JP2022550431A - タッチ感応型センサマトリクスによる認識の為の装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、導電性構造(12)であって、環状タッチ面(13)とマーカ(15,16,17)とを有する構造(12)と、構造(12)が設置されるか構造(12)が埋設される電気絶縁性基板材料(14)と、を具備する、タッチ感応型センサマトリクス(40)による検出の為の装置(10,11)に関する。本発明は更に、タッチ感応型センサマトリクス上の装置(10,11)を検出する為の方法、装置(10,11)を製造する為の方法、装置のグループ、そして装置(10,11)を具備するシステムに関する。【選択図】図8

Description

本発明は、タッチ感応型スクリーンのようなタッチ感応型センサマトリクスにより検出可能である装置に関する。装置は、導電性構造と、この構造が設置されるかこの構造が埋設される電気絶縁性基板材料とを具備する。更に、本発明は、このような装置のグループ、装置を製造する方法、装置と制御処理ユニットとを含むシステム、そしてタッチ感応型センサマトリクス又はスクリーン上の装置を認識する方法を含む。
今日、タッチ感応型スクリーン(タッチスクリーン)は様々な分野で使用されている。タッチ感応型スクリーンは、例えば、スマートフォン、タブレットPCに、そして多様な機械に使用されている。これらのタッチ感応型スクリーンの利点は、入力と出力の両方がスクリーンを介して行われ得ることである。タッチ感応型スクリーンは一般的に、スクリーンのどこが指でタッチされたかを検出することが可能である。
多くのタッチ感応型スクリーンでは、容量性タッチスクリーンが使用される。これらのケースでは、互いに横向きに整列された透明な電線による二つのグリッドが一般的にガラスに配設される。二つの電線グリッドのうち上方グリッドが下方グリッドへ連続的に電気信号を送る。スクリーンが指でタッチされると、間に配設された絶縁層の電気容量が変化し、この点で信号が弱くなる。そしてプロセッサが、信号が低下した位置を算出して、タッチの箇所及び持続時間をデバイスのソフトウェアへ中継する。そして今度はこれがタッチに応じた対応の動作を実施する。
大抵は多数のタッチも同時に検出できるこのような容量性タッチ感応型スクリーン(マルチタッチディスプレイ)は通常、タッチ感応型スクリーン上に置かれた物体を検出するように設計されていない。反対に、このようなシステムは一般的に、物体により誘発されたタッチデータを能動的に除去するフィルタを含む。
タッチ感応型スクリーンにより検出可能な様々な能動的及び受動的入力ユニット、或いはタッチ感応型スクリーンにより受動的入力ユニットが検出可能である方法が、文献で提案されている。例えば、特許文献1は、容量性タッチスクリーンの容量変化を監視する情報処理デバイスに関する。容量変化は、QRコード(登録商標)のようなパターン情報がコード化され得る導電性材料により生じる。
入力ユニットを使用するタッチ感応型スクリーンのスムーズな操作の為には、以下の条件のうち少なくとも一つ又は二以上が満たされるべきである。
1.入力ユニットがユーザにタッチされているかどうかに関係なく、そしてタッチ感応型スクリーン上でのその位置及び配向に関係なく、入力ユニットが現在、タッチ感応型スクリーン上にあるか否かを判断することを可能にするべきである。
2.各入力ユニットを一意識別可能にするべきである。
3.スクリーン上の単数又は複数の入力ユニットの正確な位置及び/又は配向を判断可能にするべきである。
4.高速移動する入力ユニットの位置及び配向の変化を、顕著な遅延を伴わず検出可能にするべきである。
先行技術に示されている多くのシステムがこれら四つの条件のうち少なくとも一つ、或いは二つ以上、或いは全てを充分に満たすのは不可能であることが分かっている。
タッチ感応型スクリーンの或る実施形態で、タッチ感応型スクリーンは電極線を行及び列で備え、各行は制御線を含み、各列は読出線を含む。このいわゆるセンサマトリクスでは、各制御線を電気パルスで次々と励起させて各読出線でのレスポンスを測定することにより、容量が測定され得る。この測定方法は概して、相互容量測定と称される。対応のセンサは一般的にmPCAP(相互投影型容量性タッチ)センサと呼ばれる。逆容量測定の目的は、タッチの存在及び程度を示し得る制御線と読出線との間の容量変化を測定することである。しかしながら、充分にグランドされていないタッチによる電荷は、グランドへ充分に達するのではなく制御線から読出線を通り、これは測定信号を歪ませ得る。この作用は文献では再送と称される。再送は人の2本の指が置かれた時にも起こり得る。
タッチ感応型スクリーンでの再送は幾つかの作用を起こし得る。第一に、再送によりタッチセンサ制御ユニットは単一の大きなタッチを多数のタッチと解釈することがある。第二に、再送は信号のタッチ振幅を減少させ、タッチ位置推定の確度を低下させ得る。例えば、タッチセンサ制御ユニットは、タッチ感応型スクリーンの左上部分でのタッチをタッチ感応型スクリーンの上中心部分でのタッチとして誤解釈し得る。第三に、再送は、負の振幅を持ついわゆる「アンチタッチ」が発生するようにタッチ振幅の値を減少させ得る。
これらの再送作用は、文献及び最新技術では有害であると概ね考えられている。例えば、特許文献2は、上に記載された再送作用の補正を試みている。
非特許文献1では、第17及び18章に再送がより詳しく記載されている。
米国特許出願公開第2010/0149119号明細書 米国特許第9335873号明細書
トニー・グレイ(Tony Gray)による「投影型容量性タッチ―技術者向け実践ガイド(Projected Capacitive Touch - a practical guide for engineers)」シュプリンガー(Springer)2019年,ISBN978‐3‐319‐98391‐2
タッチ感応型センサマトリクスにより確実に検出及び認識され得る装置を提案することが、本発明の目的である。先行技術の短所を少なくとも部分的に克服できる、タッチ感応型センサマトリクス上の装置を検出する為の方法を提供することも、本発明の目的である。
主請求項の特徴を有する装置、装置のグループ、そして装置と副請求項の特徴を有する制御処理ユニットとを具備するシステムにより、目的が解決される。更に、装置を製造する為の方法と、タッチ感応型スクリーン上の装置を認識する為の方法とが提案される。更なる実施形態は、明細書及び図と共に従属請求項の特徴から結果的に生じる。
本発明によれば、
少なくとも一つの導電性構造であって、環状タッチ面(環状接触面)と少なくとも一つのマーカとを有する構造と、
構造が設置されるか構造が埋設される電気絶縁性基板材料と、
を具備する、タッチ感応型センサマトリクスによる検出の為の装置が提供される。
特に、タッチ感応型センサマトリクスに装置が置かれると、取り分け装置がユーザによりタッチされない時でもタッチ感応型センサマトリクスの容量性センサによりセンサデータとして検出可能である容量変化を起こすように導電性構造が設計される。多くのケースで、並列配置される複数のタッチ感応型センサが設けられ、これはセンサ装置又はセンサマトリクスとも称され得る。その際にはセンサマトリクスに装置を置くか装置を通してセンサマトリクスに接触することにより、入力が行われ得る。加えてユーザへの出力が望ましい場合には、ディスプレイスクリーンのような出力ユニットが設けられ得る。センサマトリクスは、一般的にスクリーンを介した出力を可能にするタッチ感応型スクリーンの構成要素であり得る。しかしながら、スクリーンを介した出力は必須ではない。異なるタイプのユーザへのフィードバック、例えば異なる視覚、聴覚、触覚フィードバックも考えられる。実際にはタッチ感応型スクリーンが大抵は使用されるので、以下では大抵この語が使用される。本明細書で使用される際に、「タッチ感応型センサマトリクス」及び「タッチ感応型スクリーン」の語は互換的に使用され得る。或る実施形態で、センサマトリクスは矩形である。センサマトリクスはM個の列とN個の行とで形成され、その場合にセンサの数はM*Nである。
センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンに支承されてセンサマトリクスの多数の電極線(又はワイヤ)を越えて延在する、導電材料とも称され得る導電性材料は、グランドされた他の電極線、特に水平電極線に容量性結合され得る。これは指と同様の信号変化を引き起こす。しかしながら、一般的には1:3から1:20までの低い信号ノイズ比では、タッチ感応型スクリーンのセンサガラスが二度通過されなければならない。制御線の信号は、制御線で一度、そして読出線で一度、センサガラスを通らなければならない。センサマトリクスは複数のタッチ感応型容量性センサを含み得る。更に、センサマトリクスは、多数のタッチ(「マルチタッチ」)の同時検出の為に設計され得る。
発明者らは、上に記載された再送作用は装置の検出又は認識の改良を行うのに利用され得ることに気付いた。実際、同じ再送現象が導電性構造でも発生し、タッチ感応型センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンに特徴的な信号を誘発できる。導電性構造がタッチされると、再送により誘発される反対の信号は、構造の導電性材料により被覆された電極リードの交点における正の信号より弱い。導電性パターンがタッチされない場合には、両方の信号がタッチ感応型スクリーンのセンサガラス(ガラス板)を二度通過しなければならないので、両方の信号はほぼ等しい強度である。こうしてセンサマトリクスと平行に置かれた時に矩形形状となり、人を介するなど他の容量性グランド結合が設けられない場合には全ての信号を無効にする。
こうして、導電性構造はタッチ感応型スクリーンに特徴的な容量パターンを生じ得る。
一方でセンサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンによる装置の導電性構造の確実な検出を、他方で導電性構造の識別を可能にするには二つの条件が満たされるべきであることに発明者らは気付いた。導電性構造の識別は、多数の導電性構造をセンサマトリクス又はスクリーン上で使用するかここに置く時には、特に重要である。
第一に、導電性構造により誘発される容量性画像の変化の範囲は、センサマトリクスに対する導電性構造の配向、つまり回転角から可能なかぎり独立すべきである。このエリアは、装置の粗検出、及び/又は、スクリーン上での装置の測位に使用され得る。
更に、導電性構造の配向は決定可能にするべきである。回転時でも導電性構造の他の変形との類似性を結果的に生じず、タッチ感応型スクリーン上の導電性構造の配向に関係なく導電性構造が区別可能であるように、導電性構造の他の領域は導電性構造の回転時に変化すべきである。
第一の条件は、上述した装置の環状タッチ面により保証され得る。環状タッチ面の外側で環状タッチ面を包囲する方形のセンサマトリクスに、或いはセンサマトリクスに対する装置の配向又は回転角に依存しないか依存が比較的わずかである環状タッチ面内のエリアに、特徴的なタッチパターンが作成されるので、環状タッチ面は、装置が支承されているタッチ感応型スクリーン上の箇所が(例えば、閾値、外形検出、テンプレート整合、及び/又は時間的変化により)容易に発見されるという結果を生じる。環状タッチ面は、例えば、導電性材料が設けられていない環状タッチ面の中心において、一以上の負の信号がセンサマトリクスで誘発されるように設計され得る。環状タッチ面の直径に対応する幅又は長さを持つセンサマトリクスの仮想方形エリアが画定され得る。この仮想方形面は、装置によりセンサマトリクスがタッチ(接触)される時に環状タッチ面の周りに位置し得るので、仮想方形面は環状タッチ面を囲繞する。その際に方形面の頂点は環状タッチ面の外側に位置する。この方形エリアの少なくとも一つの頂点又は全ての頂点では、環状タッチ面によりセンサマトリクスで負の信号が誘発され得る。環状タッチ面の中心と方形エリアの頂点の両方は、センサマトリクス上の装置の配向に依存しない。こうして配向から独立したこれらの特徴的信号が、センサマトリクス上の装置の位置を検出するのに使用され得る。
第二の条件は、請求項に記載される導電性構造のマーカにより満たされ得る。こうしてスクリーン上の装置の配向を判断するのにマーカが使用され得る。加えて、マーカは、他の導電性構造から導電性構造を区別するように、特に、異なるマーカを有する装置から装置を区別するように、構成され得る。
一実施形態において、マーカは少なくとも一つの別のタッチ面(タッチ面)を具備するかタッチ面である。それ故、タッチ面として設計されるマーカが、環状タッチ面に加えて設けられ得る。別のタッチ面は、特に、環状タッチ面に導電性接続され得る。これは信号強度を高めるか信号ノイズ比を向上させ得る。
別のタッチ面は、例えば、環状タッチ面の中に配置され得る。特に、複数の装置が使用される時に、導電性構造の輪郭は各装置について同じであり得る。この実施形態において、既知の装置である導電性構造の輪郭から、タッチ感応型スクリーンが比較的素早く認識を行うことができる。その際に装置と他の装置との相違(装置の識別)は、設けられたマーカを介して行われ、マーカは好ましくは環状タッチ面の中に位置するか、環状タッチ面の一部である。
例えば、マーカは少なくとも二つのタッチ面を含む。少なくとも二つのタッチ面を設けることにより、互いに区別され得る装置の数が増加し得る。少なくとも二つのタッチ面は、互いに角度を成して配置され得る。例示的なマーカは第1タッチ面と第2タッチ面とを含む。第1仮想直線は環状タッチ面の中心と第1タッチ面の重心とを通る。第2仮想直線は環状タッチ面の中心と第2タッチ面の重心とを通る。特に、第1直線と第2直線とは、180°より小さい、及び/又は、0°より大きい角度を形成し得る。環状タッチ面上の第1タッチ面と第2タッチ面との間の中心角は、10°より大きい、及び/又は、180°より小さい。特に、角度が小さいとタッチ面を分解することが困難であるので、20°より大きい角度が考えられる。環状タッチ面における第1タッチ面と第2タッチ面との間の周方向距離は、好ましくは5mmより大きい。環状タッチ面における第1タッチ面と第2タッチ面との間の周方向距離は、センサマトリクスの隣接センサの間の距離より大きい。一般的に、センサマトリクスの隣接センサの間の距離は5mmより大きく、例えば7mmである。
マーカは、少なくとも二つの異なるサイズのタッチ面、及び/又は、二つの異なる形状のタッチ面を含み得る。この文脈において、タッチエリアが増加又は減少する時にタッチ面の幅と長さの比が同じである場合に、形状は一定であると理解されるものとする。故に、マーカのタッチ面は、同じ形状について異なるサイズ、及び/又は、同じサイズについて異なる形状を有し得る。
少なくとも一つのタッチ面が環状タッチ面に隣接し得る。マーカのタッチ面の周囲は環状タッチ面の円弧を境界とするように設けられ得る。
一般的に、環状タッチ面の中での導電性エリアと非導電性エリアとの比は、0.8未満、特に0.6未満、好ましくは0.3未満である。これは、タッチ感応型スクリーンによるマーカの識別を単純化できる。事実、例えば二つの異なる装置についての比が0.8より大きい場合には、これらの装置のマーカはもはや分離されず、互いから区別されない。
環状タッチ面の外径は、好ましくは、タッチ感応型スクリーンでのセンサワイヤ間隔(電極リード間隔)と一致する。外径はセンサワイヤ間隔より若干大きくするべきである。一方で大抵のタッチ感応型スクリーンのセンサワイヤ間隔は、約10mmの幅の指先が確実に検出され得るようなものである。大抵の容量性タッチ感応型スクリーンは、約5mmから8mm、例えば7mm離間したセンサワイヤを有する。環状タッチ面の外径はそれ故、例えば少なくとも10mmであり得る。外径の最大値は原則として制限されないが、タッチ感応型スクリーンの水平又は垂直寸法より小さくすべきである。環状タッチ面の幅は、マーカの少なくとも一つのタッチ面の最大範囲より小さい。更に、環状タッチ面により包囲されるエリアは、少なくとも7mm、好ましくは少なくとも10mm又は少なくとも20mmの直径を有し得る。この面は、タッチ面の形のマーカを除いて、円形である。
上記のように、マーカは、環状タッチ面又は導電性構造の回転対称性を損なうように構成され得る。環状タッチ面を除いて、幾つかの実施形態では、導電性構造は、マーカゆえに回転対称性及び/又はせいぜいCs対称性(鏡対称性)の軸を有していない、つまり導電性構造の二次元タッチパターンは回転対称性を有していない。鏡対称構造は、鏡軸、故に鏡軸に垂直な方向での構造の位置についての非常に容易な検出を可能にする。故に鏡対称性が見られる時には、機械学習が単純化及び加速され得る。
マーカは、環状タッチ面の環状幅、つまり外径と内径との差によっても形成され得る。このケースで、環状タッチ面は、環状幅により識別されて他の環状タッチ面から区別され得る。環状幅は、最小で2mmとすべきである、及び/又は、リング形状タッチ面の外径の最大で50%、好ましくは最大で20%とすべきである。幾つかの実施形態において、環状幅は、外径の半分マイナス5mm以下である。付加的又は代替的に、環状タッチ面の直径によりマーカが定められ得る。このケースで、環状タッチ面はその直径により識別されて他の環状タッチ面から区別され得る。ここで直径は最小で10mmとすべきである。実際に、センサマトリクスのサイズは一般的に上述の直径の上限である。
マーカは、上に記載されたタッチ面の代替として、或いはこれに加えて、環状タッチ面の開口部を包含するか開口部である。このケースで、タッチ面はC形状又は馬蹄形状であり得る。この開口部は、例えば、最小で5°及び/又は最小で10°及び/又は最小で20°及び/又は最小で30°の開口角を有し得る。この開口部は、最大で150°及び/又は最大で120°及び/又は最大で90°及び/又は最大で60°及び/又は最大で45°及び/又は最大で40°及び/又は最大で35°の開口角を有し得る。開口角がどれほど大きく、又はどれほど小さく選択されるかは、タッチ感応型スクリーンの感度に依存する。開口角の最大値は、それでも環状タッチ面がそのように認識され得ることを保証するものとする。開口角の最小値は、センサマトリクスの感度、例えばセンサマトリクスのセンサワイヤ間隔に依存する。
識別可能な装置の数を増加させる為に、上記のマーカのうち少なくとも二つが組み合わされ得る。ここで、マーカの一つはスクリーン上の導電性構造の配向を判断する為に設けられるのに対して、別のマーカは装置を他の装置から区別する為に設けられる。
加えて、各々が環状タッチ面と少なくとも一つのマーカとを有する複数の導電性構造が設けられ得る。こうしてこのケースで、装置は少なくとも二つの環状タッチ面と少なくとも二つのマーカとを具備する。マーカの数は好ましくは導電性構造の数又は環状タッチ面の数より多いかこれに等しい。特に、各導電性構造は少なくとも一つのマーカと関連し得る。更に、導電性構造の各ペアはこれと関連する別のマーカを有し得る。
装置が少なくとも二つの導電性構造を有する場合には、導電性構造の互いに対する距離及び/又は配向(回転角)を特徴とする少なくとも一つの別のマーカが設けられ得る。一実施形態において、導電性構造は形状及び/又はサイズについて同じである。導電性構造の形状がわずかのみ学習されるだけでよく、異なるマーカ組み合わせにより多数の物体が区別可能となるので、これは機械学習の為に獲得されるデータの量を著しく減少させ得る。例えば、形状及びサイズが異ならない二つの同一のC形状タッチ面が設けられ得る。Csの互いに対する回転角は、装置を他の装置と区別する為のマーカとして使用され得る。
導電性構造は、実質的に平坦な二次元構造であり得る。言い換えると、導電性構造の厚さはこの構造の長さ及び/又は幅より少なくとも10倍は小さい。厚さは、使用される材料に特に依存する。導電性材料として塗料、インク、又はワニスが使用される場合に、導電性構造の一般的な厚さは最小で約0.01mm及び/又は最小で0.1mmである。ITO材料が使用される場合には、最小で5nm及び/又は最大で500nmの厚さが検討され得る。
導電性構造は導電性の塗料又はワニスを包含するか導電性の塗料又はワニスであり得る。導電性構造は、基板材料に例えばスクリーン印刷され得る。
一実施形態において、装置及び/又は構造及び/又は基板材料は、400nm~700nmの可視波長において最低で75%の光透過性を有する。一般的に、透過性は最低で80%、取り分け最低で85%である。
更なる実施形態において、導電性構造は特に酸化インジウムスズ(ITO)を包含するか酸化インジウムスズであり得る。ITOは一般的に80%から約90%の範囲の光透過性を有する。ITOは、片側で導電性であって反対側で電気絶縁性であるプラスチック薄膜として利用可能である。ITOは例えばレーザカッタで加工され得る。
他の実施形態において、導電性構造は、例えば特に薄い金属箔又は金属板を包含するか金属箔又は金属板である。適当な導電性材料は、例えば、銅、アルミニウム、又はステンレス鋼であろう。
導電性構造は、基板材料に印刷、接着、或いは他の形で設置され得る。導電性構造は、例えば材料により、確定的及び/又は非確定的に、基板材料に接合され得る。
基板材料は、プラスチックを包含するかプラスチックであり得る。基板材料は、例えば、PET、ポリアクリレート、又はポリカーボネートのようなポリマー材料を含む。基板材料の選択は導電性構造の材料に依存し得る。例えば60℃から100℃で硬化された導電性塗料が使用される場合に、基板材料はこの温度に耐えなければならない。ポリカーボネートは例えば、60℃の温度で化学的な安定を保つ。布、紙、又は厚紙のような他の材料も、想定可能な基板材料である。
装置は、導電性材料と基板材料とを被覆する保護層を有し得る。保護層の厚さは、保護層を通した導電層の検出がそれでも可能であるように選択されるべきである。基板材料が保護層として設計されてもよい。
アセンブリは、装置以外の別の部材に装置を固定するように構成される固定手段を含み得る。固定手段は、例えば、導電性構造と反対の側で装置に配置され得る。例えば基板材料が保護層として設計される場合に、固定手段は導電性構造の側面にも設けられ得る。故に基板材料は装置の底側と上側のいずれかに配置され得る。底側は一般的に、センサマトリクス/タッチ感応型スクリーンと接触するのに使用される。装置の底側は一般的に実質的には平坦である、つまり大きな凸部又は凹部を含まない実質的な二次元構造である。一実施形態において、装置は、接着層を固定手段として有する。
上に記載された装置は、例えば以下のプロセスによって製作され得る。
装置を作製する方法は、
電気絶縁性基板材料を用意するステップと、
導電性材料を基板材料へ、又は基板材料に塗布するステップと、
導電性構造を形成するステップと、
装置を形成するステップと、
を包含する。
有利な実施形態において、導電性材料は、導電性の塗料又はワニスである。このケースで、導電性材料は、例えばスクリーン印刷によって基板材料に塗布され得る。そしてスクリーン印刷プロセスに使用され得る材料が基板材料について検討される。塗料又はワニスのような導電性コーティング剤を使用する時には、ローラ、ブラシ、及び/又は、スプレーにより基板材料に塗布され得る。
代替的に、導電性材料は、例えばこれを部分的又は完全に被覆する層として、或いは事前製作される層として、基板材料に設置され得る。特に剥離又はレーザ切除により導電層の一部を除去することで導電性構造が形成され得る。導電性の層はITO(上記参照)から形成され得る。
代替的に、導電性の層若しくは構造又は導電性材料が基板材料に接合される。
導電性構造は、例えば、材料により、確定的及び/又は非確定的に、基板材料に接合され得る。
加えて、本発明は装置のグループを提案する。グループの各装置は設計の異なる導電性構造を有する。例えば、各電気構造は構成の異なるマーカと同一の環状タッチ面とを有する。一実施形態において、グループの各導電性構造の輪郭又は周囲は同じであり、特に環状タッチ面の輪郭又は周囲により形成され得る。その際に環状タッチ面にはそれぞれ異なるマーカが設けられ得る。グループの各装置は、第1及び第2タッチ面の互いに対する異なる周方向距離又は中心角を特徴とし得る。グループの各装置は、環状タッチ面上の固有サイズ又は形状のタッチ面により構成され得る。特に、グループの各装置は、グループの他の装置のタッチパターンとは異なる特徴的なタッチパターンをセンサマトリクス又はスクリーンに生成するように構成され得る。タッチパターンは容量パターンとも称され得る。グループの各装置は代替的に、形状及びサイズについて同一であるが互いに対する回転角及び/又は距離により区別され得る少なくとも二つの導電性構造も有する。それ故、この点で、回転角及び/又は距離を包含する追加マーカが設けられ得る。
例えば装置のみについて言及された特徴がグループの装置についても請求されるかその逆でもよいことが強調されるべきである。更に、装置のグループは、上に記載の製造プロセスを使用して製造されてもよい。
タッチ感応型センサマトリクス及び/又はタッチ感応型スクリーンの為の入力要素も提案される。入力要素はハウジングと上に記載の装置とを有し、装置はハウジングの底側に配置される。入力要素が置かれた時に導電性構造がセンサマトリクス又はセンサ感応型スクリーンとタッチ(接触)するか、センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンに少なくとも容量変化を起こすように、装置がハウジングに装着され得る。入力要素は、電子機器を備えず電源を備えない受動的入力要素として設計され得る。代替的に、電子機器及び/又は電源を備える能動的入力要素として入力要素が設計されてもよい。能動的入力要素の例は、国際公開第2018/134418号の公報に示されている。
やはり提案されるのは、上に記載された装置を具備するシステムである。システムは、センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンの為の制御処理ユニットも特徴とする。制御処理ユニットは、例えば、通信ユニット、プロセッサ、及び/又は、メモリを含む。
上記のように、デバイスの導電性構造は、センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンの容量性センサによりセンサデータとして検出可能である装置がタッチ感応型センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンに置かれた時に容量変化を起こすように構成される。制御処理ユニットは、センサデータを受信して導電性構造に基づいて装置を認識するように設計される。
制御処理ユニットは、センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンの容量性センサによって検出されるセンサデータを受信するように設定され得る。容量性センサは、スクリーンと接触するデバイスの導電性構造により、或いはスクリーンに置かれた装置により生じる容量変化を検出できる。この検出は一般的に、このように生じた容量変化の規模について空間分解能による判断を伴う。
任意で、制御処理ユニットはそれから装置の導電性構造について容量パターンを作成し、容量パターンは、少なくとも二つの異なる規模の容量変化、或いは少なくとも三つのペアになった異なる規模の容量値又はこれから導出される量についての空間分解能による表現を含む。その際には、キャパシティ容量パターンがメモリに記憶され得る。
容量性センサは、導電性構造により異なる箇所において異なる規模で誘発される容量変化の規模の検出を可能にする。故に、異なる箇所での容量変化の規模は、容量変化が発生した一つの箇所のみではなく、グレースケール画像と同様の容量パターンでマッピングされ得る。故に、上述のように容量パターンは、異なる箇所での異なるサイズの少なくとも二つの容量変化を含むと共に、その相対位置、例えばその間隔を含む。故に、少なくとも二つの異なる容量変化は一般的に、異なる容量変化閾値を持つ二つの異なる白黒画像からの情報を少なくとも含有する。可能な実施形態において、容量パターンは、少なくとも二つのグレーレベルを持つグレースケール画像として、或いは閾値の異なる少なくとも二つの白黒画像として記憶される。
例えば、閾値を設定するのに適応的閾値処理方法が使用され、これにより画素の周囲からの信号から画素の閾値が算出される。特に、このような方法は、導電性構造が、その設計により、或いはタッチ感応型スクリーンのグリッドに対するその配向により強度の異なる信号を発する場合には、多数の装置の検出を可能にする(この可能性は以下で詳しく説明される)。適応的閾値処理を使用すると、単一の装置の異なるエリアを検出することも可能であり、装置の導電性構造は異なる強度の信号を異なる閾値で発生させる。
タッチ感応型スクリーンは10pF以下の容量変化を検出するように設定され得る。例えば、可能な実施形態において、3pF、好ましくは1pF、特に好ましくは0.1pFの容量変化が検出可能である。例えば、タッチ感応型スクリーンのガラス厚さは4mm以下であり得る。
故に、容量パターンは導電性構造ごとに異なる特徴的な画像を捕捉し、これは一方では指紋に類似した認識特徴であると共に、他方ではスクリーン上での装置の追跡とスクリーン上での装置の配向の検出とを可能にする。こうして記憶及び追跡された容量パターンの解析及び処理は、画像処理の方法を使用して制御処理ユニットにより実施され得る。記載された容量パターンを判断するには、誘発された容量変化の位置が少なくとも互いに対して記録される。
例えば、環状タッチ面がマーカよりも強い信号を誘発することが起こり得る。その際に制御処理ユニットは、第1ステップで、環状タッチ面がタッチ感応型スクリーンと接触(タッチ)したと判断するように構成され得る。既知の容量パターンとの比較により、環状タッチ面は、環状の輪郭及び/又はその特徴的な容量パターンにより識別され得る。これは、装置がスクリーンに支承されている、及び/又は、スクリーンと少しでも接触していることを比較的素早く判断することを可能にする。スクリーン上での装置の位置を第1近似値として判断するのにもこれが使用され得る。マーカは、異なる閾値を持つ別の測定により検出及び認識され得る。そして既知のパターンとの比較により、装置又はマーカの識別情報が判断され得る。マーカの補助により、スクリーン上での装置の配向(回転角)を判断することも可能である。
一般的に、単一の装置により誘発される容量変化は、少なくとも5個の箇所、或いはセンサマトリクスの少なくとも5個の交点で検出される。この数は少なくとも10個及び/又は少なくとも20個の箇所又は交点であり得る。
例えば、35mm当たり少なくとも1画素の分解能、好ましくは15mm当たり少なくとも1画素の分解能、特に好ましくは6.8mm当たり少なくとも1画素の分解能。例えば、タッチ感応型スクリーンは10と100インチの間のスクリーン対角線を有し得る。一実施形態において、タッチ感応型スクリーンは1220mm×680mmの寸法で55インチのスクリーン対角線を有し、センサデータが収集されて装置の導電性構造が検出され得る172×105個の画素を有する。交点の数により分割されるセンサエリアは、感度の測定単位となり得る。
最初に言及したように、容量性センサは、タッチされない場合でも或る構造又は物体を検出できる(受動的)。タッチ感応型スクリーンの為に提案される制御処理ユニットでは、装置がタッチされない場合でも上に記載された装置の導電性構造が検出されてその容量パターンが記録され得ることが分かっている。これは特に、容量パターンの設計と、本明細書に記載される容量性センサの使用とにより達成される。
提案される制御処理ユニットは、装置がタッチ感応型スクリーンに置かれた時にスクリーンに置かれた装置の位置を判断するのにも適応し得る。容量パターンに必要である装置により生じる容量変化の相対位置の判断に加えて、これは、タッチ感応型スクリーン上での入力ユニットの絶対位置の判断も含む。これを目的として、対応の容量変化が発生したタッチ感応型スクリーン上の箇所に、容量パターンの少なくとも一つの点が割り当てられる。これを目的として、容量変化が生じたエリアのみでなくスクリーン全体を包囲するエリアもカバーするグレースケール画像又は一以上の白黒画像が適宜捕捉され得る。一般的に、スクリーン上での環状タッチ面の輪郭又は外縁部の位置が、位置を判断する為に検出される。例えば、捕捉された幾つかの白黒画像の一つから、輪郭の位置が抽出され得る。例えば、最低閾値を持つ白黒画像から輪郭の検出が行われ得る。
導電性構造がスクリーン全体との関係で検出される高閾値の白黒画像から、マーカの補助により位置に加えて装置の配向が検出され得る。閾値に応じて、異なるコントラスト及び詳細レベルが達成されるので、追加の閾値を使用することにより導電性構造をより良好に分解することが可能である。
提案される制御処理ユニットは、異なる装置の異なる構造の検出を可能にする。異なる装置の異なる構造により誘発される容量変化は互いに異なっているので、程度の異なる容量変化に対応する構成を制御処理ユニットが持つと一般的に考えられる。第1検出ステップで容量変化についての既定の閾値を使用するのに制御処理ユニットが適応することも考えられ得る。
制御処理ユニットは、検出された装置の容量パターンを既知の容量パターンと比較するように設定され得る。例えば、第1ステップで、制御処理ユニットは閾値が少数の粗い容量パターンを記録できる。これは速度の向上につながり得る。記録された容量パターンが周知の容量パターンと比較され、周知の容量パターンは例えば機械学習方法を使用して記録されたものである。そしてこれは、例えば、環状タッチ面の判断及び/又は装置のタイプの判断を可能にする。これは、レイアウトされた時に、装置が完全にではなく、既知のタイプ又は装置への割り当てが可能である点まで測定される必要があることを意味する。
既知の装置についてメモリに存在し得るデータは、例えば、載置中に生じる一般的な容量変化と、制御処理ユニットの使用において有益である他のデータも含み得る。例えば、載置、取り外し、回転、又は持ち上げの間に特定の装置についていかなるタイプの容量変化が特徴的であるかが記憶され得る。例えば、制御処理ユニットは、取り外し、移動、又は回転が行われる時に特定の装置がいかなる信号を誘発するかについての情報、及び/又は、配向に応じて装置により誘発される信号がどのように変化するかについての情報を有する。
特に導電性構造のマーカに基づいて、制御処理ユニットが容量パターンから装置の配向を判断することが考えられ得る。上述のように、タッチ感応型スクリーンの全体寸法に関して装置により生じる容量変化の絶対位置をセンサデータから抽出することにより、装置の位置が検出される。例えば、位置の判断は、白黒画像の単一の低閾値或いはグレースケール画像の最低閾値の使用を必要とするが、配向の判断は、多数の画像又はグレースケール値の使用、或いは多数の画像のうち一つの選択を必要とし得る。
これを目的として、配向を判断するのに使用される白黒画像で、或いは配向を判断するのに使用されるグレースケール内で、対称性又は回転対称性が損なわれるか低くあるパターンが容量変化により認識可能である場合が有利である。上に記載された装置のマーカの幾つかは環状タッチ面の回転対称性を損なうので、装置の配向を判断するのに好ましくはマーカが使用される。装置が回転する時でも装置が他の装置から区別され得るようにマーカが設計される。言い換えると、異なるマーカを設けることにより、装置が互いに区別され得るのである。更に、マーカは特に、単一の装置の異なる回転位置の弁別を可能にする。こうしてセンサマトリクスに対する装置の配向がマーカを使用して判断され得る。
機械学習により生成された既知のデータを使用することにより、可能な最低の対称性を持つようなパターンを求めるにはどの閾値が適当であるかを所与の装置について先験的に知ることができる。再度用意された装置について対称性が再検査される必要はなく、上に記載された識別が行われるだけでよい。一般的に、装置は少なくとも載置及び移動中にタッチされるので、少なくともその際には導電性構造の検出が単純化され得る。この側面も本明細書で利用され得る。しかしながら、ユーザがデバイスにタッチする必要性を解消するように好ましくは装置が設計されることが強調されるべきである。
本明細書で提案される制御処理ユニットは、装置がスクリーンに置かれた時にスクリーン上での装置の回転及び/又は平行移動を追跡するように用意され得る。これは、センサデータを評価することにより、上に記載された位置判断と同様に行われ得る。
上述のように、上述した装置のグループのような多数の装置を制御処理ユニットが同時に検出することが可能である。そして更に可能な装置は一般的に、第1装置と称され得る上に記載の装置のように設計の異なる導電性構造を有し、同じように制御処理ユニットと相互作用を行う。
こうして、スクリーンに載置された別の物体が少なくとも一つの別の装置であるかどうかが判断され、故に少なくとも一つの別の装置がスクリーンに載置されたかどうかが確認され得る。
そして、別の装置の導電性構造について、容量パターンが作成、記憶される、及び/又は、既知の容量パターンと比較される。
そして一般的には設計の異なる導電性構造を介して、特に設計の異なるマーカを介して装置が割り当てられる。
制御処理ユニットは、装置がスクリーンに置かれた時には特に、センサデータに基づいてタッチ感応型スクリーンを制御するか、タッチ感応型スクリーンから入力信号を受信するように用意され得る。
本明細書で提案される別のシステムは、タッチ感応型スクリーン、特に前に記載されたタッチ感応型スクリーンと、制御処理ユニット、特に前に記載された制御処理ユニットと、装置、特に前に記載された装置とを含む。
このようなシステムにおいて、タッチ感応型スクリーンは、センサデータを収集する為の容量性センサを含む。タッチ感応型スクリーンはテーブルとして設計され、スクリーンは例えばテーブル天板を形成し得る。装置は、デバイスがタッチ感応型スクリーンに置かれた時に、タッチ感応型スクリーンの容量性センサにより検出可能である局所的な容量変化を起こす導電性構造を具備する。
制御処理ユニットは、装置の接触又は載置が検出されたかどうかを点検するのに容量変化を使用するように設定される。制御処理ユニットは、入力ユニットの導電性構造についての容量パターンを作成及び記憶し、容量パターンは、少なくとも二つの異なる規模の容量変化、或いは少なくとも三つのペアになった異なる規模の容量値又はこれから導出される量についての空間分解能による表現を含む。
多数のセンサマトリクス又はタッチ感応型スクリーン、例えば二つのタッチ感応型スクリーン又は10個のタッチ感応型スクリーンもシステムが含み得ることが留意されるべきである。一以上のタッチ感応型スクリーンの各々は、ケーブルにより、或いは、例えば制御処理ユニットから遠い位置にあるかケーブルが望ましくない場合には、Wi-Fi、ブルートゥース(登録商標)、又はセルラーネットワークのようなワイヤレス接続によっても、制御処理ユニットに接続され得る。そして制御処理ユニットは一般的に、第1タッチ感応型スクリーンと同じく追加のスクリーンと相互作用を行うように設定される。このような状況では、多数のスクリーンの間の相互作用も設けられる、つまり多数のタッチ感応型スクリーンのうち第1スクリーンに影響する動作は多数のタッチ感応型スクリーンの他のスクリーンに関係する別の動作を誘発することが加えて可能である。
本出願に規定されているタッチ感応型センサマトリクスを使用する方法、或いは上に記載されたシステムは、少なくとも以下のステップを包含する。
タッチ感応型センサマトリクスの容量性センサにより容量変化を検出するステップであって、センサマトリクスと接触する装置の導電性構造により容量変化が生じるステップ。
装置の導電性構造についての容量パターンを作成するステップ。
記録された容量パターンを既知の容量パターンと比較するステップ。
タッチ感応型センサマトリクス上の装置を認識するステップ。
特に、センサマトリクスは、前に記載されたタッチ感応型スクリーンの一部であり得る。
言い換えると、センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンの容量センサを使用してセンサデータが生成され得る。容量性センサで検出される容量変化は、センサデータとして記憶され得る。例えば、センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンに装置を置くことにより、装置によるセンサマトリクス又はスクリーンの接触(タッチ)が達成され得る。
特に、容量パターンは、異なる規模の少なくとも二つの容量変化、或いは、ペアになった異なる規模の少なくとも三つの容量変化又はこれから導出される量についての空間分解能による表現を含有する。容量パターンも記憶され得る。
方法の更なるステップは、例えば、
装置の環状タッチ面に基づいて、センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーン上での装置の位置を検出すること、及び/又は、
装置のマーカに基づいて、センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーン上での装置の配向を検出すること、
を含む。
最初に述べられた目的も、このような方法により解決される。この方法は、タッチ感応型センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンに置かれるか載置された装置の識別情報を確認することと、センサマトリクス又はスクリーン上での箇所及び/又は配向を判断することとと、特にセンサマトリクス又はタッチ感応型スクリーン上での装置の移動を介した入力によりセンサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンに異なる装置を設けることとを可能にする。
例えば、装置、制御処理ユニット、及び/又はシステムのみに関係して上述した特徴も同じ方法について請求されるか逆も可能であることが強調されるべきである。
センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーンによる装置及び/又は入力要素の検出を可能にするには、欧州特許出願第18168536.3号及び第18701453.5号を加えて参照する。
添付図を参照して本発明が説明される。
装置の底面図である。 別の装置の底面図である。 図2の装置の断面である。 図2及び図3の装置を備える入力要素の断面である。 入力要素とタッチ感応型スクリーンと制御処理ユニットとを具備するシステムの斜視図である。 導電性構造の様々な実施形態である。 導電性構造の別の実施形態である。 二つの装置の底面図である。 タッチ感応型スクリーンにより捕捉される図8の装置の容量パターンである。 乃至 スクリーン上の異なる装置配向でタッチ感応型スクリーンにより記録される装置の容量パターンである。
図において、反復又は類似の特徴には同じ参照符号が付与される。
図1は、タッチ感応型センサによる検出の為に設計された装置10の底面図を示す。装置10は、導電性構造12と、構造12が付着されるか構造12が埋設される電気絶縁性基板材料14とを含む。電気絶縁性基板材料14は、構造12を支持して構造12の為の機械的支持体として作用する。加えて、基板材料14は導電性構造12の為の電気絶縁性体となる。特に、装置10が容量性センサと接触(タッチ)した時に、容量性センサにより装置10が検出され得る。ここで、容量性センサは好ましくはタッチ感応型スクリーン40(以下参照)の一部である。
電気絶縁性基板材料14は、例えば、プラスチックフィルムとして構成され、プラスチックフィルムは好ましくは軟質の弾性材料で本質的に作製される。特に、電気絶縁性基板材料14はポリマー材料を有し得るかポリマー材料であり得る。ポリマー材料は、ポリアクリレート、アクリル(ポリメチルメタクリレート,PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリスチレン(PS)、ポリフェニレンエーテル(PPO)、ポリエチレン(PE)、又はポリエチレンテレフタレート(PET)、或いはこれらの組み合わせのような、光透過性材料を含み得る。その為に、基板材料14は、可視波長範囲400nm~700nmでは少なくとも75%の光透過性を有し得る。基板材料14は、紙、厚紙、又は布を包含するかこれらから形成され得る。
図の実施形態において、装置10は電子入力デバイスのカバーとして形成され、電子入力デバイスは、例えば、スマートフォンのような携帯電話である。カバー10は、電子入力デバイスに確定的又は非確定的に装着され得る。組立状態で、カバー10は入力デバイスの底側を形成する。カバー10は、スマートフォンのカメラがカバー10により遮られるのを防ぐ切除部18を含む。基板材料14及び/又は構造12が透明な材料を包含する場合には、切除部18が省略され得る。
導電性構造12は、環状タッチ面13(接触面)とマーカ15,16,17とを有する。ここで、マーカ15,16,17は、環状タッチ面13の回転対称性を損なうように設計される。
図1の実施形態において、マーカは、二つのタッチ面15,16(タッチ面15,16)の形で設けられる。二つのタッチ面15,16は環状タッチ面13の中に配置され、環状タッチ面13に導電性接続される。導電性構造12はこうして、少なくとも部分的に相互接続された導電性の構成要素13,15,16による装置を形成する。図5に関係して更に記されるように、構造12はタッチスクリーン40のタッチ感応型容量センサによって検出可能である。
装置10のタッチ面13,15,16は装置10の底側にタッチパターンを形成し、入力要素10の実施形態でのタッチパターンは、対称性を有していないか、せいぜいCs対称性を有する、つまり二次元タッチパターンは回転対称性を有していない。環状タッチ面13における導電性エリアと非導電性エリアとの比は、0.8未満、特に0.6未満、好ましくは0.3未満である。環状タッチ面13の外径は好ましくは、タッチ感応型スクリーン40での隣接の導体経路の間隔より大きい。環状タッチ面13の外径は好ましくは少なくとも10mmである。図の実施形態において、外径は約42mmである。
図1の実施形態において、タッチ面15,16は同一形状と同一サイズの両方を有する。以下に記される他の実施形態では、二つの異なるサイズ及び/又は二つの異なる形状のタッチ面も設けられ得る。
図2は、図1の装置10のものと同じ導電性構造12を有する別の装置11の底面図を示す。図1と対照的に、絶縁基板材料14はここでは円形である。装置11は独立した入力要素として使用され得る。代替的に、装置11が入力要素20に接続されてもよい。入力要素20に接続する為の装置11が図3及び4に示されている。
図3及び4はそれぞれ、装置11の断面図と、入力要素20に接続された装置11の断面図とを示す。これを目的として、装置11は、入力要素20のハウジング21に装置11を固定する為の任意の固定手段19を有する。例えば、装置11は、固定手段19によって入力要素20に固着式又は着脱式に接続される。用途に応じて、固定手段は、フック、アイレット、接着剤、ベルクロ(登録商標)、吸引カップ等であり得る。図3に図示されているように、固定手段19は任意の光透過性接着層19として設計される。固定手段は、例えば、装置11の、導電性構造12と反対の側に配置されるが、導電性構造12と同じ側に配置されてもよい。装置11はハウジング21の底側に装着される。入力要素20は、タッチ感応型スクリーンの為の入力要素20として構成される。入力要素20は、PUのような非導電性プラスチック又はゴムで実質的に作製されるハウジング21を含む。適当な材料は、例えば、オボモジュラン(obomudolan)(登録商標)であろう。
図6,7,8は、例えば図1乃至4の装置10及び11に使用され得る様々な導電性構造1A~1J,2A~2J,3A~3J,4A~4C,5A~5Cの例を示す。以下では、簡易性の為に構造12に言及する。ここで、他の構造1A~1J,2A~2J,3A~3J,4A~4C,5A~5Cも意味していることは明白である。加えて、明瞭性の為に、図に示されているあらゆる構造に参照符号が付与されている訳ではない。
導電性構造11は、タッチ感応型スクリーン40により検出されるように構成される。特に、導電性構造12は、タッチ感応型スクリーン40の容量性センサにより検出されるタッチ感応型スクリーン40に構造12が置かれた時に容量変化を起こすように構成される。
図5はシステム100の二つの斜視図を示し、システムは、図4に記された入力要素20を具備し、タッチ感応型スクリーン40と制御処理ユニット30とを更に具備する。入力要素20の代わりに、装置10,11のみが設けられてもよい。入力要素20に加えて装置10,11が設けられてもよい。以下では入力要素20に言及する。
入力要素20は、矢印25で示されているようにタッチ感応型スクリーン40に置かれるか載置される。
タッチ感応型スクリーン40はケーブル31によって制御処理ユニット30に接続され、ケーブルは好ましくはUSBケーブルである。代替的に、ディスプレイスクリーン40と制御処理ユニット30との間にワイヤレス接続が設けられてもよい。タッチ感応型スクリーン40はタッチスクリーンとも称され、図の実施形態では容量性タッチ感応型スクリーンである。タッチ感応型スクリーン40は例えばテーブル天板としても機能し、そのケースでは一以上のテーブル脚部がタッチ感応型スクリーン40に取り付けられ得る。
更に、タッチ感応型スクリーン40は、複数のタッチを同時に検出するように設計される(マルチタッチディスプレイ)。本明細書で、上に示された入力要素20のタッチ面13,15,16により人の指でもタッチが行われ得る。更に、複数の入力要素20のタッチ面13,15,16はタッチ感応型スクリーン40により同時に検出され得る。
タッチ感応型スクリーン40は、複数の行及び列を有するセンサマトリクスを含む。各列及び各行は、垂直ワイヤ(導体経路)と水平ワイヤ(導体経路)とをそれぞれ含み、各ワイヤの交点に容量性センサが置かれる。
構造12の導電性材料は一般的に、センサマトリクスの多数のワイヤを越えて延在し、グランドされた他のワイヤ、特に水平ワイヤに容量性結合される。構造12は、ユーザの指と同様の信号変化を起こしうる。しかしながら、一般的には1:3から1:20の低い信号ノイズ比では、センサガラスを二度越えなければならない。
例えば、タッチ感応型スクリーン40は5と100インチの間のスクリーン対角線を有し得る。図5の実施形態で、タッチ感応型スクリーン40は1220mm×680mmの寸法を持つ55インチのスクリーン対角線を有し、172×105個の画素を有する。
制御処理ユニット30は更に、タッチ感応型スクリーン40で入力要素20のタッチ面13,15,16により誘発される信号(タッチ信号)を受信及び評価するように構成される。
タッチ感応型スクリーン40に入力要素20が置かれたことは、装置10,11の導電性構造12ゆえにタッチ感応型スクリーン40の容量性センサにより検出される。タッチ感応型センサの容量性センサによって生成される対応のセンサデータがアナログ信号としてタッチコントローラに送られ、タッチコントローラは、テーブルとして設計されたタッチ感応型スクリーン40のパネルに構造的に一体化され、これらはデジタル化されて0.1ミリ秒の時間間隔で内挿され、そしてUSB2.0又は3.0を介してタイムスタンプと共に制御処理ユニット30へ送られ、ここでセンサデータが受信及び記憶され、更に処理される。これに関して、タッチコントローラは制御処理ユニット30の一部でもあり、制御処理ユニット30又はその部品は、タッチ感応型スクリーン40のパネルへ、或いはタッチ感応型スクリーン40のハウジングにも一体化され得る。
入力要素20又は装置10,11がタッチ感応型スクリーン40に置かれた後に、制御処理ユニット30は入力要素の導電性構造12についての容量パターンをセンサデータから作成して記憶し、容量パターンは、少なくとも二つの異なるサイズの容量変化、或いはこれから導出された少なくとも三つのペアになった異なるサイズの単数又は複数の容量値についての空間分解能による表現を含む。
このプロセスにおいて、制御処理ユニット30は、タッチ感応型スクリーン40上の入力要素20の位置及び配向をセンサデータから判断する。
制御処理ユニット30は、センサデータに基づいてタッチ感応型スクリーン40を制御するように構成される。すなわち、例えば、図に示されている矢印25に沿って入力要素20が動かされる時には、制御処理ユニットによりこれが登録され、これに応じて動作が実施され得る。例えば、タッチ感応型スクリーン40のディスプレイはこのセンサデータに応じて変化し得る。制御処理ユニット30は、例えば、置かれた入力要素20の環境を表すタッチ感応型スクリーン40のエリアをカラーコード化して、そこへの書き込みを表示できる。
センサデータに基づいて、他の動作も開始され得る。例えば、スクリーン40上での入力要素40の配向又は位置をユーザが変更する時には、これが登録され、続いて動作が実施され得る。
要約すると、制御処理ユニットの為の入力と考えられるものは、例えば指によるタッチ感応型スクリーン自体への入力と、加えて、単数の入力要素20又は複数の入力要素の移動による入力とを含む。他方で、制御処理ユニット30が実施できると考えられる動作がある。これは、例えば、タッチ感応型スクリーン40のディスプレイの修正を含む。多数の入力要素20が設置されると、多数の動作も可能である。
図9は、タッチ感応型スクリーン40の容量性センサからのセンサ信号が空間分解能方式で表示された二つの容量パターンを示し、タッチ感応型スクリーン40のセンサマトリクスで装置1A及び1Jにより誘発されるセンサ信号を示す。タッチ感応型センサスクリーン40は、互いに直交に配置される電気検出導体経路の容量性グリッドを含む。このケースで、(検出導体経路平面の互いに対する投影を表す)水平及び垂直線の間の交点で容量が測定され得るように、水平検出導体経路は第1平面上にあって垂直検出導体経路線はこれから離間した第2平面上にある。指、或いは載置された装置10,11の導電性構造12がグリッドに近づけられると、接触又は接近が発生するエリアに位置する交点で容量が変化する。故に、交点は、空間分解能による容量変化が検出され得る画素を表す。装置10,11が載置されると、幾つかの交点での容量の変化が登録され、或る閾値を超えた場合に当該の交点の周りの方形エリアのハッチングによりこれが画像に示される。故に、装置10,11がスクリーン40に置かれた箇所が検出され得る。
図9には、タッチ感応型スクリーン40を通して記録された図8の装置1A及び1Jの容量パターンが示されている。明瞭性の為に、タッチ感応型スクリーン40の二つの方形区分が示されている。方形区分の長さ及び幅は、装置1A及び1Jの環状タッチ面13の直径に一つの行及び一つの列を加えたものに対応する。環状タッチ面13の構造はこれらの画像で既に明示されている。図9で、最外縁部22のハッチングは、センサマトリクスのワイヤ間におけるスクリーン40への干渉を伴わずに測定された値に対応する。外側境界は一つの画素それぞれの幅及び長さを有する。薄いハッチングは、再送が少ない箇所での導電性材料つまり構造12によるものである。上記のように、再送により誘発される信号は負であり、縁部22のハッチングより濃いハッチングで図9に示されている。故に濃いハッチングは導電性材料を含まず再送を伴う箇所に設けられる。更に、図9では、タッチ面15,16の位置が参照符号により示されている。特に、タッチ感応型スクリーン40のセンサで、装置1A,1Jのタッチ面15,16は負の信号を誘発する、つまり縁部22のハッチングより濃度の低いハッチングとなることが分かる。配置1Aのタッチ面15,16が互いにほぼ90°の中心角αで配置されることもすぐに明白となる。その結果、再送により誘発される特徴的な負の信号は、これらのタッチ面15,16の間(右上)と、環状タッチ面13の中心とで最大である。装置1Jのタッチ面15,16は互いにほぼ反対に配置され、約170°の中心角αを形成する。その結果、再送により誘発される負の信号は、環状タッチ面13の中心の周りで最大である。故に装置1A及び1Jは、装置1A,1Jの割り当てに再送の作用を利用する。
図10~16は、スクリーン40上の装置23の異なる配向でタッチ感応型スクリーン40により捕捉された単一の装置23の容量パターン200,215,230,245,260,275,290を示す。ここで、装置23は切除部の縁部まで4画素の距離を有する。故に縁部では何の信号も測定されない、つまり容量変化は0Fである。装置23はスクリーン(8画素の長さと8画素の幅とを持つ方形)の約64個の交点で分解される。ここで装置23の構造及び配向、特に装置23の導電性構造12は、縮小された形で右に示されている。図9と同様に、容量パターンのハッチングは(再送に対応する)負の信号については濃い。容量パターンのハッチングは正の信号については薄い。正の信号は特にタッチ面13,15,16の近くで測定される。特にリング形状の構造13の中心と、リング形状の構造13の外側の方形の頂点で、負の信号が測定される。図10~16において、スクリーン40上での装置23の相対的配向はそれぞれ0°,15°,30°,45°,60°,75°,90°である。容量パターン200,215,230,245,260,275,290は、スクリーン40上での装置23の配向を指示するのに充分なほど互いに異なっている。二つのタッチ面15,16の形で選択された配置23のマーカにより、環状タッチ面13の回転対称性が損なわれ、それ故、タッチ感応型スクリーン40上での装置23の配向の判断が可能である。言い換えると、装置23の各配向は、他の容量パターンから区別可能である特徴的な容量パターン200,215,230,245,260,275,290を、スクリーン40の正及び負の信号で作り出す。
入力要素20及び/又は装置10,11がユーザによりタッチされない時にも検出が行われ得ることに留意されるべきである。グリッドの水平検出導体経路の一つと垂直検出導体経路の一つとを除いて全てがグランドされるので、例えば、導電性構造12の領域がグランドされた検出導体経路上にある場合でも隣接の検出導体経路が導出され得る。一般的な装置10,11の導電性構造12は、タッチ感応型スクリーン40上の複数の導電性トレースを含む装置10,11のエリアに延在するので、タッチ感応型スクリーン40の確実な検出は、入力要素20又は装置10,11がユーザによりタッチされることをもはや必要としない。
このような容量変化の箇所に加えて、その規模も、少なくとも二つの異なる規模の容量変化或いは少なくとも三つのペアになった異なる規模の容量値又はこれから導出される規模についての空間分解能による表現を含む装置10,11の導電性構造12の容量パターンの作成を可能にするように検出可能である。このような容量パターンは、装置1A及び1Jについて図9に示されている。
これは、例えば、異なる閾値を使用して容量変化を検出することにより達成されるので、最大値の10%,20%,30%,...100%の信号、或いは再送による対応の負の信号(図9の濃いハッチング)が誘発される。このような閾値が少なくとも二つは使用され得る。
例えば、1pF及び2.5pFの閾値で画像が捕捉され得る。これは、指により生じる10pFの一般的な容量変化の10%又は25%に対応し、ここでは最大値として使用される。
これは、最大値のわずか10%で誘発される第1信号については非常に小さな容量変化のみが必要とされることを意味する。これは、装置1A,1Jがスクリーン40と接触(タッチ)する多くの点で生じる(図9参照)。従って、図9の画像は、装置1A及び1J全体の輪郭を示す。故に、スクリーン40での装置1A,1Jの位置を判断するのに使用され得るが、構造12の内部の詳細についてのいかなる情報も提供しない。例えば、どこが上部及び底部であるかと、スクリーン40での装置1A,1Jの配向が何であるかは明白ではない。
他方で、第2信号は少なくとも2.5pFの容量変化が存在する時にのみ誘発される。こうしてより細かい像が得られる。マーカ15,16が明白に可視であるという点で導電性構造12はこの閾値の信号を誘発する。マーカ15,16ゆえに対称性が損なわれ、位置に加えて装置1A,1Jの配向が解析され得る。例えば、制御処理ユニット30のメモリからのデータとの比較により、上部及び底部がこの装置では異なることと、180°の回転後には同じ画像が得られないこととが判断され得る。環状タッチ面13の周囲と環状タッチ面13の内側での信号強度の互いに対する相対位置は、対称性の損失にとって重大である。対称性損失に加えて、内部構造つまりマーカ15,16の相違は、異なる装置1A,1Jを区別可能にする。
制御処理ユニット30は、上述のように容量パターンを既知の容量パターンと比較して、例えば、入力要素20、装置1A,1J、又は構成タイプを識別する。例えば機械学習方法を使用して認識が訓練され得る。絶対値は、装置1A,1J又は入力要素20がタッチされているかどうか、これらがスクリーン上でどこに位置しているか、そしてどのような配向であるかに依存するので、識別は一般的に容量変化の絶対値にのみ基づく訳ではないことが留意されるべきである。
容量パターンが検出されると、制御処理ユニット30は、スクリーン40上でのその移動、例えば回転及び/又は平行移動をセンサデータに基づいて追跡できる。
多数の入力要素20及び/又は多数の装置10,11を使用する時には、装置10,11のグループを形成することも有利であり得る。グループの各装置10,11は異なる構成の導電性構造12を有する。例えば、構造1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1Jが図6に示されており、これらは同図でグループ1として示されている。グループ1の構造1A~1Jは、第1タッチ面15及び第2タッチ面16の互いに対する配置において異なっている。タッチ面15,16は同じサイズ及び形状であるが、環状タッチ面13において異なる箇所に位置する。特に、環状タッチ面13上での第1タッチ面15と第2タッチ面16との間の周方向距離が少なくともセンサマトリクスの隣接センサワイヤ間の距離ほどの大きさであるように、装置1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1Jの導電性構造15,16は互いから離間している。
図6の導電性構造1A及び1Jが、比較の為に図8で再び拡大図示されている。ここで、構造1Aにおいて、第1仮想直線6は、環状タッチ面13の中心Mと第1タッチ面15の重心とを通る。加えて、第2仮想直線7は、環状タッチ面13の中心Mと第2タッチ面16の重心とを通る。第1直線6と第2直線7とは180°より小さく0°より大きい角度αを形成し、構造1Aの角度αは約90°である。角度αは中心角と理解され得る。図6に示されている構造1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1Jについて、角度αはそれぞれ90°,100°,110°,120°,130°,140°,150°,160°,170°である。故に合計で、グループ1は9個の異なる導電性構造を包含する。例えば、環状タッチ面の直径が42mmであって第1タッチ面15と第2タッチ面16との間の周方向距離が7mmであると、中心角αは約20°或いは20°の倍数(例えば、40°,60°,80°,100°、120°,140°,160°)である。
図6に更に示されているのは、グループ2として示されている構造2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H,2Jである。グループ2の構造2A~2Jはタッチ面15,16のサイズに関して異なっている。ここで、異なるサイズの三つの第1タッチ面15と異なるサイズの三つのタッチ面16とがグループ2に設けられる。異なるサイズを組み合わせることにより、合計で9個の異なる構造2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H,2Jが設けられる。さもなければ、タッチ面15,16の重心は環状タッチ面13内の同じ箇所にある。言い換えると、角度αは全ての構造2A~2Jについて同じである。
やはり図6に示されているのは、グループ3を形成する9個の異なる構造3A,3B,3C,3D,3E,3F,3G,3H,3Jである。グループ3の構造はサイズ及び形状が異なる。グループ3の構造は、環状タッチ面13内の単一のタッチ面15を有する。
構造のペア3A‐3J,3B‐3H,3C‐3G,3D‐3Fが形成され、これらペアのタッチ面15は形状が相補的であって、環状タッチ面13を完全に占有する円を共に形成する。構造3A,3B,3C,3D,3F,3G,3H,3Jのタッチ面15の輪郭は各々が二つの円弧を境界とし、円弧の一方は環状タッチ面13の円弧により画定される。構造3Eのタッチ面15の周囲は直線と円弧とにより定められる。構造3Eのタッチ面15は半円形を形成して別の構造3Eと円を形成し、これは環状タッチ面13を完全に占有する。
やはり図7に示されているのは、グループ4を形成する三つの異なる構造4A,4B,4Cである。グループ4はサイズ及び形状が異なっている。グループ4の構造は、環状タッチ面13の中に単一のタッチ面15を有する。グループ3と同じように、グループ4では構造4A及び4Cが形状において相補的であって、環状タッチ面13を完全に占有する円を共に形成する。構造4Bのタッチ面15は半円形を形成し、環状タッチ面13を完全に占有する円を別の構造4Bと共に形成し得る。構造4A,4B,4Cのタッチ面15の輪郭は、線と円弧とにより画定される。
全てのグループ1,2,3,4について、各グループの各電気構造12は同一の環状タッチ面13を有する。しかしながら、各グループ1,2,3,4内の構造はそのマーカ15,16について異なっている。各導電性構造12は、せいぜい鏡対称の平面を有するが回転対称ではない。
更に、図7に示されているのは、三つの異なる構造5A,5B,5Cを含むグループ5である。グループ5の構造は、構造5のマーカ17が環状タッチ面の開口部17であるということでグループ1,2,3,4の構造と異なっている。例えば、開口部17は最小で10°及び/又は最大で45°の開口角βを有する。
図17では、C形状又は馬蹄形状である6個の異なる構造8A~8Fを含むグループ8が示されている。グループ8の構造8A~8Fは、環状構造13の環状幅24と環状構造13の直径26とがマーカとして使用されるということでグループ1~5の構造と異なっている。故に異なる直径26及び環状幅24が使用されて更なる変形が得られる。加えて、構造8A~8Fは、構造5A~5Cと類似の手法で異なる開口角を持つ開口部17を有し得る。故に、構造8A及び8Fの開口部は、異なる開口角又は異なるサイズの開口部も有する。環状幅24及び直径26、或いはリング幅24及び直径26の変形は、タッチ感応型スクリーン40により分解可能であるように選択される。図の実施形態において、直径は40mmから45mmまで変化する。環状幅は2mmから8mmまで変化する。
図18は、6個の異なる構造9A~9Fを含むグループ9を示す。導電性構造9A~9Fは、グループ1~4と類似した突部がマーカ15として付加的に設けられるという点でのみ構造8A~8Fと異なっている。8A及び9A、8B及び9B、8C及び9C、8D及び9D、8E及び9E、8F及び9Fのペアが形成され、それぞれのペアの構造はマーカ15の存在又は不在により区別可能である。突部15は例えば12mmの一定直径を有し得る。グループ9のマーカ15の各々は中心について開口部18と反対に配置されているが、C形状内でのマーカ15の他の位置も考えられ、互いに組み合わされ得る。
図19は、導電性構造の配向に関して異なっている装置50A~50Fのグループ50を示す。各装置50A~50Fは二つの導電性構造12を有し、その各々が、開口部(図7の開口部17参照)を有する環状タッチ面13を含み、それ故、C形状又は馬蹄形状である。各装置50A~50Fの導電性構造12は互いから所定の距離27を有し、これは環状タッチ面13の中心の接続距離の長さにより判断される。
各タッチ面13は、所定の直径と所定の環状幅(厚さ)も有する。装置50A~50Fは、導電性構造12及び開口部17の回転角28のみにおいて互いに異なっており、故に回転角28がマーカとして構成される。こうしてC形状タッチ面13は互いに異なる配向を有する。好ましくは、C形状タッチ面13は、22.5°の回転角28でも区別可能であるように構成される。構造の距離27を変更することも可能である(不図示)。
同一形状の導電性構造の使用は、検出では構造及びその回転角28を認識するのみでよいという利点を有する。例えば、機械学習アルゴリズムを訓練するには、一つの「C」(センサマトリクスに対する多くの異なる位置)のみについてデータを収集し、そして図示された6個の組み合わせをこれから導出できる。こうしてデータ取得、訓練、認識の労力が削減される。小さい回転角28ゆえに、数百の組み合わせが使用される時には取り分けそうである。
図19に示されている例では、同じC構造が二度使用され、これを互いに90°回転させることにより、区別可能な組み合わせが作成される。タッチ感応型スクリーンで区別可能である組み合わせの総数は、以下の通りである。
90°は4個の角度を意味する。つまり、各構造とその180°回転の対応構造とが二度現れ(4^2の組み合わせ)、180°回転で合致する4個(2番目の「C」がちょうど180°回転したもの全て)はそれ故使用されない。こうして(4^2-4)/2=6の区別可能な組み合わせが得られる。
45°は8個の角度を意味する。つまり(8^2-8)/2=28
22.5°は16個の角度を意味する。つまり(16^2-16)/2=120
12.5°は32個の角度を意味する。つまり(32^2-32)/2=496
図19の導電性構造12は同じである(つまり同じ形状及びサイズである)が、回転角28の変更を介して多数の区別可能なパターンがやはり可能である。
組み合わせ構造の位置は、接続区分の中心であり得る。回転角28は接続ベクトルの方向から判断され得る。2個より多いC形状タッチ面13の組み合わせも考えられる。更なる実施形態では、直径26、環状幅26、及び/又は、間隔27が変更され、回転角28に加えて組み合わされてもよい。
少なくともグループ1,2,5,8,9,50について、環状タッチ面13により包囲されるエリアは、少なくとも7mm、好ましくは少なくとも10mmの直径を有し、直径は、スクリーン40のセンサマトリクスでのセンサワイヤ間隔により実質的に規定される。幾つかの実施形態において、直径は例えば30mmから50mmの範囲であり得る。環状タッチ面13内のタッチ面15,16の形でのマーカを除いて、この表面は円形である。
本出願で規定されるタッチ感応型センサマトリクス40の使用方法、或いは上に記載されたシステム100は、以下のステップを少なくとも含む。
タッチ感応型センサマトリクス40の容量性センサにより容量変化を検出するステップであって、センサマトリクスと接触する装置10の導電性構造12により、容量変化が生じるステップ。
装置10の導電性構造12について容量パターンを作成するステップ。
記録された容量パターンを既知の容量パターンと比較するステップ。
タッチ感応型センサマトリクス40上の配置10を認識するステップ。
方法の更なるステップは、例えば、
装置の環状タッチ面13に基づいて、センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーン40上での装置10の位置を検出すること、及び/又は、
装置10のマーカ15,16に基づいて、センサマトリクス又はタッチ感応型スクリーン40上での装置10の配向を検出すること、
を含む。
更なるステップは上の記載から得られる。
上に記載された装置10,11は、例えば、以下のプロセスによって製作され得る。
装置10,11を作製する方法は、
導電性基板材料14を用意するステップと、
導電性材料を、基板材料14へ、又は基板材料14に塗布するステップと、
導電性構造12を形成するステップと、
装置10,11を形成するステップと、
を包含する。
有利な実施形態において、導電性材料は導電性の塗料又はワニスである。このケースで、導電性材料は、例えばスクリーン印刷によって基板材料14に塗布され得る。スクリーン印刷プロセスで使用され得る材料が、基板材料14について検討される。塗料又はワニスのような導電性のコーティング剤を使用する時には、ローラ、ブラシ、及び/又は、スプレーにより基板材料14にこれが塗布され得る。
代替的に、導電性材料は、例えば部分的又は完全に被覆する層か事前製作される層として基板材料に塗布され得る。導電層の一部を除去することにより、特に剥離又はレーザカットにより、導電性構造12が形成され得る。導電層はITO(上記参照)から形成され得る。
1 導電性構造
1A~1J 導電性構造
2 導電性構造
2A~2J 導電性構造
3 導電性構造
3A~3J 導電性構造
4 導電性構造
4A~4C 導電性構造
5 導電性構造
5A~5C 導電性構造
6 第1直線
7 第2直線
8 導電性構造
8A~8F 導電性構造
9 導電性構造
9A~9F 導電性構造
10 装置
11 装置
12 導電性構造
13 環状タッチ面
14 基板材料
15 タッチ面
16 タッチ面
17 開口部
18 切除部
19 接着層
20 入力要素
21 ハウジング
22 最外縁部のハッチング
23 装置
24 環状幅
25 動きの方向
26 直径
30 制御処理ユニット
31 接続
40 タッチ感応型スクリーン
50 装置
50A~50F 装置
100 システム
200 0°での装置23の容量パターン
215 15°での装置23の容量パターン
230 30°での装置23の容量パターン
245 45°での装置23の容量パターン
260 60°での装置23の容量パターン
275 75°での装置23の容量パターン
290 90°での装置23の容量パターン
α 中心角

Claims (19)

  1. タッチ感応型センサマトリクス(40)による検出の為の装置(10,11)であって、
    少なくとも一つの導電性構造(12)であって、環状タッチ面(13)と少なくとも一つのマーカ(15,16,17)とを有する構造(12)と、
    前記構造(12)が設置されるか前記構造(12)が埋設される電気絶縁性基板材料(14)と、
    を具備する装置。
  2. 前記マーカ(15,16,17)が、前記環状タッチ面(13)に導電性接続される少なくとも一つのタッチ面(15,16)を具備するか少なくとも一つのタッチ面である、請求項1に記載の装置(10,11)。
  3. 前記少なくとも一つのタッチ面(15,16)が前記環状タッチ面(13)の中に配設される、請求項2に記載の装置(10,11)。
  4. 前記マーカ(15,16,17)が、少なくとも二つの異なるサイズのタッチ面(15,16)及び/又は二つの異なる形状のタッチ面(15,16)を具備する、請求項2乃至3の一つに記載の装置(10,11)。
  5. 第1タッチ面(15)と第2タッチ面(16)とを具備して、前記環状タッチ面(13)における前記第1タッチ面(15)と前記第2タッチ面(16)との間の周方向距離が5mmより大きい、請求項2乃至4の一つに記載の装置(10,11)。
  6. 前記導電性構造(12)がスクリーン印刷により前記基板材料(14)に設置される、先行請求項の一つに記載の装置(10,11)。
  7. 前記環状タッチ面(13)の外径が少なくとも10mmである、先行請求項の一つに記載の装置(10,11)。
  8. 前記環状タッチ面(13)の回転対称性を損なうように前記マーカ(15,16,17)が構成される、先行請求項の一つに記載の装置(10,11)。
  9. 前記マーカが前記環状タッチ面(13)の開口部(17)を具備するか開口部であり、前記開口部(17)が好ましくは最小で30°及び/又は最大で150°の開口角(β)を有する、及び/又は、前記開口部(17)での前記環状タッチ面(13)がC形状又は馬蹄形状である、先行請求項の一つに記載の装置(10,11)。
  10. 環状タッチ面(13)と少なくとも一つのマーカ(15,16,17)とを各々が有する少なくとも二つの導電性構造(12)を具備し、導電性構造(12)の各ペアが、関連する別のマーカを有する、先行請求項の一つに記載の装置(50A~50F)。
  11. 前記別のマーカが、二つの導電性構造(12)の互いに対する回転角(28)及び/又は距離(27)を持つ、請求項10に記載の装置。
  12. 前記導電性構造(12)が形状及び/又はサイズに関して同じであり、好ましくは各々がC形状又は馬蹄形状である、請求項10又は11に記載の装置(50A~50F)。
  13. 前記環状タッチ面(13)の環状幅(24)及び/又は直径(26)を持つ別のマーカを具備する、先行請求項の一つに記載の装置。
  14. 前記装置(10,11)とは異なる別の要素(20)に前記装置(10,11)を固定するように構成される固定手段(19)を具備する、先行請求項の一つに記載の装置(10,11)。
  15. 各装置(10,11)が異なる構成の導電性構造(12)を有し、各電気構造(12)が好ましくは異なる構成のマーカ(15,16,17)と同一の環状タッチ面(13)とを有することを特徴とする、先行請求項に記載の装置(10,11)のグループ。
  16. 電気絶縁性基板材料(14)を用意するステップと、
    前記基板材料(14)へ、又は前記基板材料(14)に導電性材料を塗布するステップと、
    前記導電性構造(12)を形成するステップと、
    前記装置(10,11)を形成するステップと、
    を包含する、請求項1乃至14のいずれか一つに記載の装置(10,11)の製造方法。
  17. 前記導電性材料が導電性の塗料又は導電ワニスであり、前記導電性材料がスクリーン印刷により前記基板材料に塗布される、請求項16に記載の方法。
  18. 請求項1乃至14の一つに記載の装置(10,11)と制御処理ユニット(30)とを具備するシステムであって、
    前記装置(10,11)の前記導電性構造(12)が、タッチ感応型センサマトリクス(40)に前記装置(10,11)が置かれた時に容量変化を起こすように設計されて、前記タッチ感応型センサマトリクス(40)の容量性センサにより前記容量変化がセンサデータとして検出可能であり、
    前記制御処理ユニット(30)が、前記導電性構造(12)に基づいて前記センサデータを受信して前記装置(10,11)を認識するように構成される、
    システム。
  19. タッチ感応型センサマトリクス(40)の容量性センサにより容量変化を検出するステップであって、前記センサマトリクス(40)と接触する前記装置(10,11)の前記導電性構造(12)により前記容量変化が生じるステップと、
    前記装置(10,11)の前記導電性構造(12)について容量パターンを作成するステップと、
    前記容量パターンを既知の容量パターンと比較するステップと、
    前記比較に基づいて前記タッチ感応型センサマトリクス(40)上の前記装置(10,11)を認識するステップと、
    を包含する、タッチ感応型センサマトリクス上の請求項1乃至14に記載の装置(10,11)を検出する方法。
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