JP6071830B2 - 筺体 - Google Patents
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Description
しかし、放熱フィンを設けることにより筺体外形が大きくなる。基板に実装される電子部品の集積度が高くなると共に、小型化が求められており、電子部品が発生する熱を、さらに効果的に放出する筺体が求められている。
本発明の他の態様によると、直方体の少なくとも1つの側面は第2外壁部と第2内壁部とを有し、第2外壁部と第2内壁部との間に、上下方向に広がり、第1中空部と連結される第2中空部を設け、第2中空部と空間部とを連結する第2連結部をさらに有する。
本発明の他の態様によると、第1外壁部は第1内壁部よりも厚さが薄い、及び、第2外壁部は第2内壁部よりも厚さが薄い、の少なくともいずれか一方である。
本発明の他の態様によると、筺体を形成する上面は傾斜を有し、第1中空部は傾斜に沿って形成される。
以下に示す各実施形態に係る筺体は、内部に車両用電子制御装置を備えるものとして説明するが、車両用に限るものではない。また、内部に収納するのは電子制御装置に限らず、発熱する電子部品があればよい。
図1は、本発明の第1実施形態に係る筺体の概略斜視図である。
筺体10は略直方体の形状である。筺体10の大きさは、例えば長辺15cm、短辺10cm、高さ4cm程度である。
以下、図1の矢印D1で示す向きを上として上下方向を規定して説明する。また、上下方向に対して垂直の方向を水平方向と規定して説明する。また、矢印D2で示す方向から見た場合で左右を規定して説明する。
筺体10の外面に、コネクタ20が露出している。コネクタ20には、筺体10外に存在する他の電子装置と電子制御装置との、電気的な接続のための複数の端子が備えられている。
図3は、本発明の第1実施形態に係る筺体の中空部を説明する概略図である。図3は、図1で矢印D2の方向からの仮想図である。矢印D1の方向が上である。
中空部130は、筺体10の上面を放熱面としてできるだけ利用するために、上下方向に対して垂直に広がる筺体10の幅方向において、内部空間100の幅より長く構成される。
また、外壁部110の厚みT1を内壁部120の厚みT4より薄くすることで、放熱性を向上させることができる。
第2ケース160は筺体10が装着される車両の装着部側であり、第1ケース150が主に外気と接触する側である。筺体10が車両に装着された状態で見ると、第2ケース160が内側で、第1ケース150が外側という関係になる。第2ケース160に基板30が固定され、コネクタ20は第2ケース160から筺体10の外へ露出する。
図5において斜線でハッチングされた部分が中空部130である。中空部130の中央に内部空間100と空気を導通させるための連結部140がある。中空部130は筺体10の上部全体に広がっている。
水平方向の断面積においては、中空部130は直下の内部空間100よりも広く構成する。これにより、筺体10上部からの放熱効果を増大させる。
また、鋼板で製造するのはプレス加工により簡易に製造できるからである。
基板30に装着された電子部品が放出する熱は周囲の空気の温度を上昇させる。温度が高い空気は温度が低い空気と比較して軽いので内部空間100を上昇し、連結部140を通って中空部130に達する。このように中空部130には温度が高い空気が集められる。
中空部130を設け、内部空間100と分離することにより、集めた熱い空気が振動などで内部空間100内を循環または分散してしまうことが低減される。
また中空部130は、上下方向に対して垂直に広がる空間、すなわち筺体の水平方向に広がる空間であるので、温度が高い空気を蓄積する容量が十分に確保される。中空部130の広さは、外壁部110の厚みの薄さとの相乗効果で、さらに熱が効率よく、速く外気へ伝導することに寄与する。
次に、本発明の第2の実施形態に係る筺体について説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る筺体の中空部を説明する概略図である。なお、図3に示す第1の実施形態に係る筺体10と同じ構成要素については、図3と同じ符号を用いるものとする。また、図3と同じ符号を用いた構成要素については、上述した図3についての説明を援用するものとする。
連結部220、221は中空部210に対する空気の入口と出口として機能する。たとえば、温度が高い空気が連結部221より連結部220に近い内部空間100から上昇してきた場合、連結部220から温度が高い空気が中空部210に流入し、中空部210から熱伝導により冷却された空気が連結部221から内部空間100へ流出する。
次に、本発明の第3の実施形態に係る筺体について説明する。
図7は、本発明の第3実施形態に係る筺体の中空部を説明する概略図である。なお、図3に示す第1の実施形態に係る筺体10と同じ構成要素については、図3と同じ符号を用いるものとする。また、図3と同じ符号を用いた構成要素については、上述した図3についての説明を援用するものとする。
これにより、外壁部310、内壁部320を備える側面の厚みは、外壁部、内壁部を有しない他の面と同一の厚みとなる。
筺体300を車両に固定するための取付部を筺体300の4隅に設ける構成が多く実施されるが、取付部の存在のために、取付部に近い部分は機械的強度が強い。さらに取付部に近い部分は、接着剤を取付部に塗布できるから、防水性を確保しやすい。
中空部330、331を取付部に近い上部付近に設ける構造により、筺体300の機械的強度や防水性は確保される構造となる。
次に、本発明の第4の実施形態に係る筺体について説明する。
図8は、本発明の第4実施形態に係る筺体の中空部を説明する側面概略図である。図8は、第1実施形態の図4に対応する概略図である。
その結果、発熱する電子部品が多くなっても、小型の形状で筺体を構成することができる。
たとえば、実施の形態では筺体の外形を略直方体としたが、厳密な意味での直方体ではなく、適度な丸みを有しているのが通常であり、他の装置に装着されるための取付部や筺体を構成する各部を係合するための鍔部などがあったり、各面に多少の凹凸などがあっても、本技術の要旨は逸脱しない。
Claims (7)
- 内部に空間部を有し、前記空間部に電子部品を収容する略直方体の筺体であって、
使用される状態で重力方向と逆方向となる方向を上とした場合、
前記筺体の上面側は所定の厚みを有する板状体で構成され、
前記板状体の内部には、上下方向の長さが前記所定の厚みよりも小さい空間であって、且つ、上下方向に対して垂直に広がる幅方向において、前記空間部の幅よりも大きい空間である第1中空部が形成されており、
前記空間部と前記第1中空部とは、前記板状体の前記空間部と接する側に設けられた第1連結部によって連結されている、
筺体。 - 前記第1中空部の両端部に前記第1連結部を有する、
請求項1記載の筺体。 - 前記筺体の側面側を構成する板状体の少なくとも1つは、その内部に上下方向に広がる空間であって、前記第1中空部と連結される空間である第2中空部を有すると共に、前記空間部と接する側に前記第2中空部と前記空間部とを連結する第2連結部をさらに有する、
請求項1または2記載の筺体。 - 前記板状体は、前記筐体の他の面を構成する他の板状体であって、内部に前記空間を有しない他の板状体と略同一の厚さである、
請求項1ないし3のいずれか一項に記載の筺体。 - 前記板状体は、前記筐体の外部と接する外壁部と、前記空間部に接する内壁部とを有し、前記外壁部は前記内壁部よりも厚さが薄い、
請求項1ないし4のいずれか一項に記載の筺体。 - 前記筺体は、第1ケースと、使用される状態で外気との接触面積が前記第1ケースより小さい第2ケースと、を備え、
前記第1中空部は前記第1ケースに形成される、
請求項1ないし5のいずれか一項に記載の筺体。 - 前記筺体の上面を構成する前記板状体は、その一部に傾斜を有し、前記第1中空部は前記傾斜に沿って形成される、
請求項1ないし6のいずれか一項に記載の筺体。
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