JP6068184B2 - 管路漏水調査方法及び管路漏水調査システム - Google Patents

管路漏水調査方法及び管路漏水調査システム Download PDF

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本発明は、管路漏水調査方法及び漏水調査システム、特に、管路内に音情報を収集し経時的に記録する機器を収納したボールを投入し管路内を移動させ、その後収集したデータを解析することにより管路の漏水の調査を行う管路漏水調査方法及び漏水調査システムに関する。
水等の液体を運搬供給するための種々の管路が地中に埋設されている。これらの埋設管路は、地上を運行する車両等の振動等により脆弱になり漏水が生じる場合がある。地上に水道水が吹き出す程の亀裂が発生すれば漏水の位置は直ぐに特定することが可能である。しかし、漏水の程度が小さい場合には、漏水箇所の特定は容易ではない。すなわち、僅かな漏水は地上からはその場所を特定することは困難である。
特許文献1には、水道管等の漏水位置を高精度に検出する漏水検出装置および漏水検出方法が開示されている。配管の検査区間の両端に、振動検出装置を配置する。水中音と共通する周波数成分を有する配管振動の信号を共通周波数成分信号として抽出する。そして、抽出した両端での共通周波数成分信号を相関処理し、漏水の有無を判定するものである。漏水がある場合は、相互相関関数にピークが現れ、漏水の位置は共通周波数成分信号の伝搬時間差に基づいて算出することができる。
この特許文献1の方法は、高度な信号処理が求められ、構成が煩雑であり、雑音に影響され易いと考えられる。これに対して、非特許文献1、2には、管路の漏水検知の方法として、スマートボール・システムが開示されている。図5にスマートボール・システムの概略を示す。このシステムは、音響センサ等を内蔵した情報収集体であるスマートボール18を上水道管40内に上流側から投入し、水流により下流側に流し、回収後に収集したデータを解析することにより漏水の有無、漏水位置の推定を行うシステムである。スマートボール18は、枝管44aから投入手段20により上水道管40内に投入され、枝管44bから回収手段22により回収される。漏水調査を行う際には、制水弁42、42は開けたままであり、上水道管40内は水26が流れたままである。
スマートボール18は、上水道管40内を水26により流される際に、周囲の音を収集し音響データとして記録できるように構成されている。また、所定の時間間隔で超音波を発信する超音波発信機(図示していない)を備え、上水道管40に沿って設置された超音波受信機12により、その発信された超音波を受信し、スマートボール18が上水道管40内を流れて行く際に、スマートボール18の現在位置を知ることができるように構成されている。更に、スマートボール18内には、加速度計、磁力計、温度計等の情報取集機器が内蔵され、それらにより得られたデータは、解析時に位置についての距離の補正データとして利用される。なお、超音波受信機12の設置個所は、枝管44の止水弁48の下部が好適である。
回収したスマートボール18は、音響センサで収集した音響データが解析される。音響データは、管路内音、音響波形、周波数分布等に分けて解析される。これらのデータから漏水があると認識できた場合、その音響データを記録した時間軸での位置を特定し、スマートボール18の時間軸での位置と合わせることにより、実際の管路における漏水箇所を特定することができる。
スマートボール18には、管路内での推進力を向上させ、音響センサ等を保護し、音響データにおける雑音を低減するためにスポンジ製のアウターシュエルが被せられる。音響センサ等を収納するコアは、直径65mm前後であり、このコアを包むアウターシェルは直径が100mmから150mm程度である。
特開2008−51776号公報
「自律型管内漏水検知技術スマートボール・システム」東亜グラウト工業株式会社技術資料、第1版、2012年4月 「球体式管路漏水調査機器スマートボール」情報誌JAGREE(一般社団法人農業土木事業協会)79、頁51〜54
上述のスマートボールによる管路の漏水検知は、管路部からの直接音を記録するので精度の高い漏水検知が可能である。しかしながら、以下に述べるような課題があった。音響センサ等の情報収集機器を収納する金属製のコアを包むスポンジ状のアウターシェルが装着されるので、スマートボールは直径が大きくなり、細径の管路には投入が困難となる。更に、スマートボールは水流によって移動されるが、管路に昇り勾配がある場合には、スマートボールを移動させるために強い水流を要し、水流による推進力が不足の場合にはスマートボールが停留し、測定が不能となる。同様に、急な曲りのある管路においてもスマートボールが停留する恐れがあった。すなわち、従来の方法ではスマートボールを投入可能な直径を有する管路、また昇り勾配の緩やかな管路等に限定されていた。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、スマートボールを用いた管路の漏水調査方法において、測定可能な管路の対象範囲を拡大した管路漏水調査方法及び漏水調査システムを提供することにある。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の管路漏水調査方法は、音響センサ及び該音響センサからの音響データを継時的に収集し記録する記録媒体を有する音情報収集体を管路の漏水調査対象区間内で移動させ、該移動中に収集した前記音響データと、前記音情報収集体の前記漏水対象区間内での位置を特定する位置特定手段の位置データと、に基づき前記漏水調査対象区間の漏水を調査する管路漏水調査方法において、前記音情報収集体の移動は、前記漏水調査対象区間に氷粒子と水とを有する流動体を加圧注入して流し、該流動体の流動によって前記音情報収集体を運搬することで行われることを特徴とする。
この方法によれば、音情報収集体の管路内の移動は、これまでの水流に替わり調査対象区間に加圧注入される流動体により行われる。すなわち、流動体が移動動作を行う限り確実に行われる。音情報収集体は、後方から加圧注入された流動体に押されて移動する。したがって、音情報収集体の移動は、従来必要とされた推進力等向上のためのアウターシェルは不要となり、コアのみで用いることができ、音情報収集体の外径を小さくすることができる。また、管路に昇り勾配がある場合、又は曲りがある場合でも、音情報収集体は管路内に停留することなく管路内を確実に移動する。
請求項2に記載の管路漏水調査方法は、請求項1に記載の管路漏水調査方法において、前記流動体の流動は、前記流動体の加圧注入動作と共に注入側と反対側から吸引動作を行うことで為されることを特徴とする。したがって、音情報収集体の管路内の移動は、反対側で吸引動作を行うことで、流動体の加圧注入動作が補完され、管路内の移動動作が安定化される。音情報収集体の移動動作が安定化することにより、例えば音響データや位置の解析が容易となる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の管路漏水調査システムは、請求項1又は2の何れか1項に記載の管路漏水調査方法を実施する管路漏水調査システムにおいて、前記管路は上水道管であり、前記漏水調査対象区間の一方の側に、地上から前記流動体を加圧注入する流動体加圧注入装置と、前記音情報収集体を前記漏水調査対象区間の一方の側から投入する投入手段と、前記漏水調査対象区間の他方の側にて前記音情報収集体を回収する回収手段と、を有することを特徴とする。
この構成は、具体的に本願発明を上水道本管に適用したものである。調査対象区間内に、音情報収集体が投入手段により投入され、一方の側から流動体が流動体加圧注入装置によって加圧注入される。漏水調査対象区間の他方の側で、音情報収集体が回収手段によって回収される。したがって、従来音情報収集体が投入できなかった細径の上水道管、又は昇り勾配ある上水道管又は曲りのある上水道管の漏水調査が可能となる。
請求項4に記載の管路漏水調査システムは、請求項3に記載の管路漏水調査システムにおいて、前記漏水調査対象区間の他方の側から前記加圧注入した流動体を吸引する流動体吸引装置を備えたことを特徴とする。したがって、音情報収集体の管路内の移動は、反対側で吸引動作を行うことで、流動体の加圧注入動作が補完され、管路内の移動動作が安定化される。
本発明の管路漏水調査方法及び漏水調査システムによれば、音情報取集体の管路内の移動に、調査対象区間に加圧注入される氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体を用いたので、昇り勾配のある管路や曲りのある管路にも適用可能となり、漏水調査の対象とする管路の適用範囲が拡大される。
本発明の管路漏水調査方法及び漏水調査システムの実施の形態に係る概略説明図である。また、調査を開始する直前の音情報収集体を水中で把持している様子を示す概略説明図である。 図1の管路漏水調査方法及び漏水調査システムに係り、把持した音情報収集体を流動体で包んだ様子を示す概略説明図である。 図1の管路漏水調査方法及び漏水調査システムに係り、音情報収集体を流動体で管路内を移動させている様子を示す概略説明図である。 図1の管路漏水調査方法及び漏水調査システムに係り、音情報収集体を回収手段により回収する様子を示す概略説明図である。 非特許文献1のスマートボール・システムの概略説明図である。
以下、本発明の管路漏水調査方法及び漏水調査システムの実施の形態について、図面を参照しながら詳述する。図1は、その概略説明図である。本実施の形態では、管路として直径200mmの上水道管に適用した例について示している。図1では、説明のために管路は誇張されている。
漏水調査の対象とする管路は、前述のように細径の上水道管40であり、この上水道管40は地面から所定の深さに埋設されている。また、上水道管40には、途中に複数の制水弁42が接続されている。更に、上水道管40には複数の枝管44が設けられている。通常、これらの枝管44には止水弁48を介して消火栓又は排泥管(図示していない)が取り付けられている。図1においては、枝管44a、44bは、地面から所定深さ掘った凹所46a、46b内に突出しており、それぞれの端部には止水弁48を介して流動体導入管24、流動体排出管30が取り付けられている。
流動体導入管24、流動体排出管30は、それぞれ先端部が二股に構成されており、一方の口から流動体を導入又は排出し、上方に開口する他方の口24a、30aから、後述する音情報収集体であるスマートボールを投入、回収する。投入するために投入手段20、回収するために回収手段22が用いられ、これらは流動体導入管24、流動体排出管30及び管路40に出し入れできるようになっている。
図1において2つの制水弁42、42で閉じられた区間内であって枝管44aと枝管44bが接続されている区間が、上水道管40の漏水調査対象区間40aになる。この漏水調査対象区間40aを音情報収集体であるスマートボール17が移動する。流動体導入管24から流動体26が上水道管40の調査対象区間40aに、後述する流動体加圧注入装置により加圧注入される。流動体排出管30からは、漏水調査対象区間40aに送り込まれた流動体26が流し出されて排出される。
流動体26は、氷粒子と水を有するシャーベット状の流動体であり、氷粒子と水との比率は7から9対3から1である。すなわち、ほとんどが氷粒子である。また、流動体26には塩分を適宜加えてあり、その量は略0.3質量%である。また、流動体26の含氷率は、漏水音等をキャッチでき、音情報収集体であるスマートボール17を移動するために必要な団塊が形成できるように適宜調整される。
流動体導入管24には、流動体圧送手段14が接続され、この流動体圧送手段14に、氷粒子と水とを有する流動体26を満載したタンク車16が接続されている。ここで、流動体圧送手段14は、例えば、流動体26を圧送して調査対象区間40aに送り込むためのスクリュー(図示していない)が具備されている。このスクリューは回転数を調整することで、流動体26の管路への送り込み圧力を自由に変えることが可能である。
流動体導入管24から導入され、上水道管40の漏水調査対象区間40aを移動した流動体26は、流動体排出管30の出口から排出ホース38を経て排水タンク32に排出される。図1では、流動体排出管30には、流動体吸引手段は接続されていないが、漏水調査対象区間40a内を流動する流動体26の加圧注入を補完するために、又は漏水調査対象区間40aに急な昇り勾配若しくは曲りがある場合には流動体吸引装置を接続することが好適である。
上水道管40の漏水調査対象区間40aには、複数の超音波受信機12が取り付けられている。本実施の形態では、超音波受信機12は、上水道管40の枝管44の止水弁48の下部に取り付けられている。その台数は、漏水調査対象区間40aの長さに応じて決定される。この超音波受信機12は、以下で述べる音情報収集体であるスマートボール17から所定時間の間隔で発信される超音波を受信し、スマートボール17の現在位置を特定できるように構成されている。すなわち、スマートボール17の漏水調査対象区間40a内での位置を特定する位置特定手段は、上述の超音波受信機12とスマートボール17に内蔵された超音波発信機とで構成されている。
スマートボール17は、硬質の金属製のコア部分のみからなり、コア内には、音響センサ、超音波発信機、加速度計、温度計、記録媒体、電源等が内蔵されている。コアの外側には、従来の推進力を高める等のためのスポンジ状のアウターシェルに替わり、薄い保護カバーが被せられている。直径は、本実施の形態では直径は略50mmから略65mm程度となっている。スマートボール17の見かけ比重は、流動体26と略同一であることが好ましい。このために、内部に内蔵する計測機器類、スマートボールの外殻を構成する金属の材質等を考慮することができる。
スマートボール17の形状は球形状である。その表面に、小突起18aを設けても良い。これは、流動体26で包まれたときに流動体26から離れず流動体26と一体となってスムーズに上水道管40内を移動させるためである。
漏水の調査を開始する前段階として、まず漏水調査対象区間40aが決められる。そして、漏水調査対象区間40a内の両端の近接する区間外の制水弁42、42は閉められる。閉めた状態で上水道管40内には水50が充満されている。次いで、漏水調査対象区間40aで、上流(図1では左側)の制水弁42に一番近い下流側の枝管44aに流動体導入管24、下流の制水弁42に一番近い上流側の枝管44bに流動体出管30をそれぞれ取り付ける。そして、流動体導入管24には流動体圧送手段14とタンク車16を接続する。流動体排出管30には排水ホース38を接続し排水タンク32を設置する。更に、超音波受信機28を調査対象区間40a内の枝管44a、44b、更にその他の枝管(図示していない)に取り付ける。
スマートボール17の調査対象区間40aへの挿入は、図1に示す様に、スマートボール17を投入手段20で把持しながら、スマートボール投入口24aから挿入し、枝管44aの真下に位置させる。投入手段20は、先端側にある先端把持部20aでのスマートボール17の把持・解放動作を、投入手段20の他端側で操作することが自在に構成されている。先端把持部20aは、複数枚の把持板から構成されている。スマートボール17は従来に比較し、直径が大幅に小さくなっており、投入手段20で把持し枝管44aの真下に位置させることは容易である。この時、調査対象区間40a内は水50で充満されているので、スマートボール17は水50の中に把持され位置している。
次いで、図2に示す様に、流動体26を流動体導入管24の流動体投入口から少しだけ加圧注入し、この時点で、一旦流動体圧入装置14の動作を止める。スマートボール17は流動体26で包まれる。その後、投入手段20の先端把持部20aを開いて、スマートボール17を流動体26内に残し、投入手段20を流動体導入管24から抜き取る。この動作は、流動体導入管24には、何も挿入されていない状態なので容易に行うことが可能である。流動体26は調査対象区間40aの調査開始端側に少しだけ充填された状態であり、スマートボール17はその流動体26の中にあってちょうど調査開始点に位置している。調査対象区間40aの流動体26が未だ充満されていない部分は水50が残留している。
この時点で漏水の調査を開始することが可能となる。調査の開始と共に、流動体26が流動体圧送装置14から漏水調査対象区間40aに加圧注入することが再開される。すると、スマートボール17を包む先頭の流動体26は後方から加圧注入された流動体26により押し流され、そのようにして漏水調査対象区間40a内を移動して行く。漏水調査対象区間40a内の水50は、流動体26が注入され分だけ流動体排出管30から流出される。このようにして、スマートボール17は流動体導入管24の真下から、流動体排出管30の真下まで流動体26により押し流されながら移動することとなる。ここで、流動体排出管30に流動体吸引装置が接続されている場合には、吸引開始後、まず流動体排出管30内が負圧状態となり、流動体26が加圧注入により水50が上ってきて、その水50の吸引が行われると漏水調査対象区間40a内の流動体26が吸引されて行くこととなる。
図3は、調査対象区間40a内を流動体26で取り囲まれながら押し流されて行くスマートボール17の様子を示す説明図である。この間、スマートボール17からは一定の時間間隔で超音波が発信され、上水道管40に沿って設置された超音波受信機12でその発信された超音波を受信するように構成されている。この位置特定手段による位置データにより、スマートボール17の位置が特定される。また、スマートボール17内に内蔵された音響センサ(図示していない)は漏水調査対象区間40a内を移動していく際の周囲の音を収録し、記録媒体(図示していない)に記録する。その他、加速度計、温度計により計測されたデータも記録媒体に記録される。
スマートボール17は、流動体26に包まれほとんど回転することなく略一定の速度で進んで行く。流動体26を用いることで、漏水調査対象区間40a内に急な昇り勾配がある場合でも、スマートボール17は停留することなく進むことが可能である。同様に、漏水調査対象区間40a内に曲りがある場合でも滞留することなく進むことが可能である。スマートボール17がほとんど回転することなく略一定の速度で移動することから、雑音の影響が低減し音響データの解析が容易となる。
ここで、流動体26が漏水調査対象区間40aを移動して行く際に、漏水調査対象区間40aに残留していた水50は、流動体26が注入されてくると流動体26に押し流される。したがって、漏水調査対象区間40aに漏水箇所があると、押し流される水の一部がその漏水箇所から漏れるので、その漏水音を記録することで漏水の有無が分かる。そして、後述するように漏水音を記録した時間からその漏水箇所を特定することができる。なお、押し出された水50も流動体排出管30、排水ホース38を経て排水タンク32に排出され溜められる。
スマートボール17内には、前述したように、音響センサ、温度計、加速度計、磁力計等が内蔵されている。音響センサにより経時的に収集され記録された音響データは、解析ソフトにより音響波形及び周波数分布等が解析され、漏水の有無、漏水の程度が推定される。これらのデータから漏水があると認識できた場合、その音響データを記録した時間軸での位置を特定し、スマートボール17の時間軸での位置と合わせることにより、実際の調査対象区間40aにおける漏水箇所を特定することができる。
加速度計は、従来はスマートボール17の回転数等を知るために用いられていたが、本実施の形態では、スマートボール17はほとんど回転しないので、加速度計は流動体26の移動の速度の変化を調べることに使用される。すなわち、流動体26が移動する管路の断面積が変化すると、移動する流動体26の速度が変化する。すなわち、管路の断面積が小さくなると流動体26の移動速度は速くなる。そして、速度の変化は加速度の変化として捉えられる。したがって、管路の径が変化している場合には、加速度計のデータを解析することで、その箇所を特定することが可能である。
磁力計は、管種が変化(例えば、樹脂製であったものから鉄鋼製に変化)したときに、磁力の変化として現れるので、加速度計の加速度の変化において、管種の変化による繋ぎ目の断面積の変化によるものかを区別することが可能である。
これらの加速度計、磁力計は、データ解析時にスマートボール17の位置に付いての距離の補正に用いることが可能である。
図4は、スマートボールの回収について示す概略説明図である。スマートボール17の回収は、以下のように行う。スマートボール17が流動体排出管30の真下に来たら、流動体圧送装置14の流動体26の加圧注入を止める。そして、流動体排出管30のスマートボール回収口30aから回収手段22を挿入する。回収手段22の先端部には網体22aが取り付けられている。この網体22aは、回収手段22の他端部で、開閉の操作ができるように構成されている。流動体排出管30及び枝管44bには水50が溜まっている状態なので、容易に回収手段22を挿入することができる。挿入した回収手段22は、先端の網体22aを開いてスマートボール17をキャッチできるようにする。回収手段22によりスマートボール17を回収したら、回収手段22毎スマートボール17を流動体排出管30より取り除くことができる。その後に、水道水を流動体導入管24より導入することにより、調漏水査対象区間40a内の流動体26を取り除くことが可能である。
ここで、スマートボール17の流動体導入管24の真下から流動体排出管30の真下までの移動は、前述のように流動体26を用いているが、スマートボール17を移動させるための最初の流動体26の団塊が形成された後は、流動体導入管24から水50を用いて移動させても良い。このようにすることで、流動体26を節約することが可能である。
なお、漏水調査対象区間40aに流動体26が残留しても、流動体26は氷粒子、水、及び塩分から構成されているので人体には影響はない。ここで、スマートボール17の回収に関して、スマートボール17が枝管44b内に流動体26により押し上げられるようになっている場合は、回収手段22を使用せずに流動体26の圧送によりスマートボール17を排水タンク32内で回収することができる。
本実施の形態の管路漏水調査方法によれば、流動体26に包まれたスマートボール17が、後方から加圧注入される流動体26に押し流されて管路40内を移動するので、水流によりスマートボールを流す従来の方法に比べ、スマートボール17を小径にすることができる。また、管路40に昇り勾配や曲りがあっても、スマートボール17が滞留することがない。すなわち、細径で従来スマートボールが投入できなかった上水道管、また昇り勾配や曲りがあって調査できなかった上水道管においても、漏水の調査が可能になった。
なお、上記の実施の形態では、スマートボール17は球形状としたが、これらの実施の形態に限定されることはない。発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、調査する管路に応じてスマートボール17をフットボール形状又はカプセル形状にすることも可能である。また、スマートボール17には薄い保護カバーが被せられているが、その表面に凹凸や溝等を設け、シャーベット状の流動体26と一体に移動させることも可能である。更に、漏水の調査として対象となる管路は、上水道管以外にも、下水道管、工場内での各種の配管、食品等を扱う管路が挙げられる。
10 管路漏水調査システム
12 超音波受信機
14 流動体圧送手段
16 タンク車
18 スマートボール(音情報収集体)
20 投入手段
22 回収手段
24 流動体導入管
26 流動体
30 流動体排出管
32 排出タンク
38 排出ホース
40 上水道管
40a 漏水調査対象区間
42 制水弁
44a、44b 枝管
46a、46b 凹所
48a、48b 止水弁
50 水

Claims (4)

  1. 音響センサ及び該音響センサからの音響データを経時的に収集し記録する記録媒体を有する音情報収集体を管路の漏水調査対象区間内で移動させ、該移動中に収集した前記音響データと、前記音情報収集体の前記漏水対象区間内での位置を特定する位置特定手段の位置データと、に基づき前記漏水調査対象区間の漏水を調査する管路漏水調査方法において、
    前記音情報収集体の移動は、
    前記漏水調査対象区間に氷粒子と水とを有するシャーベット状の流動体を加圧注入して流し、該流動体の流動によって前記音情報収集体を運搬することで行われることを特徴とする管路漏水調査方法。
  2. 前記流動体の流動は、
    前記流動体の加圧注入動作と共に注入側と反対側から吸引動作を行うことで為されることを特徴とする請求項1に記載の管路漏水調査方法。
  3. 請求項1又は2の何れか1項に記載の管路漏水調査方法を実施する管路漏水調査システムにおいて、
    前記管路は上水道管であり、
    前記漏水調査対象区間の一方の側に、地上から前記流動体を加圧注入する流動体加圧注入装置と、
    前記音情報収集体を前記漏水調査対象区間の一方側から投入する投入手段と、
    前記漏水調査対象区間の他方の側にて前記音情報収集体を回収する回収手段と、
    を有することを特徴とする管路漏水調査システム。
  4. 前記漏水調査対象区間の他方の側から前記加圧注入された流動体を吸引する流動体吸引装置を備えたことを特徴とする請求項3に記載の管路漏水調査システム。
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