JP6067953B1 - 流量制御弁 - Google Patents

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Abstract

この流量制御弁は、スプール(2)を移動させる作動力が、スプールを中立位置(S0)に保持する上限である第1閾値(TH1)と、第1閾値よりも大きい第2閾値(TH2)との間の大きさで供給されることにより、スプールが中立位置からスタンバイ位置(S1)に移動し、第2閾値よりも大きい作動力が供給されることにより、スプールがスタンバイ位置から制御領域(S2)に移動するように構成されている。

Description

この発明は、流量制御弁に関し、特に、ボディ内でスプールを移動させることにより油路を開閉して流量を制御する流量制御弁に関する。
従来、ボディ内でスプールを移動させることにより油路を開閉して流量を制御する流量制御弁が知られている。このような流量制御弁は、たとえば、特開平11−280705号公報に開示されている。
上記特開平11−280705号公報には、作動油が出入りする油路が設けられたボディと、ボディ内で移動して油路を開閉させるスプールとを備えた流量制御弁が開示されている。スプールが中立位置にある状態では、スプールの外周面とボディの内周面である弁座部とが対向するシール部分によって、油路が閉鎖される。スプールに作動力が付与されてスプールが中立位置から移動すると、スプールと弁座部との間に隙間(開口)が形成されて油路が開かれる。上記特開平11−280705号公報の流量制御弁は、スプールの移動量に応じて隙間(開口)が拡大することにより、スプールの移動量に比例した流量で作動油を出力する比例制御弁である。
上記特開平11−280705号公報のようなスプール方式の流量制御弁では、中立位置におけるスプールの外周面と弁座部とのシール部分の長さは、スプールが移動し始めてから流量制御が開始されるまで(隙間が形成されるまで)の不感帯に相当する。応答性を向上させるため、流量制御弁では、このシール部分の長さが極力小さくなるように形成される。
特開平11−280705号公報
しかしながら、中立位置でのシール部分の長さを小さくすると、応答性が向上する一方で、スプールと弁座部との間のシール性が低下するため、油路への作動油の漏れが発生し易いという問題点がある。たとえばフォークリフトの昇降用油圧シリンダ(リフトシリンダ)などの昇降制御に流量制御弁が用いられる場合、中立位置で作動油の漏れが発生すると、高さ位置が保持されずに僅かずつ変化することになる。そこで、スプール方式の流量制御弁において、応答性を損なうことなく、油路への作動油の漏れ(リーク)を抑制することが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は、応答性を損なうことなく、油路への作動油の漏れを抑制することが可能なスプール方式の流量制御弁を提供することである。
上記目的を達成するために、この第1および第2の発明による流量制御弁は、作動油が出入りする油路が設けられたボディと、ボディ内に移動可能に保持され、油路を開閉させるスプールと、を備え、ボディは、ボディの内周面に設けられ、スプールが中立位置およびスタンバイ位置にある場合に、スプールの外周面とによって油路を遮断する弁座部と、スプールを中立位置に保持するための付勢手段とを有し、スプールを移動させる作動力が、スプールを中立位置に保持する上限である第1閾値と、第1閾値よりも大きい第2閾値との間の大きさで供給されることにより、スプールが付勢手段の付勢力に抗して中立位置からスタンバイ位置に移動し、第2閾値よりも大きい作動力が供給されることにより、スプールが付勢手段の付勢力に抗して、スタンバイ位置から、スプールの移動量に応じて弁開度を変化させる制御領域に移動するように構成されている。
また、第1の発明による流量制御弁では、付勢手段は、少なくとも中立位置とスタンバイ位置との間でスプールに圧縮される第1ばねと、制御領域においてスプールに圧縮される第2ばねと、を含み、ボディは、中立位置におけるスプールの移動を規制する第1ストッパと、スタンバイ位置におけるスプールの移動を規制する第2ストッパとを含み、第1ばねは、第1閾値と等しい初期付勢力で第1ストッパをボディに対して付勢し、第2ばねは、第2閾値と等しい初期付勢力で第2ストッパをボディに対して付勢している。
また、第2の発明による流量制御弁では、油路は、作動油が供給される供給ポートと、作動油が排出される排出ポートと、互いに択一的に作動油を流入または流出させる第1ポートおよび第2ポートとを含み、ボディは、ボディの内周面に設けられ、スプールが中立位置およびスタンバイ位置にある場合に、スプールの外周面とによって油路を遮断する弁座部と、スプールを中立位置に保持するための付勢手段とを有し、スプールは、中立位置において、スプールの外周面からスプールの内部を通って排出ポートに連通するように設けられ、弁座部とスプールとの間を通過する作動油を排出するための通路部を有し、通路部は、スプールの中立位置において、少なくとも第1ポートと供給ポートとの間の第1弁座部と対向する位置に配置されている。
第1および第2の発明による流量制御弁では、上記のように、スプールが中立位置およびスタンバイ位置にある場合に、スプールの外周面とによって油路を遮断する弁座部をボディの内周面に設ける。これにより、スプールの中立位置とスタンバイ位置との間の範囲にわたって弁座部を設けることができるので、中立位置におけるスプールと弁座部とのシール部分の長さを十分に確保することができる。その結果、油路への作動油の漏れを抑制することができる。また、上記のように、スプールを移動させる作動力が、スプールを中立位置に保持する上限である第1閾値と、第1閾値よりも大きい第2閾値との間の大きさで供給されることにより、スプールが付勢手段の付勢力に抗して中立位置からスタンバイ位置に移動し、第2閾値よりも大きい作動力が供給されることにより、スプールが付勢手段の付勢力に抗して、スタンバイ位置から、スプールの移動量に応じて弁開度を変化させる制御領域に移動するように流量制御弁を構成する。これにより、流量制御を行う場合に予め第1閾値と第2閾値との間の大きさの作動力を供給すれば、スプールが速やかにスタンバイ位置に移動して流量制御を開始可能な状態となり、作動力が第2閾値を越えた時点から速やかに流量制御を開始することができる。すなわち、流量制御の直前にスプールを中立位置からスタンバイ位置に移動させておくことにより、応答性を向上させることができるので、弁座部を長くしてシール部分の長さを十分に確保する場合でも、高い応答性を確保することができる。以上により、第1または第2の発明によれば、応答性を損なうことなく、油路への作動油の漏れを抑制することができる。
また、第1の発明によれば、第1ばねによりボディに付勢される第1ストッパにより、スプールを中立位置に保持することができる。この場合、スプールが付勢力の釣り合いによって中立位置に保持される構成と異なり、外乱などによってスプールに第1閾値以下の力が作用してもスプールが移動しないため、安定してスプールを中立位置に保持することができる。また、第2ストッパを設けることにより、第2閾値を第1ばねとは独立して第2ばねにより設定することができる。そのため、第2閾値を第1ばねおよび第2ばねの合成ばねにより設定する場合と比較して、第2閾値を容易に設定できるとともに、スプールを制御領域で動作させるために必要な作動力が大きくなることを抑制することができる。
また、第2の発明によれば、スプールをボディ内で移動可能に構成することによって不可避的に発生するスプールと第1弁座部との間での作動油の僅かな漏れを、通路部によって排出ポートへ送り出すことが可能となる。このため、たとえば昇降用シリンダの昇降制御などに流量制御弁が用いられる場合でも、中立位置での作動油の漏れを防止して、位置ずれが生じることを確実に防止することができる。なお、本発明において、通路部は、少なくとも第1ポートと供給ポートとの間の第1弁座部に配置されていればよく、第1弁座部のみならず、第2ポートと供給ポートとの間の弁座部にも通路部がさらに配置されていてもよい。
上記スプールが通路部を含む構成において、好ましくは、通路部は、スプールの中立位置において、第1弁座部の供給ポート側の一端部よりも、第1弁座部の第1ポート側の他端部に近い位置に配置されている。このように構成すれば、通路部が高圧側の供給ポートから離れた位置に配置されるので、第1ポートへの作動油の漏れを防止しつつ、圧力差によって作動油が供給ポートから通路部へ漏れ出ることを抑制することができる。
上記スプールの中立位置において、通路部が第1弁座部の第1ポート側の他端部に近い位置に配置されている構成において、好ましくは、通路部は、スプールが中立位置から第1ポート側のスタンバイ位置に移動する際に、第1ポートを通過して、第1ポートと排出ポートとの間の第2弁座部と対向する位置に移動する。このように構成すれば、スプールを中立位置からスタンバイ位置へと移動させる構造を利用して、通路部を第1弁座部から第2弁座部へと移動させることにより、通路部が第1ポートと連通する位置に配置されることを防止することができる。すなわち、スプールの外周面に通路部を設ける場合でも、第1弁座部を必要以上に長くすることなく、中立位置およびスタンバイ位置で通路部が常に弁座部(第1弁座部および第2弁座部)と対向して第1ポートと連通することがないようにすることが可能となる。
上記スプールに通路部を設ける構成において、好ましくは、スプールの中立位置における通路部と第1弁座部の一端部との間の長さは、中立位置から第2ポート側へのスプールの移動可能距離以上である。このように構成すれば、スプールを第2ポート側の制御領域へ移動させて第2ポートへの流量制御が行われる場合でも、通路部が第1弁座部の外部へ移動して供給ポートと連通してしまうことを防止することができる。
上記スプールに通路部を設ける構成において、好ましくは、通路部は、供給ポートの内径よりも小さい内径を有する。このように内径の小さな通路部を設けることにより、中立位置において供給ポートから第1ポートへ漏れようとする僅かな作動油を確実に排出しつつ、圧力差によって作動油が不必要に通路部へ流入することを極力抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、応答性を損なうことなく、油路への作動油の漏れを抑制することが可能なスプール方式の流量制御弁を提供することができる。
流量制御弁が適用される油圧回路の一例を示した図である。 第1実施形態による流量制御弁を示した断面図である。 スプールの構成例を示した斜視図である。 第1ポート側のスタンバイ位置にスプールが移動した状態を示した図である。 第1ポート側の制御領域にスプールが移動した状態を示した図である。 第2ポート側のスタンバイ位置にスプールが移動した状態を示した図である。 第2ポート側の制御領域にスプールが移動した状態を示した図である。 第1ポート側のスタンバイ位置での通路部の位置を示した拡大断面図である。 第2ポート側のスタンバイ位置での通路部の位置を示した拡大断面図である。 第1実施形態および比較例による流量制御弁の開閉動作の一例を示したグラフである。 第2実施形態による流量制御弁を示した断面図である。 第1ポート側のスタンバイ位置にスプールが移動した状態を示した図である。 第3実施形態による流量制御弁を示した断面図である。 第1ポート側のスタンバイ位置にスプールが移動した状態を示した図である。 第1実施形態による流量制御弁の変形例を示した断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
まず、図1〜図10を参照して、第1実施形態による流量制御弁について説明する。
第1実施形態による流量制御弁100は、油圧アクチュエータなどの油圧機械への作動油の供給を制御する油圧弁である。第1実施形態の流量制御弁100は、スプール形(スライドスプール形)の比例流量制御弁として構成されている。比例流量制御弁は、出力される作動油の流量が、スプールの位置(ストローク量)に比例するように構成された制御弁である。
(油圧回路の全体構成)
第1実施形態による流量制御弁100は、重力作用方向(鉛直方向)に沿って昇降する昇降用油圧シリンダ(リフトシリンダ)など、中立状態(スプールの中立位置)において制御位置を保持することが要求される油圧機械に対する作動油の流量制御に好適に用いられる。以下では、一例として、フォークリフトの昇降用油圧シリンダ(リフトシリンダ)に流量制御弁100が接続され、シリンダを昇降させるための作動油の供給制御に流量制御弁100が用いられる例について説明する。
図1に示すように、流量制御弁100は、油圧シリンダ101、油圧ポンプ102、およびオイルタンク103とそれぞれ接続されている。具体的には、流量制御弁100は、第1ポートA、第2ポートB、供給ポートPおよび排出ポートTの4つの油路を備えている。
油圧シリンダ101は、ピストン111と、ピストン111に接続されたロッド112とが、チューブ113内に摺動可能に設けられた構造を有する。油圧シリンダ101は、たとえば片ロッドシリンダであり、ロッド112がチューブ113の一端側から外部に突出している。チューブ113内は、ピストン111によって、ロッド側油室114と、ヘッド側油室115とに区画されている。流量制御弁100の第1ポートAが、チェック弁104を介してヘッド側油室115に接続されている。流量制御弁100の第2ポートBが、ロッド側油室114に接続されている。なお、第1ポートAをロッド側油室114に接続し、第2ポートBをヘッド側油室115に接続してもよい。チェック弁104は、第1ポートAからヘッド側油室115へ向かう方向への作動油の流通を許容し、ヘッド側油室115から第1ポートAへ向かう方向への作動油の流通を防止する。チェック弁104は、パイロットチェック弁であり、パイロットポートがロッド側油室114と第2ポートBとの流路に接続されている。チェック弁104は、ロッド側油室114と第2ポートBとの間の油圧(パイロットポートの油圧)が所定値を上回ると、ヘッド側油室115から第1ポートAへ向かう方向への作動油の流通を許容する。
流量制御弁100の供給ポートPが、油圧ポンプ102の吐出側に接続されている。油圧ポンプ102は、ポンプモータ121によって駆動され、吸込側のオイルタンク103中の作動油を所定の圧力で流量制御弁100に供給する。流量制御弁100の排出ポートTが、オイルタンク103に接続されている。
流量制御弁100における作動油の圧力を比較すると、供給ポートP>第1ポートAおよび第2ポートB>>排出ポートTという順番になる。なお、第1ポートAおよび第2ポートBの圧力の大小関係は、第1ポートA>第2ポートBとなる場合も、第1ポートA>第2ポートBとなる場合もあり得る。油圧ポンプ102の吐出圧が作用する供給ポートPの圧力が最も高く、オイルタンク103内に解放された排出ポートTの圧力が最も低い。
流量制御弁100は、外部の作動力供給手段105から供給される作動力によって、流路切替および流量制御を行う。すなわち、流量制御弁100は、供給ポートPに対して第1ポートAおよび第2ポートBのいずれも遮断する中立状態と、供給ポートPと第1ポートAとを接続させるとともに第2ポートBと排出ポートTとを接続させるPA制御状態と、供給ポートPと第2ポートBとを接続させるとともに第1ポートAと排出ポートTとを接続させるPB制御状態とを切り替え可能な方向切換弁として機能する。
中立状態では、供給ポートP、第1ポートAおよび第2ポートBのいずれもが、流量制御弁100によって遮断される。つまり、流量制御弁100は、中立状態で全閉となるように構成されている。中立状態では、油圧シリンダ101内の作動油が流通しないため、ロッド112の位置が保持される。
PA制御状態では、油圧ポンプ102から供給される高圧の作動油が、流量制御弁100の供給ポートPおよび第1ポートAを通過して油圧シリンダ101のヘッド側油室115に流入し、ロッド112を押し出す。ロッド側油室114から押し出された作動油が、流量制御弁100の第2ポートBおよび排出ポートTを通過してオイルタンク103に戻される。昇降用油圧シリンダとしては、上昇方向(鉛直上方向)への動作となる。
PB制御状態では、油圧ポンプ102から供給される高圧の作動油が、流量制御弁100の供給ポートPおよび第2ポートBを通過して油圧シリンダ101のロッド側油室114に流入し、ロッド112を引き込む。ヘッド側油室115から押し出された作動油が、流量制御弁100の第1ポートAおよび排出ポートTを通過してオイルタンク103に戻される。昇降用油圧シリンダとしては、下降方向(鉛直下方向)への動作となる。
そして、PA制御状態およびPB制御状態においては、流量制御弁100は、作動力によって移動されるスプール2(図2参照)の位置(ストローク量)に応じて、ポートからの作動油の流量が制御される。スプール2の位置は、作動力供給手段105から供給される作動力の大きさに対応する。作動力供給手段105は、コントローラ106からの制御信号に従って、流量制御弁100に作動力を供給する。作動力供給手段105は、スプールに作動力を付与できるものであれば特に限定されない。作動力供給手段105としては、たとえば、ソレノイド方式などの電磁力により作動力を供給する方式、油圧パイロット弁を用いて油圧により作動力を供給する方式などが採用できる。第1実施形態では、油圧ポンプ102の油圧が、油圧パイロット弁からなる作動力供給手段105を介して流量制御弁100のパイロットポート15に供給されることにより、作動力が供給される。
(流量制御弁の構造)
次に、図2〜図9を参照して、流量制御弁100の具体的な構成例について説明する。
図2に示すように、流量制御弁100は、作動油が出入りする油路が設けられたボディ1と、ボディ1内に移動可能に保持され、油路を開閉させるスプール2と、を備えている。油路は、上述の通り、作動油が供給される供給ポートPと、作動油が排出される排出ポートTと、互いに択一的に作動油を流入または流出させる第1ポートAおよび第2ポートBとを含む。
ボディ1は、スプール2が配置されるスプール室11と、スプール室11の両側に配置された一対のパイロット室12とを有する。スプール室11は、直線円筒状の内部空間であり、スプール2が軸方向(X方向)に沿って摺動可能に配置されている。各パイロット室12は、スプール2の軸方向におけるスプール室11の両側に配置されている。
供給ポートP、排出ポートT、第1ポートAおよび第2ポートBの各油路は、ボディ1の外周からボディ1を貫通してスプール室11に連通している。スプール2の軸方向(X方向)において、供給ポートPがスプール室11の中央に配置され、供給ポートPの両側にそれぞれ第1ポートAおよび第2ポートBが配置されている。スプール2の軸方向において、第1ポートAおよび第2ポートBの外側に、それぞれ排出ポートTが配置されている。
供給ポートP、排出ポートT、第1ポートAおよび第2ポートBの各油路の間には、スプール室11(ボディ1)の内周面からなる弁座部13が設けられている。弁座部13は、スプール2が中立位置S0(図2参照)および後述するスタンバイ位置S1(図4、図6参照)にある場合に、スプール2の外周面(摺動面)21とによって油路を遮断するように構成されている。すなわち、弁座部13は、スプール2が摺動するための極小さな間隔を隔てて、スプール2の外周面21と対向することにより、各油路の間を遮断する。弁座部13は、第1ポートAと供給ポートPとの間の第1弁座部13a、第1ポートAと排出ポートTとの間の第2弁座部13b、第2ポートBと供給ポートPとの間の第3弁座部13c、および、第2ポートBと排出ポートTとの間の第4弁座部13dを含む。
第1実施形態では、中立位置S0におけるスプール2の外周面21と弁座部13との対向部分(シール部分14)の長さが、一般的な比例流量制御弁よりも長くなっている。具体的には、中立位置S0における第1弁座部13a、第2弁座部13b、第3弁座部13cおよび第4弁座部13dの各々の対向部分(シール部分14)の長さは、L1、L2、L3およびL4となっている。各対向部分の長さL1〜L4は、各ポートの内径d1(図8参照)よりも大きい。
軸方向両側のパイロット室12には、それぞれ、作動力供給手段105と接続するためのパイロットポート15が設けられている。作動力供給手段105からのパイロット油圧は、パイロット室12に入力され、スプール室11内のスプール2を軸方向(X方向)に移動させる作動力として作用する。
図3に示すように、スプール2は、概略で円柱状の軸部材である。スプール2には、摺動面である外周面21と、各油路の間を連通状態に切り替えるための溝部22とが設けられている。溝部22は、スプール2の周方向に全周にわたって所定の深さで形成され、中立位置S0で供給ポートPおよび各排出ポートTの位置に対応して配置されている。溝部22は、スプール2の移動に伴って第1ポートAまたは第2ポートBを供給ポートPまたは排出ポートTと連通させる油路を構成する。各溝部22の間の2つの外周面21は、それぞれ、中立位置S0で第1ポートAおよび第2ポートBを塞ぐように形成されている。スプール2の両端の外周面21は、パイロット室12とスプール室11との間を塞ぐよう設けられている。
3つの溝部22と、それらの間の2つの外周面21との境界部(段差部分)には、切欠部23が設けられている。切欠部23は、スプール2の周方向に等角度間隔で複数設けられている。図3の構成例では、各々の切欠部23は、溝部22側に近付くほど幅(周方向の幅)が大きくなる半円形状を有している。なお、切欠部23の形状は、図3に示したものに限られず、任意である。切欠部23は、スプール2の軸方向移動に伴って第1ポートAまたは第2ポートBを供給ポートPまたは排出ポートTと連通させる際に、作動油の流量をスプール2の移動量に比例させる機能を有する。
図2に示すように、スプール2の内部には、バイパス通路24が形成されている。バイパス通路24は、軸方向(X方向)両側の溝部22同士を接続するように設けられている。バイパス通路24は、X方向において、中立位置S0における各排出ポートTと一致する位置で、スプール2の表面(溝部22の底部)に開口している。
(付勢手段)
ボディ1は、スプール2を中立位置S0に保持するための付勢手段30を備えている。付勢手段30は、付勢力によって、スプール2を中立位置S0に保持する。これにより、流量制御弁100は、作動力が供給されない場合に中立状態(全閉状態)が維持される。また、付勢手段30は、付勢力によって、作動力供給手段105から供給される作動力とスプール2の移動量とを対応付ける。入力される作動力が所定の閾値を越えると、スプール2は、切欠部23および溝部22がポート間に跨がるようにしてポート間を連通させる制御領域S2(図5、図7参照)に到達する。制御領域S2では、切欠部23は、軸方向(X方向)における各ポートとのオーバラップ量に応じて、各ポートと溝部22との間の開口面積(流路断面積)を変化させる。これにより、制御領域S2では、スプール2の移動量の増大に伴って切欠部23(溝部22)とポート間の開口面積が増大することにより、作動油の流量がスプール2の移動量に比例する。
ここで、第1実施形態では、付勢手段30は、付勢力によって、スプール2をスタンバイ位置S1(図4、図6参照)に保持するように構成されている。つまり、流量制御弁100には、スプール2が中立位置S0に保持される状態と、制御領域S2を移動する状態とに加えて、さらにスタンバイ位置S1に保持される状態が設けられている。
第1実施形態では、流量制御弁100は、スプール2を移動させる作動力が、スプール2を中立位置S0に保持する上限である第1閾値TH1と、第1閾値TH1よりも大きい第2閾値TH2との間の大きさで供給されることにより、スプール2が付勢手段30の付勢力に抗して中立位置S0からスタンバイ位置S1に移動するように構成されている。そして、流量制御弁100は、第2閾値TH2よりも大きい作動力が供給されることにより、スプール2が付勢手段30の付勢力に抗して、スタンバイ位置S1から、スプール2の移動量に応じて弁開度を変化させる制御領域S2に移動するように構成されている。
スタンバイ位置S1は、中立位置S0と制御領域S2との間の位置であり、制御領域S2による制御が開始される直前の位置である。すなわち、スタンバイ位置S1は、スプール2の外周面21と弁座部13とによるポート間のシール部分14の長さが極小となる制御領域S2の境界位置であり、第1ポートA側と第2ポートB側との各々に設定されている。たとえば図4および図5に示すように、第1ポートA側のスタンバイ位置S1から、スプール2が僅かでも第1ポートA側に移動すると、スプール2が第1ポートA側の制御領域S2に進入して第1ポートAと供給ポートPとが連通する。
第1実施形態では、付勢手段30は、スプール2が中立位置S0にある場合、第1閾値TH1と等しい付勢力を発生させ、スプール2がスタンバイ位置S1にある場合に、第2閾値TH2と等しい付勢力を発生させるように構成されている。
具体的には、図2に示すように、付勢手段30は、少なくとも中立位置S0とスタンバイ位置S1との間でスプール2に圧縮される第1ばね31と、制御領域S2においてスプール2に圧縮される第2ばね32と、を含む。第1ばね31および第2ばね32は、一対のパイロット室12にそれぞれ配置されている。第1ばね31および第2ばね32は、共に圧縮コイルばねであり、所定の圧縮状態で配置されることにより、中立位置S0で初期付勢力を発生するように設けられている。
また、第1実施形態では、ボディ1は、中立位置S0におけるスプール2の移動を規制する第1ストッパ33と、スタンバイ位置S1におけるスプール2の移動を規制する第2ストッパ34とをさらに含んでいる。第1ばね31は、第1閾値TH1と等しい初期付勢力で第1ストッパ33をボディ1に対して付勢し、第2ばね32は、第2閾値TH2と等しい初期付勢力で第2ストッパ34をボディ1に対して付勢している。
第1ストッパ33および第2ストッパ34は、一対のパイロット室12にそれぞれ配置されている。これらのばねおよびストッパは、スプール2が配置される中央側から外側に向かって、第1ストッパ33、第1ばね31、第2ストッパ34、第2ばね32の順で並んで配置されている。
パイロット室12には、中立位置S0に対応する第1位置決め部16と、スタンバイ位置S1に対応する第2位置決め部17とが設けられている。第1位置決め部16および第2位置決め部17は、パイロット室12の内径を減少させるように設けられた段差部である。
第1ストッパ33は、第1ばね31によってスプール2側に付勢され、ボディ1の一部である第1位置決め部16に押圧されている。第1ストッパ33は、第1位置決め部16により、中立位置S0におけるスプール2の軸方向端面と略等しい位置に配置される。スプール2に対して軸方向の両側に第1ストッパ33が配置されることにより、スプール2が中立位置S0に保持される。第1ストッパ33が第1閾値TH1と等しい付勢力で押圧されることにより、スプール2に第1閾値TH1と等しい作動力が作用した場合に釣り合い状態となり、第1閾値TH1よりも大きい作動力が付与されると、第1ストッパ33とともに第1ばね31が圧縮される。逆に、外乱などによりスプール2に第1閾値TH1以下の力が作用しても、第1ストッパ33は移動しない。第1ストッパ33は、第1位置決め部16に押圧されているので、中立位置S0のスプール2に押圧力が作用することはない。第1ストッパ33は、スプール2に対しては、第1閾値TH1よりも大きい作動力が付与される場合にのみ移動する壁面として機能する。
第1ばね31は、一端側が第1ストッパ33と当接し、他端側が第2ストッパ34と当接した状態で保持されている。第1ばね31の他端側は、第2ストッパ34を介して、第2ばね32によって支持されている。
第2ストッパ34は、第2ばね32によってスプール2側に付勢され、ボディ1の一部である第2位置決め部17に押圧されている。第2ストッパ34は、第2位置決め部17により、スタンバイ位置S1にスプール2を保持するように配置されている。つまり、スプール2が移動して第1ばね31を圧縮すると、第1ストッパ33と第2ストッパ34とが当接することにより、スプール2の移動が規制されるスタンバイ位置S1(図4、図6参照)に達する。第2ストッパ34が第2閾値TH2に等しい付勢力で押圧されることにより、スプール2に第2閾値TH2と等しい作動力が作用した場合に釣り合い状態となり、第2閾値TH2よりも大きい作動力が付与されると、第2ストッパ34とともに第2ばね32が圧縮される。逆に、スプール2に第2閾値TH2以下の力が作用している間は、第2ストッパ34は移動しない。第2ストッパ34は、第2位置決め部17に押圧されているので、第1ばね31に第2ばね32の付勢力が作用することはない。
第2ばね32は、一端側が第2ストッパ34と当接し、他端側がボディ1の内面と当接した状態で保持されている。図5および図7に示すように、スプール2に第2閾値TH2よりも大きい作動力が付与される場合、スプール2と第1ストッパ33と第2ストッパ34とが接触して一体となり、第2ばね32を圧縮する制御領域S2に到達する。制御領域S2では、第2ばね32の圧縮量(すなわち、スプール2の移動量)が、第2閾値TH2よりも大きい作動力に対して比例する。
第1実施形態では、第1ばね31と第2ばね32とが互いに独立してスプール2に圧縮されるように構成されている。つまり、中立位置S0−スタンバイ位置S1間では第1ばね31の付勢力のみがスプール2に反力として作用し、制御領域S2では第2ばね32の付勢力のみがスプール2に反力として作用するため、各ばねの付勢力は分離して作用する。第1実施形態では、第1ばね31のばね定数K1は、第2ばね32のばね定数K2よりも小さい。たとえば、中立位置S0における初期付勢力で比較すると、第2ばね32の初期付勢力(=第2閾値TH2)は、第1ばね31の初期付勢力(=第1閾値TH1)の2倍以上となるように構成されている。また、第1ばね31は、最大限圧縮された状態(図4〜図7参照)でも、発生する付勢力が第2閾値TH2未満となるように構成されている。
なお、第1ストッパ33および第2ストッパ34の各々には、作動油を通過させるための貫通孔35が設けられている。このため、作動力を付与するためにパイロット室12に作動油が供給されると、作動油が貫通孔35を介してスプール2に油圧を作用させる。
このような構成により、スプール2が、中立位置S0、スタンバイ位置S1、および制御領域S2のそれぞれに移動する。
〈第1ポートの開放動作〉
第1ポートAを開く(供給ポートPと連通させる)場合、まず、図4に示すように、スプール2が第1ポートA側のスタンバイ位置S1に移動される。具体的には、第2ポートB側のパイロット室12に、作動力供給手段105から作動油が供給され、第1ポートA側に向かう作動力Fがスプール2に付与される。なお、スプール2をスタンバイ位置S1に移動させるには、第1閾値TH1と、中立位置S0とスタンバイ位置S1との間の移動距離分だけ第1ばね31を圧縮することによる付勢力の増分(ばね定数K1×移動距離)との合計以上の作動力Fが必要となる。作動力Fは、所定の第1作動力F1(図10参照)まで直ち(ステップ関数的に)に上昇させることができる。第1作動力F1は、第1閾値TH1と第2閾値TH2との間で、なるべく第2閾値TH2近傍の大きさとすることが好ましい。これにより、スプール2が第1ばね31を圧縮して中立位置S0からスタンバイ位置S1に速やかに移動する。スプール2の移動は、スタンバイ位置S1で第2ストッパ34および第2ばね32によって停止される。
次に、第2閾値TH2を越える第2作動力F2(図10参照)がスプール2へ付与されることにより、図5に示すように第2ばね32が圧縮され、スプール2がスタンバイ位置S1から制御領域S2へ移動する。これにより、スプール2の切欠部23および溝部22を介して供給ポートPと第1ポートAとが連通するとともに、スプール2の移動量に応じて切欠部23による連通箇所の開口面積が制御される比例流量制御が開始される。このとき、第2ポートBと排出ポートTとが、スプール2の切欠部23、溝部22およびバイパス通路24を介して連通し、油圧シリンダ101から第2ポートBに流入する作動油(戻り油)が排出ポートTから排出される。
〈第2ポートの開放動作〉
第2ポートBを開く(供給ポートPと連通させる)場合も同様である。図6に示すように、第1ポートA側のパイロット室12に作動力供給手段105から作動油が供給され、第2ポートB側に向かう第1作動力F1がスプール2に付与されると、スプール2が第1ばね31を圧縮して中立位置S0からスタンバイ位置S1に速やかに移動する。
次に、第2閾値TH2を越える第2作動力F2がスプール2へ付与されることにより、図7に示すように第2ばね32が圧縮され、スプール2がスタンバイ位置S1から制御領域S2へ移動する。これにより、スプール2の切欠部23および溝部22を介して供給ポートPと第2ポートBとが連通し、比例流量制御が開始される。このとき、第1ポートAと排出ポートTとが、スプール2の切欠部23、溝部22およびバイパス通路24を介して連通し、油圧シリンダ101から第1ポートA側に流入する作動油(戻り油)が排出ポートTから排出される。
(通路部)
次に、スプール2に設けられた通路部について説明する。
図2に示すように、第1実施形態では、スプール2は、弁座部13とスプール2との間を通過する作動油を排出するための通路部25を有している。
通路部25は、弁座部13とスプール2の外周面21との間の微小な隙間を介して漏れ出る作動油を排出することにより、中立位置S0(全閉状態)におけるポート間の作動油のリークを防止する機能を有する。第1実施形態では、通路部25は、スプール2の中立位置S0において、少なくとも第1ポートAと供給ポートPとの間の第1弁座部13aと対向する位置に配置されている。図2の例では、第1ポートAと供給ポートPとの間の第1弁座部13aのみならず、第2ポートBと供給ポートPとの間の第3弁座部13cと対向する位置にも通路部26が設けられている。
通路部25(通路部26)は、中立位置S0において、スプール2の外周面21からスプール2の内部を通って排出ポートTに連通するように設けられている。具体的には、通路部25(通路部26)は、隣り合う溝部22の間の外周面21に開口するように形成され、スプール2内を貫通してバイパス通路24に接続されている。これにより、通路部25(通路部26)は、バイパス通路24と部分的に共通する経路で、排出ポートTと連通する。
図8に示すように、通路部25(通路部26)は、供給ポートPの内径d1よりも小さい内径d2を有する細孔である。通路部25(通路部26)は、弁座部13とスプール2の外周面21との間を通過して漏れ出るごく僅かな作動油を排出ポートTに排出する。より詳細には、スプール2の外周面21には、摺動抵抗を低減するために微細な環状溝(図示せず)が設けられおり、通路部25(通路部26)は、環状溝の底部に開口している。
通路部25は、スプール2の中立位置S0において、第1弁座部13aの供給ポートP側の一端部よりも、第1弁座部13aの第1ポートA側の他端部に近い位置に配置されている。同様に、通路部26は、スプール2の中立位置S0において、第3弁座部13cの供給ポートP側の一端部よりも、第3弁座部13cの第2ポートB側の他端部に近い位置に配置されている。このため、高圧の供給ポートPから隙間に漏れ出る作動油は、第1ポートA(第2ポートB)の近傍に到達して初めて排出ポートTへ排出される。
図8に示すように、通路部25は、スプール2が中立位置S0から第1ポートA側のスタンバイ位置S1に移動する際に、第1ポートAを通過して、第1ポートAと排出ポートTとの間の第2弁座部13bと対向する位置に移動する。同様に、図9に示すように、通路部26は、スプール2が中立位置S0から第2ポートB側のスタンバイ位置S1に移動する際に、第2ポートBを通過して、第2ポートBと排出ポートTとの間の第4弁座部13dと対向する位置に移動する。したがって、スプール2が中立位置S0からスタンバイ位置S1に移動する際には、通路部25(通路部26)が第1ポートA(第2ポートB)と対向して連通する状態があるが、上記の通り中立位置S0からスタンバイ位置S1への移動が短時間で完了するため、移動中のリークは実質的には発生しないようになっている。スタンバイ位置S1では、対向する第2弁座部13b(第4弁座部13d)によって通路部25(通路部26)が塞がれた状態となるため、通路部25(通路部26)は排出ポートT以外とは連通しない。
また、図2に示すように、スプール2の中立位置S0における通路部25と第1弁座部13aの一端部との間の長さL11は、中立位置S0から第2ポートB側へのスプール2の移動可能距離L21以上である。同様に、スプール2の中立位置S0における通路部26と第3弁座部13cの一端部との間の長さL12は、中立位置S0から第2ポートB側へのスプール2の移動可能距離L22以上である。なお、図2の構成例では、長さL11とL12とは等しく、距離L21とL22とは等しい。距離L21(L22)は、中立位置S0における第1ストッパ33と第2ストッパ34との間の距離D1と、第2ストッパ34とボディ1の内面との間の距離D2との和に概ね等しい。
このため、スプール2が第1ポートA側へ最大開度となるまで移動した場合、通路部25は第2弁座部13bによって塞がれ、通路部26が第3弁座部13cによって供給ポートPと非連通で塞がれた状態を維持する。スプール2が第2ポートB側へ最大開度となるまで移動した場合、通路部25は第1弁座部13aによって供給ポートPと非連通で塞がれた状態を維持し、通路部26が第4弁座部13dによって塞がれた状態を維持する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、スプール2が中立位置S0およびスタンバイ位置S1にある場合に、スプール2の外周面21とにより油路を遮断する弁座部13を設ける。これにより、中立位置S0とスタンバイ位置S1との間の範囲にわたって弁座部13を設けることができるので、中立位置S0におけるスプール2と弁座部13とのシール部分14の長さ(L1〜L4)を十分に確保することができる。その結果、油路への作動油の漏れを抑制することができる。また、上記のように、スプール2を移動させる作動力Fが、スプール2を中立位置S0に保持する上限である第1閾値TH1と、第1閾値TH1よりも大きい第2閾値TH2との間の大きさで供給されることにより、スプール2が付勢手段30の付勢力に抗して中立位置S0からスタンバイ位置S1に移動し、第2閾値TH2よりも大きい作動力Fが供給されることにより、スプール2が付勢手段30の付勢力に抗して、スタンバイ位置S1から、スプール2の移動量に応じて弁開度を変化させる制御領域S2に移動するように流量制御弁100を構成する。これにより、流量制御を行う場合に予め第1閾値TH1と第2閾値TH2との間の大きさの作動力(第1作動力F1)を供給すれば、スプール2が速やかにスタンバイ位置S1に移動して流量制御を開始可能な状態となり、作動力Fが第2閾値TH2を越えた時点から速やかに流量制御を開始することができる。すなわち、流量制御の直前にスプール2を中立位置S0からスタンバイ位置S1に移動させておくことにより、応答性を向上させることができるので、弁座部13を長くしてシール部分14の長さ(L1〜L4)を十分に確保する場合でも、高い応答性を確保することができる。以上により、第1実施形態の流量制御装置100によれば、応答性を損なうことなく、油路への作動油の漏れを抑制することができる。
図10に示す開閉制御の一例を用いてより具体的に説明する。一般の比例流量制御弁では、不感帯(スプールを移動させても流量制御が開始しない領域)を減少させて比例制御の応答性を確保するため、シール部分の長さを極力小さくしている。このため、スプールを摺動させるための微小隙間を介したリークを抑制することができず、中立位置におけるポート間のシール性が高くない。図10の比較例に示すように、流量制御の開始時間t2からの応答性は確保されているものの、中立位置において供給ポートPから第1ポートAまたは第2ポートBへ一定のリーク流量が存在し続けることになる。
これに対して、第1実施形態では、シール部分14の長さL1〜L4が十分に確保される。このため、中立位置S0における各ポート間のシール性が向上し、中立位置S0においてリーク流量は略発生しない。この場合、通常は長さL1〜L4の分だけ不感帯が増大することになるが、流量制御の開始時間t2の直前のタイミングt1において、予め第1作動力F1を供給することにより、シール部分14が極力小さくなるスタンバイ位置S1までスプール2を移動させることができる。スタンバイ位置S1では、シール部分14が小さくなるため、移動方向に応じて供給ポートPと第1ポートAまたは第2ポートBとの間にリーク(いわゆる前漏れ)が発生し得る。しかし、スタンバイ位置S1への移動は、第1作動力F1を第2閾値TH2の近傍に設定することにより、ごく短時間で完了させることができる(時刻t1とt2との間の時間間隔を小さくできる)ため、スタンバイ位置S1においてリークが発生する時間(リーク流量)は極力小さくすることが可能である。その結果、シール性を確保しつつ、時間t2で第2閾値TH2を越える第2作動力F2を供給する際にも、比較例の比例流量制御弁と同等の応答性を確保することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、付勢手段30を、スプール2が中立位置S0にある場合、第1閾値TH1と等しい付勢力を発生させ、スプール2がスタンバイ位置S1にある場合に、第2閾値TH2と等しい付勢力を発生させるように構成する。これにより、スプール2を中立位置S0に保持するための付勢手段30を用いて、スプール2をスタンバイ位置S1に保持することができる。この結果、スプール2を中立位置S0、スタンバイ位置S1および制御領域S2に段階的に移動させる構成を付勢手段30により容易に実現することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、付勢手段30に、少なくとも中立位置S0とスタンバイ位置S1との間でスプール2に圧縮される第1ばね31と、制御領域S2においてスプール2に圧縮される第2ばね32と、を設ける。第1ばね31と第2ばね32とを設けることにより、たとえば第1ばね31に第1閾値TH1と等しい初期付勢力を発生させ、第2ばね32に第2閾値TH2と等しい初期付勢力を発生させるなど、各々のばね定数を自由に決められる。そのため、中立位置S0において第1閾値TH1と等しい付勢力を発生させ、スタンバイ位置S1において第2閾値TH2と等しい付勢力を発生させる付勢手段30を、より容易に構成することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1ばね31のばね定数K1を、第2ばね32のばね定数K2よりも小さくする。第1ばね31のばね定数を相対的に小さくすることにより、第1閾値TH1を越えてからスタンバイ位置S1まで第1ばね31を圧縮するのに必要な作動力の大きさ(K1×移動距離)を小さくすることができる。その結果、スプール2をスタンバイ位置S1に移動するのに必要な作動力(TH1+K1×移動距離)と第2閾値TH2との差を大きくすることができるので、スタンバイ位置S1へのスプール2の移動を迅速に行うことができる。
また、第1実施形態では、上記のように、中立位置S0におけるスプール2の移動を規制する第1ストッパ33と、スタンバイ位置S1におけるスプール2の移動を規制する第2ストッパ34とをボディ1に設ける。第1ばね31により、第1閾値TH1と等しい初期付勢力で第1ストッパ33をボディ1に対して付勢し、第2ばね32により、第2閾値TH2と等しい初期付勢力で第2ストッパ34をボディ1に対して付勢する。第1ストッパ33を設けることにより、スプール2を中立位置S0に保持することができる。この場合、外乱などによってスプール2に第1閾値TH1以下の力が作用してもスプール2が移動しないため、安定してスプール2を中立位置S0に保持することができる。また、第2ストッパ34を設けることにより、第2閾値TH2を第1ばね31とは独立して第2ばね32により設定することができる。そのため、第2閾値TH2を第1ばね31および第2ばね32の合成ばねにより設定する場合と比較して、第2閾値TH2を容易に設定できるとともに、スプール2を制御領域S2で動作させるために必要な作動力が大きくなることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、中立位置S0において、スプール2の外周面21からスプール2の内部を通って排出ポートTに連通する通路部25をスプール2に設け、通路部25を、スプール2の中立位置S0において、少なくとも第1ポートAと供給ポートPとの間の第1弁座部13aと対向する位置に配置する。これにより、スプール2と第1弁座部13aとの間での作動油の僅かな漏れを、通路部25によって排出ポートTへ送り出すことが可能となる。このため、油圧シリンダ101の昇降制御などに流量制御弁100が用いられる場合でも、中立位置S0での作動油の漏れを防止して、位置ずれが生じることを防止することができる。なお、第1実施形態では、第1弁座部13aのみならず、第2ポートBと供給ポートPとの間の弁座部13にも通路部26を設けているため、第1ポートAおよび第2ポートBの両方への作動油の漏れを防止することが可能である。
また、第1実施形態では、上記のように、通路部25を、スプール2の中立位置S0において、第1弁座部13aの供給ポートP側の一端部よりも、第1弁座部13aの第1ポートA側の他端部に近い位置に配置する。これにより、通路部25が高圧側の供給ポートPから離れた位置に配置されるので、第1ポートAへの作動油の漏れを防止しつつ、圧力差によって作動油が供給ポートPから通路部25へ漏れ出ることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、通路部25を、スプール2が中立位置S0から第1ポートA側のスタンバイ位置S1に移動する際に、第1ポートAを通過して、第1ポートAと排出ポートTとの間の第2弁座部13bと対向する位置に移動するように設ける。このように、スプール2を中立位置S0からスタンバイ位置S1へと移動させる構造を利用して、通路部25を第1弁座部13aから第2弁座部13bへと移動させることにより、通路部25が第1ポートAと連通する位置に配置されることを防止することができる。すなわち、スプール2の外周面21に通路部25を設ける場合でも、第1弁座部13aを必要以上に長くすることなく、中立位置S0およびスタンバイ位置S1で通路部25が常に弁座部13(第1弁座部13aおよび第2弁座部13b)と対向して第1ポートAと連通することがないようにすることが可能となる。
また、第1実施形態では、上記のように、スプール2の中立位置S0における通路部25と第1弁座部13aの一端部との間の長さL11を、中立位置S0から第2ポートB側へのスプール2の移動可能距離L21以上とする。これにより、スプール2を第2ポートB側の制御領域S2へ移動させて第2ポートBへの流量制御が行われる場合でも、通路部25が第1弁座部13aの外部へ移動して供給ポートPと連通してしまうことを防止することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、供給ポートPの内径d1よりも小さい内径d2を有する通路部25を設ける。このように内径の小さな通路部25を設けることにより、中立位置S0において供給ポートPから第1ポートAへ漏れようとする僅かな作動油を確実に排出しつつ、圧力差によって作動油が不必要に通路部25へ流入することを極力抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、図11および図12を参照して、本発明の第2実施形態による流量制御弁200について説明する。第2実施形態では、第1ストッパ33によってスプール2を中立位置S0に保持するように構成した上記第1実施形態とは異なり、第1ばね31の釣り合いによってスプール2を中立位置S0に保持する例について説明する。なお、第2実施形態では、上記第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
図11に示すように、第2実施形態の流量制御弁200では、第1ばね31がスプール2を直接付勢するように構成されている。スプール2は、両側の第1ばね31の付勢力によって、中立位置S0に保持される。第1ばね31は、一端がスプール2に当接し、他端がストッパ201に当接するように設けられている。
ストッパ201は、第2ばね32によってボディ1に向けて付勢されている。すなわち、ストッパ201は、ボディ1の段差部からなる位置決め部202に対して押圧されている。位置決め部202は、スタンバイ位置S1を規定する。図12に示すように、スプール2に第1閾値TH1と第2閾値TH2との間の作動力Fが付与されると、スプール2が第1ばね31を圧縮してストッパ201と当接するまで移動する。ストッパ201は、第2ばね32により第2閾値TH2と等しい付勢力で、位置決め部202に付勢されているため、作動力が第2閾値TH2以下の場合には移動せずにスプール2をスタンバイ位置S1に保持する。
第2ばね32は、一端がストッパ201に当接し、他端がボディ1の内面に当接するように設けられている。スプール2に第2閾値TH2よりも大きい作動力Fが付与されると、スプール2が第2ばね32を圧縮してストッパ201とともに制御領域S2に移動する。その結果、スプール2の移動方向に応じたポート(第1ポートAまたは第2ポートB)を供給ポートPと連通させ、移動量と比例する流量で作動油を流通させる。なお、スタンバイ位置S1では、第1ばね31が圧縮されてスプール2の端面とストッパ201とが当接する状態となるため、制御領域S2でのスプール2の移動中に第1ばね31は機能しない。つまり、第1ばね31と第2ばね32とが互いに独立してスプール2に圧縮されるように構成されている。各ばねの付勢力は分離して作用する。
第2実施形態の場合、スプール2は、第1ばね31の釣り合いによって中立位置S0に保持される。そのため、スプール2を中立位置S0で安定して保持するためには、第1ばね31のばね定数を大きくすることが好ましい。
第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
また、第2実施形態の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
次に、図13および図14を参照して、本発明の第3実施形態による流量制御弁300について説明する。第3実施形態では、第1ばね31と第2ばね32とが独立して機能するように構成した上記第1および第2実施形態とは異なり、制御領域S2において第1ばね31と第2ばね32とが合成ばねとして機能する例について説明する。なお、第3実施形態では、上記第1実施形態と同様の構成については、同一の符号を用いるとともに説明を省略する。
図13に示すように、第3実施形態の流量制御弁300では、第1ばね31は、一端がスプール2の端面に当接し、他端がボディ1の内面に当接するように設けられている。スプール2は、両側の第1ばね31の付勢力によって、中立位置S0に保持される。また、第2ばね32は、一端がストッパ301に当接し、他端がボディ1の内面に当接するように設けられている。
ストッパ301は、第2ばね32によってボディ1に向けて付勢されている。すなわち、ストッパ301は、ボディ1の段差部からなる位置決め部302に対して押圧されている。位置決め部302は、スタンバイ位置S1を規定する。
スプール2に第1閾値TH1と第2閾値TH2との間の作動力Fが付与されると、スプール2が第1ばね31を圧縮して、スプール2の段差部303がストッパ301と当接するまで移動する。第3実施形態では、ストッパ301が第2ばね32により位置決め部302に付勢され、スプール2が第1ばね31により付勢されている。図14に示す第2閾値TH2は、スプール2がスタンバイ位置S1に移動した状態における、第1ばね31の付勢力と第2ばね32の付勢力との合力となる。作動力Fが第2閾値TH2以下(第1閾値TH1よりも大きい)の場合にはスプール2は移動せずにスタンバイ位置S1に保持される。
第3実施形態では、スプール2に第2閾値TH2よりも大きい作動力Fが付与されると、スプール2が第2ばね32および第1ばね31を圧縮してストッパ301とともに制御領域S2に移動する。そのため、制御領域S2では、第1ばね31と第2ばね32との合成ばねとの釣り合いによりスプール2の位置制御が行われる。この場合でも、第2閾値TH2よりも大きい作動力Fによってスプール2が制御領域S2に移動すると、スプール2の移動方向に応じたポート(第1ポートAまたは第2ポートB)を供給ポートPと連通させ、移動量と比例する流量で作動油を流通させる。
第3実施形態の場合も、第2実施形態と同様、スプール2は、第1ばね31の釣り合いによって中立位置S0に保持される。そのため、スプール2を中立位置S0で安定して保持するためには、第1ばね31のばね定数を大きくすることが好ましい。
第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
また、第3実施形態の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第3実施形態では、スプール2に通路部25を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、図15に示す変形例による流量制御弁400のように、スプール2に通路部25(26)を設けなくてもよい。この場合でも、上記の通り、スプール2の外周面21と弁座部13との間のシール部分14の長さL1〜L4を十分に確保することが可能な本発明では、スプール2の外周面21と弁座部13との間を通過することによる作動油のポート間のリークを効果的に抑制することが可能である。通路部25を設ける場合には、ポート間のリークをより確実に防止できるので、ポート間のリークが許容されない用途においては、通路部25を設けることが好ましい。
また、上記第1〜第3実施形態では、スプール2に通路部25および通路部26を設けた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、通路部を設ける場合、通路部は、第1ポートAと供給ポートPとの間のみ(通路部25のみ)でもよく、通路部26を設けなくてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、第1ばね31および第2ばね32により付勢手段30を構成した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、付勢手段が3つ以上のばねにより構成されてもよい。また、単一のばねで、ばね定数が変化する可変ばねを用いて付勢手段を構成してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、第1ばね31のばね定数を第2ばね32のばね定数よりも小さくする構成例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1ばね31のばね定数と第2ばね32のばね定数とが等しくてもよいし、第1ばね31のばね定数が第2ばね32のばね定数よりも大きくてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、通路部25を、スプール2の中立位置S0において、第1弁座部13aの供給ポートP側の一端部よりも、第1弁座部13aの第1ポートA側の他端部に近い位置に配置した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、通路部25を、スプール2の中立位置S0において、第1弁座部13aの中央あるいは供給ポートP側に配置してもよい。通路部26についても同様であり、中立位置S0において、第2弁座部13cの中央あるいは供給ポートP側に配置してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、通路部25を、スプール2が中立位置S0からスタンバイ位置S1に移動する際に、第1ポートAを通過して第2弁座部13bと対向する位置に移動する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、中立位置S0およびスタンバイ位置S1の両方で、通路部25が第1弁座部13aと対向する位置に配置されてもよい。通路部26についても同様であり、中立位置S0およびスタンバイ位置S1の両方で、通路部26が第3弁座部13cと対向する位置に配置されてもよい。
また、上記第1〜第3実施形態では、中立位置S0における通路部25と第1弁座部13aの一端部との間の長さL11が、中立位置S0から第2ポートB側へのスプール2の移動可能距離L21以上となる構成例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、長さL11が、移動可能距離L21よりも小さくてもよい。その場合、スプール2が第2ポートBのスタンバイ位置S1に移動する時点で、通路部25が供給ポートP上を通過して第3弁座部13cと対向する位置に移動するような構成であってもよい。
1 ボディ
2 スプール
13 弁座部
13a 第1弁座部
13b 第2弁座部
21 外周面
25 通路部
30 付勢手段
31 第1ばね
32 第2ばね
33 第1ストッパ
34 第2ストッパ
A 第1ポート(油路)
B 第2ポート(油路)
P 供給ポート(油路)
T 排出ポート(油路)
S0 中立位置
S1 スタンバイ位置
S2 制御領域
TH1 第1閾値
TH2 第2閾値
100、200、300、400 流量制御弁

Claims (6)

  1. 作動油が出入りする油路が設けられたボディと、
    前記ボディ内に移動可能に保持され、前記油路を開閉させるスプールと、を備え、
    前記ボディは、前記ボディの内周面に設けられ、前記スプールが中立位置およびスタンバイ位置にある場合に、前記スプールの外周面とによって前記油路を遮断する弁座部と、前記スプールを前記中立位置に保持するための付勢手段とを有し、
    前記スプールを移動させる作動力が、前記スプールを前記中立位置に保持する上限である第1閾値と、前記第1閾値よりも大きい第2閾値との間の大きさで供給されることにより、前記スプールが前記付勢手段の付勢力に抗して前記中立位置から前記スタンバイ位置に移動し、
    前記第2閾値よりも大きい作動力が供給されることにより、前記スプールが前記付勢手段の付勢力に抗して、前記スタンバイ位置から、前記スプールの移動量に応じて弁開度を変化させる制御領域に移動するように構成され
    前記付勢手段は、少なくとも前記中立位置と前記スタンバイ位置との間で前記スプールに圧縮される第1ばねと、前記制御領域において前記スプールに圧縮される第2ばねと、を含み、
    前記ボディは、前記中立位置における前記スプールの移動を規制する第1ストッパと、前記スタンバイ位置における前記スプールの移動を規制する第2ストッパとを含み、
    前記第1ばねは、前記第1閾値と等しい初期付勢力で前記第1ストッパを前記ボディに対して付勢し、
    前記第2ばねは、前記第2閾値と等しい初期付勢力で前記第2ストッパを前記ボディに対して付勢している、流量制御弁。
  2. 作動油が出入りする油路が設けられたボディと、
    前記ボディ内に移動可能に保持され、前記油路を開閉させるスプールと、を備え、
    前記油路は、作動油が供給される供給ポートと、作動油が排出される排出ポートと、互いに択一的に作動油を流入または流出させる第1ポートおよび第2ポートとを含み、
    前記ボディは、前記ボディの内周面に設けられ、前記スプールが中立位置およびスタンバイ位置にある場合に、前記スプールの外周面とによって前記油路を遮断する弁座部と、前記スプールを前記中立位置に保持するための付勢手段とを有し、
    前記スプールは、前記中立位置において、前記スプールの外周面から前記スプールの内部を通って前記排出ポートに連通するように設けられ、前記弁座部と前記スプールとの間を通過する作動油を排出するための通路部を有し、
    前記通路部は、前記スプールの前記中立位置において、少なくとも前記第1ポートと前記供給ポートとの間の第1弁座部と対向する位置に配置されており、
    前記スプールを移動させる作動力が、前記スプールを前記中立位置に保持する上限である第1閾値と、前記第1閾値よりも大きい第2閾値との間の大きさで供給されることにより、前記スプールが前記付勢手段の付勢力に抗して前記中立位置から前記スタンバイ位置に移動し、
    前記第2閾値よりも大きい作動力が供給されることにより、前記スプールが前記付勢手段の付勢力に抗して、前記スタンバイ位置から、前記スプールの移動量に応じて弁開度を変化させる制御領域に移動するように構成されている、流量制御弁。
  3. 前記通路部は、前記スプールの前記中立位置において、前記第1弁座部の前記供給ポート側の一端部よりも、前記第1弁座部の前記第1ポート側の他端部に近い位置に配置されている、請求項に記載の流量制御弁。
  4. 前記通路部は、前記スプールが前記中立位置から前記第1ポート側の前記スタンバイ位置に移動する際に、前記第1ポートを通過して、前記第1ポートと前記排出ポートとの間の第2弁座部と対向する位置に移動する、請求項に記載の流量制御弁。
  5. 前記スプールの前記中立位置における前記通路部と前記第1弁座部の前記一端部との間の長さは、前記中立位置から前記第2ポート側への前記スプールの移動可能距離以上である、請求項に記載の流量制御弁。
  6. 前記通路部は、前記供給ポートの内径よりも小さい内径を有する、請求項に記載の流量制御弁。
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