられ、検出面(x,y)のx方向およびy方向のうちの少なくとも一方向の周期的な特定座標範囲を監視して、特定座標範囲で絶対値情報(z)を記憶部(図示せず)に更新登録し、特定座標範囲以外の座標範囲ではその直前に記憶部(図示せず)に保存した絶対値情報(z)を用いて静電容量値を補正する。
図23(a)は、図19の特定の横方向座標位置A〜Cにおける強度補正処理前の静電容量値の変動の様子を示す図、図23(b)は、図19の特定の横方向座標位置A〜Cにおける強度補正処理後の静電容量値の様子を図23(a)に加えた場合の実測値を示す図である。なお、条件1ではタッチした瞬間を示し、条件2では格子点通過時点を示している。
図23(b)に示すように、タッチパネル3に対して指示体(指やタッチペン)によるタッチがないとき(条件1で格子点通過フラグを「false」)には実測データをそのまま出力し、タッチがあって、格子点通過をしたとき(条件2で格子点通過フラグを「True」)、そのときのタッチ座標としての3次元座標(X,Y,Z)のZ値を保存して実測データをそのまま出力する。さらに、その後、格子点通過以外の場合、即ち、格子点通過をした後には、実測データに代えて保存したZ値を出力する。
要するに、強度補正部615Fが、検出面のx方向およびy方向のうちの少なくとも一方向の周期的な特定座標範囲を監視して、該特定座標範囲でz座標値を更新登録し、特定座標範囲以外の座標範囲ではその直前に保存したz座標値を用いて静電容量値を補正する。これによって、検出面内の所定位置により周期的に変動するピーク静電容量値に一致するように均一な静電容量特性とすることができる。
なお、更新登録したZ値は、ある決められた回数分平均化を行い、その平均化したZ値で静電容量値を補正するようにしてもよい。これによって、登録したZ値をより均一にすることができる。また、この強度補正処理は、1次元(X座標またはY座標)または2次元(X座標およびY座標)を用いて静電容量値を補正するようにしてもよい。
次に、メモリ(記憶部)に補正パラメータ(テーブル)を保持し、補正パラメータ(テーブル)を参照しながら強度補正部615Fが強度補正処理する場合について図24および図26を用いて説明する。
図24は、単一の補正パラメータ(テーブル)を参照しながら図3の強度補正部615Fが強度補正処理する事例を示すフローチャートである。
図24に示すように、まず、ステップS61でタッチ入力判定処理を行い、判定結果がタッチ入力「なし」であれば(No)処理を終了してタッチ入力があるまで待ち、判定結果がタッチ入力「有」であれば(Yes)、ステップS62で強度補正部615Fは小数点抽出回路10を用いてX座標およびY座標位置の小数点を抽出する。ここでは、小数点X座標およびY座標が(x,y)=(21.35,43.33)とする。
次に、ステップS63で強度補正部615Fは小数点X座標およびY座標からZ値を補正する。このZ値の補正は、図25に示すテーブル11から、小数点X座標およびY座標が(x,y)=(21.35,43.33)に対応する倍率「1.2」を抽出する。この倍率「1.2」をZ値に乗算してZ値の補正を行う。
以上により、強度補正部615Fに記憶部(図示せず)が設けられ、検出面のx方向およびy方向の座標位置に応じた複数の補正パラメータを持つ一つの補正用テーブル11を記憶部(図示せず)に保持し、強度補正部615Fは、静電容量値の絶対値情報(z)に応じた一つの補正用テーブル11を参照しながら、座標位置に応じた補正パラメータを用いて、周期的に変動する絶対値情報(z)の静電容量特性を均一な静電容量特性に強度補正する。
図26は、複数の補正パラメータ(テーブル)を参照しながら図3の強度補正部615Fが強度補正処理する別の事例を示すフローチャートである。
図26に示すように、まず、ステップS71でタッチ入力判定処理を行い、判定結果がタッチ入力「なし」であれば(No)処理を終了してタッチ入力があるまで待ち、判定結果がタッチ入力「有」であれば(Yes)、ステップS72で強度補正部615Fは小数点抽出回路12を用いてX座標およびY座標位置の小数点を抽出する。ここでは、小数点X座標およびY座標が例えば(x,y)=(21.35,43.33)とする。
次に、ステップS73で強度補正部615FはZ値が第1閾値TH1以下かどうかを判定し、Z値が閾値TH1以下であれば、小数点X座標およびY座標からZ値を補正する。このZ値の補正は、図27(a)に示すテーブル13の第1のテーブル1/nから、小数点X座標およびY座標が(x,y)=(21.35,43.33)に対応する倍率「1.2」を抽出する。この倍率「1.2」をZ値に乗算してZ値の補正を行う。
続いて、ステップS74で強度補正部615FはZ値が第1閾値TH1を超え第2閾値TH1以下かどうかを判定し、Z値が第1閾値TH1を超え第2閾値TH2以下であれば、小数点X座標およびY座標からZ値を補正する。このZ値の補正は、図27(b)に示すテーブル14の第2のテーブル2/nから、小数点X座標およびY座標が(x,y)=(21.35,43.33)に対応する倍率を抽出する。この倍率をZ値に乗算してZ値の補正を行う。
以上、強度補正部615Fに記憶部(図示せず)が設けられ、検出面のx方向およびy方向の座標位置に応じた複数の補正パラメータを持つ複数の補正用テーブル1/n〜n/nを記憶部(図示せず)に保持し、強度補正部615Fは、静電容量値の絶対値情報(z)に応じた複数の補正用テーブル1/n〜n/nを参照しながら、座標位置に応じた補正パラメータを用いて、周期的に変動する絶対値情報(z)の静電容量特性を均一な静電容量特性に強度補正する。
要するに、静電容量値のZ値の値に合わせて複数nのテーブル1/n〜n/nを用意し、Z値の値に合わせて図3の強度補正部615Fが強度補正処理を行う。このように、複数nのテーブル1/n〜n/nを多数用意することにより、図19の座標位置A〜Cにおける図28(a)の静電容量の変動を静電容量の最大値Maxに合わせて、図28(b)に示すように一直線状の静電容量特性18に補正することができる。
このように、メモリ(記憶部)に座標位置に応じた複数の補正パラメータを一または複数のテーブルとして参照しながら補正することができる。
即ち、強度補正部615Fに記憶部(図示せず)が設けられ、検出面のx方向およびy方向の座標位置に応じた複数の補正パラメータを持つ一または複数の補正用テーブルを記憶部(図示せず)に保持し、強度補正部615Fは、静電容量値のz座標値(Z値)に応じた一または複数の補正用テーブルを参照しながら、該座標位置に応じた補正パラメータを用いて、周期的に変動するz座標値の静電容量特性を均一な静電容量特性に強度補正する。
なお、メモリ(記憶部)に補正パラメータ(テーブル)を保持し、補正パラメータ(テーブル)を参照しながら強度補正部615Fが強度補正処理する場合に、1次元座標(X座標またはY座標)と減衰量の補正パラメータ、または、2次元座標(X座標およびY座標)を用いて線形補間して静電容量値の絶対値情報(z)を補正することもできる。または、2次元座標(X座標およびY座標)と、静電容量値の絶対値情報(z)と、減衰量の補正パラメータとを用いて線形補間して静電容量値の絶対値情報(z)を補正するようにしてもよい。または、2次元座標(X座標およびY座標)と、タッチしたパッシブペンのZ値(静電容量の絶対値情報(z))と、減衰量の補正パラメータとを用いて線形補間して静電容量値の絶対値情報(z)を補正するようにしてもよい。
したがって、従来はタッチ座標点を中心とし、静電容量値の3次元座標(x,y,z)のZ値に応じて円径や濃淡を連続的に変化させた円群によって記号や文字を描画しており、検出される静電容量値が変動しても静電容量値が閾値を超えているかどうかを重視してタッチ座標を検出していたが、同じ座標として静電容量値の2次元座標(x,y)にタッチしても、単位格子内領域の位置(中央かその周辺か)に応じて、検出される静電容量値が異なることから、検出される静電容量値としてZ値と閾値との差分値にバラツキが生じてタッチ座標のZ値検出精度が均一化せず、Z値自体が変動する。Z値が変動すると、図29(a)に示すように、Z値に応じて円径や濃淡が連続的に変化した円群によって記号や文字が描画されることになる。これによって、強度補正処理の適応前の線幅がぼこぼこに変動した文字線になってしまう。
これに対して、本実施形態1によれば、入力位置をタッチパネル3に指示してそれに対応した表示を行うタッチパネルシステム1において、タッチパネル3の各出力信号から得られた検出面(x,y)内の所定位置毎に周期的に変動する静電容量値の絶対値情報(z)を含む3次元座標(x,y,z)の分布について、検出面(x,y)のx方向およびy方向のうちの少なくとも一方向に対して周期的に変動する絶対値情報(z)の静電容量特性を均一な静電容量特性に強度補正する強度補正部615Fをコントローラ部6の検出基準設定部615に有している。
このように、図3の強度補正部615Fが行う強度補正処理により、検出される静電容量値としてZ値と閾値との差分値を均一化(平坦化)することができて、同一座標位置において、タッチして検出された静電容量値(Z値)と閾値との差分値を均一化(平坦化)することができる。これによって、図29(b)のように、Z値に応じた円径とすれば、強度補正処理の適応前の線幅のぼこぼこした変動(図29(a))が解消されて略均一な文字幅の文字線を描画することができる。したがって、指示体の検出精度を向上させることが可能となる。
(筆圧変換処理)
図30(a)は、筆状のタッチペン9によりタッチパネル3の表面上に接触させて描画する場合の側面図、図30(b)は、タッチパネル3で検出された静電容量値の3次元座標(x,y,z)のZ値に応じて筆圧を設定することを説明するための図である。
図30(a)および図30(b)に示すように、隣接する少なくとも2本のドライブライン毎に順次駆動して、指示体としての筆状のタッチペン9によりタッチパネル3の表面上に入力される入力位置(x,y)を、静電容量値の絶対値情報(z)を含む3次元座標(x,y,z)として取得し、3次元座標(x,y,z)に対応した表示を行うタッチパネルシステム1において、取得した3次元座標(x,y,z)の静電容量値の絶対値情報(z)を筆圧データに変換する筆圧変換部416Dを有し、この変換した筆圧データに基づいて表示画面上に表示する。
図4の筆圧変換部416Dが行う筆圧変換処理は、ペン先が複数本の誘電体を導電体で束ねて弾性を有する筆状のタッチペン9によりタッチパネル3の表面上に接触させて描画する際に、タッチペン9により触れたタッチパネル3表面の電極形状(筆の接触形状)に応じて反応した静電容量値の絶対値情報(z)のZ値を筆圧データに変換する。
要するに、従来では、十分な多階調を得るために、筆状のタッチペン9に筆圧センサ、バッテリーおよび通信装置を内蔵したアクティブペンとし、タッチパネル3にも通信装置を内蔵する必要があったが、静電容量方式タッチパネルにおいて、バッテリーおよび通信装置を内蔵しないパッシブペンでの静電容量値を筆圧データに変換することにより、筆圧センサを非搭載であっても、タッチパネル3のタッチ座標およびその周囲の静電容量値を筆圧データに変換する。
前述したが、隣接する少なくとも2本のドライブライン毎に順次駆動することにより、静電容量の差に応じた出力信号が出力されて、ノイズが相殺される。これによって、座標信号レベルと閾値レベルとの差分にも十分な余裕(従来のものに対して5倍〜20倍)が取れて大きな静電容量値が検出される。この静電容量値の差分値(Z値)を多階調として筆圧データに変換し、この筆圧データに基づいて筆圧を細かく制御して文字太さや濃淡を多階調に表現することができる。
上記構成により、以下、その動作について説明する。
図31は、複数の補正パラメータ(テーブル)を参照しながら図4の筆圧変換部616Dが筆圧変換処理する事例を示すフローチャートである。
図31に示すように、まず、ステップS81でタッチ入力判定処理を行い、判定結果がタッチ入力「なし」であれば(No)処理を終了してタッチ入力があるまで待ち、判定結果がタッチ入力「有り」であれば(Yes)、ステップS82で筆圧変換部616Dが筆圧変換処理として、タッチペン9による触れたタッチパネル3表面の電極形状(筆の接触形状)に応じて反応した静電容量値をテーブル15を参照して筆圧データに変換する。テーブル15では、図33(a)に示すように静電容量値に対する筆圧値が所定の傾斜でリニアに変化する。要するに、静電容量値の絶対値情報(z)のZ値に比例した筆圧値(筆圧データ)になり、この筆圧データに基づいて表示画面上に文字の太さや濃淡が表現されて表示される。なお、図33(c)に示すように静電容量値に対する筆圧値は、静電容量値の小さい最初は急激に大きくなるように変化するが、静電容量値がある程度大きくなってくると筆圧値は殆ど変化しないようにすることもできる。このように、筆圧変換処理の静電容量値に対する筆圧データは、静電容量値が小さい値から大きい値に変化するにつれて、筆圧値の変化量が徐々に小さく変化させることもできる。
なお、筆圧変換部616Dは、指示体により触れられたタッチパネル3の表面の接触形状に応じて反応した静電容量値を一つのテーブル15を参照して筆圧データに変換する。このテーブル15は、静電容量値に対して筆圧データが記憶されており、静電容量値に対する筆圧データが所定の傾斜でリニアに変化している。
図32は、複数の補正パラメータ(テーブル)を参照しながら図4の筆圧変換部616Dが筆圧変換処理する別の事例を示すフローチャートである。
図32に示すように、まず、ステップS91でタッチ入力判定処理を行い、判定結果がタッチ入力「なし」であれば(No)処理を終了してタッチ入力があるまで待ち、判定結果がタッチ入力「有り」であれば(Yes)、ステップS92で検出された静電容量値が所定の第1閾値Cth1以下であるかどうかを判定する。
次に、ステップS92で静電容量値が所定の第1閾値Cth1以下であれば、ステップS93で筆圧変換部616Dが筆圧変換処理として、タッチペン9により触れたタッチパネル3表面の電極形状(筆の接触形状)に応じて反応した静電容量値をテーブル15Aを参照して筆圧データに変換する。テーブル15Aでは、図33(b)に示すように静電容量値に対する筆圧値が所定の傾斜で倍率「0.7」にする。
続いて、ステップS94で静電容量値が所定の第1閾値Cth1を超え第2閾値Cth2以下であれば、ステップS95で筆圧変換部616Dが筆圧変換処理として、タッチペン9により触れたタッチパネル3表面の電極形状(筆の接触形状)に応じて反応した静電容量値をテーブル15Bを参照して筆圧データに変換する。テーブル15Bでは、図33(b)に示すように静電容量値に対する筆圧値が所定の傾斜で倍率「0.85」にする。
その後、図示しないが、静電容量値が所定の第2閾値Cth2を超え第3閾値Cth3以下であれば、筆圧変換部616Dが筆圧変換処理として、タッチペン9により触れたタッチパネル3表面の電極形状(筆の接触形状)に応じて反応した静電容量値を次のテーブルを参照して筆圧データに変換する。次のテーブルでは、図33(b)に示すように静電容量値に対する筆圧値が所定の傾斜で倍率「1.25」にする。
さらに、図示しないが、静電容量値が所定の第3閾値Cth3を超え第4閾値Cth4以下であれば、筆圧変換部616Dが筆圧変換処理として、タッチペン9により触れたタッチパネル3表面の電極形状(筆の接触形状)に応じて反応した静電容量値をさらに次のテーブルを参照して筆圧データに変換する。さらに次のテーブルでは、図33(b)に示すように静電容量値に対する筆圧値が所定の傾斜で倍率「1.2」にする。
さらに、図示しないが、静電容量値が所定の第4閾値Cth4を超え第5閾値Cth5以下であれば、筆圧変換部616Dが筆圧変換処理として、タッチペン9により触れたタッチパネル3表面の電極形状(筆の接触形状)に応じて反応した静電容量値をさらに次のテーブルを参照して筆圧データに変換する。さらに次のテーブルでは、図33(b)に示すように静電容量値に対する筆圧値が所定の傾斜で倍率「1.1」にする。
なお、筆圧変換部616Dは、指示体により触れられたタッチパネル3の表面の接触形状に応じて反応した静電容量値を複数のテーブル15A〜15E(図示せず)を参照して筆圧データに変換する。この複数のテーブル15A〜15E(図示せず)は、静電容量値に対して筆圧データが記憶されており、静電容量値を複数の区間に分割され、静電容量値の区間毎に、静電容量値に対する筆圧データの傾斜が設定されてリニアに変化している。
したがって、本実施形態1によれば、隣接する少なくとも2本のドライブラインDL毎に順次駆動して、指示体の入力位置(x,y)をタッチパネル3に指示して静電容量値の3次元座標(x,y,z)を取得し、3次元座標(x,y,z)に対応した表示を行うタッチパネルシステム1であって、3次元座標(x,y,z)の静電容量値の絶対値情報(z)を筆圧データに変換する筆圧変換部616Dを有し、筆圧データに基づいて表示する。
このように、3次元座標(x,y,z)の静電容量値の絶対値情報(z)を筆圧データに変換するため、筆圧により、描画する記号や文字の太さに強弱(濃淡)を付けて文字の線を細く変化させたり太く変化させたりすることができる。
図34に本実施形態1のタッチパネルシステム1によって描画された文字「あ」を示している。図34のD3に示すように、強度補正処理の適応後の線幅のぼこぼこした変動が解消されて略均一な文字幅で描画されている。図34のD4、D5に示すように、筆圧により、描画する文字「あ」の太さに強弱を付けて文字線が徐々に細く変化させた様子や、文字線が太い状態から一旦細くなった後に再び太く変化させた様子が表現されている。
しかも、パッシブペンで筆圧データを有効に検出することができて、タッチペンからタッチパネル側に筆圧データをデータ転送する必要がなくなってタッチペン自体にバッテリーが不要になり、タッチペンとタッチパネル側との双方に通信装置が不要になることにより、タッチペン自体の重さを軽くすると共にそのサイズを小さくすることができる。
(実施形態2)
図35は、本発明の実施形態2として、本発明の実施形態1のタッチパネルシステム1を用いた電子機器の概略構成例を示すブロック図である。
図35において、本実施形態2の電子機器30は、上記実施形態1の表示装置2と、表示装置2の表示を制御する表示装置制御部31(アプリケーション部に対応)と、表示装置2の表示画面上に配置されるタッチパネル3と、タッチパネル3を駆動してタッチパネル3のタッチ座標を検出すると共に面データ抽出、強度補正および筆圧変換などの各種処理を行うコントローラ部6と、オン・オフスイッチやカメラスイッチなどユーザによる指示操作を受け付けるボタンスイッチ部32と、画像データを生成可能とする撮像部33と、音声データを音声に変換して出力するスピーカなどの音声出力部34と、集音して音声データに変換するマイクロホンなどの集音部35と、音声出力部34に送る音声データを処理すると共に、集音部35からの音声データを処理する音声処理部36と、外部電子機器との間で無線通信する無線通信部37と、無線通信データを電磁波として外部に送信すると共に、外部電子機器から放射された電磁波を受信するアンテナ38と、外部電子機器との間で有線通信する有線通信部39と、各種データを記憶する記憶部40と、機器全体の動作を制御する本体制御部41(図1のホスト端末8に対応)とを有している。なお、図1のホスト端末8ではその内部に表示装置制御部31としてのアプリケーション部を含んでいる。コントローラ部6は本体制御部41内に含んでいてもよいことは言うまでもないことである。
なお、上記実施形態1では、各種のフローチャートを用いて各部の動作について説明したが、これは各部が、可読記録媒体としてのROM(記憶部)に記憶された制御プログラムが起動時にRAM(ワークメモリ)に読み出されて制御部(CPU;中央演算処理装置)が制御プログラムに基づいて行う各種処理である。
なお、上記実施形態1では、均一な静電容量特性は、検出面内の所定位置により周期的に変動するピーク静電容量値に一致させるように構成したが、これに限らず、検出面の位置情報(x,y)のx方向およびy方向のうちの少なくとも一つの方向に対して、検出面の所定位置毎に周期的に変動する静電容量特性のバラツキを補正する強度補正部は、所定位置毎に静電容量特性が変動する少なくとも一つの周期内で、出力する静電容量値の情報(z)を、周期内で得られた周期の範囲内のいずれか一つの静電容量値の情報(z)とするように構成してもよい。
以上のように、本発明の好ましい実施形態1、2を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1、2に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1、2の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
本発明は、入力操作をタッチパネルに位置を指示してそれに対応した表示を行うタッチパネルシステム、このタッチパネルシステムを用いたPC(パーソナルコンピュータ)およびタブレット端末などの電子機器の分野において、指示体接触形状の変化、例えば指や筆などの支持体の接触形状を記号や文字などに反映して、記号や文字の太さや描画形状をより明確に表現すると共に、記号や文字の描画形状にリアリティがあって個性を持たせることができる。

Claims (5)

  1. タッチパネルと、
    ペン先に誘電体を備えたタッチペンと、
    前記タッチペンが前記タッチパネルの表面に触れたときの、前記タッチパネルにおける接触面形状と前記接触面形状に応じて反応した静電容量値とからなる立体的な3次元情報を検出する手段と、
    前記立体的な3次元情報における静電容量値を筆圧データに変換する筆圧変換部
    備えたことを特徴とするタッチパネルシステム。
  2. 前記筆圧変換部は、前記静電容量値を一または複数のテーブルを参照して筆圧データに変換する請求項1に記載のタッチパネルシステム。
  3. 前記テーブルにおいて、静電容量値に対する筆圧データは、静電容量値が小さい値から大きい値に変化するにつれて、徐々に小さく変化する請求項に記載のタッチパネルシステム。
  4. 前記複数のテーブルは、複数の区間に分割された静電容量値の区間毎に、静電容量値に対してリニアに変化する筆圧データが記憶されており、前記区間毎に、静電容量値に対する筆圧データの傾斜が設定されている請求項に記載のタッチパネルシステム。
  5. 表示装置をさらに備え、
    前記接触面形状と前記筆圧データに基づいて文字太さ及び/又は濃淡を表現して前記表示装置に描画することを特徴とする請求項1から4のいずれか1に記載のタッチパネルシステム。
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