JP6067540B2 - 防蟻性能試験用器具 - Google Patents
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Description
特に、紙や、ポリウレタン、ポリスチレン等の発泡プラスチック等、強度に乏しい材料からなる建材は、木材と同様に杭状の形状にして地中に打ち込むことはできず、地中への埋め込みには穴を掘って埋め込む方法しかない。
さらにこれらの建材には、植物の根が食い込んで、これを破壊したり、白蟻の食痕と区別できない状態を形成したりすることがあるため、上記の木材片試験法に準じた方法は用いることができない。
(1)内部に試験体を収容するための空洞を有する、防蟻処理していない木材からなる筐体であって、該筺体の上部上面に上記空洞の開口部を有し、底部の少なくとも一部の側面がテーパー状である、試験体の防蟻性能を試験するための器具、
(2)さらに、底部又は底部とその上方に水抜きのための小孔又はスリットを有することを特徴とする上記(1)に記載の防蟻性能を試験するための器具、
(3)筐体の形状が四角柱状である上記(1)又は(2)に記載の防蟻性能を試験するための器具、及び、
(4)さらに、該筺体の上部上面の開口部を覆うことのできる蓋を有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の防蟻性能を試験するための器具に関する。
内部に試験体(図1においては(2))を収容するための空洞を有する、防蟻処理していない木材からなる筐体(図1においては(1))であって、
該筺体の上部(図1においては(3))上面に上記空洞の開口部(図1においては(4))を有し、
底部の少なくとも1つの側面がテーパー(図1においては(5))になっている、試験体の防蟻性能を試験するための器具である。
通常、底部を下にして土壌中に筺体の一部又は全体を埋め、一定期間放置した後に該試験器具を発掘して試験体を観察することにより試験体の防蟻性能を測定する。
水抜きのための小孔又はスリットの形状は特に限定されないが、外部から植物の根の侵入を許さない程度ものである必要があり、その径あるいは幅は2mm以下であることが好ましい。
試験器具を作製した後に試験体を収容する場合には、試験体が、強い力をかけずに内部空洞に収容されるようにする必要がある。
また、該固体材料は、全体が一体になっていてもよいし、複数の部分に分離したものでもよく、一様な材質でも複数の異なる材質を複合させたものでもよい。
試験体が有する防蟻性とは、具体的には殺虫性、忌避性のいずれに基づくものでもよく、結果的に試験体に対する食害がある程度防止できることが期待できればよい。またこの防蟻性は、試験体の少なくとも一部の材料が元来持つ性質(この場合には類似した材料との比較により防蟻性が評価できる。)でも、少なくとも一部の材料が防蟻性成分で処理(この場合には防蟻性成分処理の有無、程度または方法の比較により防蟻性が評価できる。)されていてもよい。
上記の各工程は、特に限定されないが、JIS K1571に準じた方法、すなわち次の方法で実施することが好ましい。
(a)各試験器具の間隔を0.1〜0.5mの略等間隔、好ましくは0.3mとして格子状に配置し、深さ0.1〜0.5m、好ましくは0.3mまで垂直に地下に埋め込む。
(b)試験期間を1〜5年、好ましくは2年間とし、一定期間、好ましくは1年経過ごとに試験器具を試験地から抜き取る。
(c)抜き取った試験器具から試験体を取り出し、状態を観察する。観察結果を次の基準で評価する。
0:健全
10:表面の一部に浅い食害
30:表面の一部に内部までの食害
50:内部の広い範囲に食害
100:食害によって形が崩れる
(A)の工程は、土壌を掘って試験装置を入れた後に土壌を埋め戻す方法でもよいが、より簡便に、試験器具を打ち込む方法が好ましい。本発明の試験器具はこの打ち込み方法、および(B)の工程における抜き取りに特に適した形状となっている。
(C)の工程では、試験体を試験器具からそのまま抜き取ってもよいが、試験体の形が崩れるのを防ぎながら観察するために、試験器具の固定を外すことにより試験体を取り出してもよい。
2 試験体
3 上部
4 開口部
5 テーパー部
6 小孔
Claims (4)
- 内部に試験体を収容するための空洞を有する、防蟻処理していない木材からなる筐体であって、該筺体の上部上面に上記空洞の開口部を有し、底部の少なくとも1つの側面がテーパー状である、試験体の防蟻性能を試験するための器具。
- さらに、底部又は底部とその上方に水抜きのための小孔又はスリットを有することを特徴とする請求項1に記載の防蟻性能を試験するための器具。
- 筐体の形状が四角柱状である、請求項1又は2に記載の防蟻性能を試験するための器具。
- さらに、該筺体の上部上面の開口部を覆うことのできる蓋を有することを特徴とする請求項1又〜3のいずれかに記載の防蟻性能を試験するための器具。
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