JP6067613B2 - 伝動装置のプーリ芯出し治具及びプーリ芯出し装置 - Google Patents
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Description
従来の芯出し作業は、水糸や直尺を用いて複数の作業者が経験に基づき仮固定、測定を何度か繰り返すことによって行っていた。また、レーザ光を利用し、プーリに接触することなく芯出しを行うものも採用されつつある。
直線定規をマグネットによりポンププーリに取り付け、直線定規の基準面とモータプーリのプーリ面との隙間がなくなるようにすることで芯出しを行うものがある(例えば、特許文献1([0027]、図1−図2)参照)。
また、直線状の連結部分の両端に2つの円弧部分を設けた治具を用い、一対のプーリの溝にそれぞれ2つの円弧部分を嵌め込み、段差なく連なるか否かを目視で確認することによりアライメントを調整するものもある(例えば、特許文献2([0019]、図3)参照)。
前記治具は、
前記一方のプーリへの取付部を有する第1の部材と、
前記他方のプーリへの取付部を有する第2の部材と、
前記第1の部材及び前記第2の部材にそれぞれ屈曲可能に接続される中間部材と、
前記第1の部材と前記中間部材との相対的な屈曲角度を示す第1の屈曲角度指示部と、前記第2の部材と前記中間部材との相対的な屈曲角度を示す第2の屈曲角度指示部と
を備え、
前記第1の部材、前記第2の部材及び前記中間部材の少なくともいずれか1つの部材は、回転軸の回りに回転可能な2つの部位と、前記2つの部位の相対的な回転角度を示す回転角度指示部を含むものであることを特徴としている。
この特徴によれば、治具は、第1の部材、第2の部材及び中間部材が一体であるからプーリへの取付が簡単である。また、屈曲角度が示されるから、芯出し作業を簡単に実現できる。また、治具は一対のプーリの軸方向及び傾き方向に変位できるようになり、一対のプーリの軸方向及び傾き方向の調整をできる。
この特徴によれば、屈曲角度を簡単に得ることができる。
この特徴によれば、芯出しのために一方又は他方のプーリが固定された装置を移動すると、治具が円滑に従動し、芯出しの作業性が良い。
この特徴によれば、その外郭により相対的な屈曲角度の把握が簡単であり、屈曲角度調整の作業性が良い。
この特徴によれば、表示器に調整すべき量が表示されるから、治具を見ることなく調整の作業性を行うことができる。
また、屈曲とは、2つの部材が相対的に曲がれば良く、例えばヒンジやユニバーサルジョイントを用いたものが挙げられるが、2部材の部材が撓むことにより曲がるものを除外するものではない。後者の場合、屈曲角度は歪ゲージなどにより得ることが可能である。
送風機22の回転軸には送風機側プーリ2が固定されている。送風機22は固着具により図示しないベースに固定されている。電動機23の回転軸には電動機側プーリ3が固定されている。電動機23は固着具により図示しないベースに固定されている。周知の固定手段により、電動機23の位置を前後、左右、上下に微調整することが可能とされている。なお、前後、左右、上下の方向は図1におけるxyzの方向にそれぞれ対応する。
[目盛を用いた方法]
送風機側プーリ2と電動機側プーリ3との間にVベルトが掛け渡されていない状態において、送風機側プーリ2の側面に送風機側アーム4をその一面に配置されたマグネット4mにより取り付ける。次いで、電動機側プーリ3の側面に電動機側アーム7をその一面に配置されたマグネット7mにより取り付ける。
また、プーリ芯出し治具1は、両プーリ2、3に取り付けられるから、一方のプーリのみに取り付けられる片持ち形式のものに比較して剛性を小さくできるとともに、作業者が1人であっても芯出しをすることができる。
また、回転軸10を電動機23側、すなわち調整の際に微調整する側に設けたので、目盛24の視認性が良く、かつ、回転軸10の回りに回動させたときに、ズレ表示アーム5等他のアームへの干渉がなく、作業性が良い。
プーリ芯出し治具1を初期状態として直線かつ捩れがないように、すなわち目盛8A、9A、10Aの各マークがそれぞれ一致する状態とする(ステップ1)。
この状態で、図示しないゼロ調整ボタンを押下することにより、送信部14の演算装置は、ボリューム11、12、13の値をゼロに初期化し、その関係(各ボリューム11、12、13からの値とゼロとの関係)をメモリに記憶させる(ステップ2)。
この状態において、送信部14の演算部は、ボリューム11、12、13からの信号を受け取り、初期値からの差分を求め、表示器15に送信する(ステップ4)。
表示器15には、ボリューム11、12、13毎に対応して、修正すべき角度を表示する(ステップ5)。
送風機側アーム4を送風機側プーリ2に取り付けた際の、送風機側アーム4の軸16の延在する方向の基準位置と送風機側プーリ2の回転軸の位置との差分、及び電動機側アーム7を電動機側プーリ3に取り付けた際の、電動機側アーム7の軸19の延在する方向の基準位置と電動機側プーリ3の回転軸の位置との差分を、ステップ3において、作業者又は図示しないセンサが送信部14の入力部に入力するようにしてもよい。
このようにすると、2つのプーリ間の前後方向のずれ及び傾きを定量的に把握できるから、送信部14は、表示器15に、上述した修正すべき角度に加えて(又は代えて)、電動機23を上下、左右、前後方向に移動すべき移動量を表示させることが可能となる。
2 送風機側プーリ(一方のプーリ)
3 電動機側プーリ(他方のプーリ)
4 送風機側アーム(第1の部材)
5 ズレ表示アーム(中間部材)
6 回転支持アーム(第2の部材、第2の部位)
7 電動機側アーム(第2の部材、第1の部位)
8 ヒンジ
8A 目盛(第1の屈曲角度指示部)
8B 回動軸
9 ヒンジ
9A 目盛(第2の屈曲角度指示部)
9B 回動軸
10 回転軸
10A 目盛(回転角度指示部)
11 ボリューム(第1の屈曲角度指示部)
12 ボリューム(第2の屈曲角度指示部)
13 ボリューム(回転角度指示部)
14 送信部
15 表示器
16 中心軸
17 中心軸
18 中心軸
19 中心軸
20 中心軸
21 中心軸
22 送風機
23 電動機
Claims (5)
- 一方のプーリと他方のプーリとの間にベルトを掛け渡して動力を伝動する伝動装置のプーリ芯出し冶具であって、
前記治具は、
前記一方のプーリへの取付部を有する第1の部材と、
前記他方のプーリへの取付部を有する第2の部材と、
前記第1の部材及び前記第2の部材にそれぞれ屈曲可能に接続される中間部材と、
前記第1の部材と前記中間部材との相対的な屈曲角度を示す第1の屈曲角度指示部と、前記第2の部材と前記中間部材との相対的な屈曲角度を示す第2の屈曲角度指示部と
を備え、
前記第1の部材、前記第2の部材及び前記中間部材の少なくともいずれか1つの部材は、回転軸の回りに回転可能な2つの部位と、前記2つの部位の相対的な回転角度を示す回転角度指示部を含むものであることを特徴とする伝動装置のプーリ芯出し冶具。 - 前記第1の部材と前記中間部材及び前記第2の部材と前記中間部材とは、回動軸により屈曲可能に接続されるものであることを特徴とする請求項1に記載の伝動装置のプーリ芯出し冶具。
- 少なくとも前記第1の部材及び前記第2の部材は、所定以上の外力により前記取り付けられたプーリに対し移動可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の伝動装置のプーリ芯出し冶具。
- 前記互いに接続される第1の部材と第2の部材と中間部材とはその断面形状又は外郭が略等しいものであることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の伝動装置のプーリ芯出し冶具。
- 請求項1に記載されたプーリ芯出し冶具を用いた伝動装置のプーリ芯出し装置であって、
前記第1及び第2の屈曲角度指示部は第1及び第2の屈曲角度信号を出力するものであり、屈曲角度信号に基づき調整すべき量を表示する表示器を備えたものであることを特徴とする伝動装置のプーリ芯出し装置。
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