JP6071349B2 - 眼内レンズの挿入器具及び、挿入器具の補助装置 - Google Patents

眼内レンズの挿入器具及び、挿入器具の補助装置 Download PDF

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本発明は、眼内レンズを患者の眼球内に挿入するための眼内レンズの挿入器具及び、該挿入器具による眼内レンズの挿入動作を補助する補助装置に関する。
従来から、白内障等の手術においては、眼球における角膜(鞏膜)や水晶体前嚢部分などの眼組織に切開創を設け、この切開創を介して、嚢内の水晶体を摘出、除去し、その後に、水晶体に代替する眼内レンズを、前記切開創より眼内に挿入して嚢内に配置させる処置が行われている。
特に近年においては、眼内レンズを切開創より眼球内に挿入する際に、以下に示すような挿入器具が用いられる場合が多い。すなわち、器具本体の先端部に設けられた挿入筒部の先端開口を切開創を通じて眼球内に挿し入れると共に、眼内レンズを器具本体内で小さく変形せしめた状態で挿入筒部の先端開口から棒状のプランジャによって押し出すことにより、眼内レンズを眼球内に挿入する(例えば、特許文献1、2を参照)。このような挿入器具を用いることにより、水晶体の摘出除去のために形成した切開創を利用して眼内レンズを簡単に眼球内に挿入できるので、手術を簡略化することができ、手術後の乱視の発生や感染症の発生を抑制することができる。
ところで、上記の眼内レンズの挿入作業においては、手術時の患者の負担を低減するために、切開創の大きさをより小さくすることが求められており、挿入器具における挿入筒部の先端については、より小さくすることが求められている。しかしながら、挿入筒部の先端が小型化すると、眼内レンズが通過時により大幅に圧縮されるため、押し出し時にプランジャに作用する抵抗力がより強くなる傾向がある。その結果、操作者が眼内レンズを挿入器具から押し出す際により強い力によってプランジャを押圧する必要があった。
さらに、眼内レンズが挿入筒部から放出された際には急激に抵抗力が減少するため、眼内レンズが挿入筒部から過剰な勢いで飛び出したり、眼内レンズの放出後に挿入筒部からプランジャの先端を勢いよく突出させてしまう場合があった。
これに対し、ネジ機構によって眼内レンズを低速で挿入器具から放出させる対策(例えば、特許文献3〜5を参照)や、プランジャ押圧時の抵抗力を部分的に増大してプランジャの動きにブレーキをかける対策が検討されている。また、プランジャの前進運動を電動式にすることも検討されている。
しかしながら、これらの対策を挿入器具自体に組み込んだ場合、挿入器具のコストが増加してしまう不都合があった。また、状況に応じて従来どおりプランジャを押圧する方法によって眼内レンズの挿入作業を行うことが困難になる場合があった。
また、ネジ機構によって眼内レンズを低速で放出させる場合には、例えば、プランジャをネジの回転運動で前進させる必要があるため、両手でプランジャを動かす必要が生じ、眼内レンズの挿入作業が複雑になることがあった。また、プランジャが低速で前進運動するため眼内レンズの挿入作業に時間がかかる場合があった。さらに、プランジャ押圧時の抵抗力を増大させてブレーキをかける場合には、操作者がさらに大きな力でプランジャを移動させる必要があるため、操作者への負担が増加する虞があった。加えて、プランジャの前進運動を電動式にする場合には、挿入器具の重量やコストが増大し、電源確保のために作業環境が制限される等の不都合が考えられた。
特開2009−160151号公報 特開2009−160153号公報 特開昭63−197453号公報 特開平5−103809号公報 特許第3791421号公報 特開2010−57767号公報 特許第4703929号公報
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的は、眼内レンズが挿入器具から過剰な勢いで飛び出したり、眼内レンズの放出後、プランジャが挿入筒部から勢いよく突出することを抑制し、眼内レンズの挿入動作をより円滑化できる技術を提供することである。
本発明は、眼球組織に形成された切開創口より器具本体の挿入筒部を眼球内に挿入し、器具本体へプランジャを押し込むことで、挿入された挿入筒部の先端から変形可能な眼内レンズを眼球内に放出させる、眼内レンズの挿入器具または、当該挿入器具による挿入作業を補助する補助装置についてのものである。そして、操作者が回転させる回転部材の回転運動を直線運動に変換し、この直線運動をプランジャに伝達することでプランジャに器具本体内を移動させることを最大の特徴とする。
より詳しくは、略筒状に形成されるとともに先端側に断面が絞られた挿入筒部を有する器具本体と、前記器具本体内を移動して前記器具本体に収納された眼内レンズを先端で押圧することで前記眼内レンズを前記挿入筒部から放出するプランジャと、を備え、眼球組織に形成された切開創口より眼球内に差入れられた前記挿入筒部の先端から変形可能な眼内レンズを眼球内に放出する眼内レンズの挿入器具の補助装置であって、
前記器具本体に固定される器具本体固定部と、
前記プランジャに結合される移動部と、を備え、
外力によって回転される回転部材の回転運動を前記移動部の直線運動に変換し、該移動部の直線運動を前記プランジャに伝達することで前記プランジャに前記器具本体内を移動させることを特徴とする。
これによれば、操作者が回転部材を回転させることで、プランジャに安定して器具本体内を移動させることが可能となる。従って、操作者がプランジャを直線的に移動させる場合と比較して、眼内レンズが挿入筒部の先端から放出される前後におけるプランジャの動きを微妙に制御することが可能となり、眼内レンズが挿入筒部の先端から過剰な勢いで飛び出したり、眼内レンズの放出後にプランジャが挿入筒部の先端から勢いよく突出したりすることを抑制できる。
また、これによれば、眼内レンズの挿入器具に補助装置を装着することで上記の機能を付加するので、挿入器具自体は従来のものを用いることが可能である。従って、挿入器具自体のコストアップを防止することが可能である。また、状況に応じて補助装置の使用有無を選択することで、眼内レンズの挿入方法を選択することが可能となる。
また、本発明においては、前記回転部材の回転運動をカム機構により前記移動部の直線
運動に変換するようにしてもよい。
このようにカム機構を採用すれば、設計段階においてカム形状をより高い自由度で任意に決めて装置を構成することができるので、操作者が回転部材を回転させた際のプランジャの動きをより適したものにすることが可能となる。例えば、プランジャの位置に応じてプランジャの押圧力を変更する、あるいはプランジャの位置に応じて回転部材の回転角あたりのプランジャの移動量を変更するなどの構成を自由に採用することが可能である。
また、本発明においては、前記回転部材としての円筒状の回転筒部と、
前記回転筒部に連動して回転し円筒面に螺旋状の螺旋カム孔が形成された円筒状の螺旋カム筒部と、
前記螺旋カム筒部に挿入され円筒面に前記プランジャの進行方向に平行な直線状の直線カム孔が形成された円筒状の直線カム筒部と、を有し、
前記器具本体固定部は直線カム筒部に設けられ、
前記移動部は、前記直線カム筒部に挿入されるとともに、前記螺旋カム孔と前記直線カム孔との両方に嵌入されるカムピンを有し、
前記回転筒部が回転する際に、前記螺旋カム筒部及び前記螺旋カム孔が回転し、前記カムピンが該螺旋カム孔の回転に伴い前記直線カム孔に沿って前記直線カム筒部の内部を移動することで、前記回転筒部の回転運動を前記移動部の直線運動に変換するようにしてもよい。
これによれば、外形が略円筒形の眼内レンズの挿入器具の補助装置を構成することができ、該補助装置を眼内レンズの挿入器具に装着した際の操作性を向上させることが可能である。また、この場合には螺旋カム孔の形状を適宜変更することで、操作者が回転筒部を回転させた際のプランジャの動きをより高い自由度で設定することが可能となる。
また、本発明においては、前記移動部は円筒状の外形を有するとともに円筒面に120°間隔で三つの前記カムピンを有し、
前記螺旋カム筒部は三条の前記螺旋カム孔を有し、
前記直線カム筒部は三条の前記直線カム孔を有し、
前記三つのカムピンが、各々別の前記螺旋カム孔と前記直線カム孔に嵌入されるようにしてもよい。
これによれば、一つのカムピンと一条の螺旋カム孔及び直線カム孔とによって移動部を移動させる場合とは異なり、移動部の外形と直線カム筒部の内径を必ずしも嵌合寸法とする必要がなく両者の間に適宜隙間を設けることが可能となる。また、一つのカムピンと一条の螺旋カム孔及び一条の直線カム孔とによって移動部を移動させる場合と比較して、移動部の偏芯を抑制することが可能となる。その結果、移動部及び螺旋カム筒部、直線カム筒部の設計自由度をより高くすることができるとともに、回転筒部の回転運動をより円滑に移動部の直線運動に変換することができる。
また、本発明においては、前記螺旋カム筒部の前記螺旋カム孔は、
前記眼内レンズの挿入時に前記プランジャが前記器具本体内を移動する際の移動量と前記プランジャが受ける抵抗力との関係に基づいて、前記回転筒部の回転運動に必要な回転力が前記移動量に拘らず略一定になるように決められるようにしてもよい。これによれば、操作者が回転筒部を回転させる際の回転力を一定にすることができるので、プランジャの直線運動をより容易により精度よく制御することが可能となる。また、回転筒部をモータなどのアクチュエータで回転させる場合にも、アクチュエータの制御が容易になりアクチュエータへの負荷を低減することが可能となる。
また、本発明においては、前記器具本体固定部は、前記直線カム筒部の前記器具本体における前記挿入筒部の反対側の端部に固定されるとともに、前記器具本体に固定された状態で、前記直線カム筒部における前記挿入筒部側の端部に位置するように設けられ、
前記直線カム筒部における前記挿入筒部と反対側の端部に固定される環状または円板状の後支持部をさらに有し、
前記回転筒部は、前記直線カム筒部及び螺旋カム筒部を円筒内側に同軸に包含し、前記器具本体固定部と前記後支持部との間で回転可能に支持されるようにしてもよい。
すなわち、本発明においては、補助装置の挿入筒部側の端部である器具本体固定部と、挿入筒部と反対側の端部である後支持部とは、器具本体に固定されており、器具本体固定部と後支持部との間に回転筒部が回転可能に支持される構成となる。従って操作者は、例えば、親指以外の二本の指で器具本体固定部を保持し、掌で後支持部を保持し、その状態で、回転筒部を親指で回転させることで、片手で補助装置を作動させることが可能となる。これにより、眼内レンズの挿入器具及び補助装置の操作性を向上させることが可能となる。
また、本発明においては、眼内レンズの挿入器具とは別体の補助装置を準備するのではなく、上記の補助装置の機能を、運動変換手段として眼内レンズの挿入器具に織り込んでも構わない。すなわち、本発明は、略筒状に形成されるとともに先端側に断面が絞られた挿入筒部を有する器具本体と、前記器具本体内を移動して前記器具本体に収納された眼内レンズを先端で押圧することで前記眼内レンズを前記挿入筒部から放出するプランジャと、を備え、眼球組織に形成された切開創口より眼球内に差入れられた前記挿入筒部の先端から変形可能な眼内レンズを眼球内に放出する眼内レンズの挿入器具であって、
前記器具本体に固定される器具本体固定部と、
前記プランジャに結合される移動部と、
外力によって回転される回転部材の回転運動をカム機構により前記移動部の直線運動に変換し、該移動部の直線運動を前記プランジャに伝達することで前記プランジャに前記器具本体内を移動させる運動変換手段と、
を備えることを特徴とする眼内レンズの挿入器具であってもよい。
なお、上記した本発明の課題を解決する手段については、可能なかぎり組み合わせて用いることができる。
本発明によれば、眼内レンズが挿入器具から過剰な勢いで飛び出したり、眼内レンズの放出後、プランジャが挿入筒部から勢いよく突出することを抑制し、眼内レンズの挿入動作をより円滑化することができる。
従来からの眼内レンズの挿入器具の概略構成を示す図である。 眼内レンズの概略構成を示す図である。 従来からのノズル本体の概略構成を示す図である。 従来からの位置決め部材の概略構成を示す図である。 従来からのプランジャの概略構成を示す図である。 本発明の実施例におけるアシスタを眼内レンズの挿入器具に装着した状態の斜視図である。 本発明の実施例におけるアシスタを構成する部品の相互位置関係を示す斜視図である。 本発明の実施例におけるアシスタを眼内レンズの挿入器具に装着した状態の断面図である。 本発明の実施例において回転筒を回転させて螺旋孔により移動筒を移動させる際の原理を示す図である。 本発明の実施例に係る挿入器具において眼内レンズを移動させる際の抵抗力及びそれに対応すべきリード角について示すグラフである。 本発明の実施例に係る螺旋カム筒の展開図において形成された螺旋孔の一例を示す図である。 本発明の実施例におけるリード角の値に基づき求めた螺旋孔の形状の例を示すグラフである。 本発明の実施例における螺旋カム筒の展開図の例を示す図である。 本発明の実施例における挿入器具及びアシスタの使用状態の例を示す図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
<実施例1>
図1には、従来から存在する眼内レンズの挿入器具1(以下、単に、挿入器具1ともいう。)の概略構成を示す。図1(a)は平面図、図1(b)は側面図を示している。挿入器具1は、断面略矩形の筒状に形成されており片側は大きく開口し(以下、大きく開口した側を後端部10bという。)、別の片側端部には細く絞られた挿入筒部としてのノズル部15及び斜めに開口した先端部10aを備える器具本体としてのノズル本体10と、ノズル本体10に挿入され往復運動可能なプランジャ30とを備えている。なお、以下において、ノズル本体10の後端部10bから先端部10aへ向かう方向またはその逆方向を前後方向(先端部10a側が前側)、図1(a)において紙面に垂直方向を上下方向、図1(b)において紙面に垂直方向を左右方向とする。
ノズル本体10の後端部10b付近には、板状に迫り出し、使用者がプランジャ30をノズル本体10の先端側に押し込む際に指を掛けるホールド部11が一体的に設けられている。また、ノズル本体10におけるノズル部15の後端側には、眼内レンズ2をセットする収納部としてのステージ部12が設けられている。このステージ部12は、ステージ蓋部13を開蓋することでノズル本体10の上側(図1(a)における紙面垂直手前側)が開放されるようになっている。また、ステージ部12には、ノズル本体10の下側(図1(a)における紙面垂直奥側)から位置決め部材50が取り付けられている。この位置決め部材50によって、使用前(輸送中)において、ステージ部12内で眼内レンズ2が安定して保持されている。
すなわち、挿入器具1においては、製造時に、ステージ蓋部13が開蓋し位置決め部材50がステージ部12に取り付けられた状態で、眼内レンズ2がステージ部12にセットされる。そして、ステージ蓋部13を閉蓋させた後出荷、販売される。さらに、使用時には使用者がステージ蓋部13を閉蓋したままで位置決め部材50を取り外し、その後プランジャ30をノズル本体10の先端側に押し込む。このことで、プランジャ30によって眼内レンズ2を押圧し、先端部10aより眼内レンズ2を押し出す。なお、挿入器具1におけるノズル本体10、プランジャ30、位置決め部材50はポリプロピレンなどの樹脂の素材で形成される。ポリプロピレンは医療用機器において実績があり、耐薬品性などの信頼性も高い素材である。
図2は、眼内レンズ2の概略構成を示した図である。図2(a)は平面図、図2(b)は側面図を示す。眼内レンズ2は、所定の屈折力を有するレンズ本体2aと、レンズ本体2aに設けられ、レンズ本体2aを眼球内で保持するためのヒゲ状の2本の支持部2b、2bとから形成されている。レンズ本体2aは可撓性の樹脂材料から形成されている。
図3にはノズル本体10の平面図を示す。前述のようにノズル本体10においては、眼内レンズ2はステージ部12にセットされる。そして、眼内レンズ2はその状態でプランジャ30によって押圧されて移動し先端部10aから押し出される。なお、ノズル本体10の内部にはノズル本体10の外形の変化に応じて断面形状が変化する貫通孔10cが設けられている。そして、眼内レンズ2が押し出される際は、眼内レンズ2は、ノズル本体10内の貫通孔10cの断面形状の変化に応じて変形し、患者の眼球に形成された切開創に入り易い形に変形した上で押し出される。
ステージ部12には、眼内レンズ2のレンズ本体2aの径より僅かに大きな幅を有するステージ溝12aが形成されている。ステージ溝12aの前後方向の寸法は、眼内レンズ2の両側に延びる支持部2b、2bを含む最大幅寸法よりも大きく設定されている。また、ステージ溝12aの底面によってセット面12bが形成されている。セット面12bの上下方向位置(図3の紙面に垂直方向の位置)は、ノズル本体10の貫通孔10cの底面の高さ位置よりも上方(図3の紙面に垂直方向手前側)に設定されており、セット面12bと貫通孔10cの底面とは底部斜面10dによって連結されている。
ステージ部12とステージ蓋部13とは一体に形成されている。ステージ蓋部13はステージ部12と同等の前後方向の寸法を有している。ステージ蓋部13は、ステージ部12の側面がステージ蓋部13側に延出して形成された薄板状の連結部14によって連結されている。連結部14は中央部で屈曲可能に形成されており、ステージ蓋部13は、連結部14を屈曲させることでステージ部12に上側から重なり閉蓋することができるようになっている。
ステージ蓋部13において、閉蓋時にセット面12bと対向する面には、ステージ蓋部13を補強し、眼内レンズ2の位置を安定させるためにリブ13a及び13bが設けられている。また、プランジャ30の上側のガイドとして案内突起13cが設けられている。
ステージ部12のセット面12bの下側には、位置決め部材50が取外し可能に設けられている。図4に、位置決め部材50の概略構成を示す。図4(a)は平面図を示し、図4(b)は側面図を示している。位置決め部材50はノズル本体10と別体として構成されており、一対の側壁部51、51が連結部52で連結された構造とされている。それぞれの側壁部51の下端には、外側に向けて延出して広がる保持部53、53が形成されている。
そして、それぞれの側壁部51、51の上端部には、上方から見た形状が円弧形状であり上側に突出した一対の第一載置部54、54が形成されている。さらに、第一載置部54の上端面における外周側には、第一位置決め部55、55が突出して形成されている。第一位置決め部55の内径どうしの距離は、眼内レンズ1のレンズ本体2aの径寸法よりも僅かに大きく設定されている。
また、連結部52の前後方向の両端には、上方から見た形状が矩形状であり上側に突出した一対の第二載置部56、56が形成されている。第二載置部56の上面の高さは、第一載置部54の上面の高さと同等になっている。更に、第二載置部56、56の上面において外側の部分には、第二載置部56の左右方向の全体に亘って上側にさらに突出する第二位置決め部57、57が形成されている。第二位置決め部57内側どうしの離隔は、眼内レンズ2のレンズ本体2aの径寸法よりも僅かに大きく設定されている。加えて、第二載置部56の上端部には左右方向の全体に亘り、前後方向に僅かに突出した係止爪58、58が形成されている。
本実施例では、上記の位置決め部材50が、ノズル本体10のセット面12bの下側から組み付けられる。ノズル本体10のセット面12bには、厚さ方向にセット面12bを貫通するセット面貫通孔12cが形成されている。セット面貫通孔12cの外形は、位置決め部材50の第一載置部54および第二載置部56を上側から見た形状に対し僅かに大きな略相似形状とされている。そして、位置決め部材50がノズル本体10に取り付けられる際には、第一載置部54、54および第二載置部56、56が、セット面12bの下側からセット面貫通孔12cに挿入され、セット面12bの上側に突出する。
その際、第二位置決め部57、57に設けられた係止爪58、58がセット面貫通孔12cを介してセット面12bに突出し、セット面12bの上面に係止される。このことによって、位置決め部材50がノズル本体10の下側から組み付けられ、第一載置部54、54および第二載置部56、56がセット面12bから突出した状態で固定される。そして、眼内レンズ2がセット面12bにセットされる際には、レンズ本体2aの外周部底面が、第一載置部54、54および第二載置部56、56の上面に載置される。また、レンズ本体2aは第一位置決め部55、55及び第二位置決め部57、57によって水平方向に対して位置規制される。
図5にはプランジャ30の概略構成を示す。プランジャ30は、ノズル本体10よりもやや大きな前後方向長さを有している。そして、円柱形状を基本とした先端側の作用部31と、矩形ロッド形状を基本とした後端側の挿通部32とから形成されている。そして、作用部31は、円柱形状とされた円柱部31aと、円柱部31aの左右方向に広がる薄板状の扁平部31bとを含んで構成されている。
作用部31の先端部分には、切欠部31cが形成されている。この切欠部31cは、図5から分かるように、作用部31の上方向に開口し左右方向に貫通する溝状に形成されている。また、図5(b)から分かるように、切欠部31cの先端側の溝壁は作用部31の先端側に行くに連れて上方に向かう傾斜面で形成されている。
一方、挿通部32は、は全体的に概略H字状の断面を有しており、その左右方向および上下方向の寸法は、ノズル本体10の貫通孔10cよりも僅かに小さく設定されている。また、挿通部32の後端には、上下左右方向に広がる円板状の押圧板部33が形成されている。
挿通部32の前後方向の中央より先端側の部分には、挿通部32の上側に向けて突出し、プランジャ30の素材の弾性により上下に移動可能な爪部32aが形成されている。そして、プランジャ30がノズル本体10に挿入された際には、ノズル本体10の上面において厚さ方向に設けられた図3に示す係止孔10eと爪部32aが係合し、このことにより初期状態におけるノズル本体10とプランジャ30との相対位置が決定される。なお、爪部32aと係止孔10eの形成位置は、係合状態において、作用部31の先端が、ステージ部12にセットされた眼内レンズ2のレンズ本体2aの後方に位置し、レンズ本体2aの後方の支持部2bを切欠部31cが下方から支持可能な場所に位置するよう設定されている。
上記のように構成された挿入器具1の使用前においては、プランジャ30がノズル本体10に挿入されて初期位置に配置される。また、位置決め部材50が、前述のように、セット面12bの下方からノズル本体10に取り付けられる。これにより、位置決め部材50の第一載置部54および第二載置部56がセット面12bに突出した状態に保持される。
次に、眼内レンズ2のレンズ本体2aが支持部2b、2bをノズル本体10の前後方向
に向けた状態で第一載置部54および第二載置部56の上面に載置され位置決めされる。この状態において、眼内レンズ2は、レンズ本体2aの外周部分が第一載置部54および第二載置部56に接触しているので、中央部分は非負荷状態で支持されている。また、この状態において、眼内レンズ2の支持部2bは、第一位置決め部55に設けられた溝部55a及びプランジャ30の切欠部31cの底面によって支持されている。その状態においてステージ蓋部13が閉蓋され、挿入器具1内に眼内レンズ2が収納される。
挿入器具1を用いて眼内レンズ2を眼球内に挿入する場合には、先ず、位置決め部材50をノズル本体10から取り外す。これにより、眼内レンズ2のレンズ本体2aを支持していた第一載置部54および第二載置部56がセット面12bから後退し、眼内レンズ2がセット面12b上に移動可能に載置される。
続いて、眼組織に形成された切開創に、ノズル本体10のノズル部15における先端部10aを挿入する。ここにおいて、先端部10aは斜めの開口形状を有しているので、切開創への挿入を容易に行なうことができる。そして、切開創にノズル部15を挿入した後に、その状態で、プランジャ30の押圧板部33をノズル本体10の先端側に押し込む。これにより、セット面12aにセットされた眼内レンズ2のレンズ本体2a外周にプランジャ30の作用部31の先端が当接し、プランジャ30によって眼内レンズ2が先端部10aに向けて案内される。
上記で説明したような眼内レンズの挿入器具1を用いて、患者の眼球内に眼内レンズ2を挿入させる手術に関して、近年は、患者の負担を軽減するために、ノズル本体10の先端部10a付近の寸法をより小型化し、切開創の径をより小径で済むようにする要求がある。そうした場合、プランジャ30によって眼内レンズ2が押圧されてノズル本体10内を前方に移動すると、眼内レンズ2のつぶれ率がより高くなるので、眼内レンズ2がノズル本体10の先端部10aから押し出される際には、より大きな押し込み力でプランジャを押し込む必要がある。
そのため、眼内レンズ2が先端部10aから放出される際に、眼内レンズ2が先端部10aから過剰な勢いで飛び出す虞があった。また、眼内レンズ2が先端部10aから放出された後、プランジャ30の抵抗力が急激に減少するため、プランジャ30がノズル本体10の先端部10aから勢い余って突出してしまう危険性があった。
これに対し、本実施例では、上記挿入器具1に、プランジャ30をノズル本体10において徐々に移動させることが可能な補助装置としてのアシスタを取付け、このアシスタの作動によって、眼内レンズ2のノズル本体10の先端部10aからの過剰な勢いの飛び出しと、プランジャ30のノズル本体10の先端部10aからの突出を抑制することとした。
図6には、本実施例におけるアシスタ60を挿入器具1に装着した状態の斜視図を示す。本実施例におけるアシスタ60には、挿入器具1におけるノズル本体10のホールド部11と結合されることによってアシスタ60を挿入器具1に対して固定するとともに操作者が指先で保持するフランジ部60aと、操作者が回転させる回転部60bと、操作者が掌などで保持する保持端部60cとを有する。
フランジ部60aと保持端部60cとは互いに固定されており、回転部60bが両者の間で回転可能に支持されている。結果として、フランジ部60a及び保持端部60cはノズル本体10に固定されており、回転部60cを操作者が回転させると、アシスタ60の内部で回転運動がプランジャ30の進行方向への直線運動に変換され、その直線運動がプランジャ30に伝達されるように構成されている。その結果、回転部60bを操作者が回
転させることによって、プランジャ30をノズル本体10において前方へ移動させることができる。
図7には、アシスタ60を構成する部品の相互位置関係を記載した斜視図を示す。アシスタ60は、左側からフロントカバー61、直線カム筒部としての直線カム筒62、螺旋カム筒部としての螺旋カム筒63、移動部としての移動筒64、回転筒部及び回転部材としての回転筒65及び後支持部としてのバックカバー66を含んで構成されている。フロントカバー61は略円盤状の部材であり、挿入器具1におけるプランジャ30の押圧板部33及び挿通部32と、ノズル本体10のホールド部11とが通過可能な孔であるカバー孔部61aが形成されている。
直線カム筒62は、円筒状の筒部62aとカムフランジ部62bとからなる。そして、筒部62aの円筒面には、軸に平行な直線状の孔である直線カム孔62cが120°間隔で3本形成されている。また、カムフランジ部62bには、プランジャ30の押圧板部33及び挿通部32が通過可能なカムフランジ孔部62dが形成されている。また、ノズル本体10のホールド部11を90度回転可能に収納する凹部であるカムフランジ凹部62eが設けられている。なお、上述のフロントカバー61は直線カム筒52のカムフランジ部62bに6本のねじ(不図示)でねじ止めされる。なお、フロントカバー61及びカムフランジ部62bは、図6におけるフランジ部61aを構成する。
また、螺旋カム筒63には、3条の螺旋カム孔としての螺旋孔63aが設けられている。この螺旋カム筒63の内径は、直線カム筒62の筒部62aの外径より若干大きくなるように形成されており、螺旋カム筒63は筒部62aを内包する。そして、螺旋カム筒63は筒部62aの周りに回転可能となる。
また、移動筒64は外径に対して長さが短い円筒形の部材である。また、移動筒64は内径が途中で段差を伴って狭くなるように形成されており、その段差部分64aにプランジャ30の押圧板部33が当接可能となっている。また、移動筒64の外周には3本のカムピン67が120°間隔で固定されている。この移動筒64は直線カム筒62の筒部62a及び螺旋カム筒63の内部に挿入される。そして、3本のカムピン67がそれぞれ、直線カム筒62の直線カム孔62cと螺旋カム筒63の螺旋孔63aの両方に嵌入するように組み付けられる。
回転筒65は円筒状の形状を有しており内径は螺旋カム筒63の外径より若干大きくなるように形成されており回転部60bを構成する。そして、回転筒65は螺旋カム筒63に固定ネジ68によって固定される。また、バックカバー66は、内径に雌ねじが形成された凹部を有する略円板状の部材であって保持端部60cを構成する。このバックカバー66は、直線カム筒62の筒部62aにおけるカムフランジ部62bと反対側に設けられた雄ねじと結合して直線カム筒62に固定される。なお、本実施例ではバックカバー66は略円板状の部材であるが、これを環状の部材としても構わないことは当然である。
以上のような構成において、回転筒65及び螺旋カム筒63は、直線カム筒62のカムフランジ部62bとバックカバー66に両端を挟まれた状態で筒部62aに対して回転する。そうすると、カムピン67が螺旋孔63aの回転に応じて直線カム孔62cに導かれて軸方向に直線運動するので、同様に移動筒64も軸方向に直線運動する。すなわち、アシスタ60の操作者が回転筒65を回転することにより移動筒64を前後に直線運動させることが可能である。本実施例においてカム機構は、螺旋カム筒63、直線カム筒62、移動筒64及びカムピン67を含んで構成される。
図8には、アシスタ60を挿入器具1に装着した状態の断面図を示す。図8(a)はプ
ランジャ30の進行方向に垂直な方向から見た断面図である。図8(b)は挿入器具1の先端側から見た図である。アシスタ60を挿入器具1に装着する際には、まず回転筒65を回転させて、アシスタ60内で移動筒64を最後尾まで移動させる。そして、挿入器具1を押圧板部33の方向からカムフランジ孔部62dを介してアシスタ60内に挿入する。
そして、前方から見て概略長方形のホールド部11がやはり概略長方形のカバー孔部61aを通過可能となるように、挿入器具1を軸回りに回転させた上で、ホールド部11にカバー孔部61aを通過させる。そして、ホールド部11をカムフランジ凹部62eに当接させ、その状態で軸回りに90°回転させる。これにより、図8(b)に示すように、ホールド部11はフロントカバー61とカムフランジ凹部62eに挟まれる状態で固定される。さらに、回転筒65を回転させて移動筒64を前進させ、押圧板部33に移動筒64の段差64aが軽く当接する状態とする。これで、アシスタ60の挿入器具1への装着が完了する。なお、ホールド部11を図8(b)に示すように固定する際の回転方向と、移動筒64を前進させる際の回転筒65の回転方向とは同じ方向になるように設計されている。これにより、移動筒64を前進させる際に、挿入器具1とアシスタ60との固定が緩むことを抑制することができる。また、本実施例においてフロントカバー61及びカムフランジ部62bは、器具本体固定部を構成する。
この状態から操作者が回転筒65を回転させて移動筒64を前進させると、プランジャ30が移動筒65に押される形で前進し、眼内レンズ2を押圧し、先端部10aから眼内レンズを放出させる。その際、回転筒65の回転に伴うプランジャ30の前進速度は、螺旋孔63aの形状に応じた低速に設定することができるので、眼内レンズ2が挿入器具1の先端部10aから過剰な勢いで飛び出したり、眼内レンズ2の放出後にプランジャ30の先端が挿入器具1の先端部10aから勢い良く突出することを抑制できる。
図9に、回転筒65を回転させて螺旋孔63aにより移動筒64を移動させる際の原理図を示す。図中の三角形斜辺部が螺旋孔63aの一部を示し、中央の円形部はカムピン67を示す。図中βは螺旋孔63aのリード角であり、Rはプランジャ30で眼内レンズ2を移動させる際の抵抗力を示す。Rn、Rtは各々、Rの螺旋孔63aに対する法線方向分力及び接線方向分力を示す。また、Fは操作者が回転筒65に印加する回転力であり、Fn、Ftは各々、Fの螺旋孔63aに対する法線方向分力及び接線方向分力である。また、fはカムピン67と螺旋孔63aとの間に作用する摩擦力を示し、μはカムピン67と螺旋孔63aとの間の摩擦係数を示す。
ここで、幾何学的関係より、Rn、Rt、Fn及びFtは、R、F及びβによって以下のように表わされる。
Rn=R・COS(β) ・・・・・(1)
Rt=R・SIN(β) ・・・・・(2)
Fn=F・SIN(β) ・・・・・(3)
Ft=F・COS(β) ・・・・・(4)
また、クーロンの摩擦法則より摩擦力fは以下のように表わされる。
f=μ(Rn+Fn) ・・・・・・(5)
眼内レンズ2を移動させる際の抵抗力より操作者が回転筒65に印加する回転力が大きい場合に、カムピン67が螺旋孔63aの斜面上を移動し眼内レンズ2を移動させることができる事から、眼内レンズ2の移動可能条件は、以下のように表わされる。
Ft≧Rt+f ・・・・・・・・・(6)
(5)式及び(6)式より、
Ft≧Rt+μ(Rn+Fn) ・・・(7)
となり、(7)式及び(1)式〜(4)式より、(8)式〜(10)式が導出される。

F・COS(β)≧
R・SIN(β)+μ・R・COS(β)+μ・F・SIN(β) ・・・(8)

F・{COS(β)−μ・SIN(β)}≧
R・{SIN(β)+μ・COS(β)} ・・・(9)

F≧R{SIN(β)+μ・COS(β)}/{COS(β)−μ・SIN(β)}
=R{tan(β)+μ}/{1−μ・tan(β)} ・・・・・・(10)
(10)式において μ=tan(φ)と置くと
F≧R{tan(β)+tan(φ)}/{1−tan(φ)・tan(β)}
=R・tan(β+φ)(μ≡tan(φ)) ・・・・・・・・・・(11)
と書くことができる。
よって、全ストロークにおいて一定の回転力Fで眼内レンズ2を移動させることが可能となるためには、眼内レンズ2を移動させる際の抵抗力Rが最大となる場合に、螺旋孔63aのリード角βを設定し得る最小の値とする必要がある。式(11)にこの条件を代入すると、

F≧Rmax・tan(βmin+φ) ・・・・・・・(12)
Rmax:眼内レンズ移動時の最大抵抗力(N)
βmin:螺旋孔の最小リード角(°)
となる。
ここで、(11)式及び(12)式より、回転力Fを消去し、任意の位置におけるリード角βについて解くと、

β=tan−1{(Rmax/R)・tan(βmin+φ)}−φ・・・・(13)
となり、(13)式に、眼内レンズ2のノズル本体10における各位置で発生した抵抗力Rを代入することにより、上記各位置において要求される螺旋孔63aのリード角βを得ることができる。
図10には、挿入器具1において眼内レンズ2を移動させる際の抵抗力R及びそれに対応すべきリード角βについて示す。図10(a)は、横軸に移動距離、縦軸に抵抗力Rの実測値をとったグラフである。図10(a)において、移動距離が25.0mm〜30.0mmにおいて最大抵抗力Rmaxの直後に抵抗力Rの急激な低下が確認できる。この抵抗
力Rの急激な低下が眼内レンズ2の先端部10aからの過剰な勢いによる飛び出しや、先端部10aからのプランジャ30の突出を引起こすと考えられている。
実際に(13)式と図10(a)による抵抗力Rの実測データを用い、回転力Fを一定にする螺旋孔63aのリード角βを算出した結果を図10(b)に示す。計算に用いたパラメータは、Rmax=2.977(N)、βmin=20.0(°)(螺旋孔63aの幅が3
.5mm、螺旋カム筒63の残肉部を4.0mm以上と仮定)、μ=0.4である。
図10(b)より、実際の抵抗力Rと算出した最適リード角βとの相関が非常に高いことが分かる。また、仮定したとおり、抵抗力Rが最大値Rmax(=2.977(N))と
なる位置においてリード角βが最低リード角βmin(=20(°))となっていることが
確認できる。
上記のようなリード角βを採用することにより、操作者が回転筒65を回転させる際の回転力Fを一定値とすることができ、アシスタ60の操作性を向上させることが可能である。また、本実施例においては、抵抗力Rが小さくなる程リード角βが大きくなるので、平均的には比較的大きなリード量を得ることが可能となり、ネジ式のアシスタを用いた場合と比較すると、回転筒65の回転角あたりの眼内レンズ2の移動量を大きくすることが可能となり、眼内レンズ2の放出までの眼内レンズ2及びプランジャ30の緩慢な動作を解消することが可能となる。
次に、螺旋カム筒63における螺旋孔63aの実際の形成方法について説明する。図11は、螺旋カム筒63の展開図において形成された螺旋孔63aの一例を示す図である。螺旋孔63aは実際には滑らかな曲線となるが、図11では簡単のため、より粗い多点近似を行っており、より詳しくは、いくつかの位置に存在する円を直線で結んだ形状となっている。図11において、Xnはn番目の円中心の、プランジャ30の移動方向の位置(mm)である。また、Lnはn番目の円中心の、螺旋カム筒63の円周方向の位置(mm)である。Dは螺旋カム筒63の直径(mm)を示している。なお、ここで位置(mm)は、原点からの距離(mm)を示している。
図11より、n番目の円中心の円周方向の位置Lnは以下のように表わされる。

Ln={(Xn−Xn−1)/tan(βn−1)}+Ln−1 ・・・・(14)
すなわち、(13)式を用いて算出された各Xnにおけるリード角βn及び(14)式によって、各Xnにおける円周方向の位置Lnを求めることができる。
図12は、(13)式を用いて算出し図10(b)に示したリード角βの値に基づき、(14)式を用いて求めた螺旋孔63aの形状の例である。ここでは、X0=L0=0(mm)、β0=β1(°)と仮定している。また、図13には上記の計算に基づいて形成された、螺旋カム筒63の展開図の例を示す。
本実施例によれば、操作者が回転筒65を回転させることで挿入器具1のプランジャ30を低速で安定して前方に移動させることができる。その結果、眼内レンズ2が先端部10aから放出される際にもプランジャ30の位置制御が容易となり、眼内レンズ2が先端部10aから過剰な勢いで飛び出すことを抑制できる。同様に、眼内レンズ2が先端部10aから放出された後に、プランジャ30が勢い良く先端部10aから突出することを抑制できる。
また、本発明においては、螺旋カム筒63の螺旋孔63aは、プランジャ30及び眼内レンズ2の移動の際の抵抗力Rに拘わらず回転筒65の回転力が一定となるように決定されている。従って、眼内レンズ2の挿入作業をより円滑にすることが可能となる。
また、本実施例においては、操作者による回転運動をプランジャ30の直線運動に変換するための機構としてカム機構を使用したため、回転筒65の回転角とプランジャ30の移動量との関係を高い自由度で設定することが可能である。従って、例えば、眼内レンズ2が先端部10aから離れた位置にある場合には単位回転角に対するプランジャ30の移動量を大きくし、眼内レンズ2が先端部10aに近づいた場合に単位回転角に対するプランジャ30の移動量を小さくする設定を行うことで、眼内レンズ2の挿入作業の効率を向上させることが可能である。
また、本実施例においては、アシスタ60に、操作者による回転運動をプランジャ30
の直線運動に変換する機能を集約し、これを従来から流通している挿入器具1に装着可能な構成とした。従って、必要に応じてアシスタ60を挿入器具1から脱着することで、眼内レンズ2の挿入作業の手法を選択することが可能となり、作業の自由度を高めることができる。また、挿入器具1を交換することでアシスタ60は繰り返し使用することができるため、開発コストを含めた装置コストを低減することが可能となる。なお、この効果のみを得るためのアシスタの場合には、操作者による回転運動をプランジャの直線運動に変換する機構として必ずしもカム機構を用いる必要はない。例えば、ネジ式など他の機構を用いても構わない。
また、本実施例においては、プランジャ30の押圧板部33と直接結合する移動筒64の外周には、3本のカムピン67が120°間隔で均等に設けられており、直線カム筒62及び、螺旋カム筒63にも各々3条の直線カム孔62c及び螺旋孔63aが設けられている。従って、移動筒64の外周に1本のカムピン67が設けられ、直線カム筒62及び、螺旋カム筒63に各々1条の直線カム孔62c及び螺旋孔63aが設けられた場合とは異なり、移動筒64の外形と直線カム筒62の内径を必ずしも嵌合寸法とする必要がない。また、移動筒64の偏芯を抑制することができる。よって、移動筒64及び螺旋カム筒63、直線カム筒62の設計自由度をより高くすることができるとともに、移動部64の直線運動をより円滑に行うことが可能となる。
また、本実施例においては、眼内レンズ2の挿入作業開始前の状態で、回転筒65、直線カム筒62及び螺旋カム筒63の内部にプランジャ30の挿通部32及び押圧板部33が配置される構成となっている。従って、挿入器具1にアシスタ60を装着した状態における全体の長さを抑えることが可能となり、アシスタ60の長さを掌サイズとすることができる。また、回転部60bとしての回転筒65が、固定されたフランジ部60aと保持端部60cとの間で回転する構成となっているので、操作者は図14に示すように、例えば人差し指と中指の2本の指でフランジ部60aを保持し、掌で保持端部60cを保持した上で、親指で回転部60bを回転させることができる。このように、本実施例では片手でアシスタ60の操作を行うことが可能であり、操作者のもう一方の手を別の作業に使用することができる。なお、保持端部60cを構成するバックカバー66の形状としては掌にフィットするような如何なる形状を採用することも可能である。
また、上記の実施例においては眼内レンズの挿入器具1に予め眼内レンズ2が装填されたいわゆるプリセットシステム(プリセット型挿入器具を含む)を例にとって説明した。しかしながら、本発明が適用される挿入器具はこれに限定されるものではなく、眼内レンズの挿入器具と眼内レンズを別々に保管しておき、眼球内への挿入作業の直前に眼内レンズを装填するためのいわゆるセパレートインサータについても適用され得る。
また同様に、上記の実施例では、挿入する眼内レンズ2を、レンズ本体(光学部)2aと支持部2bが別の材料で作られるいわゆるスリーピース型を使用する例で説明したが、レンズ本体(光学部)と支持部が一体成型される、いわゆるワンピース型眼内レンズを挿入するための挿入器具にも、本発明を適用することができることは当然である。
また、本発明においては、アシスタ60の機能及び部品を挿入器具1自体に運動変換手段として組み込み、全体を流通させても良いことは当然である。また、上記の実施例においては、操作者がアシスタ60の回転部60bを手動で回転させる例について説明したが、回転部60bをモータなどのアクチュエータを用いて回転させるようにしてもよい。その場合には、アシスタ60にモータユニットを装着することでアシスタ60を電動式に変換できるようにしてもよい。
1・・・挿入器具
2・・・眼内レンズ
10・・・ノズル本体
10a・・・先端部
10b・・・後端部
12・・・ステージ部
12b・・・セット面
13・・・ステージ蓋部
15・・・挿入筒部
30・・・プランジャ
31・・・作用部
31a・・・円柱部
31b・・・扁平部
50・・・位置決め部材
60・・・アシスタ
60a・・・フランジ部
60b・・・回転部
60c・・・保持端部
61・・・フロントカバー
62・・・直線カム筒
62c・・・直線カム孔
63・・・螺旋カム筒
63a・・・螺旋孔
64・・・移動筒
65・・・回転筒
66・・・バックカバー
67・・・カムピン

Claims (8)

  1. 略筒状に形成されるとともに先端側に断面が絞られた挿入筒部を有する器具本体と、前記器具本体内を移動して前記器具本体に収納された眼内レンズを先端で押圧することで前記眼内レンズを前記挿入筒部から放出するプランジャと、を備え、眼球組織に形成された切開創口より眼球内に差入れられた前記挿入筒部の先端から変形可能な眼内レンズを眼球内に放出する眼内レンズの挿入器具の補助装置であって、
    前記器具本体に固定される器具本体固定部と、
    前記プランジャに結合される移動部と、を備え、
    外力によって回転される回転部材の回転運動を前記移動部の直線運動に変換し、該移動部の直線運動を前記プランジャに伝達することで前記プランジャに前記器具本体内を移動させ、
    前記回転部材としての円筒状の回転筒部と、
    前記回転筒部に連動して回転し円筒面に螺旋状の螺旋カム孔が形成された円筒状の螺旋カム筒部と、
    前記螺旋カム筒部に挿入され円筒面に前記プランジャの進行方向に平行な直線状の直線カム孔が形成された円筒状の直線カム筒部と、を有し、
    前記器具本体固定部は直線カム筒部に設けられ、
    前記移動部は、前記直線カム筒部に挿入されるとともに、前記螺旋カム孔と前記直線カム孔との両方に嵌入されるカムピンを有し、
    前記回転筒部が回転する際に、前記螺旋カム筒部及び前記螺旋カム孔が回転し、前記カムピンが該螺旋カム孔の回転に伴い前記直線カム孔に沿って前記直線カム筒部の内部を移動することで、前記回転筒部の回転運動を前記移動部の直線運動に変換することを特徴とする眼内レンズの挿入器具の補助装置。
  2. 前記移動部は円筒状の外形を有するとともに円筒面に120°間隔で三つの前記カムピンを有し、
    前記螺旋カム筒部は三条の前記螺旋カム孔を有し、
    前記直線カム筒部は三条の前記直線カム孔を有し、
    前記三つのカムピンが、各々別の前記螺旋カム孔と前記直線カム孔に嵌入されることを特徴とする請求項1に記載の眼内レンズの挿入器具の補助装置。
  3. 前記螺旋カム筒部の前記螺旋カム孔は、
    前記眼内レンズの挿入時に前記プランジャが前記器具本体内を移動する際の移動量と前記プランジャが受ける抵抗力との関係に基づいて、前記回転部材の回転運動に必要な回転力が前記移動量に拘らず略一定になるように決められたことを特徴とする請求項1または2に記載の眼内レンズの挿入器具の補助装置。
  4. 前記器具本体固定部は、前記直線カム筒部の前記器具本体における前記挿入筒部の反対側の端部に固定されるとともに、前記器具本体に固定された状態で、前記直線カム筒部における前記挿入筒部側の端部に位置するように設けられ、
    前記直線カム筒部における前記挿入筒部と反対側の端部に固定される環状または円板状の後支持部をさらに有し、
    前記回転筒部は、前記直線カム筒部及び螺旋カム筒部を円筒内側に同軸に包含し、前記器具本体固定部と前記後支持部との間で回転可能に支持されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の眼内レンズの挿入器具の補助装置。
  5. 略筒状に形成されるとともに先端側に断面が絞られた挿入筒部を有する器具本体と、前記器具本体内を移動して前記器具本体に収納された眼内レンズを先端で押圧することで前記眼内レンズを前記挿入筒部から放出するプランジャと、を備え、眼球組織に形成された切開創口より眼球内に差入れられた前記挿入筒部の先端から変形可能な眼内レンズを眼球内に放出する眼内レンズの挿入器具であって、
    前記プランジャに結合される移動部と、
    外力によって回転される回転部材の回転運動をカム機構により前記移動部の直線運動に変換し、該移動部の直線運動を前記プランジャに伝達することで前記プランジャに前記器具本体内を移動させる運動変換手段と、
    前記運動変換手段における前記挿入筒部側の端部に位置するように設けられ、該運動変換手段と前記器具本体における前記挿入筒部の反対側の端部とを固定する器具本体固定部と、
    を備え、
    前記回転部材は、円筒状の回転筒部であり、
    前記運動変換手段は、
    前記回転筒部に連動して回転し円筒面に螺旋状の螺旋カム孔が形成された円筒状の螺旋カム筒部と、
    前記螺旋カム筒部に挿入され円筒面に前記プランジャの進行方向に平行な直線状の直線カム孔が形成された円筒状の直線カム筒部と、を有し、
    前記器具本体固定部は直線カム筒部に設けられ、
    前記移動部は、前記直線カム筒部に挿入されるとともに、前記螺旋カム孔と前記直線カム孔との両方に嵌入されるカムピンを有し、
    前記回転筒部が回転する際に、前記螺旋カム筒部及び前記螺旋カム孔が回転し、前記カムピンが該螺旋カム孔の回転に伴い前記直線カム孔に沿って前記直線カム筒部の内部を移動することで、前記回転筒部の回転運動を前記移動部の直線運動に変換することを特徴とする眼内レンズの挿入器具。
  6. 前記移動部は円筒状の外形を有するとともに円筒面に120°間隔で三つの前記カムピンを有し、
    前記螺旋カム筒部は三条の前記螺旋カム孔を有し、
    前記直線カム筒部は三条の前記直線カム孔を有し、
    前記三つのカムピンが、各々別の前記螺旋カム孔と前記直線カム孔に嵌入されることを特徴とする請求項5に記載の眼内レンズの挿入器具。
  7. 前記螺旋カム筒部の前記螺旋カム孔は、
    前記眼内レンズの挿入時に前記プランジャが前記器具本体内を移動する際の移動量と前記プランジャが受ける抵抗力との関係に基づいて、前記回転部材の回転運動に必要な回転力が前記移動量に拘らず略一定になるように決められたことを特徴とする請求項5または6に記載の眼内レンズの挿入器具。
  8. 前記器具本体固定部は、前記器具本体における前記挿入筒部の反対側の端部に固定されるとともに、前記器具本体に固定された状態で、前記直線カム筒部における前記挿入筒部側の端部に位置するように設けられ、
    前記直線カム筒部における前記挿入筒部と反対側の端部に固定される環状または円板状の後支持部をさらに有し、
    前記回転筒部は、前記直線カム筒部及び螺旋カム筒部を円筒内側に同軸に包含し、前記器具本体固定部と前記後支持部との間で回転可能に支持されることを特徴とする請求項5から7のいずれか一項に記載の眼内レンズの挿入器具。
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