JP6071917B2 - スターリング冷凍機 - Google Patents

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Description

本発明の実施の形態は、スターリング冷凍機に関する。
スターリング冷凍機は、熱力学的にカルノー効率と同じ冷凍効率が得られるため、高い冷凍効率が得られる特徴を有している。そのため、窒素ガスの液化等のキロワット(kW)クラスの高い冷凍能力が必要な大型冷凍機や、あるいは宇宙用等で小型軽量が必要なワット(W)クラスの小型冷凍機として開発が進んでいる。一方で、数ワットから数百ワットクラスの中型の冷凍機は、エアコンのコンプレッサの流用により安価に製造が可能なギフォード・マクマホン(GM)型冷凍機が普及している。
図6は、スターリング型冷凍機(ディスプレーサ型、フリーピストン方式)の構成例を示す。図6中で、Aは圧縮部、Bは膨張部、Cは蓄冷器である。スターリング型冷凍機は、圧縮部Aと、膨張部Bとを蓄冷器Cを介して連通させている。圧縮部Aにはシリンダ24内に圧縮ピストン25が軸方向に摺動可能に配設されている。圧縮ピストン25の先端部外周面には摺動シール16が配設されている。圧縮ピストン25の基端部には圧縮ピストン駆動シャフト26が連結されている。この圧縮ピストン駆動シャフト26は、リニアモータアクチュエータを構成する電磁石17(コイル17a、磁石17b)の磁石17bに連結されている。電磁石17により圧縮ピストン25を往復動させ、シリンダ24内の圧縮室15の内部の冷媒ガスの圧縮、膨張(昇圧、減圧)を行っている。
圧縮部Aと、膨張部Bとの間には高温側熱交換器9が連結されている。高温側熱交換器9には放熱部10が設けられている。そして、圧縮部Aで圧縮されて温度が高くなった冷媒が高温側熱交換器9の高温ガス熱交換流路9aを通り、膨張部B側に流れる際に、高温側熱交換器9の放熱部10により外部熱源へ放熱される。
また、蓄冷器Cには蓄冷材3が配設されている。膨張部Bは、シリンダ(冷媒ガス封入耐圧容器)1内にディスプレーサ2が軸方向に摺動可能に配設されている。ディスプレーサ2の基端部には蓄冷材3が充填されている。蓄冷材3の基端部外周面には摺動シール4が設けられている。さらに、蓄冷材3の軸心部には高温ガス給排気口8が形成され、蓄冷材3の先端部外周面には低温ガス給排気口5が形成されている。ディスプレーサ2の先端部には冷却ステージ7が形成されている。
さらに、高温側熱交換器9と蓄冷材3の基端部との間には機械バネ等のバネ機構18が配設されている。ディスプレーサ2は、機械バネ等のバネ機構18により圧縮ピストン25の運転周波数に同期し、かつ所定の位相差で往復動するようになっている。
スターリング型冷凍機の運転時には、圧縮部Aで圧縮されて温度が高くなった冷媒が高温側熱交換器9の高温ガス熱交換流路9aを通り、高温側熱交換器9の放熱部10により外部熱源へ放熱される。その後、高温側熱交換器9からの冷媒ガスはディスプレーサ2内の蓄冷材3を通って、膨張部Bの冷却ステージ7側に導入される。そして、シリンダ1内の膨張容積内に導入されて減圧されることにより、寒冷を発生させる。このとき、低温熱交換にて温度が低下した冷媒が外部から熱を吸熱し、冷凍機として機能する。
また、冷媒ガスを圧縮するための圧縮ピストン25の圧縮ピストン駆動シャフト26は、圧縮器駆動用電磁石17の前後に配設された板ばね19a、19bによって弾性支持されている。これにより、圧縮ピストン駆動シャフト26の往復移動方向の振動を打ち消すことで、圧縮ピストン駆動シャフト26の直進性を高め、摺動シール16の摩耗を抑制することで耐久性を高めるようになっている。これら圧縮器駆動用電磁石17および板ばね19a、19bは、冷媒ガスが封入されている圧縮器シリンダ24に連結された冷媒容器である駆動機構収納耐圧容器27内に収納されている。
特許2943030号公報 特開平11−2468号公報
上記従来構成の装置では、圧縮部Aを駆動しているリニアモータアクチュエータを構成する電磁石17や、板ばね19a、19bなどの機構はすべて冷媒ガスが封入されている圧縮器シリンダ24に連結された冷媒空間内に収められているため、耐圧容器は大きくなってしまっている。図6では電磁石17の磁石17bが可動するタイプだが、逆にコイル17aが稼動する場合は、駆動機構がさらに大きくなる。
また低温側の構成としては、図6はフリーピストン方式となっており、強制的にピストンであるディスプレーサ2の動きを制御する駆動方式に比較し、所定の駆動をさせるための調整、あるいは設計制限がある。ただし、強制的にディスプレーサ2を駆動させる方式は、冷却ステージ7側の構造を複雑にし、被冷却体を取付ける際に制限が多くなり、使い勝手が悪くなる。あるいは、駆動機構を圧縮部A側にシャフトを介して延長して導入する構成では、往復駆動部が同軸の2軸構造となってしまい、構造が複雑になってしまう。
このように、上記従来構成のスターリング冷凍機では、複雑な構成と精密な加工精度、組立精度が必要となり、高コストとなっている。また、図6に示すように冷媒空間を形成する圧縮器シリンダ24に連結された冷媒容器(耐圧容器)内にピストン25を駆動するためのすべての部材(電磁石17や、板ばね19a、19b等)が収納されている構成では、駆動機構収納耐圧容器27の大きさは大きくなり、耐圧容器自体が大型化(太径化)してしまう。冷却したい被冷却体を自由度の高い構成で冷凍機を設置するためには、冷凍機の小型化が課題となっている。
本実施の形態は上記事情に着目してなされたもので、低コストで、コンパクトな形状とすることができ、構成の簡素化、組立精度のロバスト性、耐圧容器の小型化が図れ、小型化するうえで有利なスターリング冷凍機を提供することにある。
実施形態によれば、スターリング冷凍機の膨張部のディスプレーサと、ディスプレーサ駆動用の第1の磁石と、圧縮部のピストン駆動用の第2の磁石とが同軸方向に配設され、第1の磁石と第2の磁石との間には機械バネが介設された内部ユニットを設ける。内部ユニットを収納する同一内径のシリンダを有し、シリンダの外周面に第1の磁石に対応した第1のコイルおよび第2の磁石に対応した第2のコイルをそれぞれ設け、機械バネが自然長の状態で、第1の磁石と第1のコイルの位置および第2の磁石と第2のコイルの位置を各々合わせたセット状態に調整された外装ユニットを設ける。外装ユニットの第1および第2のコイルに通電することにより、第1の磁石と第2の磁石とが、周期的な力を受けて、同周波数で異なる位相により往復動する。
第1の実施の形態のスターリング冷凍機の全体の概略構成を示す縦断面図。 第1の実施の形態のスターリング冷凍機における冷媒を封入するシリンダ側構成部品一式を示す要部の縦断面図。 第1の実施の形態のスターリング冷凍機におけるシリンダ内に収められる構成部品一式を示す要部の縦断面図。 第1の実施の形態のスターリング冷凍機における動作を説明するための説明図であり、(A)は基準位置の状態を示す縦断面図、(B)は圧縮工程の状態を示す縦断面図、(C)は低温側へのガス移送の工程の状態を示す縦断面図、(D)は膨張工程の状態を示す縦断面図。 第2の実施の形態のスターリング冷凍機の全体の概略構成を示す縦断面図。 従来のスターリング冷凍機(ディスプレーサ型、フリーピストン方式)の例を示す平面図。
[第1の実施の形態]
(構成)
以下、本実施の形態にかかわるスターリング冷凍機に関して図面を参照して説明する。図1乃至図4は、第1の実施の形態を示す。
図1は、本実施の形態のスターリング冷凍機101の全体の概略構成を示す縦断面図である。本実施の形態のスターリング冷凍機101は、圧縮部102と、膨張部103との間に介設された蓄冷器104とを有する。圧縮部102と、膨張部103との間は、蓄冷器104を介して連通されている。そして、圧縮部102の後述するピストン102aと、膨張部103の後述するディスプレーサ103aとが所定の位相差で往復動されて膨張部103に寒冷を発生させる構成になっている。
また、本実施の形態のスターリング冷凍機101は、図2に示すように同一内径のシリンダ105を有する外装ユニット106と、この外装ユニット106に収納される図3に示す内部ユニット107とを有する。内部ユニット107には、膨張部103のディスプレーサ103aと、ディスプレーサ駆動用の第1の磁石108と、圧縮部102のピストン駆動用の第2の磁石109とが同軸方向に配設されている。さらに、第1の磁石108と第2の磁石109との間には機械バネ110が介設されている。
また、蓄冷器104には、蓄冷材111が充填されている。この蓄冷器104の基端部は、高温側熱交換器112の中軸部112aを介して第1の磁石108の先端部に固定されている。蓄冷器104の先端部は、ディスプレーサ103aに固定されている。さらに、蓄冷器104の基端部側の外周面には、シリンダ105の内径とほぼ同一外径の摺動シール113が設けられている。蓄冷器104の基端部側である高温端側の外周面には冷媒の給排気口114、蓄冷器104の先端部側である低温端側の外周面には冷媒の給排気口115が各々設けられている。
また、圧縮部102のピストン102aの外周面には、シリンダ105の内径とほぼ同一外径の摺動シール116が設けられている。第2の磁石109の基端部には、機械バネ117の先端部が取付けられている。この機械バネ117の基端部は、可動部品固定フランジ118に連結されている。可動部品固定フランジ118の軸心部には、冷媒ガス導入口119が形成されている。
また、外装ユニット106には、シリンダ105の外周面に、冷却ステージ120と、高温側熱交換器112の放熱部112bと、第1のコイル121と、第2のコイル122と、シリンダ端部フランジ123とが配設されている。ここで、第1のコイル121は、内部ユニット107の第1の磁石108と組み合わせてディスプレーサ駆動用電磁石(リニアモータ)として機能する。第2のコイル122は、第2の磁石109と組み合わせて圧縮器駆動用電磁石(リニアモータ)として機能する。
冷却ステージ120は、シリンダ105の先端部の膨張部103と対応する部位に配置されている。この冷却ステージ120には、冷却したい被冷却体として、例えば超伝導アンテナのアンテナ部品、CCD、赤外線カメラに内蔵される素子などが設置され、ノイズの低減などに使用される。高温側熱交換器112の放熱部112bは、高温側熱交換器112の中軸部112aと対応する部位に配置されている。
ディスプレーサ駆動用電磁石の第1のコイル121は、内部ユニット107の第1の磁石108と対応する部位、圧縮器駆動用電磁石の第2のコイル122は第2の磁石109と対応する部位にそれぞれ配置されている。そして、外装ユニット106のシリンダ105の内部に内部ユニット107が挿入され、内部ユニット107の可動部品固定フランジ118が外装ユニット106のシリンダ端部フランジ123と連結されることで、外装ユニット106と内部ユニット107とが組み付けられる。このとき、第1の磁石108と第2の磁石109との間の機械バネ110は、自然長の状態で、第1の磁石108と第1のコイル121の位置および第2の磁石109と第2のコイル122の位置を各々合わせたセット状態に調整されている。圧縮器駆動用磁石である第2の磁石109の他端の機械バネ117も、自然長において、第2の磁石109の位置を第2のコイル122の位置に合わせるために用いている。なお、機械バネ110、117の他に、閉空間内に閉じ込められたガスバネを用いてもよい。
また、外装ユニット106と内部ユニット107との組み付け時には、蓄冷器104の摺動シール113がシリンダ105の内周面に摺接される。これにより、冷媒ガスが蓄冷材111を通らずにシリンダ105と蓄冷器104との間のギャップを通って圧縮部102と膨張部103との間を往復しないように冷媒流路を制限している。ディスプレーサ103aの低温側には冷媒ガスがシリンダ105の外部に設けられた冷却ステージ120と熱交換するために、ギャップ流路124が設けられている。ここで、所定の流速を持った冷媒が、強制熱伝達により、冷却ステージ120に入る熱を吸熱し、冷凍機として機能する。さらに、蓄冷器104の高温側には、冷媒がシリンダ105の外部に設けられた高温側熱交換器112の放熱部112bと熱交換するために、ギャップ流路125が設けられている。ここでは、圧縮部102の圧縮室126内で圧縮されて高温となった冷媒が外部の熱源と熱交換(冷凍機外部への放熱)し、低温側へと導入される。
なお、高温側熱交換器112と、低温側熱交換器である冷却ステージ120との間には温度勾配があるため、熱伝導による損失を低減するためには、シリンダ105の肉厚は薄いほうがよい。シリンダ105の内径は変えず、外径を小さくして肉薄にするために、この部分だけシリンダ105の外周を削る加工をした方がよい場合がある。
また、ディスプレーサ103aに連結し、ディスプレーサ103aとほぼ同一の直径を持つ円筒状の第1の磁石108の外周と、シリンダ105の内壁にもギャップが設けられ、冷媒の流路127となっている。ここでは、冷媒流路127のギャップの間隔により決まる流路断面積により、冷媒の流速が決まり、第1のコイル121、第1の磁石108での発熱を冷媒に伝える。この熱も、放熱用の高温側熱交換器112で冷凍機101の外部に放熱される。つまり、ディスプレーサ駆動用電磁石の発熱を除去する構成となっている。この冷媒流路127のギャップは、第1の磁石108を駆動するためのコイル−磁石の推進力も規定するため、この観点からは冷媒流路127のギャップは小さい方がよく、また、シリンダ105の肉厚も薄いほうがよい。
圧縮器駆動用の第2の磁石109の外周、あるいは第2の磁石109の近くに連結された箇所には、摺動シール116が設けられている。圧縮部102内の圧力変動を大きくするためには、圧縮ピストン102aとして機能している第2の磁石109の外周から、背面側の背圧室128の空間に冷媒が漏れないようにする必要があり、摺動シール116が必要となる。なお、本実施の形態では2箇所の摺動シール113と116を設けているが、シリンダ105の内周面と内部ユニット107との間のギャップ空間を小さくし、圧損を大きくすることで、非接触のシールの機能を持たせることもできる。こうすることで摺動シール113と116を省略することができ、或いは、摺動シール113と116を設ける場合でも摺動シール113と116の磨耗量が減り、運転寿命は長くなることが期待できる。
(作用)
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態のスターリング冷凍機101の運転時には、外装ユニット106の第1および第2のコイル121、122に所定の交流電流を通電することにより、内部ユニット107の第1の磁石108と第2の磁石109とが、周期的な力を受けて、同周波数で異なる位相(ほぼ90°程度の位相差)により往復動する。図4(A)〜(D)は、この第1の実施の形態のスターリング冷凍機101における動作を説明するための説明図である。図4(A)は機械バネ110、117が自然長の状態で、圧縮部102の第2の磁石109と第2のコイル122の位置を初期位置に合わせたセット状態に調整された基準位置の状態を示す縦断面図である。
図4(A)の状態で、圧縮部102の第2の磁石109が同図中で左方向に移動することにより、図4(B)に示すように第1の磁石108と、第2の磁石109との間の圧縮室126内で作動媒体である冷媒が圧縮ピストン102aによって圧縮される。このとき、圧縮されて高温となった冷媒は、第1の磁石108の外周と、シリンダ105の内壁との間のギャップの冷媒流路127を通り、シリンダ105の外部に設けられた高温側熱交換器112の放熱部112bと中軸部112aとの間のギャップ流路125側に流れる。そして、冷媒がギャップ流路125を流れる際に、圧縮冷媒の熱は、高温側熱交換器112の放熱部112bとの熱交換で放熱される。
その後、図4(C)に示すように第1の磁石108が同図中で右方向に移動することにより、圧縮冷媒は、蓄冷器104の基端部側の給排気口114から蓄冷器104の蓄冷材111内に流入される。このとき、圧縮された冷媒が蓄冷材111を通ることで高圧のまま冷却される。その後、蓄冷材111内を通る冷媒は、蓄冷器104の先端部側の給排気口115からディスプレーサ103aの低温側のギャップ流路124内に流れ、冷却ステージ120側に導入される。これにより、低温側へのガス移送が行われる。このとき、シリンダ105内におけるディスプレーサ103aよりも先端側の膨張容積内に冷媒が導入されて減圧されることにより、寒冷を発生させる。そして、低温熱交換にて温度が低下した冷媒が外部の冷却ステージ120から熱を吸熱し、冷凍機として機能する。
その後、図4(D)に示すように第2の磁石109が同図中で右方向に移動することにより、冷媒が蓄冷器104の蓄冷材111内を通ることで蓄冷器104を冷却し、冷媒の温度が上昇し、図4の(A)〜(D)に示す1サイクルが終了する。この1サイクルの過程で、膨張部103の膨張空間における冷媒の膨張に伴って吸熱し、圧縮部102の圧縮室126内における冷媒の圧縮に伴って放熱する。さらに、膨張空間と圧縮室126内との間を往復する冷媒との熱交換によって膨張部103の膨張空間と圧縮部102の圧縮室126内との間の温度差を維持する。これにより、低温側から高温側への熱輸送があり、低温側が冷凍される。
(効果)
そこで、上記構成の本実施の形態のスターリング冷凍機101では、膨張部103のディスプレーサ103aと、ディスプレーサ駆動用の第1の磁石108と、圧縮部102のピストン駆動用の第2の磁石109とが同軸方向に配設され、第1の磁石108と第2の磁石109との間には機械バネ110が介設された内部ユニット107を設けるとともに、内部ユニット107を収納する同一内径のシリンダ105を有し、シリンダ105の外周面に第1の磁石108に対応した第1のコイル121および第2の磁石109に対応した第2のコイル122をそれぞれ設け、機械バネ110が自然長の状態で、第1の磁石108と第1のコイル121の位置および第2の磁石109と第2のコイル122の位置を各々合わせたセット状態に調整された外装ユニット106を設けている。そして、外装ユニット106の第1および第2のコイル121、122に通電することにより、第1の磁石108と第2の磁石109とが、周期的な力を受けて、同周波数で異なる位相により往復動するようにしている。これにより、ディスプレーサ103aと圧縮部102のピストン102aとを同一シリンダ105内に収めることができ、各々は独立して2つの外部コイル(第1および第2のコイル121、122)による通電で独立した往復動が実現でき、位相の制御により、低温部で吸熱となる冷凍機として機能することができる。
さらに、放熱部においても、第1の磁石108の発熱を冷媒が一旦吸熱し、高温側熱交換器112で外部へ放出することが可能となる。機械バネ110、117を2箇所導入することにより、冷凍機が駆動していない際には、第2の磁石109が第2のコイル122の位置に来るように設計しておくことができる。
また、シリンダ105内に同一外径の部材で膨張部103のディスプレーサ103aと、ディスプレーサ駆動用の第1の磁石108と、圧縮部102のピストン駆動用の第2の磁石109などの可動部が一体化された内部ユニット107を構成したため、図2に示したシリンダ105から図3に示した内部ユニット107を一括で取り出すことができ、組立が簡素化され、メンテナンス性も向上する。
さらに、高温側の可動部品固定フランジ118に冷媒ガス導入口119を設けておくことで、第2の磁石109の背面側の背圧室128内に冷媒の出し入れができる。これにより、シリンダ105内の平均圧力をほぼ均一化することができるので、膨張部103のディスプレーサ103aと、ディスプレーサ駆動用の第1の磁石108と、圧縮部102のピストン駆動用の第2の磁石109などの可動部の動作圧力をそれぞれの重量を動かすことができるだけの大きさに設定することができる。そのため、スターリング冷凍機101全体の小型化、細径化に寄与することができる。
したがって、以上の構成、作用により、スターリング冷凍機101の組立が大幅に簡素化されるため、スターリング冷凍機101の低コスト化が可能となる。さらに、スターリング冷凍機101を装置に取付けたまま、内部ユニット107を一括で取り出すことが可能となり、スターリング冷凍機101のメンテナンス性も大幅に向上する。
また、ディスプレーサ型とすることで、冷却ステージ120側に駆動機構がなくなり、冷却ステージ120の形状が簡素化されるため、冷却ステージ120側への被冷却物の取付けの自由度が大幅に向上する。
さらに、冷媒の往復動を利用して、駆動用磁石である第1の磁石108の発熱を除去することが可能となり、第1の磁石108の放熱機構を新たに設ける必要がなく、装置の小型化に貢献している。
また、ディスプレーサ103aを第1の磁石108により強制駆動することにより、フリーピストン型と呼ばれるスターリング冷凍機と比較すると、安定した冷凍性能を得ることが可能となる。したがって、低コストで、コンパクトな形状とすることができ、構成の簡素化、組立精度のロバスト性、耐圧容器の小型化が図れ、小型化するうえで有利なスターリング冷凍機を提供することができる。
[第2の実施の形態]
(構成)
図5は、第2の実施の形態を示す。本実施の形態は、第1の実施の形態(図1乃至図4参照)のスターリング冷凍機101の構成を次の通り変更した変形例である。本実施の形態のスターリング冷凍機201では、ディスプレーサ駆動用の第1の磁石108の外周と、シリンダ105の内壁との間の冷媒ガス流路であるギャップ流路125の両端に、外部熱交換器を設けたものである。ここでは、ギャップ流路125の片端に第1の実施の形態と同様の高温側熱交換器112を設け、ギャップ流路125の他端に新たな外部熱交換器202を設けている。新たな外部熱交換器202は、内部ユニット107に配設された中軸部202aと、外装ユニット106のシリンダ105の外周面側に配設された放熱部202bとを有する。
(作用・効果)
本実施の形態のスターリング冷凍機201では、ディスプレーサ駆動用の第1の磁石108の外周と、シリンダ105の内壁との間の冷媒ガス流路であるギャップ流路125の両端に、外部熱交換器112と202とをそれぞれ設けているので、ディスプレーサ駆動用の第1の磁石108の外周と、シリンダ105の内壁との間の冷媒ガス流路であるギャップ流路125内を流れる圧縮冷媒の放熱を一層、確実に行うことができる。
これらの実施形態によれば、低コストで、コンパクトな形状とすることができ、構成の簡素化、組立精度のロバスト性、耐圧容器の小型化が図れ、小型化するうえで有利なスターリング冷凍機を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
101…スターリング冷凍機、102…圧縮部、102a…ピストン、103…膨張部、103a…ディスプレーサ、104…蓄冷器、105…シリンダ、106…外装ユニット、107…内部ユニット、108…ディスプレーサ駆動用電磁石の永久磁石部(第1の磁石)、109…圧縮器駆動用電磁石の永久磁石部(第2の磁石)、110…機械バネ、112…高温側熱交換器、112b…放熱部、120…冷却ステージ、121…ディスプレーサ駆動用電磁石のコイル(第1のコイル)、122…圧縮器駆動用電磁石のコイル(第2のコイル)、126…圧縮室。

Claims (3)

  1. 圧縮部と、膨張部との間を蓄冷器を介して連通させ、前記圧縮部のピストンと、前記膨張部のディスプレーサとが所定の位相差で往復動されて前記膨張部に寒冷を発生させるスターリング冷凍機であって、
    前記膨張部のディスプレーサと、前記ディスプレーサ駆動用の第1の磁石と、前記圧縮部のピストン駆動用の第2の磁石とが同軸方向に配設され、前記第1の磁石と前記第2の磁石との間には機械バネが介設された内部ユニットを設けるとともに、
    前記内部ユニットを収納する同一内径のシリンダを有し、前記シリンダの外周面に前記第1の磁石に対応した第1のコイルおよび前記第2の磁石に対応した第2のコイルをそれぞれ設け、前記機械バネが自然長の状態で、前記第1の磁石と前記第1のコイルの位置および前記第2の磁石と前記第2のコイルの位置を各々合わせたセット状態に調整された外装ユニットを設け、
    前記外装ユニットの前記第1および第2のコイルに通電することにより、前記第1の磁石と前記第2の磁石とが、周期的な力を受けて、同周波数で異なる位相により往復動する
    ことを特徴とするスターリング冷凍機。
  2. 前記第1の磁石の外周と、前記シリンダの内壁との間のギャップ部に冷媒ガスの流路を設けたことを特徴とする請求項1に記載のスターリング冷凍機。
  3. 前記第1の磁石の外周と、前記シリンダの内壁との間の前記ギャップ部の前記冷媒ガス流路の片端、あるいは両端に、外部熱交換器を設けた
    ことを特徴とする請求項2に記載のスターリング冷凍機。
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