JP6066697B2 - 炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法及び炭素質材料−ポリマー複合材料 - Google Patents

炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法及び炭素質材料−ポリマー複合材料 Download PDF

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Description

本発明は、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにポリマーをグラフトしてなる複合材料の製造方法に関し、より詳細には、解重合性のモノマーまたは該モノマーのポリマー、もしくは分解温度付近でラジカルを形成するポリマーと、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブとを混合し、加熱することにより、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにポリマーをグラフトしてなる複合材料を製造する方法に関する。
従来、カーボンナノチューブ等の炭素質材料を含む様々な無機材料と、ポリマーとの複合材料が種々提案されている。無機材料とポリマーとの複合化により、単独では得られない物性を発現させることができる。このような複合材料としては、ポリマー中に無機材料を分散させてなるもの、並びに無機材料表面にポリマーを結合させてなるもの等が知られている。
例えば、下記の特許文献1には、カーボンナノチューブを高比率で含む伝導性複合繊維の製造方法が開示されている。この製造方法では、カーボンナノチューブを、カーボンナノチューブに共有結合または非共有結合で結合された安定化剤の存在下で、ビニルアルコールのホモポリマーまたはコポリマーの溶液中に分散し、分散液を得る。この分散液を凝固溶液中に注入しプレファィバーを形成し、該プレファィバーを乾燥することにより、伝導性複合繊維を得る。上記安定化剤としては、ポリエチレングリコール等が用いられ、ポリエチレングリコール基がナノチューブにグラフトしている。
他方、下記の特許文献2には、金属水酸化物または酸化物からなる無機粒子と、無機粒子にウレタン結合を介して連結され、エチレン性不飽和末端基を備える表面改質剤とを含む改質無機粒子が開示されている。ここでは、この改質無機粒子をスチレン、アクリル酸メチル等の反応性溶媒中に分散させ、かつこれらの反応性溶媒を構成する材料からなるポリマーを無機粒子表面にコーティングする改質無機粒子の製造方法が開示されている。
特開2010−281024号公報 特開2009−138178号公報
従来、黒鉛、カーボンナノチューブ等の炭素質材料と、ポリマーとを混合してなる複合材料が種々提案されているが、ポリマー中に炭素質材料を単に分散させているだけであるため、物性改善効果に限度があった。特許文献1に記載の伝導性複合繊維の製造方法では、カーボンナノチューブ表面に、上記安定化剤由来のポリエチレングリコール基などをグラフトさせ、それによってポリビニルアルコールのホモポリマーまたはコポリマー中にカーボンナノチューブを高い割合で含有させることが可能とされている。しかしながら、この方法においても、単にポリマー中にカーボンナノチューブに高充填し得るものにすぎなかった。
他方、特許文献2に記載の改質無機粒子の製造方法では、金属水酸化物または金属酸化物表面にウレタン結合を介して表面改質剤を結合し、該表面改質剤のエチレン性不飽和末端基と、スチレンやアクリル酸メチル等の反応性溶媒を架橋により結合させている。この方法では、無機粒子と反応性溶媒からなるポリマーコーティング層との結合強度を高めることができる。しかしながら、上記表面改質剤とポリマー層を形成するための反応性溶媒との組み合わせに制約があった。また得られるポリマー層におけるポリマーの鎖長を制御すること等は困難であった。
本発明の目的は、簡単な工程でダイヤモンドまたはカーボンナノチューブ表面に様々なポリマーをグラフトさせることができる、炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法、並びに該製造方法により得られた炭素質材料−ポリマー複合材料を提供することにある。
本発明の製造方法は、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにポリマーがグラフトしている炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法であり、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブと、加熱によりポリマーが分解し、ラジカルを発生させかつモノマーやオリゴマー化する解重合性のモノマーまたは該モノマーのポリマー、もしくは分解温度付近でラジカルを形成するポリマーとを混合し混合物を得る工程と、前記混合物を、非開放容器内に設置し、天井温度以上かつ分解開始温度以下の第1の温度域以上に加熱される工程とを備える。
上記天井温度以上かつ分解開始温度以下の第1の温度域以上に加熱する工程を、以後、A操作と適宜略す。なお、ここでいう分解開始温度とは、窒素雰囲気下で、TGDTA測定をした場合、前記ポリマーの10重量%が分解するに至る温度を指している。また、天井温度の定義は、「ラジカル重合ハンドブック」第112頁(エヌ・ティー・エス発行)に記載されている。
本発明に係る炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法のある特定の局面では、前記ポリマーが官能基含有ポリマーである。この場合には、上記官能基を含む材料に導入でき、官能基由来の物性を発現させることができる。
本発明に係る炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法の他の特定の局面では、前記ポリマーの10重量%が分解するに至る温度を分解開始温度、前記ポリマーの90重量%が分解するに至る温度を分解完了温度としたときに、前記加熱工程において前記分解開始温度以上、分解完了温度以下の第2の温度域で加熱する工程を備える。この加熱工程を、以降、B操作と略す。この方法の別の形態としては、第1の温度域と第2の温度域での加熱処理を繰り返す工程を含んでおり、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブへのポリマーグラフトと、ポリマーの分子量低下を抑制することを可能にする。なお、ここでいう分解完了温度とは、窒素雰囲気下で、TGDTA測定をした場合、前記ポリマーの90重量%が分解するに至る温度を指している。
本発明に係る炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法のある特定の局面では、前記加熱工程において前記分解完了温度より高い第3の温度域に加熱する工程を備えることもできる。この第3の温度域に加熱する工程を、以降、C操作と適宜略す。この方法の別の形態としては、分解完了温度以下の第2の温度域に加熱する中温加熱工程と、前記分解完了温度より高い第3の温度域に加熱する高温加熱工程を繰り返す場合も含んでおり、それによって、グラフト率を高めることが可能となる。
A操作は、熱分解によるラジカル発生がゆっくりと起きる温度領域であるため、比較的ポリマーのグラフト率は低いが、グラフトされるポリマーの長さを長くすることができる。
B操作はA操作よりも、ポリマーの熱分解が活発に引き起こされる温度領域であるため、グラフト率を高めることができる。
C操作はA,B操作よりもさらに、熱分解が活発に引き起こされる温度領域であるため、グラフト点の数密度を向上させることができる。
本発明に係る炭素質材料−ポリマー複合材料の他の特定の局面では、前記ポリマーの分解完了温度より高い第3の温度域での分解残渣の最小重量をR,第1の温度域でのポリマーの最大重量をA(吸着水や吸着ガス、含有溶剤は含まない重量),分解開始温度でのポリマーの重量をX,分解完了温度でのポリマーの重量をYとしたときに、分解開始温度は(X−R)/(A−R)=0.9である温度であり、分解完了温度は(Y−R)/(A−R)=0.1である温度である。このように、分解開始温度及び分解完了温度は、上記ポリマーを第3の温度域に加熱した場合に分解残渣が生じるものであっても、分解残渣が生じないものであっても、上記式により決定することができる。この分解開始温度および分解完了温度は、窒素雰囲気下でのTGDTA測定から読み取ることができる。
また、本発明に係る炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法のさらに他の特定の局面では、前記モノマーまたはポリマーとして、2種以上のモノマーや、2種以上のモノマーの混合体を出発物質として得られたポリマーや、すでに重合されたポリマーを混合して用いる場合には、この混合物のTGDTAパターンから分解開始温度と分解終了温度を読み取り、上記の操作法に従ってグラフト処理を行うことが可能である。
また、これらの複数のモノマーまたはポリマーを逐次に処理を行うこともできる。この場合には、複数種のポリマーを炭素質材料に順次グラフトすることができる。この場合に、分解温度の高い方のモノマーもしくは、ポリマーによってグラフト処理を施したのち、さらに別の比較的分解温度の低いモノマーもしくはポリマーを追加添加し、混合することによりグラフト処理を繰り返し行うことが好ましい。この方法によって、異種のポリマーをダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにグラフトすることが可能となり、両親媒性などの様々な物性の複合材料を容易に提供することが可能となる。
さらに別の特定の局面では、加熱処理において、超臨界状態にある二酸化炭素もしくは水を混入させる。
本発明に係る炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法のさらに別の特定の局面では、前記混合物が重合開始剤を含まない。重合開始剤を用いずとも、本発明によれば、ポリマーの自発的分解により生じたラジカルにより、上記モノマーもしくはポリマーをダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにグラフトすることができる。
以下、本発明の詳細を説明する。
(炭素質材料)
本発明では、炭素質材料として、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブが用いられる。ダイヤモンドやカーボンナノチューブのような炭素質材料の表面はラジカルトラップ性を有する。従って、本発明の製造方法に従って解重合性モノマーからなるポリマーを高い効率でグラフトさせることができる。
(解重合性のモノマーまたは該モノマーのポリマー)
本発明の製造方法では、上記ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブと、解重合性のモノマーもしくはそのモノマーを重合してなるポリマー、もしくは分解温度付近でラジカルを形成するポリマーを混合し、混合物を得る。この解重合性のモノマーは先に述べた第1の温度域に、非開放容器内で加熱されることによって自発的にラジカルが発生し、重合が進行する。また、重合したポリマーは、ゆっくりとした解重合も進行する。このようなモノマーとしては、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、α−エチルアクリル酸メチル、α−ベンジルアクリル酸メチル、α−[2,2−ビス(カルボメトキシ)エチル]アクリル酸メチル、イタコン酸ジブチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジシクロヘキシル、α−メチレン−δ−バレロラクトン、α−メチルスチレン、α−アセトキシスチレンからなるα−置換アクリル酸エステルなどのモノマーが挙げられる。
これらの解重合性のモノマーを原料として重合してなるポリマーは、第1の温度域ではわずかながら分解反応し、第2の温度域では、平均重合度が下がる程度に分解反応し、第3の温度域では、そのポリマーのユニット単位となるモノマーに近い低分子まで分解反応が進行している。非開放状態でこのような温度域に保持されたポリマーは、加熱時間を長く保持された場合でも、得られる生成物の分子量は開放系ほど劇的に低下することはない。これは、開放系での分解反応とは全く異なる現象である。この現象からみると、非開放系での高温加熱では、重合度が迅速に低下しないことから、ラジカル種が持続的に生成されているのであろうと想像される。
分解温度付近でラジカルを形成するポリマーとしては、ほとんどの有機ポリマーが分解温度でラジカルを発生するけれども、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ベンジルアクリレート、などのモノマーやそれらを原料としてなるポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリプロピレン、ポリビニルフェノール、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテル、などのビニル基を重合してなるモノマーやそれを原料としてなるポリマーを挙げることができる。
また、ポリ塩化ビニルや塩素化塩化ビニル、フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデンまたは塩化ビニリデン樹脂などの、塩素などのハロゲン元素を含有するポリマーなども使用可能である。
エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドンやそれらの共重合体も、使用可能である。
ポリイソブチレンやポリアルキレンエーテルなどのカチオン重合によって得られたポリマーも使用可能である。
オリゴマーを架橋してなる、ポリウレタン、ポリエポキシ、変性シリコーンや、シリコーン樹脂なども、使用可能である
ポリアリルアミンなどを用いると、カーボン材料にアミノ基をグラフトすることができる。ポリビニルフェノールやポリフェノール類を用いると、フェノール性OHをカーボン材料にグラフトすることができる。また、リン酸基を有するポリマーを用いると、リン酸基をグラフトすることができる。
また、ポリエステル、ポリアミドなどの縮合系ポリマーでは、分解温度で得られるラジカル濃度が低いけれども、分解物がグラフトされる。
また、好ましくは、上記ポリマーは、官能基含有ポリマーである。その場合には、複合材料に該官能基を導入することができ、官能基由来の物性を発現させることができる。このような官能基としては、特に限定されず、ポバール、エポキシ基含有メタクリ―レート樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸などを挙げることができる。中でも、エポキシ基含有メタクリレート樹脂としては、MMAとGMA(グリシジルメタクリレート)共重合体が好ましい。
上記第1〜第3の温度域を、ポリスチレンを例にとり、図1を参照して説明する。図1は、ポリマーとしてポリスチレンを用いた場合の加熱温度とポリマーの相対的重量との関係を示す図である。図1に示すように、第1の温度域ではポリスチレンは殆ど分解しないが、第1の温度域を越えて加熱すると、ポリスチレンの重量が低下し、すなわち、ポリマーが分解し始め、ラジカルを発生させる。さらに、第2の温度域を越えると、分解が完了し、ポリスチレンがスチレンに分解し、スチレンとなる。また、第3の温度域から第2の温度域を越えて第1の温度域までゆっくり冷却すると未反応スチレンモノマーが再度重合し、ポリスチレンとなる。
それぞれの温度領域で、ポリスチレンを密閉溶液中で加熱保存したところ、開放系と同様に高温にすることによる分子量低下が起きるが、その分子量は加熱時間を長くしても、開放系ほど迅速に分子量低下が起きることはない。
本発明では、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブと上記モノマーとを混合し、混合物を得てもよく、上記ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブと、上記モノマーのポリマーとを混合し、混合物を得てもよい。上記混合に際しては、超音波分散装置やホモジナイザー、遊星撹拌機などの適宜の混合方法を用いることができ、また後述の加熱工程に至るまでは、常圧で混合してもよいが、好ましくは、後述するようにモノマーが揮発しない圧力下に加圧することが望ましい。それによって、モノマーの揮発を抑制し、十分な量のポリマーをダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにグラフトすることができる。
圧力を加えるためのガスとしては、炭酸ガスや水などが好ましい。これらのガスによって、圧力を高圧に持っていくことにより、これらのガスを用いない場合に比べて、より低い温度でグラフトが可能となる。
なお、原料として上記ポリマーを用いる場合、ポリマーをダイヤモンドまたはカーボンナノチューブと加熱下で混練して混合物を用意することが望ましい。それによって、混合物を可塑化し、加熱工程におけるダイヤモンドまたはカーボンナノチューブと発生したラジカルとの接触確率をより一層高めることができる。
上記ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブと、上記モノマーとの配合割合は、特に限定されないが、重量比で対50〜50対〜0.1対99.9の割合とすることが望ましい。また、上記ポリマーを原料として用いる場合、上記ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブと上記ポリマーとの配合割合は、重量比50対50〜0.5対99.5とすることが望ましい。
上記モノマーまたはポリマーは2種以上用いられてもよく、それによって、複数種のポリマーのアロイをダイヤモンドまたはカーボンナノチューブに複合させてなる複合材料を得ることを可能となる。この場合、2種以上のモノマーを用いてもよく、2種以上のポリマーを用いてもよく、1種以上のモノマーと1種以上のポリマーとを用いてもよい。
(加熱工程)
本発明においては、上記混合物として、解重合性モノマーとダイヤモンドまたはカーボンナノチューブとの混合物を用いる場合、上記モノマーの揮発しない非開放容器内で、天井温度を超えて、第2の温度領域である分解開始温度付近まで加熱する。それによって、モノマーの揮発を抑制しつつ、ラジカルを発生させ、モノマーを重合することができる。非開放容器とは上記モノマーやポリマーの分解生成物等が容器外に漏出しない容器をいうものとする。
さらに、第2の温度領域である分解開始温度以上に加熱することにより、分解によって得られた熱分解ラジカルが、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにグラフトされる。この場合、上記分解開始温度以上では、ポリマーの分解が少なからず始まり、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにグラフトしたポリマーも分子量低下が起きる。
高温で加熱した反応系を急速に冷却することによってダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにポリマーがグラフトしてなる本発明の炭素質材料−ポリマー複合材料を回収することができる。また、第1の温度域までゆっくりと徐冷すると、未反応モノマーが再度ポリマー化するため、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブに吸着するポリマーの比率を高めることができる。
なお、原料として上記ポリマーを用いた場合、第1の温度域の上限までポリマーが加熱され、第2の温度域に至ると、該ポリマーが分解し始め、ラジカルを発生させると共に、その活性種がダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにグラフトされると考えられる。
より好ましくは、上記分解完了温度よりも高い第3の温度域に加熱する高温加熱工程を実施し、次に、第2の温度域に加熱する中温加熱工程を実施する。それによって、ポリマーから熱分解により大量の活性ラジカルを生成され黒鉛にグラフトするが、その後の中温加熱工程において未反応モノマーが重合され、吸着されるポリマーの平均的鎖長を長くすることができる。あるいは、上記高温加熱工程及び中温加熱工程を繰り返すことにより、鎖長をより一層長くできる。
また、ポリマーによっては、上記分解完了温度よりも高い温度で難熱分解性の残渣が生じる。この場合、分解開始温度及び分解完了温度は以下のように同定できる。すなわち、分解残渣の重量をR、上記第1の温度域におけるポリマーの最大重量をA、分解開始温度におけるポリマーの重量をX、分解完了温度におけるポリマーの重量をYとしたとき、分解開始温度は、(X−R)/(A−R)=0.9である温度であり、分解完了温度を(Y−R)/(A−R)=0.1である温度となる。
一例として、難分解後の残渣が残る系の場合の、加熱温度とポリマーとしてのポリメチルメタクリレートの相対的重量との関係を図2に示す。図2に示すように、第1の温度域では該ポリマーの分解速度は遅いが、第2の温度域まで加熱すると、ポリマーが分解し始め、モノマーとなり、かつラジカルを発生させる。さらに、第3の温度域まで加熱するとポリマーが分解し、モノマーと分解残渣とになる。この分解残渣の相対的重量をRとする。この分解残渣の重量Rを考慮して上記式により分解開始温度及び分解完了温度を定義すればよい。
なお、上記式において、ポリマーが第3の温度域に加熱されても分解残渣を生じない場合には、Rは0となる。従って、上記分解開始温度及び分解完了温度を決定する式は、分解残渣を生じないポリマーにも適用することができる。
なお、上記加熱工程は、前述したようにモノマーが揮発しない圧力下で行う必要がある。このような圧力下は、使用するモノマーの揮発性によっても異なるが、上述したスチレン、(メタ)アクリル酸アルキルエステルまたはポリプロピレンを用いる場合、また容器と容器に収納されるモノマーの量を考慮すると、50mPa以下とすることが好ましく、容器を選択すれば、10mPa以下とすることが望ましい。従って、既存の圧力容器を用いて、上記加熱工程を容易に実施することができる。
好ましくは、発生したラジカルとダイヤモンドまたはカーボンナノチューブとの接触確率を高めるため、上記加熱工程に際し不活性ガスを供給することも望ましい。このような不活性ガスとしては、窒素、炭酸ガス、アルゴンガスなどを挙げることができる。さらに、加熱により超臨界状態となる流体を上記混合物に供給し、上記加熱工程を実施することも望ましい。それによって、発生したラジカルとダイヤモンドまたはカーボンナノチューブとの接触確率をより一層高めることができる。このような超臨界状態の流体としては、加熱により超臨界状態となり、かつラジカルトラップ特性のない二酸化炭素や水などを挙げることができる。
さらに、ラジカルとダイヤモンドまたはカーボンナノチューブとの接触確率を高めるために、第2の温度域と第3の温度域に維持する加熱処理を繰り返してもよい。
本発明に係る炭素質材料−ポリマー複合材料は、本発明の製造方法により得られたものである。
本発明に係る炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法によれば、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブと、上記解重合性のモノマーまたは該モノマーのポリマーとを混合し、加熱するだけで、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブへのポリマーのグラフトを達成することが可能となる。従って、さらに加熱工程に際して温度制御を行うだけで、すなわち長時間のグラフト重合工程を実施することなく、ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブポリマー複合材料を得ることが可能となる。また、本発明のダイヤモンドまたはカーボンナノチューブを無溶剤工程で行うことができるので、排出する揮発性有機化合物を低減できる。
加えて、得られた加えて複合材料では、従来グラフトが困難だった種々のポリマーをダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにグラフトすることが可能となる。また、異種のポリマーグラフトすることも可能となり、両親媒性のような特徴ある機能をフィラーに持たせることができる。
図1は、ポリマーとしてポリスチレンを用いた場合の加熱温度とポリマーの相対重量との関係を示す図である。 図2は、ポリマーとしてポリメチルメタクリレートを用いた場合の加熱温度とポリマーの相対重量との関係を示す図である。 図3は、比較例1で得られた前処理済CNTのTG測定結果を示す図である。 図4は、実施例1で得たCNT−ポリマー複合材料としての固体残渣のTG測定結果を示す図である。 図5は、実施例2で得たCNT−メタクリレート樹脂複合材料のTG測定結果を示す図である。 図6は、実施例3で得たダイヤモンド−メタクリレート樹脂複合材料のTG/DTA測定結果を示す図である。
以下、本発明の具体的実施例及び比較例を説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔評価方法〕
後述する実施例及び比較例について、以下の評価方法1),2)のいずれかを用い、評価した。
評価方法1):TG/DTA測定
ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブの2〜10mgを精秤し、エスアイアイナノテクノロジー社製のTG/DTA6300を用いてTG/DTAを測定した。
初期温度は25℃とし、一分間に10℃の昇温速度で1000℃まで昇温した。
なお、分解開始温度及び分解開始温度及び分解完了温度は、窒素ガス雰囲気下で、ガス流路を50ml/分として測定した。
ポリマーグラフト率は、空気雰囲気下でガス流路を50ml/分として測定した。
なお、標準的なホモポリマーを入手し、上記測定法に従って、分解開始温度及び分解完了温度を測定したところ、以下の結果が得られた。ただし、これらの値は、ポリマーの分子量等によって変動し得る。
ポリスチレンの天井温度は「ラジカル重合ハンドブック」第112頁(エヌ・ティー・エス発行、2010年9月10日発行)によれば250℃と報告されている。もっとも、市販のポリスチレン(和光純薬社製、商品名:スチレンポリマー、重合度2000)について上記のようにして測定したところ、分解開始温度は350℃付近、分解完了温度は390℃付近であった。
PMMAの天井温度は、上記の文献によれば155.5℃であることが報告されている。上記評価方法に従って、分解開始温度及び分解完了温度は(アルドリッチ社製、商品名:PMMA、MW350000)について測定したところ、分解開始温度は300℃付近、分解完了温度は350℃付近であった。
また、ポリプロピレン(日本ポリプロ社製、商品名:ノバテックPP、MA3H)の分解開始温度は350℃付近、分解完了温度は400℃付近であった。
ポリエチレンテレフタレート(デュポン社製、商品名:SELAR、PT7001)の分解開始温度は360℃付近であり、500℃まで加熱したときの残渣をベースとしたとき、分解完了温度は400℃付近であった。もっとも、1000℃まで加熱したときの残渣をベースとしたときの分解完了温度は600℃付近と見積もられた。この場合の第2の温度域は、360℃〜600℃と定義される。
分解開始温度や、分解完了温度の測定は、窒素ガス雰囲気下で行い、ガス流量は、50ml/分とした。
ポリマーグラフト率の測定は、空気ガス雰囲気下で行い、ガス流量は、50ml/分であった。
評価方法2):ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブへのポリマー吸着率の測定
高圧加熱反応処理されたダイヤモンドまたはカーボンナノチューブを含有するサンプル1〜10gを50倍以上量の溶媒で溶解する。超音波装置を用いて45kHz、100Wの出力で、常温で30分間分散処理を行った。
得られた溶液を、3μmの穴径を有するアドバンテック社製、品番PTFE−T300A090Cを用いて、アスピレーター吸引をしながら濾過した。さらに、溶液量と同量の溶剤を添加して、再度濾過し、グラフェンに未反応のポリマーを洗浄濾過した。
ロ紙上のサンプルを、オーブンで乾燥し、含有する溶剤を除去した。
該サンプルを用いて、評価方法1)のTG/DTA測定を行った。
(比較例1)
カーボンナノチューブ(CNT)原料としてHANWHA社製、品番CM250を用いた。
500mlフラスコに、テトロヒドロフラン(THF)300mlを入れ、エポキシ基含有メタクリレート樹脂(日油社製、商品名:マープルーフG−2050M)を30g溶解し、さらに上記CNTを3g添加した。このCNT混合液を超音波処理した。装置は、本多電子社製、W−113サンパ、出力を100W、発振周波数28kHzで、60分間超音波処理を行った。
本分散溶液を、減圧乾燥器で乾燥した。時間は常温で1時間、続いて60℃で行った。
得られたCNTポリマー混合物を粉砕し、さらに、加熱で減圧乾燥した。
乾燥温度条件は、120℃で1時間、続いて、150℃で1時間行った。
得られた乾燥CNT混合物を粉砕した。以降これを前処理済CNTとよぶ。
得られた混合物のTG/DTA測定を行った。得られたTG測定結果を図3に示す。
10mlのバイアル瓶に酢酸エチル5g、エポキシ基含有メタクリレート樹脂(日油社製、商品名:マープルーフG−2050M)を0.5g溶解し、上記の前処理済CNT0.1g程度を混合した。
超音波処理30分すると分散状態が得られたが、静置後、1時間で、完全に黒いCNT部分が沈降した。
(実施例1)
比較例1と同様の方法で、前処理済CNTを作成した。
該試料の2.5gを、パイプの両端をボルト締めできる構造を有する5mlの内容積のパイプに投入した。パイプの両端をボルト締めし、温度を340℃に設定したソルトバスに投入し、120分間放置した。パイプを冷水に投入し冷却した。冷却後に、ボルトを開けたところ、黒色の樹脂の塊が得られた。
この樹脂塊をTHFの100mlに浸漬して溶解し、30分間超音波処理を行った。
CNT分散溶液を吸引ろ過し、得られた固体を100mlのTHFで洗浄し、残渣を真空乾燥し、TG/DTA測定を行った。得られたTG測定結果を図4に示す。
図4から読み取ると、CNT由来のピークが34%、グラフトされたメタクリレート樹脂由来と帰属される部分が51%であった。グラフト率は60%だった。
得られた残渣、すなわちメタクリレート樹脂がグラフトされたCNT、すなわちCNT−ポリマー複合材料は、酢酸エチル溶媒に対して、非常に分散性が高く、静置して6時間後も、CNTの沈降がなかった。
(実施例2)
比較例1と同様の方法で、前処理済CNTを作成した。
該試料の2.5gを、パイプの両端をボルト締めできる構造を有する5mlの内容積のパイプに投入した。パイプの両端をボルト締めし、温度を320℃に設定したソルトバスに投入し、120分間放置した。パイプを冷水に投入し冷却した。冷却後に、ボルトを開けたところ、黒色の樹脂の塊が得られた。
この樹脂塊をTHFの100mlに浸漬して溶解し、30分間超音波処理を行った。
CNT分散溶液を吸引ろ過し、得られた固体を100mlのTHFで洗浄し、残渣を濾過残渣を真空乾燥し、TG/DTA測定を行った。得られたTG測定結果を図5に示す。
図5から読み取ると、CNT由来のピークが75%、グラフトされたメタクリレート樹脂由来と帰属される部分が25%であった。グラフト率は、25%だった。
得られた残渣、すなわちCNT−メタクリレート樹脂複合材料は、酢酸エチル溶媒に対して、非常に分散性が高く、静置して6時間後も、CNTの沈降がなかった。
(実施例3)
THF20mlに、エポキシ基含有メタクリレート樹脂(日油社製、商品名:マープルーフG−2050M)を2.02g溶解し、そこにダイヤモンドパウダー(住石マテリアルズ株式会社製、ナノダイヤモンドパウダー)を41.3mg加え、超音波処理を30分間行った。該分散液をフッ化エチレン樹脂シートの上にキャスティングして、80℃の乾燥オーブンで2時間乾燥処理した。該ダイヤモンド分散樹脂を、7.5mlの内容積のサンプルパイプに入れた他は、実施例1と同様の方法でサンプルパイプを用意し、それを温度340℃に設定したサンドバスに投入し180分間加熱した。
得られたパイプを冷水に投入し冷却した。冷却後に、ボルトを開けたところ、粘稠な灰色の樹脂の塊が得られた。
この樹脂塊をテトロヒドロフランTHF100mlに浸漬して溶解した。30分間超音波処理を行い、粗い分散溶液を作成した。この分散体をとりだしその全体を、1μmの穴径を有するアドバンテック社製PTFE−T100A090Cを用いて、アスピレーター吸引をしながら濾過した。残渣中に残った未反応メタクリレート樹脂を洗浄するために、THF50mlを用いて濾過残渣を再分散し、再濾過した。この濾過残渣を乾燥オーブンで100℃で加熱して、残留する溶媒を蒸発乾燥した。
得られた残渣、すなわちダイヤモンド−メタクリレート樹脂複合材料について、TG/DTA測定を行った。結果を図6に示す。
図6から読み取ると、ダイヤモンド由来のピークは97%、グラフトされたPMMA由来と帰属される部分が3%であった。したがって、グラフト率は3%だった。

Claims (8)

  1. ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブにポリマーがグラフトしている炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法であって、
    ダイヤモンドまたはカーボンナノチューブと、解重合性のモノマーの重合体であるポリマー、もしくは分解温度付近でラジカルを形成するポリマーとを混合し混合物を得る工程と、
    前記混合物を、非開放容器内に設置し、前記ポリマーの10重量%が分解するに至る温度を分解開始温度、前記ポリマーの90重量%が分解するに至る温度を分解完了温度としたときに、前記分解開始温度以上、前記分解完了温度以下の温度域に加熱する工程とを備え、
    前記加熱工程において、前記ポリマーを前記ダイヤモンドまたは前記カーボンナノチューブにグラフトさせる、炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法。
  2. 前記ポリマーが官能基含有ポリマーである、請求項1に記載の炭素質材料−ポリマー複
    合材料の製造方法。
  3. 前記加熱工程において、前記分解完了温度より高い温度域に加熱する加熱工程をさらに備える、請求項1又は2に記載の炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法。
  4. 前記分解開始温度以上、前記分解完了温度以下の温度域に加熱する加熱工程と、前記分解完了温度より高い温度域に加熱する加熱工程とを繰り返す、請求項に記載の炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法。
  5. 前記ポリマーの分解完了温度より高い温度での分解残渣の重量をR,天井温度以上かつ前記分解開始温度以下の温度域でのポリマーの最大重量をA(吸着水や吸着ガス、含有溶剤は含まない重量),分解開始温度でのポリマーの重量をX,分解完了温度でのポリマーの重量をYとしたときに、分解開始温度は(X−R)/(A−R)=0.9である温度であり、分解完了温度は(Y−R)/(A−R)=0.1である温度である、請求項1〜のいずれか1項に記載の炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法。
  6. 前記モノマーまたはポリマーとして、2種以上のモノマーまたはポリマーを用いる、請求項1〜のいずれか1項に記載の炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法。
  7. 加熱処理において、超臨界状態にある二酸化炭素もしくは水を混入させることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の炭素質材料−ポリマー複合材料の製造方法。
  8. 前記混合物が重合開始剤を含まない、請求項1〜のいずれか1項に記載の炭素質材料
    −ポリマー複合材料の製造方法。
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